JP3863801B2 - バルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定方法及び測定システム - Google Patents

バルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定方法及び測定システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バルクハウゼンノイズのパルス幅を測定する方法及び測定システムに関し、特に、被測定物の材質等を非破壊で診断するために用いられ、例えば、鉄鋼材料等の強磁性体への適用が好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来より、強磁性体の磁気的性質が材質等に依存して変化することを利用して、強磁性体である被測定物の材質を磁気的な手法で非破壊的に診断することが試みられている。最近では、磁化の不連続性に起因するバルクハウゼンノイズ(以下、BHNと記す)を用いた方法が注目されており、それを用いた軟鋼の疲労強度(L. P. Kajalainenら、IEEE Trans. Mag. MAG 16, 514 (1980))や、工具鋼の靭性(仲居他、鉄と鋼、75, 833,(1989))を推定する方法などが提唱されている。
【0003】
強磁性体である被測定物を交流励磁すると、励磁磁場の変化に伴い被測定物の内部では磁化が変化する。通常、磁化の変化は磁壁移動によって行われ、磁壁移動は析出物、結晶粒界、転位等の位置で抵抗を受けて不連続的なものとなる。このため、被測定物の磁化は不連続的に変化し、検出コイルには不連続変化に対応した高周波のパルス状の電圧波形が誘起されるようになる。この不連続的な磁化変化をバルクハウゼンジャンプと呼び、このジャンプに応じたパルス状の電圧波形をバルクハウゼンノイズと呼んでいる。不連続磁化の様子は析出物、結晶粒界、転位等の状態によって変化するため、BHNは被測定物の前述した材質に相関を有し、このためBHNは強磁性体の材質診断の有用なパラメータと考えられている。
【0004】
これまでに鉄鋼材料の結晶粒径や析出物粒径に相関を有するBHNパラメータとして、電圧波形の実効値電圧の有効性が示されている(H. Sakamoto, M. Okada, M. Homma: IEEE Trans.Magn., 23-5 (1989) ,2236)。具体的には、α−Feの結晶粒径をdとすると実効値電圧が1/√dに比例し、析出物粒径をDとすると実効値電圧がD2に比例する、という実験結果が示された。
【0005】
この中で、Sakamotoらは、一回の磁壁の不連続移動で発生する電圧パルスの形状をガウスパルスとし、鉄鋼材料の結晶粒径や析出物間隔がガウスパルス持続時間に比例する考えに基づいて、その持続時間をガウスパルスの標準偏差で定義し、実効値電圧を理論的に計算した。その結果、計算結果と前述の実験結果が良く一致した。このSakamotoらの報告は、1回のバルクハウゼンジャンプが鋼材の結晶粒径や析出物間隔等の組織パラメータに相関を持つという従来知見に基づいた考え方を採用したものである。しかし、実際に検出されるバルクハウゼンジャンプは同じ時間帯に複数のジャンプが起こり、パルスが重なり合うため、個々のバルクハウゼンジャンプを検出するに至っていない。
【0006】
これより以前には、P. J. Coyneらによって印加磁場の時間変化率を10-5〜10-3Oe/msのレベルまで低下させて、個々のバルクハウゼンジャンプを測定することが試みられた(P. J. Coyne and J. Kramer : AIP Conf. Proc., 24 (1975),726)。この実験は、単純かつ、比較的粗大な磁区構造を有した単結晶のけい素鋼板を対象としたものであり、明瞭なBHN電圧パルスが観察された。これに比べて、実用的な炭素鋼などでは、複雑な組織を有するために、磁区構造は細分化し1回のバルクハウゼンジャンプは小さくなる。このため、検出できるBHN電圧波形の電圧レベルは極めて小さくなり、P. J. Coyneらの検出技術では、その個々のパルスを検出することは困難になってくる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、BHNの個々の電圧パルス幅が組織と相関を持つことが示唆されていたにもかかわらず、実用的に重要な炭素鋼等では組織が複雑で微細になり、BHN電圧波形自体が小さくなるため、従来技術を以って、BHNの電圧パルス幅を測定することは困難であった。現実的には、検出コイル等に誘起されるBHN波形の電圧レベルは半導体素子を利用した測定装置の熱雑音等の外乱ノイズに比べて同程度〜数十倍程度となる場合がある。このBHN波形の周波数分布は、多くの場合、外乱ノイズと同じ周波数帯域に含まれるため、外乱ノイズのみを周波数フィルタリング装置で除去することは不可能な状況である。この様な状況の中、BHNの電圧パルスを外乱ノイズに影響されずに観察し、BHNの電圧パルスの時間幅を正確に測定することは不可能であった。
【0008】
そこで本発明は、BHNの電圧レベルが微弱になった場合においても、予め外乱ノイズを測定した後BHNを測定し、その両者に本発明の信号処理を施すことによって、被測定物の組織に高い相関を持つBHN電圧パルス幅の測定を可能とする方法及びその測定システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するために、本発明は、以下の態様を要旨とする。
【0010】
(1) 強磁性体から検出されるBHNの電圧パルス幅を測定する方法であって、予め外乱ノイズの電圧波形を検出部で検出するステップと、前記外乱ノイズ波形を電圧−時間領域に示した後に電圧が0となるゼロクロス時刻TNjを求めるステップと、隣り合う時刻TNjとTNj+1との間の実効値電圧VNjを求めるステップと、前記実効値電圧VNjの平均値VN及び標準偏差σNを求めるステップと、引き続き、強磁性体である被測定物を励磁部で励磁するステップと、前記被測定物の磁化変化を前記検出部に誘起される電圧波形として検出するステップと、前記検出電圧波形から周波数フィルタリングによりBHNの電圧波形を抽出するステップと、前記BHNの電圧波形を電圧−時間領域に示した後に電圧が0となるゼロクロス時刻Tiを求めるステップと、隣り合う時刻TiとTi+1との間の実効値電圧VBiを求めるステップと、VBi≧VN+α×σN(但し、αは係数で0≦α≦5である)を満足するVBiを選び出すステップと、選び出されたVBiに対応する前記BHN電圧波形のゼロクロス時刻TiとTi+1の差分Ti+1−Tiを前記BHNの電圧パルス幅と規定するステップとを含むことを特徴とするBHNの電圧パルス幅の測定方法。
【0011】
(2) 係数αの増加に対する前記BHNの電圧パルス幅の増加率を求めて、増加率で係数αを決定することを特徴とする(1)に記載のBHNの電圧パルス幅の測定方法。
【0012】
(3) 係数αの増加に対する前記BHNの電圧パルス幅の増加率が0.5μs以下である係数αに決定することを特徴とする(1)または(2)に記載のBHNの電圧パルス幅の測定方法。
【0013】
(4) 少なくとも2つの差分Ti+1−Tiの平均値を求めて、前記平均値を電圧パルス幅の代表値とすることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載のBHNの電圧パルス幅の測定方法。
【0014】
(5) 強磁性体から検出されるBHNの電圧パルス幅を測定するシステムであって、強磁性体である被測定物を励磁するための励磁部と、外乱ノイズもしくは前記被測定物の磁化変化を電圧波形として検出する検出部と、前記検出電圧波形から外乱ノイズもしくはBHN電圧波形を抽出する周波数フィルタリング部と、予め検出しておいた外乱ノイズ波形を電圧−時間領域に示した後に電圧が0となるゼロクロス時刻TNjを求め、隣り合う時刻TNjとTNj+1との間の実効値電圧VNjを求め、前記実効値電圧VNjの平均値VN及び標準偏差σNを求めておき、引き続き、前記BHNの電圧波形を電圧−時間領域に示した後に電圧が0となるゼロクロス時刻Tiを求め、隣り合う時刻TiとTi+1との間の実効値電圧VBiを求め、0以上5以下から係数αを選びVBi≧VN+α×σN(但し、αは係数で0≦α≦5である)を満足する実効値電圧VBiを選び出し、選び出された実効値電圧VBiに対応する前記BHN電圧パルスのゼロクロス時刻TiとTi+1の差分Ti+1−Tiを前記BHNの電圧パルス幅と規定する演算部とを含むことを特徴とするBHNの電圧パルス幅の測定システム。
【0015】
(6) 前記演算部において、係数αの増加に対する前記BHNの電圧パルス幅の増加率を求めて、増加率で係数αを決定することを特徴とする(5)に記載のBHNの電圧パルス幅の測定システム。
【0016】
(7) 前記演算部において、係数αの増加に対する前記BHNの電圧パルス幅の増加率が0.5μs以下である係数αに決定することを特徴とする(5)または(6)に記載のBHNの電圧パルス幅の測定システム。
【0017】
(8) 前記演算部において、少なくとも2つの差分Ti+1−Tiの平均値を求めて、前記平均値を電圧パルス幅の代表値とすることを特徴とする(5)〜(7)のいずれか1項に記載のBHNの電圧パルス幅の測定システム。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、本発明の測定方法及び測定システムを用いて外乱ノイズを予め検出しておき、次に、本発明の測定方法及び測定システムによって外乱ノイズのパルス波形の実効値電圧と外乱ノイズを含むBHN電圧パルスの実効値電圧を比較することによって外乱ノイズの影響を受けていないBHN電圧パルスを選び出すことに成功した。そして、選ばれたBHN電圧パルスの電圧パルス幅から精度良く組織等の材質を診断することに成功した。以下に本発明の方法の具体的な測定方法と諸条件を示す。
【0019】
まず、BHNを検出するために用意した測定システムで外乱ノイズを検出する。外乱ノイズは、外部からの放射あるいはラインノイズであり、さらに含まれるのは、測定システムに内蔵される半導体素子の熱雑音やスイッチング電源等の高調波ノイズ等である。したがって、周波数フィルタリング部や電圧増幅装置等はBHN検出時と同じ条件で動作させ、BHN検出時と同じ外乱ノイズが検出できるようにする。この際、被測定物の強磁性体からBHNを発生させずに外乱ノイズを検出するため、強磁性体の磁化は変化させない。例えば、検出部の励磁コイルに全く電流を流さず、磁場を発生させないのが簡便である。
【0020】
また、放射ノイズ等は磁気ヘッドを被測定物へ押さえ付けたときに初めて検出されることがあるので、外乱ノイズの測定の際には励磁部及び検出部から構成される磁気ヘッドは被測定物へ押し当てた状態が望ましい。検出した外乱ノイズの電圧波形はオシロスコープ等に入力され、以下に示す解析を行って外乱ノイズの評価パラメータを求める。
【0021】
図1は電圧−時間領域に示された外乱ノイズ波形の一例である。
波形が電圧0であるゼロクロス時刻TNjを求めた後、隣り合うTNjとTNj+1の間の波形を一つの外乱ノイズ電圧パルスと定義する。図1ではTNjは18個求められ、17個の電圧パルスが存在することになる。そして、TNjとTNj+1の間の電圧パルスの実効値電圧VNjを求め、それぞれの実効値電圧VNjから平均値VN及び標準偏差σNを求めるのである。使用するパルスの数は少なくとも2つであり、このため、ゼロクロス時刻としては3点以上が必要である。これらのVN、σNは外乱ノイズの評価パラメータとして後のステップで使用するため、その値はメモリー等へ記録する。なお、同一測定システムによる同一の環境でのBHN測定ならば平均値VN及び標準偏差σNは変化しないと考えられるので、1回測定しておけば必ずしもBHN測定毎に実施する必要はない。
【0022】
引き続きBHNの検出を行う。励磁部を用いて強磁性体である被測定物の測定すべき局部領域に外部から磁場を印加し、磁場の強度を変化させることによって局部領域の磁化状態を変化させる。励磁部は励磁コイルや軟磁性体のコアに励磁コイルを巻きつけた励磁ヘッドであり、励磁は励磁コイルの中に強磁性体を配置する、あるいは励磁ヘッドを強磁性体に当てて外部から磁場を印加することにより行う。印加する磁場は励磁コイルに電流を流して発生させ、磁場の強さは電流量を変化させることにより変化させる。BHNの電圧パルス幅が磁場の時間に対する変化率に依存して変化する場合が有るので、BHNの測定時には磁場の時間に対する変化率は一定値が望ましい。
【0023】
印加する磁場が変化すると、それに応じて強磁性体である被測定物の磁化は変化し、強磁性体付近に配置した検出部には磁化変化に起因して電圧波形が誘起される。検出部は検出コイルや軟磁性体のコアに検出コイルを巻き付けた検出ヘッドであり、前記電圧波形を検出する方法としては、検出コイルの中に強磁性体を配置する、あるいは検出ヘッドを強磁性体に当てる方法が挙げられる。特に、診断しようとする部位に検出部を当てると、その領域のみのBHNが得られるため、高い精度の測定が効率よく実施できる。
【0024】
検出コイルに誘起される電圧波形は、励磁磁場の周波数とほぼ同じ周波数の電圧波形に高い周波数のBHN電圧波形が重畳した状態である。したがって、誘起電圧波形からハイパスフィルターとローパスフィルターを組み合わせた周波数フィルタリング部でBHN電圧波形を取り出す。フィルター条件は励磁磁場の時間に対する変化率と、材質種類によって異なるが、ハイパスフィルターの周波数は数十Hz〜数十kHz、ローパスフィルターの周波数は数kHz〜数MHzの条件である。ここで、BHN電圧波形の電圧値は数μV程度と小さいので、予め低ノイズ型の電圧増幅器で電圧増幅することが望ましい。フィルタリング装置のノイズの影響を小さくできるため、電圧増幅はフィルタリングの前に行うことが望ましい。
【0025】
得られたBHN電圧波形は、解析のためオシロスコープ等に入力させる。以下に、BHN電圧波形の解析方法について詳細に述べる。
【0026】
図2に所定のフィルタリング処理を施して得られたBHN電圧波形の一例を示す。
BHN電圧波形は正と負の電圧の極性である複数の山形形状の波形から構成されている。前述の外乱ノイズはBHNと周波数帯域が重複しているため、周波数フィルタリングでは十分に除去されていない。したがって、図2の波形には外乱ノイズの影響が入っている。まず、BHN波形が電圧が0となるゼロクロス時刻Tiを検出し、隣り合ったTiとTi+1の間の波形を一つの電圧パルスと定義する。次に隣り合った時刻TiとTi+1の間のパルス波形について一つ一つの電圧パルス毎に実効値電圧VBiを求める。例えば、図2では12個のTiが求められ、その結果、11個の電圧パルスの実効値電圧VBiが求められる。その上で、外乱ノイズの評価パラメータVN、σNと係数α及び電圧パルスの実効値電圧VBiを用いて外乱ノイズの影響を受けていないBHN電圧パルスを選び出す。0以上5以下の間から選び出した係数αを使用し、式VN+α×σNで表わされる値に比べて等しい、もしくは、大きな値であるVBiを外乱ノイズの影響を受けていないBHN電圧パルスとして選び出す。ここで、係数αが大きいほど選ばれる電圧パルスは外乱ノイズの影響を受けていないが、その一方、選ばれる電圧パルスの数が減少して、データの再現性が得られなくなる。
【0027】
したがって、係数αを決める際のポイントは、データの再現性を確保するのに必要な電圧パルスの数を得ることである。ここで、αが0未満であると選ばれたVBiは外乱ノイズの影響を受けたものが多く、本発明の効果は得られない。また、αが5を超えても外乱ノイズの影響を小さくする効果は飽和する一方、選ばれるVBiの数が激減し、データの再現性が低下するため測定精度が低下する。このために係数αを選ぶ範囲は0以上5以下とした。
【0028】
ここで、係数αとBHNの電圧パルス幅の関係を求めて、係数αの増加に対する電圧パルス幅の増加率から係数αを決定する方法が望ましい。外乱ノイズの影響が残っている状況に係数αがあると、αを増加させると電圧パルス幅は増加する。このため、αを増加させても電圧パルス幅が増加しなくなったαが最適な係数αである。電圧パルス幅の増加率の目安は0.5μsであり、0.5μs以下になる時の係数αを選ぶ。
【0029】
上記ステップによって選ばれたVBiに対するTi+1とTiから電圧パルス幅Ti+1−Tiを求めて、BHN電圧パルスのそれぞれのパルス幅に決定する。上記のステップを経て選ばれた電圧パルス幅は外乱ノイズの影響を受けておらず、さらに強磁性体の材質に強く依存していることがこれまでの詳細な実験から分かった。
【0030】
ここで、図3の様にBHN電圧パルスが離散的に発生する場合の取り扱いを記す。
時刻TiとTi+1との間の電圧が0の場合、そこにはBHNパルスが存在しないものと考える。したがって、時刻T1とT2との間には第一の電圧パルスが存在してパルス幅はT2−T1とし、時刻T2とT3との間は電圧が0なのでパルスは存在しないものとする。そして、時刻T3とT4との間には第二のパルスが存在して第二のパルス幅はT4−T3とする。
【0031】
求められた電圧パルス幅のデータは、例えば、電圧パルス幅に対するパルス数の分布の形で整理でき、強磁性体である被測定物の結晶粒径分布や析出物間隔分布等と相関を有するため、組織等の材質を診断するパラメータとして活用可能である。さらに、求められたそれぞれの電圧パルス幅Ti+1−Tiを平均化したパルス幅は強磁性体の平均結晶粒径や平均析出物間隔等と相関を有するため、平均値を代表的なBHNの電圧パルス幅とすることができる。ここで、平均化するためには少なくとも2つの電圧パルス幅が必要であり、このためには、少なくともゼロクロス時刻は3点は必要となる。
【0032】
上記に示した外乱ノイズ及びBHN電圧波形の解析は、アルゴリズムをプログラミングした演算部で行われる。例えば、BHN電圧波形をAD変換等でデジタルデータ化して、演算部としてコンピュータを用いれば効率的に解析を実施できる。この場合、BHN波形が電圧0となる電圧ゼロクロス時刻は図4に示したように離散的なデータ点の間を補完して求めればよい。
【0033】
本発明の測定方法及び測定システムは、実用上重要である炭素鋼やステンレス鋼等の析出物の間隔、結晶粒径、二成分相の割合、転位間隔や転位セルの大きさ、等の磁壁のピンニングサイトとなりうるものが含まれているところに適用可能である。
【0034】
ここで、予め電圧パルス幅の平均値とある材質の検量線を求めておけば、未知の材質に対して電圧パルス幅の平均値から、その未知の材質を高い精度で診断することが可能である。さらに、BHNパルス幅とある材質の検量線を求めておき、その検量線を他の材質診断へ利用する事も可能である。例えば、フェライト中に分散させたセメンタイトの間隔とBHNパルス幅の検量線を求めておき、この検量線と測定したBHNパルス幅を使用してフェライト中に析出したその他の析出物の間隔や、フェライト中に形成された転位の間隔や転位セルサイズの測定が可能である。
【0035】
本発明のバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定方法を実施するのに当たって、測定システムの一例を図5に示す。
磁気ヘッド1は、励磁ヘッド11と検出コイル12から構成されており、励磁ヘッド11は珪素鋼板製のU型コアに励磁コイルを巻いたものであり、検出コイル12は空心コイルである。検出コイルは励磁コアの両脚の間に固定配置され、励磁に伴い強磁性体内の磁化変化を電圧波形として捉えられるようにしてある。この磁気ヘッド1を強磁性体である被測定物の表面上に当てて、検出コイルの位置の磁化変化を検出する。
【0036】
励磁は磁場の変化率が10-8〜10-1Oe/msの内、一定値となるように励磁コイルに流れる電流を波形発生装置2と電力増幅装置3で制御して行う。ここで、外乱ノイズの測定の際には励磁コイルに電流を流さないで測定を行う。検出コイルに誘起された電圧波形は低ノイズ型の電圧増幅装置4で昇圧された後、周波数フィルタリング部である周波数フィルター5によってローパス、ハイパスフィルタリング処理が施される。フィルタリングによって得られたBHN電圧波形はデジタルオシロスコープ6でデジタルデータに変換される。そして、GP−IB等で演算部であるコンピュータ7へ前記データは送られ、専用のプログラムによってパルス幅を求める解析が行われる。解析は測定と同時にリアルタイムで行っても良いし、BHN波形データをメモリに記憶させた後、まとめて行うことも可能である。
【0037】
【実施例】
以下、いくつかの実施例をもって本発明を詳細に説明する。
【0038】
(実施例1)
材質の異なる強磁性体A及びBのBHN電圧パルス幅を求める実験を行った。診断システムは図5に示したものであり、まず、外乱ノイズの測定を行った。周波数フィルタリング条件はBHNを測定する場合と同じであり、ローパス周波数は100kHzであり、ハイパス周波数は500Hzであった。磁気ヘッド1を強磁性体である被測定物へ押し当てて、励磁電流を励磁コイルに流さない条件で外乱ノイズの電圧波形を64msの間測定し、デジタルオシロスコープ6でデジタルデータに変換した。外乱ノイズの電圧波形が時間軸を横切った時間TNjをコンピュータ7で求め、時間的に隣り合うTNjとTNj+1の間の実効値電圧VNjをそれぞれ計算した。VNjから平均値VN及び標準偏差σNを計算したところ、VN=8.3mV及びσN=13.4mVの結果が得られた。
【0039】
引き続き、励磁磁場の変化率が2×10-4Oe/ms一定となるように励磁コイルに交流電流を流して、強磁性体A及びBのBHN電圧波形を測定した。得られた電圧波形はデジタルオシロスコープ6でデジタルデータに変換し、コンピュータ7で波形の解析を行った。解析したBHN波形の時間長さは64msであり、その間で波形が時間軸を横切った時刻Tiを求めた。そして、隣り合う時刻TiとTi+1の間の実効値電圧VBiをそれぞれ計算した。次に、外乱ノイズの電圧波形解析から求めたVNとσNを用いて係数αの値を変えた場合のVN+α×σNを求めて、それぞれのαの値においてVBi≧VN+α×σNを満足するVBiを選んだ。この上でVBiに対応するTiとTi+1の差分パルス幅Ti+1−Tiを求め、各種のαの値に対してパルス幅の平均値を求めた。
【0040】
強磁性体A及びBにおけるαに対するパルス幅の平均値の依存性を図6に示す。
電圧パルス幅の平均値はαの増加に伴って増加し、強磁性体Aではαが0以上で増加率は激減し、強磁性体Bではαが2以上で増加率は激減した。強磁性体Aでαが0未満の場合と、強磁性体Bでαが2未満の場合では、αの増加率は1.5μs程度であり、選ばれた電圧パルスは外乱ノイズの影響を受けていた。強磁性体Aでαが0以上、強磁性体Bでαが2以上でαの増加率は0.5μs以下であり、選ばれた電圧パルスは外乱ノイズの影響を受けていなかった。したがって、最も数多くの電圧パルスを選ぶことができ、外乱ノイズの影響を受けない係数αは強磁性体Aでは0、強磁性体Bでは2と決定した。ここで、係数αが6以上になると強磁性体Aで選ばれた電圧パルスの数が極めて少なくなり、同じ測定を繰り返した際に測定される電圧パルス幅が大きくばらついた。
以上に示した様に、本発明の方法を利用すると強磁性体の材質を非破壊で正確に診断できることが分かった。
【0041】
(実施例2)
α−Fe中に析出しているセメンタイトの間隔が異なる鋼材を数種類用意して、BHNを利用したセメンタイト間隔の診断を実施した。診断システムは図5に示したものであり、まず、外乱ノイズの測定を行った。周波数フィルタリング条件はBHNを測定する場合と同じであり、ローパス周波数が100kHz、ハイパス周波数が500Hzとした。磁気ヘッド1を鋼材へ押し当てて、励磁電流を励磁コイルに流さない条件で外乱ノイズの電圧波形を64msの間測定し、デジタルオシロスコープ6でデジタルデータに変換した。外乱ノイズの電圧波形が電圧0となった時刻TNjをコンピュータ7で求め、隣り合う時刻TNjとTNj+1の間の実効値電圧VNjをそれぞれ計算し、VNjから平均値VN及び標準偏差σNを求めた。
【0042】
引き続き、励磁磁場の変化率が2×10-4Oe/ms一定となるように励磁コイルに交流電流を流して、セメンタイトの間隔が異なる鋼材のBHN電圧波形を測定した。得られた電圧波形はデジタルオシロスコープ6でデジタルデータに変換し、コンピュータ7で波形の解析を行った。解析したBHN波形の時間長さは64msであり、その間で電圧が0となる時刻Tiを求めた。そして、隣り合う時刻TiとTi+1の間の実効値電圧VBiをそれぞれ計算した。次に、外乱ノイズの電圧波形解析から求めたVNとσNを用いて、αの値を一定にしてVN+α×σNを求め、VBi≧VN+α×σNを満足するVBiを選んだ。ここで、本発明例では係数αとして1.5を選んだ。αを選んだ条件は、係数αに対する電圧パルス幅の増加率が0.5μs以下になる最小の係数αであることであった。比較例としてはα=−1.5としてVBiを選び、VBiに対応するパルス幅Ti+1−Tiの平均値を求めた。
【0043】
図7にセメンタイト間隔と電圧パルス幅の平均値の相関関係を示す。
α=1.5である本発明例の方法では、セメンタイト間隔に対するパルス幅の変化率が大きく、精度の高い診断が可能であることが分かる。比較例では、外乱ノイズの影響を受けているためセメンタイト間隔に対するパルス幅の変化率が小さいことが分かる。
【0044】
以上に示した様に、本発明の方法を利用すると強磁性体中の析出物の間隔を非破壊で正確に診断できることが分かった。
【0045】
(実施例3)
実施例2で求めたBHNパルス幅とセメンタイト間隔の検量線である図7を用いて、BHNパルス幅から鋼材内部に形成された転位の間隔、および、転位セルサイズの測定を実施した。用いた鋼材はC量が0.16wt%の一般構造用鋼であり、フェライト−パーライト組織を有するものである。断面が正方形であり、中央部を10mm角から8mm角にR50mmでくびれさせた形状の疲労試験片を用意して、この試験片に繰り返しの圧縮引っ張り荷重を負荷して内部の転位組織を変化させた。荷重と繰り返し回数を変えて、4種類の異なる転位間隔、および、転位セルサイズの試験片A〜Dを作製した。
【0046】
BHN測定は図5に示したシステムで行い、磁気ヘッド1を試験片の最も疲労損傷が進んでいる中央部へ押し当ててBHNを測定した。励磁速度は磁場の変化率で2×10-4Oe/ms一定であり、試験片の長手方向へ励磁磁場を印加し、被測定物の磁化が飽和した状態から逆方向に磁化反転させるように励磁磁場を変化させた。周波数フィルタリング条件はローパス周波数が100kHz、ハイパス周波数が500Hzである。全BHN波形のうち64msの間のBHN波形を解析し、電圧が0となるゼロクロス時刻を求めた後に、個々のBHN電圧パルス幅を求めた。そして、これらの平均値を電圧パルス幅の代表値とした。ここでは係数αとして1.5を選んだ。αを選んだ条件は、係数αに対する電圧パルス幅の増加率が0.5μs以下になる最小の係数αであったことによる。
【0047】
BHNパルス幅から求めた転位組織の診断結果の精度を確認するために、BHNパルス幅を測定した試験片の中央部の転位組織を電子顕微鏡で観察して、両者の測定結果を比較した。ここで、同じ試験片の中には異なるサイズの転位組織が観察されたが、全てのサイズの平均値を測定値とした。
【0048】
BHNパルス幅と検量線である図7から見積もった転位間隔、および、転位網サイズは試験片Aが0.23μm、試験片Bが1.1μm、試験片Cが1.8μm、試験片Dが2.5μmであった。これに対して、電子顕微鏡で測定したサイズは試験片Aが0.22μm、試験片Bが1.1μm、試験片Cが1.9μm、試験片Dが2.5μmであり、BHNパルス幅から見積もったサイズと一致していることがわかった。
【0049】
これらのことから、本発明のBHN電圧パルス幅によって疲労はもとより各種損傷によって内部に形成される転位の間隔や、転位セルサイズを診断できることがわかった。また、他の材質で作成した検量線を用いて材質診断が可能であることも明らかになった。
【0050】
【発明の効果】
本発明は、実用上重要な炭素鋼やステンレス鋼等の鋼材に代表される強磁性体のBHNの電圧パルス幅を測定する方法であって、この本発明による電圧パルス幅を用いれば外乱ノイズの影響を低減することが可能であり、BHN電圧パルスがたとえ微弱な場合であっても、組織等の材質を非破壊で正確に診断できる効果を発現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で測定した外乱ノイズの電圧パルス幅の一例を示す図である。
【図2】本発明の方法で測定した電圧パルス幅の一例を示す図である。
【図3】本発明の方法で測定した電圧パルス幅の一例を示す図である。
【図4】BHN波形データが離散的な場合のゼロクロス点Tiの決定方法の一例を示す図である。
【図5】本発明の方法を実施するための測定システムの一例を示す模式図である。
【図6】強磁性体A、Bにおけるαに対するパルス幅の依存性を示す特性図である。
【図7】本発明の方法で測定したBHNパルス幅とセメンタイト間隔の関係を示した検量線の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド
2 波形発生装置
3 電力増幅装置
4 電圧増幅装置
5 周波数フィルター
6 デジタルオシロスコープ
7 コンピュータ
11 励磁ヘッド
12 検出コイル

Claims (8)

  1. 強磁性体から検出されるバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅を測定する方法であって、
    予め外乱ノイズの電圧波形を検出部で検出するステップと、
    前記外乱ノイズ波形を電圧−時間領域に示した後に電圧が0となるゼロクロス時刻TNjを求めるステップと、
    隣り合う時刻TNjとTNj+1との間の実効値電圧VNjを求めるステップと、
    前記実効値電圧VNjの平均値VN及び標準偏差σNを求めるステップと、
    引き続き、強磁性体である被測定物を励磁部で励磁するステップと、
    前記被測定物の磁化変化を前記検出部に誘起される電圧波形として検出するステップと、
    前記検出電圧波形から周波数フィルタリングによりバルクハウゼンノイズの電圧波形を抽出するステップと、
    前記バルクハウゼンノイズの電圧波形を電圧−時間領域に示した後に電圧が0となるゼロクロス時刻Tiを求めるステップと、
    隣り合う時刻TiとTi+1との間の実効値電圧VBiを求めるステップと、
    Bi≧VN+α×σN(但し、αは係数で0≦α≦5である)を満足するVBiを選び出すステップと、
    選び出されたVBiに対応する前記バルクハウゼンノイズの電圧波形のゼロクロス時刻TiとTi+1の差分Ti+1−Tiを前記バルクハウゼンノイズの電圧パルス幅として規定するステップと
    を含むことを特徴とするバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定方法。
  2. 係数αの増加に対する前記バルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の増加率を求めて、増加率で係数αを決定することを特徴とする請求項1に記載のバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定方法。
  3. 係数αの増加に対する前記バルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の増加率が0.5μs以下である係数αに決定することを特徴とする請求項1または2に記載のバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定方法。
  4. 少なくとも2つの差分Ti+1−Tiの平均値を求めて、前記平均値を電圧パルス幅の代表値とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定方法。
  5. 強磁性体から検出されるバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅を測定するシステムであって、
    強磁性体である被測定物を励磁するための励磁部と、
    外乱ノイズもしくは前記被測定物の磁化変化を電圧波形として検出する検出部と、
    前記検出電圧波形から外乱ノイズもしくはバルクハウゼンノイズの電圧波形を抽出する周波数フィルタリング部と、
    予め検出しておいた外乱ノイズ波形を電圧−時間領域に示した後に電圧が0となるゼロクロス時刻TNjを求め、隣り合う時刻TNjとTNj+1との間の実効値電圧VNjを求め、前記実効値電圧VNjの平均値VN及び標準偏差σNを求めておき、引き続き、前記バルクハウゼンノイズの電圧波形を電圧−時間領域に示した後に電圧が0となるゼロクロス時刻Tiを求め、隣り合う時刻TiとTi+1との間の実効値電圧VBiを求め、0以上5以下から係数αを選びVBi≧VN+α×σN(但し、αは係数で0≦α≦5である)を満足する実効値電圧VBiを選び出し、選び出された実効値電圧VBiに対応する前記バルクハウゼンノイズの電圧パルスのゼロクロス時刻TiとTi+1の差分Ti+1−Tiを前記バルクハウゼンノイズの電圧パルス幅と規定する演算部と
    を含むことを特徴とするバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定システム。
  6. 前記演算部において、係数αの増加に対する前記バルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の増加率を求めて、増加率で係数αを決定することを特徴とする請求項5に記載のバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定システム。
  7. 前記演算部において、係数αの増加に対する前記バルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の増加率が0.5μs以下である係数αに決定することを特徴とする請求項5または6に記載のバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定システム。
  8. 前記演算部において、少なくとも2つの差分Ti+1−Tiの平均値を求めて、前記平均値を電圧パルス幅の代表値とすることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のバルクハウゼンノイズの電圧パルス幅の測定システム。
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