JP3861131B2 - 有機非線形光学材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、位相共役波発生や光双安定現象などを特徴とする3次非線形光学特性に優れ、スピンコート、ディップコートおよびバーコートなどの簡便な手法により薄膜を形成することができ、耐レーザー光性が高い有機非線形光学材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、非線形光学材料は、超高速光スイッチ、光双安定素子、位相補正素子および波長変換素子などの光デバイスとしての用途が考えられている。これまで、金や銀などの金属微粒子、CdS、V2 5 などの半導体微粒子、および有機化合物を用いて、より高性能な、すなわち、(1)非線形感受率が大きいこと、(2)動作波長領域における透明度が高い(吸収が少ない)こと、および(3)応答速度が速いこと、を満たす非線形光学材料の開発が行われてきた。
【0003】
その中でも、いくつかの共役高分子は、そのπ電子共役系に由来する3次の非線形光学効果を示すことが報告されている。たとえば、Phys. Rev. Lett., vol.36, p.956 (1976)によれば、ポリジアセチレンビス(パラトルエンスルホネート)(PTS)のTHG(3次高調波発生)測定による3次の非線形光学定数χ(3) がχ(3) =1.6×10-10 esuとかなり大きな値を示すことが報告されているが、不溶、不融であるため素子化の際に不可欠である薄膜化が困難であるという問題がある。
【0004】
成形加工性を改良する試みとしては、可溶性の前駆体水溶液をスピンコートして、薄膜化したのち、加熱処理により共役系高分子である、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)やポリチエニレンビニレン(PThV)の薄膜を得て、非線形光学薄膜とする方法が、それぞれ特開平1−200234号および特開平1−289922号公報に開示されている。THG測定によるχ(3) は、χ(3) =5〜8×10-12 esu(PPV)およびχ(3) =3×10-11 esu(PThV)であった。このように可溶性の前駆体を経る方法でも最後に高温の加熱処理が必要であるという問題があった。
【0005】
共役高分子自身が可溶であるものとしては、Appl. Phys. Lett., vol.48, p.1187 (1986) によると、ポリベンゾチアゾール(PBT)がDFWM(縮退四光波混合)測定でχ(3) =9×10-12 と記載されている。この値は、PTSに比べると2桁程小さくなっているのが問題である。エメラルディン塩基のポリアニリンは、Synth. Met., vol.49-50, p.13 (1992) によると、DFWN測定でχ(3) =8×10-10 と比較的大きな値を示すが、高沸点溶媒であるN−メチルピロリドン(NMP)にのみ可溶で取り扱い上問題が残る。
【0006】
さらにこれまでに報告されている有機非線形光学材料は、レーザー光の照射により分解してしまうものが多く、その安定性が問題となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記問題点に鑑み、水溶性のπ電子共役高分子を用いた有機非線形光学材料を提供することである。
【0008】
また、本発明の目的は、位相共役波発生や光双安定現象などを特徴とする3次非線形光学特性に優れ、スピンコート、ディップコートおよびバーコートなどの簡便な手法により薄膜を形成することができ、耐レーザー光性が高い有機非線形光学材料を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記諸目的は、下記(1)〜(3)により達成される。
【0010】
(1) 水溶性π電子共役高分子を用いた有機非線形光学材料。
【0011】
(2) 前記(1)に記載の水溶性π電子共役高分子が、水溶性ポリアニリンであることを特徴とする有機非線形光学材料。
【0012】
(3) 前記(1)に記載の水溶性π電子共役高分子と水溶性または水分散性高分子を混合して用いた有機非線形光学材料。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の有機非線形光学材料に用いられる水溶性π電子共役高分子とは、単結合と二重結合が交互に連続してなるπ電子共役高分にスルホン基、カルボキシル基およびアミノ基などの置換基を導入して水溶性としたものである。
【0014】
前記水溶性π電子共役高分としては、例えば、水溶性ポリアニリン、水溶性ポリピロール、水溶性ポリチオフェン、水溶性ポリパラフェニレン、水溶性ポリパラフェニレンビニレンなどを挙げることができるが、空気中での安定性が高い水溶性ポリアニリンが好ましく用いられる。
【0015】
本発明でいう水溶性とは、25℃において、水に対する溶解度が0.1重量%以上の場合をさす。
【0016】
本発明の有機非線形光学材料に用いられる水溶性π電子共役高分のひとつである水溶性ポリアニリンは、ポリアニリンの骨格の芳香環が芳香環1個当り平均して0.1〜4個のSO3 Mおよび平均して0〜3.9個のR(ただし、SO3 MとRとの合計は4である。)で置換されたものである。
【0017】
ここで、SO3 M中のMは、水素原子、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム、ルビジウムなど)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、マグネシウムなど)およびアンモニウム基よりなる群から選ばれたものであり、好ましくは水素原子である。
【0018】
また、Rは、水素原子、ハロゲン原子、好ましくは塩素原子、フッ素原子および臭素原子、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜8のアルキルチオ基、炭素原子数1〜20、好ましくは1〜8のアルキルアミノ基、カルボキシル基、エステル残基の炭素原子数が1〜20、好ましくは1〜8のカルボン酸エステル基、ニトロ基およびシアノ基よりなる群から選ばれた少なくとも1種のものである。これらのうち、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基などの電子供与性基が好ましい。
【0019】
また、SO3 Mは、好ましくは平均して0.5〜1.5個であり、またRは、好ましくは平均して2.5〜3.5個である。ただし、SO3 MとRとの合計は4である。
【0020】
本発明の有機非線形光学材料に用いられる水溶性ポリアニリンを構造式で示すと、一般式(1)
【0021】
【化1】
Figure 0003861131
【0022】
[ただし、式中、MおよびRは前記のとおりであり、pは0.1〜4、qは0〜3.9(ただし、p+q=4)、Xはドーパントであるプロトン酸の陰イオンであり、また、nは陰イオンの価であり、通常1〜3価、好ましくは1〜2価である。]で表される繰り返し単位および/または式(2)および/または式(3)
【0023】
【化2】
Figure 0003861131
【0024】
【化3】
Figure 0003861131
【0025】
で表される繰り返し単位あるいはその他の繰り返し単位を有してなるものである。
【0026】
プロトン酸の陰イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、沃化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、ホウフッ化イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオンなどの1〜3価の陰イオンがあり、好ましくは1〜2価の陰イオンである。さらに、ポリアニリンの芳香環に導入されたスルホン酸イオンをプロトン酸の陰イオンとすることも可能である。
【0027】
本発明に用いられる水溶性ポリアニリンは、例えば、つぎのようにして製造される。まず、ポリアニリンを有機溶媒中に攪拌分散し、加熱しながらクロロ硫酸を加えることによりポリアニリンの骨格中の芳香環をクロロ硫酸化し、さらに得られたクロロスルホニルポリアニリンを水中で加水分解することにより水溶性スルホン化ポリアニリンが得られる。
【0028】
前記スルホン化ポリアニリンのスルホン化率は、自由に調整することが可能である。スルホン基は、電子吸引性であるとともに立体的障害になるのでポリアニリン主鎖の共役を弱める効果がある。したがって、スルホン化率により共役の度合いを調整することができ、非線形光学効果が最大となるような調整が可能である。さらに、前記スルホン化ポリアニリンの水溶液は、いかなるpHにもできるのでドーピング率、したがって電気伝導度を自由に調整できる。よって、非線形光学効果が最大となるような調整が可能である。
【0029】
本発明の有機非線形光学材料を基材に塗布するためには、スピンコート、バーコート、グラビアコート、キスコート、ブレードコート、ロールコートおよびディップコート等の方法を用いることができる。
【0030】
本発明の有機非線形光学材料に用いられる水溶性π電子共役高分は、水に対して高い溶解性を示すので、それ単独の水溶液から基材に直接塗布可能であるが、非線形光学特性、塗布性、基材との密着性、塗膜の強度、耐水性などを改善するためには、必要に応じて、水溶性の高分子や水系の高分子エマルション(水分散性高分子)とブレンドして用いることもできる。このような水溶性高分子の例としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリス
チレンスルホン酸ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン等のホモポリマーおよびそれらの成分を含むコポリマーなどを挙げることができる。また、水系高分子エマルション(水分散性高分子)の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ヒドロキシル、メタクリル酸ヒドロキシル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシルなどを(共)重合して得られるアクリル系エマルションが挙げられる。
【0031】
例えば、スルホン化ポリアニリンを用いる場合、塗膜の動作波長における透明性をよくするためには、前記のブレンド高分子のうちポリアクリル酸、アクリル系エマルションとブレンドした場合の相溶性が高く、好ましく用いることができる。
【0032】
スルホン化ポリアニリンとポリアクリル酸またはアクリル系エマルションとの混合比は、全固形分に対するスルホン化ポリアニリンの割合で0.01〜0.95がよく、好ましくは0.5〜0.8がよい。
【0033】
また、水分散性高分子として、水系溶媒中に分散したゾルを用いることもできる。前記ゾルは、溶媒中において金属化合物を加水分解することにより得られる。金属化合物としては、金属のアルコキシド、酢酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、塩化物等の中から選択することができる。これらの中でも、金属のアルコキシドが特に好ましい。
【0034】
代表的な金属アルコキシドとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどのシリコンのアルコキシド、アルミニウム(III)n−ブトキサイドなどのチタンのアルコキシドなどが挙げられる。
【0035】
金属化合物を加水分解させる溶媒としては、該金属化合物を均一に溶解させるものであればよく、特に制限されるものではない。また、該溶媒は、必要に応じて、グリセロール、トリエチレングリコールなどの安定化剤、有機酸、鉱酸などを含んでいてもよい。
【0036】
例えば、スルホン化ポリアニリンと前記ゾル(水分散性高分子)との混合比は、スルホン化ポリアニリンの割合が全重量に対して、0.01〜0.95がよく、好ましくは0.5〜0.9がよい。
【0037】
【実施例】
以下に実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
【0038】
(スルホン化ポリアニリンの合成)
合成例1
1.2mol/lの塩酸水溶液300mlにアニリン28gを滴下攪拌して加えた。これを0℃に冷却した。30gの過硫酸アンモニウムをイオン交換水60mlに溶解し、先の溶液に30分かけて滴下した。滴下終了後さらに5時間、0℃にて攪拌した。析出した緑色沈殿を濾過し、濾液の色がなくなるまで、イオン交換水で洗浄した。さらに、メタノールで濾液の色がなくなるまで洗浄した。得られたポリアニリンのうち9gを1,2−ジクロロエタン270ml中に分散し、85℃に加熱した。クロロ硫酸21.8g(約2倍モル)を1,2−ジクロロエタン15mlに溶解し滴下して加えた。滴下終了後さらに5時間、85℃にて加熱撹拌した。室温に冷却後、濾過して反応物を取り出し、クロロホルムにて洗浄した。風乾後、400mlのイオン交換水に分散し、4時間加熱還流した。得られた緑色溶液を濾過して不溶分を取り除き、ろ液をロータリーエバポレーターにて濃縮し、アセトンを加えて緑色沈殿を析出させた。析出した沈殿を濾過し、アセトンにて洗浄した。乾燥重量は、12.0gであった。
【0039】
元素分析結果は、
H:3.52% C:39.24% N:8.28% S:13.78%
Cl:2.99% 組成式:C24304.3 153.2 Cl0.7
であり、S/N比(硫黄原子と窒素原子のモル比)は0.73であった。ポリアニリンの芳香環4個に対して3個弱のスルホン基が導入されていることになる。また対イオンCl- のドーピング率は0.175(35%)である。
【0040】
室温で水に対する溶解度を測定した結果、5.0重量%であった。
【0041】
得られたスルホン化ポリアニリンをペレットに成型し、4端子法による電気伝導度を測定した結果、5.72×10-3S/cmであった。
【0042】
(有機非線形光学薄膜の作成)
実施例1
上記合成例1で得られたスルホン化ポリアニリンをイオン交換水に溶解して固形分5%水溶液を作製し、洗浄したスライドガラス上にスピンコートして、淡緑色の透明フィルムを得た。このフィルムの表面抵抗は、6.3×103 Ω/□であった。
【0043】
実施例2
上記合成例1で得られたスルホン化ポリアニリンをイオン交換水に溶解し、スルホン基がすべてナトリウム塩となり、さらに脱ドーピングが完了するまで、水酸化ナトリウム水溶液で中和した。この水溶液を洗浄したスライドガラス上にスピンコートして、淡青色の透明フィルムを得た。
【0044】
実施例3
上記合成例1で得られたスルホン化ポリアニリンとアルドリッチ製ポリアクリル酸(平均分子量2000)を重量比1:1となるようにイオン交換水に溶解して固形分5%水溶液を作製し、洗浄したスライドガラス上にスピンコートして、淡緑色の透明フィルムを得た。このポリアニリン−ポリアクリル酸樹脂組成物フィルムの表面抵抗は、6.3×109 Ω/□であった。
【0045】
実施例4
テトラエトキシシラン2.1g(0.01モル)をエタノール20.0g(0.43モル)に溶解し、撹拌しながら蒸留水1.8g(0.1モル)と塩酸(36%水溶液)0.51g(0.005モル)を滴下した。滴下終了後、撹拌を10時間続けシリカゲル分散液を得て、固形分が10重量%となるまで濃縮した。
【0046】
上記合成例1で得られたスルホン化ポリアニリンと上記シリカゾル分散液を重量比が9:1になるようにイオン交換水に溶解して固形分5重量%の溶液を調製した。この溶液をスライドガラス上にスピンコートし、200℃で2時間加熱することにより淡緑色の透明膜を得た。
【0047】
実施例5
バナジン酸アンモニウム17.5g(0.15モル)を蒸留水1000gに溶解した。このバナジン酸アンモニウム水溶液を強酸性イオン交換樹脂に通して、ポリバナジン酸水溶液を得た。
【0048】
上記合成例1で得られたスルホン化ポリアニリンと上記ポリバナジン酸水溶液を重量比が4:1になるようにイオン交換水に溶解して固形分1重量%の溶液を調製した。この溶液を洗浄したスライドガラス上にスピンコートして淡緑色の透明フィルムを得た。
【0049】
(3次非線形感受率の測定)
実施例1〜5の透明フィルムまたは透明膜の3次非線形光学効果を位相共役光型縮退4光波混合法を用いて測定した。測定には、Nd:YAGレーザの第2高調波(波長532nm、パルス幅40psec)を用いた。試料の3次非線形感受率χ(3) は、同一光学系における基準物質(CS2 )に対する位相共役光の反射率Rの比から下記数式(1)を用いて算出した。
【0050】
【数1】
Figure 0003861131
【0051】
ここで、Lは媒体の厚さ、Rは位相共役光の反射率、nは屈折率、下付きSは試料、下付きCS2 は二硫化炭素を表す。Qは下記数式(2)で定義される補正係数である。
【0052】
Q=ln(1−T)/T(1−T) (2)
ここで、Tは試料の透過率である。
【0053】
測定結果を表1にまとめて示した。
【0054】
【表1】
Figure 0003861131
【0055】
表1で明らかなように、実施例1〜5の透明フィルムまたは透明膜は、大きな3次非線形光学効果を示すことがわかった。さらに、レーザー光の照射による分解は全くみられず、有機材料であるにもかかわらず、極めて高い耐レーザー光性を有していることがわかった。
【0056】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明の有機非線形光学材料は、水溶性π電子共役高分子を用いることを特徴とするものである。したがって薄膜化が容易でかつ大きな3次非線形感受率を有する有機非線形光学材料を提供できる。

Claims (1)

  1. 下記( I )項に示す成分と( II )項に示す成分を混合して用いた有機非線形光学材料:
    I ) 下記一般式(1)で表される繰り返し単位および/または式(2)および/また
    は式(3)で表される繰り返し単位を有する水溶性ポリアニリン:
    Figure 0003861131
    Figure 0003861131
    Figure 0003861131
    [ただし、上記各式中、Mは、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム基よりなる群から選ばれたものであり、Rは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、炭素原子数1〜20のアルキルアミノ基、カルボキシル基、エステル残基の炭素原子数が1〜20のカルボン酸エステル基、ニトロ基およびシアノ基よりなる群か
    ら選ばれた少なくとも1種のものであり、pは0.1〜4、qは0〜3.9(ただし、p+q=4)、Xはドーパントであるプロトン酸の陰イオンであり、また、nは陰イオンの価である。]、
    (II) ポリアクリル酸樹脂、シリカゾル分散液又はポリバナジン酸。
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