JP3861211B2 - 被駆動物体の速度制御装置及びトルク制御装置 - Google Patents

被駆動物体の速度制御装置及びトルク制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モーターによって駆動される機械品等の被駆動物体の速度(回転数を含む)やトルクを制御する装置に関するものであり、特に、小型モーターを使用して被駆動物体を駆動する場合に適当な装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、モーターによって駆動される機械品等の速度やトルクを制御する方法としては、モーターの回転数、出力トルクを制御する方法が一般的であった。直流モータの場合は、界磁電流や電機子電流を調節することによってこれらの制御を行い、交流モーターの場合は、ベクトル制御、PWM制御等によって入力電圧の周波数を変えてこれらの制御を行っている。特に、小型のモーターの場合は、簡易なPWM制御により、モーターの回転数制御、出力トルク制御制御を行うことが広く行われている。
【0003】
また、回転数制御、トルク制御を行わない場合には、一般に、モーターのオンオフ、モータと機械品等とを結合するクラッチのオンオフにより、駆動の制御を行っている。たとえば、これらの機械品がストロークエンドに達した場合、リミットスイッチ等の検出器によりそれを検出し、モータの駆動を停止したり、クラッチを切ることにより、モーターが過負荷となることを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、モーターのオンオフ、クラッチのオンオフ等で制御を行う場合、たとえばリミットスイッチが故障したときには、モーターを停止することができず、モーターが過負荷のために焼損する可能性がある。また、オンオフ制御であるため、スロースタート・ストップ等、スムースな動作の実現は不可能である。
【0005】
PWMを使用して回転数制御やトルク制御を行った場合には、このような問題は解決できる。しかしながら、PWM制御の場合、回転数を低くすると、モーターに流す電流パルスのオフ時間が長くなり、電流値が低下して発生トルクが低くなるという問題点がある。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、簡単な機構の付加により、モーターによって駆動される被駆動品の速度が低い場合でも、速度やトルクの制御を行うことができ、モータが過負荷のために焼損したりすることがなく、かつ、スムースな始動、停止が可能な、被駆動物体の速度制御装置及びトルク制御装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の手段は、モーターによって駆動される被駆動物体の速度を制御する装置であって、モーターと被駆動物体を直接又は間接的に結合する電磁流体継手と、被駆動物体の速度を検出する速度検出器と、検出された被駆動物体の速度と被駆動物体の設定速度が一致するように、電磁流体継手に流す電流を調節する速度調節器とを有してなる速度制御装置であって、モーターの回転速度を制御するモーター制御装置を有してなり、モーター制御装置は、被駆動物体の設定速度が所定値以上のとき、モーターの回転数が当該設定速度に対応する回転数になるようにモーターを制御し、被駆動物体の設定速度が所定値未満のとき、モーターの回転数が当該所定値に対応する値になるようにモータを制御するものであり、前記速度調節器は、被駆動物体の設定速度が所定値以上のとき、最大電流を電磁流体継手に流し、被駆動物体の設定速度が所定値未満のとき、検出された被駆動物体の速度と被駆動物体の設定速度が一致するように、電磁流体継手に流す電流を調節するものであることを特徴とする被駆動物体の速度制御装置(請求項1)である。
【0008】
本手段においては、被駆動物体の速度を速度検出器で検出し、速度調節器が、この速度を設定速度に一致させるように、電磁流体継手に流す電流を調節する。電磁流体継手は、電磁流体を媒体とした継手であり、加える電流値によって伝達されるトルクを変化させることができる。速度調節器は、検出された速度が設定速度より小さいときには、電磁流体継手に流す電流を増加させる。これによって、被駆動物体に伝達されるトルクが増加し、その結果被駆動物体の速度が上昇する。検出された速度が設定速度より大きいときには、電磁流体継手に流す電流を減少させる。これによって、被駆動物体に伝達されるトルクが減少し、その結果被駆動物体の速度が低下する。このようにして、被駆動物の目標速度が小さく、トルクが大きい場合でも、被駆動物体の速度を目標値に保つことができる。本手段においては、モーターは、必要とされる被駆動物体の最大速度に合わせた回転数にしておけばよいので、モーターの制御は簡単となる。
又、モーター自身の回転数制御が安定である高回転数域では、モーターの回転数制御によって被駆動物体の速度制御を行い、電磁流体継手には最大電流を流してロック状態とする。これにより、電磁流体継手で失われるトルクが無くなり、効率のよい制御が可能となる。被駆動物体の設定速度が低くなって、電磁流体継手をロックした状態にしておくと、モーター自身の回転数制御が不安定になったり必要なトルクが得られなくなる低速回転域に入る場合には、モーター自身の回転数は、この回転数域以上の一定回転数としておき、前記速度調節器により被駆動物体の速度制御を行う。これにより、低速度領域においても、安定な速度制御を行うことができる。
【0009】
なお、本手段を含め、本明細書において、「モーターと被駆動物体を間接的に結合する」とは、モーターと被駆動物体が電磁流体継手で直接結合されず、ギアーやベルト等、別の機械品を介して結合されていることを意味する。
【0010】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、モーターの回転数を検出する手段を有し、前記速度調節器のゲインが、電磁流体軸受けに加える電流値と出力トルクとの関係に従って変化し、その結果、ループゲインが変化しないようになることを特徴とするもの(請求項2)である。
【0011】
電磁流体継手に加える電流値と出力トルクの関係は、モーターの回転数によっても変化する。本手段においては、モーターの回転数を検出し、それに応じて速度調節器のゲインを変化させているので、モーターの回転数が変化する場合であっても、速度制御のループゲインがあまり変化しないようにすることができ、安定な速度制御を行うことができる。
【0014】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段のいずれかであって、モーター軸が、第2の電磁流体継手を介して固定物に直接又は間接的に結合され、第2の電磁流体継手に流す電流を調節する制御装置が設けられていることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0015】
本手段においては、モーター軸が、第2の電磁流体継手を介して固定物に直接又は間接的に結合されているので、第2の電磁流体継手に流す電流に応じた制動を、モーターに与えることができる。特に、被制御物体を停止させておきたいときは、両方の電磁流体継手に十分な電流を流し、電磁流体継手の伝達トルクを大きくすることにより、モーター及び被制御物体が固定物に固定されたことになり、被制御物体の動きを抑えることができる。
【0020】
前記課題を解決するための第4の手段は、モーターによって駆動される被駆動物体に、モーターから与えられるトルクを制御する装置であって、モーターと被駆動物体を直接又は間接的に結合する電磁流体継手と、モーターの回転数を検出する手段と、電磁流体継手に流す電流を調節するトルク調節器とを有してなり、トルク調節器は、モーターの回転数と電磁流体継手から出力されるトルクとに応じて電磁流体継手に流すべき電流を算出する手段を有し、検出されたモーターの回転数と、被駆動物体にモーターから与えられるトルクの設定値とに応じて電磁流体継手に流す電流を調節するものであることを特徴とする被駆動物体のトルク制御装置(請求項4)である。
【0021】
電磁流体継手においては、入力側の回転数と、印加される電流とに応じて出力されるトルクが決定される。よって、入力側(モーター)の回転数と電磁流体継手から出力されるべきトルクが分かれば、電磁流体継手に流すべき電流値が決まる。本手段においては、トルク調節器内に、これらの関係が表、数式等の形式で記憶されている。トルク調節器は、検出されたモーターの回転数と被駆動物体にモーターから与えられるトルクの設定値とを入力とし、これらの関係を利用して電磁流体継手に流す電流を調節する。本手段においては、トルク検出器が不要となる。その代わり、モーターの回転数検出器が必要となるが、これはモーターの制御装置に付属しているか、モータの制御装置の出力から計算できる場合が多いので、必ずしも特別の装置を付加する必要がない。
【0022】
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第4の手段であって、モーター軸が、第2の電磁流体継手を介して固定物に直接又は間接的に結合され、第2の電磁流体継手に流す電流を調節する制御装置が設けられていることを特徴とするもの(請求項5)である。
【0023】
本手段においては、モーター軸が、第2の電磁流体継手を介して固定物に直接又は間接的に結合されているので、第2の電磁流体継手に流す電流に応じた制動を、モーターに与えることができる。特に、被制御物体を停止させて起きたいときは、両方の電磁流体継手に十分な電流を流し、電磁流体継手の伝達トルクを大きくすることにより、モーター及び被制御物体が固定物に固定されたことになり、被制御物体の動きを抑えることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態の第1の例である被駆動物体の速度制御装置を示す概略ブロック図である。図1において、1はモーター、2は被駆動装置である負荷、3は電磁流体継手、4は回転数(速度)検出器であるパルスジェネレーター、5は制御装置、6は回転数調節器、7はモーター制御装置である。
【0025】
モーター1と負荷3は、電磁流体継手3を介して結合されている。図1においては、モーター1と負荷3は直結されているが、これらの間にギアーやベルト等の動力伝達装置が介在してもよい。負荷2の回転数は、負荷2に結合されたパルスジェネレータ4によって検出され、制御装置5内の回転数調節器6に入力される。回転数調節器6には、負荷2の目標回転数が設定値として与えられている。この設定値は設定器によって設定された固定の値でもよく、時間と共に変化するようにして、たとえばスロースタート、スローストップが実現されるようにすることもできる。
【0026】
回転数調節器6は、回転数の設定値と検出値の偏差を求め、この偏差にたとえばPID演算を実施して、その結果に対応する電流を電磁流体継手3に流す。電磁流体継手3に加えられる電流値と電磁流体継手3の出力トルクの関係は、たとえば図2のようになっており、加えられる電流値にほぼ比例して出力トルクが増加するようになっている。回転数調節器6は、検出された回転数が設定回転数より小さいときには、電磁流体継手3に流す電流を増加させる。これによって、負荷2に伝達されるトルクが増加し、その結果負荷2の回転数が上昇する。検出された回転数が設定回転数より大きいときには、電磁流体継手3に流す電流を減少させる。これによって、負荷2に伝達されるトルクが減少し、その結果負荷2の回転数が低下する。このようにして、負荷2の回転数は設定回転数に一致するように制御される。
【0027】
モーター制御装置7は、モーター1の正逆転の制御を実施すると共に、モーター1の回転数を一定に制御する。この回転数は、負荷2を、要求される最大回転数で回転させるのに必要な回転数とされるのが普通であるが、場合によっては、負荷2に要求される回転数の変化の状況に応じて、段階的に切り替えてもよい。
【0028】
電磁流体継手3の出力トルクは、電磁流体継手3に与えられる電流値の他に、モーター1の回転数(電磁流体継手3の入力軸の回転数)によっても変化する。よって、モーター1の回転数が切り替えられる場合は、モーター制御装置7内にあるモーター回転数検出器から、回転数調節器6にモーター回転数の情報が与えられる。回転数調節器6は、この情報に応じて、制御ゲインを変える。このことによって回転数制御のループゲインをほぼ一定に保つことができる。もちろん、制御ゲインは変化しても制御は可能であるので、この制御ゲインの切り替えは必ずしも必要ではないが、あった方が制御の安定性上好ましい。
【0029】
電磁流体継手3で伝達トルクの低減を行った場合、その伝達エネルギーの一部が摩擦熱となって失われる。よって、可能な限り電磁流体継手3はロック状態とし、入力軸と出力軸の回転数が一致するようにしておくことが好ましい。そのため、負荷2の目標回転数が所定値以上であり、モーター制御装置7の回転数制御で制御が可能である場合には、電磁流体継手3に流す電流を最大値(電磁流体継手3をロックするだけの電流値)として、入力軸と出力軸が固結したような状態とし、モーター制御装置7でモーター1の回転数制御を行い、負荷2の回転数を制御する。このため、パルスジェネレーター4からの出力と、回転数設定値がモーター制御装置7に与えられる。
【0030】
この場合にも、負荷2の目標回転数がある値未満となり、モーター制御装置7の回転数制御ではモーター1の出力トルクが不足して、負荷2の回転数制御が不可能となる場合には、モーター1の回転数は前記ある値以上の所定値に以下に下がらないようにして、モーター1の回転数が当該所定値に固定されている間、前述のような電磁流体継手3による負荷2の回転数制御を行う。このようにすれば、効率よく、負荷2の回転数制御を行うことができる。
【0031】
図3は、本発明の実施の形態の第2の例である被駆動物体のトルク制御装置を示す概略ブロック図である。以下の図面において、前出の図に示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付してその説明を省略する。図3において、8はトルク検出器、9はトルク調節器である。
【0032】
モーター1と負荷3は、電磁流体継手3を介して結合されている。図3においても、モーター1と負荷3は直結されているが、これらの間にギアーやベルト等の動力伝達装置が介在してもよい。負荷2に伝達されるトルクは、負荷2の入力軸に結合されたトルク検出器8によって検出され、制御装置5内のトルク調節器9に入力される。トルク調節器9には、負荷2の目標トルクが設定値として与えられている。この設定値は設定器によって設定された固定の値でもよく、時間と共に変化するようにしてもよい。
【0033】
トルク調節器9は、トルクの設定値と検出値の偏差を求め、この偏差にたとえばPID演算を実施して、その結果に対応する電流を電磁流体継手3に流す。トルク調節器9は、検出されたトルクが設定トルクより小さいときには、電磁流体継手3に流す電流を増加させる。これによって、負荷2に伝達されるトルクが増加する。検出されたトルクが設定トルクより大きいときには、電磁流体継手3に流す電流を減少させる。これによって、負荷2に伝達されるトルクが減少しする。このようにして、負荷2のトルクは設定トルクに一致するように制御される。
【0034】
モーター制御装置7は、モーター1の正逆転の制御を実施すると共に、モーター1の回転数を一定に制御する。この回転数は、負荷2を、要求される最大回転数で回転させるのに必要な回転数とされるのが普通であるが、場合によっては、負荷2に要求される回転数の変化の状況に応じて、段階的に切り替えてもよい。
【0035】
モーター1の回転数が切り替えられる場合は、モーター制御装置7内にあるモーター回転数検出器から、トルク調節器9にモーター回転数の情報が与えられる。トルク調節器9は、この情報に応じて、制御ゲインを変える。このことによってトルク制御のループゲインをほぼ一定に保つことができる。もちろん、制御ゲインは変化しても制御は可能であるので、この制御ゲインの切り替えは必ずしも必要ではないが、あった方が制御の安定性上好ましい。
【0036】
図4は、本発明の実施の形態の第3の例である被駆動物体のトルク制御装置を示す概略ブロック図である。図4に示す実施の形態は、トルク検出器8が設けられていない他は図3に示した実施の形態と構成的には同じであるので、異なる部分のみを説明する。
【0037】
前述したように、電磁流体継手3の出力トルクは、モーター1すなわち電磁流体継手3の入力軸の回転数と、電磁流体継手3に印加される電流値によって決定される。そして、それが負荷2に与えられるトルクとなる。よって、逆に、負荷2に与えるべき目標トルクと、モーター1の回転数が分かれば、目標トルクを得るために電磁流体継手3に流すべき電流値を決定することができる。
【0038】
モーター制御装置7内にあるモーター回転数検出器から、トルク調節器9にモーター回転数の情報が与えられる。トルク調節器9は、与えられたトルク設定値とモーター1の回転数とから、電磁流体継手3に流すべき電流値を算出し、当該電流値を電磁流体継手3に流す。この制御方法はオープンループ制御であるため、制御精度は悪いが、特別のトルク検出器を必要としないので、機器構成が簡単となる。電磁流体継手3に流すべき電流値を算出する方法としては、トルク設定値とモーター1の回転速度との組み合わせに対する電流値の対応表を持ち、これから求めてもよいし、電流値を、トルク設定値とモーター1の回転速度との関数として持ち、これから計算して求めてもよい。電磁流体継手3と負荷2の間に、動力伝達系が介在し、それらによりトルク損失がある場合は、電磁流体継手3の出力するトルクの目標値を、これらのトルク損失を見込んだものとすることはいうまでもない。
【0039】
図5は、本発明の実施の形態の第4の例である被駆動物体のトルク制御装置を示す概略ブロック図である。図5において、10は固定端、11は第2の電磁流体継手、12は制動制御装置である。図5に示す実施の形態は、これらが設けられている他は図4に示した実施の形態と構成的には同じであるので、異なる部分のみを説明する。
【0040】
図5における実施の形態においては、モーター軸が第2の電磁流体継手11を介して固定端10に結合されている。そして、制御装置内に制動制御装置12が設けられ、その出力が第2の電磁流体継手12に与えられると共に、トルク制御装置9にも与えられている。第2の電磁流体継手11は、負荷2及びモーター1に制動をかけるときに用いられる。
【0041】
すなわち、制動をかけないときは、制動制御装置12から第2の電磁流体継手11に与えられる電流は0となっており、第2の電磁流体継手11は、ほとんどトルクを伝達せず、モーター1及び負荷3はフリーになっている。負荷2及びモーター1に制動をかけるときは、制動制御装置12は、十分大きな電流を第2の電磁流体継手11に流す。すると、第2の電磁流体継手11がトルクを伝達するようになり、モーター1が固定端10に拘束されて制動がかかる。制動の強さは、第2の電磁流体継手11に流す電流によって調節することができる。
【0042】
モーター1と共に、負荷2にも制動をかけたいときは、制動制御装置12が、トルク制御装置9に指令を与え、電磁流体継手3にも十分大きな電流を流す。これにより、負荷2は、2つの電磁流体継手3、11を介して固定端10に拘束され、制動がかけられる。特に、負荷2を停止状態に保っておきたい場合には、このような方法を採用することにより目的を達成することができる。
【0043】
なお、このように、第2の電磁流体継手を介してモーター軸を固定端に結合することにより制動を与えることは、たとえば図1に示した速度制御装置、図3に示したトルク制御装置のような制御系においても適用が可能であることはいうまでもない。
【0044】
以上の説明においては、回転数調節器6、トルク調節器9、モーター制御装置7を単体機器のとして説明してきたが、これらは制御装置5を構成するマイクロコンピュータの機能の一部として実現してもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係る発明においては、被駆動物体の速度を速度検出器で検出し、速度調節器が、この速度を設定速度に一致させるように、電磁流体継手に流す電流を調節するようにしているので、被駆動物の目標速度が小さく、トルクが大きい場合でも、被駆動物体の速度を目標値に保つことができる。
【0046】
請求項2に係る発明においては、モーターの回転数を検出し、それに応じて速度調節器のゲインを変化させているので、モーターの回転数が変化する場合であっても、速度制御のループゲインがあまり変化しないようにすることができ、安定な速度制御を行うことができる。
【0047】
請求項3に係る発明においては、モーター自身の回転数制御が安定である高回転数域では、モーターの回転数制御によって被駆動物体の速度制御を行い、モーター自身の回転数制御が不安定になったり必要なトルクが得られなくなる低速回転域に入る場合には、モーター自身の回転数は、この回転数域以上の一定回転数としておき、前記速度調節器により被駆動物体の速度制御を行うので、エネルギー効率のよい制御が実現できる。
【0048】
請求項4に係る発明においては、モーター軸が、第2の電磁流体継手を介して固定物に直接又は間接的に結合されているので、第2の電磁流体継手に流す電流に応じた制動を、モーターに与えることができる。
【0049】
請求項5に係る発明においては、被駆動物体に与えられるトルクをトルク検出器で検出し、トルク調節器が、このトルクをトルク設定値に一致させるように、電磁流体継手に流す電流を調節するので、被駆動物の目標速度が小さく、トルクが大きい場合でも、被駆動物体のトルクを目標値に保つことができる。
【0050】
請求項6に係る発明においては、モーターの回転数を検出し、それに応じてトルク調節器のゲインを変化させているので、モーターの回転数が変化する場合であっても、トルク制御のループゲインがあまり変化しないようにすることができ、安定な速度制御を行うことができる。
【0051】
請求項7に係る発明においては、トルク調節器は、検出されたモーターの回転数と被駆動物体にモーターから与えられるトルクの設定値とを入力とし、これらの関係を利用して電磁流体継手に流す電流を調節しているので、トルク検出器が不要となる。
【0052】
請求項8に係る発明においては、モーター軸が、第2の電磁流体継手を介して固定物に直接又は間接的に結合されているので、第2の電磁流体継手に流す電流に応じた制動を、モーターに与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例である被駆動物体の速度制御装置を示す概略ブロック図である。
【図2】電磁流体継手に加えられる電流値と電磁流体継手の出力トルクの関係の例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態の第2の例である被駆動物体のトルク制御装置を示す概略ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の第3の例である被駆動物体のトルク制御装置を示す概略ブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態の第4の例である被駆動物体のトルク制御装置を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
1…モーター
2…負荷
3…電磁流体継手
4…パルスジェネレーター
5…制御装置
6…回転数調節器
7…モーター制御装置
8…トルク検出器
9…トルク調節器
10…固定端
11…第2の電磁流体継手
12…制動制御装置

Claims (5)

  1. モーターによって駆動される被駆動物体の速度を制御する装置であって、モーターと被駆動物体を直接又は間接的に結合する電磁流体継手と、被駆動物体の速度を検出する速度検出器と、検出された被駆動物体の速度と被駆動物体の設定速度が一致するように、電磁流体継手に流す電流を調節する速度調節器とを有してなる速度制御装置であって、モーターの回転速度を制御するモーター制御装置を有してなり、モーター制御装置は、被駆動物体の設定速度が所定値以上のとき、モーターの回転数が当該設定速度に対応する回転数になるようにモーターを制御し、被駆動物体の設定速度が所定値未満のとき、モーターの回転数が当該所定値に対応する値になるようにモータを制御するものであり、前記速度調節器は、被駆動物体の設定速度が所定値以上のとき、最大電流を電磁流体継手に流し、被駆動物体の設定速度が所定値未満のとき、検出された被駆動物体の速度と被駆動物体の設定速度が一致するように、電磁流体継手に流す電流を調節するものであることを特徴とする被駆動物体の速度制御装置。
  2. 請求項1に記載の被駆動物体の速度制御装置であって、モーターの回転数を検出する手段を有し、前記速度調節器のゲインが、電磁流体軸受けに加える電流値と出力トルクとの関係に従って変化し、その結果、ループゲインが変化しないようになることを特徴とする被駆動物体の速度制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載被駆動体の速度制御装置であって、モーター軸が、第2の電磁流体継手を介して固定物に直接又は間接的に結合され、第2の電磁流体継手に流す電流を調節する制御装置が設けられていることを特徴とする被駆動物体の速度制御装置。
  4. モーターによって駆動される被駆動物体に、モーターから与えられるトルクを制御する装置であって、モーターと被駆動物体を直接又は間接的に結合する電磁流体継手と、モーターの回転数を検出する手段と、電磁流体継手に流す電流を調節するトルク調節器とを有してなり、トルク調節器は、モーターの回転数と電磁流体継手から出力されるトルクとに応じて電磁流体継手に流すべき電流を算出する手段を有し、検出されたモーターの回転数と、被駆動物体にモーターから与えられるトルクの設定値とに応じて電磁流体継手に流す電流を調節するものであることを特徴とする被駆動物体のトルク制御装置。
  5. 請求項4に記載被駆動体のトルク制御装置であって、モーター軸が、第2の電磁流体継手を介して固定物に直接又は間接的に結合され、第2の電磁流体継手に流す電流を調節する制御装置が設けられていることを特徴とする被駆動物体のトルク制御装置。
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