JP3859144B2 - Waterproof sheet, waterproof sheet joining structure, and waterproof sheet joining method - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防水シートと、この防水シートの接合構造および接合方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、防水シートを用いて建築物の屋上等を防水する材料工法において、防水シート材として、塩化ビニル樹脂系、ポリオレフィン系、非加硫ゴム系、加硫ゴム系等の樹脂にガラス繊維や有機繊維を複合化したものが汎用されている。これらの防水シート材の耐久性は高々２０年程度と言われている。
これらの防水シート同士の接合は、何れも接着剤による常温接着が一般的である。
【０００３】
接着剤を用いる接合方法は、ガラス繊維や有機繊維との複合化時のシート表面の凹凸に起因して接着が不十分となりがちである上に、溶剤の揮発による臭気問題などの課題を有している。
ここで、ガラス繊維で補強されたふっ素樹脂系シートは、膜屋根材として用いられてはいるものの、建物の屋上防水における防水シートとしての利用はない。その理由は、ふっ素系樹脂は、高耐久性という特徴を有するものの、難接着性、難加工性、難作業性などの問題点を有することに起因している。
【０００４】
具体的に言えば、ＰＴＦＥ樹脂（四ふっ化エチレン樹脂）は接着剤による接着が困難で、ホットメルト接着（溶着）においても融点が高くかつメルトフローし難いために極めて接着しにくいことがあげられ、結果としてふっ素系樹脂材料が保持する耐候性、耐薬品性などの各種の優位性を活用できていない現状にある。
ここで記載するふっ素系樹脂とは、市販されている二ふっ化ポリエチレン樹脂や三ふっ化ポリエチレン樹脂などではなく、ＰＴＦＥ樹脂やＦＥＰ樹脂（四ふっ化ポリエチレン−六ふっ化ポリプロピレン共重合体）などのように、主鎖および側鎖の炭素−水素結合が全て炭素−ふっ素結合で構成されているものを指すことは言うまでもない。
【０００５】
ふっ素樹脂製防水シート同士の接合には、前述したように接着剤による接合が困難であることから、ホットメルト接合が汎用される。
ホットメルト接合は、メルトフローに優れるＦＥＰ樹脂フィルムやＦＥＰ樹脂ゲルを例えばＰＴＦＥ樹脂膜間に挟みこみ、熱盤や電磁誘導加熱により行われるのが常法であった。
【０００６】
ここで、電磁誘導加熱に必要な金属材料としては、金属箔や金属板やその加工品が使用され、被着物である膜材の上部、膜材間、膜材下部に同時にあるいは別々に配して行われている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらを実際に行う場合、ＦＥＰ樹脂フィルムやＦＥＰ樹脂ゲルの挿入が必要となることと合わせて、熱盤による接合は加熱時間が長く施工効率が極めて悪いという不具合がある。
また、電磁誘導加熱の場合には、熱盤処理と比較して作業時間を短縮できるものの、被着体間へのＦＥＰ樹脂フィルムやＦＥＰ樹脂ゲルの挿入と合わせて金属材料の設置が必要となり、作業の煩雑さと合わせて接合品質が不安定となりがちであった。
【０００８】
さらに、膜材上部や下部に金属材料を設置した場合には、金属材料と被着体間に脆弱な接着層を形成することから、離型性に優れるシリコンペーパを介在する必要があった。
さらにまた、膜材間に設置する場合には、磁性材料との付着性が小さいために接合の品質を損ないやすいという問題があった。
【０００９】
本発明はかかる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、溶着不良を皆無にできかつ施工性の改善に大いに寄与できる電磁誘導加熱に適した防水シート、防水シートの接合構造、防水シートの接合方法を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
請求項１に係る発明は、金属材料から成る基材を被覆するふっ素樹脂製基層と、このふっ素樹脂製基層より融点が低く誘導加熱により接着層を形成するふっ素樹脂製表層とで構成されたことを特徴とする。
請求項２に係る発明は、請求項１記載の防水シート同士を、それぞれの前記ふっ素樹脂製表層を当接するとともにその当接部に誘導加熱により前記ふっ素樹脂製表層同士を溶融して接着層を形成して成ることを特徴とする。
【００１１】
請求項３に係る発明は、請求項１記載の防水シート同士を、それぞれの前記ふっ素樹脂製表層を当接し、その当接部の上方の防水シート側に電磁誘導加熱装置を配し、その電磁誘導加熱装置により誘導加熱して両前記ふっ素樹脂製表層を溶融し、前記ふっ素樹脂製表層同士を接着することを特徴とする。
請求項４に係る発明は、請求項１記載の防水シートを、前記防水シートのふっ素樹脂製表層と同等のふっ素樹脂製表層を設けた剛性を有する金属固定金物に当接し、その当接部の上方の防水シート側に電磁誘導加熱装置を配し、その電磁誘導加熱装置により誘導加熱して両前記ふっ素樹脂製表層を溶融し、前記ふっ素樹脂製表層同士を接着することを特徴とする。
【００１２】
以下、本発明について詳述する。
本発明に係る防水シートにおいては、金属材料から成る基材をシート内に配するので、防水シート同士を電磁誘導加熱により接合する場合に、金属材料が発熱源として機能する。
金属材料としては、鉄系、ステンレス系、アルミニウム系など各種の金属シートや金属箔、金属織物などの材料を用いることが可能である。特に、防水シートの耐食性や繊維補強という観点からステンレス系織物が望ましい。
【００１３】
金属織物の場合、誘導加熱時における発生熱量の確保のため、直径０．１〜１ｍｍ、１０〜５０メッシュの平織、綾織のものが望ましいが、この範囲に限定するものではない。その理由は、発生熱量が電磁誘導加熱装置の磁束密度の変動振幅、周波数によって調整可能なこと、基材を被覆するふっ素樹脂製基層のコーテイング方法（浸漬法、ラミネート法など）などにより適宜選択することができるためである。
【００１４】
ここで、ふっ素樹脂製基層には、ＰＴＦＥ樹脂（融点３２６℃）、ＰＦＡ樹脂（四ふっ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン樹脂、融点３１０℃）、またはこれらの変性樹脂を使用することが可能である。
また、ふっ素樹脂製基層より融点が低く誘導加熱により接着層を形成するふっ素樹脂製表層材料には、ＦＥＰ樹脂（融点２６０℃）、ＰＦＡ樹脂（融点３１０℃）、またはこれらの変性樹脂を使用することが可能である。
【００１５】
なお、ふっ素樹脂製基層とふっ素樹脂製表層の融点の差は、３０℃以上、望ましくは５０℃程度である。この温度差を設定する理由は、ふっ素樹脂製基材の磁性体が発熱した場合に、ふっ素樹脂製基層は融解せずにふっ素樹脂製表層のみが融解することが、防水シートの形状保持上好ましいためである。
さらに、ふっ素樹脂製表層の厚さは、接合面の凹凸に依存し、メルトフローしたふっ素樹脂製表層材料が接合面の凹凸を埋めて接合するのに足りる量が必要である。例えば、防水シートの基材として、金属箔や金属パネルなどの平滑な材料を用いる場合には、ふっ素樹脂製表層の厚さは１０〜２５μｍ程度、金属織物を用いる場合には、ふっ素樹脂製表層の厚さは２５〜５０μｍ程度必要である。
【００１６】
ここで、防水シートにおけるふっ素樹脂製基層とふっ素樹脂製表層間は、ふっ素樹脂製基層を変形させることなく接合を可能とする側面から傾斜構造を有するものが望ましい。具体的には、メルトフローの小さいＰＴＦＥ樹脂にメルトフローの大きいＦＥＰ樹脂を組み合わせるデイッピング法やラミネート法によって具現化が可能である。
【００１７】
本発明に係る防水シートの接合構造においては、防水シート間にホットメルト接着剤を介することなく、電磁誘導加熱により防水シートを構成するふっ素樹脂製表層のみを溶解することによって、容易にかつ簡便に、さらには品質の信頼性の高い接合を行うことができる。
ここで、ふっ素樹脂製表層は、ふっ素樹脂製基層の片面あるいは両面処理のいずれでも対応可能である。
【００１８】
また、ふっ素樹脂製表層とふっ素樹脂製基層の異なる防水シート同士の接合も十分可能となる。
本発明に係る防水シート同士の接合方法においては、まずふっ素樹脂製表層部同士を必要とする接合幅だけ重ね合わせ、次いで防水シート表面から電磁誘導加熱することによって金属材料から成る基材が発熱し、ふっ素樹脂製表層のみを溶解することによって、任意の接合幅に対して施工性が優れかつ信頼性の高い接合を行うことができる。
【００１９】
このことを、ＰＴＦＥ樹脂シート単体の接合と比較すると次のようになる。
前述したように、ＰＴＦＥ樹脂は融点を超えて融解した場合においてもメルトフローをせず、防水シート間の凹凸を埋めきれない。防水シート間の凹凸を埋める接合を可能とするためには、加圧により被着体表面を近接させることが必要となり、結果として１００Ｎ／ｍｍ2程度の加圧により接合が可能となる。
【００２０】
一方、本発明によれば、接合時の加熱時において、ふっ素樹脂製基層は未だ融解せずに固体を保っている状態で、メルトフローに優れるふっ素樹脂製表層が溶解し、防水シート表層部の凹凸を埋め、防水シート間は接合に必要な近接を確保することになる。
また、この近接は、０．０２〜０．１Ｎ／ｍｍ2程度の加圧により十分可能であった。
【００２１】
ここで、施工性については、防水シート中央に金属材料の発熱体を有することから、短時間の接合が可能であった。
本発明に係る防水シートの接合方法においては、防水シートを機械式固定により下地に固定する場合、防水シートのふっ素樹脂製表層と同等のふっ素樹脂製表層部を設けた剛性の高い固定金物に対してふっ素樹脂製表層を当接し、上方より電磁誘導加熱を行うことにより、防水シートを固定金物に強固でかつ接合の信頼性の高い施工性に優れた接合を行うことができる。
【００２２】
また、ルーフドレイン（鋳物製やステンレス製）や設備配管と防水シートの接合においても、これらの機器や配管にふっ素樹脂製表層と同等のふっ素樹脂製表層部を設けることによって、任意の接合が可能である。
【００２３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図１は、本発明の一実施形態に係る防水シート１の構成を示す（請求項１に対応する）。
本実施形態に係る防水シート１は、金属材料から成る基材３を被覆するふっ素樹脂製基層２と、ふっ素樹脂製基層２よりも融点が低く誘導加熱により接着層を形成するふっ素樹脂製表層４とで構成されている。
【００２４】
図２は、本発明の一実施形態に係る防水シート１同士を電磁誘導により接合する方法およびこの方法によって得られた接合構造１０を示す（請求項２，３に対応する）。
まず、防水シート１，１のふっ素樹脂製表層４，４同士を所望の接合幅分だけ当接させる。
【００２５】
次いで、電磁誘導加熱装置５を用いて誘導加熱を行うとともに、０．０２〜０．１Ｎ／ｍｍ2程度の加圧を行う。
この際、図２に示すように、ふっ素樹脂製表層４，４同士はメルトフローする温度となるが、ふっ素樹脂製基層２は、メルトフローしない温度であるため、ふっ素樹脂製基層２での変化は起こらない。
【００２６】
これにより、図２に示すように、ふっ素樹脂製表層４，４がメルトフローし、防水シート１，１同士間の接合が完了する。接合の所要時間は約１０秒程度である。
なお、接合に際し、防水シート１の非接合面側は、下地コンクリートや機器側に配し、これらへの熱伝導、放熱などを利用する。また、電磁誘導加熱装置５は、ふっ素樹脂製基層２がメルトフローしない加熱能力に調整することが望ましい。
【００２７】
図３は、本発明の一実施形態に係る防水シート１と金属固定金物１５とを電磁誘導により接合する方法を示す（請求項４に対応する）。
本実施形態において、金属固定金物１５は、下地コンクリート１７に強固に固定されている。金物固定金物１５の表面１５ａには図１に示す防止シート１のふっ素樹脂製表層４と同等のふっ素樹脂製表層１６が設けられている。
【００２８】
本実施形態においては、金属固定金物１５の上部に配された防水シート１の上部から電磁誘導装置５によって加熱と加圧を行うことにより容易にかつ高信頼性の接合が得られる。
【００２９】
【実施例】
実施例１
ステンレスメッシュ金網（直径０．１８ｍｍ、３０メッシュ、平織）を基材とし、基材の上下にＰＦＡ樹脂を（厚さ２５０μｍ）配した防水シート（単層形）と、同様に基材の上下にＰＴＦＥ樹脂（厚さ２５０μｍ）を配した防水シート（単層形）を製作し、１００Ｖ、５５０Ｗ、３８ＫＨｚの電磁誘導加熱装置を用いて加圧力０．０５Ｎ／ｍｍ2で１５秒間接合を行った。
【００３０】
ＰＦＡ樹脂の場合には、メルトフローし易いことから防水シート同士の接合は可能であったが、ＰＦＡ樹脂のメルトフローに伴い基材のステンレスメッシュ金網が露出しやすく、形態が保持しにくい状況であった。
接合物の剥離試験の結果は、剥離強さは４５Ｎ／ｃｍ、破壊断面はステンレスメッシュ金網とＰＦＡ樹脂層の界面剥離であり、接合の強度は十分、品質は不十分であった。
【００３１】
また、メルトフローし難いＰＴＦＥ樹脂を用いた場合には、接合強度は弱く２Ｎ／ｃｍ程度であり、接合強度、品質ともに不十分であった。
このことから、ふっ素樹脂製表層には、メルトフローしやすい樹脂を選定することが重要であることが把握される。
実施例２
ステンレスメッシュ金網（直径０．１８ｍｍ、３０メッシュ、平織）を基材とし、基材の上下にふっ素樹脂製基層としてのＰＴＦＥ樹脂（厚さ２５０μｍ）を、さらにふっ素樹脂製基層の上にふっ素樹脂製表層としてＦＥＰ樹脂（厚さ２５μｍ）配した防水シート（複層形）を製作し、１００Ｖ、５５０Ｗ、３８ＫＨｚの電磁誘導加熱装置を用いて加圧力０．０５Ｎ／ｍｍ2で１５秒間接合を行った。
【００３２】
接合物の剥離試験の結果は、剥離強さは５７Ｎ／ｃｍ、破壊断面は防水シートのＰＴＦＥ樹脂層の凝集破壊であり、接合の強度、品質とも十分であった。
実施例３
アルミニウム箔（厚さ２５μｍ）を基材とし、基材の上下にふっ素樹脂製基層としてのＰＴＦＥ樹脂（厚さ２５０μｍ）を、さらにふっ素樹脂製基層の上にふっ素樹脂製表層としてＦＥＰ樹脂（厚さ２５μｍ）配した防水シート（複層形）を製作し、１００Ｖ、５５０Ｗ、３８ＫＨｚの電磁誘導加熱装置を用いて加圧力０．０５Ｎ／ｍｍ2で１５秒間接合を行った。
【００３３】
接合物の剥離試験の結果は、剥離強さは５３Ｎ／ｃｍ、破壊断面は防水シートのＰＴＦＥ樹脂層の凝集破壊であり、接合強度、品質ともには十分であった。
実施例４
ふっ素樹脂製表層としてＦＥＰ樹脂を下地固定用のステンレス製金属デイスク板（直径１００ｍｍ、厚さ０．７ｍｍ）表面にコーテイング（厚さ２５μｍ）し、実施例２に示した防水シート（複合型）および接合条件下で接合試験を行った。
【００３４】
接合物の剥離試験の結果は、剥離強さは５５Ｎ／ｃｍ、破壊断面は防水シートの母材破断であり、接合の強度、品質ともに十分であった。
【００３５】
【発明の効果】
本発明によれば、既往の防水シートと比較して格段の耐久性を有するふっ素樹脂製シートを防水シートとして適用することが可能になるとともに、施工性が良くかつ高品質の防水材料工法を提供できる。これにより、１００年レベルの耐久性を有する防水材料工法を具現化でき、防水に関わる維持管理費の低減や資源エネルギーの節約等の地球環境問題への貢献も大いに期待される。
本発明に係る防水シートによって電磁誘導加熱の可能な超高耐久性防水シートを提供でき、防水シートの接合構造、防水シートの接合方法によって施工性、接合の信頼性の高い防水材料工法が具現化できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る防水シートの構成を示す断面図である。
【図２】本発明の一実施形態に係る防水シート同士を電磁誘導により接合する方法を示す断面図である。
【図３】本発明の一実施形態に係る防水シートと金属固定金物とを電磁誘導により接合する方法を示す断面図である。
【符号の説明】
１ 防水シート
２ ふっ素樹脂製基層
３ 金属材料から成る基材
４ ふっ素樹脂製表層
５ 電磁誘導加熱装置
１０ 防水シート１同士の接合構造
１５ 金属固定金物
１６ ふっ素樹脂製表層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a waterproof sheet, and a joining structure and joining method of the waterproof sheet.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in a material construction method that waterproofs the rooftop of a building using a waterproof sheet, as a waterproof sheet material, a glass fiber or organic resin is used as a resin such as a vinyl chloride resin, a polyolefin, a non-vulcanized rubber, or a vulcanized rubber. A composite of fibers is widely used. The durability of these waterproof sheet materials is said to be about 20 years at most.
Bonding between these waterproof sheets is generally performed at room temperature using an adhesive.
[0003]
The bonding method using an adhesive tends to have insufficient adhesion due to unevenness of the surface of the sheet at the time of compounding with glass fiber or organic fiber, and has problems such as odor problems due to solvent volatilization. ing.
Here, although the fluororesin-based sheet reinforced with glass fiber is used as a membrane roofing material, it is not used as a waterproof sheet for rooftop waterproofing of buildings. The reason is that the fluorine-based resin has problems such as difficult adhesion, difficult workability, and difficult workability although it has a feature of high durability.
[0004]
Specifically, PTFE resin (ethylene tetrafluoride resin) is difficult to bond with an adhesive, and has a high melting point even in hot melt bonding (welding), and is difficult to melt flow, so it is extremely difficult to bond. As a result, various advantages such as weather resistance and chemical resistance retained by the fluorine-based resin material cannot be utilized.
The fluororesin described here is not a commercially available difluorinated polyethylene resin or trifluorinated polyethylene resin, but PTFE resin or FEP resin (tetrafluoroethylene-hexafluoropolypropylene copolymer). Thus, it goes without saying that the carbon-hydrogen bonds of the main chain and the side chain are all composed of carbon-fluorine bonds.
[0005]
As described above, hot melt bonding is commonly used for bonding fluororesin waterproof sheets because bonding with an adhesive is difficult as described above.
Hot melt bonding is usually performed by sandwiching an FEP resin film or FEP resin gel excellent in melt flow between, for example, PTFE resin films and using a hot platen or electromagnetic induction heating.
[0006]
Here, as the metal material necessary for electromagnetic induction heating, a metal foil, a metal plate, or a processed product thereof is used. Has been done.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, when these are actually carried out, there is a problem that joining with a hot platen requires a long heating time and construction efficiency is extremely poor, together with the necessity of inserting an FEP resin film or FEP resin gel.
In addition, in the case of electromagnetic induction heating, although work time can be shortened compared to hot plate processing, it is necessary to install a metal material together with the insertion of the FEP resin film or FEP resin gel between the adherends, Along with the complexity of work, the joining quality tends to become unstable.
[0008]
Furthermore, when a metal material is installed on the upper part or the lower part of the film material, a brittle adhesive layer is formed between the metal material and the adherend, so that it is necessary to interpose silicon paper having excellent releasability.
Furthermore, in the case of being installed between the film materials, there is a problem that the quality of the bonding is liable to be lost because of the low adhesion to the magnetic material.
[0009]
The present invention has been made to solve such conventional problems, and its purpose is to provide a waterproof sheet suitable for electromagnetic induction heating, which can eliminate welding defects and greatly contribute to improvement of workability, and a waterproof sheet. It is in providing the joining structure and the joining method of a waterproof sheet.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to
In the invention according to claim 2, the waterproof sheets according to
[0011]
According to a third aspect of the present invention, the waterproof sheets according to the first aspect are brought into contact with the respective fluororesin surface layers, and an electromagnetic induction heating device is disposed on the waterproof sheet side above the contact portion. The fluororesin surface layers are melted by induction heating with an induction heating device, and the fluororesin surface layers are bonded to each other.
According to a fourth aspect of the present invention, the waterproof sheet according to the first aspect is brought into contact with a rigid metal fixing hardware provided with a fluororesin surface layer equivalent to the fluororesin surface layer of the waterproof sheet. An electromagnetic induction heating device is disposed on the upper waterproof sheet side, induction heating is performed by the electromagnetic induction heating device to melt both the fluororesin surface layers, and the fluororesin surface layers are bonded to each other.
[0012]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
In the waterproof sheet according to the present invention, since the base material made of a metal material is disposed in the sheet, the metal material functions as a heat source when the waterproof sheets are joined together by electromagnetic induction heating.
As the metal material, it is possible to use various metal sheets such as iron-based, stainless-based, and aluminum-based materials, metal foils, and metal woven materials. In particular, a stainless steel woven fabric is desirable from the viewpoint of corrosion resistance of the waterproof sheet and fiber reinforcement.
[0013]
In the case of a metal woven fabric, a plain weave or twill weave having a diameter of 0.1 to 1 mm and 10 to 50 mesh is desirable in order to ensure the amount of heat generated during induction heating, but the range is not limited thereto. The reason is that the amount of generated heat can be adjusted according to the fluctuation amplitude and frequency of the magnetic flux density of the electromagnetic induction heating device, and the coating method of the fluororesin base layer covering the substrate (dipping method, laminating method, etc.), etc. Because it can.
[0014]
Here, PTFE resin (melting point 326 ° C.), PFA resin (tetrafluoroethylene / perfluoroalkoxyethylene resin, melting point 310 ° C.), or a modified resin thereof can be used for the fluororesin base layer. .
In addition, FEP resin (melting point 260 ° C.), PFA resin (melting point 310 ° C.), or a modified resin thereof is used as the fluororesin surface layer material having a lower melting point than the fluororesin base layer and forming an adhesive layer by induction heating. It is possible.
[0015]
The difference in melting point between the fluororesin base layer and the fluororesin surface layer is 30 ° C. or higher, and preferably about 50 ° C. The reason for setting this temperature difference is that when the magnetic material of the fluororesin base material generates heat, it is preferable that the fluororesin base layer does not melt and only the fluororesin surface layer melts in order to maintain the shape of the waterproof sheet. Because.
Furthermore, the thickness of the surface layer made of fluororesin depends on the unevenness of the joint surface, and an amount sufficient for the melt-flowed surface material made of fluororesin to fill the unevenness of the joint surface and join is necessary. For example, when a smooth material such as a metal foil or a metal panel is used as the base material of the waterproof sheet, the thickness of the surface layer made of fluororesin is about 10 to 25 μm. When the metal fabric is used, the surface layer made of fluororesin The thickness of about 25-50 micrometers is required.
[0016]
Here, it is desirable that the fluororesin base layer and the fluororesin surface layer in the waterproof sheet have an inclined structure from the side surface that enables bonding without deforming the fluororesin base layer. Specifically, it can be realized by a dipping method or a laminating method in which a PTFE resin having a low melt flow is combined with an FEP resin having a high melt flow.
[0017]
In the joint structure of the waterproof sheet according to the present invention, it is easy and simple by dissolving only the surface layer made of fluororesin constituting the waterproof sheet by electromagnetic induction heating without using a hot melt adhesive between the waterproof sheets. Furthermore, it is possible to perform bonding with high quality and reliability.
Here, the surface layer made of fluororesin can correspond to either single-sided or double-sided treatment of the base layer made of fluororesin.
[0018]
Further, it is possible to sufficiently join the waterproof sheets having different fluororesin surface layers and fluororesin base layers.
In the method for joining the waterproof sheets according to the present invention, first, the fluororesin surface layer portions are overlapped with each other with a required joining width, and then the base material made of a metal material generates heat by electromagnetic induction heating from the surface of the waterproof sheet. By dissolving only the surface layer made of fluororesin, it is possible to perform bonding with excellent workability and high reliability for any bonding width.
[0019]
This is compared with the joining of a single PTFE resin sheet as follows.
As described above, the PTFE resin does not melt flow even when melted exceeding the melting point, and cannot fill the unevenness between the waterproof sheets. In order to enable bonding to fill the unevenness between the waterproof sheets, it is necessary to bring the adherend surfaces close to each other by pressurization, and as a result, the bonding can be performed by pressurization of about 100 N / mm 2 .
[0020]
On the other hand, according to the present invention, at the time of heating at the time of bonding, the fluororesin base layer that is excellent in melt flow is dissolved in a state where the fluororesin base layer is not melted yet and remains solid, The unevenness is filled, and the proximity necessary for joining is ensured between the waterproof sheets.
Further, this proximity was sufficiently possible by applying a pressure of about 0.02 to 0.1 N / mm 2 .
[0021]
Here, with respect to workability, since a metal material heating element is provided in the center of the waterproof sheet, bonding in a short time was possible.
In the joining method of the waterproof sheet according to the present invention, when the waterproof sheet is fixed to the base by mechanical fixing, the fixed sheet metal having high rigidity provided with a fluororesin surface layer equivalent to the fluororesin surface layer of the waterproof sheet is used. By bringing the surface layer made of fluororesin into contact and performing electromagnetic induction heating from above, the waterproof sheet can be firmly bonded to the fixed metal and can be bonded with high bonding reliability and excellent workability.
[0022]
In addition, when joining roof drains (made of cast or stainless steel) or equipment piping and waterproof sheets, these devices and piping can be joined arbitrarily by providing a fluororesin surface layer equivalent to the fluororesin surface layer. It is.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described based on embodiments shown in the drawings.
FIG. 1 shows a configuration of a
The
[0024]
FIG. 2 shows a method of joining
First, the fluororesin surface layers 4 and 4 of the
[0025]
Next, induction heating is performed using the electromagnetic induction heating device 5, and pressurization of about 0.02 to 0.1 N / mm 2 is performed.
At this time, as shown in FIG. 2, the fluororesin surface layers 4 and 4 are at a temperature at which the melt flows, but the fluororesin base layer 2 is at a temperature at which the melt resin does not flow. Does not happen.
[0026]
Thereby, as shown in FIG. 2, the fluororesin surface layers 4 and 4 melt flow, and the joining between the
In joining, the non-joint surface side of the
[0027]
FIG. 3 shows a method of joining the
In the present embodiment, the
[0028]
In the present embodiment, the heating and pressing are performed by the electromagnetic induction device 5 from the upper part of the
[0029]
【Example】
Example 1
A waterproof sheet (single layer type) with stainless steel mesh wire (diameter 0.18 mm, 30 mesh, plain weave) as the base material and PFA resin (thickness 250 μm) on the top and bottom of the base material, and similarly above and below the base material A waterproof sheet (single layer type) provided with PTFE resin (thickness 250 μm) was manufactured, and was joined for 15 seconds at an applied pressure of 0.05 N / mm 2 using a 100 V, 550 W, 38 KHz electromagnetic induction heating device.
[0030]
In the case of PFA resin, it was possible to join waterproof sheets because it was easy to melt flow, but with the PFA resin melt flow, the stainless steel mesh wire mesh of the base material was easily exposed, and the form was difficult to maintain. there were.
As a result of the peel test of the bonded product, the peel strength was 45 N / cm, the fracture cross-section was the interfacial peel between the stainless mesh wire mesh and the PFA resin layer, the bond strength was sufficient, and the quality was insufficient.
[0031]
Further, when PTFE resin which is difficult to melt flow was used, the bonding strength was weak and about 2 N / cm, and both the bonding strength and quality were insufficient.
From this, it is understood that it is important to select a resin that is easy to melt flow for the surface layer made of fluororesin.
Example 2
Stainless steel mesh wire (diameter: 0.18 mm, 30 mesh, plain weave) is used as the base material, PTFE resin (thickness: 250 μm) as the base layer made of fluororesin on the top and bottom of the base material, and further made of fluororesin on the base layer made of fluororesin A waterproof sheet (multi-layer type) with FEP resin (thickness 25 μm) arranged as a surface layer was manufactured, and bonded for 15 seconds at a pressure of 0.05 N / mm 2 using an electromagnetic induction heating device of 100 V, 550 W, 38 KHz. .
[0032]
As a result of the peel test of the bonded product, the peel strength was 57 N / cm, the fracture cross section was a cohesive failure of the PTFE resin layer of the waterproof sheet, and both the strength and quality of the bond were sufficient.
Example 3
An aluminum foil (thickness 25 μm) is used as a base material, PTFE resin (thickness 250 μm) as a fluororesin base layer on the top and bottom of the base material, and FEP resin (thickness as a fluororesin surface layer on the fluororesin base layer) A waterproof sheet (multi-layer type) having a thickness of 25 μm was manufactured, and was joined for 15 seconds at a pressure of 0.05 N / mm 2 using an electromagnetic induction heating device of 100 V, 550 W, and 38 KHz.
[0033]
As a result of the peel test of the bonded product, the peel strength was 53 N / cm, the fracture cross section was a cohesive failure of the PTFE resin layer of the waterproof sheet, and both the joint strength and quality were sufficient.
Example 4
As a fluororesin surface layer, FEP resin was coated on the surface of a stainless steel metal disk plate (diameter 100 mm, thickness 0.7 mm) for fixing the base (thickness 25 μm), and the waterproof sheet (composite type) shown in Example 2 and A joining test was performed under joining conditions.
[0034]
As a result of the peel test of the joined product, the peel strength was 55 N / cm, the fracture cross-section was a base material fracture of the waterproof sheet, and both the strength and quality of the joint were sufficient.
[0035]
【The invention's effect】
According to the present invention, it becomes possible to apply a fluororesin sheet having much durability as a waterproof sheet as compared with a conventional waterproof sheet, and provide a waterproof material construction method with good workability and high quality. it can. As a result, a waterproof material construction method having a durability of 100 years can be realized, and a great contribution is also expected to global environmental problems such as reduction of maintenance costs related to waterproofing and saving of resource energy.
With the waterproof sheet according to the present invention, an ultra-durable waterproof sheet capable of electromagnetic induction heating can be provided, and a waterproof material construction method with high workability and high reliability of bonding is realized by the waterproof sheet bonding structure and the waterproof sheet bonding method. It will be possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a configuration of a waterproof sheet according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a method of joining waterproof sheets according to an embodiment of the present invention by electromagnetic induction.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a method for joining a waterproof sheet and a metal fixed metal fitting according to an embodiment of the present invention by electromagnetic induction.
[Explanation of symbols]
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