JP3875478B2 - 同期判別装置および通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレーム同期が確立したか否かを判別する同期判別装置および通信システムに関する。更に詳しくは、本発明は、同期パターンが分散されて配置されたスロットの列として構成されるフレームに対するフレーム同期をこれらの同期パターンに基づいてとる伝送系において、そのフレーム同期が確立したか否かを判別する同期判別装置および通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、移動通信の分野では、伝送情報、通信形態および提供されるべきサービスその他の相違に応じて種々のシステムが構築され、さらに、新たな技術の適用に関する研究・開発が盛んに行われている。
このような技術の中でも、CDMA(Code Division Multiple Access) 通信方式は、秘話性に富み、かつ無線伝送路における周波数選択性フェージングその他の変動や干渉・妨害の影響を受け難い特性を有すると共に、上記の相違に対して柔軟に適合するために、広帯域の有望な多元接続方式として次世代の移動通信システムに積極的に適用されている。
【0003】
図10は、CDMA方式の移動通信システムの無線基地局に搭載された受信部の構成例を示す図である。
図において、送信端において互いに直交する拡散符号によって並行して拡散処理が施され、かつ占有帯域が所定の帯域(ここでは、簡単のためベースバンドであると仮定する。)に分布する2つの受信波I、Qは、逆拡散処理部61に並行して与えられる。逆拡散処理部61の2つの出力は検波回路62の対応する入力に接続され、その検波回路62の2つの出力には、上述した2つの受信波I、Qに個別に対応する復調信号i、qが得られる。検波回路62のモニタ出力および第一ないし第三の制御出力はそれぞれ同期判定回路70の第一ないし第四の入力に接続される。同期判定回路70の第五の入力には外部から後述するビット数Nbが与えられ、その同期判定回路70の出力には同期判定信号が出力される。
【0004】
同期判定回路70は、下記の要素から構成される。
・ 受信されるべき既知の同期パターン(以下、「基準ビット列」という。)が予め格納されたメモリ71
・ メモリ71の出力と検波回路62のモニタ出力とにそれぞれ接続された2つの入力を有する比較器ゲート72
・ 比較器72の出力と検波回路62の第一の制御出力とにそれぞれ接続された2つの入力を有するアンドゲート73
・ イネーブル端子ENにアンドゲート73の出力が接続され、かつクロック端子CLKおよびリセット端子RESETに検波回路62の第二および第三の出力がそれぞれ接続されたカウンタ74
・ 一方の入力にカウンタ74の出力が接続され、かつ他方の入力に既述のビット数Nbが与えられた比較器75
・ クロック端子がカウンタ74のクロック端子と共に検波回路62の第二の出力に接続され、かつD入力がそのカウンタ74のリセット端子と共に検波回路62の第三の出力に接続されたフリップフロップ76
・ D入力が比較器75の出力に接続され、かつクロック端子がフリップフロップ76の非反転出力Qに直結されると共に、最終段として配置されたフリップフロップ77
このような構成の従来例では、上述した受信波I、Qの内、チャネル制御の下で移動局から無線基地局に対する制御情報の伝送に供される制御チャネル(DPCCH)を介して受信された受信波Qは、これらの移動局と無線基地局との双方において、チャネル配置、ゾーン構成その他に適応した多様な伝送速度や伝送形式の設定および更新と、送信電力制御とを実現する処理を時系列の順に一定の周期で反復して行うことを可能とするために、下記のスロットおよびフレームの列で変調された受信波として与えられる。
【0005】
個々のスロットは、図11(a) に示すように、下記の情報がそれぞれ配置される4つのフィールドから構成される。なお、各スロットの語長は、これらのフィールドの値の如何にかかわらず10ビット(2560チップ周期に相当する。)である。
・ 同期パターンとして適用されるべき「パイロットビット」
・ 通信速度を示す「TFCIビット」
・ 下りのリンクについて送信ダイバーシチを制御するための「FBIビット」
・ 下りのリンクについて行われるべき送信電力の形態を示す「TPCビット」
また、個々のフレームは、図11(b) に示すように、上記のスロットが時系列の順に最大で15個パックされて構成される。なお、各フレームの長さは、実際にパックされたスロットの数の如何にかかわらず、10ミリ秒である。
【0006】
さらに、上述した「パイロットビット」フィールドには、図12に示すように、語長が3ビットないし8ビットであり、かつ同図に示すように、該当するスロットがフレーム内にパックされた順位を示す「スロット番号」に応じて異なる既知のビット列(以下、「同期パターン」という。)が配置される。
なお、上述した同期パターンを構成するビットの内、図12に網掛けが付されたビットについては、以下では、単に「FSW(Frame Sync-Word) ビット」と称することとする。
【0007】
逆拡散処理部61は上述した受信波I、Qに並行して逆拡散処理を施し、検波回路62はその逆拡散処理の結果として得られた2つの信号を並行して復調することによって、下記の復調信号i、qを出力する。
・ データチャネル(DPDCH)を介して受信され、かつ伝送情報(通話信号等に相当する。)を所定のフレームの列として示す復調信号i
・ 既述の制御チャネル(DPCCH)を介して受信された制御情報を既述のフレーム(図11(b))の列として示す復調信号q
なお、これらの復調信号i、qを出力するために検波回路62によって行われる復調処理の過程では、移動局から無線基地局に至る上りの無線伝送路で生じた位相の回転が補正される。しかし、このような復調処理の手順については、本発明の特徴に何ら関係がなく、かつ多様な公知技術の適用の下で実現が可能であるので、ここでは、その説明を省略する。
【0008】
さらに、検波回路62は、このような復調処理の過程で復調信号qとして得られたビット列は受信波Qに対するビット同期が確立しているので、そのビット列を既述のフレーム構成の下で自立的に区分することによって、下記の処理を行う。
・ 上述したビット列を自立的に既述のフレームの語長毎に分割することによって、フレームと見なされ得るビット列(必ずしも真のフレームに一致するとは限らないので、以下では、「暫定フレーム」という。)を抽出する。
【0009】
・ その暫定フレームを構成するビット列の内、図11および図12に示すフレーム構成の下で、同期パターンと見なし得るビットの列からなる部分ビット列を抽出する。なお、このような部分ビット列に含まれるビットの数は、同期パターンの実際の語長(3ビットないし8ビット)に適応し、かつ比例した値であると仮定する。
【0010】
・ この暫定フレームの先頭の時点で立ち上がるフレームクロック信号と、その暫定フレームに含まれる個々の有効なスロットの期間に限って論理値が「1」となるNRZ信号として与えられるスロットイネーブル信号とを生成する。
同期判定回路70に備えられたメモリ71には、フレーム同期が確立した状態において、図12に示すように、個々のフレームにパックされたスロットのパイロットビットの列として受信されるべき既知のビット列(以下、「基準ビット列」という。)が予め格納される。
【0011】
比較器72は、上述した部分ビット列(図13(a))とメモリ71に格納された基準ビット列(図13(b))とが等しいか否かをビット毎に直列に判定し、その判定の結果を示す2値情報を出力する。
アンドゲート73は、上述したスロットイネーブル信号(図13(c))として与えられる個々の有効なスロット毎に対応したビットの列からなる判定信号(図13(d))をカウンタ74に与える。
【0012】
カウンタ74は、フレームクロック信号に応じて個々の暫定フレームの末尾の時点でリセットされ、かつクロック信号に同期して上述した判定信号の論理値をサンプリングしつつ識別することによって、暫定フレームの周期毎に比較器72によって行われた判定の結果が有効なスロットのみに応じて「偽」となった回数を計数する。
【0013】
比較器75は、その回数(図13(e))が既述の通り定数として与えられるビット数Nb(図13(f))以下であるか否かを判別し、その判別の結果を示す同期判定信号を出力する(図13(g))。
フリップフロップ77は、フリップフロップ76によってクロック信号との同期がとられたフレームクロック信号の前縁(後縁)の時点で、この同期判定信号をサンプリングして出力する。
【0014】
したがって、上述したビット数Nbの値が適正である限り、フレーム同期が確立し、あるいは外れたことが的確に識別され、その結果に基づいてフレーム同期の確立と維持とに必要なハンチング、後方保護および前方保護が円滑に達成される。
なお、上述した従来例では、個々のスロットに分散して配置された同期パターンの全てに関して既知の基準ビット列との照合が行われている。
【0015】
しかし、このような照合は、例えば、図14に示すように、同期パターンに含まれる既述のFSWビットのみについて行われてもよい。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来例では、下記の2つのモードにおいては、個々のフレームにパックされる有効なスロットの数が「15」未満となるにもかかわらず、既述のビット数Nbの値は一定の値に設定されていた。
【0017】
・ 何らかの呼(位置登録を実現する呼も含む。)が生起した移動局によって間欠的に送信され、かつ制御情報を示すスロットの列からなるフレームを受信すべきバースト受信モード
・ デュアルモードの移動局装置が単一の周波数シンセサイザを共用することによって、既存のTDMA方式の移動通信システムと、ワイドバンドCDMA方式の移動通信システムとに並行してアクセスするために、圧縮されて送信された伝送情報を受信すべきコンプレスモード
すなわち、既述のビット数Nbと有効なスロットの数との比は、個々のフレームにパックされた有効なスロットの数が定常的に「15」となる連続受信モードでは適正であっても、上述したバースト受信モードおよびコンプレスモードでは、無用に大きな値となる。
【0018】
したがって、これらのバースト受信モードおよびコンプレスモードにおいては、受信波Qの品質に何ら変化がない場合であっても、フレーム同期が確立したか否かの判別の基準が緩和され、その判別の精度およびサービス品質が低下してチャネル制御が必ずしも適正に行われない可能性があった。
【0019】
本発明は、無線伝送路を介して伝送されるフレームの多様な構成に柔軟に適応しつつ同期判定を適正に行うことができる同期判別装置および通信システムを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明の原理ブロック図である。
【0021】
請求項1に記載の発明では、受信モード識別手段11は、時系列の順に連続した複数のスロットの列からなるフレームが受信される通常受信モードと、間欠的に送信されたスロットの列からなるフレームが受信される特定の受信モードとの内、実際に受信され、あるいは受信されるべきフレームに適応した受信モードを識別する。閾値選択手段12は、通常受信モードに適応する閾値と、特定の受信モードに適応し、かつその閾値より小さい閾値との内、受信モード識別手段11によって識別された受信モードに対応する閾値を選択する。判別手段13は、実際に受信され、あるいは受信されるべきフレームについて、そのフレームに含まれる個々のスロットに分散されて配置された同期パターンの内、既知の基準同期パターンと値が異なるビットの数と閾値選択手段12によって選択された閾値との大小関係として、フレーム同期が確立したか否かの判別を行う。
【0022】
すなわち、フレーム同期が確立したか否かの判別は、そのフレームに含まれ、あるいは含まれ得るスロットの数が少ないほど、これらのスロットに分散された配置された同期パターンに許容される誤りビットの数も小さく設定される。
したがって、受信モードの如何にかかわらず既述の閾値が一定であった従来例に比べて個々の受信モードに適応し、かつフレーム同期の確立が精度よく判別される。
【0023】
請求項2に記載の発明では、受信モード識別手段11Aは、時間的に連続した複数のスロットの列からなるフレームが受信される通常受信モードと、間欠的に送信されたスロットの列からなるフレームが受信される特定の受信モードとの内、通信システムがどちらの受信モードであるかを識別する。閾値選択手段12Aは、少なくとも通常受信モード用の第一の閾値と、特定の受信モード用の第二の閾値とを有し、受信モード識別手段11Aの識別結果に応じて第一または第二の閾値を選択する。判別手段13Aは、閾値選択手段12Aで選択された閾値に基づいてフレーム同期が確立したか否かを判別する。
【0024】
すなわち、フレーム同期が確立したか否かの判別は、そのフレームに含まれ、あるいは含まれ得るスロットの数が少ないほど、これらのスロットに分散された配置された同期パターンに許容される誤りビットの数も小さく設定される。
したがって、受信モードの如何にかかわらず既述の閾値が一定であった従来例に比べて個々の受信モードに適応し、かつフレーム同期の確立が精度よく判別される。
【0025】
請求項3に記載の発明では、受信モード識別手段11Aは、受信されるフレームの構成に基づいて受信モードを識別する。
すなわち、受信モードは、所定の通信制御の過程で個々のフレームのフィールドの内、上述した構成を示すフィールドの値が確度高く参照される限り、該当するフレームに含まれる個々のスロットが正規であり、もしくは有効であることが判別されることなく、適正にまたは精度よく識別される。
【0026】
請求項4に記載の発明では、受信モード識別手段11Aは、規定のチャネル制御の手順に基づいて受信モードを識別する。
すなわち、受信モードは、チャネル制御の手順が適正であり、そのチャネル制御の過程で参照されるべき演算対象が確度高く与えられる限り、個々のフレームに含まれるスロットが正規であり、もしくは有効であることが判別されることなく、適正にまたは精度よく識別される。
【0027】
請求項5に記載の発明では、受信モード識別手段11Aは、受信されたフレームに実際に含まれるスロットの数に基づいて受信モードを識別する。
すなわち、フレーム同期が確立したか否かの判別は、フレーム毎に含まれる有効なスロットの数が受信モードの相違や伝送路の伝送品質の劣化に起因して増減し得る場合であっても、その有効なスロットの数の実体的な値に適合した閾値に基づいて柔軟に、かつ精度よく行われる。
【0028】
請求項1に記載の発明に関連した第一の発明では、受信モード識別手段11は、受信されるフレームに含まれるスロットの数が異なる複数の特定の受信モードを個別に識別する。閾値選択手段12は、受信モード識別手段11によって識別された受信モードで受信されるフレームに含まれ得るスロットの数の降順に小さな値を閾値として選択する。
【0029】
すなわち、通常受信モードと異なる特定の受信モードの数が複数である場合であっても、フレーム同期が確立したか否かの判別の基準となる閾値は、これらの特定の受信モードにおいて受信されるフレームに含まれるスロットの数が少ないほど小さな値に設定される。
したがって、個々のフレームに含まれ得るスロットの多様な順列に対する適応が可能となる。
【0030】
請求項1に記載の発明に関連した第二の発明では、閾値選択手段12は、通常受信モードと特定の受信モードとの何れかである規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値と、受信モード識別手段11によって識別された受信モードならびに上記の規定受信モードにおいて個別に受信されるフレームに含まれ得るスロットの数の比との積、またはその積の近似値を閾値として選択する。
【0031】
すなわち、規定の受信モード以外の受信モードにおいて適用されるべき閾値は、上述した規定受信モードで適用されるべき閾値に対して相対的な大小関係を示す比として与えられる。
【0032】
したがって、全ての受信モードにおいて適用されるべき閾値が個別に直接与えられなければならない場合に比べて、これらの閾値がとり得る最大値と最小値との比が小さく、かつこれらの閾値として選択され得る値の数が大きいほど、ハードウエアの規模の削減が可能となる。
請求項2または請求項3に記載の発明に関連した第一の発明では、受信モード識別手段11Aは、受信されたフレームの構成と、そのフレームに実際に含まれるスロットの数とに基づいて受信モードを識別する。
【0033】
すなわち、受信モードは、受信されたフレーム毎に含まれるスロットの数だけではなく、そのフレームの構成に基づいて行われる。
したがって、個々のスロットの語長、あるいはこれらのスロットに分散された同期パターンのビット数が一定でない場合であっても、フレーム同期が確立したか否かの判別が上述したフレームの構成とスロットの数とに適合した閾値の下で柔軟に、かつ精度よく行われる。
【0034】
請求項2または請求項3に記載の発明に関連した第二の発明では、受信モード識別手段11Aは、規定のチャネル制御の手順と、受信されたフレームに実際に含まれるスロットの数とに基づいて該当する受信モードを識別する。
すなわち、フレーム同期が確立したか否かの判別に適用される閾値は、受信されたフレーム毎に含まれるスロットの数だけではなく、チャネル制御の手順に基づいて与えられる。
【0035】
したがって、個々のスロットの語長、あるいはそのスロットに分散された同期パターンのビット数が一定でない場合であっても、これらの語長およびビット数が上述したチャネル制御の下で識別される限り、柔軟に、かつ精度よくフレーム同期が確立したか否かの判別が行われる。
請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第一の発明では、閾値選択手段12Aは、通常受信モードと特定の受信モードとに個別に適応した閾値として適用されるべき値が予め与えられ、これらの値の内、受信モード識別手段11によって識別された受信モードに対応する値をその閾値として選択する。
【0036】
すなわち、何れの受信モードにおいて適用されるべき閾値も、何ら特異な演算が行われることなく与えられる。
したがって、受信モードの数と、個々の受信モードにおいて受信されるフレームに含まれ得るスロットの数とが変更され得ない限り、個々の受信モードに適応した同期判別が簡便に行われる。
【0037】
請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第二の発明では、記憶手段14には、通常受信モードと特定の受信モードとに個別に適応した閾値として適用されるべき値が予め登録される。閾値選択手段12Aは、記憶手段14に予め登録された値の内、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードに対応する値を閾値として選択する。
【0038】
すなわち、何れの受信モードにおいて適用されるべき閾値も、適正な値が記憶手段14に予め書き込まれる限り、何ら特異な演算が行われることなく、速やかに、かつ確度高く得られる。
したがって、これらの閾値が必ずしも外部から定常的には与えられない場合であっても、フレーム同期が確立したか否かの判別が自立的に、かつ高速に行われる。
【0039】
請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第三の発明では、閾値選択手段12Aは、通常受信モードと特定の受信モードとの何れかである規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値と、その規定受信モード以外の受信モードで適用されるべき閾値とこの基準閾値との差分が個別に予め与えられ、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードがこの規定受信モードに該当するときにその基準閾値を閾値として選択し、この規定受信モード以外の受信モードに該当するときに、基準閾値とその受信モードに対応した差分との和を閾値として選択する。
【0040】
すなわち、規定受信モード以外の受信モードにおいて適用されるべき閾値は、その規定受信モードにおいて適用されるべき基準閾値に対する相対値として与えられる。
したがって、上述した閾値の値域が狭いほど、受信モードの総数の如何にかかわらず、規定受信モードを含む全ての受信モードにおいて適用されるべき個々の閾値の情報量の総和が削減される。
【0041】
請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第四の発明では、記憶手段15には、通常受信モードと特定の受信モードとの何れかである規定受信モード以外の受信モードで個別に適用されるべき閾値と、その規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値との差分が予め登録される。閾値選択手段12Aは、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードが規定受信モードに該当するときに基準閾値を閾値として選択し、その規定受信モード以外の受信モードに該当するときに、この基準閾値と、記憶手段15に登録された差分の内、その受信モードに対応した差分との和を閾値として選択する。
【0042】
すなわち、何れの受信モードにおいて適用される閾値も、上述した差分が適正な値として記憶手段15に予め書き込まれる限り、何ら特異な演算が行われることなく、速やかに、かつ確度高く得られる。
したがって、これらの差分が必ずしも外部から定常的には与えられない場合であっても、フレーム同期が確立したか否かの判別が自立的に、かつ高速に行われる。
【0043】
請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第五の発明では、閾値選択手段12Aは、通常受信モードと特定の受信モードとの何れかである規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値と、その規定受信モード以外の受信モードで適用されるべき閾値とこの基準閾値との比が個別に予め与えられ、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードがこの規定受信モードに該当するときにその基準閾値を閾値として選択し、この規定受信モード以外の受信モードに該当するときに、基準閾値とその受信モードに対応した比との積を閾値として選択する。
【0044】
すなわち、規定受信モード以外の受信モードにおいて適用されるべき閾値は、その規定受信モードにおいて適用されるべき基準閾値に対する相対的な比として与えられる。
したがって、上述した閾値の値域が狭いほど、受信モードの総数の如何にかかわらず、規定受信モードを含む全ての受信モードにおいて適用されるべき個々の閾値の情報量の総和が削減される。
【0045】
請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第六の発明では、記憶手段15Aには、通常受信モードと特定の受信モードとの何れかである規定受信モード以外の受信モードで個別に適用されるべき閾値と、その規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値との比が予め登録される。
閾値選択手段12Aは、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードが規定受信モードに該当するときに基準閾値を閾値として選択し、その規定受信モード以外の受信モードに該当するときに、この基準閾値と、記憶手段15Aに登録された差分の内、その受信モードに対応した比との積を閾値として選択する。
【0046】
すなわち、何れの受信モードにおいて適用される閾値も、上述した比が適正な値として記憶手段15Aに予め書き込まれる限り、何ら特異な演算が行われることなく、速やかに、かつ確度高く得られる。
したがって、これらの比が必ずしも外部から定常的には与えられない場合であっても、フレーム同期が確立したか否かの判別が自立的に、かつ高速に行われる。
【0047】
請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第二、第四および第六の発明の第一の下位概念の発明では、インタフェース手段16は、記憶手段14、15、15Aの全てまたは一部に格納されるべき値の書き込みと更新との双方または何れか一方を行う。
すなわち、記憶手段14、15、15Aの全てまたは一部に格納されるべき値は、インタフェース手段16を介して付加された機器やそのインタフェース手段16によって行われるマンマシンインタフェースの下で適宜書き込まれ、あるいは更新される。
【0048】
したがって、保守や運用にかかわる多様な要求に対する柔軟な適応が可能となる。
請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第二、第四および第六の発明の第二の下位概念の発明では、インタフェース手段16は、記憶手段14、15、15Aの全てまたは一部に格納されるべき値の書き込みと更新とをチャネル制御の下で行う。
【0049】
すなわち、記憶手段14、15、15Aの全てまたは一部に格納されるべき値は、チャネル制御の過程で所定の事象が識別される度に適宜書き込まれ、あるいは更新される。
したがって、保守や運用にかかわる多様な要求に対する柔軟な適応が可能となる。
【0050】
請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第七の発明では、同期保護手段17は、判別手段13Aによって行われた判別の結果に応じて前方保護と後方保護との双方もしくは何れか一方を行う。制御手段18は、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードが何らかの特定の受信モードであるときに、同期保護手段17が行うべき前方保護と後方保護との双方もしくは何れか一方を規制し、またはその前方保護と後方保護との双方もしくは何れか一方の結果を無効化する。
【0051】
すなわち、前方保護や後方保護の段数を上回る数のスロットが連続して含まれないフレームに関しては、これらの前方保護と後方保護とは有効に作用しない。したがって、受信モードと、個々の受信モードにおいて受信されるフレームに含まれ得る有効なスロットの順列との多様な態様に対する柔軟な適応が可能となる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図2は、本発明の第一の実施形態を示す図である。
図において、図10に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
【0053】
本実施形態と図10に示す従来例との構成の相違点は、同期判定回路70に代えて備えられた同期判定回路30の構成にある。
同期判定回路30と同期判定回路70との構成の相違点は、以下に列記する要素が備えられた点にある。
・ 通常受信モードにおいてビット数Nbとして適用されるべきビット数Nnと、コンプレスモードにおいて同様に適用されるべきビット数Ncとが保持されたレジスタ31b、31c
・ チャネル制御を行うプロセッサ(図示されない。)の特定の出力ポートに選択入力が接続され、かつレジスタ31b、31cの出力にそれぞれ出力された2つの入力を有するセレクタ32
・ 入力にセレクタ32の出力が直結され、クロック端子に既述のフレームクロック信号が与えられると共に、出力Qが比較器75の他方の入力に直結されたラッチ(L)33
以下、本実施形態の動作を説明する。
【0054】
受信され得るフレームの全ての形式は、図3に示され、かつ該当するフレームの所定のフィールドに配置されるスロット識別子「0」、「0A」、「0B」、「1」、「2」、「2A」、「2B」、「3」、「4」、「5」、「5A」、「5B」の何れかで示される。
さらに、「パイロットビット」フィールドが配置されるべきビットの数(以下、単に「パイロット語長」という。)と、該当するフレームにパックされる、あるいはパックされ得るスロットの数(以下、単に「有効スロット数」という。)とは、図3に示すように、上述したスロット形式に適応した値に設定される。
【0055】
レジスタ31nには、例えば、上述したスロット識別子「0」、「2」、「5」のように、個々のフレームに定常的に15個のスロットがパックされる連続受信モードにおいて、既述のビット数Nbとして適用されるべきビット数Nn(=10)が予め格納される。
さらに、レジスタ31cには、例えば、図3に網掛けを付して示すように、パイロット語長と有効スロット数との積(以下、単に「総ビット数」という。)が連続受信モードにおける最大値「90(=6ビット×15)」の半分に相当する「45」を下回り得る「0B」、「2A」、「2B」、「5A」、「5B」に、上述したスロット識別子が等しい値となるバースト受信モードやコンプレスモードにおいて、同様にビット数Nbとして適用されるべきビット数Nc(=5)が予め格納される。
【0056】
図示されないプロセッサは、チャネル制御の手順に基づいて上述した連続受信モード、バースト受信モードおよびコンプレスモードの内、該当する受信モードを識別し、その受信モードが連続受信モードに該当するか否かを示す2値の選択信号をセレクタ32に与える。
セレクタ32は、レジスタ31n、31cにそれぞれ格納された数Nn、Ncの内、上述した選択信号に対応した一方をビット数Nbとして出力する。
【0057】
ラッチ33は、後続するフレームの先頭を示すフレームクロック信号の前縁の時点でこのビット数Nbを保持することによって、そのビット数Nbを比較器75に与える。
なお、メモリ71、比較器72、75、アンドゲート73、カウンタ74およびフリップフロップ76、77が連係して行う処理については、図10に示す従来例と同じであるので、ここでは、その説明を省略する。
【0058】
このように本実施形態によれば、既述の総ビット数が所定の閾値を下回るバースト受信モードやコンプレスモードの期間には、ビット数Nbは、連続受信モードの期間に設定されるビット数Nbに比べて小さな値に設定される。
したがって、このようなビット数Nbが上述した受信モードの如何にかかわらず一定の値に設定されていた従来例に比べて、フレーム同期が確立したか否かの判定が精度よく行われ、かつサービス品質の向上とチャネル制御の適正化が図られる。
【0059】
なお、本実施形態では、レジスタ31cには、バースト受信モードやコンプレスモードにおいてフレーム毎に受信され得るスロットの数が一定ではないにもかかわらず、定数「5」が数Ncとして格納されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、レジスタ31cに格納されるべき数Ncは、下記の何れかの値として適宜設定されてもよい。
【0060】
・ バースト受信モードやコンプレスモードにおいてフレーム毎に受信されるスロットの数が既知の定数Kである場合には、その定数Kと連続受信モードにおいてビット数Nbとして適用されるべきビット数Nnとに対して下記の式で与えられる数Ncまたはその近似値
Nc=Nn・K/15
・ バースト受信モードやコンプレスモードにおいて有効スロット数が変化し得る場合には、後述する第二の実施形態と同様に計数されたスロットの数Kに応じて上式で示される算術演算に基づいて求められたビット数Ncまたはその近似値
図4は、本発明の第二ないし第四の実施形態を示す図である。
【0061】
図において、図2に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
本実施形態と図2に示す実施形態との構成の相違点は、同期判定回路30に代えて備えられた同期判定回路40の構成にある。
同期判定回路40と同期判定回路30との構成の相違点は、以下に列記する要素が備えられた点にある。
【0062】
・ レジスタ31b、31cおよびセレクタ32に代わるメモリ41
・ 出力がそのメモリ41のアドレス入力に直結され、かつイネーブル端子EN、クロック端子CLKおよびリセット端子RESETにそれぞれ既述のスロットイネーブル信号、クロック信号およびフレームクロック信号が与えられたカウンタ42
図5は、本発明の第二の実施形態の動作タイムチャートである。
【0063】
以下、図4および図5を参照して本発明の第二の実施形態の動作を説明する。
メモリ41は、図6(a) に示すように、フレーム毎に実際に受信されたスロットの数S(=0〜15)に個別に対応した記憶領域を有し、これらの記憶領域には、そのスロットの数Sの値「15」および「15」以下の各値に対応してそれぞれ既述の数Nn(=10)、Nc(=5)が予め格納される。
【0064】
カウンタ42は、フレームクロック信号の後縁でリセットされ(図5(1))、かつスロットイネーブル信号の論理値「1」で示され、かつ何らかの有効なスロットが受信されている期間(図5(2))に限ってクロック信号を計数することによって、そのスロットの数をフレーム単位に求める。
メモリ41は、上述した記憶領域の内、このようにして求められたスロットの数S(=0〜15)に対応する記憶領域に格納された数(NnとNcとの何れか一方)を出力し(図5(3))、既述の第一の実施形態と同様に、ラッチ33を介して比較器75にその数をビット数Nbとして与える(図5(4))。
【0065】
すなわち、既述の受信モードに代えて、個々のフレームにパックされ、かつ実際に受信されたスロットの数が識別され、そのスロットの数に適応した値にビット数Nbが適宜更新される。
したがって、本実施形態は、下記の何れの場合であっても、受信モードに適応したビット数Nbに基づいてフレーム同期の判定が適正に行われる。
【0066】
・ 既述のプロセッサが受信モードの識別を行わず、あるいはその識別の結果を出力することができない場合
・ スロット識別子が図3に示す「0A」、「0B」、「1」、「2A」、「2B」、「3」、「4」、「5A」、「5B」の何れかに該当し、フレーム毎に実際に受信される有効なスロットの数が変化し得る場合
・ 無線伝送路の伝送特性の変動等に起因して、フレーム毎に実際に受信される有効なスロットの数が変化し得る場合
図7は、本発明の第二の実施形態の他の構成を示す図(1) である。
【0067】
図において、図4に示すものと機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここでは、その説明を省略する。
本実施形態と図4に示す第二の実施形態との構成の相違点は、同期判定回路40に代えて備えられた同期判定回路50の構成にある。
同期判定回路50と同期判定回路40との構成の相違点は、以下に列記する要素がメモリ41に代えて備えられた点にある。
【0068】
・ 入力が既述のプロセッサ(図示されない。)の所定の出力ポートに接続された除算器51
・ 除算器51の入力と共に一方の入力が上述した出力ポートに接続され、かつ他方の入力がその除算器51の出力に直結されたセレクタ52
・ 一方のに入力にカウンタ42の出力が直結され、かつ連続受信モードにおいてフレーム毎に受信されるべきスロットの数「15」が他方の入力に与えられると共に、出力がセレクタ52の選択入力に直結された比較器53
以下、図7を参照して本実施形態の動作を説明する。
【0069】
セレクタ52には、既述のプロセッサによって直接与えられ、かつ連続受信モードにおいて適用されるべきビット数Nbと、除算器51がそのビット数Nbを「2」で除することによって求められたビット数(ここでは、簡単のため、既述の数Ncに等しいと仮定する。)とが並行して与えられる。
カウンタ42は、図4に示す実施形態と同様に、フレーム毎に実際に受信された有効なスロットの数を計数する。
【0070】
比較器53は、その数が「15」に等しいか否かを判別し、その判別の結果を示す2値情報をセレクタ52に与える。
セレクタ52は、この判別の結果が真である場合にはラッチ33を介して比較器75に上述したビット数Nbを与え、反対に偽である場合には、上述した数Ncを与える。
【0071】
したがって、本実施形態によれば、連続受信モード以外の受信モードにおいてビット数Nbとして適用されるべき値が共通である限り、図4に示すメモリ41に比べてハードウエアの規模および消費電力が少ない除算器51、セレクタ52および比較器53が適用されることによって、信頼性の向上およびランニングコストの削減が図られる。
【0072】
なお、本実施形態では、セレクタ52に与えられる2つの数(ビット数)の内、一方がプロセッサによって与えられ、他方がその一方の値を「2」で除する除算器51によって与えられている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、図8に示すように、これらの2つの数が個別のレジスタ54-1、54-2にそれぞれ格納され、あるいはプロセッサによって適宜更新されてもよい。
【0073】
以下、本発明の第三の実施形態について説明する。
本実施形態と図4に示す第二の実施形態との構成の相違点は、メモリ41に代えてメモリ41Aが備えられ、かつ同図に点線で示すように、そのメモリ41Aの特定のアドレス入力にプロセッサによって拡張アドレスが与えられる点にある。
【0074】
以下、図4および図6を参照して本発明の第三の実施形態の動作を説明する。
本実施形態と図4に示す第二の実施形態との相違点は、メモリ41Aに予め格納された情報と、プロセッサによって行われる下記の処理の手順とにある。
メモリ41Aには、図6(b) に示すように、カウンタ42によってフレーム毎に計数されたスロットの数Sと、上述した拡張アドレスとの組み合わせに対応し、かつビット数Nbとして適用されるべき数が予め格納される。
【0075】
プロセッサは、所定のチャネル制御の手順に基づいて適用されるべきビット数Nbが設定され、あるいは更新されるべき形態を識別し、その形態を示す拡張アドレスをメモリ41Aに与える。
メモリ41Aは、既述の第二の実施形態と同様にカウンタ42によって計数されたスロットの数と、このようにして与えられた拡張アドレスとに対応付けられて予め格納された数を出力し、ラッチ33を介して比較器75にその数Nを与える。
【0076】
すなわち、ビット数Nbは、フレーム毎に実際に受信された有効なスロットの数だけではなく、チャネル制御の手順に基づいて求められた上述した形態にも適応する値に適宜更新される。
したがって、本実施形態よれば、無線伝送路を介して実際に受信されたスロットの数に併せて、チャネル制御の下で識別される種々の事象や要求に柔軟に適応したビット数に基づいて同期判定が行われる。
【0077】
なお、本実施形態では、上述した拡張アドレスは、プロセッサが行うチャネル制御の手順に基づいて与えられている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、実際に受信されたフレームやスロットの形式、呼処理の手順およびその呼処理の過程で参照された局情報、加入者情報、呼の種別その他の多様な処理の手順や情報に基づいて拡張アドレスが与えられることによって、所望のサービス品質や伝送品質が達成されてもよい。
【0078】
以下、本発明の第四の実施形態について説明する。
本実施形態と図4に示す既述の第二の実施形態との構成の相違点は、メモリ41に代えてメモリ41Bが備えられ、そのメモリ41Bとラッチ33との段間に配置され、かつ一方の入力に後述する基準値が与えられた減算器43が備えられた点にある。
【0079】
以下、図4および図6を参照して本実施形態の動作を説明する。
減算器43の一方の入力には、連続受信モードにおいて比較器75にビット数Nbとして与えられるべき数(=10)に等しい基準値が予め与えられる。
メモリ41Bには、図6(c) に示すように、フレーム毎に実際に受信されたスロットの数Sに応じて比較器75に与えられるべきビット数に代えて、上述した基準値とそのビット数との差分が予め登録される。
【0080】
さらに、メモリ41Bは、これらの差分の内、カウンタ42によって計数されたスロットの数Sに対応した差分を出力する。
減算器43は、上述した基準値とその差分との差をとることによって、ラッチ33を介して比較器75に、図6(a) に示すビット数Nbと同じ数を与える。
また、これらの差分は、何れも図6(a) に示すビット数Nbに比べて小さいので、メモリ41Bに格納されるべき情報の情報量も少なくなる。
【0081】
したがって、本実施形態によれば、フレーム毎に受信され得るスロットの数が広範に変化し、これらのスロットの数に応じて比較器75に与えられるべきビット数Nbが精度よく更新されなければならない場合であっても、ハードウエアの規模および消費電力が節減され、かつ信頼性が高く維持される。
なお、本実施形態では、メモリ41Bに登録されるべき全ての差分が正数となっている。
【0082】
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、メモリ41Bの記憶容量の削減が図られず、あるいはその削減の程度が少ないことが許容される場合には、減算器43に代えて加算器が備えられ、かつそのメモリ41Bに登録されるべき個々の差分が負数に設定されてもよい。
また、本実施形態では、メモリ41Bに登録されるべき値は、上述した差分に限定されず、例えば、減算器43に代えて乗算器や除算器が搭載される場合には、フレーム毎に実際に受信されたスロットの数に応じて比較器75に与えられるべきビット数と既述の基準値との一方に対する他方の比であってもよい。
【0083】
さらに、本実施形態では、基準値が定数として与えられている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、このような基準値は、例えば、既述の差分と共にメモリ41Bに登録され、かつフレーム毎に受信されたスロットの数に応じて、減算器43(上述した乗算器や除算器であってもよい。)で行われるべき演算の位取りが適宜調整されてもよい。
【0084】
また、このような基準値は、例えば、既述のプロセッサによって与えられ、かつ適宜更新されてもよい。
図9は、本発明の第五および第六の実施形態を示す図である。
本実施形態と図4に示す第二の実施形態との構成の相違点は、カウンタ42の出力に第一のポートのアドレス入力が接続され、かつ読み出し出力がラッチ33の入力に直結されると共に、第二のポートのアドレス入力に既述のプロセッサのDMAチャネルあるいは特定の出力ポートが接続されたデュアルポートRAM(DPRAM)41Cがメモリ41に代えて備えられた点にある。
【0085】
以下、図9を参照して本発明の第五の実施形態の動作を説明する。
プロセッサは、ビット数Nbとして適用され得る複数の値を下記の時点でデュアルポートRAM41Cに書き込み、あるいは先行して書き込まれた値を更新する。
・ 始動時
・ 同期判定の基準となる何れかの数(本実施形態に関する限り、既述の第四の実施形態に示された差分や比であってもよい。)がチャネル制御の手順に基づいて設定され、あるいは更新されるべき事象や状態を識別した時点
・ 同期判定の基準となる何れかのスロット数を設定し、あるいは更新すべき旨の指示が操作者によって与えられた時点
デュアルポートRAM41Cは、上述したように書き込まれ、あるいは更新された値の内、カウンタ42によって計数されたスロットの数に対応する値を順次出力する。
【0086】
このようにして出力された値は、ラッチ33を介して上述した時点に後続するフレームの先頭の時点から比較器75に与えられる。
すなわち、本実施形態によれば、上述したプロセッサの主導の下でデュアルポートRAM41Cに格納された値が適宜更新されるので、本発明が適用された無線伝送系の保守や運用にかかわる要求に対して柔軟な適応が可能となる。
【0087】
なお、本実施形態では、デュアルポートRAM41Cに書き込まれるべき値と、その値の更新値とが具体的に示されていない。
しかし、このような値および更新値については、上述した保守や運用にかかわる要求に適応する限り、如何なる値であってもよく、かつ無線伝送路を介して移動局から与えられ、あるいは所定の通信リンクを介して他の無線基地局や交換網から与えられてもよい。
【0088】
以下、本発明の第六の実施形態について説明する。
本実施形態と既述の第五の実施形態との構成の相違点は、図9に点線で示すように、一方の制御入力に既述のプロセッサの対応する出力ポートが接続され、かつ他方の制御入力にカウンタ42の出力が接続された前方・後方保護部55がフリップフロップ77の後段に最終段として備えられた点にある。
【0089】
以下、図9を参照して本発明の第六の実施形態の動作を説明する。
前方・後方保護部55は、プロセッサによって前方保護と後方保護と行うことが許容されている場合には、カウンタ42によってフレーム毎に計数されたスロットの数が「15」であるか否かを判別し、その判別の結果が真である限り、比較器75によってラッチ77を介して与えられる同期判定信号に所定の処理を施すことによって、前方保護と後方保護とを行う。
【0090】
しかし、この判別の結果が偽であり、あるいはプロセッサによって前方保護と後方保護とを行うことが規制されている場合には、前方・後方保護部55は、このような前方保護と後方保護とを実現する処理を何ら行うことなく、上述した同期判定信号を直接出力する。
すなわち、受信モードその他が所定の条件を満たす場合に限って、前方保護と後方保護とが適正に行われるので、適用されたゾーン構成およびチャネル配置と実現されるべき多様な伝送サービスの形態とに対する柔軟な適応が可能となる。
【0091】
なお、本実施形態では、前方保護および後方保護が規制されている状態においてラッチ77の出力に得られる同期判定信号は、前方・後方保護部55を介して出力されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、前方・後方保護部55の作動が規制され、かつラッチ77の出力に得られる同期判定信号が直接参照されてもよい。
【0092】
また、本実施形態では、プロセッサが前方保護と後方保護との許否を判別するために行うべき処理が示されていない。
しかし、このような処理は、本発明の特徴ではなく、チャネル制御やマンマシンインタフェースの過程で行われる如何なる処理であってもよい。
【0093】
さらに、本実施形態では、前方・後方保護部55は、フレーム毎に計数されたスロットの数に基づいて前方保護と後方保護とを行うべきか否かを判別している。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、前方・後方保護部55は、既述の通りに判別された受信モードが連続受信モード(前方保護と後方保護とが行われるべき受信モード)であるか否かの判別を直接行い、あるいはプロセッサによって与えられたその判別の結果を識別し、かつ適用してもよい。
【0094】
また、上述した各実施形態では、ワイドバンドCDMA方式の移動通信システムの無線基地局に本発明が適用されている。
しかし、本発明はこのような移動通信システムに限定されず、受信されるべき個々のフレームが複数のスロットの列として構成され、これらのスロットの数が変化し得るならば、如何なるゾーン構成、チャネル配置、多元接続方式および変調方式が適用された伝送系にも適用が可能である。
【0095】
さらに、本実施形態では、呼設定の過程で複数の移動局によって非同期にアクセスされ得る制御チャネル(DPCCH)の同期判定に本発明が適用されている。
しかし、本発明は、このような制御チャネルに限定されず、受信されるべき個々のフレームが複数のスロットの列として構成され、これらのスロットの数が変更され得るならば、通話信号の伝送に供されるチャネルにも同様に適用が可能である。
【0096】
また、上述した各実施形態では、フレーム毎にパックされ得るスロットの語長が一定となっている。
しかし、本発明は、このような構成のフレームに限定されず、フレーム毎にパックされた個々のスロットに同期パターンが既知の形式で分散して配置され、かつ所定のフレーム構成の下で各スロットの語長の識別が確度高く実現されるならば、如何なるフレーム構成にも適応可能である。
【0097】
さらに、上述した各実施形態では、連続受信モードに併せて、バースト受信モードおよびコンプレスモードの2つの受信モードにおいてフレーム毎に受信されるスロットの数に適応したビット数Nbが求められ、かつ適用されている。
しかし、本発明はこのような構成に限定されず、このようなビット数Nbが個別に設定されるべき受信モードの数は、「2」または「4」以上の如何なる数であってもよい。
【0098】
また、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲において、多様な形態による実施形態が可能であり、かつ構成装置の一部もしくは全てに如何なる改良が施されてもよい。
以下、上述した各実施形態に開示された発明の構成を階層的・多面的に整理し、かつ付記項として順次列記する。
【0099】
(付記1) 時間的に連続した複数のスロットの列からなるフレームが受信される通常受信モードと、間欠的に送信されたスロットの列からなるフレームが受信される特定の受信モードとの内、実際に受信され、あるいは受信されるべきフレームに適応した受信モードを識別する受信モード識別手段11と、
前記通常受信モードに適応する閾値と、前記特定の受信モードに適応し、かつその閾値より小さい閾値との内、前記受信モード識別手段11によって識別された受信モードに対応する閾値を選択する閾値選択手段12と、
前記実際に受信され、あるいは受信されるべきフレームについて、そのフレームに含まれる個々のスロットに分散されて配置された同期パターンの内、既知の基準同期パターンと値が異なるビットの数と前記閾値選択手段12によって選択された閾値との大小関係として、フレーム同期が確立したか否かの判別を行う判別手段13と
を備えたことを特徴とする同期判別装置。
【0100】
(付記2) 付記1に記載の同期判別装置において、
受信モード識別手段11は、
受信されたフレームに含まれるスロットの数が異なる複数の特定の受信モードを個別に識別し、
閾値選択手段12は、
前記受信モード識別手段11によって識別された受信モードで受信されるフレームに含まれ得るスロットの数の降順に小さな値を閾値として選択する
ことを特徴とする同期判別装置。
【0101】
(付記3) 受信したフレームに含まれる同期パターンと既知の基準同期パターンとの値が異なるビットの数と、閾値との比較結果に基づいてフレーム同期が確立したか否かを判別する通信システムにおいて、
時間的に連続した複数のスロットの列からなるフレームが受信される通常受信モードと、間欠的に送信されたスロットの列からなるフレームが受信される特定の受信モードとの内、前記通信システムがどちらの受信モードであるかを識別する受信モード識別手段11Aと、
少なくとも前記通常受信モード用の第一の閾値と、前記特定の受信モード用の第二の閾値とを有し、前記受信モード識別手段11Aの識別結果に応じて第一または第二の閾値を選択する閾値選択手段12Aと、
前記閾値選択手段12Aで選択された閾値に基づいてフレーム同期が確立したか否かを判別する判別手段13Aと
を備えたことを特徴とする通信システム。
【0102】
(付記4) 付記3に記載の通信システムにおいて、
閾値選択手段12Aは、
通常受信モードと特定の受信モードとの何れかである規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値と、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードならびに前記規定受信モードにおいて個別に受信されるフレームに含まれ得るスロットの数の比との積、またはその積の近似値を閾値として選択する
ことを特徴とする通信システム。
【0103】
(付記5) 付記3または付記4に記載の通信システムにおいて、
受信モード識別手段11Aは、
受信されるフレームの構成に基づいて受信モードを識別する
ことを特徴とする通信システム。
(付記6) 付記3ないし付記5の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
受信モード識別手段11Aは、
規定のチャネル制御の手順に基づいて受信モードを識別する
ことを特徴とする通信システム。
【0104】
(付記7) 付記3ないし付記5の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
受信モード識別手段11Aは、
受信されたフレームに実際に含まれるスロットの数に基づいて受信モードを識別する
ことを特徴とする通信システム。
【0105】
(付記8) 付記3ないし付記5の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
受信モード識別手段11Aは、
受信されたフレームの構成と、そのフレームに実際に含まれるスロットの数とに基づいて受信モードを識別する
ことを特徴とする通信システム。
【0106】
(付記9) 付記3ないし付記5の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
受信モード識別手段11Aは、
規定のチャネル制御の手順と、受信されたフレームに実際に含まれるスロットの数とに基づいて受信モードを識別する
ことを特徴とする通信システム。
【0107】
(付記10)付記3ないし付記9の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
閾値選択手段12Aは、
通常受信モードと特定の受信モードとに個別に適応した閾値として適用されるべき値が予め与えられ、これらの値の内、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードに対応する値をその閾値として選択する
ことを特徴とする通信システム。
【0108】
(付記11)付記3ないし付記9の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
通常受信モードと特定の受信モードとに個別に適応した閾値として適用されるべき値が予め登録された記憶手段14を備え、
閾値選択手段12Aは、
前記記憶手段14に予め登録された値の内、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードに対応する値を閾値として選択する
ことを特徴とする通信システム。
【0109】
(付記12)付記3ないし付記9の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
閾値選択手段12Aは、
通常受信モードと特定の受信モードとの何れかである規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値と、その規定受信モード以外の受信モードで適用されるべき閾値とこの基準閾値との差分が個別に予め与えられ、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードがこの規定受信モードに該当するときにその基準閾値を閾値として選択し、この規定受信モード以外の受信モードに該当するときに、基準閾値とその受信モードに対応した差分との和を閾値として選択する
ことを特徴とする通信システム。
【0110】
(付記13)付記3ないし付記9の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
通常受信モードと特定の受信モードとの何れかである規定受信モード以外の受信モードで個別に適用されるべき閾値と、その規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値との差分が予め登録された記憶手段15を備え、
閾値選択手段12Aは、
受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードが前記規定受信モードに該当するときに前記基準閾値を閾値として選択し、その規定受信モード以外の受信モードに該当するときに、この基準閾値と、前記記憶手段15に登録された差分の内、その受信モードに対応した差分との和を閾値として選択する
ことを特徴とする通信システム。
【0111】
(付記14)付記3ないし付記9の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
閾値選択手段12Aは、
通常受信モードと特定の受信モードとの何れかである規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値と、その規定受信モード以外の受信モードで適用されるべき閾値とこの基準閾値との比が個別に予め与えられ、受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードがこの規定受信モードに該当するときにその基準閾値を閾値として選択し、この規定受信モード以外の受信モードに該当するときに、基準閾値とその受信モードに対応した比との積を閾値として選択する
ことを特徴とする通信システム。
【0112】
(付記15)付記3ないし付記9の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
通常受信モードと特定の受信モードとの何れかである規定受信モード以外の受信モードで個別に適用されるべき閾値と、その規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値との比が予め登録された記憶手段15Aを備え、
閾値選択手段12Aは、
受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードが前記規定受信モードに該当するときに前記基準閾値を閾値として選択し、その規定受信モード以外の受信モードに該当するときに、この基準閾値と、前記記憶手段15Aに登録された差分の内、その受信モードに対応した比との積を閾値として選択する
ことを特徴とする通信システム。
【0113】
(付記16) 付記11、13、15の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
記憶手段14、15、15Aの全てまたは一部に格納されるべき値の書き込みと更新との双方または何れか一方を行うインタフェース手段16を備えた
ことを特徴とする通信システム。
【0114】
(付記17) 付記16に記載の通信システムにおいて、
インタフェース手段16は、
記憶手段14、15、15Aの全てまたは一部に格納されるべき値の書き込みと更新とをチャネル制御の下で行う
ことを特徴とする通信システム。
【0115】
(付記18) 付記3ないし付記17の何れか1項に記載の通信システムにおいて、
判別手段13Aによって行われた判別の結果に応じて前方保護と後方保護との双方もしくは何れか一方を行う同期保護手段17と、
受信モード識別手段11Aによって識別された受信モードが何らかの特定の受信モードであるときに、前記同期保護手段17が行うべき前方保護と後方保護との双方もしくは何れか一方を規制し、またはその前方保護と後方保護との双方もしくは何れか一方の結果を無効化する制御手段18とを備えた
ことを特徴とする通信システム。
【0116】
【発明の効果】
上述したように請求項1、2に記載の発明では、従来例に比べて、柔軟に個々の受信モードに適応し、かつフレーム同期が確立したか否かが精度よく判別される。
また、請求項3に記載の発明では、受信モードは、個々のフレームに含まれる個々のスロットが正規であり、もしくは有効であることが判別されることなく、適正にまたは精度よく識別される。
【0117】
さらに、請求項4に記載の発明では、受信モードは、チャネル制御の手順が適正であり、そのチャネル制御の過程で参照されるべき演算対象が確度高く与えられる限り、個々のフレームに含まれる個々のスロットが正規であり、もしくは有効であることが個別に判別されることなく、適正にまたは精度よく識別される。
また、請求項5に記載の発明では、フレーム同期が確立したか否かの判別は、フレーム毎に含まれる有効なスロットの数が受信モードの相違や伝送路の伝送品質の劣化に起因して増減し得る場合であっても、その有効なスロットの数の実体的な値に適合した閾値に基づいて柔軟に、かつ精度よく行われる。
【0118】
さらに、請求項1に記載の発明に関連した第一の発明では、個々のフレームに含まれ得るスロットの多様な順列に対する適応が可能となる。
また、請求項1に記載の発明に関連した第二の発明では、全ての受信モードにおいて適用されるべき閾値が個別に直接与えられなければならない場合に比べて、これらの閾値がとり得る最大値と最小値との比が小さく、かつこれらの閾値として適用されるべき値の数が大きいほど、ハードウエアの規模の削減が可能となる。
【0119】
さらに、請求項2または請求項3に記載の発明に関連した第一の発明では、個々のスロットの語長、あるいはこれらのスロットに分散された同期パターンのビット数が一定でない場合であっても、フレーム同期が確立した
か否かの判別が個々のフレームの構成とスロットの数とに適合した閾値の下で柔軟に、かつ精度よく行われる。
【0120】
また、請求項2または請求項3に記載の発明に関連した第二の発明では、個々のスロットの語長、あるいはそのスロットに分散された同期パターンのビット数が一定でない場合であっても、これらの語長およびビット数が上述したチャネル制御の下で識別される限り、柔軟に、かつ精度よくフレーム同期が確立したか否かの判別が行われる。
【0121】
さらに、請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第一の発明では、受信モードの数と、個々の受信モードにおいて受信されるフレームに含まれ得るスロットの数とが変更されない限り、個々の受信モードに適応した同期判別が簡便に行われる。
また、請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第二の発明では、全ての受信モードにおいて適用されるべき閾値が必ずしも外部から定常的には与えられない場合であっても、フレーム同期が確立したか否かの判別が自立的に、かつ高速に行われる。
【0122】
さらに、請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第三の発明では、閾値の値域が狭いほど、適応すべき受信モードの総数の如何にかかわらず、規定受信モードを含む全ての受信モードにおいて適用されるべき個々の閾値の情報量の総和が削減される。
また、請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第四の発明では、規定受信モード以外の受信モードで個別に適用されるべき閾値と、その規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値との差分が必ずしも外部から定常的には与えられない場合であっても、フレーム同期が確立したか否かの判別が自立的に、かつ高速に行われる。
【0123】
さらに、請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第五の発明では、閾値の値域が狭いほど、適応すべき受信モードの総数の如何にかかわらず、全ての受信モードにおいて適用されるべき個々の閾値の情報量の総和が削減される。
また、請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第六の発明では、規定受信モード以外の受信モードで個別に適用される閾値と、その規定受信モードで閾値として適用されるべき基準閾値との比が必ずしも外部から定常的には与えられない場合であっても、フレーム同期が確立したか否かの判別が自立的に、かつ高速に行われる。
【0124】
さらに、請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第二、第四および第六の発明の第一および第二の下位概念の発明では、保守や運用にかかわる多様な要求に対する柔軟な適応が可能となる。
また、請求項3ないし請求項5の何れか1項に記載の発明に関連した第七の発明では、受信モードと、個々の受信モードにおいて受信されるフレームに含まれ得る有効なスロットの順列との多様な態様に対する柔軟な適応が可能となる。
【0125】
したがって、これらの発明が適用された通信系では、伝送品質およびサービス品質が高く維持され、かつ多様な通信サービスおよび伝送速度と、広範に増減し得る伝送情報の情報量とに対する柔軟な適応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】本発明の第一の実施形態を示す図である。
【図3】フレーム形式の一覧を示す図である。
【図4】本発明の第二ないし第四の実施形態を示す図である。
【図5】本発明の第二の実施形態の動作タイムチャートである。
【図6】受信されたスロットの数に応じて適用されるべき種々の値を示す図である。
【図7】本発明の第二の実施形態の他の構成を示す図(1) である。
【図8】本発明の第二の実施形態の他の構成を示す図(2) である。
【図9】本発明の第五および第六の実施形態を示す図である。
【図10】CDMA方式の移動通信システムの無線基地局に搭載された受信部の構成例を示す図である。
【図11】フレーム構成を示す図である。
【図12】同期パターンの態様を示す図である。
【図13】従来例の動作タイムチャート(1) である。
【図14】従来例の動作タイムチャート(2) である。
【符号の説明】
11,11A 受信モード識別手段
12,12A 閾値選択手段
13,13A 判別手段
14,14A,14B 記憶手段
15 インタフェース手段
16 同期保護手段
17 制御手段
31c,31n,54-1、54-2 レジスタ
32,52 セレクタ
33 ラッチ
41,41A,41B,71 メモリ
41C デュアルポートRAM
42,74 カウンタ
43 減算器
51 除算器
53,72,75 比較器
55 前方・後方保護部
61 逆拡散処理部
62 検波回路
70 同期判定回路
73 アンドゲート
76,77 フリップフロップ
Claims (5)
- 時間的に連続した複数のスロットの列からなるフレームが受信される通常受信モードと、間欠的に送信されたスロットの列からなるフレームが受信される特定の受信モードとの内、実際に受信され、あるいは受信されるべきフレームに適応した受信モードを識別する受信モード識別手段と、
前記通常受信モードに適応する閾値と、前記特定の受信モードに適応し、かつその閾値より小さい閾値との内、前記受信モード識別手段によって識別された受信モードに対応する閾値を選択する閾値選択手段と、
前記実際に受信され、あるいは受信されるべきフレームについて、そのフレームに含まれる個々のスロットに分散されて配置された同期パターンの内、既知の基準同期パターンと値が異なるビットの数と前記閾値選択手段によって選択された閾値との大小関係として、フレーム同期が確立したか否かの判別を行う判別手段と
を備えたことを特徴とする同期判別装置。 - 受信したフレームに含まれる同期パターンと既知の基準同期パターンとの値が異なるビットの数と、閾値との比較結果に基づいてフレーム同期が確立したか否かを判別する通信システムにおいて、
時間的に連続した複数のスロットの列からなるフレームが受信される通常受信モードと、間欠的に送信されたスロットの列からなるフレームが受信される特定の受信モードとの内、前記通信システムがどちらの受信モードであるかを識別する受信モード識別手段と、
少なくとも前記通常受信モード用の第一の閾値と、前記特定の受信モード用の第二の閾値とを有し、前記受信モード識別手段の識別結果に応じて第一または第二の閾値を選択する閾値選択手段と、
前記閾値選択手段で選択された閾値に基づいてフレーム同期が確立したか否かを判別する判別手段と
を備えたことを特徴とする通信システム。 - 請求項2に記載の通信システムにおいて、
受信モード識別手段は、
受信されるフレームの構成に基づいて受信モードを識別する
ことを特徴とする通信システム。 - 請求項2に記載の通信システムにおいて、
受信モード識別手段は、
規定のチャネル制御の手順に基づいて受信モードを識別する
ことを特徴とする通信システム。 - 請求項2に記載の通信システムにおいて、
受信モード識別手段は、
受信されたフレームに実際に含まれるスロットの数に基づいて受信モードを識別する
ことを特徴とする通信システム。
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