JP3867394B2 - ゲーム装置、及び記憶媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信手段を介した相手との囲碁ゲーム対局などのゲームの対戦を行なうゲーム装置、及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来では、パーソナルコンピュータを端末として、パソコン通信のホストコンピュータや、インターネット上の所定のサーバ(プロバイダ)に接続し、囲碁、将棋、チェスなどのゲームを対局するシステムがある。
【0003】
従来の通信による対局システムを利用する場合には、個人でパソコン通信の会員となったり、プロバイダに加入し、それぞれに対応したソフトウェアを実行することによって、囲碁ゲーム対局などのサービス提供を受けることができる。
【0004】
従来、囲碁ゲームをネットワークなどの通信手段を介した相手と行なう場合、碁盤の盤面を表す表示画面中の自分の石(白石または黒石)を置くべき位置が指示されると、その位置を相手側に送信し、また相手側からの相手の石が置かれた位置を受信することで、それぞれの位置をもとにして囲碁ゲームを進行させていく。
【0005】
また、通信による対局システムの利用は、パーソナルコンピュータにおいてシステムに対応したソフトウェアを実行することによって実現されている。このため、碁盤の盤面を表す表示画面中の自分の石(白石または黒石)を置くべき位置の指示も、パーソナルコンピュータに設けられた入力装置、通常ではキーボードのカーソルキー、あるいはマウスなどの操作によって行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の囲碁などの対局サービスを提供するシステムを利用する場合、碁盤の盤面を表す表示画面中の石を置くべき位置が指示されると、対局(ゲーム)を進行させるための情報として通信手段を介した相手に送信され、その対局の進行状況が確定される。すなわち、通信手段を介した相手との対局途中では、現在の対局状況が表示画面中において表示されるだけであって、盤面を表す表示が他の目的のために利用することができなかった。
【0007】
また従来では、碁盤の盤面を表す表示画面中の石を置くべき位置の指定は、キーボードのカーソルキーやマウスなどの操作によって、盤面を表す罫による格子点(その近傍)を指示することによって行われている。この時、カーソルキーやマウスなどの操作を誤り、所望する位置とは異なる位置を指示してしまった場合には、先の入力を取り消し、再度、入力をし直すといった操作を行なう必要があり、簡便な操作とはいえなかった。
【0008】
本発明は、前記のような問題に鑑みなされたもので、通信手段を介した相手とのゲーム対戦中における状況表示をより有効に利用できると共に、ゲームを進行させるために入力される位置指示の入力操作を容易にすることが可能なゲーム装置、記憶媒体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、通信手段を介して相手装置と着手情報を送受信することでゲームを行うゲーム装置において、ゲームの状況を表示画面に表示する表示手段と、前記表示手段の表示画面に対応する着手の指示位置を入力する入力手段と、前記通信手段を介して前記ゲームが進行させられるための着手情報を受信する情報伝送手段と、前記情報伝送手段によって受信された着手情報を用いてゲームを進行させ、前記表示手段にゲームの状況を表示させる制御手段とを備え、前記制御手段は、試打モードが設定されることにより、前記入力手段によって入力された着手の指示位置をもとにして、前記ゲームの状況を利用した試し打ちを進行させ、前記表示手段に試し打ちの状況を表示させる試し打ち制御手段を具備したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施形態では、囲碁ゲームの対局を通信回線を介した相手との間で行なう場合を例にして説明する。
【0015】
図1は、本実施形態におけるゲーム装置を利用するシステムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態におけるゲーム装置は、通信手段を介した相手とのゲームの対戦を行なうもので、インターネット14や公衆回線網16などのネットワークを介した他のゲーム装置、あるいはネットワークを介さずに直接的に通信を行なうゲーム装置との間で囲碁ゲームの対局(対戦)を行なう機能を有している。
【0016】
囲碁対局サービスサーバ10は、インターネット14あるいは公衆回線網16を介して外部との通信を行なうサービスプロバイダ12において、囲碁対局サービスを提供するために利用される。すなわち、囲碁対局サービスサーバ10は、囲碁の対局を行なう際には、対局を行なう両者に対して相互にサービスを提供すると共に、両者の間でサービスを相互に提供するための通信を制御する機能を有する。
【0017】
サービスプロバイダ12(囲碁対局サービスサーバ10)は、インターネット14を介して、他の同様のサービスを提供するプロバイダ(サーバ)と接続されているものとする。図1においては、対局サーバAと対局サーバBが、それぞれに登録された会員に対して囲碁対局サービスを提供しているものとする。
【0018】
対局サーバAと対局サーバBは、それぞれに登録された会員についての情報が登録された会員リスト(A,B)をそれぞれ保持している。会員リスト(A,B)には、サービス提供要求のあった対局待ちの会員についての情報が含まれているものとする。
【0019】
また、サービスプロバイダ12は、公衆回線網16を介して、自サービスの会員と接続され、サービス提供要求に応じた囲碁対局サービスを提供する。
公衆回線網16を介して囲碁対局サービスサーバ10に接続される端末としては、パーソナルコンピュータ18の他に、モデム20(変換装置)を介してゲーム装置22が接続される。
【0020】
次に、公衆回線網16を介して接続された会員側の構成(モデム20、ゲーム装置22)について説明する。図2に示すように、モデム20は、モジュラージャック38を介して公衆回線網16と接続され、また電話機39が接続されている。モデム20には、ゲーム装置22との間での無線通信機能が設けられており、電話線の接続や差し替え等を行なうことなく、場所を選ばずにゲーム装置22を使用できるようになっている。
【0021】
ゲーム装置22は、携帯型に構成されており、筐体上面部にLCD22a(大型液晶)及びタッチパネル22bが設けられている。LCD22aの表示面とタッチパネル22bのデータ入力面は、積層一体型に構成されており、LCD22aによって表示された対象物(例えば碁石を示す表示パターン、盤面を表す表示中の格子点位置、キーなど)を、ペンや指先などによって直接的に指示することで、該当する座標データを入力することができる。また、本実施形態におけるゲーム装置22は、通信によって接続された相手と囲碁の対戦を行なうことができる機能を有しており、アンテナ22cを通じてモデム20を介した無線通信をすることができる。
【0022】
なお、図2に示すように、モデム20を変換装置として設けた構成としているが、モデム20の代わりにISDN回線との接続に介在するターミナルアダプタ(TA)、ディジタルサービスユニット(DSU)を設けた構成としても良い。
【0023】
図3は、本実施形態におけるゲーム装置22及びモデム20の電子回路の構成を示すブロック図である。ゲーム装置22は、各種の記憶媒体に記録されたプログラムを読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって構成することができる。
【0024】
図3に示すように、本実施形態におけるゲーム装置22は、CPU40、記憶装置42、タッチパネル44、SRAM46、LCDドライバ周辺回路48、LCD50、無線通信I/F52、アンテナ54、及び電池56によって構成されている。
【0025】
CPU40は、記憶装置42の記憶媒体42aに格納された各種制御プログラムやデータに従って各種機能を実現するもので、試打モードを含む囲碁ゲーム制御機能、通信相手との囲碁ゲーム対局のための通信制御機能などを含んでいる (制御手段、仮想ゲーム制御手段)。
【0026】
記憶装置42は、CPU40によって実行される各種制御プログラムやデータ等が格納されるものであり、囲碁ゲーム制御用プログラム、通信相手との囲碁ゲーム対局制御用プログラムなどを含んでいる。
【0027】
タッチパネル44は、装置に対する動作を規定するためのボタンや、囲碁ゲーム実行中の石を置くべき位置を指定をする、座標データを入力するために使用される。タッチパネル44は、例えば感圧式により構成され、座標位置検出面に対するペン形状の指示棒、あるいは指先などによる接触を検出して、その指示位置の座標データを検出する。なお、タッチパネル44は、静電誘導方式、電磁結合方式など、他の検出方式を利用して、ペン形状の指示棒による指示位置の入力を行なうようにしても良い。
【0028】
SRAM46は、CPU40によって各種機能を実行する際の作業領域として使用され、例えば進行中の囲碁ゲームの状況(各石の置かれた位置など)に関するデータが格納される。SRAM46に格納される囲碁ゲームの対局に関係する各種データの一例については図4を用いて後述する。
【0029】
LCDドライバ周辺回路48は、CPU40の制御のもとで、LCD50における表示を制御するもので、LCD50に設けられたゲーム装置固有のセグメントパターンに対する制御を行なう。
【0030】
LCD50は、囲碁ゲームを行なう上で必要な各種の情報を表示するもので、碁盤の盤面を表す盤面表示、ハマの数を黒石、白石それぞれについて表示するためのハマ表示、黒番、白番それぞれの時間を表示するための時間表示、動作を規定する指示を入力するための複数のキーが設けられている。また、LCD50の盤面表示をする領域については、囲碁ゲームのゲームパターン表示に好適なセグメントパターンが設けられている。
【0031】
無線通信I/F52は、通信相手と囲碁ゲームを対戦する際に、CPU40の制御のもとでアンテナ54を介して無線通信を行なう。
電池56は、ゲーム表示装置を屋外等に持ち出して携帯することができるように、各構成部に電力を供給するために使用される。
【0032】
また、モデム20は、CPU60、SRAM62、LEDランプ63、モデムチップセット64、ラインI/F65、変復調IC66、RFI/F67、及びアンテナ68によって構成されている。
【0033】
CPU60は、モデム20の動作を制御するものであり、内蔵されたROMに格納されたプログラム等に基づいて、ゲーム装置22によって公衆回線網16を介した通信が行われるように変復調処理を制御する。
【0034】
SRAM62は、CPU60が処理を実行する際の作業領域などに利用される。
LEDランプ63は、ゲーム装置22の状態に関係なく、囲碁対局サービスサーバ10からの所定の通知があった場合に、すなわちゲーム装置22からのサービス提供要求に対して、対局相手が見つかったことを示す通知があった場合に点灯して、会員に通知するために利用される。
【0035】
モデムチップセット64は、シングルチップモデム、SRAM、VRAM、制御IC等を含むもので、CPU60の制御のもとで、ゲーム装置22によって公衆回線網16を介した通信が行われるように信号の変復調を行なう。
【0036】
ラインI/F65は、電話線を接続するためのインタフェースであり、モデムチップセット64と接続されている。
変復調IC66は、CPU60の制御のもとで、無線によってゲーム装置22との間で信号を送受信するための変復調を行なう。
【0037】
RFI/F67は、アンテナ68を介した、ゲーム装置22の無線通信I/F52との間で無線通信を行なうインタフェースである。
アンテナ68は、RFI/F67により無線電波を送受信するために利用される。
【0038】
図4には、ゲーム装置22のSRAM46に格納される各種データの一例を示している。図4に示す各種データは、ゲーム(囲碁の対局)の進行に応じて更新される。
【0039】
図4に示すように、SRAM46には、タイマカウンタ(TM)46a、ハンディデータ(HD)46b、試し打ち許可フラグ(SY)46c、先手/後手フラグ46d、手番フラグ(BW)46e、棋譜データ46f、試打手番フラグ (BWs)46g、試打手番数データ46h、試打棋譜データ46j等が、囲碁ゲームの対局を管理するために格納される。
【0040】
タイマカウンタ46aは、対局前の対局条件の設定(詳細については後述する)において定められた持ち時間をカウントするために使用される。ハンディデータ46bは、対局条件の設定において定められたハンディの値が格納される。試し打ち許可フラグ46cは、対局条件の設定において設定された、対局中の試し打ち(相手のゲーム装置に対して操作の内容が通知されない動作モード)の許可/不許可を示すフラグである。先手/後手フラグ46dは、対局条件の設定に応じて決定される先手(黒番)/後手(白番)の何れであるかを示すフラグである。手番フラグ46eは、現在の打ち手が黒番(B)であるか白番(W)であるかを示すもので、一手毎に“0”−“1”−“0”…と変化される(例えば黒番を“1”によって表す)。先手/後手フラグ46dと手番フラグ46eの値に応じてタイマカウンタ46aに対する処理が制御される。棋譜データ46fは、対局の盤面を構成する各石に関するデータであり、一つの着手毎に生成される「何番目、白/黒、位置」の各情報の組み合わせから成るデータから構成される。試打手番フラグ46gは、試打モードにおける現在の打ち手が黒番(B)であるか白番(W)を示すもので、一手毎に“0”−“1”−“0”…と変化される。試打手番数データ46hは、試打モードにおける何番目の着手(手数)であるかを示すデータである。試打棋譜データ46jは、試打モードにおける盤面を構成する各石に関するデータであり、棋譜データ46fと同様に、「何番目、白/黒、位置」からなるデータから構成される。
【0041】
次に、本実施形態における囲碁対局の全体動作の概略について、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。本実施形態の動作の説明では、ゲーム装置22を対象として説明する。
【0042】
まず、ゲーム装置22は、対局を行なうために、ネットワークを介して接続されるサーバ(囲碁対局サービスサーバ10、対局サーバA,B等)やパーソナルコンピュータ18、または近接している他のゲーム装置23との通信を確立する(ステップA1)。
【0043】
ゲーム装置22は、対局相手の他のゲーム装置との通信状態を確立すると、対局条件の設定を行なう(ステップA2)。対局条件の設定は、複数の条件項目についての設定を入力し、相手側のゲーム装置に送信し、設定内容に合意を受けることにより確定される。
【0044】
対局条件の合意がなされると、ゲーム装置22は、対局のための入力を受けながら、相手との対局を実行する(ステップA3)。
次に、図5のフローチャート中に示すステップA2における対局条件の設定処理の詳細について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0045】
まず、所定の操作によって対局条件の設定の実行が指示されると、CPU40は、対局条件の初期値として持ち時間(TM)を40分、試し打ち許可フラグ (SY)を“1”(試し打ち許可を示す)に設定し、対局条件設定用の画面を表示させる。なお、初期値とする値は、予め任意に設定できるものとする。
【0046】
図7(a)には、対局条件設定用の画面の一例を示している。図7(a)に示す例では、条件項目として、ハンディを決める「手合い」、持ち時間を決める 「時間」、対局中の試打の許可/不許可を決める「試打」が設けられ、それぞれの設定内容を変更(増加、減少)するためのキーの他、対局条件の相手への送信を指示するための「申し込み」キーが設けられている。なお、初期画面では、各項目について初期値として設定された内容に応じた表示がなされるものとする。
【0047】
ここで、各条件項目のキーに対する操作があると(ステップB3)、CPU40は、キー入力に応じた処理を実行する。
すなわち、手合い減キーが押された場合(ステップB4)、CPU40は、SRAM46に格納されたハンディデータ46b(HD)の値を1つ減らし(ステップB5)、この値が「0」よりも小さくなければ(ステップB6)、変更後のハンディデータ46bの値に応じた内容に対局条件設定用の画面を更新する(ステップB29)。
【0048】
一方、変更後のハンディデータ46b(HD)が「0」よりも小さい場合、CPU40は、ハンディデータ46b(HD)の値を0とし(ステップB7)、手合い減キーを消して対局条件設定用の画面を更新する(ステップB29)。
【0049】
また、手合い増キーが押された場合(ステップB9)、CPU40は、SRAM46に格納されたハンディデータ46b(HD)の値を1つ増やし(ステップB10)、この値が手合いの上限として予め設定された「25」よりも大きくなければ(ステップB11)、変更後のハンディデータ46bの値に応じた内容に対局条件設定用の画面を更新する(ステップB29)。
【0050】
一方、変更後のハンディデータ46b(HD)が「25」よりも大きい場合 (ステップB11)、CPU40は、ハンディデータ46b(HD)の値を25とし(ステップB12)、手合い増キーを消して対局条件設定用の画面を更新する(ステップB29)。
【0051】
また、時間減キーが押された場合(ステップB14)、CPU40は、SRAM46に格納されたタイマカウンタ46a(TH)の値を10減らし(ステップB15)、この値が「0」よりも小さくなければ(ステップB16)、変更後のタイマカウンタ46aの値に応じた内容に対局条件設定用の画面を更新する(ステップB29)。なお、タイマカウンタ46aの減数の単位は、10毎ではなく任意の数とすることができる。
【0052】
一方、変更後のタイマカウンタ46a(TM)が「0」よりも小さい場合、CPU40は、早打処理モードでの対局の実行を設定し、早打モードが設定されたことを表すように対局条件設定用の画面を更新する(ステップB29)。早打処理モードは、持ち時間無しで、全ての着手を一定時間内(例えば30秒)で行なう必要のある対局モードである。
【0053】
また、時間増キーが押された場合(ステップB18)、CPU40は、SRAM46に格納されたハンディデータ46b(HD)の値を10増やし(ステップB19)、この値が持ち時間の上限として予め設定された「720」よりも大きくなければ(ステップB20)、変更後のタイマカウンタ46aの値に応じた内容に対局条件設定用の画面を更新する(ステップB29)。
【0054】
一方、タイマカウンタ46a(TM)が「720」よりも大きい場合(ステップB20)、CPU40は、タイマカウンタ46a(TM)の値を720とし (ステップB21)、時間増キーを消して対局条件設定用の画面を更新する(ステップB29)。
【0055】
また、試打有りキーが押された場合(ステップB23)、CPU40は、SRAM46に格納された試し打ち許可フラグ46cの値を“1”として(ステップB24)、試し打ちの許可を表すように対局条件設定用の画面を更新する(ステップB29)。
【0056】
一方、試打無しキーが押された場合(ステップB25)、CPU40は、SRAM46に格納された試し打ち許可フラグ46cの値を“0”として(ステップB26)、試し打ちの不許可を表すように対局条件設定用の画面を更新する(ステップB29)。この場合、対局用の表示画面中に設けられるキー入力部(図11参照)には、図7(b)に示すように、試し打ちの実行を指示するための「試打」キーが表示されない。
【0057】
以上のようにして、各条件項目に対して所望の条件を設定した後、申し込みキーが押された場合(ステップB27)、CPU40は、設定された対局条件を対局相手のゲーム装置に送信する(ステップB28)。
【0058】
なお、対局条件についての合意の確認は、例えば対局を行なう一方のゲーム装置から対局条件を送信して、他方のゲーム装置において合意を得る方式、対局を行なう双方のゲーム装置が囲碁対局サービスサーバ10に対局条件を送信して、囲碁対局サービスサーバ10において調整する方式、あるいは検索条件を対局を行なうゲーム装置で相互に送信して、それぞれのゲーム装置において調整して提示する方式などを用いることができる。
【0059】
また、試し打ちの許可/不許可は、対局相手の間で決めるのではなく、囲碁対局サービスサーバ10を介して他のゲーム装置との間で対局を行なう場合であれば、囲碁対局サービスサーバ10側から強制的に試し打ちを禁止するようにしても良い。この場合、囲碁対局サービスサーバ10は、対局する双方のゲーム装置に対して、試打禁止を通知することで、SRAM46の試し打ち許可フラグ46cに試し打ちの不許可を示す“0”を設定させる。
【0060】
例えば、囲碁対局サービスサーバ10から囲碁対局のサービスを受けることが可能なゲーム装置中で大会を行なう場合や、昇段試験などを行なう場合などに禁止して、公正を図ることができる。
【0061】
次に、対局を行なう際の着手のデータ入力の動作(着手修正)について、図8、図9、及び図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。図11には、対局途中のLCD50によって表示される画面の一例を示している。本実施形態におけるゲーム装置は、盤面を表す画面中の着手の位置を簡単な操作によって入力し、その入力位置が所望する位置でなかった場合に正しい位置に微調整(着手修正)できる機能が設けられている。
【0062】
ここで、LCD50によって表示される対局用の画面について説明する。LCD50は、囲碁ゲームを行なう上で必要な各種の情報を、例えば図11に示すようにして表示するもので、碁盤の盤面を表す盤面表示、ハマの数を黒石、白石それぞれについて表示させるためのハマ表示、黒番、白番それぞれの時間を表示するための時間表示、動作を規定する指示を入力するための複数のキーを含むキー入力部が設けられている。
【0063】
キー入力部には、上下左右方向のそれぞれを示すカーソルキー、試し打ちの実行を指示するための「試打」キー、パスを指示するための「パス」キー、投了を指示するための「投了」キー、対局の中断を指示するための「中断」キーが設けられている。また、キー入力部には、状況に応じて利用者からの所定の指示を入力するためのキーが設けられる。
【0064】
着手を示す盤面表示上の石を置く位置の指定や、キー入力は、ペン形状の指示棒や指先によって、LCD50の表示画面と一体化されたタッチパネル44の検出面をタッチすることによって行なわれる。タッチパネル44によってタッチ入力があったことが検出されると、CPU40は、タッチされた位置に応じた処理を実行する(ステップC1)。
【0065】
ここで、盤面表示中で指定(打石)があった場合(ステップC10)、CPU40は、指定された位置と、盤面表示中に設けられた盤面を表す罫の交点(格子点)の中で最も近い位置を求め、該当する格子点に石を表すパターンを着手の候補位置として点滅表示させる(ステップC11)。図12(a)には、指定された位置に最も近い格子点に石を表すパターンが表示された状態を表している。なお、図12(a)に示す表示例は、自ゲーム装置側が先番であり、黒石を打石する場合を例にしている。
【0066】
CPU40は、打ち石があると、図12(a)に示すように、その着手の内容(盤面上における打ち石の位置等)を対局相手に送信する指示を入力するための決定送信キーを、キー入力部に追加して表示させると共に、この決定送信キーを点滅表示させる(ステップC12)。
【0067】
打ち石が所望する位置であって問題が無いために、送信決定キーが選択された場合には(ステップC14,C26)、CPU40は、着手の内容を対局相手に送信するための送信処理を実行すると共に(ステップC27)、SRAM46中に棋譜データ46fとして着手の内容を示すデータを格納する。
【0068】
一方、キー入力部におけるカーソルキーがタッチ(指示位置が入力)された場合(ステップC15,C17,C19,C21)、CPU40は、着手の候補位置として石のパターンを点滅表示させている位置を、指示されたされたキーの種類に応じた方向に移動させる(ステップC16,C18,C20,C22)。すなわち、先に入力された指示位置によって決められた格子点の位置について微調整(変更)を行なう。
【0069】
例えば、図12(a)に示す状態において、右方向を示すキーが指示された場合、CPU40は、図12(b)に示すように、点滅表示されている黒石のパターンを1格子点分右に移動させて点滅表示させる。
【0070】
同様にして、他の各方向(上下左)のキーが指示された場合も、それぞれに応じた方向に点滅表示のされているパターンの位置を移動させる。また、複数の格子点を通過する位置に移動させる場合には、複数のキーを組み合わせて指示することで位置を変更することができる。
【0071】
なお、着手の候補位置が点滅表示されている状態で、新たに盤面表示中で指定(打石)があった場合(ステップC23)、CPU40は、最初の打ち石があった場合と同様にして、指定された位置と、盤面表示中に設けられた盤面を表す罫の交点(格子点)の中で最も近い位置を求め、該当する格子点に石を表すパターンを着手の候補位置として点滅表示させ(ステップC24)、先に指示された位置において点滅表示していたパターンを消去する。この、新たに入力された指示位置において点滅表示されているパターンについても、前述と同様にしてカーソルキーの選択によって微調整することができる。
【0072】
このようにして、ペン形状の指示棒や指先等によってタッチパネル44をタッチすることによって指示した打ち石の位置は、キー入力部に設けられたカーソルキーを選択する位置指示を行なうことで、任意に変更することができる。
【0073】
従って、特に指先などで位置指定を行なう際に、正確に盤面表示中の1つの格子点を指示できないとしても、適当な位置指示によって着手の候補位置を石のパターンにより点滅表示させ、その位置をカーソルキーの指定によって微調整すれば良いので、注意して位置指定を行なうといった必要が無く、操作負担が非常に軽くなる。
【0074】
なお、前述のように、盤面表示中での位置指定(打石)によって着手の候補位置を指定するのではなく、以下のようにして最初からカーソルキーの操作によって着手の候補位置を指定することができる。
【0075】
図13(a)には、対局の相手側からの着手の情報が受信されて、その位置が白石パターンによって点滅表示され、自分の手番となった状態を示している。この時、CPU40は、図13(a)中のA位置に示すように、直前の自分の手による石のパターンに対して、他の石の表示パターンとは異なる特定のパターンを付加しておく。
【0076】
この時、キー入力部のカーソルキーが選択された場合(ステップC2,C4,C6,C8)、CPU40は、直前の自分の手による石の位置を基準とするカーソルキーが示す方向の隣接する格子点の位置に、打ち石を示す位置指示があったものとし、着手の候補位置として石のパターンを点滅表示させる。
【0077】
図13(b)には、図13(a)に示す状態で上向きのカーソルキーが選択された場合に、着手の候補位置として点Aの1つ上の格子点に石のパターンが点滅表示された状態を示している。
【0078】
同様にして、左方向を示すキーが選択された場合には(ステップC8)、A位置の左隣の格子点の位置を着手の候補位置とし(ステップC9)、下方向を示すキーが選択された場合には(ステップC4)、A位置の1つ下の格子点の位置を着手の候補位置とし(ステップC5)、右方向を示すキーが選択された場合には(ステップC6)、右隣の格子点の位置を着手の候補位置とする(ステップC7)。
【0079】
ただし、図13(a)に示すように、指定された方向に既に他の石が置かれている場合には、カーソルキーによって入力された指示を無視する。
こうして、着手の候補位置が指定され、指定された位置に石のパターンが点滅表示されると、前述したようにして、カーソルキーの操作によって、任意に位置を変更(微調整)することができる(ステップC12〜C22)。
【0080】
このようにして、カーソルキーに対する操作によっても、盤面表示中の石を置くべき任意の格子点を指定することができるので、位置指示の操作を好みに合わせて使用することができる。
【0081】
なお、前述した図8及び図9のフローチャートに示す処理の中でカーソルキー以外のキーが選択された場合(ステップC13,C25)、CPU40は、図10に示すように、設定されたキーに応じた処理、すなわち試打キーが選択された場合には試打処理(ステップC25,C26)、パスキーが選択された場合にはパス処理(ステップC27,C28)、投了キーが選択された場合には投了処理(ステップC29,C30)、中断キーが選択された場合には中断処理(ステップC31,C32)をそれぞれ実行する。
【0082】
なお、前述した説明では、着手の候補位置の変更(微調整)を行なう場合には、キー入力部に設けられたカーソルキーに対する操作によって行われるものとしているが、図14に示すフローチャートの手順に従って、カーソルキーを使用せずに盤面表示中における位置指示によって、着手の候補位置の変更を行なうようにしても良い。
【0083】
この場合、例えば図15(a)に示すように、着手の候補位置の変更操作を行なうことを指示するための修正キーをキー入力部に設けるものとする。
着手の候補位置で石のパターンが点滅表示されている時、修正キーが選択された場合(ステップC14,C33)、CPU40は、着手の候補位置の周辺部における、その次に入力される指示位置に応じて着手の候補位置を変更する。
【0084】
すなわち、図15(b)に示す上側(A)がタッチされた場合(ステップC34,C35)、CPU40は、点滅表示されている黒石のパターンを1格子点分右に移動させて点滅表示させる。
【0085】
同様にして、下側(B)がタッチされた場合(ステップC34,C37)、点滅表示を1つ下の格子点に移動させ、右側(C)がタッチされた場合(ステップC34,C39)、点滅表示を1つ右の格子点に移動させ、左側(D)がタッチされた場合(ステップC34,C41)、点滅表示を1つ左の格子点に移動させて、点滅表示のされているパターンの位置を移動させる。また、複数の格子点を通過する位置に移動させる場合には、点滅表示のされているパターンの位置を基準とした、その周辺部の位置指示を組み合わせて指示することで位置を変更することができる。
【0086】
ただし、図15(b)に示す、点滅表示のされているパターンの位置を基準とした周辺部の範囲は、各方向の盤面表示の外縁まで含まれているものとする。
なお、図14を用いた説明では、修正キーを用いるものとして説明したが、位置指示だけによって移動方向を指示することもできる。
【0087】
第1に、盤面表示の周辺部(格子点の存在しない部分)がタッチパネル44による座標検出の有効範囲内である場合、その周辺部に対する位置指示に応じて、着手の候補位置を移動させるようにしても良い。例えば、盤面を表す表示部を外れた右側の周辺部が位置指示された場合、CPU40は、着手の候補位置を右側に変更して、石のパターンを点滅表示させるように制御する。
【0088】
第2に、着手の候補位置で点滅表示されている石のパターンの周辺部において、短い間隔で連続する位置指示(マウスのダブルクリックの操作に該当する)があった場合に、CPU40は、着手の候補位置の変更(微調整)の指示であるものと判別して、図15(b)に示すような、指示された位置に応じて着手の候補位置を変更する。
【0089】
第3に、石のパターンが点滅表示されている着手の候補位置が位置指示され、そのままペン形状の指示棒あるいは指先がタッチパネル44の座標検出面から離されずに他の格子点の位置まで移動され、その位置で座標検出面から離された場合に(マウスのドラッグの操作に該当する)、CPU40は、位置指示された着手の候補位置を、移動先の格子点へ変更(微調整)する指示であるものと判別して、指示された位置の格子点に着手の候補位置を変更する。
【0090】
以上のような方式を用いても、簡単に着手の候補位置を変更することができる。こうして、所望する格子点の位置に着手の候補位置が変更された後、送信決定キーが選択された場合には(ステップC14,C26)、CPU40は、着手の内容(打ち石の位置等)を対局相手に送信するための送信処理を実行すると共に(ステップC27)、SRAM46中に棋譜データ46fとして着手の内容を示すデータを格納する。
【0091】
次に、図16及び図17に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態におけるゲーム装置に設けられた試打モードの動作について説明する。本実施形態では、通信手段を介した相手との対局中に、この対局とは別に、相手との対局の状況を利用した試し打ち(別の仮想的なゲーム)を実行させることができる。
【0092】
試し打ちが可能な試打モードは、対局の進行途中において、キー入力部に設けられた試打キーが選択されることによって起動される。試打モードは、相手との対局途中で、自分の手番の時に実行しても良いし、相手からの着手の情報の受信待ちの時に実行しても良い。
【0093】
試打モードの起動が試打キーの選択によって指示されると、CPU40は、SRAM46に格納される試打モードデータに初期値を設定する(ステップD1)。すなわち、CPU40は、試打手番フラグ46g(BWs)に現在の手番フラグ46e(BW)の値を設定することで次に打ち石される石の色(黒“1”または白“0”)を設定すると共に、試打モードでの手数を示す試打手番数データ46h(Nsy)に初期値1を設定する。
【0094】
また、CPU40は、盤面表示中のキー入力部に設けられた対局用のキー( 「試打」「パス」「投了」「中断」)に代えて、試打モード用のキーである「打石」キー、「一手戻し」キーをキー入力部に設定する。「打石」キーは、試し打ちの位置の確定を指示するために使用され、「一手戻し」キーは直前の試し打ちを取り消すために使用されるキーである。
【0095】
ここで、キー入力部におけるカーソルキーが選択された場合(ステップD8,D10,D12,D14)、CPU40は、直前の自分あるいは相手の手による石の位置を基準とするカーソルキーが示す方向の隣接する格子点の位置に、試し打ちとしての打ち石を示す位置指示があったものとし、着手の候補位置として石のパターンを点滅表示させる(ステップD9,D11,D13,D15)。
【0096】
すなわち、CPU40は、SRAM46の試打棋譜データ46jに格納された最も新しい(Nsyの値が最も大きい)置き石の位置(置き石データ)を参照して、その位置を基準としたカーソルキーによって指定された隣接する格子点の位置に、試打手番フラグ46gが示す値に対応する石パターンを点滅表示させる。なお、SRAM46の試打棋譜データ46jに格納されるデータの一例を図18に示している。
【0097】
ただし、初期段階で試打棋譜データ46jに格納されたデータがない場合には、CPU40は、棋譜データ46fに格納された最も新しい置き石の位置(置き石データ)を参照して、その位置を基準としたカーソルキーによって指定された隣接する格子点の位置に、試打手番フラグ46gが示す値に対応する石パターンを点滅表示させる。
【0098】
例えば、直前の打ち石が白石であった場合、試打手番フラグ46gには黒番を示す“1”となっている。ここで、上向きのカーソルキーが選択された場合に、試し打ちの着手の位置として直前に打たれた白石の1つ上の格子点に石のパターンが点滅表示させる(ステップD8,D9)。
【0099】
同様にして、左方向を示すキーが選択された場合には(ステップD14)、直前の白石の左隣の格子点の位置を試し打ちの着手の位置とし(ステップD15)、下方向を示すキーが選択された場合には(ステップD10)、直前の白石の1つ下の格子点の位置を試し打ちの着手の位置とし(ステップD11)、右方向を示すキーが選択された場合には(ステップD12)、直前の白石の右隣の格子点の位置を試し打ちの着手の位置とする(ステップD13)。
【0100】
ただし、指定された方向に既に他の石が置かれている場合には、カーソルキーによって入力された指示を無視する。
また、試打モードでの打ち石された位置での石のパターンは、通常の相手との対局状況を表す表示とは異なる形態によって表示させる。すなわち、CPU40は、SRAM46の試打手番数データ46h(Nsy)を参照し、その値が示す数字を石のパターンと重ね合わせて表示する。例えば、試打モードの第1打目であれば、数字「1」を石のパターンと共に表示させる。
【0101】
なお、カーソルキーの選択による試し打ちの位置指定ではなく、盤面表示中での直接的な位置指示もできる。すなわち、盤面表示中で指定(打石)があった場合(ステップD24)、CPU40は、指定された位置と、盤面表示中に設けられた盤面を表す罫の交点(格子点)の中で最も近い位置を求め、該当する格子点に既に打ち石済みであるかを、試打棋譜データ46jを参照して判別する(ステップD25)。
【0102】
ここで、打ち石済みでなかった場合、CPU40は、該当する格子点に、石を表すパターンを試し打ちの位置として点滅表示させる(ステップD26)。この場合も、試打手番数データ46h(Nsy)の値が示す数字を石のパターンと重ね合わせて表示する。
【0103】
試し打ちの位置が指定され石のパターンを点滅表示させると、CPU40は、キー入力部の「打石」キーを点滅表示させて、試し打ちの位置の確定の入力を促す(ステップD16)。
【0104】
ここで、「打石」キーを選択する指示が入力された場合(ステップD17)、CPU40は、「打石」キーを点滅表示を停止させると共に(ステップD18)、確定された試し打ちの着手のデータを試打棋譜データ46jに格納する(ステップD19)。
【0105】
また、CPU40は、後続する処理のために、試打手番数データ46h(Nsy)の値をインクリメント(1加算)し(ステップD20)、また試打手番フラグ46gの値を反転させる(現在のBWsの値が“1”であれば“0”、“0”であれば“1”に変換する)(ステップD21,D22,D23)。
【0106】
以下、同様にして試し打ちの着手の位置を順次指定することにより、白と黒のパターンが交互に表示されると共に、試し打ちの手数に応じた数字が石のパターンと重ね合わせて表示される。
【0107】
図19(a)には、試打モードにおける盤面表示の状態の一例を示している。図19(a)に示す例は、通信手段を介した相手との対局状況から継続して、黒石から試し打ちが行われ、8手目の白石のパターンが点滅表示されている状態を示している。試し打ちされた各石のパターンには、試し打ちの手数に応じた数字が付加されているため、試し打ちによる状況変化を容易に把握することができる。
【0108】
図19(a)に示す状態において、キー入力部の「一手戻」キーが選択された場合(ステップD21)、CPU40は、現在の試打手番数データ46h(Nsy)の値が“1”(初期値)であるかを判別する(ステップD32)。すなわち、「一手戻」キーによる指示に応じて戻すことが可能な試し打ちされた石が存在するかを判別する。
【0109】
試打手番数データ46h(Nsy)の値が“1”でない場合、CPU40は、試打棋譜データ46jを参照して、現在の試打手番数データ46h(Nsy)の値に該当する石のパターンを消去すると共に、一手前の石、すなわち(Nsy−1)に該当する石のパターンを点滅表示させる(ステップD33)。
【0110】
また、CPU40は、パターンを消去した、現在の試打手番数データ46h (Nsy)の値に該当する試打棋譜情報を試打棋譜データ46jから削除する (ステップD34)。
【0111】
図19(b)には、図19(a)に示す状態で「一手戻」キーが選択された場合に表示される盤面表示の一例を示している。図19(b)に示すように、「一手戻」キーを操作することで、先に点滅表示されていた8番目の白石のパターンが消去され、7番目の黒石のパターンが点滅表示される状態に変更される。
【0112】
CPU40は、後続する処理のために、試打手番数データ46h(Nsy)の値をデクリメント(1減算)し(ステップD35)、また試打手番フラグ46gの値を反転させる(現在のBWsの値が“1”であれば“0”、“0”であれば“1”に変換する)(ステップD21,D22,D23)。
【0113】
すなわち、キー入力部に設けられた「一手戻」キーに対する操作によって、先に入力した試し打ちの石を任意に取り消して、別の位置に置き直すといった操作が可能であり、様々な試し打ちを簡単に行なうことができる。
【0114】
一方、ステップD24における打石(位置指示)が、既に試し打ち済みの位置へのものであった場合、CPU40は、キー入力部の「一手戻」キーに代えて 「途中戻」キーを設定すると共に(ステップD27)、指定された位置の先の試し打ちによる石のパターンを点滅表示させる。すなわち、指示された位置の試し打ちまで、試し打ちの内容を戻すための指示が入力されたものと判別する。
【0115】
ここで、「途中戻」キーが選択されると、CPU40は、ステップD24において指示された試し打ち以降を、試打棋譜データ46jに格納されたデータを参照して判別し、該当する石のパターン表示を全て消去すると共に、試打棋譜データ46jから該当するデータを全て削除する(ステップD29)。
【0116】
また、CPU40は、ステップD24における打ち石について、試打棋譜データ46jを参照して、対応するBWsの値とNsyの値を判別し、このNsy値に試打手番数データ46h(Nsy)の値を変更する(ステップD30)。
【0117】
また、CPU40は、後続する処理のために、ステップD24における打ち石に対応するBWsの値を、試打手番フラグ46gの値として設定する(ステップD30)。
【0118】
図20には、キー入力部に「途中戻」キーが設定された状態の盤面表示の一例を示している。図20に示す例は、6手目に試し打ちされた白石を打ち直すために、6の数字が付加された白石のパターンが表示されている位置を指示することによって表示される表示である。ここで、「途中戻」キーを選択すると、6手目以降の石のパターンが消去されて、5手目の黒石のパターンが点滅表示される。なお、この時、「途中戻」キーに代えて、「一手戻」キーの表示に戻されるものとする。
【0119】
こうして、試し打ちした途中の石を任意に指定することで、指定した位置の着手以降から再び試し打ちを行なうことができ、様々な試し打ちを簡単に行なうことができる。
【0120】
なお、試打モードが相手の手番の時に実行されていた場合、試し打ちが行われている間に対局相手から着手の内容を示す情報が送信されてくると(ステップD3)、CPU40は、相手の着手が想定していた手と一致しているかを、試打棋譜データ46jの最初に格納されているデータ(Nsy=0に対応するデータ)の置き石データと、受信した対局相手の着手の内容(盤面上における打ち石の位置)とを比較することによって判別する(ステップD4)。
【0121】
ここで、相手の着手が想定していた手であり、試し打ちによって盤面に表示されている石(数字の1が付加されている石のパターン)と同じ位置への着手であった場合には、CPU40は、対局相手からの着手の通知があったことを、例えば特定の音を発生させて通知すると共に、試打モードにおける盤面表示中で該当する相手の着手を示す石のパターンを点滅(あるいは特定の表示形態)によって表示させる(ステップD7)。この場合には、試打モードをそのまま継続させる。
【0122】
一方、相手の着手が想定していた手と違っていた場合、CPU40は、試し打ちによって表示されている石のパターンの全てを消去し(ステップD5)、対局相手からの着手の通知があったことを、例えば特定の音を発生させて通知すると共に、盤面表示中で該当する相手の着手を示す石のパターンを点滅(あるいは特定の表示形態)によって表示させる(ステップD6)。また、CPU40は、試打棋譜データ46jに格納されている試打モードにおいて指定された全ての着手のデータを消去して(ステップD39)、試打モードを終了する。
【0123】
なお、試打モードが自分の手番の時に実行されていた場合に、キー入力部に設けられた「試打終了」キーが選択されると(ステップD36)、CPU40は、試打棋譜データ46jの最初に格納されているデータ(Nsy=0に対応するデータ)の置き石データをもとに、該当する石のパターンを通常の対局時と同じ表示形態によって点滅表示させる。
【0124】
また、CPU40は、その他の試し打ちによって表示されている石のパターンの全てを消去し(ステップD38)、試打棋譜データ46jに格納されている試打モードにおいて指定された全ての着手のデータを消去して(ステップD39)、試打モードを終了する。
【0125】
すなわち、試打棋譜データ46jに最初に格納されているデータは、試打モードにおける自分の着手の試し打ちのデータであり、試し打ちにより正着であると確認を取ることができた着手を示すものとして、そのまま相手との対局の盤面表示に残す。これにより、試打モードにおいて確認した着手を、試打モードを終了させた後、改めて指定するといった手間を省くことができる。
【0126】
なお、この着手を表す石のパターンの表示位置は、「送信決定」キーが選択されて、対局相手に送信されるまでは、着手修正の操作によって任意に変更することができる。
【0127】
このようにして、通信手段を介した相手との対局の状況を表す盤面表示の内容をそのまま継続して利用し、試打モードにおいて任意に試し打ちをすることができるので、盤面を表す表示を有効に利用することができる。
【0128】
また、通信手段を介した相手との対局を行なうだけでなく、本戦とは別に試し打ちをできることから、ゲーム装置として、より有効な機能を提供できることになる。
【0129】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るゲーム装置によれば、通信手段を介した相手との対局の状況を表す盤面表示の内容をそのまま継続して利用し、試打モードにおいて任意に試し打ちをすることができるので、盤面を表す表示を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるゲーム装置を利用するシステムの構成を示す図。
【図2】公衆回線網16を介して接続された会員側の構成(モデム20、ゲーム装置22)について説明するための構成図。
【図3】本実施形態におけるゲーム装置22及びモデム20の電子回路の構成を示すブロック図。
【図4】ゲーム装置22のSRAM46に格納される各種データの一例を示す図。
【図5】本実施形態における囲碁対局サービスサーバ10の全体動作の概略について説明するためのフローチャート。
【図6】図5のフローチャート中に示すステップA2における対局条件の設定処理の詳細について説明するためのフローチャート。
【図7】対局条件設定用の画面の一例を示す図。
【図8】対局を行なう際の着手のデータ入力の動作の一部について説明するためのフローチャート。
【図9】対局を行なう際の着手のデータ入力の動作の一部について説明するためのフローチャート。
【図10】対局を行なう際の着手のデータ入力の動作の一部について説明するためのフローチャート。
【図11】対局途中のLCD50によって表示される画面の一例を示す図。
【図12】指定された位置に最も近い格子点に石を表すパターンが表示され、その位置を修正する状況を説明するための図。
【図13】カーソルキーの操作によって着手の候補位置を指定する場合の状況を説明するための図。
【図14】カーソルキーを使用せずに盤面表示中における位置指示によって着手の候補位置の変更を行なう処理を説明するためのフローチャート。
【図15】カーソルキーを使用せずに盤面表示中における位置指示によって着手の候補位置の変更を行なう処理の状況を説明するための図。
【図16】本実施形態におけるゲーム装置に設けられた試打モードの動作について説明するためのフローチャート。
【図17】本実施形態におけるゲーム装置に設けられた試打モードの動作について説明するためのフローチャート。
【図18】試打棋譜データ46jに格納されるデータの一例を示す図。
【図19】試打モードにおける一手戻しを行なう場合の盤面表示の状態の一例を示す図。
【図20】試打モードにおける途中戻しを行なう場合の盤面表示の状態の一例を示す図。
【符号の説明】
10…囲碁対局サービスサーバ
12…サービスプロバイダ
14…インターネット
16…公衆回線網
18…パーソナルコンピュータ
20…モデム
22,23…ゲーム装置
22a…LCD
22b…タッチパネル
39…電話機
40…CPU
42…記憶装置
44…タッチパネル
46…SRAM
48…LCDドライバ周辺回路
50…LCD
52…無線通信I/F
54…アンテナ
56…電池
60…CPU
62…SRAM
64…モデムチップセット
65…ラインI/F
66…変復調IC
67…RFI/F
68…アンテナ

Claims (6)

  1. 通信手段を介して相手装置と着手情報を送受信することでゲームを行うゲーム装置において、
    ゲームの状況を表示画面に表示する表示手段と、
    前記表示手段の表示画面に対応する着手の指示位置を入力する入力手段と、
    前記通信手段を介して前記ゲームが進行させられるための着手情報を受信する情報伝送手段と、
    前記情報伝送手段によって受信された着手情報を用いてゲームを進行させ、前記表示手段にゲームの状況を表示させる制御手段とを備え、
    前記制御手段は、試打モードが設定されることにより、前記入力手段によって入力された着手の指示位置をもとにして、前記ゲームの状況を利用した試し打ちを進行させ、前記表示手段に試し打ちの状況を表示させる試し打ち制御手段を具備したことを特徴とするゲーム装置。
  2. 前記入力手段は、前記表示手段の表示画面と一体化された位置検出面に対する着手の指示位置を入力するものであり、
    前記通信手段は、前記入力手段によって入力された着手の指示位置を表す情報を送信するものであることを特徴とする請求項1記載のゲーム装置
  3. 前記入力手段は、ペン形状の指示棒によって指示された前記位置検出面における着手の指示位置を入力することを特徴とする請求項2記載のゲーム装置。
  4. 前記試し打ち制御手段は、相手とのゲームの状況を表す表示と異なる形態によって、試し打ちの状況を表示させることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のゲーム装置。
  5. 前記試し打ち制御手段は、前記表示手段の前記入力手段によって入力された着手の指示位置に基づく位置に、試し打ちの手数に応じた数字を表示させるものであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のゲーム装置。
  6. 通信手段を介して相手装置と着手情報を送受信することでゲームを行なうゲーム装置を構成するコンピュータを制御するためのプログラムを記録した記憶媒体であって、
    コンピュータを、
    ゲームの状況を表示画面に表示する表示手段
    前記表示手段の表示画面に対応する着手の指示位置を入力する入力手段
    前記通信手段を介して前記ゲームが進行させられるための着手情報を受信する情報伝送手段
    前記情報伝送手段によって受信された着手情報を用いてゲームを進行させ、前記表示手段にゲームの状況を表示させる制御手段
    試打モードが設定されることにより、前記入力手段によって入力された着手の指示位置をもとにして、前記ゲームの状況を利用した試し打ちを進行させ、前記表示手段に試し打ちの状況を表示させる試し打ち制御手段
    として機能させるための制御プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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