JP3862154B2 - 通信仲介システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信システムに関し、特に、発信側及び受信側の通信目的に応じた通信を行うことのできる、例えば発信者がどのような通信手段で受信者へ連絡をしたいのか、あるいは逆に連絡を受けたいのか等の要望を、間接的に相手に伝えることにより円滑な通信を行うことが出来る通信仲介システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、通信システムを用いてコミュニケーションを行う際には、例えば、電話機(発信側電話機)から相手側電話機の電話番号を入力して、相手側電話機を呼出し、相手側電話機が応答すると、発信側電話機と相手側電話機とのリンクが確立され、これによって、コミュニケーションを行うことができるようになる。
【0003】
携帯端末装置(例えば、携帯電話機)等では、個人毎に保有する携帯端末装置を呼出し、これによってコミュニケーションを行っており、いずれにしても携帯端末装置と個人とが一対一に対応しており、発信側では携帯端末装置のアドレス(例えば、電話番号)で受信側を特定していることになる。
【0004】
このようなことは、パソコンを用いてメールを送る際にも言えることである。つまり受信側パソコンにメールを送る際には、発信側パソコンでは特定のメールアドレスを入力して受信側パソコン宛にメールを送るが、この際、受信側パソコンがメールを受信するためには受信側においてパソコンを操作するという自発的な行為を必要とする。例えば、受信側において、メールの開封等の操作を行う必要がある。
【0005】
ところで、従来の通信システムにおいて、受信側で受信を受けたくない場合には(例えば受信を受けてはまずい会議中等の場合)、携帯端末装置の電源を事前にオフ状態としておく必要があり、一方、発信側では、急用等によってどうしても相手側を呼出したい場合がある。このような場合、受信側で携帯端末装置がオフされていると、その受信側でたとえ他の通信手段、例えばE-メールでなら連絡を受けることが出来る状態であっても電源がオフであるために、急用にもかかわらず送信側と受信側の間では全く通信が出来ないという結論になってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように例えば電話連絡の場合、受信側で電話を受けたくないという理由で携帯端末装置等の電源がオフ状態とされてしまうと、発信側では受信側と連絡が全くとれないことになってしまう。また、発信側では、受信側の現在の状況を知らず、現在携帯端末装置等が使用できるか否かも判らない。つまり、受信側がどのような通信手段を使用することができる状況下にあるか判らず、このため通信手段によっては、受信側の受信可能な通信端末のアドレス(電話番号など)が判らない場合もある。何れにしても発信側では、受信側の都合がわからず、さらに、発信側は通信目的に応じた通信を選択して行えない。
【0007】
このように、従来の通信システムでは、発信側及び受信側の都合及び通信目的に応じて適宜その状況に応じた適切な通信手段を選択して行うことができず、例えば、受信拒否等の機能を備えることはできるものの、発信側及び受信側両方にとってきめ細かい発信及び受信を行うことはできないという問題点がある。換言すれば、発信者が要望する通信目的に応じて受信者の都合を打診する都合照会を行うことが出来ない。
【0008】
上述のようにきめ細かな発信および受信を行うには、通信手段を適宜選択することだけに限らない。例えば発信者側の要望として特定の受信者一人だけの都合により受信されたり受信拒絶されるのではなく、誰か複数の人により受信されれば事が足りる場合にも、それら複数の受信者を特定する手段を従来は有していないため、効率的な通信を行うことが難しいのが現状である。同様に高速通信/低速通信等の通信方式の指定、会社/自宅等の環境条件の指定、昼間/夜等の通信時間条件の指定、通信料金等の通信条件の指定、等が出来ず、このために発信者/受信者間での円滑な通信が出来ないという問題を有している。
【0009】
さらに現行通信システムでは、受信者側は特別の理由で自分の代理を立ててその代理人に電話等を受けてもらいたい場合があり得るが、その特定が出来ないという問題を有している。
【0010】
さらにこれらのよりきめ細かい通信システムを自動化した場合にも、そうしたサービスに対して自動的に課金する方法を持たない問題点を有している。
【0011】
さらに別の問題として現行通信システムでは、発信者が一定の通信目的で特定の受信者にコンタクトした場合、発信者の通信目的、例えば今即座に電話で話したいという通信目的と、その受信者の都合が折り合わない場合、その受信者が逆に発信者の都合を打診して両者が同時に満足する条件を見出す、いわゆる都合調停を行うことが出来ない。
【0012】
さらに別の問題として現行通信システムでは、発信者から例えば電話連絡を受けている受信者が、積極的にその電話を受信する意思を持っている場合にも、その受信者が場所的に動き回っている場合には、その受信者の居場所を検索して電話を転送する空間検索は行われず、従ってその受信者の近くの電話へ転送することが出来ないという問題点を有している。
【0013】
さらにまた別の問題点として現行通信システムでは、発信者が過去にどのような通話条件で通話をしたかの実績データが残らず、この発信者と受信者との都合が合致しなかった場合にその発信者がどのような対応をしたのかが判らない。例えば相手との都合が合致しなかった場合、その発信者は単に伝言を残す傾向があるのか、あるいは積極的に他の連絡方法を見つけ出そうとしたのか、等の傾向が判らず適切な対応がとれないという問題点を有していた。
【0014】
本発明は上記の現行通信システムが有する不具合を解消するために考案されたもので、本発明の第1の目的は、発信側及び受信側の都合及び通信目的に応じてきめ細かい通信サービスを行うことのできる通信仲介システムを提供することにある。すなわち発信者の通信目的に対して受信者の都合を打診する都合照会サービスを行う通信仲介システムを提供することを目的とする。
【0015】
本発明の第2の目的は、受信者が自己の代理人を指定し、自分が通信を受けられない場合にもその代理人が電話等をスムーズに受けられる通信仲介システムを提供することである。
【0016】
本発明の第3の目的は、きめ細かな通信サービスに対して課金処理ができる通信仲介システムを提供することである。
【0017】
さらに本発明の第4の目的は、発信者の通信目的に受信者の都合が合致しないときにも、逆に受信者が発信者の都合を打診して両者の可能な都合を見つけ出す都合調停サービスを行う通信仲介システムを提供することである。
【0018】
本発明の第5の目的は、受信者が外部から電話等を受けあいにく不在である場合に、自動的に受信者の居場所を検知して近くの電話へ転送する受信者追跡サービスを行う通信仲介システムを提供することである。
【0019】
本発明の第6の目的は、発信者の通信条件から受信者との都合がつかなかった場合に、どのような対応を取ればよいのかを分析して、発信者に都合のよい対応を取ることが出来る擬似人格を持たせるキャラクターサービスを行う通信仲介システムを提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明による通信仲介システムは、複数の端末装置が接続され通信ネットワークで互いに接続された通信仲介システムであって、該通信仲介システムはそれぞれの該端末装置利用者が送信する際の要望事項である通信目的情報を管理する目的管理部と、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部とで構成され、前記端末装置の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記通信目的情報に基づいて発信を行うとともに前記通信目的情報を発信側通信目的情報として受信側端末装置の受信側通信目的管理部に送ることで、発信側および受信側の前記端末装置の間で通信を仲介するように構成されている。ここで目的管理部とは、たとえば特定の相手と、特定の通信手段、特定の通信方式、特定の通信環境等で通信を行いたいという発信者側の通信要求を特定するためのデータ(通信目的情報)が記憶される機能部位である。また都合管理部とは他の発信者から受信を受け付ける際の、受信者としての受信条件が記憶される機能部位である。
【0021】
これらの発信側端末装置と受信側端末装置の前記目的管理部および前記都合管理部は、それぞれの端末装置が接続された複数の通信制御装置内に分散配置され、該複数の通信制御装置は前記通信ネットワークで相互に接続されていてもよく、あるいは前記複数の端末装置と前記通信ネットワークを介して接続する通信仲介サーバ内に設けられた、該複数の端末装置毎の領域に集中配置してもよい。
【0022】
前記発信側通信目的情報を受けると、前記受信側目的管理部は前記受信側都合管理部に管理されている通信都合情報と該発信側通信目的情報とを比較して、該比較結果に応じて前記発信側端末装置と受信側端末装置との通信を許可する都合照会サービスを行うように構成される。すなわち受信側の通信目的情報と受信側の予め登録した通信都合情報を比較することで、両者に一致する通信条件を検索することになる。これにより発信者と受信者が直接通信して相手の都合を確認しなくても、発信者が受信側の都合が良い条件で通信を行うことができる。
【0023】
前記利用者の通信都合情報には通信を許可するか拒否するかを示す許可/拒否情報を含み、この許可/拒否情報には、発信相手側を選別する受信相手側情報、通信手段を選別する通信手段選別情報、通信方式を選別する通信方式選別情報、受信側の置かれた環境を選別する環境選別情報、通信時間帯を選別する通信時間帯選別情報、及び通信を行う際の条件を選別する通信条件選別情報のうちの少なくとも一つを含むように構成されている。これにより本通信仲介システムの利用者が受信者となる場合に、きめ細かな受信条件を予め登録して必要な着信だけを受けることができる。
【0024】
前記受信側通信都合情報は前記端末装置からのアクセスに基づいて前記受信側都合管理部に設定され、該設定の際、前記受信側都合管理部は前記端末利用者を識別確認した後、前記受信側通信都合情報の設定を行うようにする。また受信側通信都合情報若しくは前記通信目的情報を変更するには、前記端末利用者の識別確認をした後、前記変更を行うようする。これによりプライバシーの保護が図られる。
【0025】
また前記通信目的情報には、受信相手側を指定する受信相手側指定情報、通信手段を指定する通信手段指定情報、通信方式を指定する通信方式指定情報、受信側の置かれた環境を指定する環境指定情報、通信時間帯を指定する通信時間帯指定情報、及び通信を行う際の条件を指定する通信条件指定情報のうちの少なくとも一つを含むようになっている。これにより着信側の都合条件と同様にきめ細かな発信条件を設定することができる。
【0026】
前記通信目的情報は前記端末装置からのアクセスに基づいて前記目的管理部に設定され、該設定の際、前記目的管理部は前記端末利用者の識別確認をした後、前記通信目的情報の設定を行うように構成して、プライバシーの保護を図っている。
【0027】
さらに本発明に係る通信仲介システムでは、前記受信側都合管理部に別の通信制御装置に代理させる旨の代理者指定コマンドを設定できるようになっており、また前記代理者指定コマンドに応じて前記別の通信制御装置を代理通信制御装置として前記発信側通信目的情報を前記代理通信制御装置に渡すようにすることができる。これにより他の通信端末装置に着信を転送することができる。
【0028】
また前記発信側通信目的情報に受信側で使用すべき特定の通信機器が指定通信機器として指定されていると、前記受信側都合管理部は前記指定通信機器を制御して該指定通信機器による通信を許可するように構成されており、これにより前記受信側通信制御装置は該通信機器代理者指定コマンドに応じて該代理指定された通信機器を代理通信機器とすることができる。
【0029】
さらに本発明に係る通信仲介システムでは、発信側通信目的情報と受信側通信都合情報を把握しておき、前記通信終了の都度通信目的若しくは都合の難易度及び通信目的若しくは都合の達成度に応じて前記発信側若しくは受信側に都合照会サービス料として課金を行うことができる。これによりたとえばこのような課金機能を通信仲介サーバ内に設けて、この都合照会サービスを通信仲介サーバと複数の端末装置との間でMachine-to-Machineのビジネスモデルを組むことができる。
【0030】
さらに本発明に係る通信仲介システムでは、前記端末装置の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記発信側の通信目的情報と通信都合情報の双方を受信側端末装置の受信側目的管理部に送信し、該受信側目的管理部は受信した発信側の通信都合情報と受信側の都合管理部に管理されている通信都合情報とを比較して、発信側および受信側の通信都合情報に一致した通信条件があれば該一致した通信条件で前記発信側端末装置と受信側端末装置との通信を許可し、一致しない場合には受信側の利用者へ前記受信側の通信管理部に管理されている受信側の通信都合情報以外の通信条件で受信するか否かを問い合わせ、さらに必要により発信側の利用者へは前記発信側の通信都合情報以外の通信条件で発信するか否かを相互に問い合わせることにより都合調停を行いながら、発信側および受信側双方の共通する通信条件を見つけ出すことにより前記発信側端末装置と受信側端末装置との通信を許可する都合調停サービスを行うように構成されている。これにより、上述した発信側の通信目的情報と受信側の通信都合情報とを比較するだけの通信照会サービスと異なり、この通信調停サービスでは、発信側の通信目的情報と同時に通信都合情報も受信側へ送るため双方の都合をよりきめ細かに都合調停することができる。
【0031】
前記受信側および送信側の都合管理部に予め管理されている通信都合情報以外の条件で受信あるいは発信するか否かの問い合わせは、受信側および発信側の双方の前記通信端末装置上に設けられた表示部に該問い合わせを表示し、前記受信側および発信側の利用者が該表示部上で他の通信条件を選択することにより行われる。これにより受信者、送信者が表示部に示される相手側の通信条件を確認して、受け入れられる通信条件で通信が可能となる。
【0032】
また発信側通信目的情報と受信側通信都合情報を把握しておき、前記通信終了の都度通信目的若しくは都合の難易度、通信目的若しくは都合の達成度、または都合調停の困難性等に応じて前記発信側若しくは受信側に都合調停サービス料として課金を行うよう構成されているので、都合照会サービスと同様にMachine-to-Machineのビジネスモデルとなり得る。
【0033】
さらに本発明による通信仲介システムでは、前記端末装置の一つが受信側端末装置となった際、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部が該受信側端末装置の利用者と直接連絡ができない場合、一定の空間内に設けられた利用者認識装置が該利用者が保持する利用者端末媒体を検知することにより得られた該利用者の位置情報を該都合管理部が得て、該位置情報により特定された位置の近傍に設けられた受信通知端末へ該都合管理部から受信通知を出すことで、該利用者が連絡用端末で前記発信者と連絡を取ることができる受信者追跡サービスを行うように構成されている。これにより受信者が例えば病院内を移動する医師であっても、その医師が自席に居ない場合には都合管理部がその医師が現在いる近くの受信通知装置に対して着信を知らせることができるので着信を無駄にすることがない。
【0034】
前記利用者端末媒体には、各利用者のIDが保持されて該IDを前記利用者認識装置が認識した後、該利用者認識装置から前記都合管理部に対して定期的に、または該都合管理部からの要求により前記利用者の位置情報を送信するように構成されている。すなわち各利用者のIDからその利用者が近くを通り過ぎたというデータをその利用者の位置情報として利用者認識装置内に記憶して、その位置情報を定期的に、または通信管理部からの要求によりこの通信管理部へ送出する。これにより通信管理部はその利用者の最新の居場所を知ることができる。
【0035】
具体的には、前記利用者端末媒体がICカードであり、非移動体空間内に設置された前記利用者認識装置からの信号により該ICカード上のIDを認識することにより該空間内で前記利用者の位置情報を得ることができ、あるいは前記利用者端末媒体が携帯電話であり、移動体空間である通信セル内に設置された前記利用者認識装置が該携帯電話からの信号を検知してIDを認識することにより該空間内で前記利用者の位置情報を得ることもできる。すなわち前者は例えば病院内で受信者を追跡することができ、また後者は例えば携帯電話の一つの通信セル内での利用者の現実の位置情報を得ることができる。
【0036】
また発信側通信目的情報と受信側通信都合情報を把握しておき、前記通信終了の都度通信目的若しくは都合の難易度、通信目的若しくは都合の達成度、または追跡サービスでの利用者の位置情報入手の困難性、等に応じて前記発信側若しくは受信側に課金を行うよう構成されている。これにより都合照会サービス、都合調整サービスと同様にMachine-to-Machineのビジネスモデルを組むことができる。
【0037】
さらに本発明では、前記目的管理部および前記都合管理部に、それぞれ過去の発信データおよび受信データから生成された、あるいは任意に設定された前記利用者の特定の擬似人格キャラクターをデータベース化し、発信及び受信の際に該擬似人格キャラクターに一致した発信及び着信の対応ができるキャラクターサービスを行うように構成することができる。これにより例えば過去の自分の通信傾向に沿った効率のよい通信条件選択の判断材料を与えることができる。
【0038】
また発信側通信目的情報と受信側通信都合情報を把握しておき、前記通信終了の都度通信目的若しくは都合の難易度、通信目的若しくは都合の達成度、またはキャラクターサービスでの利用者の利便性、等に応じて前記発信側若しくは受信側に課金を行うMachine-to-Machineのビジネスモデルを作ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0040】
都合照会サービス
図1および図2を参照して、第1実施例にかかる都合照会サービスを行う通信仲介システム1を説明する。図1は本発明による都合照会サービスを行う通信仲介システムで、各端末装置が通信制御部で管理される一例を示すブロック図であり、図2は本発明による都合照会サービスを行う通信仲介システムで、各端末装置が通信仲介サーバで管理される一例を示すブロック図である。ここで都合照会サービスとは、通信を希望する発信者がある一定の通信条件で通信相手である受信者と通信したい場合、通信目的情報に定義した自己の通信条件が受信者の都合条件に合致するか否かを通信希望時に比較照会するサービスである。そしてこの比較照会の結果、発信者の通信条件と受信者の都合条件が合致した時にはじめて通信が開始される。
【0041】
図1に示す通信仲介システム1は、複数の通信制御装置12、13(例えば、サーバ装置)を備えており、これら通信制御装置は電話あるいはインターネット等のネットワーク11で互いに接続され、さらに課金、情報管理センター30が接続されている。通信制御装置12及び13にはそれぞれ利用者14、15が保有する少なくとも一台の例えばパソコン、携帯電話等の端末装置14a及び15aが接続されている。ネットワーク11には、さらに課金、情報管理センター30が接続されている。図1の例では、説明の便宜上二つの通信制御装置12及び13のみが示されている。また同様にこれらの通信制御装置12、13は必ずしも端末装置と直接接続されいる必要はなく、また独立の装置である必要もない。例えば図2に示す通信仲介システム2のようにこれらの通信制御装置12,13、及び課金、情報管理センター30は、通信仲介サーバ40内に、それぞれ利用者14の端末装置14a用の通信制御部41、利用者15の端末装置15a用の通信制御部42、そして課金・情報管理制御部43として設置してもよい。
【0042】
図1に示す通信制御装置12及び13には、それぞれ送信目的に対応する目的管理部12a及び13aと受信の際の受信都合や特別の事情を管理する受信側都合管理部12b及び13bとが備えられており、この目的管理部12a及び13aは、後述する通信目的を管理し、利用者はこの通信目的に応じて通信を行う。一方、都合管理部12b及び13bは、後述する個人の受信側都合や企業の受信時にどのような条件なら受信可能かを定義付ける特別の事情(以下通信都合情報という)を管理しており、この受信側の通信都合情報を着信毎に照会して、その通信都合情報に応じて通信(受信)の許可又は拒否を決定する。又課金・情報管理センター30はネットワーク11上における通信制御装置12及び13間の通信状態を把握し、目的に応じて所定の課金を行う。
【0043】
ここでまず利用者15が受信者となった場合に、受信側の都合管理部13bに注目して詳述する。都合管理部13bでは、利用者15の端末装置15aが発信者としての利用者14からの通信要求を受信する際、その発信者である利用者14に対する受信条件(通信都合情報)を選別管理する。この選別管理に当たっては、例えば、相手側選別条件、通信手段選別条件、通信方式選別条件、環境選別条件、通信時間選別条件、及び通信条件選別条件が受信側通信都合情報として予め受信側都合管理部13bに与えられている。そして、この受信側の通信都合情報は通信制御装置13に接続された端末装置15aを所有している利用者15にによって生成、登録され、受信側都合管理部13bでは、各個人毎に受信側の通信都合情報を管理することになる。すなわち利用者A、利用者B毎に都合管理部12b、13bが設けられている。
【0044】
なお、受信側の通信都合情報は、例えば、端末装置15から選別入力されるが、この際、予め付与された個人ID番号等を入力して、受信側都合管理部13bに受信側通信都合情報を入力する。そして、受信側都合管理部13bに入力された通信都合情報はここで記録管理される。また通信都合情報を変更する場合には、同様に個人ID番号等が入力されて、本人であることを確認した後、通信都合管理部13bの変更を許可される。
【0045】
同様にして、通信制御装置12に接続された端末装置14aを所有している利用者14により通信都合情報が生成され、発信側都合管理部12bでは、この通信都合情報を管理することになる。
【0046】
上述の相手側選別条件として、通信を許容又は拒否する相手側の名前及び相手側の識別符号(ID)、及び顔写真等の相手側選別条件が用いられる。この際、通信を許容又は拒否する相手側の状況、例えば、相手側が仕事中かプライベート状態であるかを選別条件とするようにしてもよい。相手側選別を行う際、通信許容相手側として入力すると、後述するように、選別された相手側との通信(受信)のみを許容することになる。一方、通信拒否相手側として入力すると、選別された相手側との通信(受信)のみを拒否することになる。
【0047】
通信手段選別条件として、許容又は拒否する通信手段の選別が行われる。通信手段としては、例えば、メール、電話、テレビ電話、伝言メモ、及びイベント通知等があり、許容通信手段として入力すれば、その通信手段のみが許容され、拒否通信手段として入力すれば、その通信手段のみが拒否される。
【0048】
同様にして、通信方式選別条件では、許容又は拒否する通信方式が選別される。例えば、高速通信/低速通信の別、パケット交換/回線交換の別などである。環境選別条件では、自分自身が現在いる環境に応じてコミュニケーション(通信)の許容又は拒否が選別される。例えば、環境選別条件では、会社内、自宅内、車中、列車中、航空機中、会議室、風呂、及びプライベートルーム等の環境区別が設定され、この環境区別に応じて通信を許容するか拒否するかが選別される。通信時間選別では、日時及び時刻で通信の許容又は拒否が選別される。
【0049】
さらに、通信条件選別においては、例えば、通信料金の条件、通信時間の条件、及び/又は通信品質の条件で許容又は拒否が選別される。この通信時間条件は、例えば、メール等の受信の際には、サーバとの通信で料金がかかる関係上、所定の料金以上であると推測される場合、例えばメールの受信を拒否する際等に用いられる。また、通信時間条件は、電話等で所定の通信時間を超えて通信(受信)が行われるだろうと予測される際に通信を拒否する際用いられる。
【0050】
上述の相手側選別条件、通信手段選別条件、通信方式選別条件、環境選別条件、通信時間選別条件、及び通信条件選別条件は、各利用者の事情に応じて適宜取捨選択されることになる。つまり、全く通信都合情報を登録していない利用者は、都合管理部12b又は13bには何ら受信のための通信都合情報が存在せず、一方、利用者によっては、相手側選別条件、通信手段選別条件、通信方式選別条件、環境選別条件、通信時間選別条件、及び通信条件選別条件が受信側通信都合情報として全て選別されている場合もある。そして、この場合には、後述するように、受信が拒否される場合が多い。
【0051】
一方、目的管理部12a及び13aにはそれぞれ通信目的情報が格納管理される。この通信目的情報は、発信する際の通信目的を指定するための情報であり、例えば、相手側指定、通信手段指定、通信方式指定、相手側の環境指定、通信時間帯指定、及び通信条件指定が、通信目的情報で指定される。
【0052】
相手側指定において、通信を行う際、つまり、発信を行う際には、相手側の名前、相手側の識別番号(ID)、及び顔写真等で相手側指定を行う。加えて、相手側指定においては、照会条件及び/又は媒体で指定されるかもしれない。照会条件及び/又は媒体で指定する際は、例えば、通信する相手側がデータベースである場合等に用いられる。さらに、通信履歴が所定の条件に合致する場合を指定するようにしてもよい。
【0053】
同様にして、通信手段指定では、例えば、メール、電話、テレビ電話、伝言メモ、及びイベント通知等によって通信手段を指定する。通信方式指定では、例えば、高速通信/低速通信の別、パケット交換/回線交換の別等で通信手段を指定する。相手側環境指定では、例えば、相手側が会社内、自宅内、車中、列車中、航空機中、会議室、風呂、又はプライベートルーム等にいるかの環境に応じて通信を行うか否かを指定する。通信時間選別では、日時及び時刻で通信を行うかを指定する。さらに、通信条件指定においては、例えば、通信料金、通信時間、及び/又は通信品質に基づいて通信を行うか否かを指定する。
【0054】
前述の記載から容易に理解できるように、通信目的情報は、受信側通信都合情報に対応しており、通信都合情報が、受信者となった場合の個人的な都合で通信を許容するか拒否するかを決定する情報であるのに対し、通信目的情報は、発信者となった場合の通信の際の要望事項を示すものであり、前述のように、通信都合情報と同様に、相手側指定、通信手段指定、通信方式指定、相手側環境指定、通信時間指定、及び通信条件指定が通信目的情報として、それぞれ目的管理部12a及び13aに与えられる。そして、この通信目的情報は通信制御装置12及び13に接続された端末装置14a及び15aを所有している各利用者14、15毎に生成され、目的管理部12a及び13aでは、各利用者14、15毎に通信目的情報を管理することになる。
【0055】
なお、通信目的情報は、例えば、端末装置14a又は15aから選別入力されるが、この際、予め付与された個人ID番号等を入力して、目的管理部12a又は13aに通信目的情報を入力する。そして、目的管理部12a又は13aに入力された通信目的情報はここで記録管理され、また通信目的情報を変更する場合には、同様に個人ID番号等が入力されて、目的管理部12a又は13aが本人であることを確認した後、変更を許可される。
【0056】
ここで、図3を参照して、端末装置14aが発信側となり、端末装置15aが受信側となって都合照会サービスを行う場合の通信仲介システム1についてその動作説明を行う。図3は本発明による都合照会サービスの具体的動作手順を示す概念図である。
【0057】
まず事前に▲1▼▲2▼で、送信者14、受信者15の各端末装置14a、15aから受信の際の各利用者の通信都合情報を登録する。この通信都合情報の登録により、各端末装置はどのような条件下で受信を受付けるかの条件が定められる。通信の開始時に▲3▼で、発信者の端末装置14aから通信目的情報が目的管理部12aに入力される。この通信目的情報には例えば誰と、どのような通信手段(E−メール、電話、Fax等)で通信を希望するか等が定義されている。目的管理部12aでは、この通信目的情報を入れた通信目的情報を生成後、▲4▼でネットワーク11経由で受信者側の通信制御装置13内の目的管理部13aへその通信目的情報を送信する。そして受信側の目的管理部13aは、▲5▼で都合管理部13bに対して都合照会を行う。都合管理部13bには予め受信者15が、どのような条件で通信を受信できるかの通信都合情報が保存されているからである。▲6▼で、都合管理部13bから通信都合情報が目的管理部13aに送られ、受信者15のこの通信都合情報と、すでに受け取っていた通信目的情報とが合致するか否かが目的管理部13aで照会され、▲8▼で都合照会結果が目的管理部13aからネットワーク11、目的管理部12a経由で送信者14へ送られる。その都合照会結果が、「通信可能」であれば、送信者14と受信者15の間にコミュニケーションが開始される。もし「通信不可」の場合には、送信者14は再度別条件で、▲3▼で通信目的入力を行う。
【0058】
ここで例えば、受信側通信都合情報に相手側選別、通信手段選別、通信方式選別、環境選別、通信時間選別、及び通信条件選別がすべて選別されていると、この全ての選別条件に送信側通信目的情報が合致しないと、通信が拒否されることになる。一方、受信側通信都合情報に相手側選別、通信手段選別、通信方式選別、環境選別、通信時間選別、及び通信条件選別にいずれの選別条件もなければ、無条件で通信が許可されることなる。
【0059】
このように都合照会サービスでは、送信側通信目的情報と受信側通信都合情報とが合致した場合のみ、通信が許可されるようにしたため、送信側では、通信相手の居場所及び通信手段等の都合を予め考慮することなく、発信動作を行うことができ、相手側の都合が悪ければ、通信が拒否されることになる。さらに、相手側のアドレスを知らない場合でも、相手の名前、ID、又は顔写真等のアイコンを指定するようにすれば、発信者側は容易に発信動作を行うことができる。また、受信側では、個人的な都合に応じて通信の許可又は拒否を適宜選別することができ、この結果、必要とする受信のみを適宜選択して通信を行うことが可能となる。
【0060】
同様にして、端末装置15が発信者となり、端末装置14が受信者となって、通信を行う場合についても、通信制御装置13内の目的管理部13aでは、端末装置15aからの発信であることを識別して、端末装置15aを使用する利用者の通信目的情報を参照して、この通信目的情報に応じた通信を行うべく、通信相手である端末装置14aが接続された通信制御装置12に通信目的情報を発信側通信目的情報としてネットワーク11を介して送る。通信制御装置12では発信側通信目的情報を受けると、受信側都合管理部12bにおいて、発信側通信目的情報が、端末装置14aを使用する利用者の受信側通信都合情報に適合するか否かを判定するという都合照会サービスが行われる。つまり、発信側通信目的情報が受信側通信都合情報に適合した場合のみ、受信側都合管理部12bでは通信を許可することになり、適合しない場合には、通信を拒否する。
【0061】
図4は本発明による通信仲介システムにおいて通信機器を指定して通信を行う際の一例を示すブロック図である。図4に示すように、端末装置14aから発信を行う際、前述のように通信手段指定によって受信側通信機器を指定することができる。この場合、受信側通信都合情報において、特定の利用者が使用するための複数の通信機器21−1乃至21−N(Nは2以上の整数)が指定通信機器コマンドとして選別されていれば、都合情報管理部13bでは、発信側の通信目的指定(通信目的情報)が受信側通信都合情報と合致すると、複数の通信機器のうち送信側通信目的情報で指定された通信機器、例えば、通信機器21−2(破線で示す)を制御して、通信を許可することになる。
【0062】
なお、前述の端末装置14a及び15aはそれぞれ携帯端末装置であるかもしれない。この場合には、各携帯端末装置は、基地局(図示せず)を介して通信制御装置12又は13に接続されることになる。そして、携帯端末装置14aが発信側となり、携帯端末装置15aが受信側となる場合にも、上述の手法と同様の手法で処理されることになる。ただ、携帯端末装置の場合には、携帯端末装置は通信エリア間を移動している関係上、各通信制御装置毎に通信目的情報及び受信側通信都合情報を管理させることはできず、従って、図2に示すような通信仲介サーバ40にある通信制御部41、42が全ての携帯端末装置の通信目的情報及び受信側通信都合情報を管理することになる。
【0063】
次に図5を参照して受信者としての利用者15が自己の代理者として利用者17に受信させる場合を説明する。図5は本発明による通信仲介システムにおいて別の代理者に代理を委任する際の一例を示すブロック図である。いま、通信制御装置12に接続された端末装置14aから通信制御装置13に接続された端末装置15aに発信があったとする。前述のようにして、通信制御装置13内の受信側都合管理部13bで発信側通信目的情報と受信側通信都合情報とが合致するか否かを判定して、通信を許可するか否かを決定しているが、受信側通信都合情報にはさらに代理者指定コマンドを付加することができる。例えば、受信側都合管理部13bでは、プライベートな通信であれば、通信許可を行うが、他の場合(例えば、仕事上の通信)であると、通信を拒否する場合に、秘書等の代理者に転送するコマンド(代理者指定コマンド:代理者、つまり、代理端末装置のアドレスを含む)が受信側通信都合情報に付加されていると、受信側都合管理部13bでは、代理者指定コマンドに応じて、代理者が使用する端末装置(代理端末装置)を目的管理部13aに通知する。代理端末装置が通信制御装置13に接続されていれば、目的管理部13aは当該代理端末装置15bを呼び出す。
【0064】
一方、代理者端末装置が他の通信制御装置16に接続されていると、目的管理部13aは、発信側通信目的情報とともに代理者指定コマンドをネットワーク11を介して通信制御装置16に送る。通信制御装置16には、同様に、目的管理部16a及び受信側都合管理部16bが備えられており、目的管理部16aは、前述の目的管理部12a及び13aと同様に機能し、受信側都合管理部16bは、前述の受信側都合管理部12b及び13bと同様に機能するが、代理者指定コマンドが送られてくると、受信側都合管理部16bは受信側通信都合情報に関係なく代理端末装置17aと端末装置14aとの通信を許可する。
【0065】
なお、同様に通信制御装置12も代理者指定コマンドがあると、受信側通信都合情報に関係なく通信を許可することになる。
【0066】
さらに、図6に示すように、他の通信機器に通信を代理させることもできる。図6は本発明による通信仲介システムにおいて別の通信機器に通信を代理委任する際の一例を示すブロック図である。この代理は、特定の個人が必ず所定の通信機器を用いたい場合に設定される。この場合には、受信側通信都合情報に、さらに代理通信機器指定コマンドを付加する。例えば、発信側通信目的情報では、携帯端末装置22を指定していたが、代理通信機器指定コマンド(代理通信機器のアドレスを含む)で、他の通信機器23が指定されていると、受信側都合管理部13bでは、前述のように、発信側通信目的情報と受信側通信都合情報とを比較して、合致すると、代理通信機器指定コマンドに応じて、代理通信機器を目的管理部13aに通知する。代理通信機器が通信制御装置13に接続されていれば、目的管理部13aは当該代理通信機器23を呼び出す。
【0067】
一方、代理通信機器が他の通信制御装置16に接続されている通信機器の場合には、目的管理部13aは、発信側通信目的情報とともに代理通信機器指定コマンドをネットワーク11を介して通信制御装置16に送る。通信制御装置16において、受信側都合管理部16bは受信側通信都合情報に関係なく代理通信機器24を制御して、端末装置14aと代理通信機器24との通信を許可する。
【0068】
次に上述の都合照会サービスに対する課金処理について再び図1、図2を参照して説明する。通信が終了すると、課金・情報管理センター30または通信仲介サーバ40に設けられた課金・情報管理制御部43は、ネットワーク11上における通信制御装置12及び13間あるいは通信制御部41、42の通信状態を把握し、目的に応じて所定の課金が行われる。一般的には、通信目的の難易度及び通信目的の達成度に応じて発信者側に課金を行う。この際、受信者側において、代理等が行われていると、受信側通信制御装置15あるいは受信側通信制御部42では、代理部分に係わる料金を受信者側に課金することになる。
【0069】
そしてこのような課金・情報管理センター30、課金・情報管理制御部43における課金は従来の通信時間に依存する課金ではなく、図7に示すように、発信者側においては、目的の難易度と目的の達成度の組み合わせにより課金される。図7は本発明による通信仲介システムにおいて課金・情報管理センター、または課金・情報管理制御部で課金処理を行う際の一例を示す作用図である。発信者側では例えば、テレビ電話を優先度1、電話を優先度2、メールを優先度3と設定した場合に、テレビ電話が通じた場合に100円課金し、電話の場合は30円、メールの場合は10円を各々課金するようにする。又伝言メモ及びイベント通知などの場合は10円のみ課金する。
【0070】
更に目的の組み合わせの多少更には利用回数等によっても課金するようにする。この場合も組み合わせの目的達成度や満足度は結果として再利用につながり、その利用回数に応じて課金の大小を設定するのもよい。
【0071】
又受信側においても都合の組み合わせの多少によって着信の都度、課金するようにする。例えば環境選別条件では、会社内、自宅内、車中、列車中、航空機中、会議室、風呂、及びプライベートルーム等の環境区別が設定され、この環境区別に応じて車中、列車中、航空機中の場合はメール通信のみを許容するように発信者側に返信するように設定しておけば受信者にとっても有利であるからである。又例えば、メール等の受信の際には、サーバとの通信で料金がかかる関係上、所定の料金以上であると推測されると、例えば、メールの受信を拒否する際等に用いられる。また、通信時間条件は、電話等で所定の通信時間を超えて通信(受信)が行われるだろうと予測される際に通信を拒否すると結果的に受信者にとって有利である。
【0072】
都合調停サービス
次に図8を参照して、第2実施例にかかる都合調停サービスを行う通信仲介システム2を説明する。図8は本発明による都合調停サービスを行う通信仲介システムで、通信仲介サーバが各端末装置を管理して都合調停サービスを行う具体的動作手順を示す概念図である。同図は都合照会サービスを行う通信仲介システム1に関する図2と対比することが出来る。もちろん図1に表す構成でもこの都合調停サービスは可能であるが、ここでは便宜上、図2に示す通信仲介サーバ40を介した通信仲介システムの構成図に対比させて説明する。ここで都合調停サービスとは、発信者の通信目的と受信者の登録された通信都合情報が合致しない場合に、受信者に直接登録以外の都合を打診し、それでも発信者の通信目的情報とその受信者の都合がつかない場合、逆に発信者の通信目的情報に添付された通信都合情報と受信者の通信都合情報の照合を行い、その照合結果、もし「通信可能」であればその合致した都合で送信者、受信者が通信を行い、もし「通信不可」の場合には送信者へも通信都合情報の変更を問い合わせることを繰り返して、双方の都合が一致できる通信条件を見出す情報仲介サービスをいう。
【0073】
図8の通信仲介システム2でも、図3で説明した都合照会サービスを行う通信仲介システム1と同様に、事前に(1)(2)で送信者14、受信者15の各端末装置14a、15aから受信の際の各利用者の通信都合情報を通信制御部41、42にある都合管理部41b、42bに登録する。この通信都合情報の登録により、各端末装置はどのような条件下で受信を受付けるかの条件が定められる。通信の開始時に(3)で、発信者14の端末装置14aから通信目的情報が目的管理部41aに入力される。この通信目的情報には例えば誰と、どのような通信手段(E−メール、電話、Fax等)で通信を希望するか等が定義されている。ここまでは上述の都合照会サービスと同じであるが、都合調停サービスでは、目的管理部41aで、この通信目的情報を受け入れた後、同時に(4)で発信者自身の都合を都合管理部41bへ照会し、(5)で自己の通信都合情報を目的管理部41aへ送った後に、受け入れた通信目的情報に発信者の通信都合情報を付加する。その後(6)で、ネットワーク11経由で受信者側の通信制御部42内の目的管理部42aへ都合調停要求として送信者の通信目的情報と通信都合情報を送信する。そして受信側の目的管理部42aは、(7)で都合管理部42bに対して都合照会を行う。
【0074】
都合管理部42bには予め受信者15が、どのような条件で通信を受信できるかの通信都合情報が保存されているからである。都合管理部42bから受信側の通信都合情報が目的管理部42aに送られ、受信者15のこの通信都合情報と、すでに受け取っていた通信目的情報とが合致するか否かが目的管理部42aで照会され、もし発信者の通信目的情報と受信者の通信都合情報が合致し「通信可能」であれば、上述の都合照会サービスと同様に直ちに(14)で、都合照会結果が発信者の目的管理部41aに送られる。しかしもし発信者の通信目的情報に記載された通信目的情報と受信者の通信都合情報に一致点が無く「通信不可」の時は、目的管理部42aでは、通信目的情報に添付されている発信者14の通信都合情報と、受信者15の都合管理部42bに記憶されている受信者の通信都合情報との一致点を見出す。
【0075】
なお発信者、受信者の通信都合情報には上述のように相手側選別条件、通信手段選別条件、通信方式選別条件、環境選別条件、通信時間選別条件、さらに通信条件選別条件等の各種の条件が登録されている。上述の発信者、受信者間で、一致する条件を見出す際には、各条件の中で何を選択するかのプライオリティーを付けておき、その上位の物から選択してもよいし、また送信者、受信者の都合条件のどちらにプライオリティーを置くかを設定してもよい。例えば発信者の通信目的情報には電話連絡が要求され、その通信都合情報には電話可、FAX可、E−メール可、伝言可の順にプライオリティーが置かれていたとする。一方受信者の通信都合情報には電話不可、伝言、E−メール、FAXの順にプライオリティーが置かれていたとする。この場合、発信者からの電話はまず受信の通信都合情報が電話不可であるので拒絶される。次に受信者15の目的管理部42aは、自己の通信都合情報に設定された伝言に注目し、発信者の通信都合情報にも伝言可と設定してあるので伝言を一致した通信条件として都合調停結果を出してもよいし、あるいは発信者の通信都合情報のプライオリティーを優先的に用いて、この場合にはFAXを都合調停結果としてもよい。なおこの都合調停は上述の設定された各条件下で行われるので、いずれの条件にプライオリティーを付けるかを設定してもよい。
【0076】
次に上述の都合調停でも発信者、受信者の双方で通信都合情報の一致点が見出せない場合には、目的管理部42aは発信者の通信目的情報に設定された電話について、改めて(9)、(10)で受信者15が受けられるか否かを受信者に直接打診する。これは受信者15の通信都合情報では電話受信不可となってはいるが、改めて再度確認すれば受信者15は電話を受けるかも知れないからである。受信者15の許可/不許可のリスポンスは(11)、(12)で目的管理部42bへ伝えられて、調整結果として発信者14へ(14)、(15)として伝えられて、また受信者へは(13)として伝えられる。なお上述の都合調停でも双方の都合が一致しない場合には、さらに逆に発信者の都合変更を発信者に直接打診することになる。この直接打診は必要によっては、双方の都合が一致するまで、または最終的に不一致が確認されるまで繰り返される。その結果、(16)で発信者14と受信者15との間に、コミュニケーションが成立するか、最終的に調停できなかった旨が双方に通知されることになる。なお通信目的情報は、(16)のコミュニケーションが開始した時点または都合調停がうまく行かなかった時点で消滅する。
【0077】
図9は上述の実施例1の都合照会サービスおよび実施例2の都合調停サービスにおいて、通信都合情報を入力する際の利用者における端末装置14a、15aにおける表示画面の一例である。まず基本機能として、相手から受信する条件を設定するためにの選択項目が表示される。すなわち一例として電話、E−Mail、FAX、伝言、訪問、その他の手段が表示される。この場合ではE−Mail、FAX、伝言、が選択されている。従って受信先からこれ以外の通信要求があっても拒絶することになる。
【0078】
図10は基本設定以外の項目を設定する場合の表示画面である。この例では、相手毎設定10−1で田中さん、鈴木さんのみの着信を受ける設定が示されている。同様に用件毎設定10−2、手段毎設定10−3、条件設置10−4等の受信条件を予め設定することになる。なおこれらの設定がされていない場合には、全ての条件下で全ての受信を許諾することとなる。
【0079】
図11は実際に発信者の田中さん、受信者の森田さんの端末装置上の表示画面を図式したものである。まず11−1に示すように、発信者の田中さんは、都合条件(通信都合情報)として特に何らの限定がされていない。すなわち全ての着信を許諾する。この田中さんが森田さんへ電話だけの連絡をしたいという目的条件(通信目的情報)が設定されている。すなわち電話以外の他の手段を排除する通信目的情報が生成される。
【0080】
一方受信者の森田さんは、11−2に示すように、その受信のための都合条件には、電話不可、Mail可、録音可、問合せ可、となっている。▲1▼に今、田中さんが森田さんを電話通話の都合照会が行われている旨の画面が示されている。▲2▼では、森田さんの表示画面に田中さんからの通話要求が届いている旨の表示がされる。これはもともと森田さんは電話受信が不可であるので、本発明の調停サービスにより受信者である森田さんへ電話での受信可否を直接打診される。図8に示す▲8▼の手段問合せに相当する。この場合には、画面下には許可、メニュー、拒否の選択のためのアイコンが設けられており、森田さんが電話の受信を許可する時は許可アイコンを押して▲3▼の画面に移る。もし他の通信手段を希望する場合には後述の図12の▲2▼に移る。もし他の手段も希望せず単に拒絶する場合には、拒絶のアイコンを選択する。▲2▼で森田さんが電話受信許可を選択したとすると、その旨が▲3▼に表示され、発信者の田中さんへその旨が連絡される。その結果、▲4▼では森田さんとの都合が都合調停サービスにより合致した旨表示されて、さらに▲5▼、▲6▼へと進み通話開始となる。
【0081】
図12は都合調停が行われた場合、発信者、受信者が有する端末装置の他の表示画面の一例である。送信者である田中さんの都合条件が11−1とは異なり12−1では通話可、Mail不可、録音可、問合せ可と設定されているとする。まず▲1▼で図11と同様に、受信者である森田さんへ電話通話の都合照会が行われる旨の表示が示されている。▲2▼では、森田さんの表示画面に田中さんからの通話要求が届いている旨の表示がされる。これはもともと森田さんは電話受信が不可であるので、本発明の調停サービスにより電話受信の許可/不許可の直接打診が行われる。図8に示す▲8▼の手段問合せに相当する。この場合には、画面下には許可、メニュー(Mail、録音、問合せ)、拒否の選択のためのアイコンが設けられており、森田さんが電話通話を許可する許可のアイコンを選択せずに、Mailを希望したとする。▲3▼でその旨が表示され森田さん自身で確認ボタンが押されると、▲4▼でその旨田中さんの表示器に森田さんのMail希望が表示される。すなわちMailの都合照会が行われる。もし田中さんが▲4▼でMailを拒絶して録音を希望するために録音のアイコンを選択したとする。その旨、▲5▼で表示され田中さんにより確認後、森田さんの都合条件で録音は可であるので▲6▼で田中さんとの都合調停がついた旨、表示される。森田さんによる確認後、▲7▼で田中さんにより録音がスタートして、▲8▼で田中さんより録音メッセージが届いている旨表示されて、両者の間での都合調停サービスが完了する。
【0082】
図13は上述の都合調停サービスにおける処理フローチャートである。すなわち発信者の目的、都合と受信者の都合が一致しなかった場合にはどのような対応をすべきかを受信者に問い合わせ(ステップ13−1、13−2)、また反対に受信者の都合と発信者の都合が一致しなかった場合にはどのような対応をすべきかを発信者に問い合わせる(ステップ13−3、13−4)。この問合せは、発信者、受信者の間で繰り返し行われ、双方の都合がつく条件が見つけられる。なおこの繰り返しループは、他に選択の余地が無いまで、すなわち都合調停出来なくなるまで続けられる。このようにして通信仲介サーバは双方の都合を調停する
【0083】
図14には本発明による都合照会サービス、都合調停サービスに対する課金が行われた時の、携帯電話等の端末装置14a、15aに表示される画面の具体例である。例えば14−1は、図12に示す例で発信者である田中さんが受信者である森田さんへメッセージを送った場合、その都合照会サービス、あるいは都合調停サービスに対して50円の課金がされた旨を知らせる表示例である。また14−2は、同じく図12に示す例で、受信者である森田さんが発信者である田中さんから音声メッセージを受信した場合、その都合照会サービス、あるいは都合調停サービスに対して30円の課金がされた旨を知らせる表示例である。
【0084】
受信者追跡サービス
次に図15を参照にして、第3実施例にかかる受信者追跡サービスを行う通信仲介システム3を説明する。図15は受信者追跡サービスの概念図である。ここで受信者追跡サービスとは、発信者の目的管理部から送られた通信目的情報に設定されている場所に受信者が現実に居ない場合に、その受信者の居場所に関する追跡データを用いて、一番近くの端末等で受信者と連絡をとるサービスを言う。例えば図15には、本発明にかかる受信者追跡サービスを行う通信仲介システムが、市街15−1、自動車15−2、航空機15−3と受信者を追跡探索し、最終的に歯科医院15−4で発見し、そこで例えば電話連絡が入っている旨を受信者へ連絡するという、発信者と受信者間の情報仲介システムのための通信仲介システムを示している。すなわち本システムでは、受信者の携帯電話の電源が切れているなど、受信者が見つからない場合の解決法を提供する。
【0085】
図16は、図2の通信仲介サーバ40内の通信制御部42と、利用者認識機器60および受信通知端末70がネットワーク11を介して結び、受信者追跡サービスを行う通信仲介システム3で、通信仲介サーバが各端末装置を管理して受信者追跡サービスを行う具体的動作手順を示す概念図である。受信者追跡サービスでは、発信者/受信者間のコミュニケーションを確立する際、受信者15の所在が判らない場合は、都合管理部42bが受信者が存在するであろう空間に対して受信者の位置検索を行う。そして受信者の都合管理部42bは連絡可能か否かを判断し、連絡が可能であれば連絡対象者が存在する空間を経由して受信者に連絡手段を提供する。なお位置検索とは、具体的に大別して非移動体である固定された空間内における位置を探し出す場合と、移動体である刻々と位置が変わる空間内における位置を探し出す場合がある。
【0086】
同図中、利用者としての受信者15が存在する空間とは、受信者が存在する空間、その空間に存在するあらゆる機器、人物など、「連絡対象者」を取り巻く自然空間、等をいう。例えば図15に示す市街地の店舗内、高速道路を走行中のタクシー内、太平洋上の航空機内、都市の歯科医院内などをいう。
【0087】
利用者認識媒体50とは例えば携帯電話やICカードなどをいい、特定の利用者が認識できるものであればその種類は問わない。例えば受信者のIDとして使用するICカードを持った受信者が一定の空間を通過するとその通過データを自動生成してデータベース化し、これによりそのICカードを保持した人物の位置検索が出来る等の既存医術を用いることが出来る。また携帯電話も少なくともどの位置にその携帯電話があるのかを判別するのはすでに多くの既存技術で可能となっている。
【0088】
利用者認識機器60とは、上記ICカード等の利用者認識媒体を認識し、その情報を通信仲介サーバ内の都合管理部に通知するためのものであり、店舗や道路などの固定空間、自動車や航空機などの移動空間など、空間に設置するものとする(利用者認識機器と利用者認識媒体を利用した受信者に限定した機能ではなく、発信者、受信者の区別無く、全ての利用者に対する機能である)。ここで利用者認識媒体50と利用者認識機器60間、通信仲介サーバ40と利用者認識機器60間の通信の手段、認識方法の手段は特に問わない。
【0089】
受信通知端末70とは、通信仲介サーバ内の受信者の都合管理部から送信する情報を受信し受信者に伝達する機能を有する機器であり、例えば端末装置や携帯電話、時計、ページャなどの受信者の所有物や、公共や商用の電子情報板やスピーカーなど、種類は問わない。通信仲介サーバ40と受信通知端末70間の通信の手段、認識方法の手段は問わない。
【0090】
連絡用端末15bとは、受信者が端末装置を利用できない場合に、その受信者が使用する通信用の端末のことであり、固定電話やFAXなど、発信者へ連絡出来るものであればその種類は問わない。利用者が保有する端末装置、例えば携帯電話等が電源OFFとなっており一時的に通信機器として利用できない状態において、受信通知を受け取った後利用可能となる場合は、その端末装置も連絡用端末となりうる。
【0091】
次に図17を参照して、本発明の受信者追跡サービスの動作説明を行う。図17は受信者追跡サービスにおける処理フローチャートである。第1実施例の都合照会または第2実施例に示した都合調停(ST17−1)で、送信者、受信者間の都合が合致して双方のコミュニケーションを成立させる際、受信者の所在が判らずに具体的なコミュニケーション手段が確立できない場合(ST17−2)にこの受信者追跡サービスが行われる。すなわちST17−3がこの受信者追跡サービスである。受信者が現に保有している端末装置の電源等がONの状態であり通信可能の場合には通信仲介サーバ40からその端末装置に受信可否の問合せを行い(ST17−3−2)、電源等がOFFで通信不可の場合には連絡用端末15bに仲介サーバは受信可否の問合せを行う。
【0092】
図16を再び参照して、より具体的に受信者追跡サービスの動作説明を行う。利用者認識媒体50は定期的または必要に応じて、位置情報を利用者認識機器60に通知する。上述のように通知手段は問わない。例えばICカードを常に保有する利用者(発信者、受信者を問わない)がビルの中を移動している場合、その移動中のICカードを近傍で検知する装置が利用者認識機器60となりうる。この利用者認識機器60には利用者認識媒体50から得られた信号により、各利用者の通過情報、すなわち位置情報に関するデータが記憶されており、都合管理部42bは利用者認識機器60が収集する利用者認識媒体50の位置情報を利用者の移動履歴として管理する機能を有する(▲1▼〜▲2▼)。これは時間等のデータも含める。利用者認識機器60は定期的または必要に応じて、利用者認識機器50から受信した位置情報を都合管理部42bに通知する。この通知手段は問わない。
【0093】
もし受信者の端末装置の電源が切れているなど、受信者が見つからない場合、次の順に処理を行う。受信者15の都合管理部42bは、利用者の移動履歴より受信者の移動履歴からどの利用者認識機器60近くに受信者が居るかを判断し、その利用者認識機器60に対して受信者15の位置検索を行うべく指示を出す(▲3▼)。これは利用者認識機器60からの最新の位置情報を得るためである。
【0094】
これに対して利用者認識機器60は、受信者15の位置情報を都合管理部42bに返す(▲4▼)。その位置情報は通信仲介サーバ40内の追跡情報データベースに記憶される。もし受信者の位置が特定または予測できた場合は、都合管理部42bではその受信者の近くにある、または受信者が発信者と連絡を取るのに都合のよい特定の連絡用端末15bを決定する▲5▼。
【0095】
特定の連絡用端末15bが決定されるとその近傍、または受信者への受信通知に最適な受信通知端末70を選定し、今例えば誰々から電話が入っている旨を表示して(▲6▼)、直接その発信者へ連絡したり、あるいは発信者名を都合管理部42bに確認したりして、発信者と受信者のコミュニケーションを仲介する(▲7▼)。具体的には、都合管理部42bは受信通知端末70に対して、発信者の要求情報や、どの連絡用端末を使用すべきかの情報の提供などを行う。
【0096】
また▲4▼で受信者の居場所が特定または予測できない場合、▲5▼で連絡用端末15bを決定できない場合、あるいは▲6▼で受信通知端末70を決定できない場合には、都合調停が成立しないものとし、この時にはその旨が発信者へ通知される。
【0097】
図18は受信通知端末70の一例として列車内の座席前に埋め込まれた座席埋め込みメッセージ表示器70aの表示例である。この例では、受信者は例えば端末装置として携帯電話を保持して列車で移動中とする。その携帯電話の電源は切れており都合管理部42bとは連絡がとれない状態にあった場合、図16中で▲6▼の受信通知のための受診通知端末70に発信者から連絡が入っている旨を表示する。なおこの端末装置としての携帯電話は利用者認識媒体50としての機能を有し、電源を切った状態においてもどこの通信セルに現在居るのかを検知することができ、利用者認識媒体としての機能を有するものであり、受信者の大体の位置を検知することが出来る。そして列車ならびに鉄道運営体は、受信者に着信を伝えられる限りは利用者認識機器60として機能することができる。またこの場合は、図18に例示する座席埋め込みメッセージ表示器70aと通信仲介サーバへ連絡を取る公衆電話等が、実質的に受信通知端末70として機能し、都合管理部42bから受信通知を受ける。この場合、端末装置15aすなわち受信者15が保有する携帯電話が、そのまま連絡用端末15bの機能を有する。
【0098】
次にこの受信者追跡サービスにおける受信者の動作説明を行う。まず受信者15は、例示された座席埋め込みメッセージ表示器70aにより、連絡が入っている旨の通知を受け取る。そしてデッキの公衆電話にて要求の詳細を確認し、コミュニケーションの具体的手段を決定する。そして携帯電話の電源を入れ、携帯電話により発信者とのコミュニケーションを確立する。
【0099】
図19は他の受信通知端末70の例であり、非移動体、例えば病院内の待合室で用いられる院内メッセージ表示器70bの出力部の表示例である。例えば病院内の医師が保有する身分証明書にICカードが用いられている場合、そのICカードが利用者認識媒体50である。そのICカードを保有するとする。病院内部の複数箇所にそのICカードの通過を検知する利用者認識機器60が設置されており、それによりその医師が今どこの院内メッセージ表示器70bの近くに居るかを判断できる。そして通信仲介サーバにより、図19に示すようにその院内メッセージ表示器70bに連絡が入っている旨が表示されると共に内蔵する院内スピーカーを通してその医師へ連絡をとり、その後に本人が発信者へ院内電話等の連絡用端末15bで連絡をとることになる。
【0100】
図20には他の例として、空間(ホテル)内のプールサイドにて、人(ホテル従業員)より発信者からの通話要求を受けた場合、受信通知端末70がホテル従業員の動作である場合の表示例である。受信者15はホテル滞在中であり、プールサイドで休憩している。なお、受信者は利用者認識媒体50を所有していない。この場合はホテル自体が利用者認識機器60として機能することになる。すなわちホテルはプール利用者を特定できる機能(利用者認識媒体50の機能)を有する。ホテル従業員の動作とホテルの内線電話が受信通知端末70の機能を有する。そしてホテルの内線電話が連絡用端末15bの機能を有することになる。
【0101】
キャラクターサービス
次に図21、図22を参照にして、本発明の第4実施例にかかるキャラクターサービスを行う通信仲介システム4を説明する。図21は本発明によるキャラクターサービスの概念図であり、図22はそのキャラクターサービスを実現するためのシステムブロック図である。キャラクターサービスとは、各利用者の過去のコミュニケーションにおけるその利用者の対応実績あるいは自由に設定した擬似人格情報をデータ−ベース化して、利用者がその後の対応手段をカスタマイズするサービスである。換言すれば、キャラクターサービスを行う通信サービス4では、目的管理部と都合管理部を各々擬似的な人格(キャラクター)を持たせた目的キャラクター、都合キャラクターとして管理し、コミュニケーション上の各種の選択肢を過去の選択実績から導き出すことが出来るように構成されている。人格の種類、設定時期、設定方法は特に限定しない。
【0102】
図21にあるように、目的管理部41a、42aには行動力のある擬似人格(キャラクター)を持たせ、利用者に目的達成の意欲を提供し、信頼感、安心感を持たせる。目的管理部を管理するキャラクターを目的キャラクターという。一方、都合管理部41b、42bには冷静さのあるキャラクターを持たせ、利用者に都合保守への意欲を提供し、信頼感、安心感を持たせる。都合管理部のキャラクターを都合キャラクターという。これらの2つのキャラクターに共通しているのは「任せておけば何とかしてくれる」という心情が持てるところである。これら2つのキャラクターは与えられた人格を持って、発信者、受信者間でコミュニケーションの確立に向けた動作を行う。
【0103】
このキャラクターを仲介することにより、発信者、受信者双方は、対人への心理的抵抗を軽減できる。最終的な判断をするのはあくまで「人」であるが、判断材料となる情報と助言を与える、コミュニケーションに関する円滑な仲介システムを提供することができる。
【0104】
図22はこのキャラクターサービスを実現するためのシステムブロック図である。まずキャラクターは通信仲介サーバ40上で擬似的に生成され、利用者14、15上で実際的な対応を実現する。人格情報DBとは、キャラクターの人格を格納するデータベースのことである。例えば、行動力や冷静さ、過去の履歴など、キャラクターに関する情報を格納する。まず発信者14の通信目的および通信都合情報、さらにこれに加えて人格情報データベース22−1からその利用者の人格情報を取り出し目的キャラクター22−2を生成する。この人格情報データベース22−1は、過去の通信実績からデータベース化してもよいし、また各利用者自身で擬似人格を登録してもよい。この目的キャラクターに管理された通信目的情報が受信者側の目的管理部へ送られる。一方受信者15でも受信者の通信都合情報と受信者の人格情報により都合キャラクター22−3が生成される。通信都合情報は、この都合キャラクターで管理される。そして送信者からの通信目的情報をもとに実施例2で述べたように都合調停が行われる。ただこの都合調停では第2実施例とは異なり発信者、受信者の擬似人格情報が加味されている。
【0105】
図23はキャラクターサービスの端末装置、例えば携帯電話での表示画面例である。これは発信者側の目的キャラクターの一例であり、23−1は発信者がコミュニケーション(連絡)を要求したときの画面例、23−2は発信者の目的と受信者の都合が一致した場合の接続結果画面例、そして23−3は発信者の目的と受信者の都合が一致しなかった場合の接続結果画面例をそれぞれ示す。特に23−3で受信者と都合調停がつかなかった場合には、メッセージ登録の画面が用意されている。なお本図の示す3画面に限定されることはなく、任意の画面数、内容を持つことができる。
【0106】
図24はキャラクターサービスの端末装置、例えば携帯電話での都合キャラクターを示す表示画面例である。このうち24−1は発信者の目的と受信者の都合が一致した場合の着信画面例であり、24−2は都合が一致しなかった場合の着信画面例である。ここでは、具体例としてメニュー項目にメッセージ記録を促す”録音”、通話を開始する”通話”、E-Mailによる連絡を希望する”Mail”、FAXによる連絡を希望する”FAX”が用意されているが、本図の示す2画面に限定されることはなく、任意の画面数、内容を持つことができる
【0107】
図25は本発明にかかる通信仲介システムのシステム構成図である。発信者14、受信者15はそれぞれ端末装置14a、15aをそれぞれ有している。端末装置とは例えば携帯電話である。利用者14、15からは前もって自己の受信都合に関する都合登録と、連絡をしたい時に目的入力が行われる。それらの情報はネットワーク11を介して通信仲介サーバ40内の通信都合情報DB41a、42a、通信目的情報DB41b、42bに記憶される。いま利用者14が利用者15に連絡をとりたい場合を想定する。すなわち利用者14が発信者、利用者15が受信者である。発信者の端末装置14aから目的入力がされ発信者の通信目的情報DBに記憶される。通信仲介サーバ内では図示しない発信者、受信者の目的管理部間で都合照会、あるいは都合調停要求が行われる。そして受信者の目的管理部では自己の都合管理部との間で都合照会、都合調停が行われる。
【0108】
都合調停サービスが行われる通信仲介システムで、さらに受信者追跡サービスが行われる場合には、利用者が各々保持する利用者認識媒体50(例えばICカード)を位置情報として検知する利用者認識機器60(例えばICカード検知ゲート)からネットワーク11を介して位置情報が通信仲介サーバ40内の追跡情報DB42cに送られる。そしてこのデータベース内の位置情報に基いて受信者の現在位置近くの受信通知端末70に対して発信者から連絡が入っている旨が表示され、受信者は連絡用端末15b(例えば近くの館内電話)で受信者へ連絡をとることになる。
【0109】
さらにキャラクターサービスが行われる通信仲介システムでは各利用者の例えば過去の通信傾向等の各個人のキャラクターが人格DB42dに記憶されて、図23あるいは図24に示すような発信者としての対応、受信者としての対応がその傾向に従って優先的に表示される。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による通信仲介システムでは、通信目的情報及び受信側通信都合情報を設定管理して、発信側通信目的情報と受信側通信都合情報とを比較して、この比較結果に基づいて通信を許可するか否かを受信側で決定する都合検索サービスができるように構成したので、発信側の通信目的及び受信側の都合に応じてきめ細かい通信サービスを行うことができるという効果がある。すなわち受信者の目的管理部が発信者の通信目的情報を操作することにより、発信者からは受信者の目的管理部以降にアクセスすることことはできないので、プライバシー保護を図ることができる。換言すれば受信者の居場所や行動などの情報を発信者には隠蔽することができる。
【0111】
また本発明では、別の通信制御装置又は別の通信機器に代理させる旨の代理通信機器指定コマンドを設定しておけば、必要に応じて別の通信制御装置又は別の通信機器に代理させることができ、受信側の都合が悪くても重要な情報を漏らしてしまうことがなくなるという効果もある。
【0112】
さらに受信側で代理者の指定を代理者指定コマンドで設定しておけば、必要に応じて例えば秘書等が着信した電話、メール等を受信でき、指定された受信者の都合がつかない場合でも効率よい通信が可能となる。
【0113】
またさらに本発明の他の効果として、受信者の都合のみを照会するだけでなく、発信者自身の通信都合情報も同時に受信者側へ送り、受信者、発信者双方の都合を調停する都合調停サービスを行うので、よりきめ細かな都合調整ができる効果がある。
【0114】
またさらに本発明では、受信者が着信の時に不在であっても受信者を追跡した追跡情報を有しており、その追跡情報にしたがって着信を知らせる受信者追跡サービスが行われるので効率よく通信を仲介することができる。
【0115】
また本発明による通信仲介システムでは、利用者一人一人の過去の通信傾向により、あるいは希望する受信対応を入力することで、擬似的な人格(キャラクター)を登録するキャラクターサービスが行われるので、よりきめ細かな発信時、受信時の対応ができることになる。
【0116】
さらにまた本発明では、通信が終了すると、課金・情報管理センターまたは課金・情報処理制御部がネットワーク上における通信制御装置間の通信状態を把握し、例えば通信目的の難易度及び通信目的の達成度に応じて所定の課金する課金処理が行われるので、新たなビジネスチャンスを創出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による都合照会サービスを行う通信仲介システムで、各端末装置が通信制御装置で管理される一例を示すブロック図である。
【図2】 本発明による都合照会サービスを行う通信仲介システムで、各端末装置が通信仲介サーバで管理される一例を示すブロック図である。
【図3】 本発明による都合照会サービスの具体的動作手順を示す概念図である。
【図4】 本発明による通信仲介システムにおいて通信機器を指定して通信を行う際の一例を示すブロック図である。
【図5】 本発明による通信仲介システムにおいて別の代理者に代理を委任する際の一例を示すブロック図である。
【図6】 本発明による通信仲介システムにおいて別の通信機器に通信を代理委任する際の一例を示すブロック図である。
【図7】 本発明による通信仲介システムにおいて課金・情報管理センター、または課金・情報管理制御部で課金処理を行う際の一例を示す作用図である。
【図8】 本発明による都合調停サービスを行う通信仲介システムで、通信仲介サーバが各端末装置を管理して都合調停サービスを行う具体的動作手順を示す概念図である。
【図9】 本発明による都合照会サービスおよび都合調停サービスにおいて、通信都合情報を設定する際の利用者の端末装置における表示画面の一例である。
【図10】 基本設定以外の項目を設定する場合の端末装置における表示画面の一例である。
【図11】 本発明による都合調停が行われた場合、発信者、受信者が有する端末装置の表示画面の一例である。
【図12】 本発明による都合調停が行われた場合、発信者、受信者が有する端末装置の他の表示画面の一例である。
【図13】 本発明による都合調停サービスにおける処理フローチャートである。
【図14】 本発明による都合照会サービス、都合調停サービスに対する課金が行われた時の、端末装置に表示される画面の具体例である。
【図15】 本発明による受信者追跡サービスの概念図である。
【図16】 本発明による受信者追跡サービスを行う通信仲介システムで、通信仲介サーバが各端末装置を管理して受信者追跡サービスを行う具体的動作手順を示す概念図である。
【図17】 本発明による受信者追跡サービスにおける処理フローチャートである。
【図18】 受信通知端末の一例として列車内の座席前に埋め込まれた座席埋め込みメッセージ表示器の表示例である。
【図19】 他の受信通知端末の例であり、非移動体、例えば病院内の待合室で用いられる院内メッセージ表示器の表示例である。
【図20】 他の受信通知端末の例であり、空間(ホテル)内のプールサイドにて、ホテル従業員より発信者からの通話要求を受けた場合、受信通知端末がホテル従業員の動作である場合の表示例である。
【図21】 本発明によるキャラクターサービスの概念図である。
【図22】 キャラクターサービスを実現するためのシステムブロック図である。
【図23】 キャラクターサービスの端末装置、例えば携帯電話での目的キャラクターを示す表示画面例である。
【図24】 キャラクターサービスの端末装置、例えば携帯電話での都合キャラクターを示す表示画面例である。
【図25】 本発明にかかる通信仲介システムのシステム構成図である。
【符号の説明】
11 ネットワーク
12、13、16 通信制御装置
12a、13a、16a 目的管理部
12b、13b、16b (受信側)都合管理部
14a、15a、17a 端末装置
21−1〜21−N、23、24 通信機器
22 携帯端末装置
30 課金・情報管理センター

Claims (11)

  1. 複数の端末装置が接続され通信ネットワークで互いに接続された通信仲介システムであって、該通信仲介システムはそれぞれの該端末装置利用者が送信する際の要望事項である通信目的情報を管理する目的管理部と、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部とで構成され、前記端末装置の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記通信目的情報に基づいて発信を行うとともに前記通信目的情報を発信側通信目的情報として受信側端末装置の受信側通信目的管理部に送ることで、発信側および受信側の前記端末装置の間で通信を仲介するように構成され、
    また発信側端末装置と受信側端末装置の前記目的管理部および前記都合管理部は、それぞれの端末装置が接続された複数の通信制御装置内に分散配置され、該複数の通信制御装置は前記通信ネットワークで相互に接続されるように構成され、
    更に前記受信側都合管理部に別の通信制御装置に代理させる旨の代理者指定コマンドを設定できるように構成されたことを特徴とする通信仲介システム。
  2. 前記受信側通信制御装置は前記代理者指定コマンドに応じて前記別の通信制御装置を代理通信制御装置として前記発信側通信目的情報を前記代理通信制御装置に渡すように構成されたことを特徴とする請求項記載の通信仲介システム。
  3. 複数の端末装置が接続され通信ネットワークで互いに接続された通信仲介システムであって、該通信仲介システムはそれぞれの該端末装置利用者が送信する際の要望事項である通信目的情報を管理する目的管理部と、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部とで構成され、前記端末装置の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記通信目的情報に基づいて発信を行うとともに前記通信目的情報を発信側通信目的情報として受信側端末装置の受信側通信目的管理部に送ることで、発信側および受信側の前記端末装置の間で通信を仲介するように構成され、
    また発信側端末装置と受信側端末装置の前記目的管理部および前記都合管理部は、それぞれの端末装置が接続された複数の通信制御装置内に分散配置され、該複数の通信制御装置は前記通信ネットワークで相互に接続されるように構成され、
    更に前記発信側通信目的情報に受信側で使用すべき特定の通信機器が指定通信機器として指定されていると、前記受信側都合管理部は前記指定通信機器を制御して該指定通信機器による通信を許可するように構成されたことを特徴とする通信仲介システム。
  4. 複数の端末装置が接続され通信ネットワークで互いに接続された通信仲介システムであって、該通信仲介システムはそれぞれの該端末装置利用者が送信する際の要望事項である通信目的情報を管理する目的管理部と、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部とで構成され、前記端末装置の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記通信目的情報に基づいて発信を行うとともに前記通信目的情報を発信側通信目的情報として受信側端末装置の受信側通信目的管理部に送ることで、発信側および受信側の前記端末装置の間で通信を仲介するように構成され、
    また発信側端末装置と受信側端末装置の前記目的管理部および前記都合管理部は、それぞれの端末装置が接続された複数の通信制御装置内に分散配置され、該複数の通信制御装置は前記通信ネットワークで相互に接続されるように構成され、
    更に前記受信側通信制御装置の前記受信側都合管理部に別の通信機器に代理させる旨の通信機器代理者指定コマンドが設定されていると、前記受信側通信制御装置は該通信機器代理者指定コマンドに応じて該代理指定された通信機器を代理通信機器とするように構成されたことを特徴とする通信仲介システム。
  5. 複数の端末装置が接続され通信ネットワークで互いに接続された通信仲介システムであって、該通信仲介システムはそれぞれの該端末装置利用者が送信する際の要望事項である通信目的情報を管理する目的管理部と、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部とで構成され、前記端末装置 の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記通信目的情報に基づいて発信を行うとともに前記通信目的情報を発信側通信目的情報として受信側端末装置の受信側通信目的管理部に送ることで、発信側および受信側の前記端末装置の間で通信を仲介するように構成され、
    また前記発信側通信目的情報を受けると、前記受信側目的管理部は前記受信側都合管理部に管理されている通信都合情報と該発信側通信目的情報とを比較して、該比較結果に応じて前記発信側端末装置と受信側端末装置との通信を許可する都合照会サービスを行うように構成され、
    更に発信側通信目的情報と受信側通信都合情報を把握しておき、前記通信終了の都度通信目的若しくは都合の難易度及び通信目的若しくは都合の達成度に応じて前記発信側若しくは受信側に都合照会サービス料として課金を行うよう構成されたことを特徴とする通信仲介システム。
  6. 複数の端末装置が接続され通信ネットワークで互いに接続された通信仲介システムであって、該通信仲介システムはそれぞれの該端末装置利用者が送信する際の要望事項である通信目的情報を管理する目的管理部と、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部とで構成され、前記端末装置の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記通信目的情報に基づいて発信を行うとともに前記通信目的情報を発信側通信目的情報として受信側端末装置の受信側通信目的管理部に送ることで、発信側および受信側の前記端末装置の間で通信を仲介するように構成され、
    また前記端末装置の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記発信側の通信目的情報と通信都合情報の双方を受信側端末装置の受信側目的管理部に送信し、該受信側目的管理部は受信した発信側の通信都合情報と受信側の都合管理部に管理されている通信都合情報とを比較して、発信側および受信側の通信都合情報に一致した通信条件があれば該一致した通信条件で前記発信側端末装置と受信側端末装置との通信を許可し、一致しない場合には受信側の利用者へ前記受信側の通信管理部に管理されている受信側の通信都合情報以外の通信条件で受信するか否かを問い合わせ、さらに必要により発信側の利用者へは前記発信側の通信都合情報以外の通信条件で発信するか否かを相互に問い合わせることにより都合調停を行いながら、発信側および受信側双方の共通する通信条件を見つけ出すことにより前記発信側端末装置と受信側端末装置との通信を許可する都合調停サービスを行うように構成され、
    更に発信側通信目的情報と受信側通信都合情報を把握しておき、前記通信終了の都度通信目的若しくは都合の難易度、通信目的若しくは都合の達成度、または都合調停の困難性等に応じて前記発信側若しくは受信側に都合調停サービス料として課金を行うよう構成されたことを特徴とする通信仲介システム。
  7. 複数の端末装置が接続され通信ネットワークで互いに接続された通信仲介システムであって、該通信仲介システムはそれぞれの該端末装置利用者が送信する際の要望事項である通信目的情報を管理する目的管理部と、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部とで構成され、前記端末装置の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記通信目的情報に基づいて発信を行うとともに前記通信目的情報を発信側通信目的情報として受信側端末装置の受信側通信目的管理部に送ることで、発信側および受信側の前記端末装置の間で通信を仲介するように構成され、
    また前記端末装置の一つが受信側端末装置となった際、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部が該受信側端末装置の利用者と直接連絡ができない場合、一定の空間内に設けられた利用者認識装置が該利用者が保持する利用者端末媒体を検知することにより得られた該利用者の位置情報を該都合管理部が得て、該位置情報により特定された位置の近傍に設けられた受信通知端末へ該都合管理部から受信通知を出すことで、該利用者が連絡用端末で前記発信者と連絡を取ることができる受信者追跡サービスを行うように構成され、
    更に前記利用者端末媒体が携帯電話であり、移動体空間である通信セル内に設置された前記利用者認識装置が該携帯電話からの信号を検知してIDを認識することにより該空間内で前記利用者の位置情報を得ることができるように構成されたことを特徴とする通信仲介システム。
  8. 複数の端末装置が接続され通信ネットワークで互いに接続された通信仲介システムであって、該通信仲介システムはそれぞれの該端末装置利用者が送信する際の要望事項である通信目的情報を管理する目的管理部と、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部とで構成され、前記端末装置の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記通信目的情報に基づいて発信を行うとともに前記通信目的情報を発信側通信目的情報として受信側端末装置の受信側通信目的管理部に送ることで、発信側および受信側の前記端末装置の間で通信を仲介するように構成され、
    また前記端末装置の一つが受信側端末装置となった際、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部が該受信側端末装置の利用者と直接連絡ができない場合、一定の空間内に設けられた利用者認識装置が該利用者が保持する利用者端末媒体を検知することにより得られた該利用者の位置情報を該都合管理部が得て、該位置情報により特定された位置の近傍に設けられた受信通知端末へ該都合管理部から受信通知を出すことで、該利用者が連絡用端末で前記発信者と連絡を取ることができる受信者追跡サービスを行うように構成され、
    更に発信側通信目的情報と受信側通信都合情報を把握しておき、前記通信終了の都度通信目的若しくは都合の難易度、通信目的若しくは都合の達成度、または追跡サービスでの利用者の位置情報入手の困難性、等に応じて前記発信側若しくは受信側に課金を行うよう構成されたことを特徴とする通信仲介システム。
  9. 複数の端末装置が接続され通信ネットワークで互いに接続された通信仲介システムであって、該通信仲介システムはそれぞれの該端末装置利用者が送信する際の要望事項である通信目的情報を管理する目的管理部と、該端末装置利用者が受信する際における要望事項である通信都合情報を管理する都合管理部とで構成され、前記端末装置の一つが発信側端末装置となった際、該発信側端末装置利用者の前記目的管理部は、前記通信目的情報に基づいて発信を行うとともに前記通信目的情報を発信側通信目的情報として受信側端末装置の受信側通信目的管理部に送ることで、発信側および受信側の前記端末装置の間で通信を仲介するように構成され、
    また前記目的管理部および前記都合管理部に、それぞれ過去の発信データおよび受信データから生成された、あるいは任意に設定された前記利用者の特定の擬似人格キャラクターをデータベース化し、発信及び受信の際に該擬似人格キャラクターに一致した発信及び着信の対応ができるキャラクターサービスを行うように構成されたことを特徴とする通信仲介システム。
  10. 前記キャラクターサービスが、前記発信側および受信側の利用者に効率のよい通信条件選択の判断材料を与えることができるように構成されたことを特徴とする請求項記載の通信仲介システム。
  11. 発信側通信目的情報と受信側通信都合情報を把握しておき、前記通信終了の都度通信目的若しくは都合の難易度、通信目的若しくは都合の達成度、またはキャラクターサービスでの利用者の利便性、等に応じて前記発信側若しくは受信側に課金を行うよう構成されたことを特徴とする請求項10記載の通信仲介システム。
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