JP3865861B2 - 空調設備の自動制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調設備の自動制御方法に関し、詳しくは、空気と供給源から供給される水を熱交換器コイルで熱交換することにより、室内の温度を制御する空調設備の自動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建物等の各室内の温度を調整する空調設備として水と空気を熱交換する熱交換器コイルを用いることが知られており、この熱交換器コイルの水ー空気間の交換熱量(以下、これを熱出力という)を制御することにより、室温を目標温度に調整するようになっている。
【0003】
従来のこの種の熱交換器コイルを用いた空調設備としては、例えば、図4に示すようなものが知られている。図4において、1は熱交換器コイルであり、この熱交換器コイル1は、室内から還流される空気と供給源から供給される所定温度に設定された水を熱交換することにより、室温が所定温度になるのに必要な熱量を持った空気をダクト2から室内に出力するようになっている。
【0004】
この熱交換器コイル1によって熱交換されてダクト2から室内に出力される空気と室内空調負荷が加わった結果の室温は室内に設けられた温度センサ3によって検出されるようになっており、この温度センサ3によって検出された室温は調節器4によって予め設定される室内温度と比較されるようになっている。
この調節器4はその比較結果に基づいて温度センサ3によって検出された空気の温度と予め設定された温度を比較した後、熱交換器コイル1の熱出力が室温を所定温度に保つのに必要な熱出力になるように流量制御弁5の弁開度を調節して熱交換器コイル1に供給される水の流量を制御するようになっている。
【0005】
なお、上述した熱交換器コイル1や流量制御弁5は通常部屋毎に1組ずつ設けられており、特に、小さな部屋では複数の部屋に対して1組、また、大きな部屋ではその部屋に対して複数組設けられている。したがって、1つの建物には多数の熱交換器コイル1と流量制御弁5が設置されており、それらの部屋毎の利用状況や室内負荷の性質等の条件によってグループ分けされている。各グループは熱を供給する1組または複数組の熱源を有しており、1台または複数台のポンプでその熱を水を媒体として熱交換器コイル1や流量制御弁5に供給される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の空調設備の制御方法にあっては、1組の熱源の熱供給能力が段階的に切換制御されるようになっていたため、その熱源から熱が供給される熱交換器コイル1全体での必要熱量が能力段階に一致せずに切換点の中間の量の場合には、その上下の能力段階で切換運転されてしまい、その応答変動幅の間で水温が上下してしまった。
【0007】
また、水量についても同様に、必要な水量がポンプの能力段階の中間の量となる場合にはその応答変動の幅で流量が変動してしまった。そして、水量と圧力の間には一定の関係があることから、水量の変動が圧力変動となってしまった。
このため、ダクト2から出力される空気を、室温を所定温度にするために必要な熱量を持った空気に調整するために流量制御弁5の開度を調整しても、管路内の圧力変動が生じる分だけ実際に熱交換器コイル1に供給される水の流量が変動してしまい、熱交換器コイル1の熱出力が変化してしまった。
【0008】
これに加えて、熱交換器コイル1全体での要求熱量が熱源の能力段階とずれている場合には、熱交換器コイル1に供給される水の温度も変化してしまうため、熱交換時に空気との温度差が変化してしまい、熱交換器コイル1の熱出力が変化してしまった。
これらの熱出力の変化の影響は室温の温度変化としてしか捉えられないため、熱容量の大きな部屋等にあっては、この熱出力の変化の影響がなかなか表れず、熱出力を修正しようとする動作が遅れてしまい、室温を目標温度に調整するために熱交換器コイル1の熱出力の制御を安定して行なうことができないという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、熱交換器コイルに供給される水の温度や配管内の圧力が変動した場合でも、熱交換器コイルの熱出力を常に目標値になるように制御することができる制御性能の高い空調設備の自動制御方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するために、水と空気の流量、水と空気の入口温度と出口温度およびコイルの構成によって決定されるコイル特性を有し、空気と供給源から供給される水を熱交換する熱交換器コイルを備え、室内の温度を検出し、この室内の温度が目標温度になるように流量制御弁によって熱交換器コイルに供給する水量を制御するようにした空調設備の自動制御方法において、前記熱交換器コイルに入力される水の温度を検出する入口温度センサを該熱交換器コイルの入口側に設置するとともに、熱交換器コイルに供給される水の流量を検出する流量センサを設置し、前記入口温度センサおよび流量センサによって検出された入口水温と流量に基づいてコイル特性によって設定される熱交換器コイルの現在のコイル熱出力を求めるとともに、現在の室温と目標温度の偏差値に応じて決定される制御要求量を前記コイル特性によって設定される要求コイル熱出力に換算し、前記現在のコイル熱出力が前記要求コイル熱出力になるように前記流量制御弁の開度を調整することを特徴としている。
【0011】
その場合、熱交換器コイルに供給される水の温度や配管内の圧力が変動した場合でも、熱交換器コイルの熱出力を常に目標値になるように制御することができ、熱交換器コイルの制御性能を向上させることができる。
すなわち、目標温度になるように開度が調整された流量制御弁によって熱交換器コイルに水を供給したときに、熱交換器コイル全体での要求熱量が熱源の能力段階と合わなかったり、全体での必要水量がポンプの能力段階と合わなかったりした場合には、その熱供給系統または搬送系統に圧力変動や温度変動が発生して、室温を目標温度に調整するために熱交換器コイルの熱出力の制御を安定して行なうことができない。
【0012】
そこで本発明は、熱交換器コイルの入口水温と熱交換器コイルに供給される水の流量を直接検出し、入口水温と流量に基づいてコイル特性によって設定される熱交換器コイルの現在のコイル熱出力を求めるとともに、現在の室温と目標温度の偏差値に応じて決定される制御要求量をコイル特性によって設定される要求コイル熱出力に換算し、現在のコイル熱出力が要求コイル熱出力になるように流量制御弁の開度を調整することで、熱交換器コイルに供給される水の温度や配管内の圧力の変動に拘らず、熱交換器コイルの熱出力を常に目標値になるように制御することができ、熱交換器コイルの制御性能を向上させることができる。
【0013】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明において、前記コイル特性のデータを参照し、前記入口温度センサおよび流量センサによって検出された入口水温と流量から前記熱交換器コイルに流入された水が該熱交換器コイルで熱交換されて出力されるときの水の温度を演算することを特徴としている。
【0014】
その場合、誤差の少ない熱出力の演算を行なうことができる。すなわち、熱交換器コイルの熱出力の演算は、熱交換器コイルの出入口の温度差に熱交換器コイルを通過する流量を掛けることにより求めるが、この方法では、コイルの保有水量の分だけ出口水温の変化が遅れる。
具体的には、出口水温を計測しても、その出口水温がいつの時点で熱交換器コイルに入力された水の温度であるかが分からないため、その出口水温と入口水温の温度差を用いて熱出力を計算した場合には演算誤差が生じる。そして、この影響は、流量が減るほど大きくなるが、流量が減れば熱交換器コイルの出入口の温度差も大きくなるため、より大きな誤差となってしまう。
【0015】
そこで本発明は、予め求められたコイル特性のデータを参照し、入口温度センサおよび流量センサによって検出された水温と流量から前記熱交換器コイルに流入された水が該熱交換器コイルで熱交換されて出力されるときの水の温度を演算することによって、誤差の少ない熱出力の演算を行なうことができるようにしている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3は本発明に係る空調設備の自動制御方法の一実施形態を示す図である。なお、図1はその自動制御方法を達成するための空調設備の概略構成図、図2はコイル特性を示す図、図3は自動制御のフローチャートである。
【0017】
まず、構成を説明する。図1において、11は建物等の空調設備を構成し、通常部屋毎に1つ、小さな部屋では複数の部屋毎に1つ、また、大きな部屋の場合には複数設けられた熱交換器コイルであり、この熱交換器コイルには建物に設けられた供給源(熱源、ポンプ等)から所定の温度に設定された水が供給されるようになっている。
【0018】
この熱交換器コイル11は室内から還流される空気と供給源から配管13を通して供給される水を熱交換して、室温が所定温度になるのに必要な熱量を持った空気をダクト12から室内に出力(送風)するものであり、その形状、大きさ、材質は任意に設定されている。
また、熱交換後に熱交換器コイル11から出力される水は配管14を介して供給源に還流されるようになっており、この還流された水は供給源から配管13を通して熱交換器コイル11に循環される。
【0019】
また、熱交換器コイル11の配管13には熱交換器コイル11に供給される水の温度を検出する入口温度センサ15が設けられており、この入口温度センサ15からの検出情報は調節器16に出力されるようになっている。
また、配管14には流量計(流量センサ)17が設けられており、この流量計17は熱交換器コイル11に供給される水の量を検出し、この検出情報を調節器16に出力するようになっている。なお、この流量計17は配管13に設けられても良い。
【0020】
また、配管13には流量制御弁18が設けられており、この流量制御弁18は調節器16からの出力信号に基づいて開度が可変制御されることにより、配管13を通して熱交換器コイル11に供給される水の量を調整するようになっている。
また、室内には室温検出センサ19が設けられており、この室温検出センサ19は室内の温度、すなわち、ダクト12から出力される空気と室内空調負荷が加わった結果としての室温を検出してこの検出情報を調節器20に出力するようになっている。
【0021】
この調節器20は室温検出センサ19と使用者が所望する温度に設定した目標温度との偏差を演算し、この演算結果を調節器16に出力するようになっている。そして、調節器16は調節器20からの出力信号、入口温度センサ15と流量計17からの出力信号、および熱交換器コイル11の後述するコイル特性のデータに基づいて流量制御弁18の開度を調整することにより、熱交換器コイル11による熱出力を制御して室温が目標温度になるように調整するようになっている。
【0022】
次に、本実施形態のコイル特性について説明する。
本実施形態のコイル特性は、水と空気の流量、水と空気の入口温度と出口温度およびコイルの構成(形状、大きさ、材質等)によって決定されるものであり、これらのパラメータを用いて以下のように決定される。
以下、具体的に説明する。
【0023】
熱交換器コイル11の熱交換量は水と空気の比率と入口温度の差に左右され、一方の流体の側からみれば、出入口の温度差に流量を乗じて得られるものである。また、外部への損失分を除けば、どちらの流体から求めても等しくなる筈である。すなわち、流量の比率と温度変化の度合については、流量の大きい流体は温度変化が小さく、逆に流量の小さい流体は温度変化が大きい。なお、ここで言う流量とは、一般的に使用する単位時間当りの体積または質量ではなく、単位時間当りの質量に比熱を乗じた値(熱容量)を指す。
【0024】
この点を式を用いて説明する。
流体1の質量流量をG1、流体2の質量流量をG2、流体1の比熱をCP1、流体2の比熱をCP2とすると、
第1の流体の熱容量流量(W1)=G1・CP1
第2の流体の熱容量流量(W2)=G2・CP2となり、
流量比(熱容量)βは、
β1=W1/W2(但し、W1<W2)
β2=W2/W1(但し、W1>W2)となる。
【0025】
一方、流量比と温度変化の関係性はコイル毎に異なり、コイルの形状、大きさ、材質等のコイルの構成から総合的に決まるものであり、コイルに限らず、各種の形状の熱交換器についても流量比と温度変化に対するコイルの大きさとの関係を実験的に求め、線図で表している。
また、温度変化の度合を表わすための指標として、両流体の入口温度の差に対する一方の流体の出入口温度差の割合を用い、温度効率と称している。
【0026】
この点を式を用いて説明する。
まず、流体1の入口温度をt1in、流体2の入口温度をt2in、流体1の出口温度をt1out、流体2の出口温度をt2outとすると、
熱交換量(Q)=W1(t1out−t1in)
=W2(t2out−t2in)
温度効率εは、
ε1= |(t1out−t1in)/(t1in−t2in)|
ε2= |(t2out−t2in)/(t1in−t2in)|
コイルの平均熱貫流率をUm、コイルの熱貫流面積をA、コイルの熱交換容量をUmAとすると、
コイルの熱移動単位数NTUは、
UmA/W1(但し、W1<W2)
UmA/W2(但し、W1>W2)で表わされる。
【0027】
そして、上述した流量比β、温度効率εおよびコイルの構成から導かれる熱移動単位数NTUから図2に示す線図が導かれる。この図から明らかなように、流量に対するコイルの大きさがある程度以上になると、流量比βが一定の場合を表す線がフラットになり、流量比βと温度効率εの関係に対するコイルの大きさによる影響が小さくなることが分かる。本実施形態では、この状態における流量比βと温度効率εの関係をコイル特性という。
【0028】
そして、本実施形態では、このコイル特性と入口温度センサ15および流量計17によって検出された水温と流量に基づいて流量制御弁18の開度を調整することにより、熱交換器コイル11に供給される水の量を制御することで、室温を目標温度に速やかに調整するのである。
以下、その制御を図3のフローチャートに基づいて具体的に説明する。
【0029】
まず、室温が目標温度となるように設定されると(ステップP1)、調節器20によってこの設定値と室温検出センサ19によって検出された室温との偏差を演算する(ステップP2)。
次いで、この演算値をPID演算して(ステップP3)、熱交換器コイル11で熱交換が必要な制御要求量を演算する(ステップP4)。次いで、この制御要求量と現在のコイルの熱出力との偏差を演算し(ステップP5)、この演算結果をPID演算した後(ステップP6)、流量制御弁18の開度を変更する(ステップP7)。
【0030】
このように、配管13を通して熱交換器コイル11に供給される水の量を制御して、熱交換器コイル11で水と室内から還流される空気とを熱交換することにより、ダクト12から室温が所定温度になるように調整された空気を室内に送風する。
ここで問題となるのは、室温が目標温度になるように流量制御弁18の開度を調整して熱交換器コイル11に水を供給したときに、熱交換器コイル全体での要求熱量が熱源の能力段階と合わなかったり、全体での必要水量がポンプの能力段階と合わなかったりした場合には、その熱供給系統または搬送系統に圧力変動や温度変動が発生してしまい、室温を目標温度に調整するために熱交換器コイル11の熱出力の制御を安定して行なうことができないことである。
【0031】
本実施形態では、流量制御弁18の開度が変更されたときに、室温検出センサ19によって室温を検出してステップP2にフィードバックし、さらに、流量計17によって熱交換器コイル11に流れた水の量を検出するとともに(ステップP9)、入口温度センサ15によって熱交換器コイル11に入力された水の温度を検出し(ステップP10)、調節器16によってこの検出結果から図2に示すコイル特性によって設定される熱交換器コイル11の現在の熱出力を求める(ステップP11)。
【0032】
一方、ステップP10で検出された水の入口温度の平均値が演算されるようになっており(ステップP14)、この平均値とコイル特性から熱交換器コイル11の最大コイル熱出力を演算する。
そして、この最大コイル熱出力に対して、制御要求量をどの程度の熱出力にすれば良いのかを換算して要求コイル熱出力を演算した後(ステップP4)、現在の熱出力と要求熱出力の偏差を演算することにより(ステップP5)、この演算結果をPID演算して(ステップP6)、現在の熱出力が要求熱出力になるように流量制御弁18の開度を調整する。
【0033】
このように本実施形態では、熱交換器コイル11の入口水温と熱交換器コイル11に供給される水の流量を直接検出し、入口水温と流量に基づいてコイル特性によって設定される熱交換器コイル11の現在の熱出力を求めるとともに、現在の室温と目標温度の偏差値に応じて決定される制御要求量をコイル特性によって設定される要求コイル熱出力に換算し、現在のコイル熱出力が要求コイル熱出力になるように流量制御弁18の開度を調整するようにしたため、熱交換器コイル11に供給される水の温度や配管内の圧力の変動に拘らず、熱交換器コイル11の熱出力を常に目標値になるように制御することができ、熱交換器コイルの制御性能を向上させることができる。
【0034】
また、本実施形態では、ステップP11で熱交換器コイル11の現在の熱出力を演算するに際し、図2に示すコイル特性データを参照し、入口水温と流量から熱交換器コイル11に流入された水が熱交換器コイル11で熱交換されて出力されるときの水の温度を演算しているため、誤差の少ない熱出力の演算を行なうことができる。
【0035】
すなわち、熱交換器コイル11の熱出力の演算は、熱交換器コイル11の出入口の温度差に熱交換器コイル11を通過する流量を掛けることにより求めるが、この方法では、コイルの保有水量の分だけ出口水温の変化が遅れる。
具体的には、出口水温を計測しても、その出口水温がいつの時点で熱交換器コイル11に入力された水の温度であるかが分からないため、その出口水温と入口水温の温度差を用いて熱出力を計算した場合には演算誤差が生じる。そして、この影響は、流量が減るほど大きくなるが、流量が減れば熱交換器コイル11の出入口の温度差も大きくなるため、より大きな誤差となってしまう。
【0036】
本実施形態では、図2に示すように予め求められたコイル特性のデータを参照し、入口温度センサ15および流量計17によって検出された水温と流量から熱交換器コイル11に流入された水が熱交換器コイル11で熱交換されて出力されるときの水の温度を演算することによって、誤差の少ない熱出力の演算を行なうことができる。
【0037】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、熱交換器コイルに供給される水の温度や配管内の圧力が変動した場合でも、熱交換器コイルの熱出力を常に目標値になるように制御することができ、熱交換器コイルの制御性能を向上させることができる。
請求項2記載の発明によれば、誤差の少ない熱出力の演算を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空調設備の自動制御方法の一実施形態を示す図であり、その自動制御方法を達成するための空調設備の概略構成図である。
【図2】コイル特性を示す図である。
【図3】一実施形態の自動制御のフローチャートである。
【図4】従来の空調設備の概略構成図である。
【符号の説明】
11 熱交換器コイル
15 入口温度センサ
17 流量計(流量センサ)
18 流量制御弁
19 室温検出センサ
Claims (2)
- 水と空気の流量、水と空気の入口温度と出口温度およびコイルの構成によって決定されるコイル特性を有し、空気と供給源から供給される水を熱交換する熱交換器コイルを備え、
室内の温度を検出し、この室内の温度が目標温度になるように流量制御弁によって熱交換器コイルに供給する水量を制御するようにした空調設備の自動制御方法において、
前記熱交換器コイルに入力される水の温度を検出する入口温度センサを該熱交換器コイルの入口側に設置するとともに、熱交換器コイルに供給される水の流量を検出する流量センサを設置し、
前記入口温度センサおよび流量センサによって検出された入口水温と流量に基づいてコイル特性によって設定される熱交換器コイルの現在のコイル熱出力を求めるとともに、現在の室温と目標温度の偏差値に応じて決定される制御要求量を前記コイル特性によって設定される要求コイル熱出力に換算し、前記現在のコイル熱出力が前記要求コイル熱出力になるように前記流量制御弁の開度を調整することを特徴とする空調設備の自動制御方法。 - 前記コイル特性のデータを参照し、前記入口温度センサおよび流量センサによって検出された入口水温と流量から前記熱交換器コイルに流入された水が該熱交換器コイルで熱交換されて出力されるときの水の温度を演算することを特徴とする請求項1記載の空調設備の自動制御方法。
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