JP3865395B2 - 樹脂製管継手構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂製管継手構造に係り、より詳しくは半導体製造や医療・医薬品製造、食品加工、化学工業等の製造工程で取り扱われる高純度液や超純水の配管や流体制御機器等に好適に使用される樹脂製管継手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の樹脂製管継手構造として、たとえば、図12や図13に示すような形態のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。その樹脂製管継手構造は、半導体の製造装置等に使用されるクリーンガスの供給路1においてフィルタ2とその二次側配管3とを連結するものである。すなわち、フィルタ2の二次側出口部4に二次側配管3の管端部5を差し込んだうえ、二次側出口部4の口部4aの先端側に固着された継手リング6に螺合させたユニオンナット7を締め付けて、継手リング6の先端テーパ面8に衝合させた食込みリング9を二次側配管3の外周面に圧接又は食い込ませることにより、二次側出口部4と二次側配管3とを食込みリング9によるシール状態で連結している。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−141143号公報(図1、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、二次側配管3とは別体に形成される食込みリング9により二次側出口部4と二次側配管3とをシール状態に連結する上記樹脂製管継手構造では、ユニオンナット7を締め付けることにより食込みリング9を二次側配管3の外周面に圧接又は食い込ませるとはいうものの、そのユニオンナット7の締め付けによる食込みリング9の圧接又は食い込み度合いには限界があって、食込みリング9の内周面と二次側配管3の外周面との間に僅かな隙間が生じやすい。このため、フィルタ2から送られてくる加圧ガスが前記隙間に侵入して抜けにくくガス溜まりとなり、ガスの高純度化を阻害する。また、この樹脂製管継手構造が液体供給配管等に使用される場合は、前記隙間に侵入した液体は抜けにくく液溜まりとなり、液の高純度化を阻害する。
【0005】
また、二次側配管3はフィルタ2の二次側出口部4から抜け出ないようにする必要があり、この抜け止めは食込みリング9の二次側配管3の外周面への圧接又は食い込みでもって行われるが、かかる二次配管3の抜け止め手段では使用条件によっては充分ではない場合がある。すなわち、二次側配管3に加わる通常使用の流体圧力に対する引抜き抵抗は、上記の抜け止め手段でも問題ないが、輸送される流体の温度が通常の使用温度を越えたり、流体の圧力が通常使用の圧力をはるかに越えたりする厳しい使用条件のもとで異常な流体の圧力が加わった場合や、内圧以外の機械的な引抜き力が異常に加わった場合において、とくに危険な薬品を輸送するときに安全性を確保することが非常に重要な課題である。このため、この樹脂製管継手の使用条件(温度や圧力)を制限する必要があった。
【0006】
また、上記の樹脂製管継手構造においては二次側配管3の引抜き抵抗はユニオンナット7の締め付けによる食込みリング9の二次側配管3の外周面への圧接又は食い込みのみでもってなされているが、これでは初期の施工ミスや経時変化によってユニオンナット7の締付力が弱くなった場合に安全性の問題が生じる。とくに二次側配管3が耐熱、耐薬品性に優れるフッ素樹脂(PFA等)からなる場合摩擦係数が小さく滑り易いため、二次側配管3の強い引抜きに対する抵抗が少なくて抜け出す恐れがある。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、上記のような二次側配管等を構成するチューブ部材と継手本体との間のシール構造及びチューブ部材の抜止め手段に工夫を凝らすことにより、上記ガスや液の流体溜まり問題を解消することができて流体の高純度化の障害を取り除くことができ、また異常な流体圧力や内圧以外の機械的な異常な引抜き力が加わった場合においてもチューブ部材の抜止め機能を十分に発揮できて安全性を確保でき、使用条件に制約がなくなり、あらゆる条件で使用できるとともに設計の自由度が増す樹脂製管継手構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の樹脂製管継手構造は、貫通路を有し、この貫通路の一端に受口部を設けた樹脂製の継手本体と、この継手本体の貫通路に挿通される樹脂製のチューブ部材と、このチューブ部材の外周に遊嵌され、前記受口部の外周の雄ねじに螺合される雌ねじを有し、かつ一端部に内向きに張り出した環状の内向き鍔部を有するユニオンナットと、を備えている樹脂製管継手構造において、
前記継手本体の受口部の開口端内周に、受口部外方に向けて漸次拡径したテーパ状の入口側シール部を、受口部の前記入口側シール部より内奥に少なくとも1つの内奥側シール部をそれぞれ設けており、前記チューブ部材の軸線方向一部の外周に、前記ユニオンナットの前記受口部の雄ねじへの締め付けにより前記内向き鍔部による押圧作用を受けて前記入口側シール部に密着状に当接する膨出部と、前記内奥側シール部に密着状に当接する嵌合凸部とを有する環状シール部が一体加工され
前記ユニオンナットの締め付けによる押圧作用によって前記嵌合凸部のテーパ面が前記内奥側シール部のテーパ面に押付けられることにより、前記内奥側シール部が縮径変して前記チューブ部材の外周面に密着状に当接してシールされるように構成され、前記継手本体の貫通路の他端部の内周と、該他端部に挿通される前記チューブ部材の外周との間に、流体の出入り自由な隙間が形成されていることに特徴を有するものである。
また、貫通路を有し、この貫通路の一端に受口部を設けた樹脂製の継手本体と、この継手本体の貫通路に挿通される樹脂製のチューブ部材と、このチューブ部材の外周に遊嵌され、前記受口部の外周の雄ねじに螺合される雌ねじを有し、かつ一端部に内向きに張り出した環状の内向き鍔部を有するユニオンナットと、を備えている樹脂製管継手構造において、
前記継手本体の受口部の開口端内周に、受口部外方に向けて漸次拡径したテーパ状の入口側シール部を、受口部の前記入口側シール部より内奥に少なくとも1つの内奥側シール部をそれぞれ設けており、前記チューブ部材の軸線方向一部の外周に、前記ユニオンナットの前記受口部の雄ねじへの締め付けにより前記内向き鍔部による押圧作用を受けて前記入口側シール部に密着状に当接する膨出部と、前記内奥側シール部に密着状に当接する嵌合凸部とを有する環状シール部が一体加工され、
前記ユニオンナットの締め付けによる押圧作用によって前記嵌合凸部の円筒形状の第2の嵌合凸部が、前記内奥側シール部の環状突起の外周面に前記軸線と平行に形成される環状溝に圧入されての前記環状突起の縮径変形により、前記環状突起の内周面が前記チューブ部材の外周面に密着状に当接してシールされるように構成され、前記継手本体の貫通路の他端部の内周と、該他端部に挿通される前記チューブ部材の外周との間に、流体の出入り自由な隙間が形成されていることに特徴を有する樹脂製管継手構造でも良い。
【0009】
この場合において、前記環状シール部と前記チューブ部材は一体に樹脂成形することができる。また、前記環状シール部は切削加工によって前記チューブ部材に一体加工することもできる。また前記環状シール部は前記チューブ部材に溶接することで一体加工することもできる。
【0010】
前記膨出部の外端面は垂直に形成し、この膨出部の垂直な外端面と、この外端面から軸方向外方へ延びる延長部の外面とが交わる入り隅部に、前記延長部の外径より大きく、前記膨出部の外径より小さい外径の厚肉部を付けて、前記延長部を前記入り隅部を屈曲点として折れ曲がり難くすることができる。
【0011】
前記継手本体の貫通路の内周と、該貫通路に挿通される前記チューブ部材の外周との間には、流体が滞留するのを防止するとともにシール性を付与するために、流体の出入り自由な隙間を形成するとともに、前記チューブ部材の嵌合凸部寄りの外周に、前記貫通路の内周に密着する環状凸部を形成することもできる。この場合、前記環状凸部は複数個、軸線方向に並べて形成してシール効果を高めることができる。また、前記複数個の環状凸部は、貫通路への挿入を容易にするために、大きい環状凸部と、この大きい環状凸部より軸線方向内方に配置する小さい環状凸部により構成することができる。
【0012】
【発明の作用効果】
上記構成の樹脂製管継手構造によれば、ユニオンナットを締め付けることで継手本体の入口側シール部に密着状に当接する膨出部と、内奥側シール部に密着状に当接する嵌合凸部とを有する環状シール部がチューブ部材の軸線方向一部の外周に一体加工されて、チューブ部材の外周と環状シール部との間に隙間が生じないものとしている。したがって、前述した従来の樹脂製管継手構造のごとき流体溜まり問題は無くなり流体の高純度化の障害を取り除くことができる。
また、異常な流体の圧力や内圧以外の機械的な異常な引抜き力がチューブ部材に加わった場合においても、ユニオンナットの内向き鍔部により押圧されている環状シール部はチューブ部材に一体加工されているので引抜き力に十分に対抗することができ、チューブ部材の引抜き阻止力が高められて安全性を確保でき、使用条件(温度、圧力)に制約がなくなり、あらゆる条件で使用できるとともに設計の自由度を増すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づき説明する。
【0014】
図1は一実施形態を示すもので、この実施形態では、図13に示す従来例のものと同様に半導体製造装置等に使用されるクリーンガスの供給路1における樹脂製管継手構造に適用したものであり、上流側部分を構成するフィルタ2とその下流側部分を構成する二次側配管3とを連結する樹脂製管継手構造である。フィルタ2それ自体は図12に示すフィルタと同じもので、フィルタハウジング10内を、適宜のフィルタ部材11により、図示しない一次側配管から使用目的に応じた加圧ガス(窒素、空気、不活性ガス等)が流入する一次側空間12と、フィルタ部材11を通過した加圧ガス、つまり清浄化処理されたクリーンガスが流出する二次側空間13とに区画してなるものである。
【0015】
すなわち、この実施形態における本発明に係る樹脂製管継手構造は、フィルタ2の二次側空間13に連通する二次側出口部4の先端側に一体に形成される継手本体20と、二次側配管3を構成するチューブ部材21、及びユニオンナット22とを備えてなる。これら継手本体20、チューブ部材21及びユニオンナット22は耐熱、耐薬品性に優れるフッ素樹脂(例えば、PFA、PTFE、PVDF等)、又はその他の樹脂によって成形される。
【0016】
継手本体20は貫通路23を有し、この貫通路23の一端に受口部24を設け、この受口部24の開口端内周に、受口部外方に向けて漸次拡径したテーパ状の入口側シール部25を設ける。受口部24の外周には雄ねじ26が形成される。受口部24の入口側シール部25より内奥には少なくとも1つの内奥側シール部27を設ける。図示例では、内奥側シール部27が、受口部24の内奥部に受口部方向に向けて漸次縮径したテーパ面27aを外周側に有する断面V形状に形成された環状の第1の内奥側シール部27Aと、該内奥側シール部27Aの内周側に継手本体20の軸線Xと平行に形成された第2の内奥側シール部27Bの2つが設けられている。
【0017】
ユニオンナット22はこれの内周に継手本体20の雄ねじ26に螺合される雌ねじ28を形成し、かつ一端部に環状の内向き鍔部29を内向きに張り出し形成している。
【0018】
チューブ部材21はこれの軸線方向一部の外周に環状シール部30を一体に樹脂成形している。環状シール部30は継手本体20の入口側シール部25に当接するテーパ面31aを内端側に形成した膨出部31と、この膨出部31のテーパ面31a側に連続して形成され、継手本体20の内奥側シール部27Aのテーパ面27aに当接するテーパ面32aを内端側に形成した嵌合凸部32とを有する形に形成している。
【0019】
上記構成の樹脂製管継手構造において、チューブ部材21の一端部を継手本体20の受口部24から貫通路23及びフィルタ2の二次側出口部4に差し込んだうえ、予めチューブ部材21の外周に遊嵌させてあるユニオンナット22の雌ねじ28を継手本体20の雄ねじ26に螺合させて締め付ける。すると、ユニオンナット22の内向き鍔部29がチューブ部材21の膨出部31の軸線Xに対し垂直な外端面31bに当接して環状シール部30ごとチューブ部材21全体を継手本体20側に強く押圧する。
【0020】
かかるユニオンナット22の締め付けによる強い押圧作用により嵌合凸部32のテーパ面32aが継手本体20の第1の内奥側シール部27Aのテーパ面27aに、また膨出部31のテーパ面31aが継手本体20の入口側シール部25にそれぞれ強い面圧で密着して気密状にシールされ、さらに嵌合凸部32のテーパ面32aが第1の内奥側シール部27Aのテーパ面27aに押し付けられることにより該内奥側シール部27Aが縮径変形を加えられ、この縮径変形により第2の内奥側シール部27Bがチューブ部材21の外周面に密着状に当接してシールされる。したがって、フィルタ2の二次側出口部4からチューブ部材21へ流出する流体が継手本体20の貫通路23とチューブ部材21の外周との間から外部へ漏れるのを確実に防止できる。
【0021】
このようにフィルタ2の二次側出口部4と二次側配管のチューブ部材21とをシール状態に連結する樹脂製管継手構造によれば、ユニオンナット22の締め付けにより継手本体20の入口側シール部25及び内奥側シール部27に密着状に当接する環状シール部30はチューブ部材21の軸線方向一部の外周に一体成形されていて該チューブ部材21との間に隙間を形成するようなことがないので、前述した従来の樹脂製管継手構造のごとき流体溜まり問題を解消することができて流体の高純度化に寄与することができる。
【0022】
また、そのようにチューブ部材21に一体成形されユニオンナット22の内向き鍔部29により押圧されている環状シール部30は、異常な流体の圧力や内圧以外の機械的な異常な引抜き力がチューブ部材21に加わった場合においてもその引抜き力に十分に対抗することができ、チューブ部材21の引抜き抵抗を上げることができ、常温流体の時は勿論のこと、高温、高圧流体の使用条件でも使用できる。
【0023】
上記チューブ部材21の環状シール部30において、図1に示すように、膨出部31の外端面31bは軸線Xに対し垂直に形成してあると、ユニオンナット22の内向き鍔部29の内面と面接触させることができるため、ユニオンナット22の締め付けに伴い内向き鍔部29により膨出部31を安定確実に押圧させることができるとともに、その押圧状態を堅持できて有利である。しかし、チューブ部材21が膨出部31の垂直な外端面31bと、この外端面31bから軸方向外方へ延びる延長部21aの外面とが交わる入り隅部を屈曲点として折れ曲がりやすくなり、この折れ曲がりにより膨出部31の外端面31bがユニオンナット22の内向き鍔部29の内面から離れやすくなるというデメリットがある。そこで、上記チューブ部材21の環状シール部30において、膨出部31の垂直な外端面31bと延長部21aの外面とが交わる入り隅部にはチューブ部材21の外径より大きく、膨出部31の外径より小さい外径の厚肉部33を付けておくことが好ましい。このように厚肉部33を付けておくと、チューブ部材21が前記入り隅部を屈曲点として折れ曲がるのをできる限り抑えることができる。したがって、チューブ部材21の折れ曲がりにより膨出部31の外端面31bがユニオンナット22の内向き鍔部29の内面から離れるような不具合がなくなり、常時ユニオンナット22の内向き鍔部29を膨出部31の外端面31bに対し押圧接当させた状態を確実に維持できることになる。
【0024】
また、ユニオンナット22の内向き鍔部29と膨出部31の垂直な外端面31bとの当接係合状態をより確実に保持するためには、ユニオンナット22の内向き鍔部29の内面と膨出部31の外端面31bの間において、膨出部31の外端面31bに凸部34を設ける一方、内向き鍔部29の内面に該凸部34が係合する凹部35を設けておくことが好ましい。
【0025】
(チューブ部材の嵌合凸部と継手本体の内奥側シール部の変形例)
チューブ部材21の嵌合凸部32と継手本体20の内奥側シール部27とは上記実施形態以外に、図2に示すような実施形態を採用することもできる。
すなわち、図2に示すように、継手本体20の内奥側シール部27において、継手本体20の受口部24の内奥に受口部方向に向けて漸次拡径したテーパ状に形成された第1の内奥側シール部36Aと、この第1の内奥側シール部36Aを先端に形成する環状突部37の内周面に形成された第2の内奥側シール部36Bと、環状突部37の外周面側に軸線Xと平行な環状溝よりなる第3の内奥側シール部36Cが形成される。一方、チューブ部材21の嵌合凸部32において、チューブ部材21の膨出部31のテーパ面31a側に、第1の内奥側シール部36Aに当接するテーパ面をもつ第1の嵌合凸部32Aと、この嵌合凸部32Aより径方向外方で且つ軸線方向内方へ向かって平行に突出され、第3の内奥側シール部36Cに圧入することで径方向の面圧を発生させる円筒形状の第2の嵌合凸部32Bとが形成される。この場合において、第2の嵌合凸部32Bが第3の内奥側シール部36Cに圧入することにより環状突部37が縮径変形を加えられ、この縮径変形により第2の内奥側シール部36Bがチューブ部材21の外周面に密着状に当接してシールされる。
【0026】
そのほかに、第3の内奥側シール部36Cに対し第2の嵌合凸部32Bの外周面のみを密着させてシール部を構成するものであってもよい。また、第1の嵌合凸部32Aはテーパ面をもつ形に形成するに代えて、図3に示すように、軸線Xに対し垂直な面をもつ形に形成し、環状突部37はそれに対応する断面角形状に形成するものであってもよい。
【0027】
(継手本体の貫通路とチューブ部材の変形例)
図4に示すように、継手本体20の貫通路23の他端部23bの内周及びフィルタ2の二次側出口部4の内周と、これらに挿通されるチューブ部材21の外周との間に、ガス等流体が滞留することのないように、貫通路23の他端部23bの内径及び二次側出口部4の内径はチューブ部材21の外径よりも大きく形成して、流体の出入りが自由な隙間40を形成する。これによれば、流体が隙間40に浸入しても流出し易いため、流体の滞留を防ぐことができる。
【0028】
また、同じような目的で、図5に示すように、継手本体20の貫通路23の内径及びフィルタ2の二次側出口部4の内径を、チューブ部材21の外径よりも大きく形成して、貫通路23及び二次側出口部4の内周と、チューブ部材21の外周との間に、ガス等流体の出入りが自由な隙間40を形成するとともに、チューブ部材21の嵌合凸部32寄りの外周に、貫通路23の内周に密着する1個もしくは2個以上の環状凸部41を形成する。
【0029】
これによれば、流体が隙間40に浸入しても流出し易いため、流体の滞留を防止できるとともに、チューブ部材21が隙間40に浸入する流体圧により縮径変形するようなことがあっても、環状凸部41により貫通路23の内周とチューブ部材21の外周との間のシール性を確保できる。
【0030】
この場合、図示例のように、環状凸部41が複数個、軸線方向に並べて形成されていると二重シールされることでシール効果が高められる。また、複数個の環状凸部41は全て同じ大きさに形成するもよいが、図示例のように大きい環状凸部41aと、この大きい環状凸部41aより軸線方向内方に配置する小さい環状凸部41bにより構成しておくと、チューブ部材21を継手本体20に受口部24から貫通路23内に挿入する時、先に大きい方の環状凸部41aを挿入し、これに続いて小さい方の環状凸部41bを挿入することができ、これにより挿入操作が容易に行える。
【0031】
(チューブ部材の変形例)
チューブ部材21の膨出部31の外端面31aから軸方向外方へ延びる延長部21aは長い状態にすること、または図6に示すように所定長さに形成し、この所定長さの延長部21aの端部に他の樹脂製チューブ部材38の一端部を突き合せ状に融着(溶着)Wするものであってもよい。その融着には、例えば、赤外線加熱による融着機を用いる。
この場合、チューブ部材21と他の樹脂製チューブ材38とが同径のものに限られず、チューブ部材21とは異径の他の樹脂製チューブ部材38を融着することもできる。例えば、図7に示すように、チューブ部材21より径小の他の樹脂製チューブ部材38を融着Wする場合は、チューブ部材21の膨出部31の外端面31bから軸方向外方へ延びる延長部21aの径を他の樹脂製チューブ部材38の径と同径に成形しておけばよい。図8に示すように、チューブ部材21より径大の他の樹脂製チューブ部材38を融着Wする場合は、チューブ部材21の膨出部31の外端面31bから外方へ延びる延長部21aの径を他の樹脂製チューブ部材38の径と同径に成形しておけばよい。
【0032】
(チューブ部材の更に他の変形例)
上記実施形態例のチューブ部材21では、膨出部31の外端面31bから延長部21aを軸方向外方へ延ばす形に形成しているが、これに代えて、図9、図10に示すように膨出部31を延長部21aの無い断面山形状に形成し、この膨出部31の外周に他の樹脂製チューブ部材39の一端部39aを圧入して接続するものであってもよい。
【0033】
この実施形態例の場合は、他の樹脂製チューブ部材39の一端部39aの外周に予め遊嵌されているユニオンナット22の雌ねじ28を継手本体20の雄ねじ26に螺合して締め付ける。すると、ユニオンナット22の内向き鍔部29のエッジ部29aが他の樹脂製チューブ部材39の膨出部31の外側斜面部を覆う拡径部の付け根部39bに当接して環状シール部30ごとチューブ部材21全体を継手本体方向に押圧する。これにより膨出部31のテーパ面31aがこれの外周を覆う樹脂製チューブ部材39を介して入口側シール部25に密着状に当接するとともに、図9では内奥側シール部27Aに嵌合凸部32のテーパ面32aが密着状に当接し、図10では第1の嵌合凸部32Aのテーパ面が第1の内奥側シール部36Aに当接するとともに、第2の嵌合凸部32Bが第3の内奥側シール部Cに圧入してシール性を付与することになる。
【0034】
(チューブ部材の成形加工例)
図11に示すように、環状シール部30を左右対称に持つ1対のチューブ部材21を成形し、成形後、そのチューブ部材21の中央部Cを切断することにより2つの所要形状のチューブ部材21を得ることができる。
【0035】
(チューブ部材と環状シール部の一体加工手段の変形例)
チューブ部材21の軸線方向一部の外周に環状シール部30を一体加工する手段としては、チューブ部材21と環状シール部30とを一体に樹脂成形するに代えて、切削加工によりチューブ部材21の軸線方向一部の外周に環状シール部30を一体加工すること、あるいは環状シール部30をチューブ部材21とは別体に成形し、この環状シール部30をチューブ部材21の軸線方向一部の外周に溶接することは任意である。
【0036】
(継手本体の変形例)
本発明の樹脂製管継手構造の継手本体20としては、各図示例のように貫通路23を軸線X方向に形成するソケット形状のものに限られず、そのほかに貫通路を直交状に形成するT形状、エルボ形状、あるいは貫通路を交差状に形成する十字形状のものにも適用でき、またフィルタ2以外の、例えば、流量計、圧力計等の流体制御機器などに一体に突出形成される樹脂製管継手、またはそれら流体制御機器等と別体の樹脂製管継手にも同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の樹脂製管継手構造の半欠截断面図である。
【図2】チューブ部材の嵌合凸部と継手本体の内奥側シール部の変形例を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図3】チューブ部材の嵌合凸部の変形例を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図4】継手本体の貫通路とチューブ部材の変形例を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図5】継手本体の貫通路とチューブ部材の更に他の変形例を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図6】チューブ部材の変形例を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図7】チューブ部材に異径のチューブ部材を融着した実施形態を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図8】チューブ部材に異径のチューブ部材を融着した他の実施形態を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図9】チューブ部材の更に他の変形例を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図10】チューブ部材の更に又、他の変形例を図1に相応して示す半欠截断面図である。
【図11】チューブ部材の成形加工例を示す断面図である。
【図12】従来例の樹脂製管継手構造の断面図である。
【図13】他の従来例の樹脂製管継手構造の断面図である。
【符号の説明】
20 継手本体
21 チューブ部材
21a チューブ部材の延長部
22 ユニオンナット
23 貫通路
24 受口部
25 入口側シール部
26 雄ねじ
27 内奥側シール部
28 雌ねじ
29 内向き鍔部
30 環状シール部
31 膨出部
32 嵌合凸部
33 厚肉部
40 隙間
41 環状凸部
41a 大きい環状凸部
41b 小さい環状凸部

Claims (9)

  1. 貫通路を有し、この貫通路の一端に受口部を設けた樹脂製の継手本体と、この継手本体の貫通路に挿通される樹脂製のチューブ部材と、このチューブ部材の外周に遊嵌され、前記受口部の外周の雄ねじに螺合される雌ねじを有し、かつ一端部に内向きに張り出した環状の内向き鍔部を有するユニオンナットと、を備えている樹脂製管継手構造において、
    前記継手本体の受口部の開口端内周に、受口部外方に向けて漸次拡径したテーパ状の入口側シール部を、受口部の前記入口側シール部より内奥に少なくとも1つの内奥側シール部をそれぞれ設けており、
    前記チューブ部材の軸線方向一部の外周に、前記ユニオンナットの前記受口部の雄ねじへの締め付けにより前記内向き鍔部による押圧作用を受けて前記入口側シール部に密着状に当接する膨出部と、前記内奥側シール部に密着状に当接する嵌合凸部とを有する環状シール部が一体加工され
    前記ユニオンナットの締め付けによる押圧作用によって前記嵌合凸部のテーパ面が前記内奥側シール部のテーパ面に押付けられることにより、前記内奥側シール部が縮径変形して前記チューブ部材の外周面に密着状に当接してシールされるように構成され、
    前記継手本体の貫通路の他端部の内周と、該他端部に挿通される前記チューブ部材の外周との間に、流体の出入り自由な隙間が形成されている樹脂製管継手構造。
  2. 貫通路を有し、この貫通路の一端に受口部を設けた樹脂製の継手本体と、この継手本体の貫通路に挿通される樹脂製のチューブ部材と、このチューブ部材の外周に遊嵌され、前記受口部の外周の雄ねじに螺合される雌ねじを有し、かつ一端部に内向きに張り出した環状の内向き鍔部を有するユニオンナットと、を備えている樹脂製管継手構造において、
    前記継手本体の受口部の開口端内周に、受口部外方に向けて漸次拡径したテーパ状の入口側シール部を、受口部の前記入口側シール部より内奥に少なくとも1つの内奥側シール部をそれぞれ設けており、
    前記チューブ部材の軸線方向一部の外周に、前記ユニオンナットの前記受口部の雄ねじへの締め付けにより前記内向き鍔部による押圧作用を受けて前記入口側シール部に密着状に当接する膨出部と、前記内奥側シール部に密着状に当接する嵌合凸部とを有する環状シール部が一体加工され、
    前記ユニオンナットの締め付けによる押圧作用によって前記嵌合凸部の円筒形状の第2の嵌合凸部が、前記内奥側シール部の環状突起の外周面に前記軸線と平行に形成される環状溝に圧入されての前記環状突起の縮径変形により、前記環状突起の内周面が前記チューブ部材の外周面に密着状に当接してシールされるように構成され、
    前記継手本体の貫通路の他端部の内周と、該他端部に挿通される前記チューブ部材の外周との間に、流体の出入り自由な隙間が形成されている樹脂製管継手構造。
  3. 前記環状シール部と前記チューブ部材が一体に樹脂成形されている、請求項1又は2に記載の樹脂製管継手構造。
  4. 前記環状シール部が切削加工によって前記チューブ部材に一体加工されている、請求項1又は2に記載の樹脂製管継手構造。
  5. 前記環状シール部が前記チューブ部材に溶接することで一体加工されている、請求項1又は2に記載の樹脂製管継手構造。
  6. 前記膨出部の外端面は垂直に形成し、この膨出部の垂直な外端面と、この外端面から軸方向外方へ延びる延長部の外面とが交わる入り隅部に、前記延長部の外径より大きく、前記膨出部の外径より小さい外径の厚肉部を付けている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂製管継手構造。
  7. 前記チューブ部材の嵌合凸部寄りの外周に、前記貫通路の内周に密着する環状凸部が形成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂製管継手構造。
  8. 前記環状凸部が複数個、軸線方向に並べて形成されている、請求項7記載の樹脂製管継手構造。
  9. 前記複数個の環状凸部が大きい環状凸部と、この大きい環状凸部より軸線方向内方に配置する小さい環状凸部とからなる、請求項8記載の樹脂製管継手構造。
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