JP3866135B2 - Multilayer gas sensor element, method for manufacturing the same, and gas sensor - Google Patents
Multilayer gas sensor element, method for manufacturing the same, and gas sensor Download PDFInfo
- Publication number
- JP3866135B2 JP3866135B2 JP2002097567A JP2002097567A JP3866135B2 JP 3866135 B2 JP3866135 B2 JP 3866135B2 JP 2002097567 A JP2002097567 A JP 2002097567A JP 2002097567 A JP2002097567 A JP 2002097567A JP 3866135 B2 JP3866135 B2 JP 3866135B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- porous
- electrode
- unfired
- insulating base
- intermediate layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は積層型ガスセンサ素子及び積層型ガスセンサ素子の製造方法並びにガスセンサに関する。更に詳しくは、製造時から使用時において第1電極を確実に保護できる積層型ガスセンサ素子及びこのような積層型センサ素子を備えるガスセンサに関する。更に、このような積層型ガスセンサ素子を安定して確実に製造することができる積層型ガスセンサ素子の製造方法に関する。
本発明の積層型ガスセンサ素子及びガスセンサは、自動車等の内燃機関の排気ガス中のガス成分の検知及び測定に使用されるラムダセンサ素子、空燃比センサ素子、窒素酸化物センサ素子及び炭化水素ガスセンサ素子等のガスセンサ素子及びこのようなガスセンサ素子を備えるガスセンサとして好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、センサ素子の被測定雰囲気に晒されるラムダセンサ素子に設けられた検知電極や、空燃比センサ素子に設けられた外側ポンプ電極等の各種の電極を保護する目的、及び、被測定雰囲気の流速を各種電極と接触させるまでに律速させる目的等の種々の目的を達するためにセンサ素子の最外部に位置する電極を覆う多孔質部が設けられてきた。
その形態としては、例えば、特開2001−281207号公報等に例示されるように、センサ素子の最表層の必要な部位にのみ多孔質部を形成する形態や、特開2001−242122号公報等に例示されるように、必要な部位に多孔質部を形成し、多孔質部が形成されていない部位には緻密な補強層を設ける形態などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来より設けられてきた多孔質部であって上記のような各種の目的を果たすことができるが、従来のセンサ素子では設けられることのなかった多孔質部を有する第2絶縁性基部を備える。この第2絶縁性基部を備える場合に、第2絶縁性基部直下の電極を保護することができる積層型ガスセンサ素子及びこのような積層型ガスセンサ素子を備えるガスセンサを提供することを目的とする。更に、このような積層型ガスセンサ素子を安定して確実に製造することができる積層型ガスセンサ素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の積層型ガスセンサ素子は、絶縁性セラミックスから形成された第1絶縁性基部、通気性を有する多孔質部と、非多孔質部とを有し、該第1絶縁性基部に対向して配置され、且つ絶縁性セラミックスから形成された第2絶縁性基部、該第1絶縁性基部と第2絶縁性基部との間に配置された固体電解質体、電極部及び電極リード部を有し、一面で該固体電解質体に接し、他面で被測定雰囲気に接する第1電極、一面で該固体電解質体に接し、該第1電極に対向する第2電極、及び該第2絶縁性基部と、該第1電極の該電極リード部との間に、少なくとも該第2絶縁性基部の該多孔質部と該非多孔質部との境界線を覆うように配置された、該多孔質部と該非多孔質部との素子の厚さ方向における段差を緩和乃至解消する中間層、を備えることを特徴とする。
また、本発明の積層型ガスセンサ素子では、上記中間層は、通気性を有する多孔質部と非多孔質部とからなり、該中間層の該多孔質部が、上記第1電極が被測定雰囲気に接することを妨げないように配置されたものとすることができる。更に、上記中間層の上記多孔質部と該中間層の上記非多孔質部との境界線と上記第2絶縁性基部の上記境界線とは重ならないものとすることができる。
【0005】
本発明の積層型ガスセンサ素子の製造方法は、上記第2絶縁性基部の上記多孔質部となる未焼成多孔質部と、上記第2絶縁性基部の上記非多孔質部となる未焼成非多孔質部とを備える上記第2絶縁性基部となる未焼成第2絶縁性シートの表面であり且つ上記第2絶縁性基部の上記境界線となる線を少なくとも含む領域に、上記中間層となる中間層用ペーストを塗布した後、乾燥させて未焼成中間層を形成することにより、上記第1電極となる未焼成第1電極が形成されることとなる面を平坦化する平坦化工程と、該平坦化工程の後に行う工程であって、該未焼成第1電極が形成されることとなる面に、導電層用ペーストを塗布した後、乾燥させて該未焼成第1電極を形成する未焼成第1電極形成工程と、を備えることを特徴とする。
【0006】
他の本発明の積層型ガスセンサ素子の製造方法は、上記第2絶縁性基部の上記多孔質部となる未焼成第2絶縁性基部多孔質部と上記第2絶縁性基部の上記非多孔質部となる未焼成第2絶縁性基部非多孔質部とを備える上記第2絶縁性基部となる未焼成第2絶縁性シートの表面のうち、該未焼成第2絶縁性基部多孔質部の表面、及び、該未焼成第2絶縁性基部非多孔質部の表面であって且つ該未焼成第2絶縁性基部多孔質部に隣接する領域、に焼成されて多孔質化する多孔質化中間層用ペーストを塗布した後、乾燥させて上記中間層の上記多孔質部となる未焼成中間層多孔質部を形成する未焼成中間層多孔質部形成工程と、該未焼成第2絶縁性シートの表面であって且つ該未焼成中間層多孔質部が形成されていない領域、又は、該未焼成第2絶縁性シートの表面であって且つ該未焼成中間層多孔質部が形成されることとなる領域を除く領域に、焼成されても多孔質化しない非多孔質化中間層用ペーストを塗布した後、乾燥させて上記中間層の上記非多孔質部となる未焼成中間層非多孔質部を形成する未焼成中間層非多孔質部形成工程と、を行うことにより、上記第1電極となる未焼成第1電極が形成されることとなる面を平坦化し、その後、該未焼成第1電極が形成されることとなる面に、導電層用ペーストを塗布した後乾燥させて該未焼成第1電極を形成する未焼成第1電極形成工程を備えることを特徴とする。
本発明のガスセンサは、上記の積層型ガスセンサ素子を備えることを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明の積層型ガスセンサ素子によると、製造時から使用時において第1電極を確実に保護でき、更には、素子全体の機械的強度を向上させることができる。
中間層が多孔質部と非多孔質部とを備える場合にも、製造時から使用時において第1電極を確実に保護でき、更には、同様に早期に測定を開始でき、小型化でき、熱膨張差等に起因する素子の割れやクラックの発生も防止できる。
また、中間層と第2絶縁性基部との各々の境界線が重ならないことにより、特に効果的にセンサ素子の割れやクラックの発生を防止できる。
更に、本発明の積層型ガスセンサ素子の製造方法によると、本発明の積層型ガスセンサ素子を安定して確実に得ることができる。
また、本発明のガスセンサによると、小型であって、早期に測定を開始することができ、このセンサは耐久性にも優れる。
【0008】
【発明の実施の形態】
[1]本発明の素子を構成する部分
本発明の積層型ガスセンサ素子は、少なくとも、第1絶縁性基部と、イオン導電部と、中間層と、第2絶縁性基部と、の4つの部分を備える。以下、これら部分及びその他、素子の備えることができる部分について説明する。
【0009】
(1)第1絶縁性基部
上記「第1絶縁性基部」は、積層型ガスセンサ素子(以下、単に「素子」ともいう)全体の強度を後述する第2絶縁性基部と共に保障する部分である。
この第1絶縁性基部の形状及び大きさ等は特に限定されないが、通常、その厚さは0.1mm以上(好ましくは0.2〜1.5mm、更に好ましくは0.5〜1.0mm、通常2.0mm以下)である。この厚さが0.1mm未満であると素子強度の保障を十分に行うことが困難となることや、製造時に第1絶縁性基部上に他の部分となる未焼成層を積層する工程を行う場合には、この積層が困難となる場合がある。また、第1絶縁性基部は単層体であっても複層体であってもよい。
【0010】
上記「絶縁性セラミックス」は、十分な絶縁性を発揮できればよい。絶縁性の程度は使用環境や素子の大きさ等により異なるため特に限定されないが、例えば、温度800℃において後述するイオン導電部が備える一対の電極の電極リード間のみの電気抵抗値が1MΩ(好ましくは10MΩ)以上となる絶縁性を発揮できることが好ましい。このような絶縁性を発揮させることができる絶縁性セラミックスとしては、アルミナ、ムライト、スピネル、ステアタイト及び窒化アルミニウム等のうちの1種又は2種以上を主成分とするもの等を挙げることができる。これらの中でもアルミナ又はアルミナを主成分とする絶縁性セラミックスは安価であり、加工が比較的容易であるため好ましい。
【0011】
絶縁性セラミックスとして、アルミナ又はアルミナを主成分とするものを用いる場合には十分な絶縁性及び耐熱性(耐熱衝撃性等)が発揮されるように、その全体に対してアルミナを70質量%以上(より好ましくは80質量%以上、更に好ましく90質量%以上、100質量%であってもよい)含有することが好ましい。一方、その残部は、絶縁性セラミック部に直接接して積層される部位(例えば、固体電解質体等)を構成する成分を1〜20質量%含有することができる。残部に絶縁性セラミック部に直接接して積層される部位を構成する成分が含有されることにより、第1絶縁性基部と第1絶縁性基部に直接接して積層される部位との間の熱膨張差が緩和される。
【0012】
しかし、絶縁性セラミック部が特に高い絶縁性を発揮できることを要する場合は、その全体に対してアルミナを90質量%以上(より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは99.99質量%以上)含有し、且つシリカを10000ppm以下(より好ましくは1000ppm以下、更に好ましくは50ppm以下)であるか又はシリカを含有しない(測定限界以下)ものであることが好ましい。このような絶縁性セラミックスであることにより、例えば、基部の表面又は内部にヒータを備える場合であっても、ヒータから電極への電流のリークを確実に防止できる。
【0013】
(2)イオン導電部
上記「イオン導電部」は、固体電解質体と一対の電極とを備え、所定のイオン又は気体を一方の電極の側から他方の電極の側へ移動させることができる部分である。このイオン導電部は、例えば、被測定ガスの濃度を電位差として出力できる濃淡電池部や、一対の電極へ電圧を印加することにより一方の電極の側から他方の電極の側へ所定のイオン又は気体等を移動させることができるポンプセル部等として機能させることができる。このイオン導電部は、固体電解質体と一対の電極のみからなっていてもよいが、その他にも例えば、固体電解質体の内部抵抗を測定するための電極等の他の部分を備えることができる。また、このイオン導電部は、素子内に1つだけを備えていてもよいが、素子内に2つ以上を備えていてもよい。
尚、被測定ガスは、被測定雰囲気を構成するガスであって、本発明の素子又は他の本発明の素子による測定目的ガスであり、1種又は2種以上の成分からなるものである。
【0014】
(2−1)固体電解質体
上記「固体電解質体」は、イオン導電性を有するものであれば特に限定されることなく用いることができる。この固体電解質体としては、例えば、ジルコニア系焼結体(イットリア等の安定化剤を含有できる)及びLaGaO3系焼結体等を挙げることができる。これらの中でも、酸素イオンを導電させる場合には、酸素イオン導電性に特に優れたジルコニア系焼結体(イットリア等を安定化剤として含有)を用いることが好ましい。
この固体電解質体(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部に備えられた固体電解質体を意味する)は、第1絶縁性基部及び/又は第2絶縁性基部に直接接して積層されていてもよく、電極やその他の部材を介して間接的に積層されていてもよい。
【0015】
また、固体電解質体の形状及び大きさは特に限定されない。更に、その厚さも特に限定されないが300μm以下(更に200μm以下、特に150μm以下、とりわけ50μm以下、通常20μm以上)にすることができる。特に、固体電解質体を150μm以下と薄くした場合には、素子を小型化でき、また熱伝導率がアルミナ等に比べて小さいのが通常である固体電解質体の体積を小さくでき、素子内の熱伝導性が向上し、ヒータの熱がイオン導電部に伝わり易くなるため素子の更なる早期始動が可能となる。更に、消費電力もより少なく抑えることが可能となる等、種々の優れた効果を発揮させることができる。
この固体電解質体は300μmを超えて厚い場合であっても素子としての機能は失われないが上記の優れた効果は得られ難くなる。一方、20μmより薄い場合には作製が困難となると共に、イオン導電性が十分に得られ難くなる傾向にある。
【0016】
(2−2)第1電極及び第2電極
上記「第1電極及び第2電極」は、固体電解質体の一面と他面とに対向して形成された一対の電極である。この一対の電極のうちの一方は、後述する第2絶縁性基部の備える多孔質部等を介して被測定雰囲気と接することができる第1電極(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部が備える電極を意味する)である。また、一対の電極のうちの他方は、大気雰囲気や一定圧力の参照ガスと接し、被測定雰囲気とは接しない電極(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部が備える電極を意味する)第2電極である。
【0017】
これら第1電極と第2電極の各々の形状は特に限定されないが、例えば、幅広に形成された電極部と、幅細に形成された電極リード部とから構成することができる。また、これらの電極の大きさも特に限定されない。更に、これらの電極を構成する材質は特に限定されないが、例えば、白金、金、銀、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びロジウムのうちの少なくとも1種を主成分(通常、各電極全体の70質量%以上)にすることができ、通常、白金を主成分とすることが好ましい。但し、第1電極と第2電極とは同じ材質から構成されてもよく、異なる材質から構成されてもよい。
【0018】
(3)第2絶縁性基部
上記「第2絶縁性基部」は、多孔質部と非多孔質部とからなる絶縁性セラミックスからなる部分を備え、イオン導電部(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部を意味する)を直接又は他部材を介して間接的に支持する部分であり、素子全体の強度を第1絶縁性基部と共に保障する部分である。この第2絶縁性基部の形状及び大きさ等は特に限定されないが、通常、その厚さは0.1mm以上(好ましくは0.2〜1.5mm、更に好ましくは0.5〜1.0mm、通常2.0mm以下)である。この厚さが0.1mm未満であると素子強度の保障を十分に行うことが困難となる場合がある。また、第1絶縁性基部と同様に製造時の積層が困難となる場合がある。また、この第2絶縁性基部は単層であってもよく、複層であってもよい。
【0019】
第2絶縁性基部を構成する多孔質部及び非多孔質部は、第1絶縁性基部を構成する絶縁性セラミックスと同様な絶縁性及び耐熱性を十分に発揮できる絶縁性セラミックスから形成されているものであることが好ましい。但し、第1絶縁性基部を形成する絶縁性セラミックスと、第2絶縁性基部を形成する絶縁性セラミックスとは、同じ組成であっても、異なる組成であってもよい。
【0020】
(3−1)第2絶縁性基部の多孔質部
上記「多孔質部」は、第2絶縁性基部の一部であって、イオン導電部(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部を意味する)を構成する一対の電極のうちの一方と素子外の被測定雰囲気とを接触させるための部分である。この多孔質部は、電極を構成する金属がリン、鉛及びケイ素等により被毒されることを防止する作用や、素子外における被測定ガスの流速に関わらず電極に接触する時点での被測定ガスの流速を略一定にする律速作用等を発揮することができる。この多孔質部はこれらの作用を十分に発揮できるために、気孔率5%以上(より好ましくは20%以上、更に好ましくは40%以上、通常80%以下)であることが好ましい。気孔率が5%未満であると、十分な気孔率の多孔質部を備える素子に比べると応答性が十分に向上しない傾向にある。
尚、この気孔率は、見掛け体積(気孔体積を含む)Vと、空気中における質量m1と、水中に浸して気孔に十分に水を含有させた含水質量m2とを用いて、下記式▲1▼より算出される。
{(m2−m1)/V}×100(%) ・・・・ ▲1▼
【0021】
(4)中間層
上記「中間層」は、第2絶縁性基部の第1電極が接することとなる側の面の多孔質部と非多孔質部との境界線を覆うように配置され、多孔質部と非多孔質部との素子の厚さ方向における段差が緩和乃至解消され、表面が平坦化される。これにより第2絶縁性基部と接する第1電極の、特に電極リード部が段差により変形したり、断線したりすることが防止される。この中間層は多孔質体のみからなっていてもよいし、非多孔質体のみからなっていてもよい。また、多孔質部と非多孔質部とを備えていてもよい。但し、第2絶縁性基部の多孔質部の全面に中間層を形成する非多孔質体又は中間層の非多孔質部が接して形成されることは好ましくない。
【0022】
中間層を構成する多孔質部及び非多孔質部は、第1絶縁性基部を構成する絶縁性セラミックスと同様に絶縁性及び耐熱性を十分に発揮できるものであることが好ましい。また、多孔質体又は多孔質部の材質及び構成等も第2絶縁性基部の多孔質部の場合と同様でよい。但し、第2絶縁性基部を構成する絶縁性セラミックス及び多孔質体又は多孔質部と、中間層を構成する絶縁性セラミックス及び多孔質体又は多孔質部とは、同じ組成であっても、異なる組成であってもよい。
【0023】
中間層が多孔質体からなる場合、及び中間層が多孔質部を有する場合は、この多孔質体又は多孔質部は、特に、第2絶縁性基部の多孔質部に接している部分は、気孔率5%以上(より好ましくは20%以上、更に好ましくは40%以上、通常80%以下)であることが好ましい。気孔率が5%未満であると、十分な気孔率の多孔質体又は多孔質部を備える素子に比べると応答性が低下することがある。また、中間層の厚さは特に限定されないが、通常、5〜100μm(更には10〜60μm、特に10〜50μm)とすることができる。この中間層の厚さが5μm未満であると中間層を設けることによる、第2絶縁性基部の表面を平坦化する効果が十分に得られ難くなる傾向にある。
【0024】
本発明の積層型ガスセンサ素子では、中間層17は、第2絶縁性基部の多孔質部と非多孔質部との境界の近傍のうちの所要個所のみに形成することができる。また、図2に示すように第2絶縁性基部16の長手方向における両側の境界の幅方向に形成することもできる。これら図1及び図2においては、幅方向の全長に渡って中間層を形成してもよいし、必要な個所のみ(例えば、第1電極のリード部の配置される部分のみ)に形成してもよい。更に、第2絶縁性基部の境界の近傍のすべてを覆うように形成することもできる。また、中間層は、第2絶縁性基部の幅方向における一方の側の境界の長手方向に形成することもできる。更に、幅方向における両側の境界の長手方向に形成することもできる。この場合、長手方向の全長に渡って中間層を形成してもよいし、必要な個所のみに形成してもよい。尚、いずれの態様においても、第1電極が被測定ガスと接触することを妨げなければ、中間層は多孔質体であっても、非多孔質体であってもよい。
【0025】
また、中間層は、例えば、図3に示すように第2絶縁性基部16の多孔質部161の全体及び非多孔質部162との境界を覆うように形成されていてもよい。但し、この場合は全体が非多孔質体ではなく、多孔質体であるか、第2絶縁性基部16の多孔質部161に対応する部分の少なくとも一部が中間層多孔質部171となっている必要がある。更に、中間層17は、例えば、図4に示すように第2絶縁性基部16の長手方向において多孔質部161及び非多孔質部162との境界近傍を除く部分以外のすべて渡って形成されていてもよい。この場合、中間層は多孔質体であっても、非多孔質体であってもよく、幅も段差が緩和乃至解消される限り特に限定されず、第2絶縁性基部の全幅に渡って形成されていてもよい。
【0026】
中間層17は、例えば、図5〜7に示すように第2絶縁性基部16の長手方向の全長に渡って形成することもできる。図5では、中間層17は、第2絶縁性基部16の長手方向において、第2絶縁性基部16の多孔質部161及び多孔質部161と非多孔質部162との境界の近傍のみが中間層多孔質部171となっており、他は中間層非多孔質部172である。また、図6では、中間層17は、第2絶縁性基部16の長手方向において、多孔質部161が形成されている側の端部から多孔質部161を超える部位までが多孔質体であり、その他は非多孔質体である。更に、図7では、中間層17は、第2絶縁性基部16の長手方向の全長に渡って多孔質体となっている。このように第2絶縁性基部16の多孔質部161の全てに中間層多孔質部171が接することにより、第1電極が被測定雰囲気に確実に接するようにすることができる。
【0027】
更に、中間層17が、図5〜7に示すように第2絶縁性基部16の長手方向において多孔質部161を跨いで形成されている場合は、中間層多孔質部171と中間層非多孔質部172との境界176と第2絶縁性基部16の多孔質部161と非多孔質部162との境界167とが、第2絶縁性基部の長手方向において重なっていないことが好ましい。このようにすれば第2絶縁性基部のクラック及び割れを効果的に防止できる。
【0028】
これら図1〜7に例示される態様及び例示された以外の態様においても、中間層多孔質部と中間層非多孔質部との境界は、第2絶縁性基部の多孔質部と非多孔質部との境界と重ならないように形成されていることが好ましい。これにより、第2絶縁性基部のクラック及び割れの発生をより効果的に防止できる。また、中間層の幅は段差が緩和乃至解消される限り特に限定されず、第2絶縁性基部の全幅に渡って形成されていてもよい。
【0029】
また、中間層多孔質部と中間層非多孔質部との境界が長手方向に傾斜している場合は、第2絶縁性基部と接していない側を境界とする。また、中間層多孔質部と中間層非多孔質部との境界の傾斜が大きい場合(例えば、中間層の長さ方向に対する傾斜面の角度が45°以下、特に30°以下と傾斜が緩やかな場合)、及び中間層が薄い場合、例えば、50μm以下、特に20μm以下である場合は、第2絶縁性基部の境界と中間層の境界とが、第2絶縁性基部の長手方向において重なっていても、クラック及び割れが生じ難いため、中間層は必ずしも上記のような構成にする必要はない。
【0030】
(5)第2絶縁性基部の前記多孔質部の具体的構成について
本発明の積層型ガスセンサ素子では、第2絶縁性基部が備える前記多孔質部は、その側面の一部又は全部が第2絶縁性基部を構成する非多孔質部により囲まれている。ここでいう「側面の一部が取り囲まれる」とは、例えば、図16に示すように多孔質部161が多角形板状体(角部が丸みを帯びていてもよい)からなる場合に、その側面が素子における三方から非多孔質部162により囲まれている態様を挙げることができる。また、図17示すように多孔質部161が多角形板状体からなる場合に、その側面が素子における対向する2方向から非多孔質部162により挟み込むように囲まれている態様を挙げることができる。これら図16〜17にも示されているように、素子の各角部(一面と他面とが交わる部位)の頂部(3つの辺が交わる部位)は非多孔質部162により形成されていることが好ましく、更には、各角部も非多孔質部により形成されていることが好ましい。この頂部や角部は素子の使用時に最も激しい冷熱間サイクルに晒される部位の一つであるからである。頂部や角部が非多孔質部により形成されていることで、素子全体の熱的強度及び機械的強度を効果的に向上させることができる。
【0031】
また、例えば、図18に示すように多孔質部161が多角形板状体からなる場合に、その側面の全面が非多孔質部162により囲まれている態様を挙げることができる。このような多孔質部161の側面の一部又は全面を取り囲む枠部(図16〜図18における168等)の幅は最狭部において少なくとも0.2mm以上であることが好ましい(素子の幅が2〜7mm程度において)。この枠部の最狭部における幅が0.2mm未満となると、焼成時や使用時の冷熱間サイクルや衝撃等に対する耐久性が十分に得られ難くなる傾向にある。また、製造時における未焼成体の取り扱いも難しくなる場合がある。
【0032】
この第2絶縁性基部は、少なくとも側面方向に通気できるように多孔質部を備え、更に、多孔質部の第1絶縁性基部と対向しない側の面の少なくとも端縁を覆う非多孔質部を備えていてもよい。ここでいう「側面方向に通気できる」とは、例えば、図19〜21に示すように多孔質部161が素子の側面に露出するように形成されていることを意味する。但し、素子の側面の1方向のみに露出していてもよく、2方向に露出していてもよく(図19等)、更には3方向に露出していてもよい(図20及び図21)。
【0033】
また、多孔質部の一面側は第1絶縁性基部に対向しているが、他面側は第1絶縁性基部には対向していない。この他面側における多孔質部の端縁の幅は、多孔質部161を第1絶縁性基部側へ押さえ込むための非多孔質部162が形成できる幅であれば特に限定されないが、0.2mm以上であることが好ましい(素子の幅が2〜7mm程度において)。更に、少なくともこの端縁が非多孔質部により覆われていればよく(例えば、図21)、また、多孔質部161の第1絶縁性基部に対向しない側の面の全面が非多孔質部により覆われていてもよい(例えば、図19及び図20)。
【0034】
尚、第2絶縁性基部の第1絶縁性基部と対向しない側に形成されている非多孔質部には、この非多孔質部の表面から多孔質部161を備える裏面まで貫通する凹部(図21における169)を備えることができる。この凹部を備えることにより、素子側面からだけでなく、素子の積層方向の一面側からも被測定ガスを導入することができ、被測定ガスが素子側面のみから律速導入される場合に比べると素子の応答性を向上させることができる。このような態様の素子としては、例えば、図21を例示することができる。
【0035】
(6)第1電極及び第2電極について
本発明の素子では、イオン導電部は一対の電極を備えるが、このうち実際に電極として機能する実電極領域の形成位置は素子の機能面において重要である。この実電極領域に関してより具体的に例示すると、イオン導電部が備える電極において、例えば、一面側で固体電解質体と接触していない領域は実電極領域に含まれない。また、例えば、図24に示すように2つのイオン導電部を備える態様の素子を空燃比センサ素子として使用する場合、濃淡電池として機能するイオン導電部13が備える電極のうち検知電極として機能する電極132においては、一面側で固体電解質体131と接触していても他面側が空洞(検知室)15に面してない部分は実電極領域に含まれない。また、酸素ポンプとして機能するイオン導電部12が備える電極のうちの一方の電極123においては、一面側が固体電解質体121と接触していても他面側が多孔質部161に面していない領域は実電極領域ではない。
【0036】
実電極領域の形成位置は、例えば、素子がヒータを備える場合、その発熱部とイオン導電部が有する各電極との相関において、素子の性能を向上させるためには、発熱部は、熱をイオン導電部に効率よく伝導させることができる位置に形成されていることが好ましい。即ち、イオン導電部の備える一対の電極の各々のうち実際にイオン導電部の一部として機能し得る実電極領域を投影した投影像は、ヒータの発熱部を投影した投影像と少なくとも一部で重なることが好ましい。更に、この実電極領域の投影像が発熱部の投影像の外形線内(ヒータは複雑な形状を呈することもあるため外周線内には含まれない場合がある)にすべて含まれることが好ましく、特に、一対の電極の両方の電極の実電極領域の投影像が発熱部の投影像の外周縁内にすべて含まれることが好ましい。
【0037】
(7)その他の部分
本発明の素子及び他の本発明の素子は、図8(幅方向断面図)に示すように第1絶縁性基部11と、第2絶縁性基部16と、中間層17と、1つのイオン導電部12のみを備えるものであってもよい。しかし、本発明の素子はその他の部分も備えることができる。これらその他の部分としては、例えば、ヒータ、空洞、層間調節層及び律速導入部等を挙げることができる。以下、これらその他の部分について説明する。
【0038】
(7−1)ヒータ
本発明の素子を構成するイオン導電部は、通常、加熱により活性化されてイオン導電性を発揮できる。このイオン導電部を加熱する方法は特に限定されず、素子の設置される環境において自然に加熱(例えば、内燃機関の排気管においては排気ガスにより加熱される)されてもよく、また、別途素子内に加熱手段としてヒータを備えることもできる。ヒータを備える場合には、例えば、第1絶縁性基部及び第2絶縁性基部の少なくとも一方の基部の表面又は内部に備えることができる。また、ヒータは発熱部とヒータリード部とから構成することができ、発熱部は電力の供給により実際に昇温する部位であり、ヒータリード部は外部回路からの電力を発熱部まで導く部位である。これらの形状は特に限定されないが、例えば、発熱部はヒータリード部と比較して幅細に形成することができる。
【0039】
(7−2)空洞
また、本発明の素子は空洞を備えることができる。この空洞は検知室や参照ガス導入室等として機能させることができる。この空洞の形状及び大きさは特に限定されないが、積層方向の高さは1.0mm以下(より好ましくは0.5mm以下、更に好ましくは0.1mm以下、通常0.02mm以上)であることが好ましい。また、素子内において空洞を備える位置は特に限定されないが、例えば、第1絶縁性基部とイオン導電部(複数のイオン導電部を備える場合には、後述の第1イオン導電部を意味する)との間に備え、参照ガス導入室又は検知室として機能させることができる。空洞は全方向に閉じていてもよく、また、少なくとも一方向で素子外に開放されていてもよい。更に、この空洞は1つだけを備えていてもよいが、複数備えていてもよい(例えば、複数のイオン導電部を備える場合に、一のイオン導電部と他のイオン導電部とに挟まれるように備えていてもよい)。
【0040】
(7−3)層間調節層
更に、層間の高さ等を調節する層間調節層を備えることもできる。例えば、図13においては、第1イオン導電部12と第2イオン導電部13との間の一部に形成された空洞15と他部の高さを合わせるために層間調節層153及び154を備えている。
(7−4)律速導入部
また、前述のように素子が空洞を備える場合には、この空洞内に被測定雰囲気を構成する被測定ガスを律速させて導入することができる律速導入部を備えことができる。この律速導入部はどのように形成されていてもよく、例えば、被測定ガスを律速させて導入できる程度の通気性を有する律速導入用多孔質部(図11における151及び152)や、被測定ガスを律速させて導入できる程度に小さな貫通孔(図22及び図23における157)等により形成することができる。この様な律速導入用多孔質部としては、気孔率が5〜40%(より好ましくは5〜30%、更に好ましくは10〜20%)であるものが挙げられる。一方、被測定雰囲気を構成する被測定ガスを律速させて導入できる程度に小さな貫通孔としては、素子外表面における開口面積が0.5mm2以下の貫通孔を挙げることができる。
【0041】
[2]本発明及び他の本発明の素子の具体的構成
本発明の素子は、上記[1]において説明した各部分を備える。このような素子の具体的構成は特に限定されないが、例えば、以下のような、イオン導電部を1つ備える素子、イオン導電部を2つ備える素子及びイオン導電部を3つ備える素子等を挙げることができる。
【0042】
(1)イオン導電部を1つ備える素子
図9(幅方向断面図)及び図10(分解斜視図)に例示されるように、第1絶縁性基部11、1つの空洞15、第1イオン導電部12及び第2絶縁性基部16の各々がこの順に積層されてなる、イオン導電部を1つのみ備える素子である。この素子は、更に、例えば、第1イオン導電部を構成する第1イオン導電部用固体電解質体として酸素イオン導電性を有するものを用いて、この第1イオン導電部を酸素濃淡電池として機能させ、空洞を参照ガス導入室として用いることで、酸素センサや空燃比センサ等として用いることができる。尚、この素子でいう参照ガス導入室は、測定に際して基準となるガスを導入するための室である。この基準となるガスとしては、大気や一定濃度に保たれた各種の気体等を用いることができる。
【0043】
このような素子は、例えば、第1絶縁性基部11は、第1絶縁性基部下部111と第1絶縁性基部上部112との間に発熱部114及びヒータリード部115を備え、スルーホール116を介してヒータ取出パッド117から外部と導通されるヒータ113を備えるものとすることができる。また、第1空洞15は層間調節層153により形成することができる。更に、第1イオン導電部12は、第1イオン導電部用固体電解質体121と、この第1イオン導電部用固体電解質体の表面に形成された一対の第1イオン導電部用電極122及び123と、層間調節層124とを備えるものとすることができる。
【0044】
これらの第1イオン導電部用電極のうちの一方の電極123は、層間調節層124の端部に形成されたスルーホール125を介し、更に後述する中間層非多孔質部172に形成されたスルーホール174を介し、後述する第2絶縁性基部の非多孔質部162の端部に形成されたスルーホール163を介して電極取出パッド165に接続されて、外部回路へと導出することができる。一方、電極122は、後述する中間層非多孔質部172の端部に形成されたスルーホール173を介し、後述する第2絶縁性基部非多孔質部162の端部に形成されたスルーホール163を介して電極取出パッド164に接続されて、外部回路へと導出することができる。
【0045】
また、多孔質材から形成された中間層多孔質部171及び非多孔質材から形成された中間層非多孔部172を備える中間層を備えることができる。更に、多孔質材から形成された第2絶縁性基部多孔質部161及び非多孔質材から形成された第2絶縁性基部非多孔部162を有する第2絶縁性基部を備えることができる。この第2絶縁性基部多孔質部161と第2絶縁性基部非多孔質部162との境界167は、この中間層多孔質部171と中間層非多孔質部172との境界176と重なっていないことが好ましい。
【0046】
(2)イオン導電部を2つ備える素子
図11(幅方向断面図)、図12(長手方向断面図)及び図13(分解斜視図)に例示されるように、第1絶縁性基部11、第2イオン導電部13、1つの空洞15、第1イオン導電部12、中間層17及び第2絶縁性基部16の各々がこの順に積層されてなる、イオン導電部を2つ備える素子である。尚、図12は図11のA−A’における模式的な断面図であり、図11は図12のB−B’における模式的な断面図である。
この素子は、更に、例えば、第1イオン導電部及び第2イオン導電部の各々を構成する固体電解質体として酸素イオン導電性を有するものを用い、第1イオン導電部を酸素濃淡電池として機能させ、第2イオン導電部を酸素ポンプとして機能させ、空洞を参照ガス導入室として用いることで、空燃比センサ等として用いることができる。尚、この素子でいう検知室は、被測定雰囲気中に含有される酸素を第2イオン導電部の酸素ポンプ作用により導入及び導出でき、また、第1イオン導電部の濃淡電池作用により、室内の酸素濃度を測定することができる室である。
【0047】
(3)イオン導電部を3つ備える素子
図14(一部の分解斜視図)及び図15(他部の分解斜視図)に例示されるように、第1絶縁性基部11、第3イオン導電部14、第2空洞181及び第3空洞182、第2イオン導電部13、第1空洞15、第1イオン導電部12及び第2絶縁性基部16の各々がこの順に積層されてなる、イオン導電部を3つ備える素子である。
【0048】
この素子は、第1イオン導電部、第2イオン導電部及び第3イオン導電部の各々を構成する固体電解質体として酸素イオン導電性を有するものを用い、第1イオン導電部及び第3イオン導電部を酸素ポンプセルとして機能させ、第2イオン導電部を酸素濃淡電池として機能させ、第1空洞を検知室として用い、第2空洞を第1空洞に連通する一酸化窒素分解室とし、第3空洞を参照ガス室として用いることで、窒素酸化物センサ素子として用いることができる。
【0049】
このような素子は、例えば、第1絶縁性基部11は、第1絶縁性基部下部111と第1絶縁性基部上部112との間に発熱部114及びヒータリード部115を備え、ヒータ取出線118により外部と導通されるヒータ113を備えるものとすることができる。また、第3イオン導電部14は、第3イオン導電部用固体電解質体141と、この第3イオン導電部用固体電解質層体の表面に形成された一対の第3イオン導電部用電極142及び143と、これら一対の電極を外部回路へ各々導出する電極取出線1461及び1462と、これら一対の電極間を絶縁する絶縁層145と、層間調節層144とを備えるものとすることができる。
【0050】
更に、第2空洞及び第3空洞は層間調節層183により形成することができる。また、第2イオン導電部は、第2イオン導電部用固体電解質体131と、この第2イオン導電部用固体電解質体の表面に形成された一対の第2イオン導電部用電極132及び133と、これら一対の電極を外部回路へ各々導出する電極取出線1361及び1362と、層間調節層134とを備えるものとすることができる。更に、第1空洞から第2空洞へ被測定ガスを導入するための経路であり、多孔質材から形成された第1第2空洞連通路136を備えることができる。
【0051】
また、第1空洞15は層間調節層154により形成することができる。この第1空洞には被測定ガスを律速させて導入できる律速導部151を備えることができる。更に、第1イオン導電部12は、第1イオン導電部用固体電解質体121と、この第1イオン導電部用固体電解質体の表面に形成された一対の第1イオン導電部用電極122及び123と、これら一対の電極を外部回路へ各々導出する電極取出線1281及び1282と、層間調節層124とを備えるものとすることができる。また、多孔質材から形成された中間層多孔質部171及び非多孔質材から形成された中間層非多孔部172を有する中間層を備えることができる。更に、多孔質材から形成された第2絶縁性基部多孔質部161及び非多孔質材から形成された第2絶縁性基部非多孔部162を有する第2絶縁性基部を備えることができる。この第2絶縁性基部多孔質部161と第2絶縁性基部非多孔質部162との境界167は、この中間層多孔質部171と中間層非多孔質部172との境界176と重ならないことが好ましい。
【0052】
[3]本発明及び他の本発明の素子の製造方法
以下では、本発明の製造方法及び他の本発明の製造方法について説明する。但し、本発明の素子は、本発明の製造方法又は他の本発明の製造方法により得てもよく、本発明の製造方法又は他の本発明の製造方法によらずに得ることもできる。即ち、本発明の製造方法及び他の本発明の製造方法では、第2シートを形成し、次いで、未焼成中間層を形成し、その後、未焼成第1電極を形成する。しかし、焼成されて第1絶縁性基部となる未焼成第1シート上に、焼成されて各部分となる未焼成体を積層し、最後に、第2シートを積層する等の製造方法によっても本発明の素子を得ることができる。
【0053】
(1)本発明の製造方法
上記「未焼成第2シート」は、焼成されて第2絶縁性基部となるものであり、焼成されて多孔質部となる未焼成多孔質部と、焼成されて非多孔質部となる未焼成多孔質部とを備える。
このうち上記「未焼成非多孔質部」を構成する材質は特に限定されず、焼成されて前記の十分な絶縁性を発揮されればよい。また、その形成方法も特に限定されない。この未焼成非多孔質部は、例えば、セラミック原料粉末(例えば、アルミナ、ムライト、スピネル、ステアタイト及び窒化アルミニウム等の1種又は2種以上からなる粉末、又は、これらの1種又は2種以上を主成分とする粉末)、バインダ及び可塑剤等から調合されたペーストをドクターブレード法等により、シート状に成形した後、乾燥させて、得られるグリーンシートを所望の大きさに切り出すことにより得られる素シートとして、又は、この素シートを複数枚積層したものとして得ることができる。
【0054】
また、上記「未焼成多孔質部」を構成する材質は特に限定されず、焼成されて前記の十分な絶縁性を発揮されればよい。また、その形成方法も特に限定されない。この未焼成多孔質部は、例えば、焼成により焼失する粉末(例えば、カーボン粉末及びテオブロミン等のキサンチン誘導体等の1種又は2種以上からなる粉末、又は、これらの1種又は2種以上を主成分とする粉末)を含有させる以外は、未焼成非多孔質部と同様なペーストにより、同様な方法で得ることできる。その他、焼失する粉末を含有させないが、粒径が大きなセラミック原料粉末を用いる以外は未焼成非多孔質部と同様なペーストにより、同様な方法で得ることできる。
【0055】
更に、未焼成多孔質部と未焼成非多孔質部との焼成収縮率は、特に限定されず、同じであってもよく、異なっていてもよい。しかし、特に多孔質部の側面が非多孔質部に囲まれた態様の第2絶縁性基部を得る場合には、未焼成多孔質部の焼成収縮率は、未焼成非多孔質部の焼成収縮率よりも小さい(より好ましくは0.3〜1.5%小さく、更に好ましくは0.3〜1.1%小さく、特に好ましくは0.3〜0.7%小さく)ことが好ましい。未焼成多孔質部の焼成収縮率が未焼成非多孔質部の焼成収縮率よりも小さいことにより、焼成時に未焼成非多孔質部の方が未焼成多孔質部よりも大きく収縮するため、多孔質部と非多孔質部とがより強固に接合され、得られる素子全体の熱的強度及び機械的強度を他の場合に比べて向上させることができる。
【0056】
尚、上記にいう焼成収縮率(%)とは、未焼成体の所定位置の長さをL1とし、温度1300〜1600℃において焼成して得られた焼成体の同じ位置の長さをL2とした場合に、下記式▲2▼から算出される割合X(%)をいうものとする。
X(%)={(L1−L2)/L1)}×100 ・・・ ▲2▼
上記にいう一方の未焼成多孔質部の焼成収縮率が未焼成非多孔質部の焼成収縮率よりもX3%小さいとは、未焼成多孔質部の焼成収縮率をX1%とし、未焼成非多孔質部の焼成収縮率をX2%とした場合に、X3=X2−X1であることをいうものとする。
【0057】
また、未焼成第2シートには、焼成されてヒータとなる未焼成ヒータを表面又は内部に形成することができる。この未焼成ヒータは、焼成後に通電により発熱する導電層であればよく、その形成方法は特に限定はされないが、例えば、貴金属、モリブデン及びレニウムの少なくとも1種の金属を含有する原料粉末、バインダ及び可塑剤等から調合されたペーストをスクリーン印刷法等により、素シートの表面に所望の形状に薄く塗布した後、乾燥させて得ることができる。
表面にヒータを備える第2絶縁性基部を得るためには、1枚の素シート又は複数枚の素シートが積層された複層素シートの表面に未焼成ヒータを形成することにより得ることができる。更に、内部にヒータを備える第2絶縁性基部を得るためには、素シート又は複層素シートの一面に未焼成ヒータを形成し、次いで、この未焼成ヒータを覆うように、更に他の素シート又は複層素シートを積層圧着し、乾燥させて得ることができる。
【0058】
上記「未焼成中間層」は、焼成されて中間層となるものであり、上記「中間層用ペースト」を塗布し、乾燥させて得られる。中間層用ペーストの材質等は特に限定されないが、非多孔質な中間層(非多孔質体のみからなる)を得る場合には、第2シートの非多孔質部を得るためのペーストと同様なペーストを用いることができる。また、多孔質な中間層(多孔質体のみからなる)を得る場合には、第2シートの多孔質部を得るためのペーストと同様なペーストを用いることができる。
【0059】
上記「未焼成第1電極」は、焼成されて導電性を発揮できるものであれば特に限定されない。その形成方法も特に限定されないが、例えば、白金、金、銀、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及びロジウムのうちの少なくとも1種の金属を含有する原料粉末、バインダ及び可塑剤等から調合されたペーストをスクリーン印刷法等により、未焼成固体電解質体の表面に、所望の形状に薄く塗布した後、乾燥させて得ることができる。
【0060】
(2)他の本発明の製造方法
他の本発明の製造方法は、未焼成中間層多孔質部と未焼成中間層非多孔質部とからなる未焼成中間層を形成することにおいて、上記本発明の製造方法と異なっている。従って、他の本発明の製造方法における上記「未焼成第2シート」、上記「第2絶縁性基部の多孔質部となる未焼成多孔質部」、上記「第2絶縁性基部の非多孔質部となる未焼成非多孔質部」及び上記「未焼成第1電極」については、本発明と同様である。
【0061】
上記「未焼成中間層多孔質部」は、焼成されて中間層の多孔質部となるものであり、上記「多孔質化中間層用ペースト」を塗布し、乾燥させて得られる。多孔質化中間層用ペーストの材質等は特に限定されないが、多孔質な中間層(多孔質体のみからなる)を得る場合と同様に、第2シートの多孔質部を得るためのペーストと同様なペーストを用いることができる。
上記「未焼成中間層非多孔質部」は、焼成されて中間層の非多孔質部となるものであり、上記「非多孔質化中間層用ペースト」を塗布し、乾燥させて得られる。非多孔質化中間層用ペーストの材質等は特に限定されないが、非多孔質な中間層(非多孔質体のみからなる)を得る場合と同様に、第2シートの非多孔質部を得るためのペーストと同様なペーストを用いることができる。
【0062】
(3)その他の部分の製造方法
本発明の素子及び他の本発明の素子は、その他にも焼成されてイオン導電部を構成する固体電解質体や第2電極となる未焼成体及び焼成されて第1絶縁性基部となる未焼成体を備える必要がある他、更に、焼成されてヒータとなる未焼成ヒータや、焼成されて空洞となるもの等を形成することができる。
【0063】
これらのうち、焼成されて固体電解質体となる未焼成固体電解質体は、焼成されてイオン導電性を発揮できるものであれば特に限定されない。その形成方法も特に限定されないが、例えば、セラミック原料粉末(例えば、ジルコニア粉末及びイットリア粉末等からなる粉末又はこれらを主成分とする粉末)、バインダ及び可塑剤等から調合されたペーストをドクターブレード法により成形した後、乾燥させて得られるグリーンシートを所定の大きさに切り出して得ることができる。また、同様なペーストをスクリーン印刷法により成形した後、乾燥させて得ることができる。
また、焼成されて第2電極となる未焼成第2電極は、未焼成第1電極と同様に形成することができる。但し、未焼成第1電極を構成する材質と未焼成第2電極を構成する材質とは同じであっても、異なっていてもよい。
更に、焼成されて第1絶縁性基部となる未焼成第1シートは、未焼成第2シートの未焼成非多孔質部を構成する未焼成絶縁性セラミック部と同様な材質から同様にして形成することができる。但し、第1シートと第2シートの未焼成非多孔質部とは同じ材質からなっていても、異なる材質からなっていてもよい。
【0064】
また、焼成されてヒータとなる未焼成ヒータは、焼成後に通電により発熱する導電層であればよく、その形成方法は特に限定はされないが、例えば、貴金属、モリブデン及びレニウムの少なくとも1種の金属を含有する原料粉末、バインダ及び可塑剤等から調合されたペーストをスクリーン印刷法等により所望の形状に成形した後、乾燥させることで得ることができる。この未焼成ヒータを形成する位置は、特に限定されないが、例えば第1シート及び/又は第2シートの表面若しくは内部に形成することができる。
また、空洞を備える素子を得る場合、この空洞の形成方法は特に限定されないが、例えば、空洞となる積層面にスペーサを介して接合することで、焼成後に空洞を得ることができる。また、焼成により焼失するペーストを充填したり、このようなペーストから得られる未焼成シートを積層することにより、焼成後に空洞を得ることができる。
【0065】
(4)各部の積層順序
本発明の素子及び他の本発明の素子を得る際に、焼成されて素子となる未焼成素子を得るために各未焼成体を積層する順序は、第2シート、次いで未焼成中間層、次いで未焼成第1電極の順序であれば、その他の部分の順序については特に限定されない。例えば、第2シートを基体とし、未焼成中間層及び未焼成第1電極等を積層した第2積層体と、第1シートのみ又は第1シートを基体として他の未焼成体を積層した第1積層体とを接合して未焼成素子を得ることができる。
【0066】
この際に、第1積層体及び第2積層体は、各々以下のようなものとすることができる。即ち、例えば、第1積層体は、未焼成第1シートのみからなるか、又は、未焼成第1シートとその他の未焼成部分を備えることができる。このその他の未焼成部分とは、未焼成第2シート、未焼成中間層及び未焼成第1電極を除く他の部分である。この他の未焼成部分としては、例えば、焼成されて層間調節層となる未焼成層間調節層や、複数のイオン導電部を備えることとなる未焼成素子を形成する場合には焼成されて他のイオン導電部となる未焼成イオン導電部等を挙げることができる。
【0067】
一方、第2積層体は、未焼成第2シート、未焼成中間層及び第1電極のみからなるか、又は、未焼成第2シート、未焼成中間層及び第1電極とその他の未焼成部分を備えることができる。このその他の未焼成部分とは、未焼成第1シートを除く他の部分の未焼成体であれば特に限定されないが、例えば、焼成されて固体電解質体となる未焼成固体電解質体、焼成されて第2電極となる未焼成第2電極、焼成されて層間調節層となる未焼成層間調節層や、複数のイオン導電部を備えることとなる未焼成素子を形成する場合には焼成されて他のイオン導電部となる未焼成イオン導電部等を挙げることができる。
【0068】
[4]ガスセンサ
本発明のガスセンサは、本発明の素子又は他の本発明の素子を備える。本発明のガスセンサ2は、これら以外についての構成は特に限定されないが、例えば、以下のようなものとすることができる。
即ち、積層型ガスセンサ素子1は、ホルダ211、タルク粉末等からなる緩衝材212及びスリーブ213(素子1とスリーブ213との間に、素子1と後述するリード線26とを電気的に接続するリードフレーム25を介する)等の熱による膨張収縮を緩和できる治具類に固定され、更に、これら全体が主体金具22に固定された構造とすることができる。また、主体金具22の一端側には被測定ガスを導入できる複数の孔を有し、且つ素子1の検知部(図25においては発熱部、濃淡電池用固体電解質体及びポンプセル用固体電解質体等を備える一端側部)近傍を覆ってガスセンサ2の一端側を保護するプロテクタ23を配設し、主体金具22の他端側にはガスセンサ2の他端側を保護する外筒24を配設することができる。更に、外筒24の一端側からは、素子1を外部回路へと接続するためのリード線26を分岐挿通する貫通孔が設けられたセパレータ27及びガスセンサ2内への水等の侵入を防止するグロメット28を備えることができる。
【0069】
このようなガスセンサ2を用いて内燃機関から排出される排気ガスを測定しようとする場合には、例えば、主体金具22の側面に螺子形状などの取付部221を設けることにより排気ガスの流通する排気管に素子1の検知部が突出するように取り付け、素子1の検知部を被測定ガスに曝して測定を行うことができる。
【0070】
【実施例】
以下、本発明を図11〜図13を用いて更に詳しく説明する。
尚、以下では解かり易さのために各部の符号を焼成前後で同じにした。
[1]積層型ガスセンサ素子の製造(図11及び図12に示される模式的な断面構造を有する素子)
〈1〉第1積層体の作製(第1積層体形成工程)
(1)未焼成第1シート11の作製
▲1▼ 素シート111及び112の作製
アルミナ粉末、ブチラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエン及びメチルエチルケトンを用いてスラリーを得た。その後、このスラリーをドクターブレード法により厚さ0.5mmのグリーンシート2枚に成形した。次いで、一方のグリーンシートはそのまま未焼成第1シートの一部である素シート112とした。他方のグリーンシートには、その一端側の所定位置に2つのスルーホール116を設けて素シート111とした。
【0071】
▲2▼ 未焼成ヒータ113の形成
白金粉末とアルミナ粉末とを配合した混合粉末、ブチラール樹脂及びブチルカルビトールを用いてスラリーを得た。このスラリーを素シート111の一面に所定の形状にスクリーン印刷し、発熱部114となる幅細の未焼成発熱部114及びヒータリード部115となる幅広の未焼成ヒータリード部115を備える未焼成ヒータ113を形成した。
【0072】
▲3▼ 未焼成ヒータ電極取出パッド117の形成及び未焼成ヒータ113との接続
上記▲2▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを未焼成ヒータ113が形成された素シート111の一面とは反対の他面側に、スルーホール116上を通過するようにスクリーン印刷し、未焼成ヒータ電極取出パッド117を形成した。
次いで、同様なスラリーをスルーホール116内に流し込むようにして、未焼成ヒータリード部115と未焼成ヒータ電極取出パッド117とを焼成後に導通できるように接続した。
【0073】
▲4▼ 素シート111及び112の張り合わせ
上記▲3▼までに得られた一方の素シート111の未焼成ヒータ113が形成された一面に、上記▲1▼で得られた他方の素シート112をその一面に第2ブタノールとブチルカルビトールとの混合液を塗布した後、積層し、圧着して未焼成ヒータ113を内部に備える未焼成第1シート11を得た。
【0074】
(2)未焼成第2イオン導電部(未焼成濃淡電池部)13の形成
▲1▼ 未焼成電極(第2イオン導電部参照電極用)133の形成
白金粉末とジルコニア粉末とを配合した混合粉末、ブチラール樹脂及びブチルカルビトールを用いてスラリーを得た。このスラリーを上記(1)で得られた積層体の素シート112の表面にスクリーン印刷し、焼成されて電極部となる幅広の未焼成電極部と、焼成されて電極リード部となる幅細の未焼成電極リード部とを備える未焼成電極133を形成した。
【0075】
▲2▼ 未焼成固体電解質体(第2イオン導電部用)131の形成
ジルコニア粉末とアルミナ粉末とを配合した混合粉末、分散剤、ブチルカルビトール、ジブチルフタレート及びアセトンを用いてスラリーを得た。このスラリーを上記(2)▲1▼で形成された未焼成電極上に30μmの厚さにスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成固体電解質体131を得た。
【0076】
▲3▼ 未焼成層間調節層(第2イオン導電部用)134の形成
アルミナ粉末、ブチラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエン及びメチルエチルケトンを用いてスラリーを得た。このスラリーを上記(2)▲2▼で形成された未焼成固体電解質体131を除く、素シート112及び未焼成電極133の未焼成電極リード部上に、未焼成固体電解質体131の表面と高さが合うようにスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成層間調節層134を得た。但し、後に未焼成電極133の未焼成電極リード部と未焼成電極取出パッド166とを接続するためのスルーホール135が形成されるように印刷を行った。
【0077】
▲4▼ 未焼成電極(第2イオン導電部用)132の形成
上記(2)▲1▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを未焼成固体電解質体131及び未焼成層間調節層134の表面に印刷し、乾燥させて、焼成されて電極部となる幅広の未焼成電極部(この未焼成電極部は未焼成固体電解質体131の表面に形成した)と、焼成されて電極リード部となる幅細の未焼成電極リード部(この未焼成電極リード部は未焼成層間調節層134の表面に形成した)を備える未焼成電極132を形成した。
このようにして未焼成第2イオン導電部13を、未焼成第1シート11上に積層し、上記(1)及び上記(2)により第1積層体を得た。
【0078】
〈2〉空洞(検知室)15及び未焼成律速導入用多孔質部151及び152の形成
(1)未焼成層間調節層(空洞形成用)153及び154の形成
上記〈1〉(2)▲3▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを上記〈1〉(2)までに形成された第1積層体の未焼成電極132と未焼成層間調節層134上にスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成層間調節層153及び154を得た。但し、後に未焼成電極132の未焼成電極リード部と未焼成電極取出パッド165と接続するためのスルーホール155が形成され、また、未焼成参照電極133の未焼成電極リード部と未焼成電極取出パッド166と接続するためのスルーホール156が形成されるように印刷を行った。更に、焼成後に空洞15が形成されるように未焼成層間調節層を153と154との2つの部位に分け、その間に空間が形成されるように印刷を行った。
【0079】
(2)未焼成律速導入用多孔質部151及び152の形成
アルミナ粉末(焼成後に空隙を残存させることができる粒径)、ブチラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエン及びメチルエチルケトンを用いてスラリーを得た。このスラリーを第1積層体の未焼成層間調節層134上であって、未焼成層間調節層153及び154の形成されていない部分に図13に示すような形状にスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成律速導入用多孔質部151及び152を得た。尚、未焼成層間調節層153及び154並びに未焼成律速導入用多孔質部151及び152に囲まれた図18中の空洞15は検知室となる。
【0080】
〈3〉第2積層体の作製
(1)未焼成第2シート16の作製
アルミナ粉末、ブチラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエン及びメチルエチルケトンを用いて非多孔質部用スラリーを得た。このスラリーをドクターブレード法により厚さ500μmの非多孔質部用のグリーンシートに成形した。
一方、アルミナ粉末、カーボン粉末、ブチラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエン及びメチルエチルケトンを用いて多孔質部用スラリーを得た。このスラリーをドクターブレード法により厚さ500μmの多孔質部用のグリーンシートに成形した。
これら2種のグリーンシートから図13に示すような非多孔質部となる未焼成非多孔質部162となるシートの一端側に多孔質部161となる未焼成多孔質部161を備えるシートを形成した。次いで、スルーホール163となる孔を3つ設けて未焼成第2シート16を得た。
【0081】
(2)未焼成中間層17の形成(平坦化工程)
上記〈3〉(1)と同様の多孔質部用及び非多孔質部用の2種のスラリーを得た。このうち多孔質部用のスラリーを、上記〈3〉(1)で得られた未焼成第2シート16の備える未焼成多孔質部161を覆い、未焼成第2シート16のこの面が平坦化されるようにスクリーン印刷し、乾燥させて中間層17の多孔質部171となる未焼成中間層多孔質部171を形成した(未焼成中間層多孔質部形成工程)。
【0082】
次いで、非多孔質部用のスラリーを未焼成第2シート16上であって、未焼成中間層多孔質部171が形成されていない表面に未焼成多孔質部と同じ高さになるようにスクリーン印刷し、乾燥させて中間層17の非多孔質部172となる未焼成中間層非多孔質部172を形成した(未焼成中間層非多孔質部形成工程)。但し、後に未焼成電極133と未焼成電極取出パッド166とを接続するためのスルーホール175が形成され、また、未焼成電極132及び未焼成第電極123と未焼成電極取出パッド165とを接続するためのスルーホール174が形成され、更に、未焼成電極122と未焼成電極取出パッド164とを接続するためのスルーホール173が形成されるように印刷を行った。
【0083】
(3)未焼成第1イオン導電部(未焼成ポンプセル)12の形成
▲1▼ 未焼成第1電極122の形成(未焼成第1電極形成工程)
上記〈1〉(2)▲1▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを上記で得られた未焼成中間層17の表面に30μmの厚さにスクリーン印刷し、焼成されて第1電極の電極部1221となる幅広の未焼成電極部と、焼成されて第1電極の電極リード部1222となる幅細の未焼成電極リード部を備える未焼成第1電極122を形成した。
【0084】
▲2▼ 未焼成固体電解質体(第1イオン導電部用)121の形成
上記〈1〉(2)▲2▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを上記で得られた未焼成電極122の未焼成電極部上に30μmの厚さにスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成固体電解質体121を得た。
【0085】
▲3▼ 未焼成層間調節層124の形成
上記〈1〉(2)▲3▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを上記で得られた未焼成固体電解質体121を除く、未焼成中間層17及び未焼成第1電極122の未焼成電極リード部上に、未焼成固体電解質体121の表面と高さが合うようにスクリーン印刷し、乾燥させて未焼成層間調節層124を得た。但し、後に未焼成電極133と未焼成電極取出パッド166とを接続するためのスルーホール126が形成され、また、未焼成電極132及び未焼成電極123(この時点では未形成)と未焼成電極取出パッド165とを接続するためのスルーホール125が形成されるように印刷を行った。
【0086】
▲4▼ 未焼成第2電極123の形成
上記〈1〉(2)▲1▼と同様にスラリーを得た。このスラリーを未焼成固体電解質体121及び未焼成層間調節層124の表面に印刷し、乾燥させて、焼成されて電極部となる幅広の未焼成電極部(この未焼成電極部は未焼成固体電解質体121の表面に形成した)と、焼成されて電極リード部となる幅細の未焼成電極リード部(この未焼成電極リード部は未焼成層間調節層124の表面に形成した)を備える未焼成第2電極123を形成した。
このようにして、上記(1)〜(3)により第2積層体を得た。
【0087】
〈4〉第1積層体と第2積層体との接合
一面側に空洞15と未焼成律速導入用多孔質部151及び152等が形成された第1積層体のこの面と、第2積層体の未焼成電極132が形成された面とに、第2ブタノールとブチルカルビトールとの混合液を塗布した後、接合し、圧着して未焼成素子1を得た。
【0088】
〈5〉脱脂及び焼成
上記〈4〉までに得られた未焼成素子1を、大気雰囲気において、脱脂処理を行った。その後、大気雰囲気において1300〜1600℃で焼成し積層型ガスセンサ素子1を得た。
【0089】
〈6〉ガスセンサの製造
上記〈5〉までに得られた素子1を用いて図24に示すガスセンサ2を製造した。
このガスセンサ2において、素子1は主体金具22内に収められたセラミックホルダ211、タルク粉末212及びセラミックスリーブ213(センサ素子1とセラミックスリーブ213との間にはリードフレーム25を介し、センサ素子1の上端はセラミックスリーブ213内に位置する)に支持されて固定されている。この主体金具22の下部には、センサ素子1の下部を覆う複数の孔を有する2重構造の金属製のプロテクタ23が取設され、主体金具22の上部には外筒213が取設されている。また、外筒24の上部には、センサ素子1を外部回路と接続するためのリード線26を分岐挿通する貫通孔が設けられたセラミックセパレータ27及びグロメット28を備える。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す一例の模式図である。
【図2】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図3】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図4】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図5】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図6】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図7】第2絶縁性基部の第1電極と接する面の多孔質部と非多孔質部との境界線に形成された中間層を示す更に他例の模式図である。
【図8】本発明の積層型ガスセンサ素子の一例を示す幅方向における模式的な断面図である。
【図9】本発明の積層型ガスセンサ素子の他例を示す幅方向における模式的な断面図である。
【図10】図9に示す本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な分解斜視図である。
【図11】本発明の積層型ガスセンサ素子の更に他例を示し、図12に示す素子のB−B’断面における幅方向の模式的な断面図であり。
【図12】図11に示す本発明の積層型ガスセンサ素子のA−A’断面における長手方向の模式的な断面図である。
【図13】図11及び図12の断面を有する本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な分解斜視図である。
【図14】本発明の積層型ガスセンサ素子の更に他例を示す模式的な分解斜視図である。
【図15】本発明の積層型ガスセンサ素子の更に他例を示す模式的な分解斜視図である。
【図16】一例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図17】更に他例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図18】更に他例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図19】更に他例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図20】更に他例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図21】更に他例の第2絶縁性基部を備える本発明の積層型ガスセンサ素子の模式的な斜視図である。
【図22】被測定ガスを律速させて導入できる程度に小さな貫通孔からなる律速導入部の一例を示す模式的な断面図である。
【図23】被測定ガスを律速させて導入できる程度に小さな貫通孔からなる律速導入部の他例を示す模式的な断面図である。
【図24】実電極領域を説明するための模式的な断面図である。
【図25】本発明のガスセンサの一例の模式的な断面図である。
【符号の説明】
1;積層型ガスセンサ素子、11;第1絶縁性基部、111、112;素シート、113;ヒータ、114;発熱部、115;ヒータリード部、116;スルーホール、117;ヒータ電極取出パッド、118;ヒータ取出線、12;イオン導電部(第1イオン導電部)、121;固体電解質体(第1イオン導電部用)、122、123;電極(第1ポンプ電極及び第2ポンプ電極)、1221;電極部、1222;電極リード部、124;層間調節層(第1イオン導電部用)、125、126;スルーホール、1271、1272;絶縁層、1281、1282;電極取出線(第1イオン導電部用)、13;イオン導電部(第2イオン導電部)、131;固体電解質体(第2イオン導電部用)、132;電極(検知電極)、133;電極(参照電極)、134;層間調節層(第2イオン導電部用)、135;スルーホール、136;第1第2内室連絡路、1371、1372;絶縁層、1381、1382;電極取出線(第2イオン導電部用)、14;イオン導電部(第3イオン導電部)、141;固体電解質体(第3イオン導電部用)、142;電極(検知電極)、143;電極(参照電極)、144;層間調節層(第3イオン導電部用)、145;絶縁層、1461、1462;電極取出線(第3イオン導電部用)、15;空洞(第1空洞)、151、152;律速導入多孔質部、153、154;層間調節層(第1空洞形成用)、155、156;スルーホール、157;貫通孔、16;第2絶縁性基部、161;多孔質部、162;非多孔質部、163;スルーホール、164、165、166;電極取出パッド、167;多孔質部と非多孔質部との境界、168;枠部、169;凹部、17;中間層、171;中間層多孔質部、172;中間層非多孔質部、173、174、175;スルーホール、176;多孔質部と非多孔質部との境界、181;空洞(第2空洞)、182;空洞(第3空洞)、183;層間調節層(第2第3空洞形成用)、2;ガスセンサ、211;ホルダ、212;緩衝材、213;スリーブ、22;主体金具、221;取付部、23;プロテクタ、24;外筒、25;リードフレーム、26;リード線、27;セパレータ、28;グロメット。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a stacked gas sensor element, a method for manufacturing the stacked gas sensor element, and a gas sensor. More specifically, the present invention relates to a stacked gas sensor element that can reliably protect a first electrode during manufacture and use, and a gas sensor including such a stacked sensor element. Furthermore, the present invention relates to a method for manufacturing a stacked gas sensor element capable of stably and reliably manufacturing such a stacked gas sensor element.
The laminated gas sensor element and gas sensor of the present invention are a lambda sensor element, an air-fuel ratio sensor element, a nitrogen oxide sensor element, and a hydrocarbon gas sensor element used for detecting and measuring a gas component in exhaust gas of an internal combustion engine such as an automobile. It is suitable as a gas sensor equipped with such a gas sensor element.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, the purpose of protecting various electrodes such as a detection electrode provided in a lambda sensor element exposed to the measurement atmosphere of the sensor element and an outer pump electrode provided in the air-fuel ratio sensor element, and the flow velocity of the measurement atmosphere In order to achieve various purposes such as the purpose of rate-determining contact with various electrodes, a porous portion that covers the electrode located at the outermost part of the sensor element has been provided.
As its form, for example, as exemplified in JP-A No. 2001-281207, etc., a form in which a porous portion is formed only in a necessary portion of the outermost layer of the sensor element, JP-A No. 2001-242122, etc. As exemplified in the above, there is known a form in which a porous part is formed in a necessary part and a dense reinforcing layer is provided in a part where the porous part is not formed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention is a porous portion that has been conventionally provided and can achieve the above-mentioned various purposes, but has a second insulating property that has a porous portion that has not been provided in a conventional sensor element. With a base. When this 2nd insulating base is provided, it aims at providing the gas sensor provided with the laminated | stacked gas sensor element which can protect the electrode immediately under a 2nd insulating base, and such a laminated | multilayered gas sensor element. It is another object of the present invention to provide a method for manufacturing a stacked gas sensor element that can stably and reliably manufacture such a stacked gas sensor element.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The laminated gas sensor element of the present invention has a first insulating base formed from insulating ceramics, a porous portion having air permeability, and a non-porous portion, and faces the first insulating base. A second insulating base formed from an insulating ceramic, a solid electrolyte body disposed between the first insulating base and the second insulating base, an electrode portion, and an electrode lead portion; A first electrode in contact with the solid electrolyte body on one side and in contact with the measured atmosphere on the other side, a second electrode in contact with the solid electrolyte body on one side and facing the first electrode, and the second insulating base; Between the electrode lead portion of the first electrode, it is disposed so as to cover at least the boundary line between the porous portion and the non-porous portion of the second insulating base portion The step in the thickness direction of the element between the porous part and the non-porous part is reduced or eliminated. An intermediate layer is provided.
In the multilayer gas sensor element of the present invention, the intermediate layer includes a porous portion having air permeability and a non-porous portion, and the porous portion of the intermediate layer has an atmosphere to be measured in the first electrode. It may be arranged so as not to interfere with the contact. Furthermore, the boundary line between the porous part of the intermediate layer and the non-porous part of the intermediate layer may not overlap the boundary line of the second insulating base.
[0005]
The method for manufacturing a laminated gas sensor element according to the present invention includes an unsintered porous part that becomes the porous part of the second insulating base and an unsintered non-porous part that becomes the non-porous part of the second insulating base. An intermediate layer serving as an intermediate layer in a region including at least a line serving as a boundary line of the second insulating base portion and a surface of an unfired second insulating sheet serving as a second insulating base portion including a mass portion. A flattening step of flattening a surface on which the unfired first electrode to be the first electrode is formed by applying a layer paste and then drying to form an unfired intermediate layer; A step performed after the planarization step, in which the unfired first electrode is formed by applying the conductive layer paste to the surface on which the unfired first electrode is to be formed and then drying the paste. A first electrode forming step.
[0006]
In another method of manufacturing a laminated gas sensor element according to the present invention, an unsintered second insulating base porous portion that becomes the porous portion of the second insulating base and the non-porous portion of the second insulating base. Among the surfaces of the unfired second insulating sheet serving as the second insulating base comprising the unfired second insulating base non-porous portion, the surface of the unfired second insulating base porous portion, And a porous intermediate layer that is baked and made porous on the surface of the non-fired second insulating base non-porous portion and adjacent to the non-fired second insulating base porous portion. After the paste is applied, it is dried to form an unfired intermediate layer porous portion that forms the porous portion of the intermediate layer, and the surface of the unfired second insulating sheet And a region where the unfired intermediate layer porous portion is not formed, or the unfired second region. After applying a non-porous porous layer paste that does not become porous even when fired, in a region excluding a region where the unfired intermediate layer porous portion is to be formed on the surface of the porous sheet, A non-fired intermediate layer non-porous part forming step for drying and forming a non-fired intermediate layer non-porous part that becomes the non-porous part of the intermediate layer, thereby forming the non-fired that becomes the first electrode The surface on which the first electrode is to be formed is flattened, and then the conductive layer paste is applied to the surface on which the unfired first electrode is to be formed and then dried to form the unfired first electrode. An unsintered first electrode forming step for forming the substrate is provided.
A gas sensor according to the present invention includes the above-described stacked gas sensor element.
[0007]
【The invention's effect】
According to the multilayer gas sensor element of the present invention, the first electrode can be reliably protected from the time of manufacture to the time of use, and further, the mechanical strength of the entire element can be improved.
Even when the intermediate layer includes a porous portion and a non-porous portion, the first electrode can be reliably protected from the time of manufacture to the time of use. It is also possible to prevent cracking of the element and occurrence of cracks due to expansion differences and the like.
In addition, since the boundary lines between the intermediate layer and the second insulating base do not overlap, the sensor element can be particularly effectively prevented from cracking or cracking.
Furthermore, according to the manufacturing method of the multilayer gas sensor element of the present invention, the multilayer gas sensor element of the present invention can be obtained stably and reliably.
Moreover, according to the gas sensor of the present invention, it is small in size and can start measurement at an early stage, and this sensor is also excellent in durability.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[1] Parts constituting the element of the present invention
The laminated gas sensor element according to the present invention includes at least four parts including a first insulating base, an ion conductive part, an intermediate layer, and a second insulating base. Hereinafter, these parts and other parts that can be provided in the element will be described.
[0009]
(1) First insulating base
The “first insulating base” is a portion that ensures the strength of the entire laminated gas sensor element (hereinafter also simply referred to as “element”) together with the second insulating base described later.
The shape and size of the first insulating base are not particularly limited, but the thickness is usually 0.1 mm or more (preferably 0.2 to 1.5 mm, more preferably 0.5 to 1.0 mm, Usually 2.0 mm or less). If the thickness is less than 0.1 mm, it is difficult to ensure sufficient element strength, and a step of laminating an unfired layer as another portion on the first insulating base during manufacturing is performed. In some cases, this lamination may be difficult. The first insulating base may be a single layer or a multilayer.
[0010]
The above “insulating ceramics” only needs to exhibit sufficient insulating properties. The degree of insulation is not particularly limited because it varies depending on the use environment, the size of the element, etc. For example, at a temperature of 800 ° C., the electrical resistance value only between the electrode leads of a pair of electrodes provided in an ion conductive portion described later is 1 MΩ (preferably Is preferably 10 MΩ) or more. Examples of the insulating ceramic capable of exhibiting such insulating properties include those containing one or more of alumina, mullite, spinel, steatite, aluminum nitride, and the like as a main component. . Among these, alumina or insulating ceramics mainly composed of alumina is preferable because it is inexpensive and relatively easy to process.
[0011]
When using insulating ceramics or alumina-based ceramics as the main component, 70% by mass or more of alumina with respect to the whole so that sufficient insulating properties and heat resistance (thermal shock resistance, etc.) are exhibited. (More preferably, it may be 80% by mass or more, still more preferably 90% by mass or more, or 100% by mass). On the other hand, the remainder can contain 1 to 20% by mass of a component constituting a portion (for example, a solid electrolyte body) laminated in direct contact with the insulating ceramic portion. Thermal expansion between the first insulating base and the portion laminated in direct contact with the first insulating base by containing the component constituting the portion laminated in direct contact with the insulating ceramic portion in the remainder The difference is eased.
[0012]
However, when it is required that the insulating ceramic part can exhibit particularly high insulation, the alumina content is 90% by mass or more (more preferably 95% by mass or more, more preferably 99.99% by mass or more) with respect to the whole. In addition, it is preferable that the silica is 10000 ppm or less (more preferably 1000 ppm or less, more preferably 50 ppm or less) or does not contain silica (measurement limit or less). By using such an insulating ceramic, for example, even when a heater is provided on the surface or inside of the base, leakage of current from the heater to the electrode can be reliably prevented.
[0013]
(2) Ion conductive part
The “ion conductive portion” is a portion that includes a solid electrolyte body and a pair of electrodes, and can move predetermined ions or gas from one electrode side to the other electrode side. This ion conductive part is, for example, a concentration cell part that can output the concentration of the gas to be measured as a potential difference, or a predetermined ion or gas from one electrode side to the other electrode side by applying a voltage to the pair of electrodes. It can be made to function as a pump cell part etc. which can move etc. This ionic conductive part may consist of only the solid electrolyte body and a pair of electrodes, but may include other parts such as an electrode for measuring the internal resistance of the solid electrolyte body. In addition, only one ion conductive portion may be provided in the element, but two or more ion conductive parts may be provided in the element.
The gas to be measured is a gas constituting the atmosphere to be measured, and is a measurement target gas by the element of the present invention or another element of the present invention, and is composed of one or more components.
[0014]
(2-1) Solid electrolyte body
The “solid electrolyte body” can be used without particular limitation as long as it has ionic conductivity. Examples of the solid electrolyte body include a zirconia-based sintered body (which can contain a stabilizer such as yttria) and LaGaO. 3 A system sintered body etc. can be mentioned. Among these, when conducting oxygen ions, it is preferable to use a zirconia-based sintered body (containing yttria or the like as a stabilizer) that is particularly excellent in oxygen ion conductivity.
This solid electrolyte body (in the case of having a plurality of ion conductive portions means a solid electrolyte body provided in a first ion conductive portion described later) is provided on the first insulating base and / or the second insulating base. They may be laminated directly in contact with each other, or may be laminated indirectly via electrodes or other members.
[0015]
Further, the shape and size of the solid electrolyte body are not particularly limited. Further, the thickness is not particularly limited, but can be 300 μm or less (further 200 μm or less, particularly 150 μm or less, especially 50 μm or less, usually 20 μm or more). In particular, when the solid electrolyte body is thinned to 150 μm or less, the element can be reduced in size, and the volume of the solid electrolyte body, which is usually smaller in thermal conductivity than alumina, can be reduced, and the heat in the element can be reduced. Since the conductivity is improved and the heat of the heater is easily transmitted to the ion conductive portion, the element can be started earlier. Furthermore, various excellent effects can be exhibited, such as the power consumption can be reduced.
Even when this solid electrolyte body is thicker than 300 μm, the function as an element is not lost, but the above-described excellent effect is hardly obtained. On the other hand, when the thickness is less than 20 μm, the production becomes difficult and the ion conductivity tends to be insufficient.
[0016]
(2-2) First electrode and second electrode
The “first electrode and second electrode” are a pair of electrodes formed to face one surface and the other surface of the solid electrolyte body. One of the pair of electrodes is a first electrode that can be in contact with the atmosphere to be measured via a porous portion or the like provided in a second insulating base to be described later. Of the first ionic conductive portion of the electrode. The other of the pair of electrodes is in contact with an atmosphere or a reference gas at a constant pressure and is not in contact with the atmosphere to be measured (if a plurality of ion conductive portions are provided, the first ion conductive portion described later is A second electrode).
[0017]
The shape of each of the first electrode and the second electrode is not particularly limited. For example, the first electrode and the second electrode can be formed of a wide electrode portion and a narrow electrode lead portion. Further, the size of these electrodes is not particularly limited. Furthermore, although the material which comprises these electrodes is not specifically limited, For example, at least 1 sort (s) of platinum, gold | metal | money, silver, palladium, iridium, ruthenium, and rhodium is a main component (usually 70 mass% or more of each electrode whole) In general, platinum is preferably the main component. However, the first electrode and the second electrode may be made of the same material or different materials.
[0018]
(3) Second insulating base
The “second insulating base” includes a portion made of an insulating ceramic composed of a porous portion and a non-porous portion, and an ion conductive portion (in the case of including a plurality of ion conductive portions, a first ion described later). (Which means a conductive portion) directly or indirectly through another member, and is a portion that ensures the strength of the entire element together with the first insulating base. The shape and size of the second insulating base are not particularly limited, but the thickness is usually 0.1 mm or more (preferably 0.2 to 1.5 mm, more preferably 0.5 to 1.0 mm, Usually 2.0 mm or less). If the thickness is less than 0.1 mm, it may be difficult to ensure sufficient element strength. In addition, as in the case of the first insulating base, stacking during manufacture may be difficult. The second insulating base may be a single layer or a multilayer.
[0019]
The porous portion and the non-porous portion constituting the second insulating base are formed of insulating ceramics that can sufficiently exhibit the same insulating properties and heat resistance as the insulating ceramics constituting the first insulating base. It is preferable. However, the insulating ceramic forming the first insulating base and the insulating ceramic forming the second insulating base may have the same composition or different compositions.
[0020]
(3-1) The porous portion of the second insulating base
The “porous portion” is a part of the second insulating base and a pair of ionic conductive portions (in the case of having a plurality of ionic conductive portions, means a first ionic conductive portion described later). This is a part for contacting one of the electrodes and the measured atmosphere outside the element. This porous part has an effect of preventing the metal constituting the electrode from being poisoned by phosphorus, lead, silicon, etc., and the measurement at the time of contact with the electrode regardless of the flow velocity of the gas to be measured outside the device. A rate-limiting action or the like that makes the gas flow rate substantially constant can be exhibited. In order to sufficiently exhibit these functions, the porous portion preferably has a porosity of 5% or more (more preferably 20% or more, still more preferably 40% or more, usually 80% or less). When the porosity is less than 5%, the responsiveness tends not to be sufficiently improved as compared with an element including a porous portion having a sufficient porosity.
The porosity is calculated by using the apparent volume (including the pore volume) V, the mass m1 in the air, and the moisture content m2 in which the pores contain water sufficiently by submerging in water. Calculated from ▼.
{(M2-m1) / V} × 100 (%) (1)
[0021]
(4) Intermediate layer
The “intermediate layer” is disposed so as to cover the boundary line between the porous portion and the non-porous portion on the side where the first electrode of the second insulating base is in contact with the porous portion and the non-porous portion. The step in the thickness direction of the element with the mass portion is relaxed or eliminated, and the surface is flattened. This prevents the first electrode in contact with the second insulating base, in particular, the electrode lead portion from being deformed or disconnected due to a step. This intermediate layer may consist only of a porous body, or may consist only of a non-porous body. Moreover, you may provide the porous part and the non-porous part. However, it is not preferable that the non-porous body forming the intermediate layer or the non-porous portion of the intermediate layer is formed in contact with the entire surface of the porous portion of the second insulating base.
[0022]
It is preferable that the porous part and the non-porous part constituting the intermediate layer can sufficiently exhibit the insulation and heat resistance similarly to the insulating ceramic constituting the first insulating base. The material and configuration of the porous body or the porous portion may be the same as in the case of the porous portion of the second insulating base. However, the insulating ceramic and the porous body or the porous portion constituting the second insulating base and the insulating ceramic and the porous body or the porous portion constituting the intermediate layer are different even if they have the same composition. It may be a composition.
[0023]
When the intermediate layer is made of a porous body, and when the intermediate layer has a porous portion, the porous body or the porous portion, in particular, the portion in contact with the porous portion of the second insulating base is The porosity is preferably 5% or more (more preferably 20% or more, still more preferably 40% or more, usually 80% or less). When the porosity is less than 5%, the responsiveness may be lowered as compared with a device having a porous body or a porous portion having a sufficient porosity. The thickness of the intermediate layer is not particularly limited, but can usually be 5 to 100 μm (more preferably 10 to 60 μm, particularly 10 to 50 μm). If the thickness of the intermediate layer is less than 5 μm, the effect of flattening the surface of the second insulating base by providing the intermediate layer tends to be difficult to obtain.
[0024]
In the multilayer gas sensor element of the present invention, the
[0025]
Further, the intermediate layer may be formed so as to cover the entire
[0026]
The
[0027]
Furthermore, when the
[0028]
In the embodiment illustrated in FIGS. 1 to 7 and the embodiments other than those illustrated, the boundary between the intermediate layer porous portion and the intermediate layer non-porous portion is the porous portion and the non-porous portion of the second insulating base. It is preferable that it is formed so as not to overlap the boundary with the part. Thereby, the crack of a 2nd insulating base and generation | occurrence | production of a crack can be prevented more effectively. Further, the width of the intermediate layer is not particularly limited as long as the step is reduced or eliminated, and may be formed over the entire width of the second insulating base.
[0029]
Further, when the boundary between the intermediate layer porous portion and the intermediate layer non-porous portion is inclined in the longitudinal direction, the side that is not in contact with the second insulating base is defined as the boundary. Further, when the inclination of the boundary between the intermediate layer porous part and the intermediate layer non-porous part is large (for example, the angle of the inclined surface with respect to the length direction of the intermediate layer is 45 ° or less, particularly 30 ° or less, and the inclination is gentle. In the case where the intermediate layer is thin, for example, 50 μm or less, particularly 20 μm or less, the boundary of the second insulating base and the boundary of the intermediate layer overlap in the longitudinal direction of the second insulating base. However, since it is difficult for cracks and cracks to occur, the intermediate layer does not necessarily have the above-described configuration.
[0030]
(5) Specific configuration of the porous portion of the second insulating base
In the laminated gas sensor element of the present invention, the porous portion provided in the second insulating base is partially or entirely surrounded by the non-porous portion constituting the second insulating base. As used herein, “a part of the side surface is surrounded” means, for example, when the
[0031]
In addition, for example, as shown in FIG. 18, when the
[0032]
The second insulating base includes a porous portion so that air can flow at least in the lateral direction, and further includes a non-porous portion that covers at least the edge of the surface of the porous portion that does not face the first insulating base. You may have. Here, “being able to vent in the side surface direction” means, for example, that the
[0033]
In addition, one surface side of the porous portion faces the first insulating base, but the other surface side does not face the first insulating base. The width of the edge of the porous portion on the other surface side is not particularly limited as long as it is a width capable of forming the
[0034]
The non-porous portion formed on the side of the second insulating base that does not face the first insulating base has a recess that penetrates from the surface of the non-porous portion to the back surface including the porous portion 161 (see FIG. 169) at 21. By providing this recess, the gas to be measured can be introduced not only from the side surface of the element but also from one side of the stacking direction of the element. Compared to the case where the gas to be measured is rate-controlled introduced from only the side surface of the element. Responsiveness can be improved. As an element of such an aspect, FIG. 21 can be illustrated, for example.
[0035]
(6) About the first electrode and the second electrode
In the element of the present invention, the ion conductive portion includes a pair of electrodes. Among these, the formation position of the actual electrode region that actually functions as an electrode is important in terms of the function of the element. More specifically, with respect to the actual electrode region, in the electrode included in the ion conductive portion, for example, a region that is not in contact with the solid electrolyte body on one side is not included in the actual electrode region. Further, for example, when an element having two ion conductive portions as shown in FIG. 24 is used as an air-fuel ratio sensor element, an electrode functioning as a detection electrode among electrodes included in the ion
[0036]
For example, when the element is provided with a heater, the actual electrode region is formed at a position where the heat generating part ionizes heat in order to improve the performance of the element in the correlation between the heat generating part and each electrode of the ion conductive part. It is preferably formed at a position where the conductive portion can be efficiently conducted. That is, a projected image obtained by projecting an actual electrode region that can actually function as a part of the ion conducting portion of each of the pair of electrodes included in the ion conducting portion is at least a part of the projected image obtained by projecting the heat generating portion of the heater. It is preferable to overlap. Further, it is preferable that the projection image of the actual electrode region is included in the outline of the projection image of the heat generating portion (the heater may be included in the outer circumference line because it may have a complicated shape). In particular, it is preferable that the projected images of the actual electrode regions of both electrodes of the pair of electrodes are all included in the outer peripheral edge of the projected image of the heat generating portion.
[0037]
(7) Other parts
As shown in FIG. 8 (cross-sectional view in the width direction), the element of the present invention and other elements of the present invention include a first insulating
[0038]
(7-1) Heater
The ionic conductive portion constituting the element of the present invention is usually activated by heating and can exhibit ionic conductivity. The method for heating the ion conductive portion is not particularly limited, and may be naturally heated (for example, heated by exhaust gas in an exhaust pipe of an internal combustion engine) in an environment where the element is installed. A heater can also be provided in the inside as a heating means. When the heater is provided, for example, it can be provided on the surface or inside of at least one of the first insulating base and the second insulating base. The heater can be composed of a heat generating part and a heater lead part. The heat generating part is a part that actually raises the temperature by supplying power, and the heater lead part is a part that guides electric power from an external circuit to the heat generating part. is there. Although these shapes are not particularly limited, for example, the heat generating portion can be formed narrower than the heater lead portion.
[0039]
(7-2) Cavity
In addition, the element of the present invention can have a cavity. This cavity can function as a detection chamber, a reference gas introduction chamber, or the like. The shape and size of the cavity are not particularly limited, but the height in the stacking direction is 1.0 mm or less (more preferably 0.5 mm or less, still more preferably 0.1 mm or less, usually 0.02 mm or more). preferable. Further, the position where the cavity is provided in the element is not particularly limited. For example, the first insulating base and the ion conductive part (in the case where a plurality of ion conductive parts are provided, the first ion conductive part described later) and And can function as a reference gas introduction chamber or a detection chamber. The cavity may be closed in all directions, or may be open to the outside of the element in at least one direction. Further, this cavity may have only one, but may have a plurality (for example, when having a plurality of ion conductive parts, it is sandwiched between one ion conductive part and another ion conductive part. You may be prepared).
[0040]
(7-3) Interlayer adjustment layer
Furthermore, an interlayer adjusting layer that adjusts the height between the layers can be provided. For example, in FIG. 13, interlayer adjustment layers 153 and 154 are provided to match the height of the
(7-4) Rate limiting introduction part
Further, when the element has a cavity as described above, it is possible to provide a rate-determining introduction section capable of rate-determining and introducing the measurement gas constituting the measurement atmosphere into the cavity. The rate-determining introduction portion may be formed in any way, for example, a rate-determining introduction porous portion (151 and 152 in FIG. 11) having air permeability to the extent that the gas to be measured can be introduced after being rate-limited, It can be formed by a through hole (157 in FIGS. 22 and 23) that is small enough to allow the gas to be introduced at a rate-determining rate. Examples of such a rate-limiting porous part include those having a porosity of 5 to 40% (more preferably 5 to 30%, still more preferably 10 to 20%). On the other hand, as a through-hole that is so small that the gas to be measured that constitutes the atmosphere to be measured can be introduced at a rate-limiting rate, the opening area on the outer surface of the element is 0.5 mm 2 The following through-holes can be mentioned.
[0041]
[2] Specific configurations of the element of the present invention and other elements of the present invention
The element of the present invention includes each part described in [1] above. The specific configuration of such an element is not particularly limited, and examples thereof include an element including one ion conductive part, an element including two ion conductive parts, and an element including three ion conductive parts as follows. be able to.
[0042]
(1) An element having one ion conductive part
As illustrated in FIG. 9 (cross-sectional view in the width direction) and FIG. 10 (exploded perspective view), each of the first insulating
[0043]
In such an element, for example, the first insulating
[0044]
One of the electrodes for the first ion
[0045]
Further, an intermediate layer including an intermediate layer
[0046]
(2) An element having two ion conductive parts
As illustrated in FIG. 11 (cross-sectional view in the width direction), FIG. 12 (cross-sectional view in the longitudinal direction), and FIG. 13 (disassembled perspective view), the first insulating
This element further uses, for example, a material having oxygen ion conductivity as a solid electrolyte constituting each of the first ion conductive portion and the second ion conductive portion, and the first ion conductive portion functions as an oxygen concentration cell. By making the second ion conductive portion function as an oxygen pump and using the cavity as a reference gas introduction chamber, it can be used as an air-fuel ratio sensor or the like. In this element, the oxygen contained in the atmosphere to be measured can be introduced and led out by the oxygen pumping action of the second ion conducting part, and the concentration cell action of the first ion conducting part allows This is a room where the oxygen concentration can be measured.
[0047]
(3) An element having three ion conductive portions
As illustrated in FIG. 14 (partially exploded perspective view) and FIG. 15 (partially exploded perspective view), the first insulating
[0048]
In this element, an element having oxygen ion conductivity is used as a solid electrolyte constituting each of the first ion conductive portion, the second ion conductive portion, and the third ion conductive portion, and the first ion conductive portion and the third ion conductive portion are used. The second ionic conductive part functions as an oxygen concentration cell, the first cavity serves as a detection chamber, the second cavity serves as a nitric oxide decomposition chamber communicating with the first cavity, and the third cavity Can be used as a nitrogen oxide sensor element.
[0049]
In such an element, for example, the first insulating
[0050]
Further, the second and third cavities can be formed by the interlayer adjustment layer 183. The second ion conductive portion includes a second ion conductive portion
[0051]
The
[0052]
[3] Manufacturing method of the device of the present invention and other present invention
Below, the manufacturing method of this invention and the other manufacturing method of this invention are demonstrated. However, the element of the present invention may be obtained by the production method of the present invention or another production method of the present invention, or may be obtained without depending on the production method of the present invention or the other production method of the present invention. That is, in the manufacturing method of the present invention and other manufacturing methods of the present invention, the second sheet is formed, then the unfired intermediate layer is formed, and then the unfired first electrode is formed. However, the present invention can also be applied to a non-fired first sheet that is fired to become a first insulating base, and a non-fired body that is fired to be each part is laminated and finally a second sheet is laminated. The element of the invention can be obtained.
[0053]
(1) Production method of the present invention
The “unfired second sheet” is fired to become a second insulating base, and fired to become a porous part that is fired to become a porous part, and unfired to be fired to become a non-porous part. A porous portion.
Of these, the material constituting the “unfired non-porous portion” is not particularly limited as long as it is fired to exhibit the sufficient insulation. Moreover, the formation method is not particularly limited. This unfired non-porous part is, for example, ceramic raw material powder (for example, powder composed of one or more of alumina, mullite, spinel, steatite and aluminum nitride, or one or more of these) Obtained by cutting the resulting green sheet into a desired size after forming into a sheet shape by the doctor blade method etc. It can be obtained as a raw sheet or a laminate of a plurality of such raw sheets.
[0054]
The material constituting the “unfired porous portion” is not particularly limited as long as it is fired to exhibit the sufficient insulation. Moreover, the formation method is not particularly limited. This unfired porous part is, for example, a powder (for example, a powder composed of one or two or more of carbon powder and xanthine derivatives such as theobromine, or one or two or more of these). It can be obtained in the same manner by using the same paste as that of the non-fired non-porous part except that the component powder) is contained. In addition, although it does not contain the powder to be burned out, it can be obtained by the same method using the same paste as the non-fired non-porous part except that a ceramic raw material powder having a large particle size is used.
[0055]
Furthermore, the firing shrinkage ratio of the unfired porous part and the unfired non-porous part is not particularly limited, and may be the same or different. However, particularly when obtaining the second insulating base in which the side surface of the porous portion is surrounded by the non-porous portion, the firing shrinkage ratio of the unfired porous portion is the firing shrinkage of the unfired non-porous portion. It is preferable that the ratio is smaller (more preferably 0.3 to 1.5% smaller, still more preferably 0.3 to 1.1% smaller, and particularly preferably 0.3 to 0.7% smaller). Since the firing shrinkage rate of the unfired porous part is smaller than the firing shrinkage rate of the unfired non-porous part, the unfired non-porous part shrinks more than the unsintered porous part during firing. The material part and the non-porous part are bonded more firmly, and the thermal strength and mechanical strength of the entire device obtained can be improved compared to other cases.
[0056]
The firing shrinkage rate (%) mentioned above is the length of a predetermined position of the unfired body. 1 And the length of the same position of the fired body obtained by firing at a temperature of 1300 to 1600 ° C. 2 The ratio X (%) calculated from the following formula (2).
X (%) = {(L 1 -L 2 ) / L 1 )} × 100 (2)
The firing shrinkage rate of one of the unfired porous portions mentioned above is greater than the firing shrinkage rate of the unfired non-porous portion. 3 % Smaller means that the firing shrinkage ratio of the unfired porous part is X 1 %, And the firing shrinkage ratio of the unfired non-porous part is X 2 %, X 3 = X 2 -X 1 It shall be said that.
[0057]
Moreover, the unbaked 2nd sheet | seat can form the unbaked heater used as a heater by baking on the surface or inside. The unfired heater may be a conductive layer that generates heat when energized after firing, and the formation method is not particularly limited. For example, the raw material powder containing at least one kind of noble metal, molybdenum, and rhenium, a binder, A paste prepared from a plasticizer or the like can be obtained by applying the paste thinly to a desired shape on the surface of the raw sheet by screen printing or the like and then drying it.
In order to obtain a second insulating base having a heater on the surface, it can be obtained by forming an unfired heater on the surface of one element sheet or a multilayer element sheet in which a plurality of element sheets are laminated. . Further, in order to obtain a second insulating base having a heater therein, an unfired heater is formed on one surface of the element sheet or the multilayer element sheet, and then another element is covered so as to cover the unfired heater. A sheet or a multilayer sheet can be obtained by laminating and pressing and drying.
[0058]
The “unfired intermediate layer” is fired to become an intermediate layer, and is obtained by applying the “intermediate layer paste” and drying it. The material of the intermediate layer paste is not particularly limited, but when obtaining a non-porous intermediate layer (consisting only of a non-porous body), it is the same as the paste for obtaining the non-porous part of the second sheet. A paste can be used. Moreover, when obtaining a porous intermediate | middle layer (it consists only of a porous body), the paste similar to the paste for obtaining the porous part of a 2nd sheet | seat can be used.
[0059]
The “unfired first electrode” is not particularly limited as long as it can be fired to exhibit conductivity. The forming method is not particularly limited. For example, a paste prepared from a raw material powder containing at least one metal selected from platinum, gold, silver, palladium, iridium, ruthenium, and rhodium, a binder, a plasticizer, and the like is screened. It can be obtained by applying a thin film in a desired shape on the surface of the unfired solid electrolyte body by a printing method or the like and then drying it.
[0060]
(2) Other production method of the present invention
Another production method of the present invention is different from the above-described production method of the present invention in forming an unfired intermediate layer composed of an unfired intermediate layer porous portion and an unfired intermediate layer non-porous portion. Accordingly, the “unfired second sheet”, the “unfired porous portion that becomes the porous portion of the second insulating base”, and the “non-porous structure of the second insulating base” in the other production method of the present invention. The “non-fired non-porous part to be a part” and the “unfired first electrode” are the same as in the present invention.
[0061]
The “unfired intermediate layer porous portion” is fired to become the porous portion of the intermediate layer, and is obtained by applying the “porous paste for intermediate layer” and drying it. The material and the like of the porous intermediate layer paste are not particularly limited, but the same as the paste for obtaining the porous portion of the second sheet, as in the case of obtaining the porous intermediate layer (consisting only of the porous body). Paste can be used.
The “unfired intermediate layer non-porous part” is fired to become a non-porous part of the intermediate layer, and is obtained by applying the “non-porous intermediate layer paste” and drying it. The material of the non-porous intermediate layer paste is not particularly limited, but in order to obtain the non-porous portion of the second sheet as in the case of obtaining the non-porous intermediate layer (consisting only of the non-porous body). A paste similar to this paste can be used.
[0062]
(3) Manufacturing method of other parts
The element of the present invention and other elements of the present invention are also fired to form a solid electrolyte body constituting an ionic conductive part, an unfired body to be a second electrode, and unfired to be fired to be a first insulating base. In addition to providing a body, it is possible to form a non-fired heater that is fired to become a heater, or a fired fired cavity.
[0063]
Among these, the unsintered solid electrolyte body that is fired to become a solid electrolyte body is not particularly limited as long as it can be fired to exhibit ionic conductivity. The forming method is not particularly limited. For example, a paste prepared from a ceramic raw material powder (for example, a powder composed of zirconia powder and yttria powder or a powder containing these as a main component), a binder, a plasticizer, and the like is used. A green sheet obtained by molding and drying can be cut out to a predetermined size. Further, a similar paste can be obtained by molding after screen printing and then drying.
The unfired second electrode that is fired to become the second electrode can be formed in the same manner as the unfired first electrode. However, the material constituting the unfired first electrode and the material constituting the unfired second electrode may be the same or different.
Further, the unfired first sheet which is fired to become the first insulating base is formed in the same manner from the same material as the unfired insulating ceramic part constituting the unfired non-porous part of the unfired second sheet. be able to. However, the unfired non-porous portion of the first sheet and the second sheet may be made of the same material or different materials.
[0064]
Further, the unfired heater that is fired to become a heater may be a conductive layer that generates heat by energization after firing, and the formation method is not particularly limited. For example, at least one metal of noble metal, molybdenum, and rhenium is used. It can be obtained by drying a paste prepared from the raw material powder, binder, plasticizer, and the like, which is formed into a desired shape by a screen printing method or the like. The position where the unfired heater is formed is not particularly limited, but can be formed on the surface or inside of the first sheet and / or the second sheet, for example.
In addition, when a device including a cavity is obtained, a method for forming the cavity is not particularly limited. For example, the cavity can be obtained after firing by bonding to a stacked surface to be a cavity via a spacer. Moreover, a cavity can be obtained after baking by filling the paste burned away by baking, or laminating | stacking the unbaked sheet | seat obtained from such a paste.
[0065]
(4) Stacking order of each part
In obtaining the element of the present invention and other elements of the present invention, the order of laminating each unfired body in order to obtain the unfired element that is fired to become the element is the second sheet, then the unfired intermediate layer, If it is the order of the unfired first electrode, the order of the other parts is not particularly limited. For example, a second laminate in which a second sheet is used as a base and an unsintered intermediate layer and a first non-fired electrode are stacked, and a first sheet in which only the first sheet or the first sheet is used as a base and other non-fired bodies are stacked. An unfired element can be obtained by bonding the laminate.
[0066]
At this time, the first stacked body and the second stacked body can each be as follows. That is, for example, a 1st laminated body consists only of an unbaked 1st sheet | seat, or can be provided with an unbaked 1st sheet | seat and another unbaked part. This other unfired part is other parts excluding the unfired second sheet, the unfired intermediate layer, and the unfired first electrode. As this other unfired portion, for example, when forming an unfired interlayer adjustment layer that is fired to become an interlayer adjustment layer, or an unfired element that includes a plurality of ion conductive portions, An unsintered ionic conductive part which becomes an ionic conductive part can be exemplified.
[0067]
On the other hand, the second laminate is composed of only the unfired second sheet, the unfired intermediate layer, and the first electrode, or the unfired second sheet, the unfired intermediate layer, the first electrode, and other unfired portions. Can be provided. The other unsintered parts are not particularly limited as long as they are unsintered parts other than the unsintered first sheet. For example, unsintered solid electrolyte bodies that are fired to become solid electrolyte bodies, fired When forming an unfired second electrode to be the second electrode, an unfired interlayer adjustment layer that is fired to be an interlayer adjustment layer, or an unfired element that includes a plurality of ion conductive portions, An unsintered ionic conductive part which becomes an ionic conductive part can be exemplified.
[0068]
[4] Gas sensor
The gas sensor of the present invention includes the element of the present invention or another element of the present invention. The configuration of the
That is, the multilayer
[0069]
When the exhaust gas discharged from the internal combustion engine is to be measured using such a
[0070]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to FIGS.
In addition, below, the code | symbol of each part was made the same before and behind baking for easy understanding.
[1] Manufacture of laminated gas sensor element (element having a schematic cross-sectional structure shown in FIGS. 11 and 12)
<1> Production of first laminated body (first laminated body forming step)
(1) Production of unfired
(1) Fabrication of
A slurry was obtained using alumina powder, butyral resin, dibutyl phthalate, toluene and methyl ethyl ketone. Thereafter, the slurry was formed into two green sheets having a thickness of 0.5 mm by a doctor blade method. Next, one green sheet was used as the
[0071]
(2) Formation of
A slurry was obtained using a mixed powder in which platinum powder and alumina powder were blended, butyral resin, and butyl carbitol. The slurry is screen-printed in a predetermined shape on one surface of the
[0072]
(3) Formation of unfired heater
A slurry was obtained in the same manner as in (2) above. This slurry was screen-printed on the other surface opposite to the one surface of the
Next, the same slurry was poured into the through-
[0073]
▲ 4 ▼ Bonding of
The other
[0074]
(2) Formation of unfired second ion conductive portion (unfired concentration cell portion) 13
(1) Formation of unsintered electrode (for second ion conductive portion reference electrode) 133
A slurry was obtained using a mixed powder in which platinum powder and zirconia powder were blended, butyral resin, and butyl carbitol. This slurry is screen-printed on the surface of the laminate
[0075]
(2) Formation of unsintered solid electrolyte body (for second ion conductive portion) 131
A slurry was obtained using a mixed powder obtained by blending zirconia powder and alumina powder, a dispersant, butyl carbitol, dibutyl phthalate and acetone. This slurry was screen-printed to a thickness of 30 μm on the unfired electrode formed in (2) (1) above and dried to obtain an unfired
[0076]
(3) Formation of unsintered interlayer adjustment layer (for second ion conductive portion) 134
A slurry was obtained using alumina powder, butyral resin, dibutyl phthalate, toluene and methyl ethyl ketone. Except for the unsintered
[0077]
(4) Formation of unfired electrode (for second ion conductive portion) 132
A slurry was obtained in the same manner as in (2) (1) above. The slurry is printed on the surfaces of the unfired
In this way, the unfired second ionic
[0078]
<2> Formation of cavity (detection chamber) 15 and non-fired rate limiting
(1) Formation of unfired interlayer adjustment layers (for forming cavities) 153 and 154
A slurry was obtained in the same manner as in the above <1> (2) (3). This slurry is screen-printed on the
[0079]
(2) Formation of unfired rate limiting
A slurry was obtained using alumina powder (particle size capable of leaving voids after firing), butyral resin, dibutyl phthalate, toluene and methyl ethyl ketone. This slurry is screen-printed in a shape as shown in FIG. 13 on the unfired
[0080]
<3> Production of second laminate
(1) Production of unfired
A slurry for a non-porous part was obtained using alumina powder, butyral resin, dibutyl phthalate, toluene and methyl ethyl ketone. This slurry was formed into a green sheet for a non-porous portion having a thickness of 500 μm by a doctor blade method.
On the other hand, a slurry for a porous part was obtained using alumina powder, carbon powder, butyral resin, dibutyl phthalate, toluene and methyl ethyl ketone. This slurry was formed into a green sheet for a porous part having a thickness of 500 μm by a doctor blade method.
From these two types of green sheets, a sheet having an unfired
[0081]
(2) Formation of unfired intermediate layer 17 (planarization step)
Two types of slurry for the porous part and the non-porous part similar to the above <3> (1) were obtained. Of these, the slurry for the porous portion covers the unfired
[0082]
Next, the slurry for the non-porous portion is screened on the unfired
[0083]
(3) Formation of unfired first ion conductive portion (unfired pump cell) 12
(1) Formation of unfired first electrode 122 (unfired first electrode forming step)
A slurry was obtained in the same manner as in the above <1> (2) (1). This slurry is screen-printed on the surface of the green
[0084]
(2) Formation of unsintered solid electrolyte body (for first ionic conductive part) 121
A slurry was obtained in the same manner as in the above <1> (2) (2). This slurry was screen-printed to a thickness of 30 μm on the green electrode portion of the
[0085]
(3) Formation of unsintered
A slurry was obtained in the same manner as in the above <1> (2) (3). The surface and height of the unsintered
[0086]
(4) Formation of unfired
A slurry was obtained in the same manner as in the above <1> (2) (1). This slurry is printed on the surface of the unfired
Thus, the 2nd laminated body was obtained by said (1)-(3).
[0087]
<4> Joining of the first laminate and the second laminate
On this surface of the first laminate in which the
[0088]
<5> Degreasing and firing
The
[0089]
<6> Manufacture of gas sensor
A
In this
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing an example of an intermediate layer formed on a boundary line between a porous portion and a non-porous portion on a surface in contact with a first electrode of a second insulating base.
FIG. 2 is a schematic view of still another example showing an intermediate layer formed on the boundary line between the porous portion and the non-porous portion on the surface in contact with the first electrode of the second insulating base.
FIG. 3 is a schematic view of still another example showing the intermediate layer formed at the boundary line between the porous portion and the non-porous portion on the surface in contact with the first electrode of the second insulating base.
FIG. 4 is a schematic view of still another example showing an intermediate layer formed on the boundary line between the porous portion and the non-porous portion on the surface in contact with the first electrode of the second insulating base.
FIG. 5 is a schematic view of still another example showing the intermediate layer formed at the boundary line between the porous portion and the non-porous portion on the surface in contact with the first electrode of the second insulating base.
FIG. 6 is a schematic view of still another example showing the intermediate layer formed at the boundary line between the porous portion and the non-porous portion on the surface in contact with the first electrode of the second insulating base.
FIG. 7 is a schematic view of still another example showing the intermediate layer formed at the boundary line between the porous portion and the non-porous portion on the surface in contact with the first electrode of the second insulating base.
FIG. 8 is a schematic cross-sectional view in the width direction showing an example of the laminated gas sensor element of the present invention.
FIG. 9 is a schematic cross-sectional view in the width direction showing another example of the laminated gas sensor element of the present invention.
10 is a schematic exploded perspective view of the laminated gas sensor element of the present invention shown in FIG. 9. FIG.
11 is a schematic cross-sectional view in the width direction in the BB ′ cross section of the element shown in FIG. 12, showing still another example of the laminated gas sensor element of the present invention.
12 is a schematic cross-sectional view in the longitudinal direction of the AA ′ cross section of the multilayer gas sensor element of the present invention shown in FIG.
13 is a schematic exploded perspective view of the multilayer gas sensor element of the present invention having the cross section of FIGS. 11 and 12. FIG.
FIG. 14 is a schematic exploded perspective view showing still another example of the laminated gas sensor element of the present invention.
FIG. 15 is a schematic exploded perspective view showing still another example of the laminated gas sensor element of the present invention.
FIG. 16 is a schematic perspective view of a stacked gas sensor element of the present invention having an example second insulating base.
FIG. 17 is a schematic perspective view of a multilayer gas sensor element of the present invention having a second insulating base according to another example.
FIG. 18 is a schematic perspective view of a multilayer gas sensor element of the present invention having a second insulating base according to another example.
FIG. 19 is a schematic perspective view of a multilayer gas sensor element of the present invention having a second insulating base of still another example.
FIG. 20 is a schematic perspective view of a multilayer gas sensor element of the present invention provided with a second insulating base of still another example.
FIG. 21 is a schematic perspective view of a stacked gas sensor element of the present invention having a second insulating base of another example.
FIG. 22 is a schematic cross-sectional view showing an example of a rate-determining introduction portion composed of a through hole that is small enough to introduce a gas to be measured at a rate-limiting rate.
FIG. 23 is a schematic cross-sectional view showing another example of the rate-determining introduction portion formed of a through-hole that is small enough to introduce a measurement gas at a rate-determining rate.
FIG. 24 is a schematic cross-sectional view for explaining an actual electrode region.
FIG. 25 is a schematic cross-sectional view of an example of the gas sensor of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1; Laminated gas sensor element, 11; 1st insulating base, 111, 112; Element sheet, 113; Heater, 114; Heat generation part, 115; Heater lead part, 116; Through hole, 117: Heater electrode extraction pad, 118 ; Heater lead-out line, 12; ion conductive part (first ion conductive part), 121; solid electrolyte body (for first ion conductive part), 122, 123; electrodes (first pump electrode and second pump electrode), 1221 ; Electrode part, 1222; electrode lead part, 124; interlayer adjustment layer (for first ion conductive part), 125, 126; through hole, 1271, 1272; insulating layer, 1281, 1282; electrode lead-out line (first ion conductive) Part), 13; ion conductive part (second ion conductive part), 131; solid electrolyte body (second ion conductive part), 132; electrode (detection electrode), 133; electrode ( Reference electrode), 134; interlayer adjustment layer (for second ion conductive portion), 135; through hole, 136; first second inner chamber communication path, 1371, 1372; insulating layer, 1381, 1382; electrode lead-out line (first For two ion conductive parts), 14; ion conductive part (third ion conductive part), 141; solid electrolyte body (for third ion conductive part), 142; electrode (detection electrode), 143; electrode (reference electrode), 144; interlayer adjustment layer (for third ion conductive portion), 145; insulating layer, 1461, 1462; electrode lead-out line (for third ion conductive portion), 15; cavity (first cavity), 151, 152; Porous portion, 153, 154; interlayer adjustment layer (for forming first cavity), 155, 156; through hole, 157; through hole, 16; second insulating base, 161; porous portion, 162; Part, 163; through hole, 64, 165, 166; electrode extraction pad, 167; boundary between porous part and non-porous part, 168; frame part, 169; recess, 17; intermediate layer, 171; intermediate layer porous part, 172; intermediate layer Non-porous part, 173, 174, 175; through hole, 176; boundary between porous part and non-porous part, 181; cavity (second cavity), 182; cavity (third cavity), 183; interlayer adjustment Layer (for forming the second and third cavities), 2; gas sensor, 211; holder, 212; cushioning material, 213; sleeve, 22; metal shell, 221; mounting portion, 23; protector, 24; Frame, 26; lead wire, 27; separator, 28; grommet.
Claims (7)
通気性を有する多孔質部と、非多孔質部とを有し、該第1絶縁性基部に対向して配置され、且つ絶縁性セラミックスから形成された第2絶縁性基部、
該第1絶縁性基部と第2絶縁性基部との間に配置された固体電解質体、
電極部及び電極リード部を有し、一面で該固体電解質体に接し、他面で被測定雰囲気に接する第1電極、
一面で該固体電解質体に接し、該第1電極に対向する第2電極、
及び該第2絶縁性基部と、該第1電極の該電極リード部との間に、少なくとも該第2絶縁性基部の該多孔質部と該非多孔質部との境界線を覆うように配置された、該多孔質部と該非多孔質部との素子の厚さ方向における段差を緩和乃至解消する中間層、を備えることを特徴とする積層型ガスセンサ素子。A first insulating base formed of insulating ceramic;
A second insulating base portion having a porous portion having air permeability and a non-porous portion, disposed opposite to the first insulating base portion, and formed of an insulating ceramic;
A solid electrolyte body disposed between the first insulating base and the second insulating base;
A first electrode having an electrode portion and an electrode lead portion, in contact with the solid electrolyte body on one surface and in contact with the measurement atmosphere on the other surface;
A second electrode that is in contact with the solid electrolyte body on one side and faces the first electrode;
And between the second insulating base and the electrode lead portion of the first electrode so as to cover at least a boundary line between the porous portion and the non-porous portion of the second insulating base. A multilayer gas sensor element comprising: an intermediate layer that relaxes or eliminates a step in the thickness direction of the element between the porous part and the non-porous part.
該平坦化工程の後に行う工程であって、該未焼成第1電極が形成されることとなる面に、導電層用ペーストを塗布した後、乾燥させて該未焼成第1電極を形成する未焼成第1電極形成工程と、を備えることを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法。It is a manufacturing method of the lamination | stacking type | mold gas sensor element of Claim 1 or 2 , Comprising: The non-baking porous part used as the said porous part of the said 2nd insulating base part, and the said non-porous of the said 2nd insulating base part A region that is at least a surface of the unfired second insulating sheet serving as the second insulating base and including the boundary line of the second insulating base. After applying the intermediate layer paste to be the intermediate layer, drying is performed to form an unfired intermediate layer, thereby flattening the surface on which the unfired first electrode to be the first electrode is to be formed A planarizing step to
A step performed after the planarization step, in which a paste for a conductive layer is applied to a surface on which the unfired first electrode is to be formed, and then dried to form the unfired first electrode. A method for producing a laminated gas sensor element, comprising: a firing first electrode forming step.
該未焼成第2絶縁性シートの表面であって且つ該未焼成中間層多孔質部が形成されていない領域、又は、該未焼成第2絶縁性シートの表面であって且つ該未焼成中間層多孔質部が形成されることとなる領域を除く領域に、焼成されても多孔質化しない非多孔質化中間層用ペーストを塗布した後、乾燥させて上記中間層の上記非多孔質部となる未焼成中間層非多孔質部を形成する未焼成中間層非多孔質部形成工程と、
を行うことにより、上記第1電極となる未焼成第1電極が形成されることとなる面を平坦化し、その後、該未焼成第1電極が形成されることとなる面に、導電層用ペーストを塗布した後、乾燥させて該未焼成第1電極を形成する未焼成第1電極形成工程と、を備えることを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法。A method of manufacturing a multilayered gas sensing element according to claim 3 or 4, the second becomes the porous portion of the insulating base unsintered second insulating base porous portion, the second insulating base Among the surfaces of the unfired second insulating sheet serving as the second insulating base, the unfired second insulating base comprising the unfired second insulating base nonporous portion serving as the nonporous portion The porous portion is baked to become porous by being fired into the surface of the porous portion and the surface of the non-fired second insulating base non-porous portion and adjacent to the non-fired second insulating base porous portion. After applying the paste for the porous intermediate layer, and drying to form an unfired intermediate layer porous part that forms the porous part of the intermediate layer,
The surface of the unfired second insulating sheet and the region where the unfired intermediate layer porous portion is not formed, or the surface of the unfired second insulating sheet and the unfired intermediate layer After applying the non-porous porous layer paste that does not become porous even when fired in the region except the region where the porous portion is to be formed, the non-porous portion of the intermediate layer is dried and dried. An unfired intermediate layer non-porous part forming step to form an unfired intermediate layer non-porous part,
Is performed to flatten the surface on which the unfired first electrode to be the first electrode is to be formed, and then the conductive layer paste is formed on the surface on which the unfired first electrode is to be formed. And a non-fired first electrode forming step of forming the non-fired first electrode by applying a non-fired first electrode.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002097567A JP3866135B2 (en) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | Multilayer gas sensor element, method for manufacturing the same, and gas sensor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002097567A JP3866135B2 (en) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | Multilayer gas sensor element, method for manufacturing the same, and gas sensor |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003294690A JP2003294690A (en) | 2003-10-15 |
JP3866135B2 true JP3866135B2 (en) | 2007-01-10 |
Family
ID=29240021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002097567A Expired - Fee Related JP3866135B2 (en) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | Multilayer gas sensor element, method for manufacturing the same, and gas sensor |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3866135B2 (en) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004013852A1 (en) * | 2004-03-20 | 2005-12-01 | Robert Bosch Gmbh | Sensor element for determining the physical property of a sample gas |
US8080143B2 (en) * | 2005-03-31 | 2011-12-20 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Gas sensor element, method for manufacturing the same, and gas sensor |
JP4565563B2 (en) * | 2005-03-31 | 2010-10-20 | 日本特殊陶業株式会社 | Method for manufacturing gas sensor element |
JP4706543B2 (en) * | 2006-04-10 | 2011-06-22 | 株式会社デンソー | Gas sensor |
JP5198832B2 (en) | 2007-11-06 | 2013-05-15 | 日本特殊陶業株式会社 | Gas sensor |
JP4966266B2 (en) * | 2008-07-22 | 2012-07-04 | 日本特殊陶業株式会社 | Gas sensor |
JP5104744B2 (en) * | 2008-12-18 | 2012-12-19 | 株式会社デンソー | Gas sensor element and manufacturing method thereof |
JP5158009B2 (en) * | 2009-04-30 | 2013-03-06 | 株式会社デンソー | GAS SENSOR ELEMENT, MANUFACTURING METHOD THEREOF, AND GAS SENSOR |
DE102009027276A1 (en) * | 2009-06-29 | 2010-12-30 | Robert Bosch Gmbh | Sensor element for determining a property of a gas |
-
2002
- 2002-03-29 JP JP2002097567A patent/JP3866135B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003294690A (en) | 2003-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4050542B2 (en) | Multilayer gas sensor element, manufacturing method thereof, and gas sensor | |
JP3866135B2 (en) | Multilayer gas sensor element, method for manufacturing the same, and gas sensor | |
JP4093784B2 (en) | Multilayer gas sensor element, manufacturing method thereof, and gas sensor | |
JP3874690B2 (en) | Multilayer gas sensor element, method for manufacturing the same, and gas sensor | |
JP4189260B2 (en) | Manufacturing method of ceramic heater structure and ceramic heater structure | |
JP3572241B2 (en) | Air-fuel ratio sensor element | |
JP2004325196A (en) | Oxygen sensor element | |
JP3860768B2 (en) | Oxygen sensor element | |
JP2002357589A (en) | Gas sensor element and gas sensor | |
JP4262764B2 (en) | Multilayer gas sensor element | |
JP4061125B2 (en) | Method for manufacturing oxygen sensor element | |
JP4610127B2 (en) | Air-fuel ratio sensor element | |
JP3874691B2 (en) | Gas sensor element and gas sensor | |
JP2004117098A (en) | Oxygen sensor element | |
JP3677480B2 (en) | Oxygen sensor element | |
JP3935754B2 (en) | Oxygen sensor element | |
JP4579636B2 (en) | Manufacturing method of gas sensor | |
JP2005049115A (en) | Oxygen sensor | |
JP3898603B2 (en) | Oxygen sensor element | |
JP4698041B2 (en) | Air-fuel ratio sensor element | |
JP3850286B2 (en) | Oxygen sensor | |
JP2004085493A (en) | Oxygen sensor element | |
JP4350630B2 (en) | Manufacturing method of gas sensor | |
JP2002228622A (en) | Oxygen sensor and its manufacturing method | |
JP3694625B2 (en) | Heater integrated oxygen sensor element |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050314 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20050606 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060407 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060418 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060616 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060718 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060822 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060912 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061004 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3866135 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111013 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121013 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131013 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |