〔〔実施形態1〕〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、本実施形態は、本発明における情報再生装置として車両に装備されたカーナビゲーションを設定し、該カーナビゲーションにおける情報の再生方式として、情報配信センタ(センタシステム)から情報を取得するための通信方式を設定した実施形態である。
(通信システムの構成)
図1に示すように、本実施の形態の情報配信システム(通信システム)では、複数のDSRC端末装置(第1通信手段)1…が、車両(移動体)2が走行する道路に一定の距離をおいて設置されている。また、図1においては、駐車場にDSRC端末装置1を設置する場合も示している。
DSRC端末装置1は、センタシステム(情報配信サーバ、通信サーバ)3と車両2との通信を中継するものである。より具体的に説明すると、DSRC端末装置1は、2.45GHzや5.8GHz帯の電波を使用し、DSRC端末装置1を中心とする数m〜10mの限定された交信領域において、車両2に搭載されたDSRC無線機(第1通信手段)4との双方向通信を数Mbps/sec以上の転送速度で実現するものである。
また、車両2は、駐車場に設置されたDSRC端末装置1と停車中に通信を行うことにより、長い通信時間を要する大容量の情報をダウンロードして入手することが可能である。
さらに、車両2には、狭域無線通信手段としてのDSRC無線機4のみならず、広域無線通信通信手段としての携帯電話5が搭載されている。本発明の通信装置は、これらのDSRC無線機4と携帯電話5とにより構成される。
携帯電話5は、無線ゾーン内における無線基地局との通信を実現するものである。日本の携帯電話通信において、ひとつひとつのセルは、半径2〜数km程度の大きさを有しており、携帯電話5が他のセルへ移動した場合であっても、自動的に追跡接続を実現することが可能とされている。
図2に、DSRC端末装置1の具体的な構成を示す。図2に示すように、DSRC端末装置1は、無線部6と、処理部7と、送受信部8と、記憶部9とを備えている。
無線部6は、DSRC端末装置1とDSRC無線機4との間の通信を行うための電波を送受信するものである。
処理部7は、DSRC無線機4から無線部6が受信した電波を処理して送受信部8に送信したり、送受信部8からの情報を、無線部6からDSRC無線機4に送信するための電波に変換処理したりするためのものである。
送受信部8は、処理部7がDSRC無線機4から受信した電波に基づき処理した情報をセンタシステム3に送信したり、センタシステム3からの受信情報を処理部7に送信したりするためのものである。
記憶部9は、処理部7における処理内容を記憶するためのものである。たとえば、センタシステム3やDSRC無線機4を識別するためのID情報や、通信に用いる電波の周波数を記憶する。
また、図3に、センタシステム3の具体的な構成を示す。センタシステム3は、図3に示すように、複数の送受信部(判断情報送信手段、選択結果受信手段)10…と、処理部(情報再生方式変更手段、判断手段、選択手段)11と、記憶部12と、無線部13とを備えている。
送受信部10は、DSRC端末装置1の送受信部8との間で情報の送受信を行うためのものである。また、送受信部10は、複数のDSRC端末装置1にそれぞれ設けられている送受信部8に対応すべく、センタシステム3に複数設けられている。さらに、送受信部10は、通常の携帯電話通信機能により、携帯電話5との間で情報の送受信を行うためにも用いられている。あるいは、基地局(図示せず)を介して、送受信部10と携帯電話5との通信が行なわれてもよい。
処理部11は、送受信部10に受信された情報を記憶部12に記憶するための情報として処理するものである。さらに、処理部11は、記憶部12に記憶された情報を、送受信部10からDSRC端末装置1や携帯電話5に送信するための情報として処理するものである。
記憶部12は、処理部11における処理内容を記憶するためのものである。たとえば、処理部11により処理されたDSRC端末装置1からの受信情報を記憶する。
さらに、図4に、携帯電話5の具体的な構成を示す。携帯電話5は、図4に示すように、無線部(選択結果送信手段)13と、位置判断部14と、処理部15と、記憶部16と、入力操作部17とを備えている。
無線部13は、携帯電話5と基地局との通信を行うための電波を送受信するためのものである。
位置判断部14は、携帯電話5の現在の位置情報、すなわち車両2の現在の位置情報を、基地局からの情報に基づき判断するものである。なお、車両2がGPS(Global Positioning System)を搭載したものである場合は、GPSからの位置情報に基づき、位置判断部14に携帯電話の現在の位置を判断させるようにしてもよい。
処理部15は、無線部13、位置判断部14、記憶部16および入力操作部17の間における情報を統括的に処理するためのものである。
記憶部16は、処理部15における処理内容を記憶するためのものである。具体的には、携帯電話5の位置情報を記憶したり、入力操作部17からの利用者指示を記憶したりする。
入力操作部17は、利用者が携帯電話5に対する指示を行うためのボタン、タッチパネル等により構成される。入力操作部17からの利用者指示は、処理部15を介して無線部13や記憶部16に伝送される。
なお、図4は携帯電話5の構成を示すものであるが、DSRC無線機4も携帯電話5と基本的に同様の構成を有しているものとして考えてよい。ただし、DSRC無線機4が図4に示すような構成である場合、無線部13がDSRC端末装置1との通信を行うための電波を送受信し、位置判断部14がDSRC端末装置1からの情報に基づき現在の位置情報を判断する点において、DSRC無線機4は携帯電話5と構成が異なる。
上記構成により、本実施の形態の通信システムにおいては、車両2に搭載されたDSRC無線機4とセンタシステム3との通信がDSRC端末装置1を介して行われるとともに、携帯電話5とセンタシステム3との通信が通常の携帯電話通信機能により行われる。
(通信システムの処理フロー)
次に、本実施の形態の通信システムにおける処理フローについて説明する。先ず、図5に示すように、車両2に搭載されたDSRC無線機4あるいは携帯電話5の入力操作部17を介して、利用者により入手を希望する情報の設定入力が行われる(ステップ1、以下単にステップをSと記載する)。
このような希望情報を示す設定情報、あるいは利用者を特定するID情報等は、情報量も少なく迅速に伝達するのが望ましいことから、広域通信に適している携帯電話5により送信されることが基本となる。一方で、たまたま車両2がDSRC端末装置1の交信領域内にある場合は、DSRC通信により設定情報やID情報を送信することで、通信コストを低減できる。
したがって、先ずDSRC無線機4の処理部15により、現在の車両2の位置がDSRC端末装置1の交信領域内であるか否かが判断される(S2)。S2における判断は、DSRC無線機4の無線部13に、DSRC端末装置1からの電波が受信されているか否かを基準として行われる。
S2において現在の車両がたまたま交信領域に入ったと判断された場合、車両2の現在の位置を示す第1位置情報が、DSRC無線機4の位置判断部14からDSRC端末装置1に送信される(S3)。なお、第1位置情報は、車両2に搭載されたGPSから取得される。
その後、S1において利用者により設定された希望情報を示す設定情報、および利用者を特定するためのID情報が、DSRC無線機4からDSRC端末装置1に送信される(S4)。さらに、車両2の現在の位置を示す第2位置情報が、DSRC無線機4の位置判断部14からDSRC端末装置1に送信される(S5)。
そして、上記S3〜S5を踏むことによりDSRC端末装置1の無線部6に送信された第1位置情報、設定情報、ID情報、および第2位置情報は、全てDSRC端末装置1の送受信部8からセンタシステム3の送受信部10に送信される。
一方、S2において現在の車両2の位置が交信領域内ではないと判断された場合、第1位置情報が携帯電話5の無線部13からセンタシステム3に送信される(S6)。その後、S1において利用者により設定された希望情報を示す設定情報、および利用者を特定するためのID情報が、携帯電話5の無線部13からセンタシステム3に送信される(S7)。さらに、車両2の現在の位置を示す第2位置情報が、携帯電話5の無線部13からセンタシステム3に送信される(S8)。なお、上記第1位置情報および第2位置情報は、携帯電話5の位置判断部14から取得される。
このように、本実施の形態では、S2においてDSRC端末装置1の交信領域内であるか否かを判断することにより、上述した第1位置情報等を、DSRC無線機4を用いて送信するのか、あるいは携帯電話を用いて送信するのかが判断される。これは、第1位置情報等の送信には、時間的あるいは位置的な通信制限が少ない携帯電話が適しているといえる一方で、DSRCで通信できる場合は可能な限りDSRC通信を行ったほうが、通信コストを低減できるという利点があるからである。
また、上述したフローでは、S3およびS5、またはS6およびS8により車両2の現在の位置を示す位置情報をセンタシステムに2回送信することを説明した。しかしながら、位置情報は、所定の時間間隔をおいて2回以上送信するようにしてもよい。これにより、連続して送信される位置情報から、車の走行方向を識別することができる。
次に、センタシステム3における処理フローについて図6を参照しつつ説明する。センタシステム3の送受信部10…は、DSRCより位置情報等を受信するか(S20)、あるいは携帯電話より位置情報等を受信する(S21)。
その後、S22にて、センタシステム3の処理部11は、S20あるいはS21において受信された第1位置情報および第2位置情報に基づいて車両2の進行方向を識別する。そして、センタシステム3の処理部11は、利用者が取得を希望する希望情報を、S20またはS21で受信した設定情報に基づき、センタシステム3内にて検索する(S23)。
そして、センタシステム3の処理部11は、上記希望情報を迅速に利用者に送信することの必要性(以下、単に緊急度とする)が大きいか否かを判断する(S24)。希望情報の緊急度が大きい場合、センタシステム3は、携帯電話5に希望情報を送信する(S25)。このように緊急度が大きい場合に携帯電話5に希望情報を送信することにより、車両2の現在の位置や時間に関わらず、迅速に希望情報を送信することができる。
一方、S25において緊急度が低いと判断される場合、センタシステム3の処理部11は、S26にて、希望情報のデータ容量が所定レベルα以上であるか否かを判断する。
S26にて所定レベルα以下であると判断された場合、希望情報を携帯電話5により送信するための通信時間はさほど長くなく、したがって通信コストもさほど嵩まないと考えられるので、センタシステム3は携帯電話5に希望情報を送信する(S25)。このように希望情報の容量が所定レベルα以下の場合に携帯電話5を用いて希望情報を送信することにより、希望情報を迅速に送信することができる。
逆に、S26にて所定レベルα以上であると判断された場合、センタシステム3の処理部11は、車両2の現在の位置情報に基づき、最も車両2の近くにあるDSRC端末装置までの距離や、該DSRC端末装置1に車両2が到達するまでの所要時間を計算する(S27)。また、S27においては、希望情報の容量と携帯電話の通信速度とに基づき、希望情報を携帯電話にて送信する場合の通信時間を算出してもよい。なお、最も車両2の近くにあるDSRC端末装置1までの所要時間は、車両速度データを入手できるか、または路上設置の交通センサにより速度情報を得られる場合、たとえば平均速度に基づいて算出してもよい。
そして、センタシステム3の処理部11は、S28において、S27にて計算された距離や所要時間を、希望情報の容量および上記通信時間とともに、携帯電話5に送信するための判断情報として処理する。S28の後、センタシステム3は、送受信部10により、携帯電話5に上記判断情報を送信する(S29)。
なお、S29において送信する判断情報には、希望情報の値段に関する情報を含めてもよい。これにより、利用者がDSRC通信で希望情報を受信するか否かを判断するためのより詳細な判断材料を提供することができる。
その後、携帯電話5側において、図7に示すように、S29において送信された判断情報を無線部13を用いて受信する(S30)。そして、DSRCにより希望情報を受信してよいか否かの判断が、利用者によりなされる(S31)。そして、利用者は、入力操作部17から受信OK/NGの回答を入力し、無線部13からその回答を送信する(S32)。
その後、センタシステム3の送受信部10…により、S32において送信された受信OK/NGの回答が受信される(S33)。そして、センタシステム3の処理部11は、上記の回答に基づきDSRC送信してよいか否かを判断し(S34)、DSRC送信してよいと判断された場合、ポーリング処理を行う(S35)。
S35におけるポーリング処理により、DSRC端末装置1と車両2のDSRC無線機4との通信が確立された後、DSRC端末装置1は、通信中のDSRC無線機4が希望情報を送信すべき無線機であるか否かを判断する(S36)。
S36における判断は、たとえば以下のように行う。すなわち、DSRC無線機4からは、DSRC無線機4のID情報がセンタシステム3にDSRC端末装置1を中継して受信されている。一方、携帯電話5からのID情報もS21においてセンタシステム3に受信されている。
したがって、S32にてDSRC受信OK/NGの回答を送信した携帯電話5のID情報と、DSRC無線機4のID情報とが一致していることを判断すれば、通信中のDSRC無線機4が希望情報を送信すべき無線機であるか否かを判断できる。
あるいは、以下のような処理によりS36の判断を行ってもよい。すなわち、S32においてDSRC受信OK/NGの回答を送信する際に、携帯電話5から希望情報を送信すべき車両のID情報も送信しておく。一方で、各DSRC端末装置1は、DSRC通信を行っている車両のID情報を常時確認している。そして、携帯電話から送信された車両のID情報と、DSRC端末装置1が確認する車両のID情報とが一致しているか否かを判断することにより、S36の判断を行ってもよい。
S36にて希望情報を送信すべきDSRC無線機4が通信可能であると判断された場合、S37にてDSRCを用いて希望情報の送信を行う。
このように、DSRCまたは携帯電話5を介して希望情報が車両2側に受信され(S38)、本実施の形態における通信システムの処理フローは終了する。
なお、希望情報の情報量が大きい場合には、1箇所のDSRC端末装置1にて希望情報の送信が完了しないことも考えられる。このような場合、センタシステム3からの判断情報を、図8(a)に示すように、判断情報を、希望情報に関する情報と、必要DSRCに関する情報と、DSRC情報とを含むように構成する。
希望情報に関する情報としては、希望情報の容量と、1箇所のDSRC端末装置1にて送信されなかった残りの希望情報(以下、未送信の希望情報とする)を全て携帯電話5にて送信した場合の所要推定時間と、未送信の希望情報を携帯電話5およびDSRC通信にて送信した場合における携帯電話5の通信所要推定時間とが格納されている。
また、必要DSRCに関する情報とは、未送信の希望情報をDSRC通信により送信する場合に必要とされるDSRC端末装置の数を表す情報である。また、DSRC情報は、次回のDSRC通信を行うためのDSRC端末装置1の候補地点名・距離・走行所要推定時間を格納している。なお、図8(a)においては、次回のDSRC通信を行うためのDSRC端末装置の候補が2つ(DSRC端末装置(1)・(2))ある場合を示している。
図8(a)に示すような判断情報が送信された場合、利用者は、図8(b)に示すように、次回の通信を行うDSRC端末装置として、DSRC端末装置(1)または(2)を用いるモード(A)、あるいはDSRC端末装置(1)でも(2)でもないDSRC端末装置を用いるモード(B)とを適宜選択する。
このように、センタシステム3から送信される判断情報内に、DSRC端末装置の候補情報を格納しておくことにより、利用者は、候補情報に基づき、所望のDSRC端末装置を的確に選択することができる。
また、図8(c)に示すように、必要DSRCに関する情報として「2」が格納されている場合、DSRC情報には、次回のDSRC通信を行うためのDSRC端末装置の候補(DSRC端末装置(1)・(2))、および次々回のDSRC通信を行うためのDSRC端末装置の候補(DSRC端末装置(1)・(2)・(3))が格納されている。
図8(c)に示すような判断情報が送信された場合、利用者は、図8(d)に示すように、次回のDSRC通信にDSRC端末装置(1)または(2)を用いるとともに、残りの希望情報を携帯電話5で受信するモード(C)、次回のDSRC通信にDSRC端末装置(1)または(2)を用いる一方で次々回のDSRC通信にDSRC端末装置(1)、(2)または(3)を用いるモード(D)、または希望のDSRC端末装置を用いるモード(E)とを適宜選択する。
なお、上述した例では、未送信の希望情報をDSRC通信による送信する場合に必要とされるDSRC端末装置の数が2までの場合について説明したが、その数が3以上の場合であっても、判断情報にDSRC情報を含めることにより、利用者は、所望のDSRC端末装置を的確に選択することができる。
(DSRC端末装置の予約)
次に、駐車場等の特定の場所におけるDSRC端末装置1を用いて希望情報を受信する場合における、本実施の形態の通信システムにおける処理フローについて説明する。
図9に示すように、車両2に搭載されたDSRC無線機4あるいは携帯電話5の入力操作部17を介して、利用者により入手を希望する情報の設定入力が行われる(S50)。
その後、予約DSRC情報の入力が、上記入力操作部17を介して行われる(S51)。予約DSRC情報とは、特定の場所におけるDSRC端末装置1により希望情報の受信を行うべく、該DSRC端末装置1との通信を予約するための情報である。
次に、DSRC無線機4の処理部15により、現在の車両2の位置がDSRC端末装置1の交信領域内であるか否かが判断される(S52)。S52において現在の車両2の位置が交信領域内であると判断された場合、上記の希望情報をセンタシステム3において選択するための設定情報と、予約DSRC情報とが、DSRC端末装置1を介してDSRC無線機4より送信される(S53)。
一方、S52において現在の車両2の位置が交信領域内ではないと判断された場合、携帯電話5を用いて、上記設定情報と、予約DSRC情報とが、DSRC端末装置1を介してDSRC無線機4より送信される(S54)。なお、図9では記載を省略しているが、S53またはS54においては、上記の設定情報や予約DSRC情報とともに、位置情報や利用者のID情報が送信されている。
また、図10に示すように、携帯電話5からは、車両2の位置情報が送信されている(S58)。一方、DSRC無線機4からは、各DSRC端末装置1の交信領域内を通過する際、DSRC無線機4のID情報が送信されている(S59)。
一方、センタシステム3の送受信部10…において、S58にて送信される位置情報を受信し(S60)、S59にて送信されるID情報を受信する(S61)。その後、S62にて、センタシステム3の処理部11は、ポーリング処理を行う(S62)。
S62におけるポーリング処理により、DSRC端末装置1と車両2のDSRC無線機4との通信が確立された後、DSRC端末装置1は、通信中のDSRC無線機4が希望情報を送信すべき無線機であるか否かを判断する(S63)。S63における判断は、S36(図7)における判断と同様の手順にて行うことができる。
S63にて希望情報を送信すべき無線機であると判断された場合、センタシステム3の処理部11は、S55またはS56(図9)にて受信された予約DSRC情報に基づき、特定箇所のDSRC端末装置1を希望情報の送信のための選択する(S64)。そして、センタシステム3は、S57(図9)にて検索された希望情報を、S64にて選択されたDSRC端末装置1を用いて送信する(S65)。
そして、S65にて送信された希望情報が、特定箇所のDSRC端末装置1を介してDSRC無線機4に受信される(S66)ことにより、一連のフローは終了する。
(複数の判断基準方式)
ところで、上記の実施の形態では、携帯電話またはDSRCのいずれを希望情報の送信に用いるかという判断は、希望情報の容量や緊急度等を基準として利用者が行うものとして説明したが、必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、以下に説明するような判断基準テーブルをセンタシステム3側に予め設けておき、センタシステム3が自動的に携帯電話またはDSRCのいずれかを選択するようにしてもよい。
図11に示すように、上記判断基準テーブルでは、判断項目として希望情報の緊急度、希望情報の情報量、所定DSRC端末装置迄の距離、および所定DSRC端末装置までの所要予測時間等が設定されている。
そして、上記判断基準テーブルでは、緊急度が大きな希望情報は携帯電話を用いて送信する一方で、緊急度が中程度、あるいは小さな希望情報はDSRCを用いて送信するというように、判断基準(同図中太実線で示す)が設定されている。
また、項目「情報量」については、希望情報の情報量がα2以下の値であれば、携帯電話を用いて希望情報を送信し、希望情報の情報がα3以上の値であれば、DSRCを用いて希望情報を送信するというように判断基準が設定されている。なお、αi<αi+1である(iは1からnまでの整数)。
さらに、項目「所定DSRC端末装置までの距離」については、該距離がL3以上であれば希望情報の送信には携帯電話を採用するというように判断基準が設定されている。なお、Li>Li+1である(iは1からnまでの整数)。
また、項目「所定DSRC端末装置までの所要予測時間」については、所要予測時間がT1以上であれば携帯電話を用いて希望情報の送信を行い、所要予測時間がT2以下であればDSRCを用いて希望情報を送信するというように判断基準が設定されている。なお、Ti>Ti+1である(iは1からnまでの整数)。
このように、各判断項目に対して、携帯電話あるいはDSRCのいずれを用いて希望情報の送信を行うかの判断基準が設定されている判断基準テーブルを、センタシステム3の処理部11(図3参照)に設けておくことにより、図6のフローチャートで説明した判断情報送信ステップ(S29)を省略することできる。したがって、センタシステム3内における処理を簡略化することができる。
なお、上述した判断基準は、通信コスト等を考慮した推奨案としてセンタシステム3により予め作成されているものであってもよいし、利用者が自己の判断により作成したものであってもよい。さらに、センタシステム3が推奨案としての判断基準を予め作成する場合、その判断基準を使用することの承認を利用者から得た後、該判断基準を用いて通信方式の選択を行うようにしてもよい。
このように、本実施の形態の通信システムは、第1通信領域に存する車両2とセンタシステム3との通信を可能とするDSRC端末装置1およびDSRC無線機4と、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する車両2とセンタシステム3との通信を可能とする携帯電話5とを備え、車両2の利用者がセンタシステム3から取得を希望する希望情報の属性情報の程度を判断する一方で、処理部11の判断情報に基づき、DSRC通信または携帯電話のいずれを用いて車両2へ希望情報を送信するかを選択する処理部を備えている。
また、本実施形態の通信システムは、車両2の利用者がセンタシステム3から取得を希望する希望情報の属性情報の程度を判断する処理部11と、処理部11の判断情報を、DSRC通信または携帯電話により車両2に送信する送受信部10と、送受信部10から送信される判断情報に基づき、希望情報の取得にDSRC通信または携帯電話のいずれを用いるかを利用者が選択した選択結果を、センタシステム3に送信する無線部13とを備え、処理部11が無線部13から送信される選択結果に基づき、DSRC通信または携帯電話のいずれを用いて車両2へ希望情報を送信するかを選択するものである。
上記構成の通信システムによる作用効果は、車両2の利用者がセンタシステム3から取得を希望する希望情報に関する属性情報の程度に基づき、DSRC通信または携帯電話のいずれを用いて車両2へ希望情報を送信するかを選択する通信制御方法によっても実現可能である。
また、上記構成の通信システムによる作用効果は、車両2の利用者がセンタシステム3から取得を希望する希望情報の属性情報の程度をセンタシステム3において判断し、その判断情報を、DSRC通信または携帯電話により車両2に送信する一方で、判断情報に基づき、希望情報の取得にDSRC通信または携帯電話のいずれを用いるかを利用者が選択した選択結果を、センタシステム3に送信し、その送信された選択結果に基づき、DSRC通信または携帯電話のいずれを用いて車両2へ希望情報を送信するかを選択する通信制御方法によっても実現可能である。
さらに、通信制御方法をコンピュータに実行させるための通信制御プログラムとして構成してもよい。そして、上記通信制御プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、磁気テープ、CD−ROM/光ディスク/光磁気ディスク/MDなどのメディア、およびROM/RAMメモリなどの記録媒体にコンピュータで読み取り可能に記録してもよい。
(本実施形態の通信システムの適用例)
以下、本実施形態の通信システムの適用例をいくつか説明する。
(1.ガソリンスタンドにおける適用例)
本発明の通信システムをガソリンスタンドに設置した適用例を説明する。ガソリンスタンドにおいては、給油や車両のメンテナンスのため、車両を停車することが必要である。したがって、ガソリンスタンドにDSRC端末装置を設置しておけば、ガソリンスタンド内の車両にDSRC通信を用いた情報配信を容易に行うことができる。
これにより、ガソリンスタンドの利用者は、給油やメンテナンスの待ち時間を有効に利用して希望情報の取得を行うことができる。また、ガソリンスタンドの経営者側からみても、DSRC通信により利用者に関する情報をDSRC無線機から取得し、マーケティングを行うことができる。
たとえば、車両のメンテナンス履歴や、ガソリンスタンドの利用履歴を、DSRC無線機に格納しておくとともに、ガソリンスタンドにおける給油中にそれらの履歴をDSRC通信により取得する。これにより、ガソリンスタンドの経営者は、そのような履歴に基づき、車両の利用者に最も適したサービスを提供することができる。また、車両の利用者にとっては、車両のメンテナンス等について適切なアドバイスを受けることができるので、ガソリンスタンドを利用しようという意識が高められる。
さらに、ガソリンスタンドにおいてDSRC通信により希望情報を取得した利用者に対して特典を与えることにより、ガソリンスタンドの利用率の向上を図る一方で、利用者の満足度も向上させることができる。たとえば、ガソリンを値引きして販売するとか、ガソリンスタンドにおける各種サービス(洗車、オイル交換等)を値引きするという特典をDSRC通信の利用者に与えればよい。
(2.駐車場への適用例)
本発明の通信システムを、デパートやスーパーマーケット等における駐車場に設置した場合の適用例について説明する。駐車場にDSRC端末装置を設置しておけば、駐車中の車両にDSRC通信を用いた情報配信を容易に行うことができる。
これにより、駐車場の利用者は、駐車中の時間を有効利用して希望情報の取得を行うことができる。また、駐車場が満車状態にあって駐車場外で順番待ちをしている利用者も、DSRC通信により希望情報を取得できるので、待ち時間の苛立ちを解消できる。
一方で、駐車場の運営者にしても、DSRC通信により利用者に関する情報をDSRC無線機から取得し、マーケティングを行うことができる。たとえば、駐車場の過去の利用履歴をDSRC無線機に格納しておくとともに、駐車中に利用履歴をDSRC通信により取得する。これにより、駐車場の運営者は、所定回数以上駐車場を利用した利用者に対して駐車料金を値引きするといったサービスを提供することができる。
また、駐車場におけるDSRC端末装置と店舗における顧客管理パソコンとを連動させておくことにより、当該店舗における利用者の買い物履歴や、利用者が受けたサービスの履歴などを、車両の駐車中にDSRC通信により取得したり、更新したりするということも可能になる。これにより、デパートやスーパーマーケットの経営者は、上記の履歴に基づき、より適切なサービスを利用者に提供することができる。また、利用者にしてみても、DSRC通信を行える駐車場に行ってより良いサービスを受けようという意識が高められるので、駐車場の利用効率を向上させることもできる。
また、複数のチェーン店における各店舗の駐車場にDSRC端末装置を設置することにより、以下のようなサービスを提供することもできる。すなわち、利用者がチェーン店のいずれかを利用した回数に関する情報をDSRC無線機に格納しておき、その回数に関する情報を、利用者が車両を駐車場に駐車している際にDSRC通信により取得する。これにより、利用者が所定回数以上チェーン店のいずれかを利用した際、商品を値引きするとか、特典を与えるというサービスを利用者に提供することができる。この特典は、音楽データや、映画等の画像データであってもよい。
(本実施の形態のまとめ)
以上のように、本発明は、情報配信センタから配信される情報を情報再生装置にて再生する情報配信システムにおいて、上記情報再生装置における情報の再生環境に基づき情報の再生方式を変更する情報再生方式変更手段を備えているものである。
特に本実施の形態では、上記情報配信システムは、第1通信領域に存し上記情報再生装置が搭載された移動体と、上記情報配信センタとの通信を可能とする第1通信手段と、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する上記移動体と上記情報配信センタとの通信を可能とし、上記第1通信手段よりも高速の通信を実現する第2通信手段とを備え、上記情報再生方式変更手段が、上記移動体のユーザが上記情報配信センタから配信を希望する希望情報の属性情報の程度を判断する判断手段と、上記判断手段の判断情報に基づき、上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いて上記情報再生装置へ上記希望情報を配信するかを選択する選択手段とを備えているものとなっている。
すなわち、本発明の情報配信システムを通信システムとして表現すると、本発明の通信システムは、第1通信領域に存する移動体とセンタシステムとの通信を可能とする第1通信手段と、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する上記移動体と上記センタシステムとの通信を可能とする第2通信手段とを備え、上記第1通信手段による通信速度が上記第2通信手段による通信速度よりも高い通信システムにおいて、上記移動体の利用者が上記センタシステムから取得を希望する希望情報の属性情報の程度を判断する判断手段と、上記判断手段の判断情報に基づき、上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いて上記移動体へ上記希望情報を送信するかを選択する選択手段とを備えているものとして表現できる。
上記構成によれば、判断手段により希望情報の属性情報の程度が判断され、その判断情報に基づき、選択手段が、第1通信手段または第2通信手段のいずれを用いて移動体へ希望情報を送信するかを決定する。したがって、利用者は、希望情報を取得するための通信手段を選択せずに、上記情報配信センタへ希望情報の取得要求をするだけで、選択手段により選択された通信手段により希望情報を取得することができる。
ここで、第1通信手段は、第2通信手段よりも高速度の通信を実現するものである。一方で、第2通信手段は、第1通信手段の第1通信領域よりも広い第2通信領域における通信を実現するものである。また、選択手段は、判断手段の判断情報に基づき第1通信手段または第2通信手段を選択するものである。
したがって、本発明では、上述の第1通信手段の利点を活かすべく、希望情報に関する属性情報の程度から、希望情報を短い通信時間で移動体に送信する必要があると判断手段が判断した場合、本発明では選択手段に第1通信手段を選択させるように構成できる。このように構成することにより、移動体に希望情報を送信するための所要時間をより短くできる。
さらに、本発明では、上述の第2通信手段の利点を活かすべく、希望情報に関する属性情報の程度から、希望情報を即座に移動体に送信する必要があると判断手段が判断した場合、選択手段に第2通信手段を選択させるように構成できる。これにより、より広い通信領域に存する移動体に希望情報を送信することができる。
このように、本発明によれば、高速通信が可能であるという第1通信手段の利点と、広域通信が可能であるという第2通信手段の利点との双方が活かされた情報配信システムを実現できる。よって、利用者が情報配信システムから希望情報を取得する際の利便性を向上させることができる。
さらに、上記選択手段は、上記属性情報の程度と、上記希望情報の送信に用いるべき通信手段とを予め関連付けた判断基準テーブルを用い、上記選択を実行することが好ましい。
上記構成によれば、選択手段が、判断基準テーブルにしたがって、希望情報の送信に第1通信手段または第2通信手段のいずれを用いるのかを自動的に決定するので、利用者が通信手段を選択する手間を省略することができる。
よって、利用者が情報配信センタから希望情報を取得する際の利便性をより向上させることができる。
また、本発明の情報配信システムは、第1通信領域に存し上記情報再生装置が搭載された移動体と、上記情報配信センタとの通信を可能とする第1通信手段と、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する上記移動体と上記情報配信センタとの通信を可能とし、上記第1通信手段よりも高速の通信を実現する第2通信手段とを備え、上記情報再生方式変更手段が、上記移動体の利用者が上記情報配信センタから取得を希望する希望情報の属性情報の程度を判断する判断手段と、上記判断手段の判断情報を、上記第1通信手段または上記第2通信手段により上記移動体に送信する判断情報送信手段と、上記判断情報送信手段から送信される判断情報に基づき、上記希望情報の取得に上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いるかを利用者が選択した選択結果を、上記情報配信センタに送信する選択結果送信手段と、上記選択結果送信手段から送信される選択結果に基づき、上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いて上記移動体へ上記希望情報を送信するかを選択する選択手段とを備えているものである。
すなわち、本発明の情報配信システムを通信システムとして表現すると、該通信システムは、第1通信領域に存する移動体と情報配信センタとの通信を可能とする第1通信手段と、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する上記移動体と上記情報配信センタとの通信を可能とする第2通信手段とを備え、上記第1通信手段による通信速度が上記第2通信手段による通信速度よりも高い通信システムにおいて、上記移動体の利用者が上記情報配信センタから取得を希望する希望情報の属性情報の程度を判断する判断手段と、上記判断手段の判断情報を、上記第1通信手段または上記第2通信手段により上記移動体に送信する判断情報送信手段と、上記判断情報送信手段から送信される判断情報に基づき、上記希望情報の取得に上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いるかを利用者が選択した選択結果を、上記情報配信センタに送信する選択結果送信手段と、上記選択結果送信手段から送信される選択結果に基づき、上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いて上記移動体へ上記希望情報を送信するかを選択する選択手段とを備えている。
上記構成によれば、利用者は、判断情報送信手段により送信される判断情報に基づき、希望情報の取得に第1通信手段または第2通信手段のいずれを用いるのかを選択し、その選択結果を選択結果送信手段により情報配信センタに送信する。一方、情報配信センタでは、上記の選択結果に基づき、第1通信手段または第2通信手段を選択して希望情報を移動体に送信する。
したがって、本発明の情報配信システムでは、利用者の判断に基づいて第1通信手段または第2通信手段を選択して希望情報を送信するので、利用者の要求に的確に応じた希望情報の送信を実現できる。
また、本発明によれば、高速通信が可能であるという第1通信手段の利点と、広域通信が可能であるという第2通信手段の利点との双方が活かされた通信システムを実現できる。それゆえ、利用者が情報配信センタから希望情報を取得する際の利便性を向上させることができる。
さらに、上記情報配信システムにおいて、上記判断情報送信手段は、上記第2通信手段により上記判断情報を送信することが好ましい。
上記構成によれば、判断情報を第2通信手段により移動体に送信するので、より広い通信領域に存する移動体に該判断情報を送信することができる。したがって、利用者の要求に的確に応じることが可能な情報配信システムを、より広範囲の利用者に提供することができる。
さらに、上記情報配信システムにおいて、上記属性情報は、上記希望情報の送信に必要とされる緊急性であってもよい。なお、「緊急性」とは、判断手段により希望情報の属性情報の程度が判断されてから、移動体への希望情報の送信が開始されるまでに必要とされる時間の長さを意味している。たとえば、利用者からの取得要求があった直後に移動体に送信した方がよい希望情報は、緊急性が高いといえる。
上記構成によれば、判断手段により、属性情報の程度、すなわち希望情報を移動体に迅速に送信する必要があるか否かを判断することができる。したがって、判断手段により希望情報を移動体に迅速に送信する必要があると判断された場合には、第2通信手段を選択手段に選択せしめ、より広い通信領域に存する移動体に希望情報を送信することができる。
よって、利用者が情報配信センタから希望情報を取得する際の利便性をより向上させることができる。
また、上記属性情報は、上記希望情報のデータサイズであってもよい。
上記構成によれば、判断手段により、属性情報の程度、すなわち希望情報のデータサイズを判断することができる。したがって、判断手段により希望情報のデータサイズが大きいと判断された場合には、第1通信手段を選択手段に選択せしめ、第2通信手段による送信よりも移動体に希望情報を短い通信時間で送信することができる。
よって、利用者が情報配信センタから希望情報を取得する際の利便性をより向上させることができる。
また、上記属性情報は、上記希望情報を上記第1通信手段あるいは上記第2通信手段にて送信するのに要する時間であってもよい。
上記構成によれば、判断手段により、属性情報の程度、すなわち希望情報の送信に必要な時間の長さを判断することができる。したがって、判断手段により判断された送信時間に応じ、選択手段に第1通信手段または第2通信手段を選択せしめることができる。たとえば、第2通信手段による送信時間が利用者に許容される範囲内の値であれば、第1通信手段によらずに第2通信手段を用いて希望情報を送信することにより、より広い通信領域に存する移動体に希望情報を送信することができる。
よって、利用者が情報配信センタから希望情報を取得する際の利便性をより向上させることができる。
さらに、上記構成の情報配信システムにおいて、上記第2通信手段は、無線電話通信を用いることが好ましい。
上記構成によれば、無線電話通信を第2通信手段として用いるので、現在広く普及しているPHSや携帯電話等を介し、移動体に希望情報等を送信することができる。よって、本発明では、第2通信手段として新たな通信手法を構築することなく、広く普及した無線電話通信を第2通信手段として流用するので、より低コストにて本発明の情報配信システムを実現することができる。
さらに、上記構成の情報配信システムにおいて、上記無線電話通信は、携帯電話通信であることが好ましい。
上記構成によれば、携帯電話通信を第2通信手段として用いる。携帯電話通信は、現在最も広く普及している無線電話通信方式であるとともに、日本国内のほとんどの地域において利用可能である。したがって、ほとんど地理的な制限が無い状態で移動体に希望情報等を送信することができる。
さらに、上記構成の情報配信システムにおいて、上記第1通信手段は、DSRC通信を用いることが好ましい。
上記構成によれば、DSRC通信を第1通信手段として用いる。DSRC通信は、近年発達してきている通信方式であり、高速かつ大容量で信頼性が高い情報授受を、低コストで実現するという利点を有している。したがって、第1通信手段により希望情報を送信する場合、上述のDSRC通信による利点を得ることができる。
さらに、上記構成の情報配信システムにおいて、上記選択手段は、上記第1通信手段を用いて上記移動体へ上記希望情報を送信することを選択するとともに、上記希望情報の送信に用いるDSRC端末装置を、該送信前に予約することが好ましい。
上記構成によれば、希望情報の送信に用いるDSRC端末装置を、希望情報の送信前に予約する。したがって、移動体が予約されたDSRC端末装置の交信領域内に到着したら、直ちに希望情報を送信することが可能となる。よって、利用者が情報配信センタから希望情報を取得する際の利便性をより向上させることができる。
さらに、上記構成の情報配信システムにおいて、上記属性情報は、上記移動体から、該移動体に最も近い位置に存するDSRC端末装置までの距離であることが好ましい。
上記構成によれば、判断手段により最も近い位置に存するDSRC端末装置までの距離、すなわち移動体が現在DSRC交信領域内にあるか否かを判断できる。したがって、移動体がDSRC交信領域内に存すると判断手段により判断された場合には、希望情報をDSRC通信により送信することができる。それゆえ、通信コストを低減できる。
さらに、上記構成の情報配信システムにおいて、上記属性情報は、上記移動体に最も近い位置に存するDSRC端末装置の交信領域に該移動体が到達するまでに要する時間の長さであることが好ましい。
上記構成によれば、判断手段により、属性情報の程度、すなわち移動体に最も近い位置に存するDSRC端末装置の交信領域に該移動体が到達するまでに要する時間の長さを判断することができる。したがって、移動体がDSRC通信を行うことができるまでの時間を判断し、第2通信手段を用いた方がDSRC通信よりも早く移動体に希望情報を送信できるような場合には、選択手段に第2通信手段を選択せしめることができる。よって、利用者が情報配信センタから希望情報を取得する際の利便性をより向上させることができる。
さらに、本発明の情報取得装置は、第1通信領域に存する移動体と情報配信センタとの通信を可能とする第1通信手段と、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する上記移動体と上記情報配信センタとの通信を可能とする第2通信手段とを備え、上記第1通信手段による通信速度が上記第2通信手段による通信速度よりも高い情報取得装置において、上記移動体の利用者が上記情報配信センタから取得を希望する希望情報を示す設定情報を、上記第1通信手段または上記第2通信手段を用いて上記情報配信センタに送信するとともに、上記設定情報に基づき上記情報配信センタが選択した、上記第1通信手段および上記第2通信手段のうちのいずれか一方の通信手段により、上記希望情報を取得するものである。
また、本発明の情報取得装置は、第1通信領域に存する移動体と情報配信センタとの通信を可能とする第1通信手段と、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する上記移動体と上記情報配信センタとの通信を可能とする第2通信手段とを備え、上記第1通信手段による通信速度が上記第2通信手段による通信速度よりも高い情報取得装置において、上記移動体のユーザが上記情報配信センタから取得を希望する希望情報を示す設定情報を、上記第1通信手段または上記第2通信手段を用いて上記情報配信センタに送信するとともに、上記設定情報に基づき上記情報配信センタにより判断される、上記希望情報の属性情報の程度を示す判断情報を、該情報配信センタから受信し、上記判断情報に基づき、上記希望情報の取得に上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いるかをユーザに選択せしめるものであってもよい。
また、本発明の情報配信サーバは、第1通信領域に存する移動体と第1通信手段により通信するとともに、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する移動体と第2通信手段により通信する一方で、上記第1通信手段による通信速度が上記第2通信手段による通信速度よりも高い情報配信サーバにおいて、上記移動体の利用者が取得を希望する希望情報に関する属性情報の程度を判断する判断手段と、上記判断手段の判断情報に基づき、上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いて上記移動体へ上記希望情報を送信するかを選択する選択手段とを備えているものである。
また、本発明の情報配信サーバは、第1通信領域に存する移動体と第1通信手段により通信するとともに、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する移動体と第2通信手段により通信する一方で、上記第1通信手段による通信速度が上記第2通信手段による通信速度よりも高い情報配信サーバにおいて、上記移動体の利用者が上記情報配信センタから取得を希望する希望情報の属性情報の程度を判断する判断手段と、上記判断手段の判断情報を、上記第1通信手段または上記第2通信手段により上記移動体に送信する判断情報送信手段と、上記判断情報送信手段から送信される判断情報に基づき、上記希望情報の取得に上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いるかを利用者が選択した選択結果を、上記移動体から受信する選択結果受信手段と、上記選択結果受信手段により受信される選択結果に基づき、上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いて上記移動体へ上記希望情報を送信するかを選択する選択手段とを備えているものであってもよい。
上記構成の情報取得装置(通信装置)を、上記構成の情報配信サーバ(通信サーバ)とともに用いることにより、上記の情報配信システムと同様の作用効果を得ることができる。
また、本発明の情報配信制御方法は、第1通信領域に存する移動体と情報配信センタとの通信を可能とする第1通信手段と、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する上記移動体と上記情報配信センタとの通信を可能とする第2通信手段とを備え、上記第1通信手段による通信速度が上記第2通信手段による通信速度よりも高い情報配信システムの情報配信制御方法において、上記移動体の利用者が上記情報配信センタから取得を希望する希望情報に関する属性情報の程度に基づき、上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いて上記移動体へ上記希望情報を送信するかを選択する方法である。
上記構成によれば、希望情報の属性情報の程度に基づき、第1通信手段または第2通信手段のいずれを用いて移動体へ希望情報を送信するかを選択する。したがって、利用者は、希望情報を取得するための通信手段を選択せずに、上記情報配信センタへ希望情報の取得要求をするだけで、本発明の情報配信制御方法により選択された通信手段により希望情報を取得することができる。
したがって、本発明によれば、高速通信が可能であるという第1通信手段の利点と、広域通信が可能であるという第2通信手段の利点との双方が活かされた希望情報の送信を実現できる。よって、利用者が情報配信センタから希望情報を取得する際の利便性を向上させることができる。
また、本発明の情報配信制御方法は、第1通信領域に存する移動体と情報配信センタとの通信を可能とする第1通信手段と、第1通信領域よりも広い第2通信領域に存する上記移動体と上記情報配信センタとの通信を可能とする第2通信手段とを備え、上記第1通信手段による通信速度が上記第2通信手段による通信速度よりも高い情報配信システムの情報配信制御方法において、上記移動体の利用者が上記情報配信センタから取得を希望する希望情報の属性情報の程度を上記情報配信センタにおいて判断し、その判断情報を、上記第1通信手段または上記第2通信手段により上記移動体に送信する一方で、上記判断情報に基づき、上記希望情報の取得に上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いるかを利用者が選択した選択結果を、上記情報配信センタに送信し、その送信された選択結果に基づき、上記第1通信手段または上記第2通信手段のいずれを用いて上記移動体へ上記希望情報を送信するかを選択する方法であってもよい。
上記構成によれば、利用者の判断に基づいて第1通信手段または第2通信手段を選択して希望情報を送信するので、利用者の要求に的確に応じた希望情報の送信を実現できる。
また、上記構成によれば、高速通信が可能であるという第1通信手段の利点と、広域通信が可能であるという第2通信手段の利点との双方が活かされた情報配信システムを実現できる。それゆえ、利用者が情報配信センタから希望情報を取得する際の利便性を向上させることができる。
また、本発明の情報配信制御プログラムは、上記情報配信制御方法をコンピュータに実行させるものである。
上記情報配信制御プログラム(通信制御プログラム)をコンピュータシステムにロードすることによって、上記情報配信制御方法を実現することが可能となる。
また、本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記情報配信プログラムを記録したものである。
上記記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムにロードすることによって、上記情報配信制御方法を実現することが可能となる。
〔〔参考例〕〕
以下、本発明の参考例について詳細に説明する。なお、本参考例は、本発明の情報再生装置として後述のコンテンツ再生端末を設定し、情報再生環境として後述のイベント情報の送信状況を設定し、情報の再生方式として、コンテンツ再生端末にて再生されるコンテンツの内容あるいはその再生順序を設定したものである。
また、この参考例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図12は本参考例に係るコンテンツ配送システム(情報配信システム)1aの概略構成図である。コンテンツ配送システム1aは、情報提供者としてのコンテンツ配信センタ10aと、コンテンツ配信手段20を経由してこのコンテンツ配信センタ10aと接続した情報利用者としての複数のコンテンツ再生端末30で構成されている。すなわちコンテンツ再生端末30は、コンテンツ配信手段20経由でコンテンツ配信センタ10aから、必要に応じて又は常に最新のコンテンツの配信を受けて、後述するイベント情報40により実際にコンテンツ内容あるいは再生順序を変更することができる構成になっている。
まずコンテンツ配信センタ10aは、コンテンツ配信サーバ11a、コンテンツDB12、および課金手段13aにより構成されている。コンテンツ配信サーバ11aは本コンテンツ配信システムのサーバ機能の全てを有し、インターネット等のコンテンツ配信手段20とのインターフェース機能の他に、複数のコンテンツ再生端末30に割振られたID番号や暗証番号の管理を行う。
さらに、コンテンツ配信センタ10aは、コンテンツ配信サービスに対する課金処理を行う課金手段13aの機能を有していてもよい。また本参考例ではコンテンツ配信センタ10aは単独の設置例を図示しているが、さらに他のコンテンツ配信センタとインターネット等で接続してもよい。このサーバ機能の具体的手段は、既存技術を用いて様々に構成することができるので詳細な説明は省略する。
コンテンツDB12は種々の最新コンテンツ情報をツリー構造で収納するものである。ここでコンテンツとは、サウンドファイル−音楽、ナレーション、効果音、環境音、Midi−シミュレーションで自動再生、テキスト−テキストの読み上げ、あるいはプログラムでコンテンツを生成する自動生成コンテンツを含む広範囲なソフト情報を指称する。
図12には便宜上、各地の天気予報番組、各分野毎のニュース番組、最新の音楽番組がコンテンツとして例示されているが、これに限らず、1)番組ガイド、2)コンテンツリストと自動更新情報、3)他番組参照リスト(リクエスト情報)、4)そして上述の天気予報情報、ニュース情報、交通情報、音楽情報等のコンテンツデータがこのコンテンツDB12には収納されている。
本発明ではこれらの各コンテンツは、図13に示すようにツリー構造でコンテンツDB12に収納されている。したがってコンテンツDB12内の特定のコンテンツファイル、たとえばコンテンツファイル1を指定してその中に収納されているコンテンツを個別に特定したり、あるいはサブディレクトリ1を指定してその中に収納されたグループとしてのコンテンツファイル1、コンテンツファイル2、コンテンツファイル3を指定してもよい。この点において、本発明は、個別にコンテンツ名を指定する従来のコンテンツ特定方法とは異なる。
課金手段13aは、情報提供者としてのコンテンツ配信センタ10aが情報利用者としてのコンテンツ再生端末30へ、商品としてのコンテンツを配信するコンテンツ配信料を課金する手段である。これはコンテンツ毎に予め決められた料金を、コンテンツ再生端末30に割振られたID番号毎に課金する構成になっている。
なお本参考例では、コンテンツ配信センタ10aからコンテンツ再生端末30に対してコンテンツ配信が一方的に行なわれる例を示しているが、本発明は必ずしもこれに限定されず、その反対に一定の情報がコンテンツ再生端末30側からコンテンツ配信センタ10aへ提供される場合もある。この場合の課金処理は、コンテンツ再生端末30側からの情報提供料として、コンテンツ再生端末30へ支払い処理がされるようにしてもよい。
コンテンツ配信手段20とはインターネット等のオンライン網の他に、PCなどを経由してメモリカードのオフラインでデータを取り込むように構成してもよい。
コンテンツ再生端末30はたとえば車両に装備した情報利用者が用いるコンテンツ受信装置であり、これはたとえばインターネット等のコンテンツ配信手段20を経由して無線で情報提供者であるコンテンツ配信センタ10aとはオンラインで接続可能になっている。
図15に示すように、このコンテンツ再生端末30は、コンテンツローダ部(情報再生方式変更手段)31、コンテンツ記憶部(情報再生方式変更手段)32、コンテンツ再生マネージャー(情報再生方式変更手段)33で構成されている。コンテンツローダ部31は、コンテンツ配信手段20であるインターネットとのインターフェース部に相当し、後述のイベント情報40にしたがってコンテンツ配信センタ10aからバックグラウンドで番組データである各種コンテンツをダウンロードし、コンテンツ記憶部32へそのダウンロードされたコンテンツを記憶させる。
ここでバックグラウンドとはコンテンツ再生マネージャー33がある一つのコンテンツを再生中に、パラにダウンロード処理を行うことを意味する。したがってコンテンツ再生端末30の利用者は、コンテンツの再生中に必要とする別のコンテンツをダウンロードすることができるために、コンテンツ配信を意識することなく、連続してFMラジオやCDプレーやのようにコンテンツの入手と再生が可能となる。よって、コンテンツ記憶部32に記憶されたコンテンツは、常に最新のコンテンツ内容とすることが可能となる。そして、ダウンロードされたコンテンツの形式にしたがって、コンテンツ再生マネージャー33が、たとえば車内に設置されたTTS−Player、MP3−Player、さらにMIDI−Playerを自動起動することにより、ダウンロードされたコンテンツが再生される。
コンテンツ再生端末30にはイベント情報40により、コンテンツ記憶部32内に収納されていないコンテンツを必要に応じてコンテンツ配信センタ10aからダウンロードする。ここでイベント情報40とは、下記のような種々の入力情報を指称する。
1)利用者の操作行為により生成されるイベント情報。たとえば利用者の“スタート、ポーズ、次、前、ジャンプ3、次の番組”等の音声指示を既存の音声認識技術で認識し、それに基づき次に実行される処理が選択される。この利用者の操作行為には音声認識による音声入力に限らず、利用者による所定のボタン押下による選択行為でもよい。
2)コンテンツ配信センタ10aから送られてくるイベント情報。たとえば地震発生を検知したコンテンツ配信センタ10aが、利用者の意志とは無関係に地震情報をコンテンツ再生端末30にダウンロードして、強制的に利用者に対して地震情報を伝達する際のイベント情報である。
3)外部のセンサからのイベント情報。たとえば車両のエンジンのような各機能部品にセンサが設置されており、そのエンジンに設置されたセンサがエンジンの不調を検知したとする。そのセンサ情報がイベント情報となり、同じく車両に設置されたGPSシステムにより検知された現在地情報がコンテンツ配信センタ10aに送信され、コンテンツDB12に蓄積された現在地近くの自動車修理工場への道案内を、コンテンツ情報としてコンテンツ再生端末30へ自動的にダウンロードすることにより、利用者は自動車修理のために必要とする情報を入手することが可能となる。
4)コンテンツ再生端末内で発生するイベント情報。たとえば所定の再生中のコンテンツが、自動的に他のコンテンツを要求するように構成されていた場合である。
なお本発明では上述のイベント情報のいずれか、あるいは組み合わせに応じて、コンテンツ制作時に定められるコンテンツ内容あるいは再生順序を変更できることが可能である。図14は、車の運転者の音声指示により上述のイベント情報がコンテンツ再生端末30に入力された場合、番組再生とダウンロードの流れを例示したものである。なお上述のように音声指示を可能にする音声認識技術は多くの既存技術が存在するので以下詳細な音声技術の説明は省略する。ここでは利用者の“スタート、ポーズ、次、前、ジャンプ3、次の番組”のいずれかの音声指示が可能となっているとする。
運転者の「スタート」の音声入力(イベント情報)で、図12に示したように現在番組データAが再生される。あるいは利用者から「次の番組」と音声指示することで番組データAをキャンセルして番組データB1にジャンプしてもよい。この番組データAは、図14に示すように予め編集されており、数秒間のジングル、番組B1の紹介、番組B2の紹介、「リクエストしますか?」という問い、それに続く番組データAの本来の内容、で構成されている。
「リクエストしますか?」との番組データAからの問いに対して、利用者が「はい」と音声で指示を出すと(すなわち利用者からイベント情報を出すと)、コンテンツローダ部31はその利用者からのイベント情報に基づきコンテンツ配信センタ10aから番組データB1をダウンロードする。したがってこの場合は、利用者の意志で、番組データAを途中でキャンセルして番組データB1がダウンロード後に再生されることになる。
さらに番組データAの構成を、利用者の「はい」というイベント情報の入力に対して、番組データB1の再生中にパラに番組データB2と番組データB3も合わせてコンテンツ配信センタ10aからダウンロードするように構成してもよい。このように番組の製作者が番組データAを図14に示すように構成することにより、利用者は限られた音声指示だけで、自己が真に必要とするコンテンツを入手することが可能となる。
図15は上述のコンテンツ再生端末30のさらに具体的な機能ブロック図である。前述したように、コンテンツ再生端末30は各種のイベント情報40に基づいてコンテンツ配信手段20経由でコンテンツ配信センタ10aからコンテンツ情報をダウンロードして再生する情報内容または再生順序を変更することができる。
イベント情報40はイベント検出手段38により検出される。このイベント検出手段38とは、音声入力の場合にはマイク、ボタン選択であれば各種のスイッチボタン、あるいは上述のセンサによりエンジンの不具合を検出する場合には、センサ出力から不具合を検出する所定の判断機能、等である。
検出されたイベント情報はイベント管理部39からコンテンツローダ部31やコンテンツ再生マネージャー33、ユーザインターフェース管理部35に伝えられる。なお音声認識に関しては音声認識部36、および利用者に対する音声ガイダンスは音声合成部37を経由して行なわれる。そして検出されたイベント情報により、コンテンツローダ部31、ユーザインターフェース管理部35、ユーザインターフェース手段34は、コンテンツ配信手段20経由でコンテンツ配信センタ10aから必要とするコンテンツをダウンロードする。
ダウンロードされたコンテンツはコンテンツローダ部31を経由してコンテンツ記憶部32へ最新のデータとして記憶され、コンテンツ再生マネージャー33により各種の再生機器で再生されることになる。なお図示しないが、上述のようにイベント検出は、音声に限定されず、各種の機能センサによって検出される場合もありうるし、またコンテンツ再生端末内で自動的に生成される場合もありうる。
次にコンテンツ再生端末30内で、すでにコンテンツ記憶部32に収納されているコンテンツの再生と、コンテンツ記憶部には収納されていない新たなコンテンツを希望する場合のコンテンツの配信と再生について、夫々具体例で以下説明を行う。
図16には現在すでにコンテンツ再生端末30のコンテンツ記憶部32には、コンテンツファイル1からコンテンツファイル4までが、収納されており、それら4つのコンテンツファイル、たとえば音楽1から音楽4までが順番に再生される準備が完了している場合の概念図が示されている。この場合、音楽1の再生中に、利用者から「次」と云う音声によるイベント情報がコンテンツ再生端末30に入力されると、音楽1は途中で放棄され、すぐさま音楽2へ移り、結局音楽2、3、4の順序で音楽の再生が行なわれる。
そしてその音楽3の途中で、さらに利用者から「前」と云う音声によるイベント情報がコンテンツ再生端末30に入力されると、今度は再び音楽2の最初から,音楽3,4と再生される。
次に、利用者がコンテンツ記憶部32に収納されていない新たなコンテンツを希望する場合に、コンテンツ再生端末にリクエスト操作を行うことで、新たなコンテンツの配信を受け、その再生を行う場合を説明する。コンテンツや、それまでの端末操作の経緯によって、リクエスト操作に対して、新たなコンテンツ配信のリクエストをリアルタイムでネットワークを介してセンタに送ることもあるし、リクエスト操作の時点から遅れて配信が行われることもあるし、既に配信済みで端末内のメモリに蓄積されているコンテンツデータが使われることもある。
図17および図18はコンテンツ再生端末30の利用者が、現在コンテンツ記憶部32には無いコンテンツを新たにコンテンツ配信センタ10aからダウンロードするリクエスト操作の概念図とその処理フローチャートである。現在再生中のコンテンツには、番組1,2,3,4があるとする。番組2の途中で、利用者がコンテンツ再生端末30に対して所定のリクエストコマンドを入力する(ST71)。すなわち図12に示すイベント情報40としてのリクエストコマンドが、たとえば音声入力または所定のスイッチ操作で入力される。
コンテンツ再生端末30からはそれに対してリクエストするコンテンツの指定要求があり(ST72)、利用者がたとえば番組5を指定したとする(ST73)。他のリクエストする番組があればそれらも指定され(ST74〜ST77)、これらのリクエストが登録されてから(ST78)、コンテンツ配信センタ10aに送られて、リクエストされた番組5およびその他のコンテンツが、コンテンツ配信センタ10aへコンテンツ配信手段20経由で配信されることになる。
図19および図20は、別のタイプのリクエスト操作についての概念図とフローチャートである。これはコンテンツが別のコンテンツへのリンク情報を含むようにして、リンク情報をもとにリクエストガイダンスを利用者に提示し、利用者がそれに応じてリクエストを行うことによって、コンテンツが別のコンテンツを端末にローディングするリクエスト操作である。
たとえば、現在再生中の番組1〜番組4があり、それらはリクエストできる番組の概略説明の番組で構成されているとする。そして、利用者がコンテンツ再生端末30に対してたとえば番組1のリクエストをすれば(ST91)、選択された番組リクエストが登録され(ST92〜ST99)、その番組1の全体がコンテンツ配信センタ10aから配信される構成になっている。
図21と図22は、さらに別のタイプのリクエスト操作についての概念図とフローチャートである。このリクエスト操作では、コンテンツが別のコンテンツを説明する内容となっており、その説明内容に応じて利用者が別コンテンツをリクエストすることになる。図23にこの別コンテンツのリクエストリストを示す。まずコンテンツデータのディレクトリにリクエストリスト・ファイルを置くことによって、コンテンツ再生端末30はリクエストを受け付けるようになる。たとえば、コンテンツディレクトリに以下のファイルをセットする。
(1)request.lst
(2)program.lst
(3)new_contents_guide.mp3
たとえば利用者が音楽コンテンツを鑑賞中に(ST1101)、「観光ガイド、京都」というコマンドを発行すると(ST1102)、コンテンツ再生端末は以下の動作を行う。
すなわち、コンテンツディレクトリをこのようなファイルで構成し、このコンテンツを指定して再生することによって、コンテンツ再生端末はファイル“new_contents_guide.mp3”を再生する。このファイルにはたとえば、5秒のジングル(音楽)に続いて以下のガイド音声が記録されている。
「こんにちは、京都イベントガイドです。秋も深まり、各地から紅葉の情報が届いています。嵯峨野では常寂光寺の紅葉が見頃になっています。大原では、(中略)…さらに詳細の情報もありますので、リクエストしてくださいね」(ST1103)。
ここで、3秒のジングルが再生され、このタイミングからコンテンツ再生装置は、たとえば5分間リクエストコマンドを待つ(ST1104、ST1105)。5分以内に利用者がリクエストコマンドを出すと(ST1107)、端末は以下のように応答する。
「京都観光ガイドです。リクエストありがとうございます。以下のコンテンツをお選びいただけます。
1 嵯峨野めぐり
2 源氏物語絵巻
3 秋のグルメツアー
4 あなたも舞妓さんに
選択する番号をおねがいします」(ST1108)。
たとえば利用者が2を選択すると(ST1108)、端末は「源氏物語絵巻が選択されました。続けてリクエストしますか?」と応答する。これに対して利用者が「いいえ」と応えると、リクエストがセットされる(ST1109〜ST1112)。その後、元の音楽コンテンツに戻って「観光ガイド」コマンドを発行した時点から続きの再生が行われる(ST1113)。さらにその後、「観光ガイド 京都」コマンドを発行すると選択したコンテンツが追加されたコンテンツとして再生される(ST1114)。
図24は、さらに別のタイプのリクエスト操作についての概念図である。本参考例では、コンテンツの再生中にリクエストコマンドを発行すると、その時点で指定されているコンテンツが自動的に指定されて登録される。
なお上記リクエスト方式においては、利用者がリクエストしないと新たなコンテンツのローディングが行われないため、利用者が何らかのアクションを起こさないと、コンテンツの更新が行われない。これだけでは、利用者の操作が増えてしまうため、コンテンツの自動ローディングの仕組みを持つようにすることが望ましい。すなわち図25に示すように、リクエストコマンド等のイベント情報40が発生すると、それまでのコンテンツAからコンテンツBへの差し替えが行なわれる。
次に図12に示すコンテンツ配信手段20は、ネットワーク経由のダウンロード、物理媒体での輸送、電気的接続手段を使った伝送、計算処理による自動生成によって、コンテンツの配信を行う。既に述べたように、配信されるコンテンツはツリー構造(ディレクトリ構成)のあるディレクトリ以下の全てを指定することによって、特定される。
したがって、コンテンツの配信は、指定されたコンテンツのデータ、すなわち、指定したコンテンツに対応するディレクトリとそのサブディレクトリの内容を全てコンテンツ再生端末にコピーすることで、実現される。
上記のデータ配信を実現するために、コンテンツ再生端末においてディレクトリを指定することに相当する操作を行えるようにする。これにより、利用者がコンテンツを指定する操作を行うと、コンテンツ再生端末30からコンテンツ配信手段20を介して、コンテンツ配信センタ10aのディレクトリが特定され、そのディレクトリ以下にあるデータが配信されることになる。
なお、このように指定されたコンテンツに相当するディレクトリの内容を、全てコンテンツ配信端末に移動することで、コンテンツ配信を行うように構成する。また、コンテンツを配信するときには、個別のファイル単位で配信してもよいが、プロトコルが煩雑になるので、全てのデータをアーカイブして1個のファイルにまとめ、データ圧縮して配信することが望ましい。
またコンテンツが不正にコピーされないように、コピープロテクト手段を提供することが強く望ましい。本方式においては、コンテンツの配信はコンテンツの内容によらずコンテンツに相当するディレクトリ以下のファイルをコンテンツ再生端末内に再現すればよいので、一般に提供されているコピープロテクト手段によって容易に実現できる。
なお上述の参考例では、コンテンツ配信手段20を経由してコンテンツの配信を行う構成を開示したが、本発明はこれに限定されることなく、たとえばメモリカード、CD、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、印刷物などの一般的に利用されている物理的記憶媒体にコンテンツデータを格納して、コンテンツ再生端末でそれを読み込むことによって、コンテンツ配信を行ってもよい。
さらに街頭に設置されたコンテンツ配信端末などのように、コンテンツ配信端末と配信手段とが物理的なコンタクトを行うことが可能な場合においては、電気的接続によってコンテンツを配信することも可能である。たとえば、コンテンツ配信端末にコネクタを装備して、ケーブルで電気的にコンテンツ配信端末に接続してコンテンツを電気的に伝送する。これは、たとえばUSBケーブルを使って容易に実現することが可能である。
(参考例のまとめ)
本発明に係る情報配信システム(コンテンツ配信システム)は、以上のように、複数のコンテンツファイルを蓄積するコンテンツデータベースと該コンテンツファイルを配信する情報配信サーバ(コンテンツ配信サーバ)を有する情報配信センタ(コンテンツ配信センタ)と、該情報配信センタとコンテンツ配信手段を経由してコンテンツの配信を受けて受信したコンテンツを再生する複数の情報再生装置(コンテンツ再生端末)から構成される情報配信システムにおいて、利用者の操作行為により生成されるイベント情報と上記情報配信センタから送られてくるイベント情報と外部のセンサからのイベント情報と上記情報再生装置内で発生するイベント情報のいずれか、あるいは組み合わせに応じて、コンテンツ制作時に定められる上記情報再生装置内のコンテンツ内容あるいは再生順序が変更できるものであり、利用者にとって真に必要とするコンテンツ情報のみを外部の情報源から入手可能とするものである。
すなわち、本発明の情報配信システムをコンテンツ配信システムとして表現すると、該コンテンツ配信システムは、複数のコンテンツファイルを蓄積するコンテンツデータベースと該コンテンツファイルを配信するコンテンツ配信サーバを有するコンテンツ配信センタと、該コンテンツ配信センタとコンテンツ配信手段を経由してコンテンツの配信を受けて受信したコンテンツを再生する複数のコンテンツ再生端末から構成されるコンテンツ配信システムにおいて、利用者の操作行為により生成されるイベント情報と前記コンテンツ配信センタから送られてくるイベント情報と外部のセンサからのイベント情報と前記コンテンツ再生端末内で発生するイベント情報のいずれか、あるいは組み合わせに応じて、コンテンツ制作時に定められる前記コンテンツ再生端末内のコンテンツ内容あるいは再生順序が変更できることを特徴としている。
ここでいうイベント情報とは、たとえば突発的な地震発生情報であり、そのような情報が発生した場合には情報配信センタからは、コンテンツとして地震番組を優先的に配信する。外部センサからのイベント情報とは、たとえば車両内のエンジン等の機能部品に装備されたセンサによりエンジン不調が検知された場合のセンサ出力である。このイベント情報が情報再生装置で受信されると、その時点で再生中の音楽番組を直ちに中断して、近くの自動車修理工場に関する情報を情報配信センタ経由で外部の情報源からダウンロードして再生することができる。
さらに上記の情報再生装置内で発生するイベント情報とは、たとえば利用者が急に株価情報を知りたいというイベント情報に対応して、コンテンツとしての株価番組を再生する、等である。
この場合、上記複数のコンテンツファイルは、複数の下位ディレクトリで構成されるツリー構造の上位ディレクトリ内に蓄積されており、上記情報再生装置の利用者が対象となる上位または下位ディレクトリを選択すると、該選択されたディレクトリ以下のコンテンツデータが全てグループとしてダウンロードされることで、コンテンツの配信が行えるように構成する。
たとえば、ある一つのディレクトリAの下にツリー構造で、コンテンツファイル1から4およびサブディレクトリSを構成し、さらにそのサブディレクトリSの中にコンテンツファイルS1からS4およびサブディレクトリSSで構成しておく。この場合利用者は一つ一つのコンテンツファイルを指定してもよいし、またサブディレクトリSを指定してもよい。
このように複数のコンテンツファイルをツリー構造とすることで、たとえば通常のFMラジオ番組とは異なり、複数のコンテンツを一つの塊として容易に指定してダウンロードすることが可能となる。
さらに上記情報配信センタが、上記複数の情報再生装置へコンテンツを配信することに対して所定の課金処理を行う課金機能を有しているので、情報配信センタは複数のコンテンツ配信会社や情報再生装置の利用者を相手とする有料コンテンツサービスを行うことが可能となり、新しいビジネスモデルの創出が可能となる。
また本発明に係る複数のコンテンツファイルを組み合わせて配信する情報配信システムでは、コンテンツの再生をガイドするコンテンツをサブコンテンツとして予め組み込んでおき、利用者がガイドを必要としたときに、サブコンテンツの再生に切り替えることによって、ガイドが行われるように構成する。これにより、利用者は簡便な意思表示で必要とするコンテンツを入手することが可能となる。
さらに本発明に係る情報配信システムでは、センタのコンテンツデータの更新イベントを伝え、予め設定されている条件で利用者が情報生成装置を利用する以前の段階で、該装置が更新データを取りにいくことで、コンテンツの更新が自動的に行われ、利用者が情報再生装置の利用を開始した段階においては、瞬時にコンテンツを提供し、かつセンタの通信負荷を低減することができる。
たとえば情報再生装置で現在再生可能となっている歌手Aの音楽番組Aが、センタ側で最新の音楽番組Bに更新されたという更新イベント情報に基づき、その音楽番組Bが情報再生装置側へ自動配信されるために、常に歌手Aの最新の歌が利用者の操作を必用とせずに再生することが可能となる。
さらに本発明に係る情報配信システムでは、再生中の番組とは別の番組を紹介する番組を再生中に、利用者の操作イベント情報をもとに紹介された番組のリクエストを行い、後続の番組の配信をダイナミックに受けることができるように構成されている。
たとえば番組1、番組2、番組3、および番組4が予め情報再生装置で予めセットされている場合、番組1の中に番組A、番組B、番組C、番組Dの選択肢を利用者に与え、利用者が仮に番組Bを選択した場合には、情報配信センタが番組Bを配信することで利用者は番組1、番組B、番組2、番組3、および番組4を再生することが可能となる。なお選択された上記番組Bの中でもさらに別の番組を紹介する番組を紹介して、後続の番組の配信を受けることも当然可能である。
なおこの場合、前の番組の再生が完了したときに、引き続き配信された後続の番組データを使ってコンテンツ再生を継続することによって、連続したコンテンツ再生を行うことも可能である。すなわち、コンテンツを紹介するコンテンツをつくることによって、紹介コンテンツで紹介されたコンテンツをローディングすることが可能で、ローディングされたコンテンツからさらに別のコンテンツをローディングし、それがまた別のコンテンツをこの情報再生装置にローディングすることを繰り返すことで、連続的にコンテンツサービスを提供することが可能となる。
さらに本発明では、上記情報配信システムに用いる情報再生装置、情報再生方法、情報配信制御方法、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を開示する。
上記のように本発明に係る情報配信システムを構成することにより、FMラジオやテレビジョン受信機のように情報再生装置の電源を入れて、利用者がダイナミックに対象コンテンツを選択すると、あとは連続してコンテンツを情報配信センタから配信することが可能となる。すなわちパソコンのWebブラウザを使ったブラウジングのように、利用者が操作を行うことによって選択されたコンテンツが表示され、さらに次々と操作を行うことでコンテンツをたどっていくような面倒な操作は必要がない。
また、FMラジオのような従来の放送型サービスとは異なり、コンテンツの再生中に利用者が操作手段や音声コマンドを使ってオンディマンド操作を行うことが可能となる。また本システムによれば、利用者はコンテンツ再生中に情報再生装置を操作してコンテンツサービスの内容を変化させて、コンテンツサービスを自在に利用することができる。またコンテンツの再生時には利用者がコンテンツ配信の仕組みや手順を意識することなく再生することができる。
さらに、本発明に係る情報配信システムを上記のように構成することで利用者はサービスを受けたいコンテンツをリクエストして情報再生装置に配信を受けることができる。このことによって、コンテンツ提供者は利用者の求める対象を知ることができ、従来の放送サービスのように一方的にコンテンツを送りつけるのではなく、利用者のニーズに応じたコンテンツが自動的に配信されることになる。
また先に再生されるコンテンツが別のコンテンツを参照でき、利用者の意思や状況の変化に応じてそのコンテンツを情報再生装置にロードする機能があるため、あるコンテンツが別のコンテンツを情報再生装置に引き込み、それがまた新たなコンテンツを情報再生装置に引き込むことによって、サービスの連鎖を構成して、連続したサービスを提供することが可能となる。
すなわち上述のように、予めコンテンツを紹介するコンテンツを一つ作ることによって、紹介コンテンツで紹介された第2のコンテンツをローディングすることが可能で、さらにローディングされた第2のコンテンツからさらに別の第3のコンテンツをローディングし、それがまた別の第4のコンテンツをローディングすることを繰り返すことで、連続的にコンテンツサービスを提供することが可能となる。
本方式によれば、コンテンツを格納したファイルを記憶装置のディレクトリ階層の1つに格納するだけでよく、複雑な文法のスクリプティングファイルやプログラミング言語でプログラムを書く必要はない。
さらにコンテンツの配信時期と無関係にコンテンツの再生を行うことが可能で、コンテンツの配信手段に幅を持たせることが可能である。このことによって、ネットワークを使ったコンテンツ配信のみではなく、CD−R、DVD−Rやメモリカードなどの物理記憶媒体を使った配信も扱うことが可能である。
尚、発明を実施するための最良の形態の項においてなした具体的な実施形態は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。
本発明によれば、高速通信が可能であるというDSRC通信の利点と、広域通信が可能であるという携帯電話通信の利点との双方が活かされた情報配信システムを実現するのに適している。さらに、カーオーディオ等のコンテンツ再生手段を用いて、オンディマンドで一連の情報を所定の情報配信センタからバックグラウンドでダウンロードを受けながら、利用者の意図するコンテンツ番組と入れ替えて、入れ替えられたコンテンツ番組を利用者の意図する順番で再生するのにも適している。