JP3861472B2 - Cosmetic material - Google Patents
Cosmetic material Download PDFInfo
- Publication number
- JP3861472B2 JP3861472B2 JP26001298A JP26001298A JP3861472B2 JP 3861472 B2 JP3861472 B2 JP 3861472B2 JP 26001298 A JP26001298 A JP 26001298A JP 26001298 A JP26001298 A JP 26001298A JP 3861472 B2 JP3861472 B2 JP 3861472B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- sheet
- crystalline polypropylene
- pattern
- decorative sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は建築内装材、建具の表面、家電品の表面材等に用いられる化粧シートに関するもので木質ボード類、無機系ボード類、金属板等に貼り合わせて化粧板として用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、前記建築内装材、建具の表面、家電品の表面材等の用途に用いられる化粧シートとしては塩化ビニル製のシートが用いられてきた。しかし、塩化ビニル樹脂は焼却時に塩化水素ガスが発生し、酸性雨やダイオキシンの要因になるとも言われており、さらにはシートに添加された可塑剤のブリードアウト問題も持ち上がっており、近年環境問題の観点から塩化ビニル樹脂を用いない化粧シートが要求されつつある。
【0003】
上記理由により近年、塩化ビニル製化粧シートに替わる化粧シートとしてオレフィン系樹脂を使用した化粧シートが数多く提案されている。(例えば特開平2ー128843号、特開平4ー83664号、特開平6ー1881号、特開平6ー198831号、特開平9ー328562号など)
【0004】
しかし、これらの方法では塩化ビニル樹脂を使用しないことにより、焼却時の有毒ガス等の発生は無くなるが、一般的なポリプロピレンシートもしくは軟質ポリプロピレンシートを使用しているため表面の耐傷付き性が無く、従来の塩化ビニル製の化粧シートの表面傷付き性からは、はるかに劣っているものであった。また、シートの柔らかさに起因するものと考えられるが、丸鋸やルーダー等による切削加工時にバリが発生しやすいものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記のような一般的なポリプロピレンや軟質ポリプロピレンの抱える表面傷付き性と、切削時のバリ発生と言う問題点を解決するためになされたもので有り、その課題とするところは、従来の塩化ビニル製の化粧シートに匹敵する、若しくはそれを上回る表面傷付き性を持ち、切削加工時にバリの発生しない化粧シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するための本発明の請求項1に係る発明は、 アイソタクティックインデックス(沸騰デカン可溶残分)が95%以上である高結晶性ポリプロピレンを主成分とする樹脂からなり、引張弾性率が3000〜20000kgf/cm2、曲げ初期弾性率が10000〜30000kgf/cm2、ロックウエル硬度が80〜120であるオレフィン系樹脂層を少なくとも具備する化粧シートと、木質ボード、無機系ボード、金属ボードとを接着剤を介して貼り合わせ、貼り合わせた後に少なくとも前記化粧シートに対して切削加工をおこなったことを特徴とする化粧材である。
【0008】
【発明の実施形態】
本発明の化粧シートに用いられるオレフィン系樹脂層としては、引張弾性率が3000〜20000kgf/cm2 、好ましくは4000〜15000kgf/cm2 、曲げ初期弾性率が10000〜30000kgf/cm2 、好ましくは15000〜25000kgf/cm2 、及びロックウエル硬度が80〜120、好ましくは85〜110であることが重要である。
【0009】
これらの範囲を逸脱すると耐傷付き性向上及び切削加工時のバリ抑制という本発明の目的が達せられなくなる。
これらの数値は、上記請求項に記載したそれぞれ引張弾性率3000〜20000kgf/cm2 、曲げ初期弾性率10000〜30000kgf/cm2 、ロックウエル硬度80〜120の数値範囲以下の物性では、シートがいわゆる軟らか過ぎて傷がつきやすく伸びやすいがために切削時にバリが発生するもので、上記請求項に記載した数値範囲以上の数値であれば目的としては満足するものである。
しかしながら用途によってVカット加工等の施される場合は、折り曲げ端部に白化が発生する可能性が有るので、上記数値範囲の上限内に収めることが望ましい。
【0010】
また、前記オレフィン系樹脂層においては、アイソタクティックインデックス(沸騰デカン可溶残分)が95%以上である高結晶性ポリプロピレンを主成分とすることが好ましく、アイソタクティックインデックスが95%以下の通常の結晶性のポリプロピレンを使用すると、引張弾性率、曲げ初期弾性率、ロックウエル硬度が、本発明で規定する数値範囲外となり、本発明の目的である、耐傷付き性の向上と切削時のバリ抑制の実現が困難なものとなる。
【0011】
上記した高結晶性ポリプロピレンは、プロピレンの単独重合体すなわちホモポリマーでも良いし、あるいは、エチレン、ブテン等と共重合した2次元、3次元構造のランダム共重合体でも良い。重要なことは樹脂層としてのアイソタクティシティが95%以上であることである。
【0012】
上記オレフィン系樹脂層を、例えば押出機を用いて製膜する場合には、高速成形性を要求される場合があるが、このような場合は、ネックイン及び引き取りムラを抑制するために、例えばポリエチレン等を添加しても良い。但し、ポリエチレンの多量な添加は、せっかくの耐傷付き性を低下させるばかりでなく、主成分である高結晶性ポリプロピレンと非相溶なポリエチレンとの海島構造の影響で、Vカット加工を施した時にポリプロピレンとポリエチレン界面での剥離に起因する端部の白化が起こる可能性が有る。そのためポリエチレンの添加は、例えば2〜15%程度、あるいはそれ以下が望ましい。
【0013】
以下に本発明による高結晶性ポリプロピレンを用いた化粧シートの構成の具体例を図に従って詳細に説明する。
【0014】
図1、図2、図3は、本発明に係る透明若しくは着色透明な高結晶性ポリプロピレンシート1を用いた隠蔽層付き単層の化粧シート7、9、11の一例を示す側断面図である。
【0015】
図1は、透明もしくは着色透明な高結晶性ポリプロピレンシート1の両面を、コロナ処理、プラズマ処理、電子線処理、紫外線処理、重クロム酸処理等で活性化処理し、ポリプロピレンシート1の片側の面に隠蔽層2及び隠蔽層2の上に絵柄層3を設けた後、表面の絵柄層3を保護するためにトップコート層4を施し、絵柄層3と逆のポリプロピレンシート1面には、木質基材等と貼り合わせる際の密着性を確保するためにプライマー層6を設けた構成の化粧シート7である。なお、意匠性を向上させるためにトップコート層4にエンボス模様5を適宜設けることができる。
【0016】
図2は、透明もしくは着色透明な高結晶性ポリプロピレンシート1の両面を、コロナ処理、プラズマ処理、電子線処理、紫外線処理、重クロム酸処理等で活性化処理し、ポリプロピレンシート1の片側の面に絵柄層3を設け、絵柄層3とは逆のポリプロピレンシート1の面に隠蔽性を付与したプライマー層8を設け、絵柄層3の上にトップコート層4を施した化粧シート9である。また、上記図1と同様にトップコート層4には適宜エンボス模様5を設けてもよい。
【0017】
図3は、透明もしくは着色透明な高結晶性ポリプロピレンシート1の両面を、上記図1及び図2と同様の処理で表面を活性化させ、そのポリプロピレンシート1の片面に絵柄層3を設け、次に隠蔽付プライマー層8を設け、絵柄層3とは逆のポリプロピレンシート1の面にトップコート層4を設けた化粧シート11である。また、意匠性を向上させるためにトップコート層4又はトップコート層4からポリプロピレンシート1には適宜エンボス模様5を設けてもよい。
【0018】
上記図1の構成において、高結晶性ポリプロピレンシート1、隠蔽層2、絵柄層3、トップコート層4がそれぞれ接する面には密着性を向上させるためにプライマー層を設けてもよい。
【0019】
図1及び図2でトップコート層4に設けるエンボス模様5は、トップコートを施した後、トップコートが半硬化、完全硬化の状態で凹凸模様を有するエンボス版を用いて熱及び圧力でエンボス模様を設けてもよいし、凹凸模様を有する賦型シートをトップコートを塗布した直後に被覆し、トップコートが半硬化、完全硬化の状態で賦型シートを剥離することによりエンボス模様を設けてもよい。
【0020】
一方、図3の構成のエンボス模様5は、高結晶性ポリプロピレンシート1とトップコート層4とに付与されるもので、その方法は製膜された後の化粧シートを熱及び圧力により凹凸模様を有するエンボス版を用いてエンボス模様5を付与する方法や、押出機を用いて製膜する際に凹凸模様を有する冷却ロールを用いて冷却と同時にエンボスを設ける方法などが有る。また図3の構成の化粧シートにおいては、エンボス模様5のエンボス内部にインキ10をワイピングなどにより埋め込むことによって、さらに意匠性を向上させることも可能である。
【0021】
高結晶性ポリプロピレン1よりなる本発明の化粧シート7、9、11の製膜方法(形成方法)は、特に製膜できれば問題なく規定されるものでは無いが、押出機を用いる方法が最も一般的である。
【0022】
図1において高結晶性ポリプロピレンシート1に隠蔽層2、絵柄層3、プライマー層6、及び図2において高結晶性ポリプロピレンシート1に隠蔽層2、絵柄層3、プライマー層6、隠蔽性を付与したプライマー層8、及び図3において高結晶性ポリプロピレンシート1に絵柄層3、プライマー層6、隠蔽性を付与したプライマー層8を設ける方法は、高結晶性ポリプロピレンシート1に直接グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、静電印刷、インキジェット印刷、金属蒸着あるいはスパッタリング法などが有る。
【0023】
また、特にプライマー層6、隠蔽層2、隠蔽性を付与したプライマー層を施す場合は、コンマコーター、ナイフコーター、リップコーター等を用いてもよい。さらには一度転写紙に印刷した後に、転写により各層を高結晶性ポリプロピレンシート1に転写させてもよい。
なお製膜に押出法を用いる場合は転写紙上に直接もしくはアンカーコート層を設け、高結晶ポリピロピレン単独もしくは接着性樹脂との共押出しにより樹脂を溶融押し出しするとともに、隠蔽層2、絵柄層3、プライマー層6及び隠蔽性を付与したプライマー層8を転写してもよい。
【0024】
また、トップコート層4を設ける方法も、隠蔽層2や絵柄層3などを設ける方法と同様で何ら規定されるものではない。
【0025】
ここで使用される高結晶性ポリプロピレンシート1には、必要に応じて熱安定剤、難燃剤、紫外線吸収剤、光安定剤、ブロッキング防止剤、触媒捕捉剤等が添加されている。
熱安定剤としてはヒンダードフェノール系、硫黄系、ヒドラジン系等、難燃剤としては水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等、紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等、光安定剤としてはヒンダードアミン系等を任意の組み合わせで添加するのが一般的である。特に本用途に用いる場合は耐候性を考慮する必要があり、紫外線吸収剤と光安定剤は必須となり、添加量はそれぞれ0.1〜1.0%が適量である。
【0026】
図1、図2、図3の高結晶性ポリプロピレンシート1の厚みは、基材との貼り合わせ時の作業のしやすさ及び特に基材が木質の場合、表面の凹凸が化粧シートに影響しないことを考慮すると30μm以上が望ましく、コスト等を考慮すると300μm以下が望ましい。
【0027】
絵柄層3にインキを使用する場合は、バインダーとして硝化綿、セルロース、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル系等の単独もしくは各変性物の中から適宜選定すればよい。
これらインキのバインダーは水性、溶剤系、エマルジョンタイプのいずれでも問題なく、また1液タイプでも硬化剤を使用した2液反応タイプでも任意に選定可能であり、さらに紫外線や電子線等の照射によりインキを硬化させることも可能であり、中でも最も一般的な方法はウレタン系のインキでイソシアネートで硬化させる方法である。
これらバインダー以外には、通常のインキに含まれている顔料、染料等の着色剤、体質顔料、溶剤、各種添加剤が添加されている。特によく用いられる顔料には、縮合アゾ、不溶性アゾ、キナクリドン、イソインドリン、アンスラキノン、イミダゾロン、コバルト、フタロシアニン、カーボン、酸化チタン、酸化鉄、雲母等のパール顔料等がある。また、インキの塗布とは別に各種金属の蒸着やスパッタリングにより意匠を施すことも可能である。
【0028】
隠蔽層2に使用される材料も基本的には絵柄層3と同じものでよいが、目的として隠蔽性を持たせる必要があるために、顔料としては不透明な顔料、酸化チタン、酸化鉄等を使用する。また隠蔽性を上げるために金、銀、銅、アルミ等の金属を添加することも可能である。一般的にはフレーク状のアルミを添加させることが多い。塗布厚みは2μm以下では隠蔽性を付与しにくく、10μm以上では樹脂層の凝集力が弱くなるため2〜10μm程度が妥当である。
【0029】
プライマー層6に使用される材料も基本的には絵柄層3、隠蔽層2と同じものでよいが、シート裏面に施されるために特に着色する必要は無い。ただし、ウエブ状で巻き取りを行うことを考慮するとブロッキングを避けるために、シリカ、アルミナ、マグネシア、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機充填材を添加させてもよい。塗布厚みは木質基材、金属基材等との密着を確保する目的なので0.1〜3.0μm程度が妥当である。
【0030】
隠蔽性を付与したプライマー層8に使用される材料も基本的には絵柄層3、隠蔽層2、プライマー層6と同じものでよい。塗布厚みはプライマーとしての機能だけだなく隠蔽性も付与するために、隠蔽層2と同様に2〜10μm程度が妥当である。
【0031】
トップコート層4に使用される材料も本発明においては特に規定されるものではないが、ポリウレタン系、アクリル系、アクリルシリコン系、フッソ系、エポキシ系、ビニル系、ポリエステル系、メラミン系、アミノアルキッド系、尿素系等から適宜選択できる。形態も水性、エマルジョン、溶剤系いずれでも可能であり、また硬化乾燥については、1液タイプでも硬化剤を用いた2液タイプでも良い。中でもイソシアネート反応を利用したウレタン系のトップコート剤が作業性や価格、樹脂自体の凝集力等の観点からも望ましい。
【0032】
イソシアネートにはトリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、メタジイソシアネート(MDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、イソホロジイソシアネート(IPDI)、メチルヘキサンジイソシアネート(HTDI)、メチルシクロヘキサノンジイソシアネート(HXDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)等があり、これらの中から適宜選定できるが耐候性を考慮すると2重結合をもつタイプよりも、直鎖状の構造を持つタイプ、特にヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)が最適である。
【0033】
トップコート層4の表面の硬度をさらに向上させるためには紫外線や電子線照射で硬化する樹脂の使用も可能である。さらに耐候性を向上させるために紫外線吸収材及び光安定材を適宜添加してもよい。また各種機能を付与するために抗菌材、防カビ材等の機能性添加材の添加も任意に行える。さらに、表面の意匠性から艶の調整のため、あるいはさらに耐磨耗性を付与するために、アルミナ、シリカ、窒化珪素、炭化珪素、ガラスビーズ等の添加も任意に行える。塗布厚みは通常2〜10μm程度が妥当である。
【0034】
以上が本発明の隠蔽層付き単層の化粧シートの詳細であるが、図2は図1に比べてプライマー層8が隠蔽層も兼ねているために価格の面で有利である。また、図3は図1に比べて絵柄層3が化粧シートの裏に施され、表面が高結晶性ポリプロピレンシートのために表面物性の点では有利なシートと言える。
【0035】
次に図4に単層ではあるが着色高結晶性ポリプロピレンシート12を使用した化粧シート13の一例を示す。
【0036】
図4に示す基本構成は、図1と比べてポリプロピレンシート12が着色されていて絵柄層3が省略されている点で異なる以外は全く同一構成及び材料である。ここで着色のための顔料としては通常、ポリプロピレンシート12の着色に使用されている公知のものから求められる色相に合わせて任意に選定できる。シート12が着色されているために、図1、図2、図3の例のような隠蔽層2や隠蔽性を付与したプライマー層8などは原則的には必要とせず、微妙な色合わせのために必要とあれば施す程度でよい。
【0037】
図5及び図6には、絵柄層3の施された各種基材シート14と、アイソタクティックインデックスが95%以上、引張弾性率が3000〜20000kgf/cm2 、曲げ初期弾性率が10000〜30000kgf/cm2 、ロックウエル硬度が80〜120の透明な高結晶性ポリプロピレンシート1との積層タイプの構成の一例を示す。ここで積層方法及び透明層の層数は任意に選択できる。複数の合成樹脂シートを積層した多層構成の化粧シートにあっては、表面の耐傷付き性を確保するために、当該複数の合成樹脂シートのうち、少なくとも最表面の主体とする合成樹脂シートを高結晶性ポリプロピレンシート1により構成する必要がある。
【0038】
図5、又は図6に沿って以下に詳細に説明する。
【0039】
図5は上から順に、トップコート層4、透明な高結晶性ポリプロピレンシート1、該トップコート層4と透明な高結晶性ポリプロピレンシート1とに亘って形成されたエンボス模様5、ポリプロピレンシート1の下層に接着層15(感熱接着剤層、アンカーコート層、ドライラミネート用接着剤層)、絵柄層3、着色基材層14、プライマー層6が、この順に積層された化粧シート16の構成の一例である。
【0040】
ここでトップコート層4、エンボス模様5は必要があれば設ければよく、プライマー層6も基材14がオレフィン系材料のように表面不活性な場合には必要であるが、表面が活性な基材の場合は特に必要なものではない。また、基材14にオレフィン系基材のような表面が不活性な基材を用いる場合は、基材14の表裏にコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、電子線処理、紫外線処理、重クロム酸処理等を行う必要が有る。さらには絵柄層3との密着を確保させるためにはプライマー層を設けることもある。
【0041】
着色された基材14を使用するために、図1、図2、図3の例のように特に隠蔽層2や隠蔽性を付与したプライマー層8は原則的には必要としないが、微妙な色相合わせのために必要とあれば、図4の一例と同様に基材14と絵柄層3との間に着色ベタ層を設けてもよい。
【0042】
図5における着色された基材14としては、薄葉紙、チタン紙、樹脂含浸紙等の紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、アクリル等の合成樹脂、あるいはこれら合成樹脂の発泡体、エチレンープロピレン共重合ゴム、エチレンープロピレンージエン共重合ゴム、スチレンーブタジエン共重合ゴム、スチレンーイソプレンースチレンブロック共重合ゴム、スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合ゴム、ポリウレタン等のゴム、有機もしくは無機系の不織布、合成紙、アルミニウム、鉄、金、銀等の金属箔等から任意に選定可能である。
【0043】
図5の構成において、絵柄層3、トップコート層4、プライマー層6、高結晶性ポリプロピレンシート1については、前記単層構成(図1、図2、図3、図4に示す層構成)における組成、厚み、形成方法と同一でよい。
【0044】
接着層15は接着方法で任意の材料選定が可能で熱ラミネート、押し出しラミネート、ドライラミネート等による積層方法が有り、接着材はアクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の材料から選定できる。通常はその凝集力からイソシアネートを用いたポリオールとの反応の2液硬化タイプのウレタン系が望ましい。
【0045】
積層方法にも特に規制はないが熱圧を応用した方法、押し出しでラミネートする方法及びドライラミネート法等が一般的である。またエンボス模様を施す場合には、一旦各種方法でラミネートしたシートに後から熱圧によりエンボスを入れる方法、冷却ロールに凹凸模様を設け押し出しラミネートと同時にエンボスを施す方法が有る。また、押し出しと同時にエンボスを施した透明な高結晶性ポリプロピレンシート1と基材14を熱あるいはドライラミネートで貼り合わせる方法等がある。絵柄3及び接着層15を施す位置は通常通り基材14側でもよいし、高結晶性ポリプロピレンシート1側でもよい。
【0046】
さらに、図5においてはエンボス模様5の中に図3と同様にインキ10をワイピングなどにより埋め込んで意匠性を向上させることも可能である。
【0047】
図6には、図5とは異なる積層タイプの構成の一例を示す。プライマー層6、基材層14、絵柄層3、透明高結晶性ポリプロピレンシート1、トップコート層4、接着層15(又はアンカーコート層)、エンボス模様5等は、図5と全く同様であるが、異なるところはアンカーコート層15と透明高結晶性ポリプロピレンシート1との間に接着性樹脂層17が設けられているところである。
これは特に押し出しラミネート方法でさらなるラミネート強度を求める場合に行うが、透明な高結晶性ポリプロピレンシート1と接着性樹脂層17との共押し出し法でラミネートを行う。
【0048】
上記接着性樹脂層17は、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル系等樹脂に酸変性を施したもので、厚みは接着力向上の目的から2μm以上、また厚過ぎるとせっかく高結晶性ポリプロピレンにより表面硬度を向上させたにもかかわらず接着性樹脂層17の樹脂自体の柔らかさの影響を受けるため20μm以下が望ましい。
【0049】
耐候性の面から絵柄及び基材を守るために、前記のようにトップコート及び透明高結晶性ポリプロピレンに耐候性処方を施すだけではなく、接着層15(又はアンカーコート層)に紫外線吸収剤及び光安定剤を添加する方法もある。
【0050】
図5、図6の例に示した高結晶性ポリプロピレンシート1と基材14との積層タイプによる化粧シートの厚みは、着色基材14としては印刷作業性、コストを考慮して20〜150μm、透明層(絵柄層3を除く透明な高結晶性ポリプロピレンシート1及び他の透明な積層部分)としては意匠性、後加工性、コストを考慮して30〜150μm、積層品としての総厚みでは50〜300μmの範囲が妥当である。通常は総厚みとして100〜200μmが望ましい。
【0051】
【作用】
以上のような本発明の化粧シートは、使用する樹脂に塩化ビニル樹脂を使用しないため、焼却時等に有毒ガスの発生もなく環境に優しいだけでなく、アイソタクティックインデックスが95%以上の高結晶性ポリプロピレン樹脂を使用することで、引張弾性率が3000〜20000kgf/cm2 、曲げ初期弾性率が10000〜30000kgf/cm2 及びロックウエル硬度が80〜120の物性確保が可能となり、最終的な化粧シートとしては従来の塩化ビニル樹脂製の化粧シートと同等以上の耐傷付き性を有し、またルーダー加工等の切削時におけるバリの発生しない優れた化粧シートとなった。
【0052】
【実施例】
以下本発明の具体的実施例について詳細に記す。
<実施例1>
アイソタクティックインデックス(沸騰デカン可溶残分)96%の高結晶性ポリプロピレン樹脂(J108M:グランドポリマー社製)に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(イルガノックス1010:チバスペシャリティケミカルズ社製)を500ppm、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン328:チバスペシャリティケミカルズ社製)を2000ppm、ヒンダードアミン系光安定剤(キマソーブ944:チバスペシャリティケミカルズ社製)を2000ppm添加した樹脂を、押し出し機を用いて溶融押し出しを行い、厚さ100μmの透明な高結晶性ポリプロピレンシート1を得た。
得られた透明な高結晶性ポリプロピレンシート1の両面にコロナ処理を施し、表面の濡れを40dyn/cm以上に保ち、一方の面にアルミニウムフレーク5%及び酸化チタン及び酸化鉄の不透明顔料を添加したウレタン系隠蔽インキ(V180:東洋 インキ社製)を5μm塗布して隠蔽層2を積層形成し、さらにその隠蔽層2上にウレタン系絵柄インキ(V180:東洋インキ社製)をグラビア法により塗布して絵柄層3を積層形成した。一方、絵柄層3とは反対の高結晶性ポリプロピレンシート1の面にシリカを5%添加したウレタン系のプライマー(V180Me:東洋インキ社製)を1μm塗布してプライマー層6を積層した。さらに前記絵柄層3上に艶 調整のためにシリカを10%添加したウレタン系トップコート(W184:大日本インキ社製)をグラビア法により5μm塗布してトップコート層4を積層形成し、トップコート層4が硬化した後にトップコート層4の面に対して熱圧によりエンボス加工を行ってエンボス層5を設け、図1に示す化粧シート7を得た。
因みに実施例1中の高結晶性ポリプロピレンシート1の物性は、引張弾性率が5000kgf/cm2 、曲げ初期弾性率が11000kgf/cm2 、ロックウエル硬度が90であった。
【0053】
<実施例2>
上記実施例1と同様の高結晶性ポリプロピレン樹脂をシート上に溶融押し出して、エンボス模様を設けた冷却ロールとプレスロールとの間に導入し、エンボス模様5の施された厚さ100μmの透明な高結晶性ポリプロピレンシート1を得た。
得られたシート1の両面にコロナ処理を行い、表面の濡れを40dyn/cm以上に保ち、シート1のエンボス模様5と反対面に、上記実施例1と同様の絵柄インキにより絵柄層3、隠蔽性を付与したプライマー層8を順に設け、エンボス模様5が施されたシート1の面には、上記実施例1と同様のトップコート層4を設けて、図3に示す化粧シート11を得た。なお、得られた高結晶性ポリプロピレンシート1の物性は上記実施例1と同じであった。
【0054】
<実施例3>
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(イルガノックス1010:チバスペシャリティケミカルズ社製)を500ppm、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チヌビン328:チバスペシャリティケミカルズ社製)を2000ppm、ヒンダードアミン系光安定剤(キマソーブ944:チバスペシャリティケミカルズ社製)を2000ppm、及び着色顔料が添加された厚さ70μmの着色ポリプロピレン基材シート14上に、上記実施例1と同様の絵柄インキにより絵柄層3を設け、該絵柄層3上にウレタン系アンカーコート剤(EL150:東洋モートン社製)をグラビア法により0.5μm塗布してアンカーコート層15を積層し、そのアンカーコート層15上に、上記実施例1と同様の添加剤を添加したアイソタクティックインデックス99%の高結晶性ポリプロピレン樹脂(CJ700:グランドポリマー社製)を70μmの厚みで押し出し機を用いてシート状に溶融押し出して、得られた高結晶性ポリプロピレンシート1と着色ポリプロピレン基材シート14とを積層ラミネートした。
なお、高結晶性ポリプロピレンシート1の面へのエンボスは、冷却ロールに導管のエンボス模様を施しておき、積層ラミネート、冷却固化と同時に付与してエンボス模様5を形成した。
このようにして得られた高結晶性ポリプロピレンシート1のエンボス模様5側にコロナ処理を施した後、上記実施例1と同様のトップコート層4を施して、図5に示す化粧シート16を得た。因みに得られた高結晶性ポリプロピレンシート1の物性は、引張弾性率が7000kgf/cm2 、曲げ初期弾性率が17000kgf/cm2 、ロックウエル硬度が110であった。
【0055】
<比較例1>
上記実施例3と同一の着色した基材シート14に、上記実施例3と同様に絵柄層3及びアンカーコート層15を設け、一方、絵柄層3とは反対面の基材シート14の面にシリカを5%添加したウレタン系のプライマー(V180Me:東洋インキ社製)を1μm塗布してプライマー層6を積層した。
次に、前記基材シート14のアンカーコート層15上から、上記実施例1乃至実施例3と同様の添加剤を添加したアイソタクティックインデックス90%の通常の結晶性ランダムポリプロピレン(S235WC:グランドポリマー社製)を上記実施例3と同様の方法で押し出しラミネー及びエンボスを行い、同様の方法でトップコートを施してトップコート層4を積層して化粧シートを得た。
この比較例1におけるポリプロピレンシートの物性は、引張弾性率が1000kgf/cm2 、曲げ初期弾性率が5000kgf/cm2 、ロックウエル硬度が60であった。
【0056】
実施例1〜3と比較例1で得られたそれぞれ化粧シートを、ウレタン系の接着剤を用いて木質基材に貼り合わせた後、ルーダー加工により切削性を、ホフマンスクラッチ及びコインスクラッチにより耐傷付き性をそれぞれ評価した。結果が下表1である。
【0057】
【表1】
【0058】
表1から明らかなように、本発明によるアイソタクティックインデックス95%以上の高結晶性ポリプロピレン樹脂を使用した化粧シートは、従来のポリプロピレン樹脂を使用した化粧シートに比べて表面の耐傷付き性に優れ、切削時にバリの発生しない優れた化粧シートであることが判明した。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、塩化ビニル樹脂を一切使用しないため環境に優しいだけだなく、表面の耐傷付き性に優れ、切削時のバリ発生の無い、化粧シートが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの一実施の形態を説明する側断面図。
【図2】本発明の化粧シートの他の実施の形態を説明する側断面図。
【図3】本発明の化粧シートのその他の実施の形態を説明する側断面図。
【図4】本発明の化粧シートのその他の実施の形態を説明する側断面図。
【図5】本発明の化粧シートのその他の実施の形態を説明する側断面図。
【図6】本発明の化粧シートのその他の実施の形態を説明する側断面図。
【符号の説明】
1…高結晶性ポリプロピレンシート 2…隠蔽層 3…絵柄層
4…トップコート層 5…エンボス模様 6…プライマー層
7…隠蔽層付き単層の化粧シート 8…隠蔽性を付与したプライマー層
9…隠蔽層付き単層の化粧シート
10…ワイピングインキ 11…隠蔽層付き単層の化粧シート
12…着色高結晶性ポリプロピレンシート 13…単層の化粧シート
14…着色基材(基材シート) 15…接着層 16…積層タイプの化粧シート
17…接着性樹脂層 18…積層タイプの化粧シート[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a decorative sheet used for a building interior material, a surface of a fitting, a surface material of home appliances, etc., and is used as a decorative plate by being bonded to a wooden board, an inorganic board, a metal plate, or the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a sheet made of vinyl chloride has been used as a decorative sheet used for the building interior material, the surface of joinery, the surface material of home appliances, and the like. However, vinyl chloride resin is said to generate hydrogen chloride gas during incineration, causing acid rain and dioxins. In addition, the problem of bleeding out of plasticizers added to the sheet has been raised. From this point of view, a decorative sheet not using a vinyl chloride resin is being demanded.
[0003]
In recent years, many decorative sheets using olefinic resins have been proposed as decorative sheets that replace vinyl chloride decorative sheets. (For example, JP-A-2-128843, JP-A-4-83664, JP-A-6-1881, JP-A-6-198831, JP-A-9-328562, etc.)
[0004]
However, by not using vinyl chloride resin in these methods, the generation of toxic gas at the time of incineration is eliminated, but since there is a general polypropylene sheet or soft polypropylene sheet, there is no scratch resistance on the surface, It was far inferior to the surface damage property of the conventional vinyl chloride decorative sheet. Moreover, although it is thought to be due to the softness of the sheet, burrs are likely to occur during cutting with a circular saw or a ruder.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention was made in order to solve the problem of surface scratching of general polypropylene and soft polypropylene as described above and the occurrence of burrs during cutting. An object of the present invention is to provide a decorative sheet which has a surface scratch resistance comparable to or exceeding that of a conventional vinyl chloride decorative sheet and which does not generate burrs during cutting.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The olefin resin layer used in the decorative sheet of the present invention has a tensile modulus of 3000 to 20000 kgf / cm. 2 , Preferably 4000-15000 kgf / cm 2 The initial flexural modulus is 10,000 to 30,000 kgf / cm 2 , Preferably 15000-25000 kgf / cm 2 It is important that the Rockwell hardness is 80-120, preferably 85-110.
[0009]
If it deviates from these ranges, the object of the present invention of improving scratch resistance and suppressing burrs during cutting cannot be achieved.
These numerical values are respectively the tensile elastic modulus 3000 to 20000 kgf / cm described in the above claims. 2 , Initial elastic modulus 10000-30000kgf / cm 2 In the physical properties of Rockwell hardness 80 to 120 or less, the sheet is so soft that it is easily scratched and easily stretched, so that burrs are generated at the time of cutting. If there is, the purpose is satisfactory.
However, when V-cutting or the like is performed depending on the application, whitening may occur at the bent end, so it is desirable that the value be within the upper limit of the above numerical range.
[0010]
In the olefin-based resin layer, the main component is preferably highly crystalline polypropylene having an isotactic index (boiling decane soluble residue) of 95% or more, and the isotactic index is 95% or less. When ordinary crystalline polypropylene is used, the tensile modulus, initial flexural modulus, and Rockwell hardness are outside the numerical ranges defined in the present invention, and the object of the present invention is to improve scratch resistance and to reduce burrs during cutting. It becomes difficult to realize the suppression.
[0011]
The above highly crystalline polypropylene may be a homopolymer of propylene, that is, a homopolymer, or may be a random copolymer having a two-dimensional or three-dimensional structure copolymerized with ethylene, butene or the like. What is important is that the isotacticity of the resin layer is 95% or more.
[0012]
When forming the olefin-based resin layer using, for example, an extruder, high-speed moldability may be required. In such a case, in order to suppress neck-in and take-out unevenness, for example, Polyethylene or the like may be added. However, the addition of a large amount of polyethylene not only reduces the scratch resistance, but also when the V-cut process is performed due to the effect of the sea-island structure of highly crystalline polypropylene as the main component and incompatible polyethylene. There is a possibility that whitening of the end portion due to peeling at the interface between polypropylene and polyethylene occurs. Therefore, the addition of polyethylene is desirably about 2 to 15% or less, for example.
[0013]
Specific examples of the configuration of the decorative sheet using the highly crystalline polypropylene according to the present invention will be described below in detail with reference to the drawings.
[0014]
1, 2, and 3 are side cross-sectional views showing examples of single-layer decorative sheets 7, 9, and 11 with a concealing layer using the transparent or colored transparent highly
[0015]
FIG. 1 shows that one side of a
[0016]
FIG. 2 shows that one side of the
[0017]
FIG. 3 shows a case where both surfaces of a transparent or colored transparent highly
[0018]
In the configuration shown in FIG. 1, a primer layer may be provided on the surface where the high
[0019]
The
[0020]
On the other hand, the
[0021]
The film formation method (formation method) of the decorative sheets 7, 9, and 11 of the present invention made of highly
[0022]
In FIG. 1, the high
[0023]
In particular, when a
In the case of using an extrusion method for film formation, a direct or anchor coat layer is provided on the transfer paper, and the resin is melt-extruded by co-extrusion with high crystalline polypyropylene alone or with an adhesive resin. You may transfer the
[0024]
Further, the method for providing the
[0025]
The high
Hindered phenols, sulfurs, hydrazines, etc. as heat stabilizers, aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, etc. as flame retardants, benzotriazoles, benzoates, benzophenones, triazines, etc. as UV absorbers, light As a stabilizer, a hindered amine or the like is generally added in any combination. In particular, when used in this application, it is necessary to consider weather resistance, the ultraviolet absorber and the light stabilizer are essential, and the addition amount is 0.1 to 1.0%, respectively.
[0026]
The thickness of the highly
[0027]
When ink is used for the
These ink binders can be either water-based, solvent-based, or emulsion-type, and can be selected as either a one-component type or a two-component reaction type using a curing agent. Can be cured, and the most common method among them is a method of curing with isocyanate using urethane-based ink.
In addition to these binders, colorants such as pigments and dyes, extender pigments, solvents, and various additives contained in ordinary inks are added. Particularly frequently used pigments include condensed azo, insoluble azo, quinacridone, isoindoline, anthraquinone, imidazolone, cobalt, phthalocyanine, carbon, titanium oxide, iron oxide, mica and other pearl pigments. In addition to the ink application, the design can be applied by vapor deposition or sputtering of various metals.
[0028]
The material used for the
[0029]
The material used for the
[0030]
The material used for the
[0031]
The material used for the
[0032]
Isocyanates include tolylene diisocyanate (TDI), xylylene diisocyanate (XDI), hexamethylene diisocyanate (HMDI), metadiisocyanate (MDI), lysine diisocyanate (LDI), isophorodiisocyanate (IPDI), methylhexane diisocyanate (HTDI), There are methylcyclohexanone diisocyanate (HXDI), trimethylhexamethylene diisocyanate (TMDI), etc., which can be appropriately selected from these, but considering the weather resistance, a type having a linear structure rather than a type having a double bond, especially Hexamethylene diisocyanate (HMDI) is optimal.
[0033]
In order to further improve the hardness of the surface of the
[0034]
The above is the details of the single-layer decorative sheet with a concealing layer of the present invention. FIG. 2 is advantageous in terms of price because the
[0035]
Next, FIG. 4 shows an example of a decorative sheet 13 that is a single layer but uses a colored highly crystalline polypropylene sheet 12.
[0036]
The basic configuration shown in FIG. 4 is exactly the same as that of FIG. 1 except that the polypropylene sheet 12 is colored and the
[0037]
5 and 6 show
[0038]
This will be described in detail below with reference to FIG.
[0039]
FIG. 5 shows, in order from the top, a
[0040]
Here, the
[0041]
In order to use the
[0042]
As the
[0043]
In the configuration of FIG. 5, the
[0044]
Any material can be selected for the
[0045]
There are no particular restrictions on the laminating method, but a method using hot pressure, a method of laminating by extrusion, a dry laminating method and the like are common. In addition, when embossing is applied, there are a method of embossing a sheet once laminated by various methods by hot pressing, and a method of providing an uneven pattern on a cooling roll and embossing at the same time as extrusion lamination. Further, there is a method in which a transparent high
[0046]
Furthermore, in FIG. 5, it is also possible to improve the design by embedding the
[0047]
FIG. 6 shows an example of a laminated type configuration different from that in FIG. The
This is particularly performed when further laminating strength is obtained by an extrusion laminating method, but laminating is performed by a co-extrusion method of the transparent highly
[0048]
The
[0049]
In order to protect the pattern and the substrate from the weather resistance aspect, not only the weather resistance prescription is applied to the top coat and the transparent highly crystalline polypropylene as described above, but also an ultraviolet absorber and an adhesive layer 15 (or an anchor coat layer). There is also a method of adding a light stabilizer.
[0050]
The thickness of the decorative sheet by the laminated type of the highly
[0051]
[Action]
Since the decorative sheet of the present invention does not use vinyl chloride resin as a resin to be used, it is not only friendly to the environment without generation of toxic gas during incineration and the like, but also has a high isotactic index of 95% or more. By using a crystalline polypropylene resin, the tensile modulus is 3000 to 20000 kgf / cm. 2 The initial flexural modulus is 10,000 to 30,000 kgf / cm 2 In addition, the physical properties of Rockwell hardness of 80 to 120 can be secured, and the final decorative sheet has a scratch resistance equal to or higher than that of a conventional vinyl chloride resin decorative sheet, and has a variability during cutting such as rudder processing. It became an excellent decorative sheet that does not generate.
[0052]
【Example】
Specific examples of the present invention will be described in detail below.
<Example 1>
Isotactic index (boiling decane soluble residue) 96% highly crystalline polypropylene resin (J108M: manufactured by Grand Polymer Co., Ltd.), hindered phenol antioxidant (Irganox 1010: manufactured by Ciba Specialty Chemicals Co., Ltd.) at 500 ppm A resin containing 2000 ppm of benzotriazole-based UV absorber (Tinuvin 328: manufactured by Ciba Specialty Chemicals) and 2000 ppm of hindered amine light stabilizer (Kimasorb 944: manufactured by Ciba Specialty Chemicals) was melt extruded using an extruder. The transparent highly
Both sides of the obtained transparent highly
Incidentally, the physical property of the highly
[0053]
<Example 2>
The same high crystalline polypropylene resin as in Example 1 was melt-extruded on a sheet, introduced between a cooling roll provided with an embossed pattern and a press roll, and a transparent film having a thickness of 100 μm to which the
Both sides of the obtained
[0054]
<Example 3>
500 ppm of hindered phenolic antioxidant (Irganox 1010: manufactured by Ciba Specialty Chemicals), 2000 ppm of benzotriazole ultraviolet absorber (Cinuvin 328: manufactured by Ciba Specialty Chemicals), hindered amine light stabilizer (Kimasorb 944: Ciba) On the colored
The
After the corona treatment is performed on the
[0055]
<Comparative Example 1>
In the same
Next, a normal crystalline random polypropylene (S235WC: ground polymer) having an isotactic index of 90%, to which the same additive as in Examples 1 to 3 is added, from above the
As for the physical properties of the polypropylene sheet in Comparative Example 1, the tensile modulus is 1000 kgf / cm. 2 The initial elastic modulus is 5000 kgf / cm 2 The Rockwell hardness was 60.
[0056]
Each of the decorative sheets obtained in Examples 1 to 3 and Comparative Example 1 was bonded to a wooden substrate using a urethane-based adhesive, and then the machinability by rudering, and scratch-resistant by Hoffman scratch and coin scratch. Each sex was evaluated. The results are shown in Table 1 below.
[0057]
[Table 1]
[0058]
As is apparent from Table 1, the decorative sheet using the highly crystalline polypropylene resin having an isotactic index of 95% or more according to the present invention is superior in scratch resistance on the surface as compared with the decorative sheet using the conventional polypropylene resin. As a result, it was found that the sheet is an excellent decorative sheet that does not generate burrs during cutting.
[0059]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a decorative sheet that is not only environmentally friendly because no vinyl chloride resin is used, but also has excellent scratch resistance on the surface and does not generate burrs during cutting.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side sectional view for explaining an embodiment of a decorative sheet of the present invention.
FIG. 2 is a side sectional view for explaining another embodiment of the decorative sheet of the present invention.
FIG. 3 is a side sectional view for explaining another embodiment of the decorative sheet of the present invention.
FIG. 4 is a side sectional view for explaining another embodiment of the decorative sheet of the present invention.
FIG. 5 is a side sectional view for explaining another embodiment of the decorative sheet of the present invention.
FIG. 6 is a side sectional view for explaining another embodiment of the decorative sheet of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
4 ...
7 ... Single-layer decorative sheet with concealing
9 ... Single-layer decorative sheet with concealment layer
10 ... wiping ink 11 ... single layer decorative sheet with concealing layer
12 ... Colored highly crystalline polypropylene sheet 13 ... Single-layer decorative sheet
DESCRIPTION OF
17 ... Adhesive resin layer 18 ... Laminated type decorative sheet
Claims (1)
木質ボード、無機系ボード、金属ボードとを接着剤を介して貼り合わせ、貼り合わせた後に少なくとも前記化粧シートに対して切削加工をおこなったことを特徴とする化粧材。It consists of a resin mainly composed of highly crystalline polypropylene having an isotactic index (boiling decane soluble residue) of 95% or more, a tensile elastic modulus of 3000 to 20000 kgf / cm 2 , and an initial flexural modulus of 10,000 to 30000 kgf. / cm 2, and a decorative sheet Rockwell hardness characterized by at least an olefinic resin layer is 80 to 120,
A decorative material characterized in that a wood board, an inorganic board, and a metal board are bonded to each other through an adhesive, and at least the decorative sheet is cut after bonding.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26001298A JP3861472B2 (en) | 1998-09-14 | 1998-09-14 | Cosmetic material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26001298A JP3861472B2 (en) | 1998-09-14 | 1998-09-14 | Cosmetic material |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000085076A JP2000085076A (en) | 2000-03-28 |
JP3861472B2 true JP3861472B2 (en) | 2006-12-20 |
Family
ID=17342092
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26001298A Expired - Lifetime JP3861472B2 (en) | 1998-09-14 | 1998-09-14 | Cosmetic material |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3861472B2 (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210104679A (en) | 2018-12-19 | 2021-08-25 | 도판 인사츠 가부시키가이샤 | makeup sheet |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4635321B2 (en) * | 2000-10-12 | 2011-02-23 | 凸版印刷株式会社 | Decorative sheet |
JP4576786B2 (en) * | 2002-08-23 | 2010-11-10 | 凸版印刷株式会社 | Decorative sheet and decorative board |
JP4569091B2 (en) * | 2003-10-14 | 2010-10-27 | 凸版印刷株式会社 | Manufacturing method of cosmetic material |
JP4830906B2 (en) * | 2007-02-27 | 2011-12-07 | 凸版印刷株式会社 | Decorative sheet |
JP4840461B2 (en) * | 2008-09-30 | 2011-12-21 | 大日本印刷株式会社 | Decorative sheet for flooring |
JP5353363B2 (en) * | 2009-03-27 | 2013-11-27 | 大日本印刷株式会社 | Decorative sheet |
JP5589510B2 (en) * | 2010-03-31 | 2014-09-17 | 大日本印刷株式会社 | Cosmetic material and decorative sheet |
JP5170269B2 (en) * | 2011-03-03 | 2013-03-27 | 大日本印刷株式会社 | Decorative sheet and method for producing the same |
JP6636776B2 (en) | 2014-11-11 | 2020-01-29 | 凸版印刷株式会社 | Decorative sheet and method for manufacturing decorative sheet |
JP7009887B2 (en) * | 2017-03-31 | 2022-02-10 | 大日本印刷株式会社 | Decorative sheet and decorative material using it |
JP7298137B2 (en) * | 2018-11-08 | 2023-06-27 | 凸版印刷株式会社 | Decorative sheet and its manufacturing method |
-
1998
- 1998-09-14 JP JP26001298A patent/JP3861472B2/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210104679A (en) | 2018-12-19 | 2021-08-25 | 도판 인사츠 가부시키가이샤 | makeup sheet |
US11446906B2 (en) | 2018-12-19 | 2022-09-20 | Toppan Printing Co., Ltd. | Decorative sheets |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000085076A (en) | 2000-03-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4066623B2 (en) | Decorative sheet | |
JP3772634B2 (en) | Decorative sheet | |
JP3861472B2 (en) | Cosmetic material | |
JP7052731B2 (en) | Laminated stretch film, base material for decorative sheet, decorative sheet and decorative board | |
JP4032829B2 (en) | Decorative sheet | |
JP2000289162A (en) | Decorative sheet | |
JP4737722B2 (en) | Laminate and sheet | |
JP2006321241A (en) | Decorative sheet | |
JP4617555B2 (en) | Cosmetic sheet and cosmetic material | |
JP2001181985A (en) | Sheet for floor and floor covering material | |
JP4367813B2 (en) | Decorative sheet | |
JP3823686B2 (en) | Decorative sheet | |
JP4325050B2 (en) | Manufacturing method of decorative sheet | |
JP4329277B2 (en) | Decorative sheet | |
JP4248728B2 (en) | Manufacturing method of decorative sheet | |
JP3641946B2 (en) | Decorative sheet | |
JP2001287324A (en) | Decorative sheet | |
JP2005028837A (en) | Decorative sheet | |
JP2000246851A (en) | Decorative sheet | |
JP3156150B2 (en) | Olefin-based decorative sheet with weather resistance | |
JP4407098B2 (en) | Decorative sheet | |
JP4170404B2 (en) | Weatherproof olefin-based decorative sheet | |
JP4154767B2 (en) | Decorative sheet | |
JP2000272057A (en) | Decorative sheet | |
JP2003118055A (en) | Decorative sheet |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050104 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051025 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060110 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060307 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20060322 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060418 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060606 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060627 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060817 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060905 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060918 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006 Year of fee payment: 7 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |