JP3876375B2 - 内皮細胞の静電的接種及びdnaトランスフェクションのための装置及び方法 - Google Patents

内皮細胞の静電的接種及びdnaトランスフェクションのための装置及び方法 Download PDF

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Description

関連する出願のクロスレファレンス
本願は、1995年10月12日付け出願の出願第08/541,248号(発明の名称:内皮細胞の静電的接種のための装道及び方法)の一部継続出願である。
技術分野
本発明は、表面への細胞の結合を容易なものとするための方法及び装置に係る。さらに詳述すれば、本発明は、小径人工血管の管腔壁への内皮細胞の接種のための方法及び装置に係る。特に、本発明は、表面の電荷をより正の状態に一時的に変化させることによって、内皮細胞の結合及びDNAのトランスフェクションを促進させるための方法及び装置に係る。
背景技術
これまで、ヒトにおいて、病変した又は損傷した小径(<6mm)の血管を治療するため、実験では人工器官を使用することが知られている。小径人工血管の使用に伴う大きな問題点は、長期間の開通性に乏しいことである。これら人工血管への内皮細胞(EC)の接種は、ヒトにおける開通性の増大をもたらし、実験動物における完全な治癒をもたらす。小径人工血管の高い機能不全率の原因は、急性の自発性血栓症及び慢性の内膜の肥厚の発生である。血栓症は、血小板が各種の非内皮化(non-endothelialized)の外来表面と反応して血小板の栓が形成されることによって開始される。ついで、この栓は血液凝固タンパク質のためのテンプレートとして使用される。その後、この血小板の栓は成長を続け、その結果、小径の血管移植片の閉塞又は不全をきたす。このように、長期間の開通性を提供し、最終的には治癒を提供できるように、良好な人工血管へのEC接種技術の必要性が認識されている。
正常な状況下では、血小板は非接着状態で血管系を循環する。この非接着性は血管系をライニングする内皮細胞によって達成される。ECは非血栓形成メカニズムに寄与するいくつかのファクターを有する。これらファクターは、負の表面電荷;多糖外皮におけるヘパリンスルフェート;プロスタシリン、アデノシン二リン酸、内皮誘発弛緩因子の生産及び放出である。ECに関するこのような認識の下で、移植前に移植片に自己ECを接種することによって人工移植片を「仮装」させることが試みられている。研究によれば、接種工程の間により多くのECを移植片に結合することが、治癒の機会を増大させ、不全率を低下させることが示されている。
人工血管移植片の慢性的な不全は、主に吻合で生ずる内膜の肥厚による。内膜の肥厚をもたらす正確な原因は、人工血管の長い間の不全を説明できるほどには調査において解明されていない。内膜の肥厚は、マイナスの血管−人工器官コンプライアンスミスマッチ及び増大されたせん断応力又は機械的ダメージ(ECが平滑筋細胞(SMC)の増殖を開始させるように生長因子を合成することを促進する)によるECの表皮剥落を含む多数のファクターによって開始されるらしい。
内膜の肥厚は、細胞の表皮剥落及び細胞外マトリックスの蓄積の組合せによって生ずる。筋線維芽細胞は媒体内で線維細胞を発生させ、近接する自生の血管の内膜の肥厚を導く。自生の血管から人工血管の内膜へのSMCの増殖も内膜の肥厚に寄与する。このSMCの増殖は存在するECによって開始され、制御されると思われる。研究によれば、SMCの増殖はECの下でのみ生じ、ECの不存在下では生じないことが示されている。増殖は、吻合領域を除き、ECの回復が進行するにつれてゆっくりとなる。
多くのEC接種技術が使用されている。これらの1つは、4工程プレ凝固技術を利用する単一段階技術である。他の技術は、強制注人、静的接着接種−プレ凝固、真空細胞接種、及び内皮下細胞外マトリックス接種である。
EC接種に関する単一段階技術は、移植片のプレ凝固の間に行われる。プレ凝固法は、移植片をプレ凝固させるためにトロンビン及びフィブリノーゲンの反応の十分な利点を利用することを意図するものである。方法の第1工程はトロンビンを形成することである。これは、自己血液を移植片の管腔に注入することによって達成される。移植片における血液の凝固はトロンビンの存在を示す。この間にも、移植片の間隙においてフィブリンが形成されつつある。
ついで、この移植片に非ヘパリン化自己血液を注入して移植片を数秒間接触させる。移植片の外側から、スポンジによって過剰の血液をふき取る。ついで、非ヘパリン化自己血液の他の一部を移植片の管腔に注入して、さらに数秒間移植片と接触させる。再び、移植片の外側をスポンジで拭って過剰の血液を除去する。これら2つの工程の目的は、フィブリンを形成させ、移植片の管腔をシールするために第1の工程で発生したトロンビンを利用することにある。
最終工程は、移植片をヘパリン内に置き、血流遮断が達成されるまで繰返し移植片にヘパリン化自己血液を充満させることである。この工程では、移植片の開放端を非破壊クランプで閉止する。この最終工程の目的は、移植片の間隙を完全にシールすると共に、移植片内ですべてのトロンビンを利用することにある。トロンビンの中和はヘパリンとの反応によって行われる。この中和は、血管移植片のトロンボゲン形成性が残留トロンビンによるものであったために必要であった。このプレ凝固技術の間におけるECの接種は、回収された自己ECを、方法の間に使用される初めの3つのアリコートの血液中に入れることによって達成される。
静的接着接種−プレ凝固技術では、回収したECを適宜な懸濁媒体(たとえば、生理食塩水又は血漿)に懸濁させ、移植片の管腔内に入れる。移植片の両端を閉止する。ついで、充満させた移植片を水平方向に置き、数分間の間隔で定期的に回転させる。付着しなかった細胞を、生理食塩水で穏やかにすすぐことによって洗い流す。ついで、この移植片を移植に利用する。
強制注入接種−プレ凝固技術では、回収したECを懸濁媒体(たとえばハンクス液)に再懸濁させる。この懸濁液をヘパリン化自己血液の数個のアリコートに分ける。ついで、この血液−EC混合物をプラスチック製注射器によって移植片に強制的に注入する。移植片の両端を閉止する。これらのプレ凝固−接種注入を、血流遮断が生ずるまで続ける。静的接着プレ凝固技術に沿ったこの種のプレ凝固に伴う1つの問題点は、充分にヘパリン化された患者については正確ではないことである。これら技術に伴う他の問題点は、プレ凝固後では、表面が粗であり、トロンボゲン形成性であることである。これらが、上記プレ凝固−接種技術の2つの重大な制限である。
移植前に人工血管上において迅速なECの被覆を誘発させるために、真空セルEC接種技術が開発された。この技術は、移植片が置かれる特殊なチャンバーを使用するものである。移植片を一端で閉止すると共に、他端で、洗浄媒体を充填した注射器及びEC懸濁液を充填した注射器を取り付ける。ついで、系を真空とし、洗浄液を移植片を通って吸引する。圧力が平衡化した後、細胞懸濁液を移植片を通って吸引する。この方法の必要条件の1つは、多孔性の移植片でなければならないことである。この方法は、移植片の管腔上に均一に分布するEC層をもたらす。この技術の1つの利点は、EC接種にかかる全時間が低減されることである。一方、この技術の1つの制限は、2時間のインキュベーション期間で行われる付着ECの平板化に伴い、この時点でのECが主に長球状接着相であることである。
内皮下細胞外マトリックス接種技術は、移植片の管腔を均一な、天然に生成された内皮下細胞外マトリックスでコーディングすることによって開始される。この細胞外マトリックス(ECM)は、フィブロネクチン又は基底膜でコーティングされた移植片と比較する際、ECの結合、生長及び分化に関してより安定な人工血管の管腔をもたらす。この技術の利点は、結合性のグリコプロテイン、プロテオグリカン(ヘパリンスルフェート)、及びEC生長因子を含有することである。一方、この技術の制限は、培養時間が必要となることである。第1の培養期間は、移植片の管腔上でECMを生成させるために必要である。第2の培養期間は、自生の血管と似ている管腔を形成するために要求されるECの接種処理のためのものである。
これまでの血小板結合試験では、血小板の結合が血小板−表面の相互作用ポテンシャルエネルギーによって制御されることが証明されている。このポテンシャルエネルギーは、2つの表面電荷の相互作用及びこれらの補足的な表面ポテンシャル、又は総ダブル層ポテンシャルによるものである。このダブル層ポテンシャルは、表面電荷と相互作用する懸濁媒体内のイオンによって発生される。EC実験でも、結合法において電荷の相互作用が示されている。
血小板試験では、結合処理が表面電荷を一時的に変化させることによって影響されることが示されている。表面電荷がより負になると、血小板の結合処理は阻害される。これらの条件下では拡散も遅くなると思われる。表面電荷が一時的により正になると、血小板の結合処理は促進される。同様に、拡散も、より正の表面電荷状態では促進される。
表面電荷を変更してEC結合に関して行った実験は、血小板について得られたものと同様の結果を示した。表面電荷の負が増大するにつれてECの結合処理は低減された。一方、表面電荷の正が増大するにつれてECの結合が増大した。これら実験に伴う主な問題点は、表面電荷が材料及び不変性の関数であることである。表面壁により正に電荷を与えることはECの結合を促進するが、正の電荷は、人工器官又は移植片が高度にトロンボゲン形成性となる原因である。これにより、血小板の結合を増大させ、血栓による移植片の不全をきたす。
これら実験の間の他の類似点は、一旦細胞が表面と接触することによる結合処理であることにある。細胞が表面に固着すると、血小板(ECと共に)は偽足を延ばすことによって結合を開始する。ついで、細胞の中心部がこれら偽足につづいて平板化し、表面に結合する。結合処理のこの部分は、偽足を連結する「ウェビング(Webbing)」に似ている。正常な状況下では、ECに関する結合及び拡散はが、どこでも、表面の条件に応じて数分から数時間を要する。
上述したように、表面電荷の変化は拡散時間を増大又は低減させる。接種されたECの拡散を増大させることは、当該方法の重大な態様である。研究によれば、流動条件下での人工血管移植片材料へのECの結合は、EC−表面の相互作用及び初めにせん断応力にさらされる以前の結合及び拡散に許される時間に左右されることを示した。強制注入EC接種技術を使用した場合、初めの数分間でECの70%程度が移植されたEC接種移植片から除去され、30分から24時間で3.7%/時間が失われる。
提案された方法の実施後の移植片の表面に結合したECの形態は、環状で、平板化したものであろう。環状で、平板化したECは、移植によるせん断応力にさらされる際に、より延長され、平板化された形状に形態を変化させるものと推測される。多くの研究では、ECは、局部的なせん断応力に応対して流れの方向と平行に再度整列することが示されている。
また、走査及び透過電子顕微鏡による研究では、表面のフリーエネルギーが移植片と平板化繊維芽細胞との間の接触部位の数を決定することが証明されている。高い表面フリーエネルギーは細胞の結合、拡散及び接触部位を増進させる。表面と繊維芽細胞との間の広い接触領域、接触部位も、表面電荷の負がより小さい場合に得られる。さらに、表面の電荷の負が増大することは接触領域の低減をきたすことが示されており、これにより、細胞結合処理において細胞−表面の静電的相互作用の重要性が示されている。
既に検討したように、小径の血管移植片に伴う1つの問題点は、これらが閉塞状態になり易いことである。DNAのトランスフェクション、すなわち、有益なDNAストランドを媒体に取り込むことは、媒体の所望の特性を増大させることが知られている。接種されたECの遺伝子的変性は、閉塞を阻止するために、ECの平滑筋抗増殖性と共に、抗−トロンボゲン形成性を増大させる。容器(たとえば、セル又はペトリ皿)内において当該容器に電位を印がすることによるインビトロでのDNAのトランスフェクション又はエレクトロポレーションの利用法が知られている。残念なことは、内皮細胞を接種する際のDNAの静電的又はエレクトロポレーショントランスフェクションのための公知の方法はない。
従って、移植片の表面をトロンボゲン形成性にすることなく、非トロンボゲン形成性の移植片の表面に内皮細胞を静電的に接種するための装置及び方法を得ることが最も強く望まれている。さらに、ECの結合を増大させるために負に帯電した材料の表面電荷を一時的に小さい負に帯電した表面に変化させ、ついで当該表面を元の負の表面電荷に戻すことが望まれている。当分野では、血管移植片の管腔壁上にDNAプラスミドをトランスフェクトさせ、かつ同時に内皮細胞を接種したいとの要求もある。
発明の開示
上記に鑑み、本発明の目的は、小径(<6mm)の人工血管の移植に先立って行われる接種の間においてECの結合を増大させるための内皮細胞(EC)の接種技術及び装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、内皮細胞の結合及び成熟を増大させるために、重力と共に静電力を利用する上記ECの接種技術及び装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、非トロンボヘゲン形成性である移植片表面上への増大された内皮細胞の結合を、該表面をトロンボゲン形成性とすることなく提供する上記ECの接種技術及び装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、非トロンボゲン形成性の表面を一時的により正の電荷状態として、接種の間、該表面を内皮細胞に対してより誘引性なものとし、接種後移植片の材料を非トロンボゲン形成性の元の自生の負の表面電荷に戻すことができる上記のECの接種技術及び装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、小径移植片を閉塞させる血栓を阻止し、人工器官の増大された長期間の開通性の結果、非内皮化域の治癒を可能にする上記ECの接種技術及び装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、小径の人工血管の長期間の開通率をさらに増大させるDNAのトランスフェクション及びECの接種技術を提供することにある。
本発明の上記及び他の目的(詳細な説明の進行につれて明らかになるであろう)は、人工血管の管腔表面を変性させる装置において、変性されるべき管腔表面上の電荷を一時的に変化させる導体手段;及び内皮細胞及びDNAプラスミドの少なくとも1つを含有する懸濁液を管腔表面に近接して保持する支持手段を包含してなり、電荷の変化が、内皮細胞及びDNAプラスミドの少なくとも1つを懸濁液から管腔壁へ移動させるものである人工血管の管腔表面を変性させる装置によって達成される。
本発明の他の目的は、人工血管の管腔壁上に内皮細胞を接種すと共に、DNAプラスミドをトランスフェクトさせる装置において、該装置は、その長さ全体に延びる孔を有する外部導体;前記孔内に収容される人工血管内に収容されるように適合する内部導体;前記外部及び内部導体を通って電位を印加する電圧源を包含してなり、これによって、内皮細胞及びDNAプラスミドを含有する懸濁液を人工血管に充満させ、しかも人工血管を内部導体上に封閉状で装着すると共に、外部導体の孔内において内部導体から間隔をおいて保持し、電圧源によって導体間に電位を印加して、人工器官の表面電荷を一時的に変化させて内皮細胞の結合及びDNAプラスミドの内皮細胞へのトランスフェクションを容易なものとする人工血管の管腔壁上に内皮細胞を接種すると共に、DNAプラスミドをトランスフェクトさせる装置によって達成される。
本発明の他の目的は、人工血管の管腔壁に内皮細胞を接種し、DNAをトランスフェクトさせる方法において、前記人工血管の管腔を通って内部導体ワイヤを通し;該内部導体ワイヤの周りで人工血管の1つの端部を密閉し;充填装置内において前記内部導体ワイヤ及び人工血管を直立位置で懸架し;前記人工血管に内皮細胞及びDNAプラスミドの懸濁液を充満させ;前記人工血管の他の端部を密閉し;孔を有する外部導体を用意し;前記内部導体及び人工血管をこの孔内に入れ;前記人工血管を回転させ;及び前記人工血管を回転させながら、内部及び外部導体間に電位を一時的に印加する各工程を包含してなる人工血管の管腔壁に内皮細胞を接種し、DNAをトランスフェクトさせる方法によって達成される。
図面の説明
本発明の目的、技術及び構造が完全に理解されるように、以下の詳細な説明及び添付図面を参照する。
図1は、再懸濁液が酸化防止剤を含有するものである場合の平行板コンデンサー結合試験の結果を示すグラフであり;
図2は、再懸濁液が酸化防止剤を含有しないものである場合の図1と同様のグラフであり;
図3は、本発明による装置の側面図であり;
図4は、図3の装置の平面図であり;
図5は、図4の装置の線5−5に沿った断面図であり;
図6は、図4の装置の線6−6に沿った断面図であり;
図7は、本発明による充填装置の側面図であり;
図8は、本発明による1つの方法の工程を示すフローチャートであり;及び
図9は、本発明による他の方法の工程を示すフローチャートである。
発明を実施するための最良の形態
上述の技術背景を考慮しながら、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)の結合に関する平板化エキスパンデッドポリテトラフルオロエチレン(e−PTFE)移植片材料の表面電荷の変化の影響を測定するため、平行板コンデンサーを使用してHUVECについて実験を行った。HUVECを培養し、回収した後、細胞を計数してHUVEC/mlの数を算出した。平板化e−PTFE移植片上の位置に保持したTeflon(E. I. du Pont de Nemours & Co.の登録商標)製リング内に、Dulbeccoリン酸塩緩衝化生理食塩水(DPBS)溶液中に懸濁化させたHUVECの静止プールを置くことによって実験を行った。
HUVECについて3つの実験を行った。第1は、ECの形態を比較するために、非誘発表面電荷をもつ移植片上でのEC結合の量及び質を測定するコントロール実験である。この実験を酸化防止剤を使用した場合及び使用しない場合の両方について行った。
第2の実験は、コンデンサーのプレートの間に置かれ、電位が印加された際の移植片上におけるEC結合の量及び質を測定するためのものである。
第3の実験は第2のものと同様ではあるが、HUVEC−DPBS溶液中に酸化防止剤が含まれる。
ECは非合流状態ではより活性であり、合流状態では活性が劣る傾向があるため、各実験を合流及び非合流HUVECの両方を使用して実施した。接触相互作用は増殖阻止及び膜安定性をもたらす。非合流の場合(EC間の接触が非常に少ない)は、増殖の間に活性なEC状態をもたらす。このように、実験1及び3における酸化防止剤の存在は、活性状態にある間、EC膜を保護する。
実験2及び3については、印加電圧0.75V、1.50V及び10.0Vを使用して行った。
ついで、各実験に関して、長球状、平円盤状及び平板化状のHUVECの数を測定し、印加電圧、合流及び非合流状態の影響及び酸化防止剤の影響を比較した。
得られた結果から、e−PTFE上での内皮細胞の結合及び拡散は表面電荷によって影響を受けることが確認された。さらに、結果は、e−PTFE材料における誘導された正の電荷の程度が増大することにより、(1)結合するHUVECの総数;(2)結合した平板化状HUVECの総数及び百分率;及び(3)結合した平円盤状HUVECの総数を増大させることを示す。
結果は、合流及び非合流HUVECの間におけるデータの傾向をも示す。図1及び2から明らかなように、結合した平円盤状HUVECの百分率及び総数は非合流に関して大きく、一方、長球状HUVECの百分率及び総数は合流に関して大きい。しかしながら、酸化防止剤を含有する実験及び含有しない実験の間には顕著な傾向は見られない。従って、本発明は、小径の人工血管への内皮細胞の接種について、上述の実験結果の利点を適合させるために開発されたものである。
図面、特に図3〜7に関し、内皮細胞の静電的接種のための装置が総括的に符号10で示されていることがわかる。装置10は概略的に外部導体11、内部導体12、支持組立体14、駆動機構15、充填装置16及び電圧源18を包含する。
外部導体11は、同心の内部孔19を有する中空円筒形部材である。外部導体11は、好適には、303ステンレス鋼のような適宜の機械加工可能な金属で造られている。導体11は、移植片の重金属汚染を防止するために、適宜の導電性ポリマーで被覆されるか、あるいは代わりにこの導電性ポリマーで全体的に造られていることが望ましい。変形例では、誘電性被覆の非導電性ポリマーが採用されてもよい。導体11はその外面21に端部22a及び22bにそれぞれ接近して一対の固定ねじ溝20a及び20bを備えている。同様に、導体11の面21には、両溝20のほぼ中間に駆動溝23が設けられている。
特に図5に関し、内部導体12は、好適には、W. L. Gore & Associates, Inc.の登録商標であるGORE−TEX(登録商標)で被覆したAWG22銀メッキ銅のような導電ワイヤ24の素線から成っていることがわかる。ワイヤ24の端部26の各々は端末端子27に固着されている。端末端子27は、好適には、ニッケルメッキ銅の玉軸受スイベルである。導体12は、ワイヤ24に直接にモールド成形した一対のシリコンゴムプラグ28をさらに備えている。説明を続行するにつれて明らかとなり得る理由のため、プラグ28は、接種される移植片の内径に近い外径を有する。同様に、プラグ28は、接種される移植片の長さよりも幾分短い距離をワイヤ24に沿って互いに離間されている。プラグ28は、E. I. du Pont de Nemours & Co.の登録商標であるTeflon(登録商標)又は他の適宜の材料で作った分離モールド型を用い、Dow Cornig Corp.の登録商標であるSylgard(登録商標)のような弾性ケイ素化合物からモールド成形できることが当業者には理解されよう。
再び図3及び4に関し、支持組立体14は、脚31を固着した台板部分30を包含する。一対の端部支持体32が台板30の両端に配置されている。端部支持体32は、好適には、Teflon(登録商標)で造られたブロックである。第1端部支持体32aは、実質的に心出しされた多少大きいプラグ受け孔36を備えている。第2端部支持体32bは、ねじ丸環35bを受けるためのねじ穴34bを備えている。図示のように、端部支持体32は台板30の側部39の切欠部38を介して台板30に装着されている。支持プラグ37がプラグ受け孔36に収容されるようになっている。支持プラグ37は同様にTeflon(登録商標)のような適宜の材料で造られており、全体的に円筒形の頭部分41及び縮径本体45を包含する。プラグ37の端面49には、ねじ丸環35aを受けるためのねじ穴34aが設けられている。従って、プラグ37の頭部分41の径は端部支持体32aのプラグ受け孔36の径よりも幾分小さいことが理解されよう。図示のように、コイルスプリングテンショナー53がねじ丸環35aに取付けられている。
支持組立体14はさらに、外部導体11を回転可能に軸支するための支持マウント又はピローブロック40を備えている。従って、外部導体11は一対の軸受42内に嵌装され、固定ねじ43を軸受固定カラー44内へ締付けて導体11の外面21の固定ねじ溝20に係合させることによって、この軸受に固着される。軸受42はピローブロック40内に装着され、このピローブロックは台板30に装着されている。非導電性ガスケット46がピローブロック40と台板30との間に介装されてピローブロック40を台板30から電気的に絶縁する。導体11の孔19は端部支持体32a及び32bのそれぞれの孔36及び穴34と軸線方向に整合していることに注目されたい。
図7に示されているように、充填装置16は、両端に配置された一対の端部分48を有する支持部分47を包含する。端部分48aは、支持組立体14に関して前述した支持プラグ37を収容するための孔50を備えているのに対し、端部分48bはねじ丸環35cが設けられている。図示のように、端部分48は、プラグ受け孔50がねじ丸環35cと軸線方向に整合するように支持部分47の両端に配置されている。
次に図4及び6に関し、駆動機構15は、支持組立体14の台板部分30に固定されたモータ支持台51を包含する。モータ52が取付ブラケット54を介してモータ支持台51に装着されている。モータ52は、好適には、115V/60Hzで動作し時計回転方向に約1/12RPMで動き得る同期A.C.モータである。駆動滑車55がモータ軸56に装着されている。滑車55は強化ナイロン又は他の適宜の材料で作られていてよい。駆動ベルト58が外部導体11の駆動溝23に嵌装され、滑車55に駆動的に係合する。
電圧源18は、フルスケール読みで±0.05%の精度でもって出力0〜20Vを発生できる普通のマルチレンジ電圧キャリブレータであってよい。正リード線59がピローブロック40を介して外部導体11に電気的に接続されるのに対し、負リード線60がねじ丸環35aを介して内部導体12に接続されている。従って、人口器官を横切って電位が印加され得る。前述したように、人口器官の管壁へのより多くの正電荷はこの管腔壁へのECの結合を促進する。一度電位が除去されると、移植片は、血小板の誘引を防止してその凝固を最小限にするその初期電荷状態に戻る。
動作において、自己ECを接種される小径人工血管又は移植片70が、ワイヤ24の端部26を移植片70の管腔に通すことによって、内部導体12に取付けられる。移植片70がプラグ28を越えて位置され、2−O絹縫合糸又は同等物を用いながらこの移植片70を下方プラグ28aに着座させることによって、導体12に固着される。これにより、移植片70とプラグ28aとの間には接種処理中の流体漏洩を防止するためのシールを生起する。ついで、ワイヤ24の両端部26が端部分48a及び支持プラグ37のそれぞれのねじ丸環35a及びスプリング53に固定される。次に、支持プラグ37が充填装置16の端部分48bに装着されて、移植片70の開放端部71が上方に面する。その後、移植片70には、移植片70内の空気を無くすようにオーバーフロー点までEC−生理食塩水がゆっくり充満される。移植片70への充満が終了すると、開放端部71が下方プラグ28aでしたと同様の方法で絹縫合糸を用いながら上方プラグ28bに固着される。
移植片70が充填され密閉された後、内部導体12が充填装置16から取外され、支持組立体14に移される。内部導体12は、リード線(図示しない)を用いながらワイヤ24の端部26を孔19に通すことによって、外部導体11内に装架される。それから、内部導体12の両端末端子27が図示のように端部支持体32に固着される。
次に、外部導体11の回転を開始するようにモータ52を付勢することにより、移植片70内でのECの接種が行われる。同時に、電圧源18により装置10を横切って電位が印加される。内部及び外部導体が円筒形コンデンサーとして働く一方、移植片材料がこれら導体の間に介在される誘電体として働くことが当業者には理解されよう。こうして、EC結合のためのより良い環境を与えるために、移植片管腔の表面電荷がより一層正の状態に一時的に変更されるのである。接種処理が完了した後、電位が除去され、移植片の表面電荷はその初期のより一層負の非トロンボゲン形成性に戻る。ついで、移植片は絹縫合糸を抜くことによって内部導体から取外される。移植片は、余分のEC−生理食塩水を除去するようにゆっくりすすがれた後に移植に供される。
本発明の方法は装置の作動に関する上述の検討により明らかであろうと考えられるが、図8を参照して、好適な方法について簡単に述べる。第1の工程は、移植法にとって適切なサイズ及び品質の人工血管を選択することである。次に、内部導体上で、人工器官内で適合するために適切なサイズのプラグをモールド成形する。同種の内皮細胞を回収し、懸濁媒体中に懸濁させる。内部導体を人工器官の管腔内を通し、人工器官の1つの端部を成形したプラグの1つで密閉することによって、内部導体を人工器官に取り付ける。ついて、人工器官を支持する内部導体を、その端末端子を第1の端末部分のねじ丸環及び支持プラグのばねにそれぞれ接続することによって充填装置内に直立して懸架する。直立して懸架された人工器官について、懸濁内皮細胞液を充満させてオーバーフローさせる。人工器官が充満されたところで、その開放端末を残りの成形プラグによって密閉する。
充満された人工器官を密閉した後、端末端子を第1の端末部分のねじから取外し、支持プラグを第2の端末端子から取外すことによって、充填装置から取出し、接種装置に移す。人工器官及び内部導体を、取外した端末端子を外部導体の孔を通って通し、孔内に人工器官を引き入れることによって接種装置に装着する。ついで、取外した端末端子を第1の支持ブロックのねじ丸環に接続し、一方、支持プラグを第2の支持ブロックの孔に取付ける。内部導体及び人工器官が接種装置に装着されたところで、モータを付勢することによって外部導体の回転を開始する。同時に、電力源を付勢することによって両導体間に電位を印加する。これにより、人工器官の管腔壁の表面電荷が一時的により正の状態に変化し、内皮細胞がより平板化した状態で管腔壁に結合することを可能にする。
本発明の他の具体例では、装置10はEC細胞と共にDNAをトランスフェクトさせるためにも使用できることが認められる。移植片70に同時にDNAをトランスフェクトし、ECを接種することによって、移植片の長期間の開通性が延長される。当業者により認められるように、血小板が結合しないようにするため移植片の管腔壁に抗凝固剤特性を付与するように特殊なDNAプラスミドが選択される。さらに、身体の特別な部位への病気又は癌に対する医薬品の分配を容易なものとするために、移植片へDNAプラスミドをトランスフェクトさせることができる。
図3〜5に見られるように、第1の電圧源18と並列に第2の電圧源100を接続できる。電圧源100(好適な具体例では、選択された期間、選択された電圧で方形波パルスを放出できるHoeferホエフェプロジェネレーターパルスコントローラーである)は、移植片70の電気衝撃を行って移植片へのDNAのトランスフェクションを開始する。後述の詳細な説明において明らかになるように、パルス電位及びその期間は、トランスフェクションが狭い電圧及び期間範囲でのみ達成されるため、効果的なトランスフェクションには重要である。電圧源18及び100は、内皮細胞を接種しかつ適宜のDNAをトランスフェクトさせるために必要な電位の印加を行う単一電圧源として具体化されうる。
同時に内皮細胞のトランスフェクション及び接種を行うため、酸化防止剤(1×10-4)アスコルビン酸ナトリウム、3.6×10-5Mグラチオン及び1.3×10-3Mジメチルスルホキシド)を含有するDulbeccoリン酸塩緩衝生理食塩水(DPBS)又は他の同様の溶液にECを懸濁させる。酸化防止剤は、電気刺激の際の細胞膜の損傷及びつづくフリーラジカルの発生を最小にするために存在する。DPBSにおけるECの濃度は約5×106EC/mlである。この濃度は、e−PTFE移植片材料のEC接種に最適なものとして決定されたものであり、同時に静電的EC接種法においても使用されている。もちろん、他の種類の移植片について使用されるサイズ及び材料に応じて他の濃度も使用できる。セル中での細胞懸濁液を使用するエレクトロポレーションの間におけるこのEC濃度は、約106〜107細胞/mlの最適範囲内である。当業者によって認められるように、細胞濃度が低くなれば衝撃後の細胞の回収が乏しくなり、一方高濃度では、望ましくない細胞融合が生ずる。溶液中には、通常リニアライズドDNAプラスミドの形のトランスフェクトされるべきDNAも含まれる。直線状DNAプラスミドは、エレクトロポレーションの間に安定なトランスフェクションが得られるように要求される。好適な具体例では、接種/トランスフェクション溶液又は懸濁液における直線状DNAの濃度は1〜2μg/μlの範囲である。ついで、この溶液又は懸濁液を充填装置及び上述の方法を使用して移植片70内に入れる。同様に、前記具体例で使用した方法に従って、移植片70と共に内部導体の外部導体内への装着を行う。
移植片70にEC−DPBS−プラスミド溶液を充満させた後、内部導体12及び移植片70を外部導体11内に入れる。ECのトランスフェクションを開始するため、細胞にエレクトロポレーション衝撃を与える。これは、電圧発生器100により、外部及び内部導体12及び11の間に2000V以下の電圧を約8μ秒以下の期間(5秒間隔で9回まで繰返すことができる)で印加することによって行われる。もちろん、電圧、期間及び電気衝撃を与える回数は、移植片70のサイズ及び材料に応じて調整される。電圧源100によって発生される通し電圧も、装置10内において、細胞の損傷を防止するための最少量に制限される。さらに、装置の温度を約22℃(72°F)に維持することによって損傷を低減できる。内皮細胞の接種を開始するため、電圧源18から外部及び内部導体12及び11に、特別な移植片の材料及び直径についてECの接種で最適なものとして決定された期間電圧を印加する。この電位は20V以下であり、いずれにしても1分〜2時間の期間印加される。この印加された電位はECの結合を促進させるだけでなく、移植片の管腔表面上の維持され、衝撃を受けたECにDNAを吸着させることによってトランスフェクション効果にも寄与する。
前記具体例のように、トランスフェクション−接種操作の完了後、移植片70を外部導体11から取出し、ついで内部導体12から取外す。ついで、接種され、トランスフェクトされた移植片を無菌のDPBSですすいで余剰の細胞又はプラスミドを除去する。すすいだ後、移植片を移植に供する。しかしながら、高い電圧の印加前に行われるECの接種法(低い電圧の印加)が有利であることが評価されるであろう。加えて、使用した特別な移植片の材料及びDNAの特性に応じて、接種/トランスフェクション操作を容易なものとするため、各種の電位の印加の組合せが使用される。
上述に基づき、同時トランスフェクション/接種法の利点は明らかであろう。第1に、この装置及び関連する方法は、接種されたECの遺伝子的変性を容易なものとして、ECの平滑筋抗−増殖特性と共に、抗−トロンボゲン形成性を増大させる。このように、上述の装置の使用は、小径人工血管の使用において現在遭遇している煩雑さ及び不全(現在、その開通性を低減させ、臨床的試みでの広範な利用を妨げている)低減又は解消する。この具体例の他の利点は、移植片の管腔表面で維持された表面電荷(ECの結合を増大させる)がトランスフェクション効果を増大させるように働くことである。この増大された効果は、ECと接触する表面に対する負に帯電したDNAの吸引によって生ずる。さらに、誘発された管腔表面電荷は、初めの高い電気衝撃によって誘発された極性を保ち、管腔表面上に結合した細胞への多くの外来DNAの通過を許容できる。
このように、本発明の目的が上述の構造体によって満足されたことが理解できる。法の規定に従って最良の形態及び好適な具体例についてのみ詳述したが、本発明はこれらに又はこれらによって制限されないことは理解されなければならない。従って、本発明の真の精神及び範囲の評価については、以下の請求の範囲が参照されなければならない。

Claims (38)

  1. 人工血管の全表面上に内皮細胞をインビトロで接種する装置において、開口のない内部導体及び該内部導体から間隔を置いて配置された外部導体を設けることによって、接種されるべき全表面上の電荷を一時的に変化させるための導体手段;及び前記導体手段によって表面上の電荷を一時的に変化させる間に、前記内部導体及び外部導体の間に接種されるべき全表面を保持する、細胞を含有する溶液を前記接種されるべき表面と接触状態に維持するための支持手段を包含してなる、人工血管の全表面上に内皮細胞をインビトロで接種する装置。
  2. 導体手段が、さらに、内部及び外部導体の間及び前記人工血管の全表面を通って電位を印加する電圧源を包含してなるものである、請求項1記載の装置。
  3. 内部導体が、連続する長い導電性ワイヤであって、該ワイヤを通って溶液が流動できない導電性ワイヤでなるものである,請求項2記載の装置。
  4. 外部導体が長さ全体に延びる孔を有する長い導電性物質である、請求項2記載の装置。
  5. 内部導体が、外部導体の孔内に配置され、これらの間に等しく離れた所定の距離で保持される、請求項4記載の装置。
  6. 支持手段が、内部導体と係合する少なくとも1つの装着部材を包含してなるものであり、この少なくとも1つの装着部材が、接種されるべき表面を内部導体に対して間隔を置いて配置された関係に維持する、請求項3記載の装置。
  7. 接種されるべき表面が少なくとも1つの装着部材と密閉係合で保持される、請求項5記載の装置。
  8. 少なくとも1つの装着部材がワイヤ上でモールド成形された柔軟なプラグである、請求項6記載の装置。
  9. 導体手段が、さらに、接種されるべき表面を回転させるための駆動手段を包含してなる、請求項2記載の装置。
  10. 導体手段が、さらに、外部導体を回転可能に支持するための支承手段を有する支持組立を包含してなる、請求項2記載の装置。
  11. 支持組立体が、内部導体を外部導体の孔内に保持及び緊張させるための手段を包含する、請求項9記載の装置。
  12. 駆動手段が、モータ及び該モータ及び外部導体に駆動可能に接続された駆動ベルトを包含してなるものである、請求項8記載の装置。
  13. 人工血管の管腔壁の実質的に全体上に内皮細胞をインビトロで接種するための装置において、該装置は、その長さ全体に延びる孔を有する外部導体;長い導電性ワイヤを含む内部導体であって、該ワイヤは前記外部導体の前記孔内に同心的に配置され、接種されるべき人工血管と密閉係合するものである内部導体;台板、該台板から延びる少なくとも1つの支持ブロック;前記台板上に装着された少なくとも1つのベアリングマウント、及び前記少なくとも1つのベアリングマウント内に外部導体を回転可能に支承する少なくとも1つのベアリングを有する支持組立体;接種されるべき人工血管を選択的に回転させるための駆動組立体であって、該駆動組立体は、モータ及び該モータに対してかつ人工血管と駆動伝達関係で接続された駆動ベルトを包含するものである駆動組立体;及び外部及び内部導体の間に及び管腔壁の実質的に全体を通って電位を印加する電力源を包含してなり、これにより、内皮細胞溶液が充満された人工血管が前記内部導体上に密閉装着されると共に、前記外部導体の前記孔内に前記内部導体から等しく間隔を置いて配置された関係で保持され、前記駆動組立体が人工血管を回転させる間に、前記電圧源は前記導体間に電位を印加し、これによって、内皮細胞の管腔壁の実質的に全体への結合を容易にするように人工血管の表面電荷を一時的により正の状態に変化させ、前記電圧源の除去が人工血管を非−トロンボゲン形成性に戻すことを特徴とする、人工血管の管腔壁の実質的に全体上に内皮細胞をインビトロで接種する装置。
  14. さらに、人工血管が充満及び密閉される間、内部導体及び接種されるべき人工血管を支持するための充填装置であって、該充填装置は、台板及びこの台板から延びる一対の支持ブロックを有してなり、人工血管が充満及び密閉される間に、内部導体が前記支持ブロック間に懸架される充填装置を包含するものである、請求項13記載の装置。
  15. 内部導体が、その上でモールド成形された少なくとも1つの弾性プラグ部材を有し、該少なくとも1つの弾性プラグ部材が、接種されるべき人工血管の内径に相当する直径を有する、請求項13記載の装置。
  16. 人工血管の全管腔壁上に内皮細胞をインビトロで接種する方法において、人工血管の管腔を通って開口のない内部導体絶縁ワイヤを通し;該内部導体ワイヤの周りで人工血管の1つの端部を密閉し;懸濁した内皮細胞を含む溶液を人工血管に充満させ;人工血管の他の端部を密閉し;内部導体及び人工血管を外部導体の孔の中に入れ;人工血管を連続して回転させ;及び人工血管を回転させている間に、内部及び外部導体間及び管腔壁を通って電位を一時的に印加して、全管腔壁への内皮細胞の結合を容易なものとするように全管腔壁の表面電荷を一時的に変化させる各工程を包含してなる、人工血管の全管腔壁上に内皮細胞をインビトロで接種する方法。
  17. さらに、人工血管の管腔を通って内部導体ワイヤを通す前に、内部導体ワイヤ上で少なくとも1つのプラグ部材をモールド成形する工程を包含し、前記プラグ部材の直径が人工血管の内径に相当するものである、請求項16記載の方法。
  18. 人工血管を密閉する工程を、該人工血管の両端部をプラグ部材に封止することになって行う、請求項17記載の方法。
  19. さらに、内部導体ワイヤ及び人工血管が外部導体の孔内にある間に、一対の支持ブロックの間に内部導体ワイヤ及び人工血管を装架する工程を包含する、請求項16記載の方法。
  20. 人工血管移植片のさらされる全管腔表面をインビトロで変性させるための装置において、外部導体から離して配置された開口のない内部導体を設けることによって変性されるべき管腔壁上の電荷を一時的に変化させる導体手段;及び内皮細胞及びDNAプラスミドの少なくとも1つを含有する懸濁液を全管腔壁に近接して保持及びさらす支持手段を包含してなり、前記支持手段は管腔壁を前記外部導体及び内部導体の間に維持し、電荷の変化が、内皮細胞及びDNAプラスミドの少なくとも1つを懸濁液からさらされる管腔壁へ移動させるものである、人工血管移植片のさらされる全管腔表面をインビトロで変性させるための装置。
  21. 導体手段が、さらされる管腔壁を通って提供される電荷を変化させ、これによって、懸濁液内の内皮細胞をさらされる人工血管移植片の全管腔壁に結合させる、請求項20記載の装置。
  22. 導体手段が、さらに、内部及び外部導体間に約20V以下の電位を印加するための第1の電圧源を包含するものである、請求項21記載の装置。
  23. 懸濁液が内皮細胞及びDNAプラスミドの両方を含有するものであり、導体手段が、さらされる管腔壁を通って提供される電荷を変化させ、これによって、懸濁液内のDNAプラスミドを少なくとも内皮細胞にトランスフェクトさせる、請求項22記載の装置。
  24. 導体手段が、さらに、内部及び外部導体間に約2000V以下の電位を印加するための電圧源を包含するものである、請求項23記載の装置。
  25. 導体手段が、内部及び外部導体間に2つ電位の一方を印加する一対の電力源を包含してなり、これら電位の1つは懸濁液内の内皮細胞を管腔壁に結合させるために約20V以下の範囲のものであり、他は懸濁液内のDNAプラスミドを少なくとも内皮細胞にトランスフェクトさせるために約2000V以下の範囲のものである、請求項20記載の装置。
  26. 外部導体が、懸濁液が充満された血管移植片を支持するために、長さ全体に延びる孔を有する長い導電性物質であり、内部導体は血管移植片内に配置される、請求項25記載の装置。
  27. さらに、外部導体を回転させるための駆動手段を包含してなる、請求項26記載の装置。
  28. 人工血管の管腔壁上に内皮細胞をインビトロで接種すると共に、DNAをトランスフェクトさせる装置において、該装置は、その長さ全体に延びる孔を有する外部導体;前記孔内に同心的に収容される人工血管に受け入れられる内部導体であって、該内部導体を通って流体の流動が生じない内部導体;前記外部及び内部導体を通って電位を印加する電圧源を包含してなり、これによって、内皮細胞及びDNAプラスミドを含有する懸濁液を人工血管に充満させ、しかも、人工血管を内部導体上に密閉状で装着すると共に、外部導体の孔内において内部導体から間隔を導いて保持し、電圧源によって導体間及び管腔壁の全体に電位を印加して、管腔壁が誘電材料として働くと共に、より正の状態に変化され、これによって、一時的に人工器官の表面電荷を一時的に変化させて内皮細胞の結合及びDNAプラスミドの内皮細胞へのトランスフェクションを容易なものとし、前記電位の除去が人工血管をより負の非−トロンボゲン形成性に戻すことを特徴とする、人工血管の管腔壁上に内皮細胞をインビトロで接種すると共に、DNAをトランスフェクトさせる装置。
  29. さらに、人工血管に懸濁液が充満及び密閉される間、内部導体及び接種されるべき人工血管を支持するための充填装置であって、該充填装置は、台板及びこの台板から延びる1つの支持ブロックを有してなり、人工血管が充満及び密閉される間に、内部導体が前記支持ブロック間に懸架される充填装置を包含するものである、請求項28記載の装置。
  30. 内部導体が、その上でモールド成形された少なくとも1つの弾性プラグ部材を有し、該少なくとも1つの弾性プラグ部材が、接種されるべき人工血管の内径に相当する直径を有する、請求項28記載の装置。
  31. さらに、台板、該台板から延びる少なくとも1つの支持ブロック;前記台板上に装着された少なくとも1つのベアリングマウント、及び前記少なくとも1つのベアリングマウント内に外部導体を回転可能に支承する少なくとも1つのベアリングを有する支持組立体;及び人工血管を回転させるための駆動組立体を包含してなり、該駆動組立体がモータ及び該モータと外部導体との間を接続する駆動ベルトを包含するものである、請求項28記載の装置。
  32. 電圧源が、内部及び外部導体間に2つ電位の一方を印加するものであり、これら電位の1つは懸濁液内の内皮細胞を管腔壁に結合させるために約20V以下の範囲のものであり、他は懸濁液内のDNAプラスミドを少なくとも内皮細胞にトランスフェクトさせるために約2000V以下の範囲のものである、請求項31記載の装置。
  33. 人工血管の全管腔壁上に内皮細胞をインビトロで接種し、DNAをトランスフェクトさせる方法において、前記人工血管の管腔を通って開口のない内部導体絶縁ワイヤを通し;該内部導体ワイヤの周りで人工血管の1つの端部を密閉し;充填装置内において前記内部導体ワイヤ及び人工血管を直立位置で懸架し;前記人工血管に内皮細胞及びDNAプラスミドの懸濁液を充満させ;前記人工血管の他の端部を密閉し;孔を有する外部導体を用意し;前記内部導体及び人工血管をこの孔内に入れ;前記外部導体及び人工血管を回転させ;及び前記人工血管を回転させながら、内部及び外部導体間及び管腔壁を通って電位を一時的に印加して、管腔壁への内皮細胞の結合及びDNAのトランスフェクションを容易なものとするように全管腔壁の表面電荷を一時的に変化させる各工程を包含してなる、人工血管の管腔壁に内皮細胞をインビトロで接種し、DANをトランスフェクトする方法。
  34. さらに、人工血管の管腔を通って内部導体ワイヤを通す前に、内部ワイヤ上で少なくとも1つのプラグ部材をモールト成形する工程、及び内部導体ワイヤ及び人工血管が外部導体の孔内にある間に、一対の支持ブロック間で前記内部導体ワイヤ及び人工血管を装架する工程を包含し、前記プラグ部材の直径が人工血管の内径に相当するものである、請求項33記載の方法。
  35. 電圧を印加するに当たり、さらに、DNAプラスミドを内皮細胞にトランスフェクトさせるために、電位を少なくとも8μ秒以下の期間、2000V以下の電圧で変更させる、請求項34記載の方法。
  36. 電圧を印加するに当たり、さらに、内皮細胞を人工血管の管腔壁に接種するために、電位を2時間以下の期間、20V以下の電圧で変更させる、請求項34記載の方法。
  37. さらに、約106〜107内皮細胞/ml及び線状DNAプラスミド約1〜2μg/μlを有する変性Dulbeccoリン酸塩緩衝化生理食塩水でなる懸濁液を用意する工程を包含する、請求項34記載の方法。
  38. さらに、酸化防止剤を含有する懸濁液を用意する工程を包含する、請求項37記載の方法。
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