JP3859546B2 - 強誘電体膜の検査装置及び検査方法並びに半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、強誘電体ランダムアクセスメモリの強誘電体膜等の特性を検査するのに好適な強誘電体膜の検査装置及び検査方法並びに半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの主記憶装置には、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)及びスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)等の揮発性メモリが使用されている。揮発性メモリは、電源が供給されている期間のみデータを保持することができ、電源の供給が停止されると記憶されているデータは消失してしまう。これに対して、自由に書換えが可能で、かつ、電源の供給を停止してもデータが消失しない不揮発性メモリとして、近時、強誘電体膜を用いた強誘電体ランダムアクセスメモリ(以下、「FeRAM」という。)が注目されている。FeRAMは、不揮発性メモリであることに加えて、電力消費量が少なく、高集積化が可能であるという長所を有する。
【0003】
従来のFeRAMには、図8に示すような、2つの電極102及び104間に強誘電体膜103が挟まれて構成された強誘電体キャパシタ(以下、FeCapともいう。)105が設けられている。FeCap105は、例えば半導体基板101の上方に絶縁膜等(図示せず)を介して形成されている。このFeCap105は、FeRAMの機能上の中心部を構成する。また、FeCapは、センサに用いられることもある。強誘電体膜103には、Pb(Zr,Ti)O3(以下、「PZT」という。)等のペロブスカイト構造の材料が用いられている。また、強誘電体薄膜103を挟む2つの電極102及び104は、夫々上部電極、下部電極ともよばれる。これらの電極には、Pt、Ir又はIrOX等の材料が用いられる。
【0004】
このようなFeRAMの記憶密度の向上には、FeCapの特性が安定していることが必要とされる。このFeCapの特性は、FeRAMの製造工程中に、強誘電体膜がH2又は水蒸気を含有すると、低下してしまう。例えば、層間絶縁膜又は層間金属膜の堆積の工程において、H2又は水蒸気が発生しやすい。そして、水素の分解に対して抵抗力のあるキャパシタにおいて高い信頼性が得られることが認められている。このような特性の低下は、H2が電極の材料として使用されるPt又はIr等の金属を触媒として分解されると、促進される(S. Aggarwal, S. R. Perusse, C. W. Tipton, R. Ramesh, H. D. Drew, T. Venkatesan, D. B. Romero, V. B. Podobedov and A. Weber: Appl. Phys. Lett. 73 1973 (1998))。この分解は、下記化学式1で表される。なお、化学式1中のMは触媒金属を示し、第2辺中の「−」は触媒反応が生じていることを示す。
【0005】
【化1】
【0006】
H2はFeRAMの製造工程において頻繁に使用され、また、副産物として生成される。還元されたIrOX又はIrが上部電極の材料として使用される場合、製造工程中にH2が高温状態で陽子に分解され、強誘電体膜、例えばPZT膜まで拡散する。この結果、強誘電体特性が劣化してしまう(K. Kushida-Abdelghafar, M. Hiratani and Y. Fujisaki: J. Appl. Phys. 85 1069 (1999)及びJ. S.Cross et al, Jap. J. Appl. Phys., 41 698 (2002))。高温状態では、反応速度及び拡散速度のいずれもが上昇する。
【0007】
そこで、近時、H2又はD2を含有する還元ガス雰囲気中で高温状態でのキャパシタの特性の劣化に関する試験が行われている。この試験では、上記還元ガス雰囲気の真空チャンバ内で一定時間だけキャパシタの加熱(ベーキング)を行い、その後、真空チャンバから試料を取り出して、強誘電体特性がどれだけ残っているかを大気中で測定する。このような加熱及び測定を繰り返すことにより、強誘電体特性が消失するまでに要した時間を特定する。そして、この時間を、FeCapの水素の分解に対する抵抗力を見極めるための基準として、その後のFeCapを備えた半導体装置の処理の参考にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような強誘電体膜の検査方法では、検査開始直後には、強誘電体特性の劣化に要する時間が明らかではないので、何度もチャンバ内でのベーキングとチャンバ外での特性の測定とを繰り返す必要があり、上述の検査方法は極めて時間がかかるという問題点がある。更に、実際に強誘電体特性が劣化する時点を特定することが極めて困難であるという問題点もある。これらは、強誘電体特性が完全に消失するまで、加熱の工程と測定の工程とを何度も繰り返す必要があるからである。
【0009】
また、FeCapは水蒸気に対して敏感であり、その水素劣化が電気特性の測定中にも生じていることが観察されている(Chen et al. Appl. Phys. Lett., 80, 3587 (2002))。このときの水素の発生は、下記化学式2で表される。
【0010】
【化2】
【0011】
このような反応は、特性の測定においてキャパシタに電場が印加されているときに、加水分解と同様に生じる。
【0012】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、強誘電体膜の特性をより正確且つ容易に検査することができる強誘電体膜の検査装置及び検査方法並びに半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、鋭意検討の結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
【0014】
本願の発明に係る強誘電体膜の検査装置は、検査対象である強誘電体膜を備えた試料が入れられるチャンバを有する。前記チャンバ内には、探針が設けられている。更に、強誘電体膜の検査装置は、前記チャンバ内に入れられた前記試料を加熱する加熱手段と、前記チャンバ内にベーキング用ガスを導入するガス導入手段と、前記加熱手段により前記試料が加熱された状態で、かつ、前記ベーキング用ガスの雰囲気中で前記探針を介して前記強誘電体膜の電気的特性を測定する測定手段と、を有する。
【0015】
本発明においては、チャンバ内に探針が設けられているため、チャンバ内で試料を加熱しながら、そのままIn−siteで試料の特性を測定することが可能である。従って、連続して試料の特性の変化を把握することが可能となり、正確な情報をより容易に得ることができる。
【0016】
また、上述のように、キャパシタの水素劣化は、従来の電気特性の測定中にも生じており、このことは、キャパシタの劣化を大気中で測定するだけでは十分でないことを意味している。これは、大気中には、O2、N2、H2O、Ar及びCO2が含まれているからである。一方、本発明では、チャンバ内に入れられた試料に対してその強誘電体膜の電気的特性を加熱された状態で測定することが可能である。従来の特性の測定並びにH2O等の不純物ガスは、欠陥及び寿命の短縮に寄与するが、本発明ではチャンバ内でガス組成を制御しながら、特性の測定を行うことができるため、正確且つ容易にその測定を行うことができる。なお、このようなIn−siteで、例えばH2ガス及び/又はH2Oガスを流しながら、室温から高温環境下で、強誘電体キャパシタの測定を行うことができるような装置は存在しない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る強誘電体膜の検査装置及び検査方法並びに半導体装置の製造方法について添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る強誘電体膜の検査装置の構造を示す模式図である。
【0018】
本実施形態に係る強誘電体膜の検査装置には、加熱真空チャンバ1及びロードロックチャンバ2が設けられている。加熱真空チャンバ1とロードロックチャンバ2とは連通されており、これらの間にはゲートバルブGV3が設けられている。
【0019】
ロードロックチャンバ2には、ダイヤフラム圧力計DG2及び電離ゲージIG2が設けられている。また、2本の配管がロードロックチャンバ2に連結されており、夫々ポンプTMP2、N2ライン7に他端が連結されている。ロードロックチャンバ2とN2ライン7との間にはバルブLV20が設けられ、ポンプTMP2との間にはゲートバルブGV2が設けられている。更に、ポンプTMP2の排気側には、バルブAV2を介してドライポンプDry2が連結されている。
【0020】
また、試料が入れられた皿(トレー)を加熱真空チャンバ1まで搬送する搬送アーム(図示せず)も設けられている。搬送アームは、ゲートバルブGV3を通過してロードロックチャンバ2と加熱真空チャンバ1との間を移動することが可能である。
【0021】
加熱真空チャンバ1内には、試料を載置して加熱する加熱台(加熱手段)3、及び搬送アームによってロードロックチャンバ2から搬送されてきた試料を加熱台3に移動させる搬送ピン(図示せず)が設けられている。加熱台3は、例えば直径が約30.48cm(12インチ)の円板状であり、試料を500℃まで加熱できるように構成されている。また、加熱真空チャンバ1の上部には、試料の電気的特性を測定するための探針5、及び探針5と試料との位置関係を検出するためのCCD顕微鏡(位置検出手段)6が設けられている。CCD顕微鏡6は、例えば液晶表示装置(LCD)等の表示装置(図示せず)に接続されており、操作者が上記位置関係を容易に把握できるようになっている。探針5には、図2及び図3に示すように、5.6nFの負荷容量、オシロスコープ及びパルス発生器(電圧供給手段)から構成されるソーヤ・タワー回路が接続されている。また、このソーヤ・タワー回路はGPIBインターフェースを介してパーソナルコンピュータに接続されており、プログラムによりパルス発生器からPUNDパルスを発生させて、探針5から試料に印加し、試料からの応答を探針5からオシロスコープを経由してパーソナルコンピュータに取り込み,演算するように構成されている。また、パーソナルコンピュータは、記録手段として加熱真空チャンバ1内のガスの成分を記録し、このパーソナルコンピュータに接続された表示装置(表示手段)が、ガスの成分を表示する。
【0022】
加熱真空チャンバ1には、重水素(D2)、窒素(N2)、水素(H2)及び酸素(O2)等の気体を導入するためのガス導入口(図示せず)が設けられている。これらの気体の流量は、各気体の導入経路に夫々設けられたマスフローコントローラ等の流量制御装置(図示せず)により制御可能となっている。流量制御装置とガス導入口との間には、バルブLV1が設けられている。バルブLV1の気体上流側には、例えばN2用のライン、3体積%D2+97体積%N2用のライン、混合気体用のライン、O2用のライン、及び3体積%H2+97体積%N2用のラインがガス導入手段として連結されている。更に、バルブLV1と並列して、バルブLV2、ガスバブラ8及びバルブLV3が気体上流側から順に直列して構成されたラインが連結されている。また、加熱真空チャンバ1には、ダイヤフラム圧力計DG1、電離ゲージIG1及び4重極子質量分析計(成分測定手段)QMSが設けられている。加熱真空チャンバ1には、更に、窒素(N2)を導入するためのガス導入口(図示せず)が設けられており、このガス導入口にバルブLV21が連結されている。バルブLV21の他端はN2ライン9に連結されている。
【0023】
更に、3本の配管が加熱真空チャンバ1に連結されている。このうち1本にはゲートバルブGV1が設けられ、他の1本には、加熱真空チャンバ1側から順にバルブAV3及び圧力制御バルブ(気圧調整手段)CV1が設けられ、残りの他の1本は補助管(バイパス)となっている。ゲートバルブGV1が設けられた配管とバルブAV3及び圧力制御バルブCV3が設けられた配管とは、加熱真空チャンバ1とは反対側で互いに連結されており、その先でポンプTMP1に連結されている。ポンプTMP1の排気側には、バルブAV1を介してドライポンプDry1が連結されている。補助管及びポンプTMP1の排出側に、夫々バルブLV14、AV4が設けられており、これらのバルブLV14及びAV4を介して互いに連結されている。更に、この連結部には、2個の配管が連結されており、その一方には、マスフローコントローラ(流量計(図示せず))を介してO2及びH2O用のセンサ(酸素濃度測定手段及び水分濃度測定手段)4がバルブLV15を介して連結され、他方はバルブAV5を介してドレンとなっている。
【0024】
次に、上述のように構成された検査装置を使用した誘電体膜の検査方法について説明する。
【0025】
先ず、FeCapの試料をウェハ上に作製する。FeCapの試料は公知の方法、例えば特開2001−127262号公報に記載されている方法により作製すればよい。強誘電体キャパシタの構造は、例えば平面構造であり、その上部電極は反応性イオンエッチング法によりエッチングされたものである(J. S.Cross et al, Jap. J. Appl. Phys., 41 698 (2002)参照)。
【0026】
その一方で、温度制御器(図示せず)を動作させてウェハトレー(図示せず)を150℃に加熱する。この温度は、約1時間で安定する。そして、試料の作製後、ロードロックチャンバ2の蓋を開き、試料をウェハトレー(図示せず)に入れ、このウェハトレーをロードロックチャンバ2内の搬送アーム上に載せる。ウェハトレーは、例えば石英製である。また、その直径は特に限定されるものではなく、試料の直径が6インチ(約152mm)未満の場合には、ウェハトレーの直径を152mmとしてもよい。この場合のウェハトレーは、例えばSUS304製であるか、又はAuがコーティングされたCu製のトレーである。
【0027】
トレーを搬送アームに載せた後、ロードロックチャンバ2の蓋を閉じる。続いて、バルブGV2及びバルブAV2を開き、ポンプTMP2及びドライポンプDry2を作動させることにより、ロードロックチャンバ2の排気を行う。同時に、バルブGV1、AV1、AV4及びAV5を開き、ポンプTMP1及びドライポンプDry1を作動させることにより、加熱真空チャンバ1の排気も行う。そして、加熱真空チャンバ1及びロードロックチャンバ2内の圧力が10-6Torr(約1.33×10-4Pa)に到達した後、ゲートバルブGV3を開き、搬送アームにより試料を加熱真空チャンバ1内に搬送する。また、この搬送と同時に、適当な温度、例えば150℃に加熱されたウェハトレーも加熱真空チャンバ1内に搬送する。
【0028】
次いで、加熱真空チャンバ1内の搬送ピンを気圧制御で上昇させて、搬送ピンにウェハトレーを拾い上げさせる。その後、搬送アームをロードロックチャンバ2内に引き下げる。次に、搬送ピンを降下させて試料を加熱台3上に載せる。そして、ゲートバルブGV3を閉じる。
【0029】
次いで、探針5を降下させ、試料に形成され電気的特性を測定する所望のキャパシタの上方に位置させる。キャパシタの平面形状は、例えば一辺の長さが50μmの正方形である。このとき、CCD顕微鏡6を介してキャパシタ及び探針5の位置をLCDにより確認することができ、また、探針5及びCCD顕微鏡6の各位置を、マイクロメータマニピュレータを使用して移動させることもできる。その後、探針5をキャパシタの両電極に接触させ、電気的な測定を行うことにより、確実に接触していることを確認する。
【0030】
続いて、バルブLV1を開き、マスフローコントローラに流量を500sccmに設定して、N2ガスをガス導入口から加熱真空チャンバ1内に導入する。また、バルブAV5を閉じると共に、バルブLV14及びLV15を開くことにより、加熱真空チャンバ1からの排気ガスをセンサ4に流す。そして、センサ4により残留H2O及び残留O2の各濃度を測定する。残留H2O及び残留O2の各濃度は、継続的に測定され、例えば表示装置に表示され、また、パーソナルコンピュータに記録される。
【0031】
そして、容量劣化の測定を開始するために、N2用のラインのマスフローコントローラを0sccmに設定し、3体積%H2+97体積%N2用のラインのマスフローコントローラを500sccmに設定する。その後、バルブAV3を開くと共に、ゲートバルブGV1を閉じる。続いて、コントロールバルブCV1を調整することにより、加熱真空チャンバ1内の圧力を5Torr(約665Pa)に制御する。
【0032】
圧力が安定した後、容量劣化の測定を開始すると共に、経過時間の測定も行う。また、加熱真空チャンバ1内の残留H2O及び残留O2の各濃度を4重極子質量分析計QMSにより測定すると共に、排気ガス中の残留H2O及び残留O2の各濃度をセンサ4により測定する。強誘電体キャパシタの劣化の測定は、例えば印加電圧を3Vとしたときのキャパシタの残留分極Qswを測定することにより行えばよい。この残留分極Qswの測定は、図2に示すPUNDパルス発生回路21及び図3に示すソーヤ・タワー回路22を使用して測定することができる。また、残留分極Qswの測定は、例えば、測定開始時の10%程度まで低下するまで、5分毎に行えばよい。
【0033】
残留分極Qswの測定が完了した後、3体積%H2+97体積%N2用のラインのマスフローコントローラを0sccmに設定し、ゲートバルブGV1を開く。H2を含有するガスを全て排気した後、ゲートバルブGV3を開く。そして、搬送ピンにより加熱台3上のウェハトレーを搬送可能な高さまで持ち上げる。その後、搬送アームを加熱真空チャンバ1内まで伸ばし、ウェハトレーを搬送アームに載せる。続いて、ロードロックチャンバ2内までウェハトレーを搬送し、ゲートバルブGV3を閉じる。その後、ゲートバルブGV2及びバルブAV2を閉じ、ポンプTMP2及びドライポンプDry2を停止させる。次いで、N2ライン7に繋がるバルブLV20を開くことにより、ロードロックチャンバ2内の圧力を上昇させる。ロードロックチャンバ2内の圧力が大気圧になったときに、バルブLV20を閉じる。このバルブLV20を閉じる動作は、気圧センサに基づいて自動的に行ってもよい。
【0034】
これらの一連の操作が終了した後、温度制御器の出力をオフにし、バルブGV1、AV1、AV4及びAV5を閉じ、ポンプTMP1及びドライポンプDry1を停止させる。その後、N2ライン9に繋がるバルブLV21を開くことにより、加熱真空チャンバ1内の圧力を上昇させる。加熱真空チャンバ1内の圧力が大気圧になったときに、バルブLV21を閉じる。このバルブLV21を閉じる動作は、気圧センサに基づいて自動的に行ってもよい。
【0035】
このような試験は、例えば室温、90℃、120℃又は150℃等の探針5の耐熱温度範囲内でN2を流しながら、残留分極Qswに対する温度の影響を測定するのに好適である。図4に示す測定例では、残留分極Qswは測定温度を150℃としたときに室温での測定に対して60%程度低下している。繰り返し蓄電は温度に対して敏感であることが知られており、残留分極Qswが低下していると考えられる。
【0036】
その後、実験条件を変えながら、他の試料についての実験を行う。例えば測定温度を150℃に固定しながら、ガスの組成を変化させる。例えば100体積%のN2の雰囲気、3体積%H2+97体積%N2の雰囲気、及び3体積%D2+97体積%N2の雰囲気下でFeCapのベーキングを行う。この結果、例えば図5に示すような結果が得られる。図6に示す測定例では、H2又はD2を含む雰囲気下においてのみ、強誘電体キャパシタの特性が劣化し、100体積%のN2の雰囲気では、劣化しなかった。この劣化の機構は、例えば「J. S.Cross et al, Jap. J. Appl. Phys., 41 698 (2002)」に記載されている。
【0037】
次に、他の条件下での測定方法について説明する。
【0038】
この測定方法では、試料を作製した後、ロードロックチャンバ2の蓋を開き、直径が150mmのウェハトレー(図示せず)に入れた寸法が50×50μm2の試料、又は直径が150nm若しくは200nmのウェハをロードロックチャンバ2内の搬送アーム上に載せる。ウェハトレーは、例えばステンレス製である。
【0039】
次いで、温度制御器(図示せず)によりウェハトレーを150℃に加熱する。この温度は、約1時間で安定する。続いて、ゲートバルブGV3を開き、搬送アームにより試料を加熱真空チャンバ1内に搬送する。
【0040】
次に、加熱真空チャンバ1内の搬送ピンを上昇させて、搬送ピンにウェハトレーを拾い上げさせる。その後、搬送アームをロードロックチャンバ2内に引き下げる。次に、搬送ピンを降下させて試料を加熱台3上に載せる。そして、ゲートバルブGV3を閉じる。
【0041】
その後、加熱真空チャンバ1のN2パージを1000sccmの流量で1時間だけ行う。このとき、排気ガス中のO2及びH2Oの濃度をセンサ4で検知しておく。つまり、バルブLV14及びLV15を開くことにより、加熱真空チャンバ1からの排気ガスをセンサ4に流す。そして、センサ4により残留H2O及び残留O2の各濃度を測定する。残留H2O及び残留O2の各濃度は、継続的に測定され、例えば表示装置に表示され、また、パーソナルコンピュータに記録される。
【0042】
そして、探針5を降下させ、試料に形成され電気的特性を測定する所望のキャパシタの上方に位置させる。キャパシタの平面形状は、例えば一辺の長さが50μmの正方形である。このとき、CCD顕微鏡6を介してキャパシタ及び探針5の位置をLCDにより確認することができ、また、探針5及びCCD顕微鏡6の各位置を、マイクロメータマニピュレータを使用して移動させることもできる。その後、探針5をキャパシタの両電極に接触させ、電気的な測定を行うことにより、確実に接触していることを確認する。続いて、バルブLV1を開き、マスフローコントローラに流量を500sccmに設定して、N2ガスをガス導入口から加熱真空チャンバ1内に導入する。
【0043】
次いで、容量劣化の測定を開始するために、N2用のラインのマスフローコントローラを0sccmに設定し、3体積%H2+97体積%N2用のラインのマスフローコントローラを500sccmに設定する。その後、上述の真空下での測定と同様にして、強誘電体キャパシタの残留分極Qswの測定を行う。残留分極Qswの測定は、例えば、測定開始時の10%程度まで低下するまで、5分毎に行えばよい。
【0044】
残留分極Qswの測定が完了した後、3体積%H2+97体積%N2用のラインのマスフローコントローラを0sccmに設定し、バルブLV1を閉じる。H2を含有するガスを全て排気した後、ゲートバルブGV3を開く。そして、搬送ピンにより加熱台3上のウェハトレーを搬送可能な高さまで持ち上げる。その後、搬送アームを加熱真空チャンバ1内まで伸ばし、ウェハトレーを搬送アームに載せる。続いて、ロードロックチャンバ2内までウェハトレーを搬送し、ゲートバルブGV3を閉じる。また、温度制御器の出力をオフにし、ウェハトレーの温度を室温まで徐冷する。
【0045】
このような方法により、他の条件下でも測定を行うことができる。
【0046】
次に、水蒸気を含有する雰囲気下での測定方法について説明する。本実施形態に係る検査装置は、H2、D2、H2O蒸気及びD2O蒸気を含有するガス雰囲気下での疲労(E. Colla, et al., Appl. Phys. Lett., 72, 2763 (1998).)、絶縁破壊(I. Stolichnov, et al., J. Appl. Phys., 87 1925 (2000))及びインプリント(S.D. Traynor, T.D. Hadnagy, and L. Kammerdiner, Intergrat. Ferro. 16 63-76 (1997))のIn−site測定にも使用することが可能である。ガスバブラ8では、液体の水がステンレス製の容器に入れられており、この中をガスが通ることにより、水蒸気を加熱真空チャンバ1内に導入することが可能である。加熱真空チャンバ1内の水蒸気量は、センサ4により検出することが可能である。また、その量は、ガスバブラ8を通すガスの流量及びガスバブラ8の温度を制御することにより調整することができる。なお、Pt製の下部電極上での電気分解反応により、水蒸気がFeCapの絶縁破壊電圧を低下させていることも報告されている(Chen et al. Appl. Phys. Lett., 80, 3587 (2002)及びJ.D. Baniecki, et al., Appl Phys Lett. (to be submitted))。
【0047】
このような本実施形態に係る強誘電体膜の検査装置によれば、探針5の耐熱温度の範囲内、例えば室温から150℃未満であれば、強誘電体膜のベーキングを行いながら、加熱真空チャンバ1から試料を取り出すことなく、強誘電体膜の残留分極を測定することができる。従って、連続して残留分極を測定することが可能なため、強誘電体膜の劣化がどれだけ時間が経過した時点で発生するかを正確に特定することができる。また、ベーキング自体は1回行えばよいので、検査に要する工数及び時間が少なくて済み、生産性が向上する。
【0048】
また、強誘電体膜のベーキングに使用するガスの変更及び残留ガスの分圧の測定も容易に行うことができるため、最も強誘電体膜の特性を劣化させにくいガスを容易に見極めることができる。水素の分解に伴うキャパシタの劣化速度はチャンバ内の残留酸素の分圧にも依存する。このような依存は、特にIrO2電極を使用する場合に顕著となる。本実施形態では、残留酸素の分圧も測定することが可能であるため、IrO2電極を使用し、キャパシタの劣化速度が変動したとしても、残留酸素の分圧と関連付けて特性の劣化の要因を推定することが可能である。
【0049】
更に、探針5の耐熱温度を超える条件、例えば150℃を超える条件(例えば500℃以下)でベーキングを行う場合には、探針5を試料から待避させておけばよく、このような条件でも強誘電体膜の特性を測定することができる。但し、この場合には、ベーキングを行いながらの測定を行うことはできない。
【0050】
更にまた、搬送アームにより、試料を加熱真空チャンバ1から速やかに取り出すことにより、試料の空冷(クエンチ)を行うことも可能である。このような空例を行うことにより、ベーキングが行われたときの状態を維持したまま試料の特性を測定することが可能となる。
【0051】
バルブLV14は、例えば、ドライポンプDry1等を使用せずに、加熱真空チャンバ1の内部を大気雰囲気とする場合に開く。
【0052】
なお、本実施形態の検査装置は、強誘電体メモリに形成される強誘電体膜の特性を測定する場合にのみ使用することが可能なものではなく、他の強誘電体膜の特性を測定する場合にも使用することが可能である。また、強誘電体膜に限らず、AlOx、SiO2、TaOx、及び(Ba,Sr)TiO3等の誘電体膜の特性を測定する場合にも使用することができる。
【0053】
図6は、上述の実施形態に係る誘電体膜の検査装置を使用して好ましい条件を求め、その条件に基づいて強誘電体膜が形成された強誘電体メモリの構成を示す模式的断面図である。
【0054】
半導体基板101の表面に選択的に素子分離絶縁膜102が形成されている。素子分離絶縁膜102により区画された領域内にMOSトランジスタ103が形成されている。MOSトランジスタ103には、低濃度拡散層104、高濃度拡散層105、チタンシリサイド膜106、ゲート絶縁膜107、ゲート電極108、タングステンシリサイド膜109及びサイドウォール110が設けられている。そして、素子分離絶縁膜102及びMOSトランジスタ103を覆うシリコン酸窒化膜128が形成され、その上に層間絶縁膜としてシリコン酸化膜111が形成されている。
【0055】
シリコン酸化膜111上に、選択的に下部電極112が形成されており、その上に強誘電体膜113及び上部電極114が順次積層されている。平面視では、下部電極112よりも強誘電体膜113が小さく、強誘電体膜113よりも上部電極114が小さくなっている。下部電極112、強誘電体膜113及び上部電極114から強誘電体キャパシタが構成されている。この強誘電体キャパシタを包み込む膜115が形成されている。更に、この強誘電体キャパシタ等を覆う層間絶縁膜としてシリコン酸化膜116が形成されている。
【0056】
シリコン酸化膜116及び膜115には、下部電極112まで到達する孔が形成されている。また、シリコン酸化膜116及び111には、MOSトランジスタ103のチタンシリサイド膜109まで到達する孔が形成されている。これらの孔内には、タングステン膜117が埋め込まれている。また、シリコン酸化膜116及び膜115には、上部電極114まで到達する孔も形成されている。そして、シリコン酸化膜116上にタングステン膜117と接触する配線層118が形成されている。この配線層118の一部は、上部電極114まで到達する孔を介して上部電極114にも接触している。従って、配線層118のこの部分を介して上部電極114とMOSトランジスタ103の高濃度拡散層105とが接続されている。シリコン酸化膜116上には、配線層118を覆う層間絶縁膜としてシリコン酸化膜119が形成されている。
【0057】
シリコン酸化膜119には、配線層118まで到達する孔が形成されており、この孔内にタングステン膜120が埋め込まれている。そして、シリコン酸化膜119上にタングステン膜120に接触する配線層121が形成されている。また、シリコン酸化膜119上には、配線層121を覆う層間絶縁膜としてシリコン酸化膜122が形成されている。
【0058】
シリコン酸化膜122には、配線層121まで到達する孔が形成されており、この孔内にタングステン膜123が埋め込まれている。そして、シリコン酸化膜122上にタングステン膜123に接触する配線層124が形成されている。また、シリコン酸化膜122上には、配線層124を覆うパッドシリコン酸化膜125及びパッドシリコン窒化膜126が順次形成されている。そして、パッドシリコン窒化膜126上に、例えばポリイミド製の封止膜127が形成されている。
【0059】
この強誘電体メモリにおいては、強誘電体キャパシタの強誘電体膜113を形成する際の条件を最適化するために、上述の実施形態に係る誘電体膜の検査装置を使用することができる。即ち、誘電体膜の検査装置を使用して、複数の成膜条件の下で、強誘電体膜を形成し、成膜条件毎に、ベーキング時間に対する残留分極の変化を求める。そして、この残留分極の変化に基づいて、複数の成膜条件のうちから最適なものを選択して強誘電体膜113を形成すればよい。
【0060】
図7は、上述の実施形態に係る誘電体膜の検査装置を使用して好ましい条件を求め、その条件に基づいて強誘電体膜が形成された他の強誘電体メモリの構成を示す模式的断面図である。
【0061】
この強誘電体メモリにおいては、半導体基板201の表面に素子分離絶縁膜202が形成され、この素子分離絶縁膜202により区画された素子領域内において、半導体基板201の表面にウェル203が形成されている。そして、ウェル203上にMOSトランジスタ204が形成されている。MOSトランジスタ204には、低濃度拡散層205、高濃度拡散層206、ゲート絶縁膜207、ゲート電極208及びサイドウォール209が設けられている。そして、これらを覆うシリコン酸窒化膜210及びシリコン酸化膜211が形成されている。また、ゲート電極208とシリコン酸窒化膜210との間には、シリサイド層が形成されている。
【0062】
また、各MOSトランジスタ204の一方の高濃度拡散層206は、2個のMOSトランジスタ間で共有されている。他方の高濃度拡散層206上では、シリコン酸窒化膜210及びシリコン酸化膜211にコンタクトホールが形成されており、このコンタクトホールにバリアメタル膜212及び導電膜213が埋め込まれている。
【0063】
更に、導電膜213上には、積層構造のキャパシタが形成されている。このキャパシタは、導電膜213上に順次積層されたバリアメタル膜214、下部電極215、強誘電体膜216及び上部電極217から構成されている。また、この強誘電体キャパシタを包み込む膜218が形成されている。更に、その上に層間絶縁膜219が形成されている。この層間絶縁膜219には、上部電極217まで到達する孔が形成され、この孔を介して上部電極217に接続された配線221が層間絶縁膜219上に形成されている。なお、配線221の上下には、バリアメタル膜220が形成されている。更に、配線221を覆う層間絶縁膜222が形成されている。
【0064】
また、層間絶縁膜219、膜218、シリコン酸化膜211及びシリコン酸窒化膜210には、2個のMOSトランジスタ204により共有された高濃度拡散層206まで達するコンタクトホールが形成され、このコンタクトホール内にバリアメタル膜223及び導電膜224が埋め込まれている。更に、配線221と同層の配線226及びバリアメタル膜220と同層のバリアメタル膜225が、導電膜224と接続されるように形成されている。更にまた、層間絶縁膜222に、上側のバリアメタル膜225に到達する孔が形成され、上層配線(図示せず)に接続されたバリアメタル膜227及び配線228がこの孔に埋め込まれている。
【0065】
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0066】
(付記1) 検査対象である誘電体膜を備えた試料が入れられるチャンバと、
前記チャンバ内に設けられた探針と、
前記チャンバ内に入れられた前記試料を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段により前記試料が加熱された状態で前記探針を介して前記誘電体膜の特性を測定する測定手段と、
を有することを特徴とする誘電体膜の検査装置。
【0067】
(付記2) 前記チャンバ内に、水素ガス及び重水素ガスからなる群から選択された少なくとも1種のガスを含有するベーキング用ガスを導入するガス導入手段を有することを特徴とする付記1に記載の誘電体膜の検査装置。
【0068】
(付記3) 前記ベーキング用ガスに、水及び重水からなる群から選択された少なくとも1種の蒸気を加える液体源を有することを特徴とする付記2に記載の誘電体膜の検査装置。
【0069】
(付記4) 前記チャンバ内に、水及び重水からなる群から選択された少なくとも1種の蒸気を含有するベーキング用ガスを導入するガス導入手段を有することを特徴とする付記1に記載の誘電体膜の検査装置。
【0070】
(付記5) 前記ベーキング用ガスは、更に酸素ガス及び窒素ガスからなる群から選択された少なくとも1種のガスを含有することを特徴とする付記2乃至4のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0071】
(付記6) 前記チャンバから排気されたガス中の酸素濃度を測定する酸素濃度測定手段を有することを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0072】
(付記7) 前記チャンバから排気されたガス中の水分濃度を測定する水分濃度測定手段を有することを特徴とする付記1乃至6のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0073】
(付記8) 前記チャンバ内のガスの成分を測定する成分測定手段を有することを特徴とする付記1乃至7のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0074】
(付記9) 前記試料及び前記探針の位置を検出する位置検出手段を有することを特徴とする付記1乃至8のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0075】
(付記10) 前記チャンバから排気されるガスの流量を測定する流量計を有することを特徴とする付記1乃至9のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0076】
(付記11) 前記チャンバ内の気圧を調整する気圧調整手段を有することを特徴とする付記1乃至10のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0077】
(付記12) 前記チャンバ内のガスの成分を記録する記録手段を有することを特徴とする付記6乃至11のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0078】
(付記13) 前記チャンバ内のガスの成分を表示する表示手段を有することを特徴とする付記6乃至12のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0079】
(付記14) 前記チャンバに連結されたロードロックチャンバを有することを特徴とする付記1乃至13のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0080】
(付記15) 前記測定手段は、前記探針から前記誘電体膜に電流を流す電流供給手段を有することを特徴とする付記1乃至14のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査装置。
【0081】
(付記16) 検査対象である誘電体膜を備えた試料をチャンバ内に入れる工程と、
前記試料を加熱しながら、探針を介して前記誘電体膜の特性を測定する工程と、
を有することを特徴とする誘電体膜の検査方法。
【0082】
(付記17) 前記誘電体膜の特性を測定する工程において、前記試料の温度を前記探針の耐熱温度以下とすることを特徴とする付記16に記載の誘電体膜の検査方法。
【0083】
(付記18) 前記試料をチャンバ内に入れる工程と前記誘電体膜の特性を測定する工程との間に、水素ガス及び重水素ガスからなる群から選択された少なくとも1種のガスを含有するベーキング用ガスを前記チャンバ内に導入する工程を有することを特徴とする付記16又は17に記載の誘電体膜の検査方法。
【0084】
(付記19) 前記誘電体膜の特性を測定する工程は、前記チャンバから排気されたガス中の酸素濃度を測定する工程を有することを特徴とする付記16乃至18のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査方法。
【0085】
(付記20) 前記誘電体膜の特性を測定する工程は、前記チャンバから排気されたガス中の水分濃度を測定する工程を有することを特徴とする付記16乃至19のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査方法。
【0086】
(付記21) 付記16乃至20のいずれか1項に記載の誘電体膜の検査方法により、強誘電体膜の成膜条件とベーキング時間に対する強誘電体膜の残留分極の変化との関係を求める工程と、
前記成膜条件と前記残留分極の変化との関係に基づいて、強誘電体膜の成膜条件を設定し、この成膜条件の下で強誘電体膜を形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0087】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、チャンバ内で試料の加熱(誘電体膜のベーキング)を行いながら、In−siteで誘電体膜の検査を行うことができる。従って、ベーキング中の誘電体膜の挙動を把握することができ、その特性が変化する時点を正確に見極めることができる。また、チャンバから何度も試料を出し入れする必要がなくなるため、検査に要する時間を大幅に短縮することができる。この結果、このような誘電体膜を備えた半導体装置の生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る強誘電体膜の検査装置の構造を示す模式図である。
【図2】PUNDパルス発生器の構成を示す回路図である。
【図3】ソーヤ・タワー回路の構成を示す回路図である。
【図4】温度と残留分極との関係を示すグラフ図である。
【図5】ベーキング経過時間と残留分極との関係を示すグラフ図である。
【図6】強誘電体メモリの構成を示す模式的断面図である。
【図7】他の強誘電体メモリの構成を示す模式的断面図である。
【図8】強誘電体キャパシタの構成を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1;加熱真空チャンバ
2;ロードロックチャンバ
3;加熱台
4;センサ
5;探針
6;CCD顕微鏡
7、9;N2ライン
8;ガスバブラ
AV1、AV2、AV3、AV4、AV5、LV1、LV2、LV3、LV14、LV15、LV18、LV20、LV21;バルブ
GV1、GV2、GV3;ゲートバルブ
Dry1、Dry2;ドライポンプ
TMP1、TMP2;ポンプ
QMS;4重極子質量分析計
11;半導体基板
12、14;電極
13;強誘電体膜
Claims (12)
- 検査対象である強誘電体膜を備えた試料が入れられるチャンバと、
前記チャンバ内に設けられた探針と、
前記チャンバ内に入れられた前記試料を加熱する加熱手段と、
前記チャンバ内にベーキング用ガスを導入するガス導入手段と、
前記加熱手段により前記試料が加熱された状態で、かつ、前記ベーキング用ガスの雰囲気中で前記探針を介して前記強誘電体膜の電気的特性を測定する測定手段と、
を有することを特徴とする強誘電体膜の検査装置。 - 前記ガス導入手段は、前記ベーキング用ガスとして、前記チャンバ内に、水素ガス及び重水素ガスからなる群から選択された少なくとも1種を含有するガスを導入することを特徴とする請求項1に記載の強誘電体膜の検査装置。
- 前記ベーキング用ガスに、水及び重水からなる群から選択された少なくとも1種の蒸気を加える液体源を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の強誘電体膜の検査装置。
- 前記ガス導入手段は、前記ベーキング用ガスとして、前記チャンバ内に、水及び重水からなる群から選択された少なくとも1種の蒸気を含有するガスを導入することを特徴とする請求項1に記載の強誘電体膜の検査装置。
- 前記ベーキング用ガスは、更に酸素ガス及び窒素ガスからなる群から選択された少なくとも1種のガスを含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の強誘電体膜の検査装置。
- 前記チャンバから排気されたガス中の酸素濃度を測定する酸素濃度測定手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の強誘電体膜の検査装置。
- 前記チャンバから排気されたガス中の水分濃度を測定する水分濃度測定手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の強誘電体膜の検査装置。
- 前記電気的特性は、残留分極であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の強誘電体膜の検査装置。
- 前記ガス導入手段は、互いに組成の異なる複数のベーキング用ガスを切り替えて前記チャンバ内に導入することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の強誘電体膜の検査装置。
- 検査対象である強誘電体膜を備えた試料をチャンバ内に入れる工程と、
前記チャンバ内で、前記試料を加熱しながら、かつ、ベーキング用ガスの雰囲気中で探針を介して前記強誘電体膜の電気的特性を測定する工程と、
を有することを特徴とする強誘電体膜の検査方法。 - 前記試料をチャンバ内に入れる工程と前記強誘電体膜の特性を測定する工程との間に、
前記ベーキング用ガスとして、水素ガス及び重水素ガスからなる群から選択された少なくとも1種を含有するガスを前記チャンバ内に導入する工程を有することを特徴とする請求項10に記載の強誘電体膜の検査方法。 - 検査対象である強誘電体膜の成膜条件とベーキング時間に対する強誘電体膜の残留分極の変化との関係を求める工程と、
前記成膜条件と前記残留分極の変化との関係に基づいて、強誘電体膜の成膜条件を設定し、この成膜条件の下で強誘電体膜を形成する工程と、
を有し、
前記関係を求める工程は、
前記強誘電体膜を備えた試料をチャンバ内に入れる工程と、
前記チャンバ内で、前記試料を加熱しながら、かつ、ベーキング用ガスの雰囲気中で探針を介して前記強誘電体膜の電気的特性を測定する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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