JP3876210B2 - 薄膜特性評価装置、薄膜特性評価方法及びプログラム - Google Patents
薄膜特性評価装置、薄膜特性評価方法及びプログラム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜特性評価装置及び薄膜特性評価方法に関し、特に、薄膜の製膜条件や基本物性と薄膜の特徴との関係を評価する薄膜特性評価装置及び薄膜特性評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
薄膜を撮影した画像を用いて、薄膜の構造を評価する技術が知られている。電子/光学顕微鏡のような機器を用いて、薄膜の拡大画像(平面、断面)を取得し、その画像の情報に基づいて、結晶の大きさや分布状態のような、薄膜の構造を評価する技術が知られている。
【0003】
薄膜の画像を用い構造を評価する技術について、薄膜太陽電池を例にあげて説明する。
図8は、薄膜太陽電池の構造の一例を示す断面図である。薄膜太陽電池100は、ガラス基板101と、その上に順次堆積された透明電極膜102、半導体膜103(n層、i層及びp層)、裏面電極膜104を備える。薄膜太陽電池100の特性は、各薄膜の特性に左右される。そして、各薄膜の特性は、薄膜の構造(面分布を含む)に左右される。従って、良好な薄膜を得るためには、薄膜の構造を的確に把握し、製膜条件にフィードバックすることが重要である。
【0004】
上記の各膜の構造を評価する場合、まず、電子顕微鏡のような機器を用いて、薄膜の画像情報(平面、断面)を取得する。そして、その画像情報に基づいて、薄膜における結晶粒の粒径の大きさ、単位面積あたりの結晶粒の個数、薄膜の平均的な膜厚、結晶の成長具合などを評価している。ただし、それらの評価は、主に熟練者の評価に頼ることが多く、その他の作業者が行うことが困難であった。
【0005】
その一方で、薄膜の構造は、薄膜太陽電池の特性や色むらに大きな影響を及ぼす。従って、薄膜の構造を適性に評価し、薄膜の製膜条件や基本物性等との関係を明らかにすることは大変重要である。
熟練者に依存することなく、一般の作業者でも薄膜の構造を適正に評価することが可能な技術が望まれている。また、薄膜の構造を定量的、かつ、一義的に自動で評価を実施することが可能な技術が望まれている。
【0006】
関連する技術として特開平11−108865に、半導体薄膜表面の凹凸部成長評価方法および装置の技術が開示されている。この技術の半導体薄膜表面の凹凸部成長評価方法は、まず、半導体薄膜の表面を電子顕微鏡にて撮影した撮像データを画像処理する。次に、半導体薄膜表面上に形成された複数の凸部の全周囲長の総和と、撮像データを撮影した範囲である撮像領域における各凸部の面積の総和が占める割合である面積率を計算する。そして、全周囲長と面積率を用いて前記半導体薄膜表面の凹凸部の成長状態を特定する。
この技術は、半導体薄膜表面上に形成された凹凸部の成長状態を1つに特定することができる半導体薄膜表面の凹凸部成長評価方法を提供することを目的としている。
【0007】
また、特開平5−256795号公報に、欠陥検出方法及びその装置、磁気ヘッド検査方法及びその装置並びに磁気ヘッド製造ラインの技術が開示されている。この技術の欠陥検出方法は、検査対象の画像を検出する手段として、微分干渉顕微鏡を用いる。そして、照明光路に挿入した1/4波長板の光軸方向に対し、偏光子の偏光方向を±α度となるように設定して2枚の画像を入力し、これらを比較する。すなわち、微分干渉顕微鏡内に配置された1/4波長板により外観検査対象からの2本の反射光間に2種類の相異なる位相差のオフセットを順次与えた状態で、TVカメラにより2枚の画像を検出する。そして、画像処理部で、その2枚の画像の差画像にもとづき所定の画像処理を行う。
この技術は、外力等により検査対象に生じたひび欠陥を、欠けやボイド、傷、しみ、汚れ等の影響を受けることなく、しかも正常傾斜部分と区別して確実に検出することを目的としている。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−108865号公報
【特許文献2】
特開平5−256795号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、評価する人物に依存せず、薄膜の構造を適正に評価することが可能な薄膜特性評価装置及び薄膜特性評価方法を提供することである。
【0010】
また、本発明の他の目的は、薄膜の構造を定量的に評価することが可能な薄膜特性評価装置及び薄膜特性評価方法を提供することである。
【0011】
本発明の更に他の目的は、自動的に薄膜の構造を評価することが可能な薄膜特性評価装置及び薄膜特性評価方法を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、蓄積された薄膜に関するデータに基づいて、適切な製膜条件を選択することが可能な薄膜特性評価装置及び薄膜特性評価方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]との対応関係を明らかにするために括弧付で付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0014】
従って、上記課題を解決するために、本発明の薄膜特性評価装置は、形状評価部(13)と、統計処理部(14)とを具備する。
ここで、形状評価部(13)は、薄膜の構造を示す薄膜情報に基づいて、その薄膜の特徴を示す形状評価パラメータを算出する。統計処理部(14)は、その形状評価パラメータの統計処理を行う。
形状評価パラメータを用いることにより、定量的、客観的に薄膜の構造を評価することが出来る。ただし、薄膜情報は、結晶粒界の位置、形状、頂点に関する情報を含む。また、形状評価パラメータは、薄膜中の結晶粒の形状を示す情報を含む。
【0015】
また、本発明の薄膜特性評価装置は、その形状評価パラメータが、その薄膜情報に含まれる複数の結晶粒の各々について算出されるパラメータを含む。
薄膜の全体的な情報でなく、個々の結晶粒の形状等を形状評価パラメータで評価した上で、統計的に処理することになるので、薄膜の特性をより正確に評価することが出来る。
【0016】
また、本発明の薄膜特性評価装置は、その形状評価パラメータが、結晶粒膜厚(H)、結晶山半角(dM’)、結晶山全角(dM)及び結晶谷全角(dR)のうちの少なくとも一つを含む。
これらのパラメータにより、個々の結晶粒の成長の状態を把握することが出来る。
【0017】
更に、本発明の薄膜特性評価装置は、統計処理部(14)が、更に、その形状評価パラメータのその統計処理の結果とその薄膜の製膜条件との間の相関性を評価する。
相関性を評価することで、所望の形状評価パラメータを有する製膜条件の設定に利用することが出来る。
【0018】
更に、本発明の薄膜特性評価装置は、統計処理部(14)が、更に、その形状評価パラメータのその統計処理の結果とその薄膜の基本物性との間の相関性を評価する。
相関性を評価することで、所望の基本物性を有する形状評価パラメータを把握することが出来る。
【0019】
上記課題を解決するために、本発明の薄膜特性評価方法は、(a)〜(c)ステップを具備する。
ここで、(a)ステップは、薄膜の構造を示す薄膜情報を取得する(S02−S04)。(b)ステップは、その薄膜情報に基づいて、その表面の特徴を示す形状評価パラメータを算出する(S05−S07)。(c)ステップは、その形状評価パラメータの統計処理を行う(S08)。
【0020】
また、本発明の薄膜特性評価方法は、(b)ステップが、(d)その薄膜情報に基づいて、その薄膜情報に含まれる複数の結晶粒の各々についてその形状評価パラメータを算出するステップを備える(S05−S07)。
【0021】
また、本発明の薄膜特性評価方法は、その形状評価パラメータが、結晶粒膜厚(H)、結晶山半角(dM’)、結晶山全角(dM)及び結晶谷全角(dR)のうちの少なくとも一つを含む。
【0022】
更に、本発明の薄膜特性評価方法は、(c)ステップが、(e)及び(f)ステップを備える。
ここで、(e)ステップは、その薄膜の製膜条件を取得する(S08)。(f)ステップは、その形状評価パラメータのその統計処理の結果とその製膜条件との間の相関性を評価する(S08)。
【0023】
更に、本発明の薄膜特性評価方法は、(c)ステップが、(g)及び(h)ステップを備える。
ここで、(g)ステップは、その薄膜の基本物性を取得する(S08)。(h)ステップは、その形状評価パラメータのその統計処理の結果とその基本物性との間の相関性を評価する(S08)。
【0024】
上記課題を解決するために、本発明に関するプログラムは、(i)〜(j)ステップを具備する方法をコンピュータに実行させる。
ここで、(i)ステップは、入力された薄膜の構造を示す画像データに基づいて、その薄膜の特徴を示す形状評価パラメータを算出する(S05−S07)。(j)ステップは、その形状評価パラメータの統計処理を行う(S08)。
【0025】
また、本発明に関するプログラムは、(i)ステップが、(k)その薄膜情報に基づいて、その薄膜情報に含まれる複数の結晶粒の各々についてその形状評価パラメータを算出するステップ(S05−S07)を備える上記各項に記載の方法をコンピュータに実行させる。
【0026】
また、本発明に関するプログラムは、その形状評価パラメータが、結晶粒膜厚(H)、結晶山半角(dM’)、結晶山全角(dM)及び結晶谷全角(dR)のうちの少なくとも一つを含む、上記各項に記載の方法をコンピュータに実行させる。
【0027】
更に、本発明に関するプログラムは、(j)ステップが、(l)その形状評価パラメータのその統計処理の結果と入力されたその薄膜の製膜条件との間の相関性を評価するステップ(S08)を備える上記各項に記載の方法をコンピュータに実行させる。
【0028】
更に、本発明に関するプログラムは、(j)ステップが、(m)その形状評価パラメータのその統計処理の結果と入力されたその薄膜の基本物性との間の相関性を評価するステップ(S08)を備える上記各項に記載の方法をコンピュータに実行させる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明である薄膜特性評価装置及び薄膜特性評価方法の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
本実施例において、太陽電池用の薄膜(本実施例では、ガラス基板上の透明導電膜)の評価に使用される薄膜特性評価装置及び薄膜特性評価方法を例に示して説明する。ただし、他の薄膜に関する特性評価においても、本発明を適用可能である。
【0030】
まず、本発明である薄膜特性評価装置の実施の形態における構成について説明する。
図1は、本発明である薄膜特性評価装置の実施の形態における構成を示す図である。薄膜特性評価装置10は、ワークステーションやパーソナルコンピュータに例示される情報処理装置である。CPU1、ハードディスクに例示される記憶部2、RAMに例示されるメモリ5、ディスプレイに例示される表示部3、キーボードやマウス、通信回線と接続した通信ポートに例示される入力部4を備える。
【0031】
薄膜特性評価装置10には、プログラムとしての画像データ変換部11、空間フィルタ処理部12、形状評価パラメータ算出部13、統計処理部14及びデータ管理部15がCPU1にインストールされている。また、プログラム及びデータとしての試料データベース16、試料特性データベース17及び相関特性データベース18が記憶部2に搭載されている。
【0032】
画像データ変換部11は、評価する薄膜表面の所定の領域について、その平面内における位置(x、y)と膜厚(t)との関係に基づいて、その領域における薄膜の形状を示す画像としての画像情報を生成する。
ここで、薄膜表面の所定の領域は、薄膜において、その薄膜の形状を代表できる所定の面積を有する場所を選択する。代表できる場所は、例えば中心の一点、あるいは、中心の一点と四隅の近傍の4点である。所定の領域は、薄膜の一点でも良いし、複数の点でも良い。ただし、薄膜全体の均一性を評価することから、薄膜全体の面積が大きい場合は、複数の点であることがより好ましい。
また、2次元平面内の位置(x、y)と膜厚(t)との関係は、原子間力顕微鏡のような検出手段を用いて薄膜表面の所定の領域を評価することにより、数値データである膜厚分布情報(x、y、t)として得られる。
そして、画像データ変換部11は、膜厚分布情報(x、y、t)をxyz座標(tをz座標とする)に展開することにより、画像を生成し、画像情報とする。ただし、画像情報は、膜厚分布情報(x、y、t)を含む。
【0033】
空間フィルタ処理部12は、画像データ変換部11において得られた画像情報に基づいて、z軸方向から薄膜を俯瞰した場合に観測される結晶粒界としての粒界情報(結晶粒界のxy座標)を検出する。粒界情報は、z軸方向から俯瞰した薄膜の画像情報について、空間フィルタ処理によるエッジ(稜線)検出により検出する。すなわち、エッジ(稜線)を結晶粒界とする。検出は、所定の領域の全域について行う。空間フィルタ処理によるエッジ(稜線)検出は、従来知られた各種の方法を利用することが出来る。
空間フィルタ処理部12は、検出した粒界情報を、試料を特定する情報と関連付けて試料データベース16に格納する。
【0034】
形状評価部としての形状評価パラメータ算出部13は、上記のように求められた粒界情報(以下、「薄膜情報」ともいう)に基づいて、形状評価パラメータ(詳細は後述)を算出する。形状評価パラメータは、薄膜情報に含まれる複数の結晶粒の各々について算出されるパラメータを有する。
形状評価パラメータ算出部13は、算出した形状評価パラメータを、試料を特定する情報と関連付けて試料特性データベース17に格納する。
【0035】
統計処理部14は、形状評価パラメータの統計処理を行う。すなわち、一つの試料について、薄膜情報に含まれる全ての結晶粒における各形状評価パラメータを統計的に処理する。統計処理は、各形状評価パラメータに関する、各試料ごとの平均、標準偏差に例示される。
また、その統計処理の結果と薄膜の製膜条件、及び、薄膜の基本物性との間の相関性を評価する。ここで、製膜条件は、基板温度、製膜圧力に例示され、基本物性は、薄膜のヘイズ率、シート抵抗値に例示される。
そして、統計処理部14は、統計処理を行って得られる上記の各種データを、相関特性データベース18へ格納する。
【0036】
データ管理部15は、条件等の入力に基づいて、試料データベース16、試料特性データベース17及び相関特性データベース18の各データを用いたデータ処理を行う。
【0037】
試料データベース16は、試料を特定する情報と、空間フィルタ処理部12により検出した粒界情報とを関連付けて格納している。詳細は後述する。
試料特性データベース17は、試料を特定する情報と、製膜条件と、基本物性と、形状評価パラメータ算出部13において算出された形状評価パラメータとを関連付けて格納している。
相関特性データベース18は、製膜条件及び基本物性と、統計処理部14により算出された統計処理された形状評価パラメータとの間の相関に関する情報を格納している。
【0038】
次に、形状評価パラメータについて詳細に説明する。図5は、形状評価パラメータを説明する図である。
図5(a)は、頂点及び谷等に関する形状評価パラメータを説明する図である。上図は薄膜の上方から、下図は側方からの図である。
図5(a)の上図において、空間フィルタ処理部12により検出された粒界情報(エッジ)に基づく、隣接する4つの結晶粒C1〜C4の様子が例示されている。
頂点P(P1〜P4)は、粒界情報で区切られた各結晶粒C(C1〜C4)における膜厚(t)の最大の点とする。例えば、結晶粒C1の頂点P1は、結晶粒C1における膜厚の最大の点である。
また、谷V(V1〜V3)は、結晶粒同士の間(ただし、頂点同士を結ぶ直線上)において、膜厚(t)の最小の点とする。例えば、この図では、結晶粒C1と結晶粒C2との間の谷V1は、結晶粒C1の頂点P1と結晶粒C2の頂点P2との間における膜厚の最小の点である。
【0039】
図5(a)の下図は、上図のBB面の模式的な断面図を示している。横軸は、BB面の位置、縦軸は膜厚である。すなわち、各結晶粒の頂点Pと各結晶粒間の谷Vとを直線で結び、各結晶粒の表面形状とした断面形状を示している。例えば、結晶粒C2の表面形状(BB断面)は、結晶粒C1側の谷V1−結晶粒C2内の頂点P2−結晶粒C3側の谷V2の各点をそれぞれ直線で結ぶ形状となる。ここで、例えば、谷V1−頂点P2−谷V2の成す角を山全角、頂点P1−谷V1−頂点P2の成す角を谷全角ともいう。本実施例では、薄膜の表面の形状をこのような断面形状に近似して取り扱う。
結晶粒膜厚Hは、各結晶粒の頂点Pでの膜厚である。
なお、上図においてBB面は、一直線で示されているが、各結晶粒の頂点を結んだ線分の集まりであり、必ずしも直線になるとは限らない。
【0040】
頂点Pと谷Vの位置関係、結晶粒膜厚Hを知ることで、微細なレベルでの結晶表面の凹凸状態を定量的に知ることが出来る。微細なレベルでの結晶表面の凹凸状態は、その上に積層される薄膜の特性に影響を及ぼすため、その情報は重要である。
【0041】
図5(b)は、一つの結晶粒について、その大きさに関する形状評価パラメータを説明する図である。
面積Sは、粒界情報(エッジ)に示される粒界で囲まれた結晶粒の面積である。周囲長Cは、その結晶粒の周囲の長さである。最大長L及び最小幅Wは、それぞれ、その結晶粒を取り囲む面積最小の矩形における長辺と短辺の長さである。結晶粒の粒径rは、結晶粒の平均的半径であり、r=(S/π)0.5、で算出する。
アスペクト比Asは、最大長Lと最小幅Wとの比であり、As=L/W、で算出する。
円形度Eは、結晶粒の面積Sと周囲長Cから見積もられる面積との比であり、E=4πS/C2、で算出する。
【0042】
面積S、周囲長C、最大長L、最小幅W、粒径r、アスペクト比As及び円形度Eを知ることで、個々の結晶粒の成長の状態や結晶の配向を予測できる他、薄膜の物性を定量的に知ることが出来る。結晶粒の成長の状態や結晶の配向は、薄膜の性質に影響を及ぼすため、その情報は重要である。
【0043】
図5(c)は、一つの結晶粒について、その頂点の大きさに関する形状評価パラメータを説明する図である。上図は薄膜の上方から、下図は側方からの図である。
結晶山全角dMは、図5(c)上図において、結晶粒Cの頂点Pを通る基板に垂直な断面における頂点Pと谷D1及び谷D2とで形成される角D1PD2(山全角)について、頂点Pを通る基板に垂直な軸Lを中心として回転し、その回転角の1度毎に角D1PD2(山全角)を算出し、その平均を取ったものである。結晶山半角dM’は、上記の軸Lと頂点Pと谷D1とで形成される角LPD1(山半角)について、軸Lを中心として回転し、その回転角の1度毎に角LPD1を算出し、その平均を取ったものである。
【0044】
図5(d)は、一つの結晶粒について、その谷の大きさに関する形状評価パラメータを説明する図である。
結晶粒S0(頂点Q0)において、隣接する結晶粒は、結晶粒S1〜S8(頂点Q1〜Q8)である。すなわち、頂点Q同士を直線で結んだ場合、膜厚の最小となる点(結晶粒界)が2箇所以上無い結晶同士について、互いに隣接するという。
結晶谷全角dRは、結晶粒S0については、隣接する結晶粒S1〜S8に対する谷全角である角Q0U1Q1、角Q0U2Q2、…、角Q0U8Q8(ただし、U1〜U8は、谷である)の平均を取ったものである。
【0045】
結晶山全角dMや結晶山半角dM’、結晶谷全角dRを知ることによっても、個々の結晶粒の成長の状態や結晶の配向を予測することが出来る。また、微細なレベルでの結晶表面の凹凸状態を定量的に知ることも出来る。それらの情報は、薄膜の特性や、積層する薄膜の特性に影響を及ぼすため、その情報は重要である。
【0046】
上記のように形状評価パラメータは、複数の異なるパラメータを有しているので、薄膜の形状を多面的、客観的に示すことが出来る。それにより、薄膜の形状に関する特性を適切に把握することが可能となる。
【0047】
次に、試料データベース16について更に説明する。
図2は、試料データベース16を示す図である。試料データベース16は、試料を特定する情報と、空間フィルタ処理部12により検出した粒界情報(エッジ)とを関連付けて格納している。試料を特定する情報は、試料ID19であり、粒界情報は、結晶粒ID20−1、粒界20−2、頂点20−3である。
試料ID19は、薄膜(試料)毎に付けられた、薄膜を識別する識別番号であり、英数字の列で例示される。結晶粒ID20−1は、薄膜に含まれる複数の結晶粒毎に付けられた、複数の結晶粒の各々を識別する識別番号であり、英数字の列で例示される。粒界20−2は、複数の結晶粒の各々と他の結晶粒との境界(エッジ)を示す座標(粒界情報)であり、複数の座標を有する。頂点20−3は、複数の結晶粒の各々における膜厚の最大の点の座標および膜厚である。
【0048】
試料特性データベース17について更に説明する。
図3は、試料特性データベース17を示す図である。試料特性データベース17は、試料を特定する情報と、製膜条件と、基本物性と形状評価パラメータとを関連付けて格納している。
試料を特定する情報は、試料ID21であり、試料ID19と同じである。
製膜条件23は、薄膜を製膜する際の製膜条件であり、温度23−1(製膜時の基板温度)、圧力23−2(製膜時の圧力)、投入電力23−3(製膜時の投入電力)に例示される。
基本物性24は、製膜された薄膜の基本的な物性値であり、ヘイズ率24−1、シート抵抗値24−2、膜厚24−3(マクロ的に計測される薄膜の平均膜厚)
形状評価パラメータ22は、図5において説明した各形状評価パラメータ(結晶粒膜厚22−3=結晶粒膜厚H、面積22−4=面積S、周囲長22−5=周囲長C、粒径22−6=粒径r、アスペクト比22−7=アスペクト比As、円形度22−8=円形度E、結晶山全角22−9=結晶山全角dM、結晶山半角22−10=結晶山半角dM’、結晶谷全角22−11=結晶谷全角dR)である。ただし、統計項目22−1の欄で示される「全データ」の行では、各試料のデータに含まれる全結晶粒の各々の各形状評価パラメータが示されている。「平均」の行では、各試料のデータに含まれる全結晶粒について各形状評価パラメータの平均値が示されている。また、「標準偏差」の行では、各試料のデータに含まれる全結晶粒について各形状評価パラメータの標準偏差が示されている。なお、統計項目22−1は、これらに制限されるものではなく、他の統計的処理を用いても良い。また、対象粒子22−2は、「全データ」の行では、上記の全結晶粒の各々の認識番号を示す結晶粒ID(図2の結晶粒ID20−1と同様)であり、「平均」及び「標準偏差」の行では、上記の全結晶粒の有効粒子数(総数)である。
【0049】
相関特性データベース18について更に説明する。
図4は、相関特性データベースを示す図である。相関特性データベース18は、製膜条件及び基本物性と、統計処理された形状評価パラメータとの間の相関に関する情報を格納している。製膜条件26は、試料特性データベース17の製膜条件23に対応する。基本物性27は、試料特性データベース17の基本物性24に対応する。形状評価パラメータ25は、試料特性データベース17の形状評価パラメータ22(統計処理されたもの)に対応する。そして、データは、製膜条件26及び基本物性27と、形状評価パラメータ25との間の相関係数である。
このような相関性を示すデータは、形状評価パラメータの平均値について算出する。ただし、平均値に制限されるものではなく、他の統計処理により算出された値について、同様の相関性に関するデータを格納することも可能である。
【0050】
上記各データベースに、測定されたデータ、あるいは計算処理されたデータが蓄積され保存されているので、その後のプロセスにおいて、有効に利用することが出来る。
【0051】
次に、本発明である薄膜特性評価装置の実施の形態における動作(薄膜特性評価方法)について説明する。
図6は、本発明である薄膜特性評価装置の実施の形態における動作(薄膜特性評価方法)を示す図である。
【0052】
(1)ステップS01
薄膜の評価を行う者(以下、「測定者」という)は、評価用の薄膜を用意する。
【0053】
(2)ステップS02
測定者は、原子間力顕微鏡を用いて、薄膜の表面における所定の領域において、その表面形状を解析する。そして、その領域の平面内の各位置(x、y)における膜厚(t)のデータとしての膜厚分布情報(x、y、t)を取得する。
測定者は、その膜厚分布情報(x、y、t)を、評価している薄膜の製膜条件、及び、別途測定した薄膜試料の基本物性と共に、入力部4を介して薄膜特性評価装置10へ入力する。
【0054】
(3)ステップS03
薄膜特性評価装置10の画像データ変換部11は、膜厚分布情報(x、y、t)に基づいて、所定の領域における薄膜の形状を示す画像としての画像情報を生成する。すなわち、膜厚分布情報(x、y、t)をxyz座標(tをz座標とする)に展開することにより、画像を生成し、画像情報とする。ただし、画像情報は、膜厚分布情報(x、y、t)を含む。
【0055】
(4)ステップS04
空間フィルタ処理部12は、画像データ変換部11において得られた画像情報に基づいて、結晶粒界としての粒界情報(粒界を示すxy座標等)を検出する。すなわち、画像情報について、空間フィルタ処理によるエッジ(稜線)検出により検出されたエッジ(稜線)を結晶粒界とし、その結晶粒界内の膜厚最大の点を頂点とする。また、結晶粒界に囲まれた領域を結晶粒とする。また、空間フィルタ処理部12は、検出された各結晶粒にIDを付けると共に、各結晶粒の中の膜厚最大の点を頂点とする。
そして、空間フィルタ処理部12は、試料のIDと粒界情報(各結晶粒のID、粒界を示すxy座標及び頂点の座標)とを関連付けて、試料ID19、結晶粒ID20−1、粒界20−2及び頂点20−3として試料データベース16へ格納する。
【0056】
図7は、本発明である薄膜特性評価装置の実施の形態における動作における画像データの変化を示す図である。図7(a)は、3次元の画像情報に基づいて、空間フィルタ処理部12によりエッジ検出を行った結果を示している。所定の領域の中において、線で区切られた複数の領域が生成される。この線が結晶粒界であり、その内部が結晶粒である。
【0057】
(5)ステップS05
形状評価パラメータ算出部13は、上記のように求められた薄膜情報に含まれる複数の結晶粒の中から一つを選択する。
【0058】
(6)ステップS06
形状評価パラメータ算出部13は、選択された一つの結晶粒について、上記のように求められた薄膜情報(粒界情報)に基づいて、形状評価パラメータ(結晶粒膜厚H、面積S、周囲長C、粒径r、アスペクト比As、円形度E、結晶山全角dM、結晶山半角dM’、結晶谷全角dR)を算出する。
そして、形状評価パラメータ算出部13は、一つの結晶粒の形状評価パラメータを、統計項目22−1の欄で示される「全データ」の行の形状評価パラメータ22の各項に、試料ID21と対象粒子22−2(結晶粒ID)と製膜条件23と基本物性24と関連付けて格納する。
【0059】
ここで、図7(b)は、図7(a)のエッジ検出後のデータについて、形状評価パラメータを求める途中のデータ処理を示している。すなわち、(a)のA部を拡大して示したものがA1である。そのA1について、周辺部分(データの上で、その外側に結晶粒が無い部分)を、データ処理の対象から外したものがA2である。A2において、薄膜情報に基づいて、頂点(P)を抽出したものがA3である。A3のデータに基づいて、上記各形状パラメータを算出する。
【0060】
(7)ステップS07
形状評価パラメータ算出部13は、薄膜情報に含まれる複数の結晶粒の全てについて、ステップS06を終了していなければ、ステップS05へ戻る。終了していれば、ステップS08へ進む。
【0061】
(8)ステップS08
統計処理部14は、形状評価パラメータの統計処理を行う。すなわち、一つの試料について、薄膜情報に含まれる全ての結晶粒における各形状評価パラメータを統計的に処理し、各試料ごとの平均、標準偏差を求める。そして、統計処理部14は、その平均、標準偏差を、試料特性データベース17へ格納する。その際、試料特性データベース17の統計項目22−1の欄で示される「平均」又は「標準偏差」の行の形状評価パラメータ22の各項に、試料ID21と対象粒子22−2(有効粒子数)と製膜条件23と基本物性24と関連付けて格納する。
また、薄膜の製膜条件及び薄膜の基本物性と、各形状評価パラメータに関する各試料毎の統計処理の結果との間の相関性を評価し、相関係数を算出する。そして、統計処理部14は、その相関係数を相関特性データベース18へ格納する。その際、相関特性データベース18に、製膜条件26及び基本物性27と形状評価パラメータ25と対応づけて相関係数を格納する。
【0062】
(9)ステップS09
データ管理部15は、測定者等からの条件等の入力に基づいて、上記の試料データベース16、試料特性データベース17及び相関特性データベース18に含まれるデータについて、データ処理を行う。
データ処理は、形状評価パラメータの許容範囲を示す許容条件の入力に基づいて、適する製膜条件を抽出する処理に例示される。
例えば、所定の領域における形状評価パラメータの有効粒子数N、結晶膜厚Hについて、ある条件の範囲(許容条件)内に納めようとする場合、測定者は、データ管理部15に対して、許容条件を入力する。データ管理部15は、入力された許容条件に基づいて、まず、相関特性データベース18のデータより、相関係数が基準値より高い製膜条件(仮定:温度)を抽出する。次に、試料特性データベース17のデータを用いて、相関係数が基準値より高い製膜条件としての温度と、有効粒子数N、結晶膜厚Hとの関係を示すグラフを作成する。そして、そこから許容条件を満たす、製膜条件(温度)を抽出する。この動作により、許容条件を満たす温度範囲を抽出することが出来る。
【0063】
上記のような薄膜特性評価方法により、薄膜情報、形状評価パラメータ及びその統計処理結果が、試料データベース16、試料特性データベース17及び相関特性データベース18に格納される。
そして、試料データベース16、試料特性データベース17及び相関特性データベース18に格納されたデータに基づいて、所望の形状評価パラメータを有する薄膜を得るための製膜条件を抽出することが可能となる。
【0064】
本発明では、原子間力顕微鏡のような機器で得られる薄膜表面の位置と膜厚との関係を示すデータを入力することにより、自動的に薄膜の形状を的確に把握可能な形状評価パラメータを得ることが出来る。そして、それらを統計処理し、製膜条件や基本物性との相関を算出することにより、評価する人物に依存せず、薄膜の構造を適正に評価することが可能となる。
【0065】
また、形状評価パラメータや、その統計処理により得られるデータは、計算で算出されるものであり、薄膜の構造を定量的に評価することができる。
【0066】
【発明の効果】
本発明により、薄膜の形状を客観的、定量的に把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である薄膜特性評価装置の実施の形態における構成を示す図である。
【図2】試料データベースを示す図である。
【図3】試料特性データベースを示す図である。
【図4】相関特性データベースを示す図である。
【図5】(a)〜(d)形状評価パラメータを説明する図である。
【図6】本発明である薄膜特性評価装置の実施の形態における動作を示す図である。
【図7】(a)、(b)本発明である薄膜特性評価装置の実施の形態における動作における画像データの変化を示す図である。
【図8】薄膜太陽電池の構造の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 CPU
2 記憶部
3 表示部
4 入力部
5 メモリ
10 薄膜特性評価装置
11 画像データ変換部
12 空間フィルタ処理部
13 形状評価パラメータ算出部
14 統計処理部
15 データ管理部
16 試料データベース
17 試料特性データベース
18 相関特性データベース
19 試料ID
20−1 結晶粒ID
20−2 粒界
20−3 頂点
21 試料ID
22、25 形状評価パラメータ
22−1 統計項目
22−2 対象粒子
22−3 結晶粒膜厚
22−4 面積
22−5 周囲長
22−6 粒径
22−7 アスペクト比
22−8 円形度
22−9 結晶山全角
22−10 結晶山半角
22−11 結晶谷全角
23、26 製膜条件
23−1 温度
23−2 圧力
23−3 投入電力
24、27 基本物性
24−1 ヘイズ率
24−2 シート抵抗値
24−3 膜厚
100 薄膜太陽電池
101 ガラス基板
102 透明電極膜
103 半導体膜
104 裏面電極膜
C、C1〜C4、S0〜S8 結晶粒
P、P1〜P4、Q1〜Q8 頂点
V、V1〜V3、U1〜U8 谷
S 面積
C 周囲長
L 最大長
W 最小幅
r 粒径
As アスペクト比
E 円形度
dM 結晶山全角
dM’ 結晶山半角
dR 結晶谷全角
Claims (15)
- 薄膜における複数の結晶粒の粒界と前記複数の結晶粒の各々の頂点を示す薄膜情報に基づいて、前記複数の結晶粒の各々の形状の特徴を示す形状評価パラメータを算出する形状評価部と、
前記複数の結晶粒の前記形状評価パラメータの統計処理を行って平均値及び標準偏差の少なくとも一方を含む統計データを算出する統計処理部と、
を具備する、
薄膜特性評価装置。 - 前記形状評価パラメータは、結晶粒膜厚、結晶山半角、結晶山全角及び結晶谷全角のうちの少なくとも一つを含む、
請求項1に記載の薄膜特性評価装置。 - 前記統計処理部は、更に、前記形状評価パラメータの前記統計処理の結果と前記薄膜の製膜条件との間の相関性を評価する、
請求項1又は2に記載の薄膜特性評価装置。 - 前記統計処理部は、更に、前記形状評価パラメータの前記統計処理の結果と前記薄膜の基本物性との間の相関性を評価する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の薄膜特性評価装置。 - 前記形状評価パラメータの許容範囲の入力に基づいて、前記相関性を示す相関係数が基準値より高い製膜条件を抽出し、前記許容条件を満たす前記製膜条件を抽出するデータ管理部を更に具備する
請求項3に記載の薄膜特性評価装置。 - (a)薄膜における複数の結晶粒の粒界と前記複数の結晶粒の各々の頂点を示す薄膜情報を取得するステップと、
(b)前記薄膜情報に基づいて、前記複数の結晶粒の各々の形状の特徴を示す形状評価パラメータを算出するステップと、
(c)前記複数の結晶粒の前記形状評価パラメータの統計処理を行って平均値及び標準偏差の少なくとも一方を含む統計データを算出するステップと、
を具備する、
薄膜特性評価方法。 - 前記形状評価パラメータは、結晶粒膜厚、結晶山半角、結晶山全角及び結晶谷全角のうちの少なくとも一つを含む、
請求項6に記載の薄膜特性評価方法。 - 前記(c)ステップは、
(c1)前記薄膜の製膜条件を取得するステップと、
(c2)前記形状評価パラメータの前記統計処理の結果と前記製膜条件との間の相関性を評価するステップと、
を備える、
請求項6又は7に記載の薄膜特性評価方法。 - 前記(c)ステップは、
(c3)前記薄膜の基本物性を取得するステップと、
(c4)前記形状評価パラメータの前記統計処理の結果と前記基本物性との間の相関性を評価するステップと、
を備える、
請求項6乃至8のいずれか一項に記載の薄膜特性評価方法。 - (d)前記形状評価パラメータの許容範囲の入力に基づいて、前記相関性を示す相関係数が基準値より高い製膜条件を抽出するステップと、
(e)前記許容条件を満たす前記製膜条件を抽出するステップと
を更に具備する
請求項8に記載の薄膜特性評価方法。 - (h)入力された薄膜の表面構造を示す画像データに基づいて、前記薄膜における複数の結晶粒の粒界と前記複数の結晶粒の各々の頂点を示す薄膜情報を算出するステップと、
(i)前記薄膜情報に基づいて、前記複数の結晶粒の各々の形状の特徴を示す形状評価パラメータを算出するステップと、
(j)前記複数の結晶粒の前記形状評価パラメータの統計処理を行って平均値及び標準偏差の少なくとも一方を含む統計データを算出するステップと、
を具備する方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 前記形状評価パラメータは、結晶粒膜厚、結晶山半角、結晶山全角及び結晶谷全角のうちの少なくとも一つを含む、
請求項11に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 前記(j)ステップは、
(j1)前記形状評価パラメータの前記統計処理の結果と入力された前記薄膜の製膜条件との間の相関性を評価するステップ、
を備える請求項11又は12に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 前記(j)ステップは、
(j2)前記形状評価パラメータの前記統計処理の結果と入力された前記薄膜の基本物性との間の相関性を評価するステップ、
を備える請求項11乃至13のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - (d)前記形状評価パラメータの許容範囲の入力に基づいて、前記相関性を示す相関係数が基準値より高い製膜条件を抽出するステップと、
(e)前記許容条件を満たす前記製膜条件を抽出するステップと
を更に具備する請求項13に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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- 2002-10-08 JP JP2002294683A patent/JP3876210B2/ja not_active Expired - Fee Related
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