JP3861325B2 - 動きベクトル検出装置および検出方法 - Google Patents

動きベクトル検出装置および検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、入力された画像信号から画素位置より詳細な位置における画素値の予測をクラス分類適応処理を用いて行い、より高い精度の動きベクトルを検出できる動きベクトル検出装置および検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル画像を対象とした動きベクトル検出の重要度は、近年ますます高まっている。それは実用面への貢献が大きいからである。例えば、画像圧縮における動き補償に用いられる動きベクトルの精度の向上は、圧縮効率の向上をもたらしており、そのため動きベクトル検出方法に関しては、種々の提案がなされている。一般に、動画像を対象とした動きベクトルの検出方法は、次の3種類に大別される。
【0003】
第1の動きベクトルの検出方法は、ブロックマッチング法である。ブロックマッチング法は、パターンマッチングと同じ発想で、現画像のブロック化された領域が、過去の画像中の何処に存在したか、現画像と過去画像の比較を行なうことによって動きベクトルを検出する。具体的には、ブロック内対応画素毎の差分絶対値を加算し、ブロック毎の差分絶対値和が最小となる位置を動きベクトルとするものである。この方法は、検出精度が良いが、演算量が多い欠点がある。
【0004】
そして、第2の動きベクトルの検出方法は、勾配法である。勾配法は、一定の空間傾斜を持つ画素が、ある位置まで動くと、動き量に応じた時間差分が発生するというモデルに基づき、動きベクトルを検出する。よって、時間差分を空間傾斜で割算すれば動きベクトルが得られる。演算量は少ないが、動き量が大きくなると、精度が落ちるという欠点がある。それは、一定の空間傾斜を持つというモデルが成り立たなくなるからである。
【0005】
また、第3の動きベクトルの検出方法は、位相相関法である。位相相関法は、現画像と過去画像の同一位置のブロックデータに対し、各々フーリエ変換を施し、周波数領域で位相のずれ量を検出し、その位相項より逆フーリエ変換を経て動きベクトル値を検出する手法である。この手法の特徴として、精度を確保するためには、ある程度以上の大きいブロックサイズが要求される。そのためフーリエ変換により演算量が膨大となる。また、一般的に大きいブロックの中には複数の動き物体が存在する可能性が高く、その識別が難しくなるという欠点がある。また、動きベクトルの精度は、フーリエ変換の対象画素精度になるので、入力画素ピッチの動きベクトルしか得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の方法によって検出される動きベクトルの精度は、入力画像信号の画素位置精度(すなわち、1画素単位)である。例えば、動き補償の場合では、精度の高い補償を行うためには、より高い精度の動きベクトルを検出することが必要とされる。
【0007】
したがって、この発明の目的は、入力画像信号の画素位置精度より高い精度の動きベクトルを検出することができる動きベクトル検出装置および検出方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、画像の動きベクトルを検出する検出装置において、
入力画像信号の画素位置精度の第1の動きベクトルを検出する第1の動きベクトル検出部と、
第1の動きベクトルによって動き補償された画像信号を形成する動き補償部と、
入力画像信号に対してクラス分類適応処理を用いて画素位置より詳細な位置における画素値を予測し、詳細な画像信号を形成する予測部と、
動き補償された画像信号と、詳細な画像信号とが入力され、勾配法によって詳細な位置と対応する精度の第2の動きベクトルを検出する第2の動きベクトル検出部と
第1の動きベクトルと第2の動きベクトルとを加算して最終的な動きベクトルを形成する合成部と
を有することを特徴とする動きベクトル検出装置である。
【0009】
また、請求項8に記載の発明は、画像の動きベクトルを検出する検出方法において、
入力画像信号の画素位置精度の第1の動きベクトルを検出するステップと、
第1の動きベクトルによって動き補償された画像信号を形成する動き補償ステップと、
入力画像信号に対してクラス分類適応処理を用いて画素位置より詳細な位置における画素値を予測し、詳細な画像信号を形成するステップと、
動き補償された画像信号と、詳細な画像信号とが入力され、勾配法によって詳細な位置と対応する精度の第2の動きベクトルを検出するステップと、
第1の動きベクトルと第2の動きベクトルとを合成し最終的な動きベクトルを形成するステップと、
を有することを特徴とする動きベクトル検出方法である。
【0010】
入力画像が第1の動きベクトル検出部によって、入力画像信号の画素位置精度の第1の動きベクトルが検出される。この第1の動きベクトルによって動き補償がなされた画像信号が形成される。また、クラス分類適応処理を用いて画素位置より詳細な位置における画素値が予測される。詳細な予測画像と動き補償がなされた画像信号とを使用し、勾配法によって画素位置精度より高い精度の第2の動きベクトルが検出する。第1の動きベクトルと第2の動きベクトルとが加算され、最終的な動きベクトルが生成される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施例について図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施例の構成を示し、図1において1で示す入力端子からデジタル画像信号が供給される。入力画像信号は、メモリ2およびクラス分類適応処理部3に供給される。メモリ2に蓄えられた画像信号を使用して、第1の動きベクトルV1を検出する前段の検出部4が設けられる。
【0012】
前段検出部4における動きベクトル検出の方法としては、前述した既存の方法の何れを採用しても良い。例えば、前段検出部4では、ブロックマッチング法を用いて画素位置精度の動きベクトルが検出される。ブロックマッチング法の説明のために、ブロックデータの構造例を図2に示す。時間的に隣接するフレームにおいて、あるブロックの動きベクトルを検出する場合を考える。#Nフレームと#(N−1)フレームにおいて、空間的に対応する位置に、M画素×Nラインの大きさのブロックが設定される。サーチ領域において、#Nフレームのブロックと、#(N−1)フレームでの各座標でのブロックの間でパターンマッチングを行ない、マッチングが最良な座標を検出する。各位置毎に対応するM画素×Nラインの大きさのブロック内の対応画素のフレーム差分絶対値和、フレーム差の二乗和などが評価値として用いられる。
【0013】
#Nフレームの各画素レベルをLn (i,j)、#(N−1)フレームの各画素レベルをLn-1 (i,j)とすると、座標(x、y)における評価式の例として次の式(1)が使用される。
【0014】
【数1】
Figure 0003861325
【0015】
図2の例においては、X・Y点の各座標において、式(1)によって動き評価値Eの値を算出する。X・Y点の座標のうち、評価値が最小値を示す座標が第1の動きベクトルV1となる。ここで算出される評価値が各画素毎に求められるので、検出される動きベクトルV1は、入力画像信号の画素位置精度である。
【0016】
前段検出部4で検出された第1の動きベクトルV1が加算器5に出力されると共に、メモリ2に供給される。メモリ2は、例えばフレームメモリと、そのアドレス制御部とを含み、動きベクトルV1によってフレームメモリのアドレスを制御することによって、動き補償がなされる。すなわち、検出された第1の動きベクトルV1に対応して1フレームの画像全体が移動される。若し、フレーム間の動きが1画素の丁度整数倍であれば、動き補償された画像は、前フレームの画像と一致したものとなる。
【0017】
クラス分類適応処理部3は、入力画像信号の波形に基づいてクラス分類を行うクラス分類部6と、クラス分類部6で発生したクラスを表すクラスコードがアドレスとして供給される係数メモリ7と、メモリ7から読出された係数値と入力画像信号の複数の画素値との線形1次結合により予測値を生成する予測演算部8とにより構成される。この複数の画素値としては、予測対象の画素の周辺のものが使用される。その詳細は、後述するが、クラス分類適応処理部3は、入力画像信号の画素位置精度より詳細な位置における画素値を予測する。例えば水平方向および垂直方向において、入力画像信号の画素ピッチの1/2の位置に新たな画素値を予測する。予測された詳細な画像信号が後段検出部9に供給される。
【0018】
後段検出部9には、メモリ2からの動き補償された画像信号と、処理部3からの予測画像信号とが入力される。動き補償された画像信号は、後段検出部9において、過去(例えば前フレーム)の参照画像として使用される。後段検出部9は、勾配法によって第2の動きベクトルV2を検出する。この動きベクトルV2は、より詳細な位置と対応する精度の動きベクトルである。第2の動きベクトルV2が加算器5に供給され、前段検出部4からの第1の動きベクトルV1と加算される。加算器5から出力端子10に最終的な動きベクトルの出力が得られる。第1の動きベクトルV1は、入力画像信号の画像位置精度であり、水平および垂直方向に関して整数の値である。一方、第2の動きベクトルV2は、詳細画像の画像位置精度であり、水平および垂直方向に関して、小数の値または0である。
【0019】
後段検出部9において使用される勾配法について述べるが、基本的な考え方は次の式で示される。
(時間方向の画素差分値)=(空間内の画素値勾配)×(動き量)・・(2)
この式(2)により動きベクトルV2は、次の式(3)により計算される。
V2=δT/δS・・・・(3)
V;動きベクトル
δS;空間内の画素値勾配
δT;時間方向の画素差分値
【0020】
式(3)を2次元(水平および垂直方向)に拡張すれば、画像を対象とした勾配法による動きベクトル検出が実行される。式(3)においては空間内の画素値勾配が動き量に対し一定値であることを仮定しているが、一般の動きベクトル検出時には空間内の画素値勾配が変化するため検出誤りが発生することがある。この発明の一実施例では、2段構成の動きベクトル検出を行うので、検出精度を向上することができる。すなわち、第1の動きベクトルV1により動きの多くの部分を補償し、その後で、勾配法を適用することによって、検出誤りを少なくすることができる。さらに、クラス分類適応処理を用い画素位置以下精度の詳細画像を生成し勾配法を用いることにより、画素位置以下精度の動きベクトルを検出できる。
【0021】
図3は、勾配法によって後段検出部9が動きベクトルを検出する時の処理の概略を示す。横軸は、水平方向の位置を示し、縦軸が画素値を示す。実線で示す波形は、クラス分類適応処理部3によって予測された詳細画像(例えばピッチが元の1/2)を表し、破線で示す波形は、メモリ2から供給される動き補償後の過去の画像、例えば1フレーム前の画像(参照画像)を示す。空間勾配δSは、詳細画像中の隣接する画素の値xi およびxi-1 間の差分として計算される。簡単のため、図3に示す波形は、勾配が1のものであり、δS=1である。
【0022】
時間方向の画素差分値δTは、現フレームの画素値xi と、この画素と同一位置の前フレームの画素の値xi-f の差分である。図3の例では、δT=0.75である。従って、第2の動きベクトルは、V2=δT/δS=0.75と検出される。詳細画像において、空間勾配δSを求めているので、空間勾配が一定という条件を満たす上で有利である。また、1画素ピッチより細かいピッチと対応する精度の動きベクトルV2を検出できる。図3は、水平方向についての動き検出のみを示すが、実際には、垂直方向についても同様に動き検出がなされる。そして、水平および垂直方向の両方向の成分からなる動きベクトルV2が形成される。さらに、動きの方向は、動きベクトルの極性により表される。
【0023】
ここで、クラス分類適応処理回路3に適用されたクラス分類適応処理とは、入力信号のレベル分布のパターンに基づきこの入力信号を幾つかのクラスに分類し、予め用意されたクラス毎に適切な適応処理を実行する手法である。クラス分類法の例としては、入力信号(8ビットPCMデータ)に対して、クラス生成タップを設定し、入力信号のレベル分布のパターンによりクラスを生成する手法があげられる。信号波形のクラス生成法としては次のものが提案されている。
【0024】
1)PCMデータを直接使用する。
2)ADRC(適応的ダイナミックレンジ符号化)を適用し、クラス数を削減する。
3)DPCM(予測符号化)を適用し、クラス数を削減する。
4)VQ(ベクトル量子化)を適用し、クラス数を削減する。
5)DCT(離散的コサイン変換)などの周波数領域においてクラス分類を行う。
【0025】
PCMデータを直接使用するとクラス数は、膨大な数になり、実用上において問題である。そこで、実際は、ADRC(ダイナミックレンジに適応した符号化)などを適用しクラス数の削減を図る。ADRCは、VTR用の信号圧縮方式として開発されたものであるが、少ないクラス数で、入力信号の波形特性を表現するのに適している。ADRCの処理を次の式(4)に示す。
【0026】
ci=(Ei−MIN)/(DR/2k ) (4)
ci:ADRCコード
MIN:近傍領域内の画素の最小値
DR:近傍領域内のダイナミックレンジ
k:量子化ビット数
【0027】
注目データ近傍の数タップに対し式(4)で定義されるADRCを用いて生成されるADRCコードによりクラス分類を行う。例えば、7画素データに対し1ビットの再量子化を実行する1ビットADRCを適用すると、7画素から定義されるダイナミックレンジに基づき、それらの最小値を除去した上で、7タップのデータを適応的に1ビット量子化する。その結果、7画素データを7ビットで表現することになり、128クラスに削減することが可能となる。
【0028】
また、クラス分類の性能を更に向上させるため、入力信号のアクティビティーも考慮した上でクラス分類が行われることがある。アクティビティーの判定法の例としては、クラス分類法にADRCを使用した場合、ダイナミックレンジを用いることが多い。また、DPCMをクラス分類法に用いる場合、差分絶対値和、BTCをクラス分類法に用いる場合、標準偏差の絶対値などがアクティビティーの判定法として用いられる。
【0029】
そして、このときには、アクティビティーによる分類結果毎に、上述のADRCを用いたクラス分類などを行うことになる。また、学習過程において、アクティビティーの小さいデータを学習対象から外す。この理由は、アクティビティーの小さい部分は、ノイズの影響が大きく、本来のクラスの予測値から外れることが多い。そのため、これを学習に入れると予測精度が低下する。これを避けるため、学習においては、アクティビティーの小さいデータを除外する。
【0030】
クラス分類部6によって上述のようにクラス分類がなされ、クラス毎に適応処理を実行する。クラス分類適応処理部3は、生成されたクラス毎に係数メモリ7から読出された予測係数を用いた予測処理を行う。予測用のタップが例えば13の場合に、予測演算部8により演算される予測式の例を式(5)に示す。
【0031】
【数2】
Figure 0003861325
【0032】
y´:推定画素値
i :予測用のタップの入力信号画素値
i :予測係数
【0033】
上述の予測係数は、予め学習により生成しておく。以下、その学習方法について述べる。式(5)の線形1次結合モデルに基づく予測係数を最小自乗法により生成する例を示す。その最小自乗法は、次のように適用される。一般化した例として、Xを入力データ、Wを予測係数、Yを推定値としてつぎの式を考える。
【0034】
観測方程式;XW=Y・・・(6)
【0035】
【数3】
Figure 0003861325
【0036】
上述の観測方程式により収集されたデータに最小自乗法を適用する。式(6)および式(7)の観測方程式をもとに、式(8)の残差方程式を考える。
【0037】
【数4】
Figure 0003861325
【0038】
式(8)の残差方程式から、各wi の最確値は、誤差の二乗和を最小にする条件が成り立つ場合と考えられる。誤差の二乗和は、次の数式で示される。
【0039】
【数5】
Figure 0003861325
【0040】
すなわち、次の式(9)の条件を考慮すれば良いわけである。
【0041】
【数6】
Figure 0003861325
【0042】
式(9)のiに基づくn個の条件を考え、これを満たすw1 ,w2 ,・・・,wn を算出すれば良い。そこで、残差方程式(8)から次の式(10)が得られる。
【0043】
【数7】
Figure 0003861325
【0044】
式(9)および式(10)により式(11)が得られる。
【0045】
【数8】
Figure 0003861325
【0046】
そして、式(8)および式(11)から、正規方程式(12)が得られる。
【0047】
【数9】
Figure 0003861325
【0048】
式(12)の正規方程式は、未知数の数nと同じ数の方程式を立てることが可能であるので、各wi の最確値を求めることができる。そして、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)を用いて連立方程式を解く。
【0049】
ここで、上述の最小自乗法を用いて予測係数の学習をソフトウェアで行う一例を図4のフローチャートに示す。まず、ステップS1の学習データ形成からこのフローチャートは始まり、このステップS1において、既知の画像に対応した学習データが形成される。そして、ステップS3のクラス決定において、入力データに対してクラス分類が行われる。
【0050】
ステップS4において、各クラス毎に、式(12)の正規方程式が生成される。この学習プロセスにおいて、多くの学習データが登録された正規方程式が生成される。ステップS2において学習対象データが終了したものと決定されるまで、正規方程式生成プロセスが繰り返される。
【0051】
対象となる学習データが全て終了すると、ステップS5の予測係数決定に制御が移る。ここでは、多くの学習データより生成された、クラス毎の式(12)の正規方程式が解かれる。その連立方程式の解法としては、上述の掃き出し法が用いられる。こうして得られた予測係数は、ステップS6の予測係数登録の過程において、クラス別にアドレス分割されたROMなどの記憶部に登録される。以上の学習過程により、クラス分類適応処理の予測係数が生成される。
【0052】
図5は、この発明の他の実施例を示す。前段検出部4において画素位置精度の第1の動きベクトルV1を検出し、画素位置より細かい位置の第2の動きベクトルV2を後段検出部9により検出し、動きベクトルV1およびV2を加算器5にて加算して最終的な動きベクトルを生成することは、上述した一実施例と同様である。他の実施例では、図2において3’で示すように、クラス分類適応処理部として、最適な予測値が格納されている予測値メモリ11が使用される。すなわち、予測値メモリ11では、後述するように、重心法によって予め獲得された予測値がクラス毎に格納されている。クラス分類部6により生成されたクラスに対応して予測値がメモリ11から読出され、メモリ11から詳細な画像信号が後段検出部9に対して出力される。
【0053】
クラス分類適応処理部3’は、重心法を用いて画素位置より細かい位置の画素値を予測する。重心法は、各クラス毎に予め学習に用いられる教師信号の分布重心を算出し、この値を最適予測値としてROMなどに蓄え、各クラス毎の最適予測値として出力する手法である。従って、メモリ11には、予め獲得された予測値が格納されている。クラス分類部6で発生したクラスに対応した最適予測値がから読み出され、読み出された最適予測値が後段検出部9に供給される。後段検出部9では、一実施例と同様に、メモリ2からの動き補償がされた画像信号と適応処理部3’からの詳細な予測画像信号を使用して画素位置より細かい位置の精度と対応する動きベクトルV2を生成する。そして、加算器5において動きベクトルV1とV2とが加算され、最終的な動きベクトルが出力端子10に取り出される。
【0054】
ここで、メモリ11に最適な予測値を蓄えるためになされる、予測値の学習方法の一例のフローチャートを図6に示す。ステップS11からこのフローチャートが始まり、そのステップS11において、全てのクラスの度数カウンタN(*)と、全てのクラスのデータテーブルE(*)の初期化が行われる。ここで、あるクラスをC0とすると、対応する度数のカウンタはN(C0)、対応するデータテーブルはE(C0)と定義する。また、*はクラスの全てを示す。
【0055】
ステップS12のクラス検出では、学習対象画素の近傍データからクラスCが決定される。このクラス分類の手法としては、上述のように、ADRC、PCM表現、DPCM、BTC(ブロックトランケーション符号化)、VQ、直交変換などを使用することができる。また、クラス分類対象データより構成されるブロックのアクティビティーを考慮する場合、クラス数をアクティビティーによる分類の種類だけ増やしておく。
【0056】
そして、ステップS13では、この学習対象となる画素値yを検出し、検出された画素値yは、ステップS14において、クラスC毎に画素値yをそれぞれ加算する。すなわち、クラスCのデータテーブルE(C)の内容にyを加算した後、ステップS15では、クラスCの学習画素の度数カウンタN(C)が+1インクリメントされる。ステップS16では、以上の処理を全学習対象画素について繰り返し実行し、最終的な全てのクラスの度数カウンタN(*)と、対応する全てのクラスのデータテーブルE(*)が生成されると、ステップS17へ制御が移る。
【0057】
ステップS17では、各クラスのデータテーブルE(*)の内容であるデータ積算値を、対応クラスの度数カウンタN(*)の度数で、除算を実行することで各クラスの平均値を算出する。この値が重心法による各クラスの最適予測値となる。最終的に、ステップS18において、ROMなどの記憶手段に、クラスと上述の最適予測値を登録することで重心法による学習は終了する。また、学習過程においてノイズの影響を排除するため、アクティビティーの小さい画素は学習対象から除外される。このように、学習により得られた予測値がクラス別にメモリに格納され、クラス分類部で生成されたクラスがアドレスとしてメモリに供給される。
【0058】
【発明の効果】
この発明に依れば、入力画像信号の画素位置より小の精度の動きベクトルを検出することができる。また、この発明に依れば、前段検出部と後段検出部の二段構成としているので、後段検出部が勾配法によって動きベクトルを検出する時に、大きな動きを補償し、また、局所的な空間勾配を用いるので、検出誤りを防止することができる。さらに、勾配法を使用するので、ブロックマッチング法のように、演算量が多くなったり、ハードウエアの規模が大きくなることを防止することができる。これらの利点を有するこの発明を画像データの圧縮のための高能率符号化に適用すると圧縮効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による動きベクトル検出装置の一実施例である。
【図2】この発明の一実施例における前段検出部の動きベクトル検出処理を示す略線図である。
【図3】後段検出部における勾配法による動きベクトル検出処理を概略的に示す略線図である。
【図4】この発明の動きベクトル検出装置の予測係数の学習方法の一例を示すフローチャートである。
【図5】この発明による動きベクトル検出装置の他の実施例のブロック図である。
【図6】この発明の他の実施例において、最適予測値を学習する方法の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2・・・メモリ、3,3’・・・クラス分類適応処理回路、4・・・前段検出部、5・・・加算器、9・・・後段検出部

Claims (8)

  1. 画像の動きベクトルを検出する検出装置において、
    入力画像信号の画素位置精度の第1の動きベクトルを検出する第1の動きベクトル検出部と、
    上記第1の動きベクトルによって動き補償された画像信号を形成する動き補償部と、
    上記入力画像信号に対してクラス分類適応処理を用いて上記画素位置より詳細な位置における画素値を予測し、詳細な画像信号を形成する予測部と、
    上記動き補償された画像信号と、上記詳細な画像信号とが入力され、勾配法によって上記詳細な位置と対応する精度の第2の動きベクトルを検出する第2の動きベクトル検出部と
    上記第1の動きベクトルと上記第2の動きベクトルとを加算して最終的な動きベクトルを形成する合成部と
    を有することを特徴とする動きベクトル検出装置。
  2. 請求項1に記載の動きベクトル検出装置において、
    上記予測部は、
    上記入力画像信号に対してクラス分類を行いクラスを生成するクラス生成部と、
    予め学習により獲得された予測係数をクラス毎に格納する記憶部と、
    上記記憶部から上記クラスに対応した上記予測係数を読み出し、上記予測係数と、予測画素に対応する予測タップとの予測式による演算によって予測値を生成する予測値生成部とを有することを特徴とする動きベクトル検出装置。
  3. 請求項2に記載の動きベクトル検出装置において、
    上記予測値生成部で用いられる上記予測式は、線形1次結合式であることを特徴とする動きベクトル検出装置。
  4. 請求項2に記載の動きベクトル検出装置において、
    対象となる上記画像信号のアクティビティーが小さい場合、上記画像信号を学習対象から除外して学習を行、クラス毎に上記予測係数を獲得することを特徴とする動きベクトル検出装置。
  5. 請求項1に記載の動きベクトル検出装置において、
    上記予測部は、
    上記入力画像信号に対してクラス分類を行いクラスを生成するクラス生成部と、
    予め学習により獲得された最適予測値を上記クラス毎に格納する記憶部とを有し、
    上記クラスに対応する上記最適予測値によって上記詳細な画像信号を形成することを特徴とする動きベクトル検出装置。
  6. 請求項5に記載の動きベクトル検出装置において、
    上記記憶部に格納される上記最適予測値は、入力画像信号に基づいて分類されるクラス毎に、予測画素の画素値の平均値が上記最適予測値として予め学習され記憶されていることを特徴とする動きベクトル検出装置。
  7. 請求項5に記載の動きベクトル検出装置において、
    入力画像信号のアクティビティーが小さい場合、入力画像信号を学習対象から除外して学習を行い、クラス毎に上記最適予測値を獲得することを特徴とする動きベクトル検出装置。
  8. 画像の動きベクトルを検出する検出方法において、
    入力画像信号の画素位置精度の第1の動きベクトルを検出するステップと、
    上記第1の動きベクトルによって動き補償された画像信号を形成する動き補償ステップと、
    上記入力画像信号に対してクラス分類適応処理を用いて画素位置より詳細な位置における画素値を予測し、詳細な画像信号を形成するステップと、
    上記動き補償された画像信号と、上記詳細な画像信号とが入力され、勾配法によって上記詳細な位置と対応する精度の第2の動きベクトルを検出するステップと、
    上記第1の動きベクトルと上記第2の動きベクトルとを合成し最終的な動きベクトルを 形成するステップと、
    を有することを特徴とする動きベクトル検出方法。
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