JP3869313B2 - 光表示パネル玩具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光表示パネル玩具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一旦描いた絵や文字を消去して、新たな絵や文字を描くことができる様々な表示パネルが提案され実用に供されている。特に、色ペンを用いることなく先端に磁石を設けたペンでパネルの内部の磁性粉を上面側に吸い上げて絵や文字を表示させるものや、粘着性のシートの表面に半透明のシートを重ね合わせ棒状のペンで半透明のシートの上をなぞって粘着性のシートと半透明のシートとを粘着させた部分で絵や文字を表示することができるようになっているものが実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の表示パネルは絵や文字を描くことはできるが、暗いところでは見えないし、他の人にメッセージを伝える場合も、インパクトにかけるものであった。
【0004】
本発明は上記問題点を解消し、暗いところでも絵や文字を描くことができるとともに、描いたものが光で表示され他の人にインパクトのあるメッセージを伝えることのできる光表示パネルを提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る光表示パネル玩具は、以下の要件を備えることを特徴とする。
(イ)玩具本体は内部に配置した光源の光を遮光する遮光パネルと、該遮光パネルの上面に離反可能に重合する表示パネルとを備えること
(ロ)上記表示パネルには上記光源の光を通過させる多数の孔が形成されるとともに、該孔には棒状の透光部材が上下に移動可能に配置されていること
(ハ)上記遮光パネルは上記表示パネルの孔に対応する位置に孔が形成され、該孔は弾性を有する遮光体で塞がれていること
(二)上記遮光体には上記透光部材を押下した時、該透光部材の下端が貫通する貫通部が形成され、押下された透光部材の下端面は遮光パネルの下方に突出し、下端面に照射された光は上記透光部材を通って、該透光部材の上端面から照射されること
【0006】
なお、前記表示パネルは所定間隔をおいて重合する2枚のパネルからなり、前記透光部材を表示パネルの孔に挿通するように円柱状に形成するとともに中央部には抜け止めが形成されていればよい。
【0007】
そして、前記透光部材の下端面は平坦に、上端面は半球状に形成されていることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る光表示パネル玩具の斜視図、図2は光表示パネル玩具の分解斜視図を示し、この光表示パネル玩具は装置本体1の上面に遮光パネル2が嵌め込まれ、表示パネル3が装置本体1の後部に設けられた軸支部4に上下に回動可に軸支され、表示パネル3を手前に倒すと遮光パネル2の上に表示パネル3が重なるようになっている。なお、装置本体1の上面には筆記具40、42を収容する収容凹部43、44が形成されている。
【0009】
装置本体1の内部には、図3に示すように、光源である電球5が配置され、この電球5の光はフィルター6を透過した後、反射板7で反射して遮光パネル2の裏面を照射するようになっている。
【0010】
上記フィルター6は、図4に示すように、透明な円板の周面にギヤ8が連続して形成されるとともに、上面に円形のカラーフィルム9が貼着されている。このカラーフィルム9は周方向に4等分され、各領域9a〜9dに対応してそれぞれ異なる色(例えば、青、黄、緑、赤)が印刷されている。このフィルター6は装置本体1の前面から一部が露出した駆動歯車10を回すことにより、歯車11、12を介して回転させることができ、電球5に対応した領域9a〜9dの色で光が照射されるようになっている。
【0011】
なお、本発明では回路図を省略しているが、上記電球5はスイッチ13を介して電池14に接続され、スイッチ13をON/OFFすれば電球5が点灯/消灯するようになっている。
【0012】
遮光パネル2は、図5(a)、図6(a)に示すように、2枚のパネル21、21と、2枚のパネル21、21の間に挟持される遮光体22とからなり、パネル21にはそれぞれ前後左右に等間隔に多数の孔23が形成され、2枚のパネル21、21を重ねたときには上側のパネル21の孔23と、下側のパネル21の孔23とは全て対向するようになっている。
【0013】
遮光体22は透光性のない薄いゴム板で構成され、孔23から露出する部分の遮光体22には貫通部24が形成されている。この貫通部24は十字状の切込みで構成され、後述する透光部材35を上方から押し込むと透光部材35の下端が貫通部24を貫通して遮光パネル2の裏面に突出するようになっている(図6(b)参照)。
【0014】
表示パネル3は、図5(b)に示すように、上表示パネル31と下表示パネル32とを所定間隔をおいて重合させたもので、上表示パネル31と下表示パネル32とには前後左右に等間隔に多数の孔33、34が形成され、上表示パネル31と下表示パネル32とを重合したときに上表示パネル31の孔33と下表示パネル32の孔34とが全て対向するようになっている。この孔33、34は、表示パネル3を遮光パネル2に重なるように倒したとき、遮光パネル2の孔21の位置に対応するように形成されている。
【0015】
上記表示パネル3の全ての孔33、34には透光部材35が配置されている。この透光部材35はアクリル樹脂などの透光性を有する透明な樹脂で表示パネル3の孔33、34よりもやや小さな径の円柱状に形成され、半球状に形成された上端35aは上表示パネル31の上面から上方に突出し、平坦に形成された下端35bは下表示パネル32の裏面から下方に突出するとともに、周面の一部は膨出して抜け止め用の鍔部36が形成され、表示パネル3の孔33、34から抜けないようになっている。
【0016】
この透光部材35は、表示パネル3を遮光パネル2に重ねたときには下端面が遮光体22に当接した状態で安定し、透光部材35が押し込まれて貫通部24を貫通するまで遮光体22による遮光状態は維持されている。(図6(a)参照)。
【0017】
上記透光部材35を棒状の筆記具40、直線を書くのに適した先端にローラ41が取り付けられた筆記具42(図1参照)で上から押圧すると下端35bが遮光体22の貫通部24である切込みを貫通して遮光パネル2の裏面から下方に突出することになり、光源5の光は透光部材35を通って半球状に形成された上端35aから外部に照射され、押下された透光部材35は光点を形成することになる。
【0018】
押し下げられた透光部材35を復帰させる場合は、表示パネル3の手前を持ち上げて上方に回動させればよい。全ての透光部材35は遮光体22の貫通部24から外れてフリーな状態になるが、透光部材35には抜け止め36が形成されているので表示パネル3から抜け落ちることはない。
【0019】
再度、表示パネル3を遮光パネル2に重ねたときには、全ての透光部材35の下端35bは遮光体22の上面に当接した状態になるので、光源5の光は全て遮光体22で遮断され、透光部材35には光が到達しないので透光部材35の上端35aから光が照射されることはなく、光点で形成された文字や絵は消去されたことになる。
【0020】
次に、上記光表示パネル玩具の使用態様について説明する。
【0021】
先ず、表示パネル3を起こして(軸支部4を中心に上方に回動)、全ての透光部材35を遮光体22の貫通部24から引き抜いた後、再び表示パネル3が遮光パネル2に重なるように倒す(軸支部4を中心に下方に回動)。
【0022】
全ての透光部材35は、自重では遮光体22の貫通部24を貫通することはできないので遮光体22の表面に載った状態で安定し、透光部材35は表示パネル3の内部を上方に押し上げられ上端部は表示パネル3の上面から上方に突出した状態になっている(図6(a)参照)。
【0023】
次に、筆記具で透光部材35を押し下げると、押し下げられた透光部材35は下端が遮光体22の貫通部24を貫通し、遮光パネル2の下面から下方に突出する(図6(b)参照)。押し下げられた透光部材35の下端にはフィルター6を透過した電球5の光が照射されるので、光は透光部材35を通過して透光部材35の上端面35aから上方に照射され光点aを形成する。所定のパターンで透光部材35を押し下げると、押し下げられた透光部材35は全て光点aとなり発光して大きく見えるので、電光掲示板のように文字や絵を光で表示することができる(図7参照)。
【0024】
一旦、描いた文字や絵を消去する場合は、表示パネル3を引き上げるように上方に回動すればよい。表示パネル3を引き上げると透光部材35は鍔部36の径が下表示パネル32の孔34の径よりも大きいので、孔34から抜け落ちることなく表示パネル3とともに持ち上げられて遮光体22の貫通部24から抜ける。一旦引き上げた表示パネル3を倒して再び遮光パネルに重ねると、透光部材の下端面は遮光体の上面に当接するが、自重では遮光体を貫通することはできないので、透光部材は遮光体の上面に載った状態で維持されることになり、電球の光は遮光体で遮光され透光部材に到達しないので全ての透光部材は光を照射することができず、結果として文字や絵は消去された状態になる。
【0025】
上述のように、透光部材を押し下げれば、押し下げられた透光部材が発光し、押し下げられない透光部材は発光しないので、発光した透光部材で電光掲示板のように文字や絵を表示することができ、文字や絵の消去も表示パネルを起こすだけの作業で簡単に消去することができ、繰り返し描画、消去を行なうことができる。しかも、描画が光で構成されるので、暗いところでも文字や絵を描くことができるとともに、フィルターを操作することにより光の色を変えることができ、描いた文字や絵の色を自由に変えることができる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、表示パネルに設けた透光部材を押下すると、透光部材の下端は遮光パネルを貫通し、光源の光に照射されるので、光源の光は透光部材を通って上端部から光を照射する光点となるので、所望のパターンで透光部材を押下すれば電光掲示板のように光点で文字や絵を表示することができ、描いた絵や文字が発光して見えるのでインパクトのあるメッセージを表示できる。
【0027】
請求項2の発明によれば、表示パネルを所定間隔をおいて重合する2枚のパネルで構成し、透光部材の中央部には抜け止めを形成したので、表示パネルを起こして透光部材を遮光体の貫通部から引き上げた際、透光部材は抜け止めで表示パネルから抜け落ちることがない。
【0028】
請求項3の発明によれば、透光部材を通過した光は上端から拡散して照射されるので、正面以外でも描いた文字や絵を視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る、光表示パネル玩具の斜視図
【図2】上記光表示パネル玩具の分解斜視図
【図3】上記光表示パネル玩具の要部断面図
【図4】フィルターの構成を説明する斜視図
【図5】(a)(b)は遮光パネル及び表示パネルの分解斜視図
【図6】(a)(b)は表示パネルと遮光パネルとの関係を説明する要部断面図
【図7】表示パネルに表示された絵の説明図
【符号の説明】
1 玩具本体
2 遮光パネル
3 表示パネル
5 光源
22 遮蔽体
24 貫通部
35 透光部材

Claims (3)

  1. 以下の要件を備えることを特徴とする光表示パネル玩具。
    (イ)玩具本体は内部に配置した光源の光を遮光する遮光パネルと、該遮光パネルの上面に離反可能に重合する表示パネルとを備えること
    (ロ)上記表示パネルには上記光源の光を通過させる多数の孔が形成されるとともに、該孔には棒状の透光部材が上下に移動可能に配置されていること
    (ハ)上記遮光パネルは上記表示パネルの孔に対応する位置に孔が形成され、該孔は弾性を有する遮光体で塞がれていること
    (二)上記遮光体には上記透光部材を押下した時、該透光部材の下端が貫通する貫通部が形成され、押下された透光部材の下端面は遮光パネルの下方に突出し、下端面に照射された光は上記透光部材を通って、該透光部材の上端面から照射されること
  2. 前記表示パネルは所定間隔をおいて重合する2枚のパネルからなり、前記透光部材を表示パネルの孔に挿通するように円柱状に形成するとともに中央部には抜け止めが形成されている、請求項1記載の光表示パネル玩具。
  3. 前記透光部材の下端面は平坦に、上端面は半球状に形成されている、請求項1又は2記載の光表示パネル玩具。
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