JP3874314B2 - 油中のスラッジ除去方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラッジを含有する油分の処理方法に係わり、さらに詳しくはスクリュウ型デカンターを用いてスラッジ、水分を含有する原油を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクリュウ型デカンターは、固形分あるいはスラッジ等を含むスラリーを連続的に処理して固液分離するのに適するため、化学工業、食品工業、下廃水処理等多くの分野で使用されている。スクリュウ型デカンターは、図1、図2の構造概略図に示すように、一端に円錐部が形成された回転ボウルとスクリュウコンベア等からなる。遠心分離する場合は、回転ボウルを高速で回転させるとともに、回転ボウルとスクリュウコンベアに若干の速度差を設け、原料の固形分を重液出口側へ掻き上げるように動作させる。原料は遠心力により、比重の軽い液分(以下、軽液という)と比重の重い固形分あるいはスラッジ等を含む液分(重液という)とに分離され、軽液は回転ボウルの軽液出口から外部に取出され、スラッジ等の固形分を含む重液は、回転ボウルの円錐部に設けられた重液出口から取出される。
【0003】
一般に、スクリュウ型デカンターで処理する原液が、液及び液との分離が容易な固形分からなる場合は、回転ボウル内の液面を重液出口より低くすることでスラッジと液分を容易に処理できる。つまり、スラッジは、スクリュウコンベアで容易に掻き上げられると共に、容易に重液出口へ運ばれる。これに対し、スラッジの沈降性が低い場合は、堰板の高さを調節することで回転ボウル内の液面を重液出口より若干高め、スラッジと伴に液を排出することでスラッジの排出を容易にする方法が採用される。さらに、特開平4−310255号公報には、堰板に変えて、図2に示すように軽液抜出し口にバルブ等の流量調節機構を設け、微粒子或いは軟性のスラッジを含む原液の処理を容易にしたスクリュウ型デカンターが開示されている。
【0004】
このように、液体と固体とを連続的に分離する場合には、スクリュー型デカンターは有効な手段である。また、比重の異なる液体を分離する場合にも、図1、2に示す隔壁板を設けることで分離可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上に示したような液と固体のような単純な原料を、スクリュウ型デカンターで分離することは、比較的容易である。しかし、油、水及びスラッジからなり、しかもスラッジの一部がアスファルテンで強固に覆われているような原料を分離することは困難であった。実際に、このような原料をスクリュウ型デカンターで分離した報告は見当たらない。
【0006】
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、油、水及びスラッジからなり、しかもスラッジの一部がアスファルテンで強固に覆われているような原料を処理し、スラッジ含有量を低下させた清澄油を連続的に回収する方法を提供することを課題とする。
【0007】
本発明者が上記のような原料を分離する手段を鋭意検討した結果、原料に含まれる水分を予め測定し、これに基づいてスクリュウ型デカンターの清澄油流量と原料の流量の比を制御することで、清澄油に含まれる水分を1%以下にすることができ、しかもスラッジの量も大幅に減少させることができることを見出した。
すなわち本発明は、(1)スクリュウ型デカンターを用いて、スラッジ、水分を含有する原料油分を処理する方法において、原料油分が原油であり、原油中の水分を測定し、その測定値に基づき処理後の清澄油の水分が1%以下となるように、清澄油流量と原料油流量の比を決定することを特徴とする原料油中のスラッジ除去方法、(2)スクリュウ型デカンターを用いて、スラッジ、水分を含有する原料油分を処理する方法において、原料油分が原油であり、清澄油流量と原料油流量の比Y(%)を、原料油中の水分X(容量%)が1容量%を超えて8容量%までのときはY=−0.8X+98、8容量%を超えて15容量%まではY=−2.1X+108、15容量%を超えて40容量%まではY=−1.4X+97となる境界値以下になるように調整することを特徴とする原料油中のスラッジ除去方法である。
【0008】
清澄油に含まれる水分を1%以下にすると、清澄油に含まれるスラッジ量が大幅に減少する理由は明確でないが、アスファルテンに覆われたスラッジであっても、遠心分離によってアスファルテンと分離できるものが存在することを示しているものと考えられる。
【0009】
本発明で処理する油は、どのようなものでも対象とすることができる。しかし、スラッジがアスファルテンで覆われており、通常の分離方法では処理が難しい重質油が特に有効に処理可能である。このようなスラッジを含有する重質油の一例として、原油を挙げることができる。重質油は、常温で流動性が低いものが多いため、処理に際して必要であれば40〜80℃程度に加温する。
【0010】
清澄油流量と原料油流量の比Y(%)であるが、原料中の油が原油であり、原料の液温が60℃の場合の境界値は以下のようになる。原料の水分X(容量%)が1を超えて8容量%までのときはY1、8を超えて15容量%まではY2、15を超えて40容量%まではY3である。
【0011】
1=−0.8X+98
2=−2.1X+108
3=−1.4X+97
処理に際しては、この境界値以下になるように調節する。このようにすると、清澄油に含まれる水分が1%を切り、同時に清澄油に含まれるスラッジの量も大きく減少する。逆に、この値を超えると、清澄油に含まれる水分とスラッジ濃度が急激に高まる。
【0012】
原料である油中の水分を測定する方法としては、カールフィッシャー法が有名であるが、マイクロウエーブの吸収を用いる方法が操作性の点で優れる。マイクロウエーブ吸収法を用いた測定装置として、例えばAGAR社のOW101、OW102等を挙げることができる。また、原料をバッチで長時間遠心分離し、油層と水相を十分分離してその水相の体積を測定する方法も採用できるが、多くの時間を要するためオンライン測定に適用することは難しい。このため、タンク内に原料を多量に貯蔵し、その原料を処理する場合の測定法に適用できる。
【0013】
実際にスクリュウ型デカンターで原料を分離する手順であるが、回転ボウル8内に供給された原液スラリーは、遠心力の作用を受け、比重の重い原液中の水分、スラッジ、水分を含んだエマルジョンは半径方向外向きに移動して回転ボウルの外層部分に集まるとともに、スクリュウコンベア6によって傾斜部方向に移動し、重液出口4から排出される。この場合、水分、スラッジ、水分を含んだエマルジョンは、スクリュウコンベアのみでは重液出口へ導くことができない。従って、堰板3の高さを調節したり、図2のバルブ10の開度を調節し、軽液(本発明においては清澄油)の一部と共に排出する必要がある。一方、比重の軽い清澄油は、半径方向内向きに移動して回転ボウル8の内層部分に集まる。そして、図1においては、回転ボウルの大径端側に流れて堰板を越えて軽液出口9から排出される。また、図2においては、バルブ10を通り排出される。
【0014】
清澄油流量と原料油流量の比(%)であるが、図1のような構造の装置では堰板の高さを変えることで制御する。また、図2のような装置では、バルブの開度を変えることで調節する。本発明の対象である水分、スラッジを含有する油分の分離処理においては、この流量比の設定が重要なポイントである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施例
(実施例1)
原料としてスラッジ、水分を含む原油を使用した。水分は9.5容量%、スラッジは固形分として5200ppmであった。水分の測定は、AGAR社のOW102を用いた。原料を60℃に加温し、200l/hで図2の概略図に示す構造のスクリュウ型デカンター装置に導き、遠心力1500Gで連続分離した。このときの清澄油流量と原料油流量の比の境界値Y2は88.1%である。分離後の清澄油の水分、固形分濃度と、清澄油流量と原料油流量の比との関係を表1に示すが、所定値を越えると水分及び固形分濃度が急激に増加していることが分る。
【0016】
【表1】
Figure 0003874314
【0017】
(実施例2)
原料としてスラッジ、水分を含む原油を使用した。水分は14.2容量%、スラッジは固形分として7600ppmであった。この原料を実施例1と同様にして処理した。このときの清澄油流量と原料油流量の比の境界値Y2は78.2%である。分離後の清澄油の水分、固形分濃度と、清澄油流量と原料油流量の比との関係を表2に示すが、所定値を越えると水分及び固形分濃度が急激に増加していることが分る。
【0018】
【表2】
Figure 0003874314
【0019】
(実施例3)
原料としてスラッジ、水分を含む原油を使用した。水分は7.2容量%、スラッジは固形分として3900ppmであった。この原料を実施例1と同様にして処理した。このときの清澄油流量と原料油流量の比の境界値Y1は92.2%である。分離後の清澄油の水分、固形分濃度と、清澄油流量と原料油流量の比との関係を表3に示すが、所定値を越えると水分及び固形分濃度が急激に増加していることが分る。
【0020】
【表3】
Figure 0003874314
【0021】
(実施例4)
原料としてスラッジ、水分を含む原油を使用した。水分は24.8容量%、スラッジは固形分として14000ppmであった。この原料を実施例1と同様にして処理した。このときの清澄油流量と原料油流量の比の境界値Y3は62.3%である。分離後の清澄油の水分、固形分濃度と、清澄油流量と原料油流量の比との関係を表4に示すが、所定値を越えると水分及び固形分濃度が急激に増加していることが分る。
【0022】
【表4】
Figure 0003874314
【0023】
【発明の効果】
本発明を用いれば、今まで処理が難しいとされていた水分、スラッジを含有する油の遠心分離が可能となる。これにより、今まで沈降分離等の手段に時間と手間を要していた水分、スラッジを含有する油の迅速な処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるスクリュウ型デカンターの構造概略図。
【図2】本発明で用いるスクリュウ型デカンターの構造概略図。
【符号の説明】
1・・・原料入口
2・・・原料分配孔
3・・・堰板
4・・・重液出口
5・・・隔壁板
6・・・スクリュウコンベア
7・・・モーター
8・・・回転ボウル
9・・・軽液出口
10・・・バルブ

Claims (2)

  1. スクリュウ型デカンターを用いて、スラッジ、水分を含有する原料油分を処理する方法において、原料油分が原油であり、原油中の水分を測定し、その測定値に基づき処理後の清澄油の水分が1%以下となるように、清澄油流量と原料油流量の比を決定することを特徴とする原料油中のスラッジ除去方法
  2. スクリュウ型デカンターを用いて、スラッジ、水分を含有する原料油分を処理する方法において、原料油分が原油であり、清澄油流量と原料油流量の比Y(%)を、原料油中の水分X(容量%)が1容量%を超えて8容量%までのときはY=−0.8X+98、8容量%を超えて15容量%まではY=−2.1X+108、15容量%を超えて40容量%まではY=−1.4X+97となる境界値以下になるように調整することを特徴とする原料油中のスラッジ除去方法。
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