JP3869841B2 - 常開ループ式配電の地絡検出保護方式 - Google Patents

常開ループ式配電の地絡検出保護方式 Download PDF

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Description

本発明は、常開ループ配電の地絡検出保護方式に関する
高圧幹線のループ化は、配電用変電所の電力供給システムとして大規模ビルやインテリジェントビルを中心に採用されており、事故時の停電時間や停電範囲を極小化し、供給信頼性の向上を図っている。
高圧ループ幹線の系統構成には、ループ区分開閉器が常時閉路又は開路しているかで、常閉ループ式と常開ループ式の2方式がある。
常閉ループ式は高圧系統間の負荷を融通し合い、電圧改善、利用率向上等の利点があるが、常時の循環電流による方向地絡継電器の誤動作、地絡検出感度の低下、また地絡事故時には両系統から地絡電流が地絡点に流れ込むため、両系統が遮断され健全な区間や配電所まで全停止となるなどの課題がある。
これに対し、常開ループ式は、高圧ループ幹線の結合点を常時電気的に開路しておき、故障時にだけ健全回路側から故障回線の末端健全区間に自動的に逆送するようにし、常閉ループ式の技術的な課題を解決することができる。
図4および図5は、常開ループ式における地絡保護方式の従来例で、図4はA高圧幹線、B高圧幹線夫々受電側変電所で一括して地絡検出保護を行う場合、図5は各配電用変電所で地絡検出保護を行う場合である。
図4において10は受電側変電所で、A高圧幹線とB高圧幹線の2回路で複数の配電用変電所に電力を供給する。11は変圧器、12は受電側母線、GPTは接地形計器用変圧器を示し、この受電側母線12にA高圧幹線およびB高圧幹線の給電所10Aおよび10Bが接続される。
これら給電所10Aおよび10Bは夫々送り出し遮断器13a,および13b,零相変流器ZCTに接続された地絡方向継電器14aおよび14bを夫々備えている。地絡方向継電器14a,14bは通常使用されているもので零相変流器ZCTおよび零相電圧検出器ZPDで零相電流と零相電圧を検出して方向性を判断して動作するものである。
20Aおよび30Aは、A高圧幹線に接続された配電用変電所、20Bおよび30Bは、B高圧幹線に接続された配電用変電所を示し、各配電用変電所は夫々同じ機器および同じ回路により構成されている。
配電用変電所20Aに例をとって説明すれば、配電用変電所20Aは、入力側(電源側)高圧幹線BUiと出力側(負荷側)高圧幹線BUoを有し、これら入力側と出力側の高圧幹線は夫々の高圧幹線に設けられた入力側開閉器21aおよび出力側開閉器22aを介して互いに接続され、その接続線から配電用変圧器23a及び配電線24aを介して負荷に給電される。なお、図中25aは開閉器21aと22aの間の電路のもつ対地静電容量を示している。また、接続ケーブル1aおよび1bも対地静電容量をもつが省略してある。
他の配電用変電所30A,20B,30Bも同様に構成されているので、配電用変電所20と同じ部分には、各配電用変電所の番号の1の桁の数字を同じくし、その後にA高圧幹線用はa、B高圧幹線用はbの符号を付して詳細な説明を省略する。
配電用変電所20Aの入力側開閉器21aはA高圧幹線側の接続ケーブル1aを介してA高圧幹線の給電所10Aに接続され、出力側開閉器22aは隣接の配電用変電所30Aの入力側開閉器31aと接続ケーブル2aによって接続され、配電用変電所30Aの出力側開閉器32aは、接続ケーブル3aによりループ点区分開閉器LLSに接続されている。
配電用変電所20Bおよび30Bも同様にB高圧幹線側の接続ケーブル1bを介してB高圧幹線側給電所10Bに接続され、出力側開閉器22bは、接続ケーブル2bを介して配電用変電所30Bの入力側開閉器31bに接続され、配電用変電所30Bの出力側開閉器32bは、接続ケーブル3bによりループ点区分開閉器LLSに接続されている。このようにA高圧幹線とB高圧幹線とはループ点区分開閉器LLSを介してループ状に接続されているが、このループ点区分開閉器LLSは常時開路されている。
このような常開ループ式における地絡保護は、例えば、A高圧幹線に接続された配電用変電所30AのF1点で地絡事故が発生すると、A高圧幹線の給電所10A内に設けてある零相変流器ZCTと零相電圧検出器ZPDがこれを検出し、地絡方向継電器14aが作動して送り出し遮断器13aを遮断する。B高圧幹線側はループ点区分開閉器LLSが開路しているが、対地静電容量35b,25bに代表される対地静電容量に充電電流が流れ、この電流が零相電流として検出される。しかし、動作する電流位相と180°違うため、地絡方向継電器14bは動作することがない。
図5は各配電用変電所に地絡検出保護手段を備えた場合で、図4と同一又は相当部分にはこれと同じ符号を付して説明を省略する。なお、図中C1〜C5は零相電流を確実に検出するために、各配電用変電所に設けられた接地コンデンサを示している。
各配電用変電所は夫々A高圧幹線側からの給電と、B高圧幹線側からの給電に対応した地絡方向継電器を備えている。配電用変電所20Aに例をとって説明すると、26a,27aはA高圧幹線側からの給電の地絡に対し負荷側に流れる地絡電流を検出して動作する地絡方向継電器、66b,67bはB高圧幹線側からの給電時の地絡に対し負荷側事故点に流れる地絡電流を検出して動作する地絡方向継電器で、各地絡方向継電器は、夫々の零相変流器ZCTに接続され、かつ零相電圧検出器ZPDに接続されている。
なお、地絡方向継電器66b,67bは、A高圧幹線側からの給電の地絡に対して電源側事故点から流れる充電電流を検出して動作することもある。同様に、地絡方向継電器26a,27aはB高圧幹線側からの給電の地絡に対し電源側事故点から流れる充電電流を検出して動作する場合もある。
そして、変電所内に地絡事故が起きたとき、事故点に流れる地絡電流を検出して動作する地絡方向継電器26aと、事故点から流れる充電電流を検出して動作する地絡方向継電器66bの両方が同時に動作したとき(アンド条件成立時)に、入力側と出力側の開閉器21aと22aが同時に遮断される。
また、配電用変電所20Aと配電用変電所30Aを接続する接続ケーブル2aに地絡事故が起きたとき、事故点に流れる地絡電流を検出して動作する地絡方向継電器27aと、事故点から流れる充電電流を検出して動作する配電用変電所30Aの57bの両方が同時に動作したとき、出力側と入力側の開閉器22a,31aが同時に遮断される。
なお、地絡方向継電器67b,27a,57b,37a,47b,47a,56a,36b,66a,26bは配電用変電所をつなぐ接続ケーブルの地絡事故に対応した地絡方向継電器なので、以下説明を省略する。
以上は配電用変電所20Aについて説明したが、他の配電用変電所30A,40Aおよび20B,30Bも同様に構成されており、配電用変電所20と同じ部分には、配電用変電所の番号の1の桁の数字を同じくし、説明を省略する。
通常はループ点区分開閉器LLSは開路されているので、A高圧幹線側の配電用変電所20A,30Aおよび40Aの地絡保護は、夫々の地絡方向継電器26a・36a・46aおよび46b,56b,66bによって行われている。
今、配電用変電所30AのF2点で地絡事故が発生すると、地絡電流(零相電流)Igが流れる。このとき地絡方向継電器26aと36aの零相変流器が夫々(Ig−Ic1−Ic2−Ic3),(Ig−Ic2−Ic3)の零相電流を検出して動作する。
また、電源側事故点から流れる充電電流を検出し、地絡方向継電器56b(Ic3),27b(Ic4)は夫々( )内の零相電流を検出して感度整定値以上であれば動作する。
地絡方向継電器46bと37bはループ点区分開閉器LLSは開路していて接続ケーブルがもつ対地静電容量だけとなり動作しない場合が考えられる。その他の地絡方向継電器は電流位相が動作位相と逆なので動作しない。
この場合、配電用変電所30Aだけが、地絡方向継電器36aと56bが動作しアンド条件が成立しているので、入出力側の遮断器31aと32aが同時に遮断される。
この遮断器31aと32aが遮断されると、ループ点区分開閉器LLSの一方の電圧が無くなるので、一定時間後に当該ループ点区分開閉器LLSは投入され配電用変電所40AにはB高圧幹線側から電力が供給される。
図4の一括地絡保護方式は、地絡方向継電器が各回線に1台設置すれば足りるという利点はあるが、しかし、A高圧幹線中の一つの配電用変電所で地絡事故が発生すると、その高圧幹線に接続されている全配電用変電所が停電となり、停電後に事故発生の変電所を探索して切り離した後、A回線から再び給電し、同時にループ点区分開閉器を投入してB高圧幹線からも給電することになるが、その間A高圧幹線に接続されている健全な配電用変電所は停電状態を続けることになる。特に近年は、高層ビル,インテリジェントビルの各階に配電用変電所を分散して設置し、一つの高圧幹線に数拾の配電用変電所が設置されるようになっているので、事故の配電用変電所を発見し、これを切り離して再び給電するまでに相当の時間がかかるという問題がある。
また、図5の地絡保護方式は、地絡事故を発生した配電用変電所が、自己の変電所内でそれを検出して切り離すので停電箇所を最小限にして上記の課題は完全に解決されるが、一つの配電用変電所で多数の零相変流器を含む地絡方向継電器が必要となる。
また、これらの地絡方向継電器を確実に動作させるために接地コンデンサC1〜C5を設置する必要がある。即ち、図5のループ点区分開閉器LLSが開路していて対地静電容量が無いので動作しない地絡方向継電器46bと同様に、地絡方向継電器56bの零相電流は、対地静電容量に流れるIc3だけでなので、Ic3が感度整定値以上でないと継電器が動作しないことになり正常な判断ができなくなる。これを避けるために、接地コンデンサを設けて強制的に対地静電容量を増やし、感度整定値以上の零相電流を流し、地絡方向継電器の動作を確実なものにする必要がある。特に、常開ループ式においては、ループ点区分開閉器をどの箇所に設置するかは特定されていないし、一度地絡事故が起きた後は、開閉器を解放し給電方向を変えるため、各開離点毎に感度電流値以上の零相電流を流すことのできる静電容量の接地コンデンサを必ず設置する必要がある。
2点の地絡事故で開閉器31a,32aとそののちLLSが働いた後の監視状態で、配電用変電所30Bで地絡事故が起きたときは同様に保護できる。しかし、配電用変電所40Aで地絡事故が起きたときは、事故前の地絡方向継電器37bと同様に地絡方向継電器46aの零相電流はケーブルが持つ対地静電容量に流れるだけとなり正常な動作ができない場合があり、地絡方向継電器46bと46aのアンド条件が成立しない不確実な保護方式となっている。(6.6kVの電路において完全地絡の10%零相電圧感度で零相電流を200mA流すのに必要な対地静電容量は1.4μFとなり、CVケーブル150mm2のとき2.5km必要となる。これよりケーブルが短いと地絡方向継電器46aは正常な動作ができず確実な保護ができない)
本発明は、以上の点に鑑み、一つの配電用変電所に一つの地絡検出保護手段を設ければ足りるようにするとともに、接地コンデンサの必要のない配電用変電所の地絡保護装置を提供することを目的とする。
本発明は、配電用変電所においては、入力側高圧幹線から流入する負荷電流および零相電流は通常そのまま出力側高圧幹線から流出すること、しかも、自己の配電用変電所内での地絡事故の場合は、流入側と流出側ではアンバランスとなること、および、この現象は、常開ループ式のように出力側高圧幹線から入力側高圧幹線に電流の流れ方向が変わった場合でも変わらないこと、負荷電流にくらべ零相電流は小さい(30A程度)ことに着目してなされたものである。
その具体的手段の第1の実施の形態は、A高圧幹線とB高圧幹線の2幹線でループ状に接続された複数の配電用変電所に給電し、A高圧幹線とB高圧幹線の接合を常時電気的に開路しておき、事故配電用変電所が切り離されたときに閉路して健全回線側から故障回線側の末端健全区間に電力を供給するとともに、各配電用変電所は、入力側高圧幹線と出力側高圧幹線を有し、これら入力側と出力側の高圧幹線は夫々の高圧幹線に設けられた入力側開閉器および出力側開閉器を介して互いに接続され、該接続線から分岐線により負荷に電力を供給するようになし、配電用変電所内の地絡検出保護手段は、入力側高圧幹線と出力側高圧幹線の夫々にA高圧幹線側からの給電と、B高圧幹線側からの給電に対応した地絡方向継電器を備え、配電用変電所内の地絡事故時に、事故点に流れる地絡電流を検出して動作する地絡方向継電器と、事故点から対地静電容量を介して流れる充電電流を検出して動作する地絡方向継電器が同時に動作したとき、前記入力側と出力側の開閉器を同時に遮断して切り離すことによって地絡保護を行うようにした常開ループ式配電の地絡保護方式おいて、前記地絡検出保護手段を、配電用変電所の入力側高圧幹線に流れる零相電流と出力側高圧幹線に流れる零相電流の電流値及び流れ方向を検出し、両方の地絡電流の流れ方向が同じときは動作信号を出力せず、逆方向のときは両地絡電流の差を検出して、差の電流が予め設定した設定値を超えたとき動作信号を出力し、入力側と出力側の開閉器を同時に遮断するようにして、A高圧幹線側及びB高圧幹線側のいずれからの電力供給に対しても一つの地絡検出保護手段で保護する事ができようになし、前記の対地静電容量と無関係で、且つ地絡方向継電器を不要としたことを特徴とする。
また、他の実施の形態は、A高圧幹線とB高圧幹線の2幹線でループ状に接続された複数の配電用変電所に給電し、A高圧幹線とB高圧幹線の結合点を常時電気的に開路しておき、事故配電用変電所が切り離されたときに閉路して健全回線側から故障回線側の末端健全区間に電力を供給するとともに、各配電用変電所は、入力側高圧幹線と出力側高圧幹線を有し、これら入力側と出力側の高圧幹線は夫々の高圧幹線に設けられた入力側開閉器および出力側開閉器を介して互いに接続され、該接続線から分岐線により負荷に電力を供給するようになし、配電用変電所内の地絡検出保護手段は、入力側高圧幹線と出力側高圧幹線の夫々にA高圧幹線側からの給電と、B高圧幹線側からの給電に対応した地絡方向継電器を備え、配電用変電所内の地絡事故時に、事故点に流れる地絡電流を検出して動作する地絡方向継電器と、事故点から対地静電容量を介して流れる充電電流を検出して動作する地絡方向継電器が同時に動作したとき、前記入力側と出力側の開閉器を同時に遮断して切り離すことによって地絡保護を行うようにした常開ループ式配電の地絡保護方式おいて、前記地絡検出保護手段を、配電用変電所の入力側高圧幹線に流れる零相電流と出力側高圧幹線に流れる零相電流を検出し、これら両零相電流を夫々入力してそのレベルを判定するレベル判定手段と、両出力の位相を比較する位相比較手段を設け、両レベル判定手段はあらかじめ設定したレベルを超えたときに判定信号を出力するとともに、この判定信号がいずれか一方のみ出力したときに保護範囲内の地絡事故と判断して動作信号を出力し、かつ、両方から出力したときに前記位相比較手段に判定信号を送出し、この判定信号を受けた位相比較手段は両方の位相を比較して前記入力側高圧幹線と出力側高圧幹線に流れる零相電流が同じ方向か逆の方向かを判断し、同じ方向のとき保護範囲外、逆の方向のとき保護範囲内の地絡事故と判断して動作信号を出力し、この動作信号により前記入力側と出力側両方の開閉器を同時に遮断し、地絡事故の配電用変電所を高圧幹線から切り離すようにしてA高圧幹線側及びB高圧幹線側のいずれからの電力供給に対しても一つの地絡検出保護手段で保護する事ができようになし、前記の対地静電容量と無関係で、且つ地絡方向継電器を不要としたことを特徴とする
以上のように構成することにより、ループ配電方式における常開ループ式のように、A高圧幹線側又はB高圧幹線側のいずれから電力が供給されても、一つの地絡検出保護手段で保護が可能となり、また、接地コンデンサが無くとも確実に保護範囲内の地絡事故を検出することが可能となる。
以上のように本発明は、各配電用変電所には一つの地絡検出保護手段を備えるだけで地絡保護でき、また、A高圧幹線とB高圧幹線のループ方式における常開ループ式において高圧幹線切り換えが行われた場合でも、この地絡検出保護手段で保護範囲外では動作せず、保護範囲内のときのみ確実に動作することができる。しかもこの地絡検出保護手段は方向性を持つ必要がないので、零相電圧検出器も不要となる。
従って、従来は、零相変流器と地絡方向継電器の組みを4組および零相電圧検出器から零相電圧信号を必要としていたものを本発明器は不要となる。更に地絡コンデンサも不要となるので、電力供給の信頼性向上や、配電用変電所の設置面積縮少、およびコストの低減が実現できる。この効果は、特に配電用変電所を配電盤構成とし、これをループ状に接続する配電方式に適用した場合は、接続盤数が増えれば増えるほど顕著に現れるという極めて優れた効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面によって説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態で、図5に示す複数の配電用変電所の中の一つの配電用変電所を示し、(A)は単結結線による回路構成図、(B)は地絡検出保護の説明図である。
図1において、1は入力側(電源側)高圧幹線、2は出力側(負荷側)高圧幹線で、これらの高圧幹線は入力側開閉器1aおよび出力側開閉器2aを介して接続され、その接続線3aから分岐して、変圧器3が接続されて負荷に電力を供給することは図5の場合と同じである。4−1は入力側高圧幹線1に設けた零相変流器、4−2は出力側高圧幹線2に設けた零相変流器で、これら零相変流器4−1,4−2は出力が等しく、且つ位相ずれを起こさない零相変流器を使用し、互いの出力が逆になるように並列接続してアナログ合成する。5は地絡検出保護手段で、この地絡検出保護手段5は、方向性の有しない地絡継電器のように、単に零相電流を検出し、この零相電流があらかじめ設定した設定値以上となったときに動作信号を出力するものであればよい。そして、地絡検出保護手段5の動作信号により入力側および出力側の開閉器1aおよび2aを同時に遮断する。
このように構成することにより、正常時における負荷電流および自己の配電用変電所以外(保護範囲外)のF点から入力側高圧幹線1を通して流入する零相電流IoAと、出力側高圧幹線2から出力する零相電流IoBとは等しく、互いに逆の方向に流れるので、零相変流器4の2次出力は互いに打ち消し合って、零相電流は検出されない。従って、地絡検出保護手段5は動作せず動作信号は出力しない。
しかし同図(B)に示すように、保護範囲内のF3点での地絡事故が発生し、地絡電流Igが流れると、入力側及び出力側に流れる零相電流IoC及びIoDはIoC>IoDとなり、地絡検出保護手段5はこの差の信号を検出して動作信号を出力し、入力側と出力側の開閉器1a,2aを遮断する。
なお、零相変流器4−1と4−2は、出力が等しく、且つ位相ずれを起こさないものが望ましいが、必ずしもこの特性を満たす必要はなく、若干相違しても検出感度を低下させることで対応は可能である。
図2は本発明の他の実施の形態における単線結線による回路構成図で、この実施の形態は使用する二つの零相変流器の特性(出力が等しく、且つ位相ずれを起こさない)が必ずしも同じくする必要のないようにしたものである。
図2における地絡検出保護手段5は、図3のように構成されている。即ち、入力側高圧幹線1と出力側高圧幹線2に設けた零相変流器4−1および4−2の出力を増幅器41および42で増幅し、これをレベル判定手段43および44で夫々レベル判定を行い、あらかじめ設定した設定レベル値を超えたとき判定信号を出すようにし、その判定信号はOR回路45とAND回路46に入力される。
47は位相比較手段で、増幅器41および42の出力信号を入力し、AND回路46の出力信号で入力側と出力側高圧幹線の零相変流器4−1と4−2の位相を比較(高圧幹線に同じ方向に流れる零相電流に対し、零相変流器4−1と4−2の夫々の出力位相は逆位相となるように接続されている)し、高圧幹線に流れる零相電流が同じ方向か、又は逆の方向かを判断し、逆位相(外部事故)の時はNOT回路48に出力信号を出す。
49は出力側AND回路で、OR回路45およびNOT回路48の出力信号を入力し、アンド条件が成立したとき動作信号を出力して入力側と出力側の開閉器1aと2aを遮断する。
今、保護範囲外のF点で地絡事故が発生した場合は、図2(A)に示すように、入力側高圧幹線1に流れる零相電流IoAと、出力側高圧幹線2に流れる零相電流IoBとは同じ方向でほぼ等しい値となる。この零相電流に比例した出力が零相変流器4−1および4−2から出力され、増幅器41および42で増幅され、更にレベル判定手段43および44で夫々レベル判定される。この場合、設定値以上であればIoA≒IoBであるからレベル判定手段43と44の両方から出力信号が出される。
従って、AND回路46のアンド条件が成立して位相比較手段47に位相比較するように指令信号を出力する。位相比較手段47は位相比較し、保護範囲外の事故のとき零相変流器の出力は逆位相であるから出力信号を出しNOT回路48に入力し、出力側AND回路49への出力信号を抑える。従って、出力側AND回路49には、OR回路からの信号のみでアンド条件は成立しないから動作信号は出力されない。即ち、保護範囲外の地絡事故時には動作しない。
次に、図2(B)のように保護範囲内のF4点に地絡事故が発生して地絡電流Igが流れると、零相変流器4−1にIoC、4−2にIoDが流れる。この時、IoC>IoDとなり、逆の方向の電流が流れる。これに相当した検出電流が設定レベル以上となった場合は、前述と同様にアンド回路46からの出力信号で、位相比較手段47は位相比較し、高圧幹線に流れる零相電流が同じ方向か、逆の方向かを判断する。図2(B)の場合、零相変流器の出力は同位相と判断し、出力信号を停止し、この信号の停止によってNOT回路48から出力信号が出され、OR回路45からの出力信号とでアンド条件が成立し、出力側アンド回路49から動作信号が出力される。即ち、保護範囲内の地絡事故時に対しては確実に動作し、入力側と出力側の遮断器1aと2aを遮断する。
図3の回路では、いずれか一方の零相電流でもレベル判定手段の設定レベルを超えると動作信号を出力する。即ち、IoC≫IoD(IoDは設定レベル以下)の場合は、AND回路46のアンド条件が成立しないので、位相比較手段47での位相判断はできない。しかし、いずれか一方でも零相電流が設定レベルを超える場合は、正常でないことは確かなので、保護範囲内の事故と判断して保護動作を行うことが望ましい。図3においては、いずれか一方の零相電流が設定レベルを超えるとOR回路45から出力信号が出力側AND回路49に出され、また、位相比較手段47は位相判断ができず、出力信号を出さないので、NOT回路48から信号が出力側AND回路49に出力されるので、アンド条件が成立し動作信号を出力する。
このように零相電流IoDがレベル判定値以下の時であっても、保護範囲内の事故として判断することができるので前記の接地コンデンサーで強制的に感度電流以上のIoDを確保する必要がないので、接地コンデンサーが不要となる。
以上は、入力側高圧幹線の方から出力側高圧幹線に電力が供給する場合であるが、反対に出力側高圧幹線の方から入力側高圧幹線の方向に電力の供給方向が変わっても何等影響されることなく保護動作を確実に実現することができる。
なお、以上は一つの配電用変電所についてのみ説明したが、これを図5のようにA高圧幹線及びB高圧幹線に複数の配電用変電所を常開のループ点区分開閉器を介してループ状に設置して使用される。
設置に際しては、各配電用変電所の機器を配電盤内に収納して、これを列盤構成とし、隣接する配電盤間の接続は、ケーブルによる周知のジョイント方式でループ状に接続するようにすることが望ましい。
以上はループ区分開閉器LLSを設けたループ回線の場合について説明したが、このループ区分開閉器LLSは、隣接する配電用変電所の入出側開閉器で兼ねることが出来る。例えば、図5の配電用変電所40Aの出力側開閉器42aと、30Bの出力側開閉器31bを常時開路することでループ区分開閉LLSは不要となる。このように全体を中央監視システムとし、各入出力側開閉器でループ点区分開閉器を兼ねた場合、任意の点でループ区分点を変更でき、電力需要にあった配電を行いながら各配電用変電所内の地絡事故を保護する地絡保護装置となる。
なお、配電盤間の接続導体の地絡保護は、通常行われているケーブルシールドアース線に保護継電器を設置する方法で保護される。
本発明の第1の実施の形態の単線結線による回路構成図と動作説明図。 本発明の他の実施の形態の単相結線による回路構成図と動作説明図。 図2の実施の形態に使用する地絡検出保護手段の概念図。 従来のループ方式の地絡保護方式の説明図。 従来のループ方式の他の地絡保護方式の説明図。
符号の説明
1…入力側高圧幹線
2…出力側高圧幹線
1a…入力側開閉器
2a…出力側開閉器
3…変圧器
4…零相変流器
5…地絡検出保護手段

Claims (2)

  1. A高圧幹線とB高圧幹線の2幹線でループ状に接続された複数の配電用変電所に給電し、A高圧幹線とB高圧幹線の接合部を常時電気的に開路しておき、事故配電用変電所が切り離されたときに閉路して健全回線側から故障回線側の末端健全区間に電力を供給するとともに、各配電用変電所は、入力側高圧幹線と出力側高圧幹線を有し、これら入力側と出力側の高圧幹線は夫々の高圧幹線に設けられた入力側開閉器および出力側開閉器を介して互いに接続され、該接続線から分岐線により負荷に電力を供給するようにした常開ループ式配電の地絡保護方式おいて、前記配電用変電所の入力側高圧幹線に流れる零相電流と出力側高圧幹線に流れる零相電流の電流値及び流れ方向を検出し、両方の零相電流の流れ方向が同じときは動作信号を出力せず、逆方向のときは両零相電流の差を検出して、差の電流が予め設定した設定値を超えたとき動作信号を出力し、入力側と出力側の開閉器を同時に遮断するようにして、A高圧幹線側及びB高圧幹線側のいずれからの電力供給に対しても一つの地絡検出保護手段で保護する事ができようになし、対地静電容量と無関係で、且つ地絡方向継電器を不要としたことを特徴とする常開ループ式配電の地絡検出保護方式。
  2. A高圧幹線とB高圧幹線の2幹線でループ状に接続された複数の配電用変電所に給電し、A高圧幹線とB高圧幹線の結合部を常時電気的に開路しておき、事故配電用変電所が切り離されたときに閉路して健全回線側から故障回線側の末端健全区間に電力を供給するとともに、各配電用変電所は、入力側高圧幹線と出力側高圧幹線を有し、これら入力側と出力側の高圧幹線は夫々の高圧幹線に設けられた入力側開閉器および出力側開閉器を介して互いに接続され、該接続線から分岐線により負荷に電力を供給するようにした常開ループ式配電の地絡保護方式おいて、前記配電用変電所の入力側高圧幹線に流れる零相電流と出力側高圧幹線に流れる零相電流を検出し、これら両零相電流を夫々入力してそのレベルを判定するレベル判定手段と、両出力の位相を比較する位相比較手段を設け、両レベル判定手段はあらかじめ設定したレベルを超えたときに判定信号を出力するとともに、この判定信号がいずれか一方のみ出力したときに保護範囲内の地絡事故と判断して動作信号を出力し、かつ、両方から出力したときに前記位相比較手段に判定信号を送出し、この判定信号を受けた位相比較手段は両方の位相を比較して前記入力側高圧幹線と出力側高圧幹線に流れる零相電流が同じ方向か逆の方向かを判断し、同じ方向のとき保護範囲外、逆の方向のとき保護範囲内の地絡事故と判断して動作信号を出力し、出力した動作信号により前記入力側と出力側両方の開閉器を同時に遮断し、地絡事故の配電用変電所を高圧幹線から切り離すようにして、A高圧幹線側及びB高圧幹線側のいずれからの電力供給に対しても一つの地絡検出保護手段で保護する事ができようになし、対地静電容量と無関係で、且つ地絡方向継電器を不要としたことを特徴とする常開ループ式配電の地絡検出保護方式。
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