JP3861562B2 - Method for producing hard coat film - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種ディスプレイ、レンズ、ミラー、ゴーグル、窓ガラスなどの光学部品を保護するために、その表面に形成されるハードコート膜を形成する低反射ハードコート樹脂組成物に関し、特に光部品に適した低反射機能と、耐引っ掻き性、耐擦り傷性、耐薬品性などのハードコート膜としての優れた特性を備えたハードコート膜を形成できる低反射ハードコート樹脂組成物に関する。具体的には液晶表示装置、CRT表示装置、プラズマ表示装置、エレクトロクロミック表示装置、発光ダイオード表示装置、EL表示装置など、各種表示装置の画面保護に適したハードコート膜を形成できる低反射ハードコート樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学部品などに用いられるガラスやプラスチックなどの基材の表面に、照射(UV/EB)硬化型アクリル・メタクリル系樹脂、熱硬化型シリコーン系樹脂などからなるハードコート層を設けた後、酸化チタンや酸化ケイ素などの無機酸化物などを用いて蒸着法あるいはスパッタ法などのドライコーティングによって光学薄膜層を形成することにより、反射防止膜などの光干渉による光学多層膜を得る方法が知られている。
【0003】
また、基材に照射(UV/EB)硬化型アクリル・メタクリル系樹脂、熱硬化型シリコーン系樹脂などからなるハードコート層を設けた後、金属アルコキシドなどを出発組成としてウェットコーティングを行い、光学薄膜層を形成し、反射防止膜を得る方法が知られている。この方法においては、低屈折材料としてSi、高屈折材料としてはTiやZrなどのアルコキシドを用いる方法などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のドライコーティングによる方法においては、装置が高価で、成膜速度が遅く、生産性が低いなどの問題があった。
また、上述のウェットコーティングによる方法においては、金属アルコキシドの乾燥重合が高温、長時間の条件で行われるため、生産性に問題があった。また、表面に凹凸を形成することによって防眩性を付与した基材上に、この方法によって反射防止膜を形成すると、ハードコート膜の厚さが基材の凹部においては厚く、凸部においては薄くなってしまうため、設計値より反射率が増加してしまうという問題があった。
また、これらのいずれの方法においても、基材上にハードコート層を設けた後に光学薄膜層を積層する工程を経るため、工程数の多さに起因する歩留まりの低下、製品の高価格化を招くという問題があった。
【0005】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、光学部品に適した低反射機能と、基材を十分に保護し得る耐引っ掻き性、耐擦り傷性、耐薬品性などを備えたハードコート膜を形成するにおいて、簡便な工程で生産性、製品歩留まりなどを向上させることができる技術を提供することを課題とする。
さらには、基材の表面の形状に関わらず、均一な厚さの皮膜を形成することができる技術を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明のハードコート膜の製造方法は、(A)パーフロロアルキル基含有シランおよびアクリル又はメタクリル官能性シランの加水分解物と、平均粒子径が1〜100nmの金属酸化物微粒子との混合物と、(B)多官能アクリレート又はメタクリレートとを含む樹脂組成物を基材に塗布し、硬化させて、前記(A)成分からなる上層と、前記(B)成分からなる下層を備えた相分離構造を有するハードコート膜を形成することを特徴とする。前記樹脂組成物には、さらに(C)光重合開始剤を配合することができる。また、前記パーフロロアルキル基含有シランが、下記一般式(1)
【0007】
【化3】
【0008】
(式中、R1は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、nは1〜12の整数である。)
で表される化合物であると好ましい。
また、前記アクリル又はメタクリル官能性シランが、下記一般式(2)
【0009】
【化4】
【0010】
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数3〜6の2価の有機基、R3、R4はそれぞれ置換又は非置換の一価炭化水素基、aは0〜2の整数である。)で表される化合物であると好ましい。また、前記金属酸化物微粒子の平均粒子径が5〜100nmであると好ましい。さらに、前記樹脂組成物に、平均粒子径0.5〜100μmの無機もしくは有機微粒子を配合すると、防眩性の観点から好ましい。前記ハードコート膜が以下の関係式nd=λ/4(式中、nは(A)成分の屈折率、dは(A)成分からなる層の膜厚、λはハードコート膜の反射光の検出中心感度波長を示す。)を満足すると、低反射機能の観点から好ましい。また本発明は、前記基材としてプラスチック成形品本体を用い、本発明のハードコート膜の製造方法でハードコート膜を形成することを特長とするプラスチック成形品の製造方法を提供する。前記プラスチック成形品本体が光学部品であると好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明の低反射ハードコート樹脂組成物に配合する(A)〜(C)の各成分について詳細に説明する。
【0012】
(A)パーフロロアルキル基含有シランおよびアクリル又はメタクリル官能性シランの加水分解物と、金属酸化物微粒子との混合物
(A)成分のうち、パーフロロアルキル基含有シランは、ハードコート膜表面の防汚性能、低屈折率化などに寄与するものである。
パーフロロアルキル基含有シランとしては、前記一般式(1)で示されるものが好ましい。なお、式(1)中、R1は1〜5個、好ましくは1〜3の炭素原子を有するアルキル基を表し、nは1〜12、好ましくは5〜12の整数である。
具体例としては、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシランなどがあげられる。これらは単独、あるいは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0013】
アクリル又はメタクリル官能性シランは、ハードコート膜としての架橋硬化に寄与する成分であり、前記一般式式(2)で表される化合物が好ましい。
なお、式(2)中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数3〜6、好ましくは3〜5の2価の有機基、R3、R4はそれぞれ置換又は非置換の一価炭化水素基、aは0〜2の整数である。
具体例としては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどがあげられる。
【0014】
パーフロロアルキル基含有シランとアクリル又はメタクリル官能性シランは、例えば1:99〜80:20、好ましくは10:90〜70:30の重量比となるように混合して用いられる。これらの配合比を満足しない場合は、双方の効果を十分に発揮させることができない。
【0015】
そして、パーフロロアルキル基含有シランおよびアクリル又はメタクリル官能性シランの加水分解物は、以下のようにして得ることができる。
すなわち、これらの化合物に純水を添加し、混合する。あるいは塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸等の酸を触媒として添加した酸性水、若しくはアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの塩基を触媒として添加した塩基性水を添加し、撹拌する。
このとき、水の添加量を制御することにより、加水分解の進行度合を調節することができる。なお、一般には、水の添加量は、加水分解の対象となる化合物の加水分解性基と等モル以上、具体的には、例えば1.0〜2.0倍モルであることが望ましい。また、加水分解の反応系を均一化させる目的で、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類などの溶媒を、水に対して10〜80重量%程度添加することもできる。
【0016】
金属酸化物微粒子は、粒子表面に水酸基を有し、上述の加水分解物と脱水縮合反応が可能なものである。
この金属酸化物微粒子を配合することにより、ハードコート膜の屈折率を低下させて低反射機能を付与し、さらにハードコート膜に表面硬度、耐摩耗性を付与することができる。
金属酸化物微粒子としては、一般に金属酸化物が水又は有機溶媒中に分散したコロイド状金属酸化物が用いられる。金属酸化物微粒子の平均粒子径は1〜100nm、好ましくは5〜100nm、さらに好ましくは5〜70nmとされる。1nm未満であると、ハードコート膜の表面硬度を向上させることができない場合がある。また、100nmをこえると透明性が低下するため不都合である。
【0017】
金属酸化物微粒子の具体例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、アンチモン、酸化スズ、酸化タングステンなどからなるものを例示することができ、これらは1種あるいは2種以上混合して使用することができる。特に本発明においては、屈折率が比較的低く、透明性が良好なコロイダルシリカが好適である。
【0018】
上述の加水分解物と金属酸化物微粒子との混合物は、加水分解物を製造した後に金属酸化物微粒子を混合して製造してもよいし、予めパーフロロアルキル基含有シランおよびアクリル又はメタクリル官能性シランに金属酸化物微粒子を配合したものを加水分解して得ることもできる。
【0019】
なお、(A)成分において、前記加水分解の配合量は、パーフロロアルキル基含有シランとアクリル又はメタクリル官能性シランが、金属酸化物微粒子の表面に単分子層を形成できる量以上の量とされていることが好ましい。具体的には、パーフロロアルキル基含有シランとアクリル又はメタクリル官能性シランが、金属酸化物微粒子の固形分100重量部に対し、0.5〜40重量部、好ましくは1.0〜20重量部となるように配合される。
【0020】
(B)多官能アクリレート又はメタクリレート
多官能アクリレート又はメタクリレートは、ハードコートとしての表面硬度、耐擦傷性を満たす観点から(メタ)アクリロイル基を3個以上、実質的には3〜6個有する化合物が好ましい。
【0021】
具体的には、(メタ)アクリロイル基を3個有する化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、カプロラクトン変成トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、アルキル変成ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどがあげられる。
(メタ)アクリロイル基を4個有する化合物としては、例えばトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変成ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなどがあげられる。
【0022】
(メタ)アクリロイル基を5個有する化合物としては、例えばジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変成ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどがあげられる。
(メタ)アクリロイル基を6個有する化合物としては、例えばジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変成ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等があげられる。
【0023】
これらの化合物は、1種、あるいは2種以上混合して用いることができる。
また、これら例示した化合物の中では、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、あるいはこれらを含む混合物が、耐擦傷性の観点から特に好ましい。
【0024】
また、(B)成分には、粘度調節用の反応性希釈剤を配合することができる。
例えば、比較的低粘度の1、6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどの2官能以上のモノマー及びオリゴマー並びに単官能モノマーなどである。
【0025】
具体的には、例えばN−ビニルピロリドン、エチルアクリレート、プロピルアクリレート等のアクリル酸エステル類、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ノニルフェニルメタクリレートなどのメタクリル酸エステル類;テトラヒドロフルフリルメタクリレート、およびそのカプロラクトン変成物などの誘導体;スチレン、α-メチルスチレン、アクリル酸などを配合することができ、これらは1種あるいは2種以上混合して用いることができる。
反応性希釈剤の配合量は多官能アクリレート又はメタクリレートに対して5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%とされる。
【0026】
なお、これら(A)成分と(B)成分は、低反射ハードコート樹脂組成物からなるハードコート膜において、以下のように作用する。
まず、(A)成分においては、金属酸化物微粒子の表面の水酸基と加水分解物のシラノール基が脱水縮合反応する結果、防汚性と低屈折率化に寄与するパーフロロアルキル基と、ハードコート膜の架橋硬化に寄与するアクリロイル又はメタクリロイル基が、金属酸化微粒子表面に化学的に固定化されている。
【0027】
そして、例えば後述するように、(A)成分と、適当な溶剤に分散、溶解した(B)成分を混合して低反射ハードコート樹脂組成物とし、これを基材に塗布し、この塗膜を硬化させてハードコート膜を形成すると、この形成工程の間に相対的に低表面エネルギーの(A)成分が空気との界面、すなわち塗布膜の最表面に移動する。
その結果、表面側の(A)成分からなる上層と、その下の(B)成分からなる下層を備えた相分離膜構造が形成される。このとき、これら上層と下層との間には(A)成分に配合された金属酸化微粒子によって明確な界面が形成され、この界面の金属酸化微粒子が光学干渉膜として機能する。
【0028】
そして、好ましくは上層の光学膜厚が、ハードコート膜の反射光の検出中心感度波長(検出された波長スペクトルのピークの中心波長)λの1/4になるように設定することにより、低反射機能を実現することができる。
前記光学膜厚とは、(A)成分の屈折率nと(A)成分からなる上層の膜厚dの積をいう。
すなわち、この関係は以下のような関係式
nd=λ/4
で表すことができる。
また、膜厚dは(A)成分と(B)成分の配合比により、調整することができる。なお、λは、通常、可視光域(360〜830nm)である。
【0029】
(C)光重合開始剤
(C)光重合開始剤としては、ラジカル発生型のベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類;
アセトフェノン、2、2、-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、などのアセトフェノン類;
メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-アミルアントラキノンなどのアントラキノン類;チオキサントン、2、4-ジエチルチオキサントン、2、4-ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類;
アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;
ベンゾフェノン、4、4-ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類及びアゾ化合物などを例示することができる。
これらは単独又は2種以上の混合物として使用できる。
【0030】
また、(C)光重合開始剤は、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなどの第3級アミン;2-ジメチルアミノエチル安息香酸、4-ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸誘導体などの光開始助剤などと組み合わせて使用することができる。
【0031】
(C)光重合開始剤の使用量は、重合性樹脂成分100重量部に対して0.5〜20重量部、好ましくは1〜15重量部である。0.5重量%未満であると重合の開始が困難で、20重量%をこえると効果が飽和する。なお、重合性樹脂成分とは、(B)成分の多官能アクリレート又はメタクリレートのことである。
なお、(C)光重合開始剤は必ずしも必須ではなく、後述するように電子線を用いて低反射ハードコート樹脂組成物を硬化させる場合は配合する必要はない。
【0032】
さらに、本発明の低反射ハードコート樹脂組成物には、必要に応じて有機もしくは無機微粒子などを配合することができる。これら有機又は無微粒子を配合することにより、防眩性を付与することができる。
有機もしくは無機微粒子の平均粒子径は0.1〜100μm、好ましくは0.5〜5.0μmとされる。0.1μm未満であると添加効果が得られず、100μmをこえるとハードコート膜の透過画像の解像度を低下させる場合がある。
【0033】
有機微粒子として例えば、粒子内部に適度な架橋構造を有しており、紫外線硬化樹脂やモノマー、溶剤などによる膨潤が少ない硬質な微粒子などが好適である。 例えば、粒子内部架橋タイプのスチレン系樹脂、スチレン-アクリル系共重合樹脂、アクリル系樹脂、ジビニルベンゼン樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、スチレン-イソプレン系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、あるいはこれらの樹脂などを主成分とするミクロゲルなどを使用することができる。
無機微粒子としては、ハードコート膜の透明性の観点から、シリカなどが好適である。
【0034】
有機又は無機微粒子の配合量は、低反射ハードコート樹脂組成物に対して1〜30重量%、好ましくは3〜15重量%とされる。1重量%未満であると添加効果が得られず、30重量%をこえると効果が飽和する。
【0035】
また、本発明の低反射ハードコート樹脂組成物には、目的とする機能に影響を与えない範囲で、公知の一般的な塗料添加剤を少量配合することもできる。
例えばレベリング、表面スリップ性などを付与するシリコーン系、フッソ系の添加剤は、ハードコート膜の表面の傷つき防止に効果がある。さらに、これらの添加剤は、後述するように樹脂組成物を硬化させる際に、活性エネルギー線として紫外線を利用する場合は、これらの添加剤が空気界面にブリードすることにより、酸素による樹脂の硬化阻害を低下させることができる。したがって、照射強度が比較的低い条件下においても低反射ハードコート樹脂組成物を硬化させて被覆を形成することができる。
シリコーン系、フッソ系の添加剤の添加量は、低反射ハードコート樹脂組成物100重量部に対して0.01〜0.5重量部が適当である。
【0036】
本発明においては、例えば、(A)成分と、(B)成分を適当な溶剤に分散、あるいは溶解させたものと、(C)光重合開始剤などの他の成分を混合した低反射ハードコート樹脂組成物を、プラスチックなどからなる基材の表面に塗布し、(C)光重合開始剤の活性ネルギー線として紫外線などを照射することによって、低反射機能と、耐引っ掻き性、耐擦り傷性、耐薬品性などを備えた優れたハードコート膜を形成することができる。
(B)成分を分散あるいは溶解させる溶剤としては、特に限定しないが、2−ブタノン、イソプロピルアルコール、トルエンなどを例示することができる。また、溶剤の使用量は特に限定しないが、(B)成分に対して10〜90重量%程度用いられる。
【0037】
基材としては、このハードコート膜の低反射機能を生かすために、上述のような光部品が好適である。その材料は特に限定しないが、このハードコート膜はプラスチックの保護に適した十分な硬度を有しているため、プラスチック成形品が好適である。基材(プラスチック成型品本体)を構成するプラスチックとしては用途に応じて種々のものが選択されるが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、シアヌル酸トリアリルエステル(TAC)、ポリエーテルスルホン(PES)などを例示することができる。
【0038】
また、本発明の低反射ハードコート樹脂組成物を用いると、基材の表面形状にそって(追従して)、均一な厚さの低反射機能層((A)成分からなる上層)が形成される。したがって、上述のように防眩性付与のために凹凸を形成した光部品などにおいても、設計通りの性能を発揮させることができる。また、平滑な表面にも基材の表面の形状通りの平滑な低反射機能層を、特別な処理を行わずに形成することができる。
なお、ハードコート膜の膜厚は用途によって適宜設定されるもので、特に限定しないが、例えば2〜20μm程度とされる。
【0039】
なお、(C)光重合開始剤を配合し、その活性エネルギー線として紫外線を用いる場合は、例えば高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアークなどの光源を利用することができる。
一般に、フィラーを含まない透明なハードコート膜に対しては高圧水銀灯が使用される。また、フィラーを含む場合や厚いハードコート膜を硬化させるにはメタルハライドランプが一般的に使用される。
【0040】
電子線を利用して硬化させる場合は、(C)光重合開始剤を含まない組成の光硬化性低反射ハードコート樹脂組成物を用い、以下のような電子線を作用させる。
例えばコックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器から放出される50〜1000KeV、好ましくは100〜300KeVのエネルギーを有する電子線を利用することが好ましい。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例を示して詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、「部」および「%」は特に断りがない限り、重量基準である。
<実施例1>
まず、以下のようにして(A)成分を製造した。
すなわち、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン70g、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン30gに対し、イソプロピルアルコールを37g加え、撹拌した後、0.05N希塩酸29gを約10℃で30分かけて滴下し、さらに室温で6時間熟成させることによって、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシランと3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解物を製造した。
ついで、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシランと3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解溶液50gとコロイダルシリカのIPA分散液(IPA−ST:シリカ固形分30wt%、日産化学社製)200gを混合し、室温で4時間熟成させた。
【0042】
一方、(B)成分(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート20g、ペンタエリスリトールトリアクリレート60g、トリメチロールプロパントリアクリレート20g、イソプロピルアルコール40g)と、(C)成分(光重合開始剤)(Darocure 1173、日本チバガイギー社製)4g)を混合した。
【0043】
そして、この(B)成分および(C)成分に、(A)成分を1.6g配合することによって低反射ハードコート樹脂組成物を作製した。
【0044】
ついで、この低反射ハードコート樹脂組成物を、厚さ150μmの両面易接着処理ポリエステルフィルムの片面に、ワイヤーバーコーティングによって乾燥膜厚が約5μmとなるように形成した後、塗膜側から高圧水銀UVランプ(120W/cm)の紫外線を、積算光量400mJ/m2の条件で照射し、硬化処理することによってハードコート膜を作製した。得られたハードコート膜を以下の方法で評価した。
なお、このハードコート膜においては、nd=λ/4の関係式を満足するように設計し、nは1.47、dは93.5nm、λは550nmとした。
【0045】
(1)光学特性
分光光度計により入射角5゜で550nmにおける反射率を測定した。
(2)鉛筆硬度
異なる硬度の鉛筆を用い、1Kg荷重下で、JIS K5400で示される試験法での傷の有無を判定した。
(3)耐擦傷性
#0000のスチールウールにより、ハードコート膜の表面を400gの荷重をかけながら10回摩擦し、傷の発生の有無および傷の程度を目視により観察し、以下の判定基準にしたがって評価した。
A:傷の発生が全く認められない。
B:数本の細い傷が認められる。
C:無数の傷が認められる。
【0046】
ハードコート膜の反射率は1.9%であり、良好な低反射機能が得られた。また、鉛筆硬度は3H、耐擦傷性はAであり、ハードコート膜としての機械強度も良好であった。
なお、(A)成分を配合せず、(B)成分および(C)成分のみからなる組成物からハードコート膜を形成したところ、その反射率は4.6%であった。
【0047】
<実施例2>
実施例1の低反射ハードコート樹脂組成物に架橋アクリル微粒子(MR−2G,平均粒子径:0.9μm,総研化学社製)を加え、塗布乾燥膜厚が5μmのときHaze値が10%となるように配合量を調整した防眩性を付与した低反射ハードコート樹脂組成物を作製し、ハードコート膜を形成した。
なお、Haze値は防眩性を評価する値であって、ASTM D 1003−61にしたがって測定することができる。
また、このハードコート膜においては、nd=λ/4の関係式を満足するように設計し、nは1.47、dは93.5nm、λは550nmとした。
【0048】
得られたハードコート膜の反射率は1.2%であり、良好な低反射機能が得られた。また、鉛筆硬度は2Hから3H、耐擦傷性はAであり、ハードコート膜としての機械強度は良好であった。
【0049】
<比較例>
実施例2の低反射ハードコート樹脂組成物において、(A)成分を配合しない樹脂組成物を製造し、実施例1と同様の条件で硬化させ、乾燥膜厚約5μmの下層膜を作製した。
ついで、実施例1の(A)成分に光重合開始剤(Darocure 1173、日本チバガイギー社製)を5wt%配合した組成物を、前記下層膜上に、上層膜の光学膜厚がnd=550/4nmになるように濃度調整して塗布し、同様の条件で硬化させ、下層膜の上に上層膜を形成し、ハードコート膜とした。
なお、nは1.47、dは93.5nmであった。
【0050】
このハードコート膜の反射率は2.1%であり、(A)成分からなる層と(B)成分からなる層を同時に形成してハードコート膜を得た実施例2の結果(1.2%)より劣った。
【0051】
これは、比較例においては、(B)成分からなる下層膜と、(A)成分からなる上層膜を別々の工程で形成したため、下層膜が基材表面の凹凸に追従せず、凹部に厚く、凸部に薄く形成され、その結果、実施例2のハードコート膜と比較して反射率が増加したものと考えられる。
そして、このように設計通りの基材表面の形状が得られなかったため、ハードコート膜の形成により、初期設計時の防眩性より低下し、Haze値が10%から7.4%に低下したものと考えられる。また、鉛筆硬度は2H、耐擦傷性はBであり、ハードコートとしての機械強度も低下した。これは、下層膜と上層膜との密着力が弱いことに起因するものと考えられる。
【0052】
このように本発明に係る実施例においては、(A)成分と(B)成分との混合物からハードコート被膜を形成するため、主にハードコート膜としての機械的な特性を担う(B)成分からなる下層と、光部品に適した低反射機能を担う(A)成分からなる上層をひとつの工程で得ることができ、各層の特性を十分に発揮させ、かつ各層の密着性が良好なハードコート膜が得られることが明らかとなった。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては、相分離に基づく光学干渉膜の形成を特徴とするため、防眩性の付与を目的として微粒子をハードコート組成物に配合し、塗膜表面に凹凸を形成する場合にも、この表面の凹凸形状に追従した低屈折率の光学干渉膜をウェットコーティングにて形成することができる。また、一工程で低反射機能を有するハードコート膜を製造できるため、製品の低価格化が達成できる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a low-reflective hard coat resin composition for forming a hard coat film formed on the surface of an optical component such as various displays, lenses, mirrors, goggles, and window glass, and particularly to an optical component. The present invention relates to a low reflection hard coat resin composition capable of forming a hard coat film having a suitable low reflection function and excellent properties as a hard coat film such as scratch resistance, scratch resistance and chemical resistance. Specifically, a low-reflection hard coat capable of forming a hard coat film suitable for screen protection of various display devices such as liquid crystal display devices, CRT display devices, plasma display devices, electrochromic display devices, light-emitting diode display devices, EL display devices, etc. The present invention relates to a resin composition.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, after providing a hard coat layer made of irradiation (UV / EB) curable acrylic / methacrylic resin, thermosetting silicone resin, etc. on the surface of a substrate such as glass or plastic used for optical components, There is a known method of obtaining an optical multilayer film by optical interference such as an antireflection film by forming an optical thin film layer by dry coating such as vapor deposition or sputtering using an inorganic oxide such as titanium oxide or silicon oxide. ing.
[0003]
Also, after providing a hard coat layer made of irradiation (UV / EB) curable acrylic / methacrylic resin, thermosetting silicone resin, etc. on the base material, wet coating is performed using a metal alkoxide or the like as a starting composition, and an optical thin film A method of forming a layer and obtaining an antireflection film is known. In this method, a method using Si as a low refractive material and an alkoxide such as Ti or Zr as a high refractive material has been proposed.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-described dry coating method has a problem that the apparatus is expensive, the film forming speed is low, and the productivity is low.
Further, in the above-described wet coating method, there is a problem in productivity because the dry polymerization of the metal alkoxide is performed under high temperature and long time conditions. In addition, when an antireflection film is formed by this method on a substrate provided with antiglare properties by forming irregularities on the surface, the thickness of the hard coat film is thick at the concave portion of the substrate, and at the convex portion Since the thickness is reduced, there is a problem in that the reflectance increases from the design value.
In any of these methods, since a process of laminating an optical thin film layer after providing a hard coat layer on a substrate is performed, the yield decreases due to the large number of processes, and the price of the product increases. There was a problem of inviting.
[0005]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and provides a hard coat film having a low reflection function suitable for optical components and scratch resistance, scratch resistance, chemical resistance, etc. that can sufficiently protect the substrate. It is an object of the present invention to provide a technique capable of improving productivity, product yield, and the like in a simple process.
Furthermore, it aims at providing the technique which can form the membrane | film | coat of uniform thickness irrespective of the shape of the surface of a base material.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present inventionMethod for producing hard coat film(A) a hydrolyzate of a perfluoroalkyl group-containing silane and an acrylic or methacryl functional silane;The average particle size is 1-100 nmA mixture of metal oxide fine particles and (B) a polyfunctional acrylate or methacrylateThe resin composition is applied to a substrate and cured to form a hard coat film having a phase separation structure including an upper layer composed of the component (A) and a lower layer composed of the component (B).It is characterized by that.SaidIn the resin composition,further(C) A photopolymerization initiator can be blended. The perfluoroalkyl group-containing silane is represented by the following general formula (1):
[0007]
[Chemical Formula 3]
[0008]
(Wherein R1Represents an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, and n is an integer of 1 to 12. )
It is preferable that it is a compound represented by these.
The acrylic or methacrylic functional silane is represented by the following general formula (2):
[0009]
[Formula 4]
[0010]
(Wherein R1Is a hydrogen atom or a methyl group, R2Is a divalent organic group having 3 to 6 carbon atoms, R3, R4Is a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group, and a is an integer of 0-2. ) Is preferable. The average particle diameter of the metal oxide fine particles is preferably 5 to 100 nm. further,In the resin composition, Average particle size0.5From the viewpoint of antiglare properties, it is preferable to add inorganic or organic fine particles of ˜100 μm.SaidThe hard coat film has the following relational expression nd = λ / 4 (where n is the refractive index of the component (A), d is the film thickness of the layer comprising the component (A), and λ is detection of the reflected light of the hard coat film) Satisfying the center sensitivity wavelength) is preferable from the viewpoint of a low reflection function.The present invention also provides a method for producing a plastic molded product, wherein a plastic molded product body is used as the substrate, and the hard coat film is formed by the method for producing a hard coat film of the present invention. The plastic molded product body is preferably an optical component.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
First, each component of (A)-(C) mix | blended with the low reflection hard coat resin composition of this invention is demonstrated in detail.
[0012]
(A) Mixture of perfluoroalkyl group-containing silane and acrylic or methacrylic functional silane hydrolyzate and metal oxide fine particles
Among the components (A), the perfluoroalkyl group-containing silane contributes to the antifouling performance and low refractive index of the hard coat film surface.
As the perfluoroalkyl group-containing silane, those represented by the general formula (1) are preferable. In formula (1), R1Represents an alkyl group having 1 to 5, preferably 1 to 3 carbon atoms, and n is an integer of 1 to 12, preferably 5 to 12.
Specific examples include trifluoropropyltrimethoxysilane, trifluoropropyltriethoxysilane, tridecafluorooctyltrimethoxysilane, tridecafluorooctyltriethoxysilane, heptadecafluorodecyltrimethoxysilane, heptadecafluorodecyltriethoxysilane. Etc. These can be used alone or in combination of two or more.
[0013]
Acrylic or methacrylic functional silane is a component that contributes to crosslinking and curing as a hard coat film, and a compound represented by the general formula (2) is preferable.
In formula (2), R1Is a hydrogen atom or a methyl group, R2Is a divalent organic group having 3 to 6 carbon atoms, preferably 3 to 5 carbon atoms, RThree, RFourIs a substituted or unsubstituted monovalent hydrocarbon group, and a is an integer of 0-2.
Specific examples include 3-acryloxypropyltrimethoxysilane, 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 3-acryloxypropylmethyldimethoxysilane, 3-methacryloxypropylmethyldimethoxysilane, 3-acryloxypropyltriethoxysilane, Examples include 3-methacryloxypropyltriethoxysilane.
[0014]
The perfluoroalkyl group-containing silane and the acryl or methacryl functional silane are used in a mixture such that the weight ratio is, for example, 1:99 to 80:20, preferably 10:90 to 70:30. When these compounding ratios are not satisfied, the effects of both cannot be sufficiently exhibited.
[0015]
And the hydrolyzate of a perfluoroalkyl group containing silane and an acryl or methacryl functional silane can be obtained as follows.
That is, pure water is added to these compounds and mixed. Alternatively, acidic water to which an acid such as hydrochloric acid, nitric acid, sulfuric acid, acetic acid, oxalic acid, citric acid, tartaric acid is added as a catalyst, or a base such as ammonia, sodium hydroxide, potassium hydroxide, monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine Add basic water added as a catalyst and stir.
At this time, the progress of hydrolysis can be adjusted by controlling the amount of water added. In general, the amount of water added is preferably equimolar or more with respect to the hydrolyzable group of the compound to be hydrolyzed, specifically, for example, 1.0 to 2.0 times mol. Further, for the purpose of homogenizing the hydrolysis reaction system, a solvent such as methanol, ethanol, propanol, isopropyl alcohol or the like can be added in an amount of about 10 to 80% by weight with respect to water.
[0016]
The metal oxide fine particles have a hydroxyl group on the particle surface and can undergo a dehydration condensation reaction with the hydrolyzate described above.
By blending the metal oxide fine particles, the refractive index of the hard coat film can be lowered to give a low reflection function, and the surface hardness and abrasion resistance can be given to the hard coat film.
As the metal oxide fine particles, a colloidal metal oxide in which a metal oxide is dispersed in water or an organic solvent is generally used. The average particle diameter of the metal oxide fine particles is 1 to 100 nm, preferably 5 to 100 nm, and more preferably 5 to 70 nm. If it is less than 1 nm, the surface hardness of the hard coat film may not be improved. Further, if it exceeds 100 nm, the transparency is lowered, which is inconvenient.
[0017]
Specific examples of the metal oxide fine particles include those composed of silica, alumina, titania, antimony, tin oxide, tungsten oxide and the like, and these can be used alone or in combination of two or more. . Particularly in the present invention, colloidal silica having a relatively low refractive index and good transparency is preferred.
[0018]
The mixture of the hydrolyzate and metal oxide fine particles described above may be produced by mixing the metal oxide fine particles after producing the hydrolyzate, or may have a perfluoroalkyl group-containing silane and acrylic or methacrylic functionality in advance. It can also be obtained by hydrolyzing silane mixed with metal oxide fine particles.
[0019]
In the component (A), the amount of hydrolysis is such that the perfluoroalkyl group-containing silane and the acryl or methacryl functional silane can form a monomolecular layer on the surface of the metal oxide fine particles. It is preferable. Specifically, the perfluoroalkyl group-containing silane and the acrylic or methacrylic functional silane are 0.5 to 40 parts by weight, preferably 1.0 to 20 parts by weight, based on 100 parts by weight of the solid content of the metal oxide fine particles. It is blended to become.
[0020]
(B) Multifunctional acrylate or methacrylate
The polyfunctional acrylate or methacrylate is preferably a compound having 3 or more (substantially 3 to 6) (meth) acryloyl groups from the viewpoint of satisfying the surface hardness and scratch resistance as a hard coat.
[0021]
Specifically, examples of the compound having three (meth) acryloyl groups include trimethylolpropane tri (meth) acrylate, ethylene oxide-modified trimethylolpropane tri (meth) acrylate, and propylene oxide-modified trimethylolpropane tri (meth). Acrylate, tris [(meth) acryloxyethyl] isocyanurate, caprolactone-modified tris [(meth) acryloxyethyl] isocyanurate, pentaerythritol tri (meth) acrylate, alkyl-modified dipentaerythritol tri (meth) acrylate, etc. .
Examples of the compound having four (meth) acryloyl groups include trimethylolpropane tetra (meth) acrylate, pentaerythritol tetra (meth) acrylate, alkyl-modified dipentaerythritol tetra (meth) acrylate, and the like.
[0022]
Examples of the compound having five (meth) acryloyl groups include dipentaerythritol penta (meth) acrylate and alkyl-modified dipentaerythritol penta (meth) acrylate.
Examples of the compound having 6 (meth) acryloyl groups include dipentaerythritol hexa (meth) acrylate and caprolactone-modified dipentaerythritol hexa (meth) acrylate.
[0023]
These compounds can be used alone or in combination of two or more.
Among these exemplified compounds, dipentaerythritol penta (meth) acrylate, dipentaerythritol hexa (meth) acrylate, or a mixture containing these is particularly preferable from the viewpoint of scratch resistance.
[0024]
Moreover, the reactive diluent for viscosity adjustment can be mix | blended with (B) component.
For example, relatively low viscosity 1,6-hexanediol di (meth) acrylate, tripropylene glycol di (meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, hexanediol (meth) acrylate, pentaerythritol tri (meth) acrylate, Bifunctional or higher functional monomers and oligomers such as trimethylolpropane tri (meth) acrylate, dipentaerythritol hexa (meth) acrylate, neopentyl glycol di (meth) acrylate, and monofunctional monomers.
[0025]
Specifically, for example, acrylic esters such as N-vinylpyrrolidone, ethyl acrylate, propyl acrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, isopropyl methacrylate, butyl methacrylate, hexyl methacrylate, isooctyl methacrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, cyclohexyl methacrylate , Methacrylic acid esters such as nonylphenyl methacrylate; derivatives such as tetrahydrofurfuryl methacrylate and its caprolactone modified product; styrene, α-methylstyrene, acrylic acid, and the like. It can be used by mixing.
The amount of the reactive diluent is 5 to 50% by weight, preferably 10 to 30% by weight, based on the polyfunctional acrylate or methacrylate.
[0026]
In addition, these (A) component and (B) component act as follows in the hard coat film which consists of a low reflection hard coat resin composition.
First, in the component (A), the hydroxyl group on the surface of the metal oxide fine particles and the silanol group of the hydrolyzate undergo a dehydration condensation reaction, resulting in a perfluoroalkyl group that contributes to antifouling properties and low refractive index, An acryloyl or methacryloyl group that contributes to the crosslinking and hardening of the film is chemically immobilized on the surface of the metal oxide fine particles.
[0027]
For example, as described later, the component (A) and the component (B) dispersed and dissolved in an appropriate solvent are mixed to form a low-reflective hard coat resin composition, which is applied to a substrate, and this coating film When the hard coat film is formed by curing, the component (A) having a relatively low surface energy moves to the interface with air, that is, the outermost surface of the coating film during this forming step.
As a result, a phase separation membrane structure having an upper layer composed of the component (A) on the surface side and a lower layer composed of the component (B) below it is formed. At this time, a clear interface is formed between the upper layer and the lower layer by the metal oxide fine particles blended in the component (A), and the metal oxide fine particles at the interface function as an optical interference film.
[0028]
And, preferably, the optical thickness of the upper layer is set to be ¼ of the detection center sensitivity wavelength (center wavelength of the peak of the detected wavelength spectrum) λ of the reflected light of the hard coat film, thereby reducing the reflection. Function can be realized.
The optical film thickness means the product of the refractive index n of the component (A) and the film thickness d of the upper layer composed of the component (A).
That is, this relationship is
nd = λ / 4
Can be expressed as
The film thickness d can be adjusted by the blending ratio of the component (A) and the component (B). In addition, (lambda) is a visible light region (360-830 nm) normally.
[0029]
(C) Photopolymerization initiator
(C) As a photopolymerization initiator, benzoin such as radical-generating benzoin, benzoin methyl ether, benzoin ethyl ether, benzoin isopropyl ether, benzylmethyl ketal, and alkyl ethers thereof;
Acetophenones such as acetophenone, 2,2, -dimethoxy-2-phenylacetophenone, 1-hydroxycyclohexyl phenyl ketone;
Anthraquinones such as methylanthraquinone, 2-ethylanthraquinone and 2-amylanthraquinone; thioxanthones such as thioxanthone, 2,4-diethylthioxanthone and 2,4-diisopropylthioxanthone;
Ketals such as acetophenone dimethyl ketal and benzyl dimethyl ketal;
Examples include benzophenones such as benzophenone and 4,4-bismethylaminobenzophenone, and azo compounds.
These can be used alone or as a mixture of two or more.
[0030]
The photopolymerization initiator (C) is a photoinitiator such as a tertiary amine such as triethanolamine or methyldiethanolamine; a benzoic acid derivative such as 2-dimethylaminoethylbenzoic acid or ethyl 4-dimethylaminobenzoate. Can be used in combination.
[0031]
(C) The usage-amount of a photoinitiator is 0.5-20 weight part with respect to 100 weight part of polymeric resin components, Preferably it is 1-15 weight part. If it is less than 0.5% by weight, it is difficult to initiate the polymerization, and if it exceeds 20% by weight, the effect is saturated. The polymerizable resin component is a polyfunctional acrylate or methacrylate as the component (B).
In addition, (C) a photoinitiator is not necessarily essential and it is not necessary to mix | blend, when hardening a low reflection hard coat resin composition using an electron beam so that it may mention later.
[0032]
Furthermore, organic or inorganic fine particles can be blended in the low reflection hard coat resin composition of the present invention as required. By blending these organic or fine particles, antiglare properties can be imparted.
The average particle size of the organic or inorganic fine particles is 0.1 to 100 μm, preferably 0.5 to 5.0 μm. If it is less than 0.1 μm, the effect of addition cannot be obtained, and if it exceeds 100 μm, the resolution of the transmitted image of the hard coat film may be lowered.
[0033]
As the organic fine particles, for example, hard fine particles having an appropriate cross-linked structure inside the particles and less swelled by an ultraviolet curable resin, a monomer, a solvent, or the like are preferable. For example, particle internal cross-linked styrene resin, styrene-acrylic copolymer resin, acrylic resin, divinylbenzene resin, silicone resin, urethane resin, melamine resin, styrene-isoprene resin, benzoguanamine resin, or these resins For example, a microgel mainly composed of the above can be used.
As the inorganic fine particles, silica or the like is preferable from the viewpoint of the transparency of the hard coat film.
[0034]
The compounding amount of the organic or inorganic fine particles is 1 to 30% by weight, preferably 3 to 15% by weight, based on the low reflection hard coat resin composition. If it is less than 1% by weight, the effect of addition cannot be obtained, and if it exceeds 30% by weight, the effect is saturated.
[0035]
In addition, the low reflection hard coat resin composition of the present invention may contain a small amount of known general paint additives within a range that does not affect the intended function.
For example, silicone-based or fluorine-based additives that impart leveling, surface slip properties, etc. are effective in preventing scratches on the surface of the hard coat film. Furthermore, when these additives use ultraviolet rays as active energy rays when curing the resin composition as will be described later, these additives bleed to the air interface to cure the resin by oxygen. Inhibition can be reduced. Therefore, the coating can be formed by curing the low-reflective hard coat resin composition even under relatively low irradiation intensity.
The addition amount of the silicone-based or fluorine-based additive is suitably 0.01 to 0.5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the low reflection hard coat resin composition.
[0036]
In the present invention, for example, a low-reflective hard coat in which component (A) and component (B) are dispersed or dissolved in a suitable solvent and (C) other components such as a photopolymerization initiator are mixed. The resin composition is applied to the surface of a base material made of plastic or the like, and (C) is irradiated with ultraviolet rays or the like as an active energy ray of a photopolymerization initiator, thereby having a low reflection function, scratch resistance, scratch resistance, An excellent hard coat film having chemical resistance and the like can be formed.
(B) Although it does not specifically limit as a solvent which disperse | distributes or melt | dissolves a component, 2-butanone, isopropyl alcohol, toluene etc. can be illustrated. Moreover, the usage-amount of a solvent is although it does not specifically limit, About 10 to 90 weight% is used with respect to (B) component.
[0037]
As the substrate, the above-described optical component is suitable for taking advantage of the low reflection function of the hard coat film. The material is not particularly limited, but since the hard coat film has a sufficient hardness suitable for protection of plastic, a plastic molded product is preferable. Various plastics are selected as the plastic composing the base material (plastic molded product body) depending on the application. For example, polyethylene terephthalate (PET), polymethyl methacrylate (PMMA), polycarbonate (PC), trian cyanurate Examples include allyl ester (TAC) and polyethersulfone (PES).
[0038]
Further, when the low reflection hard coat resin composition of the present invention is used, a low reflection functional layer (upper layer composed of the component (A)) having a uniform thickness is formed along (following) the surface shape of the substrate. Is done. Therefore, the performance as designed can be exhibited even in an optical component or the like in which irregularities are formed to impart antiglare properties as described above. In addition, a smooth low-reflective function layer having a smooth surface according to the shape of the surface of the substrate can be formed without any special treatment.
The film thickness of the hard coat film is appropriately set depending on the application and is not particularly limited, but is, for example, about 2 to 20 μm.
[0039]
When (C) a photopolymerization initiator is blended and ultraviolet rays are used as the active energy ray, a light source such as a high pressure mercury lamp, a low pressure mercury lamp, an ultrahigh pressure mercury lamp, a metal halide lamp, a carbon arc, or a xenon arc is used. Can do.
In general, a high-pressure mercury lamp is used for a transparent hard coat film containing no filler. In addition, a metal halide lamp is generally used when a filler is included or a thick hard coat film is cured.
[0040]
When curing using an electron beam, (C) a photocurable low reflection hard coat resin composition having a composition not containing a photopolymerization initiator is used, and the following electron beam is allowed to act.
For example, energy of 50 to 1000 KeV, preferably 100 to 300 KeV, emitted from various electron beam accelerators such as Cockloftwald type, Bandecraft type, resonant transformer type, insulated core transformer type, linear type, dynamitron type, and high frequency type. It is preferable to use an electron beam.
[0041]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is shown and this invention is demonstrated in detail, this invention is not limited to this Example. “Parts” and “%” are based on weight unless otherwise specified.
<Example 1>
First, the component (A) was produced as follows.
That is, after adding 37 g of isopropyl alcohol to 70 g of tridecafluorooctyltrimethoxysilane and 30 g of 3-acryloxypropyltrimethoxysilane and stirring, 0.05 g of diluted hydrochloric acid 29 g was added dropwise at about 10 ° C. over 30 minutes. Furthermore, the hydrolyzate of tridecafluorooctyltrimethoxysilane and 3-acryloxypropyltrimethoxysilane was produced by aging at room temperature for 6 hours.
Next, 50 g of a hydrolyzed solution of tridecafluorooctyltrimethoxysilane and 3-acryloxypropyltrimethoxysilane and 200 g of an IPA dispersion of colloidal silica (IPA-ST: silica solid content 30 wt%, manufactured by Nissan Chemical Co., Ltd.) were mixed. Aged at room temperature for 4 hours.
[0042]
On the other hand, component (B) (dipentaerythritol hexaacrylate 20 g, pentaerythritol triacrylate 60 g, trimethylolpropane triacrylate 20 g, isopropyl alcohol 40 g), and component (C) (photopolymerization initiator) (Darocur 1173, Nippon Ciba-Geigy Corporation) 4 g) was mixed.
[0043]
And the low reflection hard coat resin composition was produced by mix | blending 1.6g of (A) component with this (B) component and (C) component.
[0044]
Next, this low-reflective hard coat resin composition was formed on one side of a 150 μm-thick double-sided easily-adhesive polyester film so that the dry film thickness was about 5 μm by wire bar coating, and then high-pressure mercury was applied from the coating side. UV light from a UV lamp (120 W / cm), integrated light quantity 400 mJ / m2The hard coat film | membrane was produced by irradiating on these conditions and performing a hardening process. The obtained hard coat film was evaluated by the following method.
This hard coat film was designed to satisfy the relational expression of nd = λ / 4, where n was 1.47, d was 93.5 nm, and λ was 550 nm.
[0045]
(1) Optical characteristics
The reflectance at 550 nm was measured at an incident angle of 5 ° with a spectrophotometer.
(2) Pencil hardness
Using pencils of different hardness, the presence or absence of scratches in the test method shown in JIS K5400 was determined under a 1 kg load.
(3) Scratch resistance
The surface of the hard coat film was rubbed 10 times with a # 0000 steel wool while applying a load of 400 g, the presence or absence of scratches and the extent of the scratches were visually observed and evaluated according to the following criteria.
A: No scratches are observed.
B: Several thin scratches are observed.
C: Countless scratches are observed.
[0046]
The reflectance of the hard coat film was 1.9%, and a good low reflection function was obtained. The pencil hardness was 3H, the scratch resistance was A, and the mechanical strength as a hard coat film was also good.
In addition, when the hard coat film was formed from the composition consisting only of the component (B) and the component (C) without blending the component (A), the reflectance was 4.6%.
[0047]
<Example 2>
When a crosslinked acrylic fine particle (MR-2G, average particle size: 0.9 μm, manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.) is added to the low-reflective hard coat resin composition of Example 1, the haze value is 10% when the coating dry film thickness is 5 μm. A low-reflective hard coat resin composition imparted with antiglare properties with the blending amount adjusted was prepared, and a hard coat film was formed.
The Haze value is a value for evaluating anti-glare properties and can be measured according to ASTM D 1003-61.
The hard coat film was designed so as to satisfy the relational expression of nd = λ / 4, where n was 1.47, d was 93.5 nm, and λ was 550 nm.
[0048]
The reflectance of the obtained hard coat film was 1.2%, and a good low reflection function was obtained. The pencil hardness was 2H to 3H, the scratch resistance was A, and the mechanical strength as a hard coat film was good.
[0049]
<Comparative example>
In the low reflection hard coat resin composition of Example 2, a resin composition containing no component (A) was produced and cured under the same conditions as in Example 1 to produce a lower layer film having a dry film thickness of about 5 μm.
Next, a composition in which 5 wt% of a photopolymerization initiator (Darocur 1173, manufactured by Ciba Geigy Japan) was blended with the component (A) of Example 1 on the lower film, the optical film thickness of the upper film was nd = 550 / The concentration was adjusted to 4 nm and the coating was applied and cured under the same conditions to form an upper layer film on the lower layer film to obtain a hard coat film.
In addition, n was 1.47 and d was 93.5 nm.
[0050]
The reflectivity of this hard coat film was 2.1%, and the result of Example 2 in which a hard coat film was obtained by simultaneously forming a layer comprising the component (A) and a layer comprising the component (B) (1.2 %).
[0051]
This is because in the comparative example, the lower layer film made of the component (B) and the upper layer film made of the component (A) were formed in separate steps, so the lower layer film did not follow the unevenness on the surface of the base material and was thick in the recesses. As a result, it is considered that the reflectance is increased as compared with the hard coat film of Example 2.
And since the shape of the base-material surface as designed was not obtained in this way, formation of the hard coat film lowered the anti-glare property at the initial design, and the Haze value decreased from 10% to 7.4%. It is considered a thing. Further, the pencil hardness was 2H, the scratch resistance was B, and the mechanical strength as a hard coat was also lowered. This is considered due to the weak adhesion between the lower layer film and the upper layer film.
[0052]
Thus, in the Example which concerns on this invention, in order to form a hard-coat film from the mixture of (A) component and (B) component, it mainly bears the mechanical characteristic as a hard-coat film | membrane (B) component Can be obtained in one process, and the upper layer composed of the component (A) responsible for the low reflection function suitable for optical components can be obtained in a single process, and the characteristics of each layer can be fully exerted, and the adhesion of each layer is good It became clear that a coat film was obtained.
[0053]
【The invention's effect】
As described above, since the present invention is characterized by the formation of an optical interference film based on phase separation, fine particles are blended into the hard coat composition for the purpose of imparting antiglare properties, and the coating film surface is uneven. Also in the case of forming, an optical interference film having a low refractive index that follows the uneven shape of the surface can be formed by wet coating. Moreover, since a hard coat film having a low reflection function can be manufactured in one step, the price of the product can be reduced.
Claims (9)
前記(A)成分からなる上層と、前記(B)成分からなる下層を備えた相分離構造を有するハードコート膜を形成することを特徴とするハードコート膜の製造方法。 (A) A mixture of a perfluoroalkyl group-containing silane and an acrylic or methacrylic functional silane hydrolyzate , metal oxide fine particles having an average particle diameter of 1 to 100 nm , and (B) a polyfunctional acrylate or methacrylate. Apply the resin composition to the substrate, cure it,
A method for producing a hard coat film, comprising forming a hard coat film having a phase separation structure comprising an upper layer comprising the component (A) and a lower layer comprising the component (B).
nd=λ/4
(式中、nは(A)成分の屈折率、dは(A)成分からなる層の膜厚、λはハードコート膜の反射光の検出中心感度波長を示す。)を満足することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のハードコート膜の製造方法。 The hard coat film has the following relational expression nd = λ / 4
(Where n is the refractive index of the component (A), d is the thickness of the layer comprising the component (A), and λ is the detection center sensitivity wavelength of the reflected light of the hard coat film). The method for producing a hard coat film according to any one of claims 1 to 6.
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