JP3864975B2 - Ac型プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

Ac型プラズマディスプレイパネルの駆動方法 Download PDF

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本発明は、テレビジョン受像機およびコンピュータ端末等の画像表示に用いられるAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法に関するものである。
従来のAC型プラズマディスプレイパネル(以下、パネルという)では、図3に示すように、第一のガラス基板1上に複数の対を成す走査電極2と維持電極3とが互いに平行に付設され、走査電極2および維持電極3を覆って誘電体層4および保護膜5が設けられている。第二のガラス基板6上には誘電体層7で覆われた複数のデータ電極8が付設され、データ電極8間の誘電体層7上にはデータ電極8と平行して隔壁9が設けられている。誘電体層7表面と隔壁9の側面には蛍光体10が設けられている。そして、走査電極2および維持電極3とデータ電極8とが直交するように第一のガラス基板1と第二のガラス基板6とが放電空間11を挟んで対向して配置されている。また、隣り合った二つの隔壁9に挟まれ、対を成す走査電極2および維持電極3とデータ電極8との交差部には放電セル12が構成される。放電空間11には、放電ガスとしてヘリウム、ネオンおよびアルゴンのうち少なくとも1種とキセノンとが封入されている。
このパネルの電極配列は、図4に示すようにM×Nのマトリクス構成であり、列方向にはM列のデータ電極D1〜DMが配列されており、行方向にはN行の走査電極SCN1〜SCNNおよび維持電極SUS1〜SUSNが配列されている。また、図3に示した放電セル12は図4に示すような領域に設けられている。
このパネルを駆動するための従来の駆動方法の動作タイミング図を図5に示す。図5は1サブフィールド期間を表しており、1画面を表示するための1フィールド期間は複数のサブフィールド期間により構成される。次に、従来のパネルの駆動方法について、図3ないし図5を用いて説明する。
図5に示すように、初期化期間の前半の初期化動作において、全てのデータ電極D1〜DMおよび全ての維持電極SUS1〜SUSNを0(V)に保持し、全ての走査電極SCN1〜SCNNには、0(V)から全ての維持電極SUS1〜SUSNに対して放電開始電圧以下となる電位Vc(V)まで急速に上昇した後、放電開始電圧を超える電位Vd(V)まで緩やかに上昇する正極性の初期化波形を印加する。この初期化波形の緩やかな上昇過程では、個々の放電セル12において、全ての走査電極SCN1〜SCNNから全てのデータ電極D1〜DMおよび全ての維持電極SUS1〜SUSNに一回目の微弱な初期化放電が起こり、走査電極SCN1〜SCNN上の保護膜5表面に負の壁電圧が蓄積され、データ電極D1〜DM上の蛍光体10表面および維持電極SUS1〜SUSN上の保護膜5表面には正の壁電圧が蓄積される。
次に、初期化期間の後半の初期化動作において、全ての維持電極SUS1〜SUSNに電位Vq(V)を印加し、全ての走査電極SCN1〜SCNNに、電位Vdから全ての維持電極SUS1〜SUSNに対して放電開始電圧以下となる電位Ve(V)まで急速に下降した後、放電開始電圧を超える電位Vi(V)まで緩やかに下降して、初期化波形の印加を終了する。この初期化波形の緩やかな下降過程では、個々の放電セル12において、全てのデータ電極D1〜DMおよび全ての維持電極SUS1〜SUSNから全ての走査電極SCN1〜SCNNに二回目の微弱な初期化放電が起こり、走査電極SCN1〜SCNN上の保護膜5表面の負の壁電圧、維持電極SUS1〜SUSN上の保護膜5表面の正の壁電圧、および、データ電極D1〜DM上の蛍光体10表面の正の壁電圧が、引き続き書き込み動作に適した壁電圧にまで弱められる。
以上により初期化期間の初期化動作が終了する。
次の書き込み期間の書き込み動作において、全ての走査電極SCN1〜SCNNに電位Vg(V)を印加し、全ての維持電極SUS1〜SUSNに引き続き電位Vqを印加する。また、データ電極D1〜DMのうち、一行目に表示すべき放電セル12に対応する所定のデータ電極Dj(jは1〜Mの整数を表す)に初期化波形と同極性の電位Vb(V)のデータ波形を印加するとともに、一行目の走査電極SCN1に、初期化波形と逆極性で初期化波形の終了時の電位Viと同じ電位である電位Viの走査波形を印加する。このとき、所定のデータ電極Djと走査電極SCN1との交差部(第一交差部)における蛍光体10表面と走査電極SCN1上の保護膜5表面との間の電位差は、データ波形の電位Vbにデータ電極Dj上の蛍光体10表面の正の壁電圧を加えたものから走査電極SCN1上の保護膜5表面の負の壁電圧を引いたもの(すなわち絶対値で加算したもの)となるため、第一交差部において、所定のデータ電極Djと走査電極SCN1との間で書き込み放電が起こる。同時にこの書き込み放電に誘発され、第一交差部において維持電極SUS1と走査電極SCN1との間でも書き込み放電が起こり、第一交差部の走査電極SCN1上の保護膜5表面に正の壁電圧が蓄積され、第一交差部の維持電極SUS1上の保護膜5表面に負の壁電圧が蓄積される。
次に、データ電極D1〜DMのうち、二行目に表示すべき放電セル12に対応する所定のデータ電極Djに初期化波形と同極性の電位Vbのデータ波形を印加するとともに、二行目の走査電極SCN2に、初期化波形と逆極性で初期化波形の終了時の電位Viと同じ電位である電位Viの走査波形を印加する。このとき、所定のデータ電極Djと走査電極SCN2との交差部(第二交差部)における蛍光体10表面と走査電極SCN2上の保護膜5表面との間の電位差は、データ波形の電位Vbにデータ電極Dj上の蛍光体10表面の正の壁電圧を加えたものから走査電極SCN2上の保護膜5表面の負の壁電圧を引いたものとなるため、第二交差部において、所定のデータ電極Djと走査電極SCN2との間で書き込み放電が起こる。同時にこの書き込み放電に誘発され、第二交差部において維持電極SUS2と走査電極SCN2との間でも書き込み放電が起こり、第二交差部の走査電極SCN2上の保護膜5表面に正の壁電圧が蓄積され、第二交差部の維持電極SUS2上の保護膜5表面に負の壁電圧が蓄積される。
同様な動作がN行目まで引き続いて行われ、書き込み期間の書き込み動作が終了する。
書き込み期間に続く維持期間の維持動作において、全ての走査電極SCN1〜SCNNと全ての維持電極SUS1〜SUSNとに電位Vh(V)の維持波形を交互に印加することにより、書き込み放電を起こした放電セル12において維持放電が継続して行われる。この維持放電により発生する紫外線で励起された蛍光体10からの可視発光を表示に用いる。
維持期間に続く消去期間の消去動作において、全ての維持電極SUS1〜SUSNに0(V)から電位Vr(V)まで緩やかに上昇する消去波形を印加すると、維持放電を起こした放電セル12において、消去波形が緩やかに上昇する過程で維持電極SUSi(iは1〜Nの整数を表す)と走査電極SCNiとの間で微弱な消去放電を起こし、走査電極SCNi上の保護膜5表面の負の壁電圧および維持電極SUSi上の保護膜5表面の正の壁電圧が弱められて放電を停止させる。
以上により消去期間の消去動作が終了する。
しかし、このような従来の駆動方法においては、データ波形の電位振幅Vbが80Vと大きいため、データ電極を駆動する回路(データ電極駆動回路)は80V以上の高耐電圧のものが必要となりコスト高になるという課題があった。また、データ電極駆動回路の消費電力は、(データ電極容量)×(データ波形の繰り返し周波数)×(データ波形の電位振幅)2×(データ電極本数)で決まるが、例えば42インチワイドVGAパネルの場合、データ電極駆動回路の最大消費電力は200Wであり、極めて大きくなるという課題があった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、データ電極駆動回路の耐電圧を下げてコストを低減するとともに、データ電極駆動回路の消費電力を低減することのできるパネルの駆動方法を得ることを目的とする。
本発明は、放電空間を挟んで対向配置した第一基板と第二基板とを有し、前記第一基板上に誘電体層で覆われた複数の対となる走査電極および維持電極が配列され、前記第二基板上に前記走査電極および前記維持電極と直交するように複数のデータ電極が配列されたAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、電位が上昇する上昇過程と、その後電位が緩やかに下降して電位Vfに至る下降過程とを有する初期化波形を前記走査電極に印加する初期化期間と、前記走査電極に走査波形を印加するとともに、前記データ電極にデータ波形を印加する書き込み期間と、前記走査電極および前記維持電極に維持波形を印加して維持放電を起こす維持期間とを有し、前記走査波形が印加されている前記走査電極の電位が前記電位Vfよりも低く設定されており、前記下降過程に要する時間が10μs以上である。
この方法により、データ電極に印加するデータ波形の電位振幅を小さくすることができる。
本発明のAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法によれば、走査波形が印加されている走査電極の電位が、初期化波形の印加終了時における走査電極の電位よりも低く設定されているので、データ波形の電位振幅を小さくすることができる。したがって、データ電極駆動回路の耐電圧を下げることが可能となりデータ電極駆動回路のコストを低減できるとともに、データ電極駆動回路の消費電力を低減することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施形態で用いるパネルは、図3に示した従来のパネルと同じであり、このパネルの電極配列図は図4に示したものと同じである。したがってそれらの説明は省略する。
図1は本発明の一実施形態のパネルの駆動方法を示す動作タイミング図である。図1に示すように、まず、初期化期間の前半の初期化動作において、全てのデータ電極D1〜DMおよび全ての維持電極SUS1〜SUSNを0(V)に保持し、全ての走査電極SCN1〜SCNNに、0(V)から全ての維持電極SUS1〜SUSNに対して放電開始電圧以下となる電位Vc(V)まで急速に上昇した後、放電開始電圧を超える電位Vd(V)まで緩やかに上昇する正極性の初期化波形を印加する。この初期化波形の緩やかな上昇過程(電位Vcから電位Vdに至る過程)では、個々の放電セル12において、全ての走査電極SCN1〜SCNNから全てのデータ電極D1〜DMおよび全ての維持電極SUS1〜SUSNに一回目の微弱な初期化放電が起こり、走査電極SCN1〜SCNN上の保護膜5表面に負の壁電圧が蓄積され、データ電極D1〜DM上の蛍光体10表面および維持電極SUS1〜SUSNの保護膜5表面には正の壁電圧が蓄積される。
次に、初期化期間の後半の初期化動作において、全ての維持電極SUS1〜SUSNに電位Vp(V)を印加し、全ての走査電極SCN1〜SCNNに、電位Vdから全ての維持電極SUS1〜SUSNに対して放電開始電圧以下となる電位Ve(V)まで急速に下降した後、放電開始電圧を超える電位Vf(V)まで緩やかに下降する波形を印加して、初期化波形の印加を終了する。この初期化波形の緩やかな下降過程では、個々の放電セル12において、全てのデータ電極D1〜DMおよび全ての維持電極SUS1〜SUSNから、全ての走査電極SCN1〜SCNNに二回目の微弱な初期化放電が起こり、全ての走査電極SCN1〜SCNN上の保護膜5表面の負の壁電圧、全ての維持電極SUS1〜SUSN上の保護膜5表面の正の壁電圧、および、全てのデータ電極D1〜DM上の蛍光体10表面の正の壁電圧が弱められ、初期化動作に続いて行われる書き込み動作に適した壁電圧に調整される。
以上により初期化期間の初期化動作が終了する。
次の書き込み期間の書き込み動作において、全ての走査電極SCN1〜SCNNに電位Vg(V)を印加し、全ての維持電極SUS1〜SUSNに電位Vpよりも低い電位Vq(V)を印加する。そして、全てのデータ電極D1〜DMのうち、一行目に表示すべき放電セル12に対応する所定のデータ電極Djに初期化波形と同極性の電位Va(V)のデータ波形を印加する。また、初期化波形と逆極性であって、初期化波形の印加終了時の電位Vfよりも低い電位Vi(V)の走査波形を一行目の走査電極SCN1に印加する。このとき、所定のデータ電極Djと走査電極SCN1との交差部(第一交差部)における蛍光体10表面と走査電極SCN1上の保護膜5表面との間の電位差は、データ波形の電位Vaと走査波形の電位Viとの差に所定のデータ電極Dj上の蛍光体10表面の正の壁電圧を加えたものから走査電極SCN1上の保護膜5表面の負の壁電圧を引いたもの(すなわち絶対値で加算したもの)となる。このため、所定のデータ電極Djと走査電極SCN1との間で書き込み放電が起こり、同時にこの書き込み放電に誘発され、第一交差部において維持電極SUS1と走査電極SCN1との間でも書き込み放電が起こる。これらの書き込み放電により第一交差部の走査電極SCN1上の保護膜5表面に正の壁電圧が蓄積されるとともに、第一交差部の維持電極SUS1上の保護膜5表面に負の壁電圧が蓄積される。
次に、データ電極D1〜DMのうち、二行目に表示すべき放電セル12に対応する所定のデータ電極Djに初期化波形と同極性の電位Vaのデータ波形を印加する。また、初期化波形と逆極性であって、初期化波形の印加終了時の電位Vfよりも低い電位Viの走査波形を二行目の走査電極SCN2に印加する。このとき、所定のデータ電極Djと走査電極SCN2との交差部(第二交差部)における蛍光体10表面と走査電極SCN2上の保護膜5表面との間の電位差は、データ波形の電位Vaと走査波形の電位Viとの差に所定のデータ電極Dj上の蛍光体10表面の正の壁電圧を加えたものから走査電極SCN2上の保護膜5表面の負の壁電圧を引いたものとなる。このため、所定のデータ電極Djと走査電極SCN2との間で書き込み放電が起こり、同時にこの書き込み放電に誘発され、第二交差部において維持電極SUS2と走査電極SCN2との間でも書き込み放電が起こる。これらの書き込み放電により第二交差部の走査電極SCN2上の保護膜5表面に正の壁電圧が蓄積されるとともに、第二交差部の維持電極SUS2上の保護膜5表面に負の壁電圧が蓄積される。
同様な動作が引き続いて行われ、最後にデータ電極D1〜DMのうち、N行目に表示すべき放電セル12に対応する所定のデータ電極Djに初期化波形と同極性の電位Vaのデータ波形を印加する。また、初期化波形と逆極性であって、初期化波形の印加終了時の電位Vfよりも低い電位Viの走査波形をN行目の走査電極SCNNに印加する。このとき、所定のデータ電極Djと走査電極SCNNとの交差部(第N交差部)において、所定のデータ電極Djと走査電極SCNNとの間および維持電極SUSNと走査電極SCNNとの間で書き込み放電が起こる。第N交差部の走査電極SCNN上の保護膜5表面に正の壁電圧が蓄積され、第N交差部の維持電極SUSN上の保護膜5表面に負の壁電圧が蓄積される。
以上により書き込み期間の書き込み動作が終了する。
書き込み期間に続く維持期間の維持動作において、まず全ての走査電極SCN1〜SCNNと全ての維持電極SUS1〜SUSNを0(V)に一旦戻し、全ての走査電極SCN1〜SCNNに正の電位Vh(V)の維持波形を印加する。このとき、書き込み放電を起こした放電セル12に対応した所定のデータ電極Djと所定の走査電極SCNiとの交差部(書き込み交差部)において、走査電極SCNi上の保護膜5表面と維持電極SUSi上の保護膜5表面との間の電位差は、電位Vhに、書き込み期間に蓄積された走査電極SCNi上の保護膜5表面の正の壁電圧を加えたものから維持電極SUSi上の保護膜5表面の負の壁電圧を引いたものとなる。このため、書き込み交差部において、走査電極SCNiと維持電極SUSiとの間に維持放電が起こり、書き込み交差部における走査電極SCNi上の保護膜5表面に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUSi上の保護膜5表面に正の壁電圧が蓄積される。その後、維持波形は0(V)に戻る。
次に、全ての維持電極SUS1〜SUSNに正の電位Vhの維持波形を印加すると、書き込み交差部における維持電極SUSi上の保護膜5表面と走査電極SCNi上の保護膜5表面との間の電位差は、電位Vhに維持電極SUSi上の保護膜5表面の正の壁電圧を加えたものから走査電極SCNi上の保護膜5表面の負の壁電圧を引いたものとなる。このため、書き込み交差部において、維持電極SUSiと走査電極SCNiとの間で維持放電が起こり、書き込み交差部における維持電極SUSi上の保護膜5表面に負の壁電圧が蓄積され、走査電極SCNi上の保護膜5表面に正の壁電圧が蓄積される。その後、維持波形は、0(V)に戻る。
同様に続いて全ての走査電極SCN1〜SCNNと全ての維持電極SUS1〜SUSNとに正の電位Vhの維持波形を交互に印加することにより、維持放電が継続して行われる。維持期間の最終において、全ての走査電極SCN1〜SCNNに正の電位Vhの維持波形を印加する。このとき、書き込み交差部において走査電極SCNiと維持電極SUSiとの間に維持放電が起こり、書き込み交差部における走査電極SCNi上の保護膜5表面に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUSi上の保護膜5表面に正の壁電圧が蓄積される。その後、維持波形は0(V)に戻る。
以上により維持期間の維持動作が終了する。この維持放電により発生する紫外線で励起された蛍光体10からの可視発光を表示に用いる。
維持期間に続く消去期間の消去動作において、全ての維持電極SUS1〜SUSNに0(V)から電位Vr(V)まで緩やかに上昇する消去波形を印加すると、維持放電を起こした交差部において、消去波形が緩やかに上昇する過程で維持電極SUSiと走査電極SCNiとの間で微弱な消去放電が起こる。この消去放電により、走査電極SCNi上の保護膜5表面の負の壁電圧と維持電極SUSi上の保護膜5表面の正の壁電圧が弱められて放電が停止し、消去動作が終了する。
以上の動作において、表示が行われない放電セルに関しては、初期化期間に初期化放電は起こるが、書き込み放電、維持放電および消去放電は行われない。したがって、表示が行われない放電セルに対応した走査電極SCNiおよび維持電極SUSi上の保護膜5表面の壁電圧とデータ電極Dj上の蛍光体10表面の壁電圧は、初期化期間の終了時のまま保たれる。
以上の初期化期間、書き込み期間、維持期間および消去期間の一連の動作を1サブフィールドとし、1つの画面を表示するための1フィールドを例えば8つのサブフィールドにより構成する。これら各サブフィールドにおいて表示する放電セルの輝度は、維持波形の印加回数により決まる。そこで、各サブフィールドでの維持波形の数を20、21、22、・・・27の比率に設定することにより、28=256階調の表示が可能になり、テレビジョン受像機およびコンピュータ端末等の画像を表示できる。
以上で説明した本発明の実施形態によるパネルの駆動方法が従来と異なる点について以下に説明する。
まず第一の異なる点として、走査波形を印加している走査電極の電位(例えば時間t2における走査電極SCN1の電位)Viが、初期化波形の印加終了時間t1における走査電極の電位Vfよりも低くなっていることである。
従来の駆動方法では、初期化動作終了時の蛍光体10表面と、走査電極上の保護膜5表面との間の電位差は、全ての放電セル間で均一化されており、安定な書き込み動作が行えるものの、書き込み動作をするのに理想的な電位差よりやや小さめになっていた。このような電位差になるのは、初期化波形に緩やかな下降傾斜(図5で電位Veから電位Viに至る傾斜)を用いて壁電圧の調整をしているからである。したがって、書き込み動作におけるデータ波形のしきい値電圧が高くなり、データ波形の電位振幅でこれを補うので、結果として従来のデータ波形の電位振幅は大きくなっていた。
前述のような第一の異なる点を設けることで、書き込み動作における全てのデータ電極D1〜DMと走査パルスを印加している走査電極SCNiとの交差部の蛍光体10表面と、走査電極SCNi上の保護膜5表面との間の電位差を、初期化波形の緩やかな下降傾斜(図1で電位Veから電位Vfに至る傾斜)で調整された後の状態での電位差から、さらに電位差Vf−Viだけ高めることになる。ただし、電位差Vf−Viは表示しない放電セルにおいて誤放電が起きない範囲内での設定に限られる。このようにすることで、書き込み動作におけるデータ波形のしきい値電圧が、電位差Vf−Viだけ下がることになり、その分だけ、従来よりもデータ波形の電位振幅を減らすことが可能になる。
しかし、以上の第一の異なる点だけを実施したのでは、走査波形を印加したとき、表示しない放電セルにおいて走査波形を印加した走査電極SCNi上の保護膜5表面と維持電極SUSi上の保護膜5表面との間で誤放電が起きやすくなる。この誤放電を起こさないようにしようとすると、電位差Vf−Viをわずかしか設けることができず、結果としてデータ波形の電位振幅をわずかしか減らすことができない。そこで以下の第二の異なる点を設けることで、データ波形の電位振幅を大幅に減らすことができる。
第二の異なる点は、走査波形の印加時間(例えば、走査電極SCN1の場合の時間t2)における維持電極の電位Vqが、初期化波形の印加終了時間t1における維持電極の電位Vpよりも低くなっていることである。第一の異なる点だけを設けた場合、走査電極SCNi上の保護膜5表面と維持電極SUSi上の保護膜5表面との間の電位差は、初期化波形の印加終了時よりも走査波形印加時の方がVf−Viだけ大きくなる。しかし、このように第二の異なる点も併せて設けることにより、走査電極SCNi上の保護膜5表面と維持電極SUSi上の保護膜5表面との間の電位差は、初期化波形の印加終了時よりも走査波形印加時の方がVf−Vi−(Vp−Vq)だけ大きくなり、第一の異なる点だけを設けた場合よりも走査電極SCNi上の保護膜5表面と維持電極SUSi上の保護膜5表面との間の電位差をVp−Vqだけ小さくできる。このため走査波形を走査電極SCNiに印加したとき、表示しない放電セルで走査電極SCNi上の保護膜5表面と維持電極SUSi上の保護膜5表面との間で誤放電が起きにくくなる。したがってデータ電極D1〜DMと走査パルスを印加している走査電極SCNiとの交差部の表示しない放電セルの蛍光体10表面と、走査電極SCNi上の保護膜5表面との間で誤放電が起きない範囲内において電位差Vf−Viを大きくとることができることになり、その結果データ波形の電位振幅Vaを大幅に低減できる。
図2は、本発明の一実施形態のパネルの駆動方法において、電位差Vf−Viおよび電位差Vp−Vqと、データ波形の電位振幅Vaとの関係を測定した結果である。測定は、対角42インチで放電セルのサイズが1.08mm×0.36mm、放電セル数が480×(852×3)(ドット)のパネルで行った。測定では、Vd=450V、Vg=80V、Vi=0V、Vc=Ve=Vh=Vq=Vr=190Vとし、データ波形の幅=2μs、データ波形の周期=2.5μs、初期化波形の緩やかな下降時間(電位Veから電位Vfに至るまでの時間)=150μsとした。そして、電位Vfと電位Vpを変化させることで電位差Vf−Viおよび電位差Vp−Vqを同時に同電位差で変化させた。
図2より、電位差Vf−Viと電位差Vp−Vqを共に40Vに設定した場合、データ波形の電位振幅Vaは40Vにまで低減することがわかる。また、電位差Vf−Viを40Vを超える値に設定すると、表示しない放電セルにおいて、走査波形を印加するだけで書き込み放電が発生しやすくなるため、実用的ではない。したがって、電位差Vf−Viの値および電位差Vp−Vqの値が、0Vを越え40V以下となるように設定することにより、書き込み動作での誤放電を起こすことなく、データ波形の電位振幅Vaを低減することができる。このため、データ電極駆動回路に要求される耐電圧を下げることが可能となり、データ電極駆動回路のコストを低減できる。また、データ波形の電位振幅Vaを40Vにした場合、データ電極駆動回路の最大消費電力は50Wとなり、従来の場合の25%にまで大幅に低減できる。
この測定では、電位差Vp−Vqと電位差Vf−Viとを同じ値に設定したが、電位差Vp−Vqは誤放電に対するマージンを最大にするために、電位差Vf−Viとはわずかに異なる値に設定する場合もある。
なお、上記実施の形態では、走査電極SCN1〜SCNN、維持電極SUS1〜SUSNおよびデータ電極D1〜DMに印加する各駆動波形の基準電位を0Vとした場合について説明したが、各駆動波形の基準電位が0V以外の電位に設定した場合でも同様である。このパネルは放電セルの周囲が誘電体に囲まれており各駆動波形は容量結合的に放電セルに印加されるため、各駆動波形をDC的にレベルシフトしてもその動作は変わらないためである。
また、上記実施の形態では、初期化期間の前半において初期化波形を電位Vcから電位Vdまで緩やかに上昇させているが、初期化波形での発光を特に抑制する必要のない場合には、0Vから電位Vdまで急速に上昇させてもよい。さらに、初期化波形の緩やかな上昇または下降に要する時間、すなわち、電位Vcから電位Vdに至るまでの時間または電位Veから電位Vfに至るまでの時間は10μs以上である。この時間は数百nsである放電遅れ時間よりも十分大きい時間であり、初期化動作を安定に行うことができるための時間である。また、表示画面のリフレッシュ時間の上限が一般的に約16msであることから、初期化波形の緩やかな上昇と下降とに要する時間は実用範囲として10ms以下である。
以上で説明したように、本発明のAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法によれば、データ電極駆動回路の耐電圧を下げることが可能となりデータ電極駆動回路のコストを低減できるとともに、データ電極駆動回路の消費電力を低減することができる。
本発明の一実施形態のパネルの駆動方法を示す動作タイミング図 本発明の一実施形態のパネルの駆動方法における電位差Vf−Viおよび電位差Vp−Vqとデータ波形の電位振幅Vaとの関係を示す図 従来のパネルの一部切り欠き斜視図 従来のパネルの電極配列図 従来のパネルの駆動方法を示す動作タイミング図
符号の説明
1 第一のガラス基板
2 走査電極
3 維持電極
4 誘電体層
5 保護膜
6 第二のガラス基板
7 誘電体層
8 データ電極
9 隔壁
10 蛍光体
11 放電空間
12 放電セル

Claims (3)

  1. 放電空間を挟んで対向配置した第一基板と第二基板とを有し、前記第一基板上に誘電体層で覆われた複数の対となる走査電極および維持電極が配列され、前記第二基板上に前記走査電極および前記維持電極と直交するように複数のデータ電極が配列されたAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、電位が上昇する上昇過程と、その後電位が緩やかに下降して電位Vfに至る下降過程とを有する初期化波形を前記走査電極に印加する初期化期間と、前記走査電極に走査波形を印加するとともに、前記データ電極にデータ波形を印加する書き込み期間と、前記走査電極および前記維持電極に維持波形を印加して維持放電を起こす維持期間とを有し、前記走査波形が印加されている前記走査電極の電位が前記電位Vfよりも低く設定されており、前記下降過程に要する時間が10μs以上であることを特徴とするAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. 初期化波形の上昇過程では、走査電極の電位が、維持電極に対して放電開始電圧以下となる電位から放電開始電圧を超える電位まで上昇し、前記初期化波形の下降過程では、前記走査電極の電位が、前記維持電極に対して放電開始電圧以下となる電位から放電開始電圧を超える電位Vfまで下降することを特徴とする請求項1に記載のAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. 初期化波形の上昇過程は電位が緩やかに上昇するものであり、この上昇過程に要する時間が10μs以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のAC型プラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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