JP3865623B2 - 表面形状検出素子及び表面形状検出装置 - Google Patents

表面形状検出素子及び表面形状検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指紋等の被検査物の表面形状を検出することのできる表面形状検出素子及び表面形状検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のIT産業の進展に伴い、インターネットを利用した電子商取引が急速に普及しつつある。このため、個人を認証するためのセキュリティ技術への関心が高まり、携帯情報端末や携帯電話などに指紋認証機能を搭載する要求が増加している。
【0003】
また、機密性の高い情報を扱うことの多い警察などの公共機関や金融機関においても、指紋認証機能を内蔵したパソコンの利用が進んでいる。このような指紋認証機に用いられる表面形状検出装置として、「光学方式」、「圧力方式」、「静電容量方式」などの検出方式が知られている。
【0004】
「光学方式」は、指紋の凹凸による光の明暗差をフォトダイオードやフォトトランジスタで電荷情報に変換して検出するものである。このため、光源が必要になり検出器の薄型化が困難であるといった問題や、検出素子内にフォトタイオードを作成する必要があり、素子構造が複雑になる問題がある。
【0005】
また、「圧力方式」は、指紋の凹凸による圧力差を電気的に検出するものである。この場合、指紋の凹凸に応じて変形する感圧シートを用いる必要があることから、素子表面の硬度を上げることができず、爪による引っ掻き等に対する耐傷性が低い問題がある。
【0006】
これに対し、「静電容量方式」は、指紋の凹凸と検出器との間に発生する静電容量を電気的に検出するものである。従って、光源を必要とせず薄型化が容易であるとともに、パッシベーション層(表面保護層)を適切に選択することにより耐傷性を向上させることできる。このため、「静電容量方式」の表面形状検出装置が多く採用されている。
【0007】
「静電容量方式」の表面形状検出装置の詳細は例えば特許第3007714号(対応米国特許USP5,325,442)に開示されている。これによると、複数の電極及びアクティブ素子がマトリクス状に配列されたアクティブマトリクス基板上に、パッシベーション層が形成されて表面形状検出装置が構成されている。
【0008】
パッシベーション層の上に手指等の被検査物が接触すると、該パッシベーション層を介して被検査物と電極との間に静電容量が形成される。この静電容量値の2次元分布を電気的に読み出すことで、被検査物の微細な表面凹凸形状のパターンを検出できるようになっている。
【0009】
アクティブ素子として半導体基板上に形成されたMOSトランジスタや、絶縁基板上に形成された薄膜トランジスタ(TFT)等が用いられる。また、パッシベーション層として、Si34(窒化珪素)膜が広く使用され、通常CVD(Chemical Vapor Deposition)法で成膜される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の「静電容量方式」の表面形状検出装置によると、Si34から成るパッシベーション層は、耐傷性や汚染物に対する耐バリア性を十分に確保するためには1μm以上の膜厚が必要となる。このため、CVD法により膜厚が1μm以上のSi34膜を形成すると非常に時間がかかり生産性が悪くなる問題がある。
【0011】
また、CVD法でSi34膜を成膜すると、成膜温度が約300℃まで上昇するため、アクティブマトリクス基板の耐熱性を300℃よりも高くする必要がある。このため、耐熱温度が200℃程度の樹脂材料を使用できない等の材料が制限される問題もある。
【0012】
更に、Si34膜等の無機膜上には指紋が付着しやすいため、パッシベーション層上に指紋等の汚れが強固に付着した場合は、表面形状の検出性能を劣化させる問題もある。また、Si34膜等の無機膜に替えて有機材料を用いると耐傷性が低くなる問題がある。
【0013】
本発明は、生産性の向上及び形成温度の低温化を図るとともに耐傷性及び耐汚染性に優れた表面形状検出素子及び表面形状検出装置を提供する事を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の表面形状検出素子は、電極と前記電極に接続されるアクティブ素子とをマトリクス状に配列したアクティブマトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板上に形成された絶縁層とを備え、前記絶縁層上に配された被検査物と前記電極との間の静電容量に応じた信号を前記各アクティブ素子から出力する静電容量方式の表面形状検出素子において、前記絶縁層が粒径100nm以下の無機材料の微粒子を20〜80重量%混入した樹脂から成ることを特徴としている。
【0016】
また本発明の表面形状検出素子は、電極と前記電極に接続されるアクティブ素子とをマトリクス状に配列したアクティブマトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板上に形成された絶縁層とを備え、前記絶縁層上に配された被検査物と前記電極との間の静電容量に応じた信号を前記各アクティブ素子から出力する静電容量方式の表面形状検出素子において、前記絶縁層が粒径100nm以下の無機材料の微粒子を20〜80重量%混入したゲルから成ることを特徴としている。
【0017】
また本発明は、上記構成の表面形状検出素子において、前記無機材料はTa から成ることを特徴としている。
【0018】
また本発明は、上記構成の表面形状検出素子において、前記アクティブ基板と前記絶縁層との間にSi から成る中間層を設けたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の表面形状検出素子において、前記中間層の厚みを500nm以下にしたことを特徴としている。
【0019】
また本発明の表面形状検出装置は、上記各構成の表面形状検出素子と、前記表面形状検出素子の出力に基づいて被検査物の3次元形状を演算する演算部とを備えたことを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は第1実施形態の表面形状検出装置を示す構成図である。また、図2は表面形状検出装置を示す概略断面図である。表面形状検出装置1はCPUから成る制御部8を有し、制御部8にはデータを記憶する記憶部9、データを表示する表示部10及び表面形状検出素子2が接続されている。制御部8は記憶部9、表示部10及び表面形状検出素子2に駆動信号を送信して駆動を制御するとともに表面形状検出素子2からの出力信号を演算することができる。
【0021】
表面形状検出素子2は基板3a上に検出電極3b(図2参照)及び薄膜トランジスタTから成るアクティブ素子がマトリクス状に配列されたアクティブマトリクス基板3上に、パッシベーション層(絶縁層)4が形成されている。基板3aはガラスや石英等の絶縁体から成っている。半導体から成る基板上にMOSトランジスタから成るアクティブ素子を形成してもよい。また、検出電極3bはTiやAl等から成っている。
【0022】
検出電極3b及び薄膜トランジスタTはマトリクス状に配列された信号線13と走査線11との交点に設けられ、配列された多数の画素を構成している。表面形状検出素子2を指紋センサとして使用する場合は、画素の密度を200ppi〜600ppi(Pixels Per Inch)にするとともに、画素が配されたアクティブ領域3cを10mm×10mm〜30mm×30mmに設計するとよい。
【0023】
薄膜トランジスタTのゲートGは走査線11を介してYドライバー7に接続され、ソースSは信号線13を介してXドライバー6に接続されている。ドレインDはパッシベーション層4(図2参照)を介して対向する検出電極3bと手指F間の静電容量Cxy(xyは11,12,・・・)に接続され、静電容量Cxyの他端は手指Fにより接地電位になっている。また、信号線13を介してXドライバー6に出力信号が出力されるようになっている。ここで、Xドライバー6は電荷検出アンプなどによって構成されている。
【0024】
ゲートGがハイレベルになると、ソースSとドレインDとが導通して薄膜トランジスタTがオンになる。ゲートGがローレベルになると、薄膜トランジスタTはオフとなる。これにより薄膜トランジスタTはアクティブ素子として機能し、薄膜トランジスタTがオンになると、信号線13からの電圧が静電容量Cxyに印加されるようになっている。
【0025】
パッシベーション層4は、樹脂材料から成るバインダー中に無機微粒子を含有させた絶縁膜から成っている。樹脂材料として、フツ素系樹脂やシリコン系樹脂を用いることができる。これにより、パッシベーション層4に撥水性を持たせることができる。
【0026】
また、無機微粒子として、Si02(酸化娃素)、Si34(窒化珪素)、TiO2(酸化チタン)、Ta25(酸化タンタル)、Al25(酸化アルミニウム)、SiC(炭化珪素)のうちの少なくとも一つを用いることができる。例えば、フツ素系樹脂中に、粒径100nm以下のTa25の微粒子を20〜80重量%の割合で分散・混入させた材料を用いて、厚みが1〜3μmの絶縁膜を形成することができる。
【0027】
パッシベーション層4はアクティブマトリクス基板3上に上記の樹脂材料を塗布して簡単に形成することができる。また、PETフィルム等の支持基板上に所定の厚みで樹脂材料から成る絶縁膜を塗布して形成した後、アクティブマトリクス基板3の表面に転写することによっても簡単に形成することができる。このとき、フツ素系樹脂はアクティブマトリクス基板3に対する接着性を得にくいので、必要に応して接着層又は粘着層を介して両者を固着させるとよい。
【0028】
上記構成の表面形状検出装置1において、制御部8の制御によってYドライバー7から一の走査線11にハイレベルの信号が与えられると、その走査線11に接続されている各画素の薄膜トランジスタTが選択される。信号線13にXドライバー6によって信号電圧を印加すると、これらの画素の検出電極3bに電圧が印加される。
【0029】
これにより、手指Fの各点P11、P21、P31、・・・とこれらの点に対向する検出電極3bとの距離に対応して静電容量C11、C21、C31、・・・が変化する。これに伴って、静電容量C11、C21、C31、・・・に充電される電荷量が変化し、該電荷がXドライバー6を介して制御部8に出力される。
【0030】
そして、Yドライバー7によって順次隣接する走査線11にハイレベルの信号が与えられ、Xドライバー6によって信号電圧を印加して各行の画素の静電容量(例えば、C12、C22、・・・)に応じた電流がXドライバー6に出力される。これにより、二次元の各点において手指Fの凹凸の大きさに応じた信号が制御部8に入力される。
【0031】
制御部8では、Xドライバー6からの入力信号に基づいて手指Fの各点P11、P21、P31、・・・と検出電極3bとの距離を演算し、手指Fの凹凸に応じた3次元形状を演算する。得られた3次元形状のデータは記憶部9に記憶されるとともに表示部10に表示されるようになっている。
【0032】
本実施形態によると、パッシベーション層4が樹脂材料から成るので塗布や転写によって容易に形成することができる。このため、従来のCVD法によってパッシベーション層を形成する方法に比べて簡便であり、1μm以上の厚みを生産性良く形成することができる。従って、後述するように無機微粒子の混入により耐傷性の高い表面形状検出素子を容易に形成することができる。
【0033】
また、フッ素系樹脂やシリコン系樹脂をバインダーとして用いてパッシベーション層4の表面に撥水性を持たせることにより、パッシベーション層を直接指で触れても汗などの汚れが付着しにくく、例え汚れが付着したとしても水やアルコール等で簡単に拭い取ることができる。尚、撥水性が弱くてもよい場合や、撥水性が無くてもよい場合には、フッ素系樹脂やシリコン系樹脂に替えてポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の各種樹脂を用いてもよい。
【0034】
また、パッシベーション層4中に無機微粒子が混入されているので、樹脂単体の膜に比べて硬度が向上し、耐傷性が飛躍的に向上する。例えば、上記のフツ素系樹脂中に粒径100nm以下のTa25の微粒子を20〜80重量%の割合で分散・混入させた絶縁膜では、鉛筆硬度が4H以上の膜を得ることができる。無機微粒子として、SiO2、Si34、TiO2、Al25、SiC等を用いても同様の硬度を得ることができる。
【0035】
また、フッ素系樹脂等の樹脂単体では膜の比誘電率が低く(約3.5)、検出電極と被検査物(指紋センサの場合は指)との間の静電容量が小さくなるために検出感度が劣化する。しかし、本実施形態によると、樹脂中に無機微粒子が混入された絶縁膜を用いているので、無機微粒子の選択によりパッシベーション層4の比誘電率を高くすることが可能になる。絶縁膜の実効的な比誘電率は、バインダー樹脂材料と無機微粒子材料の選択、両者の混合割合、膜厚などをパラメータにして任意に調整することができ、選択次第では高感度化も可能である。
【0036】
特に、Ta25は比誘電率が約25と高く、フッ素系樹脂中にTa25の微粒子を混入させた絶縁膜の実効的な比誘電率は3.5と25の間になるため最も望ましい。これにより、Ta25の微粒子の混入割合を適切に選択することによって、従来のSi34膜から成るパッシベーション層と同等以上の感度を有する絶縁膜を実現することができる。
【0037】
また、パッシベーション層4は一旦絶縁膜を別の支持基板に成膜した後、150℃程度でアクティブマトリクス基板3上に転写することができるため、アクティブマトリクス基板3の耐熱性の制約を緩和することができる。このため、アクティブマトリクス基板3内の構成部材として、耐熱性が低い材料を使用することが可能となる。例えば、層間絶縁膜として耐熱温度が約200℃のアクリル樹脂を用いることや、アクティブマトリクス基板3の基板3aとしてプラスチック材料を用いることが可能になる。
【0038】
次に第2実施形態について説明する。本実施形態の構造は前述の図1、図2に示す第1実施形態と同様であるが、アクティブマトリクス基板3上に形成されるパッシベーション層4がゲル膜に無機微粒子を含有した絶縁膜から成っている点が異なっている。
【0039】
ゲル膜を形成するゾルとして、チタン等の金属やシリコン等を含有するアルコキシドと、アルコール系化合物やケトン系化合物等の溶媒とからなる塗布液を用いることができる。無機微粒子としては、第1実施形態と同様に、SiO2、Si34、TiO2、Ta25、Al25、SiCのうちの少なくとも−つを用いることができる。
【0040】
ゾルから成る塗布液にアセチルアセトンなとの錯化剤を添加して塗布工程時の塗布液のゲル化を抑制して塗布性能を向上させることも可能である。また、ゲル材料に有機化合物を添加して、有機−無機ハイフリッド系ゲル材料を用いることもできる。
【0041】
上記のゾルから成る塗布液に無機微粒子を分散させた後、この分散液をアクティブマトリクス基板3上に塗布して乾燥・焼成することで、無機微粒子が分散されたゲル膜から成るパッシベーション層4を容易に形成することができる。例えば、シリコン系のゲル膜中に、粒径100nm以下のTa25の微粒子を20〜80重量%含有し、厚みが0.5〜2μmの絶縁膜を形成することができる。
【0042】
シリコンアルコキシドを含む塗布液を用いる場合には100〜150℃程度で膜を硬化させることが可能である。また、アクティブマトリクス基板3が耐熱性を有する場合には、緻密な膜を得るために数百℃に加熱してもよい。尚、ゾル−ゲル法によって膜を形成する方法や、ゲル膜中に微粒子を混入させる方法については、「ゾル−ゲル法の応用」(発行所:アグネ承風社(1997年度発行)、著者:作花済夫)等に開示されている。
【0043】
本実施形態によると、パッシベーション層4がゲル膜から成るので、塗布により形成することができる。このため、従来のCVD法によってパッシベーション層を形成する方法に比べて簡便であり、1μm以上の厚みを生産性良く形成することができ、耐傷性の高い表面形状検出素子2を容易に形成することができる。また、ゲル膜中に無機微粒子が混入されているので、ゲル膜単体に比べて硬度が向上し、耐傷性が飛躍的に向上する。
【0044】
一方、ゲル膜は一般に多孔質な膜になるため膜の密度が低下して実効的な比誘電率が低下する。このため、検出電極と被検査物(指紋センサの場合は指)の間の静電容量値が小さくなるために検出感度が劣化する。しかし、本実施形態によると、ゲル膜中に無機微粒子を含有させているので、無機微粒子の選択によりパッシベーション層4の比誘電率を高くすることが可能になる。絶縁膜の実効的な比誘電率は、ゲル材料と無機微粒子材料の選択、両者の混合割合、膜厚などをパラメータにして任意に調整することができ、選択次第では高感度化も可能である。
【0045】
特に、Ta25は比誘電率が約25と高く、ゲル材料中にTa25の微粒子を混入させた絶縁膜の実効的な比誘電率を高くできるため最も望ましい。これにより、Ta25の微粒子の混入割合を適切に選択することによって、従来のSi34膜から成るパッシベーション層と同等以上の感度を有する絶縁膜を実現することができる。
【0046】
次に、図3は第3実施形態の表面形状検出装置に係る表面形状検出素子を示す断面図である。説明の便宜上、前述の図1、図2に示す第1、第2実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。第1実施形態と異なる点はパッシベーション層4とアクティブマトリクス基板3との間に絶縁膜から成る中間層5を設けている点である。その他の点は第1、第2実施形態と同様である。
【0047】
中間層5はCVD法により成膜されたSi34から成っている。一方、上層のパッシベーション層4は第1実施形態或いは第2実施形態と同様の絶縁膜から成っている。
【0048】
第1、第2実施形態の表面形状検出装置1では、パッシベーション層4として、樹脂材料から成るバインダー中に無機微粒子を含有させた絶縁膜や、ゲル膜中に無機微粒子を含有させた絶縁膜が用いられる。しかし、これらの絶縁膜は、水分やアルカリイオン等が外部から容易に浸透してアクティブマトリクス基板3を劣化させる場合がある。
【0049】
本実施形態では、水分やアルカリイオン等に対するバリア性能の優れたSi34膜を中間層5として設けることにより、外部から浸透する水分やアルカリイオンによるアクティブマトリクス基板3の劣化を防止することができる。
【0050】
尚、中間層5としてのSi34膜をCVD法で形成する必要があるため、第1、第2実施形態に比して生産性が低下する。しかし、従来例のように、Si34膜自身を直接手指で触れるのとは異なり、中間層5は単に水分やアルカリイオンなどのバリア性さえ有していればよい。
【0051】
即ち、パッシベーション層4が耐傷性や耐汚染性等を有しているため、中間層5にはこれらの特性を要求されない。このため、中間層5を従来のように1μm以上形成する必要はなく、500nm以下の厚みで十分である。従って、CVD法で成膜する必要はあるが、従来に比して生産性の向上を図ることができる。
【0052】
尚、第1〜第3実施形態において表面形状検出装置1を指紋検出に使用した場合について説明しているが、指紋以外の他の被検査物の3次元形状を検出することもできる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によると、アクティブ基板上に形成された絶縁層(パッシベーション層)が樹脂材料或いはゲル膜から成るので塗布や転写によって容易に形成することができる。このため、従来のCVD法によってパッシベーション層を形成する方法に比べて簡便であり、1μm以上の厚みを生産性良く形成することができ、耐傷性の高い表面形状検出素子を容易に形成することができる。
【0054】
また、絶縁層の形成温度を低温にすることができるため、アクティブマトリクス基板の耐熱性の制約を緩和することができる。このため、アクティブマトリクス基板内の構成部材として、耐熱性が低い材料を使用することが可能となる。
【0055】
また、絶縁層にSiO2、Si34、TiO2、Ta25、Al25、SiC等から成る無機材料が混入されているので、樹脂単体の膜に比べて硬度が向上し、従来と同等以上の高い耐傷性を保持することができる。更に、無機微粒子の選択により絶縁層の比誘電率を高くすることが可能になり、検出性能の劣化を防止することができる。
【0056】
また、本発明によると、樹脂材料から成る絶縁層が撥水性を有するので汗などの汚れが付着しにくく、例え汚れが付着したとしても水やアルコール等で簡単に拭い取ることができる。
【0057】
また、本発明によると、アクティブ基板と絶縁層との間に無機材料から成る中間層を設けているので、水やアクリルイオンの外部からの浸透を防止し、アクティブ基板の劣化を防止することができるとともに、CVDによる成膜時間を短縮して従来よりも生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の第1、第2実施形態の表面形状検出装置を示す構成図である。
【図2】は、本発明の第1、第2実施形態の表面形状検出素子を示す概略断面図である。
【図3】は、本発明の第3実施形態の表面形状検出素子を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 表面形状検出装置
2 表面形状検出素子
3 アクティブマトリクス基板
3b 検出電極
4 絶縁層
5 中間層
6 Xドライバー
7 Yドライバー
8 制御部
9 記憶部
10 表示部
T 薄膜トランジスタ
F 手指

Claims (6)

  1. 電極と前記電極に接続されるアクティブ素子とをマトリクス状に配列したアクティブマトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板上に形成された絶縁層とを備え、前記絶縁層上に配された被検査物と前記電極との間の静電容量に応じた信号を前記各アクティブ素子から出力する静電容量方式の表面形状検出素子において、前記絶縁層が粒径100nm以下の無機材料の微粒子を20〜80重量%混入した樹脂から成ることを特徴とする表面形状検出素子。
  2. 電極と前記電極に接続されるアクティブ素子とをマトリクス状に配列したアクティブマトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板上に形成された絶縁層とを備え、前記絶縁層上に配された被検査物と前記電極との間の静電容量に応じた信号を前記各アクティブ素子から出力する静電容量方式の表面形状検出素子において、前記絶縁層が粒径100nm以下の無機材料の微粒子を20〜80重量%混入したゲルから成ることを特徴とする表面形状検出素子。
  3. 前記無機材料はTa から成ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面形状検出素子。
  4. 前記アクティブ基板と前記絶縁層との間にSi から成る中間層を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の表面形状検出素子。
  5. 前記中間層の厚みを500nm以下にしたことを特徴とする請求項4に記載の表面形状検出素子。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の表面形状検出素子と、前記表面形状検出素子の出力に基づいて被検査物の3次元形状を演算する演算部とを備えたことを特徴とする表面形状検出装置。
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