JP3872449B2 - プラスチックフィルムの印刷ピッチ矯正装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、大略一定の印刷ピッチをもって反復印刷された印刷柄を有するプラスチックフィルムの印刷ピッチ矯正装置に関するものである。
【0002】
【従来技術とその問題点】
この出願に先立ち、出願人はプラスチックフィルムの印刷ピッチ矯正装置を開発し、提案した。特開2003−48260号公報(特許文献1)に記載されているものがそうである。
【0003】
同公報の装置では、プラスチックフィルムがその長さ方向に送られる。プラスチックフィルムは大略一定の印刷ピッチをもって反復印刷された印刷柄を有する。さらに、ヒータおよび受け台がプラスチックフィルムの送り経路に設けられ、プラスチックフィルムがヒータと受け台間に挟まれ、これによってプラスチックフィルムが加圧および加熱され、軟化する。さらに、テンション付与機構がプラスチックフィルムの送り経路に設けられ、プラスチックフィルムに長さ方向テンションが加えられ、プラスチックフィルムがその加熱部分で延伸される。これによってプラスチックフィルムの印刷ピッチが矯正されるものである。
【0004】
しかしながら、この場合、特別にヒータを設けねばならず、コストが高い。さらに、ヒータによってプラスチックフィルムを加圧および加熱し、軟化させることは必ずしも容易ではない。まず、その圧力、温度および時間を的確に選定する必要がある。さらに、プラスチックフィルムによって条件が異なり、圧力、温度および時間を変更し、調整する必要があり、面倒であり、その改良が要望されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−48260号公報
【0006】
【発明の目的】
したがって、この発明は、プラスチックフィルムの印刷ピッチ矯正装置に改良を加え、そのコストが低く、選定および調整が要求されないようにすることを目的としてなされたものである。
【0007】
【発明の構成】
この発明によれば、プラスチックフィルムがその長さ方向に送られる。プラスチックフィルムは大略一定の印刷ピッチをもって反復印刷された印刷柄を有する。さらに、不連続切り目形成機構がプラスチックフィルムの送り経路に設けられ、プラスチックフィルムに幅方向不連続切り目が形成され、テンション付加機構がプラスチックフィルムの送り経路に設けられ、プラスチックフィルムに長さ方向テンションが加えられる。さらに、複数の光学センサがプラスチックフィルムの送り経路に設けられ、互いに異なる位置において、光学センサによってプラスチックフィルムの印刷位置が検出され、制御装置が光学センサおよび不連続切り目形成機構に接続され、光学センサの検出信号にもとづき、制御装置によって不連続切り目形成機構が駆動される。したがって、長さ方向テンションおよび幅方向不連続切り目によってプラスチックフィルムが引き伸ばされ、これによってプラスチックフィルムの印刷ピッチが矯正される。
【0008】
好ましい実施例では、テンション付与機構に押さえローラが使用され、押さえローラがプラスチックフィルムに押し付けられ、プラスチックフィルムに一時的テンションが加えられる。そして、一時的テンションが加えられたとき、幅方向不連続切り目によってプラスチックフィルムが引き伸ばされる。
【0009】
さらに、制御装置がテンション付与機構に接続され、光学センサの検出信号にもとづき、制御装置によって不連続切り目形成機構およびテンション付与機構が駆動される。
【0010】
他の実施例では、テンション付与機構にダンサローラが使用され、ダンサローラがプラスチックフィルムに押し付けられ、プラスチックフィルムに継続的テンションが加えられる。そして、幅方向切り目が形成されたとき、継続的テンションによってプラスチックフィルムが引き伸ばされる。
【0012】
【実施例の説明】
以下、この発明の実施例を説明する。
【0013】
図1はこの発明にかかる装置を示す。この装置はプラスチックフィルム1H,1Lの印刷ピッチ矯正装置であり、製袋機に組み込まれている。特開2003−48260号公報のものと同様、製袋機は2枚のプラスチックフィルム1H,1Lを使用する形式のもので、図2に示すように、プラスチックフィルム1H,1Lは大略一定の印刷ピッチPをもって反復印刷された印刷柄Aを有する。そして、2枚のプラスチックフィルム1H,1Lが上側および下側から供給され、互いに重ね合わされ、その長さ方向Xに送られる。長さ方向Xは印刷柄Aの反復方向である。
【0014】
送り機構に一対の送りローラ2が使用されていることも同公報のものと同様である。そして、各フィルム1H,1Lがヒートシールバー3,4およびスリッタ5を通り、各送りローラ2間に導かれ、駆動モータ6によって各送りローラ2が駆動され、回転し、各フィルム1H,1Lがその印刷ピッチPに対応する長さずつ間欠的に送られる。さらに、その間欠送り毎に、各フィルム1H,1Lが一時的に停止しているとき、ヒートシールバー3,4によって各フィルム1H,1Lがヒートシールされる。ヒートシールバーは縦シールバー3と横シールバー4からなる。したがって、縦シールバー3によって各フィルム1H,1Lが縦シールされ、各フィルム1H,1Lに縦シール部分7が形成され、横シールバー4によって各フィルム1H,1Lが横シールされ、各フィルム1H,1Lに横シール部分8が形成される。横シール位置は印刷柄Aの印刷位置間である。さらに、各フィルム1H,1Lの間欠送りにともない、スリッタ5によって各フィルム1H,1Lがスリットされ、各フィルム1H,1Lにスリット線9が形成され、その後、各フィルム1H,1Lの間欠送り毎に、各フィルム1H,1Lが一時的に停止しているとき、カッタ10によって各フィルム1H,1Lがカットされる。カット位置は印刷柄Aの印刷位置間であり、横シール部分8の中心線の位置である。これによって印刷柄Aのあるプラスチック袋が製造されるものである。
【0015】
ヒートシールバー3,4よりも下流位置において、下流側光学センサ11がプラスチックフィルム1H,1Lの送り経路に設けられ、カッタ10の近傍位置に配置されていることも同公報のものと同様である。さらに、制御装置12が下流側光学センサ11に接続されており、各フィルム1H,1Lの間欠送り毎に、カッタ10によって各フィルム1H,1Lがカットされる前、送りローラ2によって各フィルム1H,1Lが送られているとき、光学センサ11によってプラスチックフィルムの印刷位置が検出される。たとえば、光学センサ11が上側のフィルム1Hに対向し、光学センサ11によって上側のフィルム1Hの印刷位置が検出される。光学センサ11を下側のフィルム1Lに対向させ、光学センサ11によって下側のフィルム1Lの印刷位置を検出することもできる。さらに、その検出信号にもとづき、制御装置12によって駆動モータ6が制御され、送りローラ2の送り量が調整される。その後、各フィルム1H,1Lが一時的に停止し、カッタ10によって各フィルム1H,1Lがカットされるものである。これによってプラスチックフィルム1H,1Lのカット位置が調整され、プラスチックフィルム1H,1Lの印刷位置間において、各フィルム1H,1Lが正確にカットされる。
【0016】
プラスチックフィルム1H,1Lの印刷位置については、下流側光学センサ11にマークセンサが使用され、プラスチックフィルム1H,1Lの印刷位置にマークMが付され、マークセンサ11によってそのマークMが検出される。これによってプラスチックフィルム1H,1Lの印刷位置が検出されるものである。
【0017】
この装置は一対の不連続切り目形成機構13H,13Lを有し、ヒートシールバー3,4よりも上流位置において、不連続切り目形成機構13Hが上側のフィルム1Hの送り経路に設けられ、不連続切り目形成機構13Lは下側のフィルム1Lの送り経路に設けられている。図3に示すように、不連続切り目形成機構13H,13Lは刃14と受け台15からなり、プラスチックフィルム1H,1Lは刃14と受け台15間に導かれる。刃14は不連続のエッジを有し、プラスチックフィルム1H,1Lの幅方向にのびる。さらに、シリンダ16が刃14に連結されており、シリンダ16によって刃14が駆動され、移動し、プラスチックフィルム1H,1Lが刃14と受け台15間に挟まれ、刃14がプラスチックフィルム1H,1Lに押し付けられ、食い込む。したがって、図4に示すように、プラスチックフィルム1H,1Lに幅方向不連続切り目17が形成される。
【0018】
さらに、この装置は一対のテンション付与機構18H,18Lを有し、ヒートシールバー3,4よりも上流位置において、テンション付与機構18Hが上側のフィルム1Hの送り経路に設けられ、テンション付与機構18Lは下側のフィルム1Lの送り経路に設けられている。そして、プラスチックフィルム1H,1Lに長さ方向テンションが加えられる。したがって、長さ方向テンションおよび幅方向切り目17によってプラスチックフィルム1H,1Lが引き伸ばされ、これによってプラスチックフィルム1H,1Lの印刷ピッチが矯正される。
【0019】
この実施例では、テンション付与機構18H,18Lに押さえローラ19が使用されており、シリンダ20が押さえローラ19に連結されている。さらに、その両側にガイドローラ21が設けられており、シリンダ20によって押さえローラ19が移動し、各ガイドローラ21間において、押さえローラ19がプラスチックフィルム1H,1Lに押し付けられ、押さえローラ19によってプラスチックフィルム1H,1Lが押し下げられる。さらに、不連続切り目形成機構13H,13Lおよびテンション付与機構18H,18Lの下流側において、上側および下側のフィルム1H,1Lが一対のグリップローラ22間に導かれ、互いに重ね合わされる。その後、各フィルム1H,1Lがヒートシールバー3,4およびスリッタ5を通り、各送りローラ2間に導かれるものである。そして、押さえローラ19がプラスチックフィルム1H,1Lに押し付けられるとき、グリップローラ22によってプラスチックフィルム1H,1Lが拘束される。さらに、不連続切り目形成機構13H,13Lおよびテンション付与機構18H,18Lの上流側でも、各フィルム1H,1Lが一対のグリップローラ23間に導かれ、押さえローラ19がプラスチックフィルム1H,1Lに押し付けられるとき、グリップローラ23によってプラスチックフィルム1H,1Lが拘束される。そして、プラスチックフィルム1H,1Lの拘束と同時に、またはその後、各ガイドローラ21間において、押さえローラ19がプラスチックフィルム1H,1Lに押し付けられ、押さえローラ19によってプラスチックフィルム1H,1Lが押し下げられる。したがって、プラスチックフィルム1H,1Lに一時的テンションが加えられる。そして、一時的テンションが加えられたとき、幅方向不連続切り目17によってプラスチックフィルム1H,1Lが引き伸ばされ、これによってプラスチックフィルム1H,1Lの印刷ピッチPが矯正される。
【0020】
なお、ここにいう幅方向不連続切り目17とはプラスチックフィルム1H,1Lの幅方向にのびる不連続の切り目という意味であるが、その形状および大きさは問わない。プラスチックフィルム1H,1Lが引き伸ばされるものであれば、それはどのような形状および大きさであってもよく、単列のものであってもよく、複数列のものであってもよい。この実施例では、幅方向不連続切り目17は複数列のもので、プラスチックフィルム1H,1Lの幅方向にのび、不連続のスリット状をなす。したがって、長さ方向テンションが加えられたとき、各列の不連続切り目17によってプラスチックフィルム1H,1Lが引き伸ばされる。図5に示すように、スリット状の各切り目24において、その両端を一定角度屈曲または湾曲させてもよい。図6に示すように、幅方向不連続切り目25に幅をもたせてもよい。幅方向不連続切り目として円形状または楕円形状のものを形成することも考えられる。
【0021】
さらに、この装置において、複数の光学センサ26H,26Lをプラスチックフィルム1H,1Lの送り経路に設け、互いに異なる位置において、光学センサ26H,26Lによってプラスチックフィルム1H,1Lの印刷位置を検出することが好ましい。そして、制御装置12を光学センサ26H,26L、不連続切り目形成機構13H,13Lおよびテンション付与機構18H,18Lに接続し、光学センサ26H,26Lの検出信号にもとづき、制御装置12によって不連続切り目形成機構13H,13Lおよびテンション付与機構18H,18Lを駆動すると、プラスチックフィルム1H,1Lの印刷ピッチPを的確に矯正することができる。
【0022】
この実施例では、印刷ピッチ矯正装置に一対の光学センサ26H,26Lが使用され、ヒートシールバー3,4よりも上流位置において、各光学センサ26H,26Lが各フィルム1H,1Lの供給経路に設けられ、不連続切り目形成機構13H,13Lの近傍位置に配置されている。そして、特開平2003−48260号公報のものと同様、上側のフィルム1Hの供給経路において、光学センサ26Hによってプラスチックフィルム1Hの印刷位置が検出され、下側のフィルム1Lの供給経路において、光学センサ26Lによってプラスチックフィルム1Lの印刷位置が検出される。光学センサ26H,26Lはマークセンサからなり、各フィルム1H,1LのマークMによってその印刷位置が検出されることは下流側光学センサ11と同様である。さらに、制御装置12が光学センサ26H,26L、不連続切り目形成機構13H,13Lおよびテンション付与機構18H,18Lに接続されており、光学センサ26H,26Lの検出信号にもとづき、制御装置12によって各フィルム1H,1Lの印刷位置が比較され、いずれか一方のフィルムの印刷位置が他方のフィルムの印刷位置よりも下流にあるとき、制御装置12によって不連続切り目形成機構13H,13Lおよびテンション付与機構18H,18Lが駆動される。
【0023】
たとえば、各フィルム1H,1Lの間欠送り毎に、各フィルム1H,1Lが一時的に停止したとき、または停止する前、各光学センサ26H,26Lによって各フィルム1H,1LのマークMが検出され、これによって各フィルム1H,1Lの印刷位置が検出される。さらに、その検出信号にもとづき、制御装置12によって各フィルム1H,1LのマークMが比較され、その印刷位置が比較される。そして、上側のフィルム1HのマークMが下側のフィルム1LのマークMよりも下流にあり、したがって、上側のフィルム1Hの印刷位置が下側のフィルム1Lの印刷位置よりも下流にあるとき、上側のフィルム1Hの送り経路において、制御装置12によって不連続切り目形成機構13Hが駆動され、上側のフィルム1Hに幅方向不連続切り目17,24,25が形成される。これと同時に、またはその後、制御装置12によってテンション付与機構18Hが駆動され、上側のフィルム1Hに長さ方向テンションが加えられる。したがって、幅方向不連続切り目17,24,25によって上側のフィルム1Hが引き伸ばされる。その引き伸ばし量は一定であり、0.5〜3mmである。したがって、フィルム1Hの印刷ピッチPがその引き伸ばし量だけ矯正され、増大する。フィルム1H,1LのマークMの位置の差によってフィルム1Hの引き伸ばし量を増減することができるようにしてもよい。
【0024】
さらに、その後、各フィルム1H,1Lが再度送られ、一時的に停止したとき、または停止する前、各フィルム1H,1Lの印刷位置が再度検出され、比較される。そして、上側のフィルム1Hの印刷位置が下側のフィルム1Lの印刷位置よりも下流にあるとき、幅方向不連続切り目17,24,25が再度形成され、長さ方向テンションが再度加えられ、上側のフィルム1Hが再度引き伸ばされる。反対に、下側のフィルム1LのマークMが上側のフィルム1HのマークMよりも下流にあり、したがって、下側のフィルム1Lの印刷位置が上側のフィルム1Hの印刷位置よりも下流にあるとき、下側のフィルム1Lの送り経路において、制御装置12によって不連続切り目形成機構13Lが駆動され、下側のフィルム13Lに幅方向不連続切り目17,24,25が形成される。これと同時に、またはその後、制御装置12によってテンション付与機構18Lが駆動され、下側のフィルム1Lに長さ方向テンションが加えられる。したがって、幅方向不連続切り目17,24,25によって下側のフィルム1Lが引き伸ばされる。その引き伸ばし量も一定であり、0.5〜3mmである。したがって、フィルム1Lの印刷ピッチPがその引き伸ばし量だけ矯正され、増大する。フィルム1H,1LのマークMの位置の差によってフィルム1Lの引き伸ばし量を増減することができるようにしてもよい。
【0025】
フィルム1H,1Lの引き伸ばし量を増減するには、たとえば、図4の不連続切り目17を形成する実施例において、刃14がプラスチックフィルム1H,1Lに押し付けられ、食い込むとき、シリンダ16によってその食い込み量を調節すればよい。これによって単位切り目17の長さを変化させ、単位切り目17の長さによってフィルム1H,1Lの引き伸ばし量を増減することができる。プラスチックフィルム1H,1Lに単列または複数列の不連続切り目17を形成し、その列の数によってフィルム1H,1Lの引き伸ばし量を増減することも可能である。押さえローラ19をプラスチックフィルム1H,1Lに押し付けるとき、シリンダ20によってその圧力を変化させ、これによってフィルム1H,1Lの引き伸ばし量を増減することもできる。
【0026】
その後、各フィルム1H,1Lの間欠送り毎に、その都度各フィルム1H,1Lの印刷位置が検出され、比較され、いずれか一方のフィルムの印刷位置が他方のフィルムの印刷位置よりも下流にあるとき、その都度幅方向不連続切り目17,24,25が形成され、長さ方向テンションが加えられ、いずれか一方のフィルムの印刷ピッチPが矯正され、増大する。この結果、各フィルム1H,1Lの印刷ピッチPが的確に矯正され、印刷ピッチPの微小誤差が漸次累積することはない。したがって、累積誤差によって各フィルム1H,1Lの印刷柄Aがずれることはなく、各フィルム1H,1Lの印刷柄Aが互いに整合する。
【0027】
さらに、この装置の不連続切り目形成機構13H,13Lについては、プラスチックフィルム1H,1Lの印刷ピッチPによって設置位置が選定されており、幅方向不連続切り目17,24,25によってプラスチックフィルム1H,1Lが引き伸ばされ、その後、その部分が横シールバー4の位置に達し、幅方向不連続切り目17,24,25の部分において、横シールバー4によってプラスチックフィルム1H,1Lが横シールされる。したがって、幅方向不連続切り目17,24,25が横シール部分8に位置し、プラスチック袋の製造後、その本体に幅方向不連続切り目17,24,25が残ることはない。カッタ10によって各フィルム1H,1Lをカットするとき、これを幅方向不連続切り目17、24,25の両側でカットし、これによって幅方向不連続切り目17,24,25を除去するようにしてもよい。
【0028】
特開2003−48260号公報に記載されているように、ガセットテープのフィルムを上側および下側フィルム1H,1L間に挿入し、ガセットテープのフィルムによってプラスチック袋のサイドガセットまたは底ガセットを形成する。そして、この装置によってガセットテープのフィルムの印刷ピッチを矯正するようにしてもよい。
【0029】
同公報に記載されているように、特定のフィルムの印刷ピッチを他のフィルムの印刷ピッチよりもわずかに小さく選定する。そして、光学センサによって各フィルムの印刷位置を検出し、特定のフィルムの印刷位置が他のフィルムの印刷位置よりも下流にあるとき、光学センサの検出信号にもとづき、制御装置によって不連続切り目形成機構およびテンション付与機構を駆動し、特定のフィルムに幅方向不連続切り目を形成し、長さ方向テンションを加え、幅方向不連続切り目によって特定のフィルムを引き伸ばす。さらに、その引き伸ばし量を印刷ピッチの差よりもわずかに大きく選定し、これによって特定のフィルムの印刷ピッチを矯正し、各フィルムの印刷柄が互いに整合するようにしてもよい。
【0030】
同公報に記載されているように、プラスチックフィルムの送り経路において、上流側センサを下流側センサから所定距離を置いて配置し、その距離をプラスチックフィルムの印刷ピッチの整数倍に対応させる。そして、上流側および下流側センサによってプラスチックフィルムの印刷位置を検出し、その検出信号にもとづき、制御装置によって上流側および下流側センサ間の印刷ピッチの総計値を監視する。さらに、その印刷ピッチの総計値が所定値に達しないとき、制御装置によって不連続切り目形成機構およびテンション付与機構を駆動し、プラスチックフィルムに幅方向不連続切り目を形成し、長さ方向テンションを与え、幅方向切り目によってプラスチックフィルムを引き伸ばす。これによってプラスチックフィルムの印刷ピッチを矯正し、その平均ピッチを一定化するようにしてもよい。
【0031】
要するに、複数の光学センサを特開2003−48260号公報のものと同様に配置し、これによって同公報のものと同様の作用効果を得ることができるものである。しかも、この装置の場合、同公報のもののように、特別にヒータを設ける必要はない。不連続切り目形成機構13H,13Lに刃14および受け台15を使用し、これをプラスチックフィルムの送り経路に設けるだけでよく、コストは低い。同公報のもののように、ヒータによってプラスチックフィルムを加圧および加熱し、軟化させる必要もなく、その圧力、温度および時間を的確に選定する必要もない。プラスチックフィルムによって圧力、温度および時間を変更し、調整する必要もない。刃14をプラスチックフィルムに押し付け、プラスチックフィルムに幅方向不連続切り目17,24,25を形成するだけでよく、選定および調整は要求されない。
【0032】
図7は他の実施例を示す。この実施例でも、ヒートシールバー3,4よりも上流位置において、不連続切り目形成機構13H,13Lが各フィルム1H,1Lの送り経路に設けられている。不連続切り目形成機構13H,13Lは図1のそれと同様の構成のものである。したがって、プラスチックフィルム1H,1Lに幅方向不連続切り目17,24,25が形成される。
【0033】
さらに、図7の実施例でも、ヒートシールバー3,4よりも上流位置において、テンション付与機構18H,18Lが各フィルム1H,1Lの送り経路に設けられている。そして、プラスチックフィルム1H,1Lに長さ方向テンションが加えられる。ただし、図7の実施例では、図1のものと異なり、テンション付与機構18H,18Lに押さえローラ19ではなく、ダンサローラ27が使用され、これがアーム28に支持されており、自重、スプリングまたはエアシリンダがダンサローラ27に作用し、ダンサローラ27がプラスチックフィルム1H,1Lに押し付けられる。したがって、プラスチックフィルム1H,1Lに継続的テンションが加えられる。そして、幅方向不連続切り目17,24,25が形成されたとき、継続的テンションによってプラスチックフィルム1H,1Lが引き伸ばされ、これによってプラスチックフィルム1H,1Lの印刷ピッチPが矯正される。ダンサローラ27は継続的テンションを加え、プラスチックフィルム1H,1Lを緊張させるためのもので、それ自体は一般に使用されているところのものである。
【0034】
さらに、図7の実施例でも、複数の光学センサ26H,26Lがプラスチックフィルム1H,1Lの送り経路に設けられ、互いに異なる位置において、光学センサ26H,26Lによってプラスチックフィルム1H,1Lの印刷位置が検出される。たとえば、図1の実施例と同様、印刷ピッチ矯正装置に一対の光学センサ26H,26Lが使用され、ヒートシールバー3,4よりも上流位置において、各光学センサ26H,26Lが各フィルム1H,1Lの供給位置に設けられ、不連続切り目形成機構13H,13Lの近傍位置に配置される。そして、上側のフィルム1Hの供給経路において、光学センサ26Hによって上側のフィルム1Hの印刷位置が検出され、光学センサ26Lによって下側のフィルム1Lの印刷位置が検出される。さらに、制御装置12が光学センサ26H,26Lおよび不連続切り目形成機構13H,13Lに接続され、光学センサ26H,26Lの検出信号にもとづき、制御装置12によって不連続切り目形成機構13H,13Lが駆動される。したがって、プラスチックフィルム1H,1Lの印刷ピッチPを的確に矯正することができる。
【0035】
ガセットテープのフィルムを上側および下側のフィルム1H,1L間に挿入し、ガセットテープのフィルムに継続的テンションを加え、幅方向切り目によってガセットテープのフィルムの印刷ピッチを矯正するようにしてもよい。特定のフィルムの印刷ピッチを他のフィルムの印刷ピッチよりもわずかに小さく選定し、特定のフィルムの印刷位置が他のフィルムの印刷位置よりも下流にあるとき、特定のフィルムに幅方向不連続切り目を形成し、幅方向不連続切り目によって特定のフィルムを引き伸ばし、これによって特定のフィルムの印刷ピッチを強制し、各フィルムの印刷柄が互いに整合するようにしてもよい。プラスチックフィルムに継続的テンションを加え、上流側および下流側センサによってプラスチックフィルムの印刷位置を検出し、制御装置によって上流側および下流側センサ間の印刷ピッチの総計値を監視し、その印刷ピッチの総計値が所定値に達しないとき、幅方向切り目によってプラスチックフィルムを引き伸ばし、これによってプラスチックフィルムの印刷ピッチを矯正し、その平均ピッチを一定化するようにしてもよい。
【0036】
図7の実施例でも、不連続切り目形成機構13H,13Lをプラスチックフィルム1H,1Lの送り経路に設け、プラスチックフィルム1H,1Lに幅方向切り目17,24,25を形成するだけでよく、コストは低く、選定および調整は要求されない。
【0037】
図1または図7の実施例において、光学センサ26H,26Lをプラスチックフィルム1H,1Lの送り経路に沿って移動させ、その位置を適宜調節することができるようにしてもよい。リンク機構によって各光学センサ26H,26Lを連結し、それをプラスチックフィルム1H,1Lの送り経路に沿って移動させるとき、リンク機構によって各光学センサ26H,26Lを同期させるようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、不連続切り目形成機構をプラスチックフィルムの送り経路に設け、プラスチックフィルムに幅方向不連続切り目を形成するだけでよく、コストは低く、選定および調整は要求されず、所期の目的を達成することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す側面図である。
【図2】図1のプラスチックフィルムの印刷柄を示す平面図である。
【図3】図1の装置の不連続切り目形成機構の説明図である。
【図4】図1のプラスチックフィルムの幅方向不連続切り目を示す説明図である。
【図5】他の実施例を示す説明図である。
【図6】他の実施例を示す説明図である。
【図7】他の実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
1H,1L プラスチックフィルム
2 送りローラ
12 制御装置
13H,13L 不連続切り目形成機構
17,24,25 幅方向不連続切り目
18H,18L テンション付与機構
26H,26L 光学センサ
Claims (4)
- 大略一定の印刷ピッチをもって反復印刷された印刷柄を有するプラスチックフィルムをその長さ方向に送る送り機構と、
前記プラスチックフィルムの送り経路に設けられ、前記プラスチックフィルムに幅方向不連続切り目を形成する不連続切り目形成機構と、
前記プラスチックフィルムの送り経路に設けられ、前記プラスチックフィルムに長さ方向テンションを加えるテンション付与機構と、
前記プラスチックフィルムの送り経路に設けられ、互いに異なる位置において、前記プラスチックフィルムの印刷位置を検出する複数の光学センサと、
前記光学センサおよび不連続切り目形成機構に接続され、前記光学センサの検出信号にもとづき、前記不連続切り目形成機構を駆動する制御装置とからなり、
前記長さ方向テンションおよび前記幅方向不連続切り目によって前記プラスチックフィルムが引き伸ばされ、これによって前記プラスチックフィルムの印刷ピッチが矯正されるようにしたことを特徴とするプラスチックフィルムの印刷ピッチ矯正装置。 - 前記テンション付与機構に押さえローラが使用され、前記押さえローラが前記プラスチックフィルムに押し付けられ、前記プラスチックフィルムに一時的テンションが加えられたとき、前記幅方向不連続切り目によって前記プラスチックフィルムが引き伸ばされるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の印刷ピッチ矯正装置。
- 前記制御装置が前記テンション付与機構に接続され、前記光学センサの検出信号にもとづき、前記制御装置が前記不連続切り目形成機構およびテンション付与機構を駆動するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の印刷ピッチ矯正装置。
- 前記テンション付与機構にダンサローラが使用され、前記ダンサローラが前記プラスチックフィルムに押し付けられ、前記プラスチックフィルムに継続的テンションが加えられ、前記幅方向切り目が形成されたとき、前記継続的テンションによって前記プラスチックフィルムが引き伸ばされるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の印刷ピッチ矯正装置。
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JP2003163538A JP3872449B2 (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | プラスチックフィルムの印刷ピッチ矯正装置 |
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