JP3858933B1 - 放射線検出回路およびそれを用いた核医学診断装置 - Google Patents

放射線検出回路およびそれを用いた核医学診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体検出器を用いた核医学診断装置における検出タイミングを、雑音に対する時間ばらつきが少なく、プロセスばらつきに対する補正が容易な形で高精度化する。
【解決手段】半導体検出器と、前記半導体検出器に結合された電荷蓄積手段と、前記電荷蓄積手段から発生する信号を所定の閾値でタイミングを弁別する回路と、前記電荷蓄積手段から第1の時定数で帯域を制限した波形整形回路1と、前記電荷蓄積手段から第2の時定数で帯域を制限した波形整形回路2と、前記波形整形回路1のアナログピーク値1をホールドする回路1と、前記波形整形回路2のアナログピーク値2をホールドする回路2と、
前記アナログピーク値1と前記アナログピーク値2よりタイミング補正データを生成し前記タイミング弁別回路のタイミング情報に対して補正を行う信号処理を具備することを特徴とした放射線検出回路。
【選択図】図1

Description

この発明は、PET(Positron Emission Tomography:陽電子放射断層撮像)装置に代表される核医学診断装置およびそれに用いられる放射線検出回路に関し、特に放射線が検出器に入射する位置に依存する検出のタイミングの誤差を小さくした放射線検出回路に関する。
従来、同時に入射したガンマ線を同じタイミングで検出するための放射線検出回路および核医学診断装置として、各画素によって検出された電気信号を高速波形形成回路および低速波形形成回路に入力し、高速波形形成回路にて形成されたタイミング信号を電流制御器によって所定のスルーレート以下に制限する処理を施すものがあった(特許文献1参照)。特に同文献の図3には入射した放射線に依存したタイミング信号のスルーレートを制御しタイミングを一定にそろえる波形形成回路の例が開示されている。
特開2002−243858号公報
本願発明者等は本願に先立って、半導体素子によって構成された放射線検出器(以下、「半導体検出器」という)を用いた核医学診断装置に必要な、ポジトロン(陽電子)核種から発生する陽子と、人体に存在する電子の消滅時に発生する511keVと同じエネルギーをもち、180°反対方向へ進む消滅放射線の同時刻測定(以下、「コインシデンス測定」という)におけるタイミング信号生成技術について検討を行った。従来のシンチレータに比べ、半導体検出器を用いた核医学診断装置は、1)検出器固有のエネルギー分解能に優れていることから、エネルギーの異なる複数各種を含む薬剤の同時使用や画像コントラストが向上すること、2)検出器の物理形状をより小さくできることから、従来と比較して空間分解能が向上し、より精細な画像を取得することが可能となる。一方、半導体検出器を用いる場合のデメリットとして、1)従来のシンチレータに比べ、放射線阻止能が小さいため、同じ線量を被検体に投与しても有効カウントが減少する、2)放射線の検出器に入射する位置により、発生する信号波形が電子の移動と正孔の移動との寄与率の割合で変化し、移動度に10倍以上差があるため、発生する電流波形の差分がある閾値レベルを超すときの検出時刻のずれは最大で200ns〜300nsとなり、タイミング情報として同時刻としてみなすことのできないイベントが生じる確率が高くなり、有効カウントが減少する、3)放射線阻止能が低いことから、入射する放射線も検出器内での散乱(以下、「コンプトン散乱」といい、人体の水分や骨で発生する体内散乱とは区別する)が生じる確率が高いため、検出器で発生する電荷量も一様でなく、理想信号波形に対して電圧波形の傾きが変るため検出時刻がエネルギーに応じて変化し、有効カウントが減少するデメリットが存在する。一般にPET装置では、コインシデンス計測の場合、同時刻とみなすタイムウィンドウが10ns〜20ns程度である。すなわち、互いに180°反対方向へ進んだ2つの放射線の検出タイミングの差が10ns〜20ns程度以下であれば、その2つの放射線は同時刻に検出されたと見なされるが、それ以上であれば、たとえ半導体検出器にほぼ同時に入射していたとしても同時刻に検出されたとは見なされない。このような検出時刻変動により、同時刻と認識できるイベント数(以下、「有効カウント」という)の割合が大幅に減少する。従って、画像再構成に必要なデータ取得の時間(患者の診断時間)が大幅に増加する結果となるため医療機器としての実現性が乏しく製品化に至っていない。この問題を解決する方法として、タイミング信号生成技術におけるスルーレート制御回路が特許文献1の図3に示されるように提案されている。
しかし、特許文献1の回路はスルーレートを正孔の移動速度に一致させるため、雑音に対する時間ばらつきの悪化について配慮されていないという問題があった。さらに、プロセスばらつきに対して入力信号毎にばらつき補正を行うのが困難であるという問題があった。従来技術のこれらの問題点を本願発明者等は独自に見いだした。
本発明の代表的なものの一例を示せば以下の通りである。すなわち、本発明の放射線検出回路は、半導体検出器の出力側に接続され、放射線の入射エネルギーに応じた強度の電流パルス信号を前記半導体検出器から入力し、前記電流パルス信号の強度に基づいて前記放射線の入射エネルギー情報および入射タイミング情報を出力する放射線検出回路であって、前記放射線検出回路の出力側に接続されるデジタル補正演算回路にて前記入射タイミング情報の補正を行うことができるよう、前記電流パルス信号の強度から電子寄与率の情報を取得して出力することを特徴とする。
また、本発明の放射線検出回路は、半導体検出器の出力側に接続され、放射線の入射エネルギーに応じた強度の電流パルス信号を前記半導体検出器から入力し、前記電流パルス信号の強度に比例した電圧信号を出力する電荷増幅型プリアンプと、前記電荷増幅型プリアンプから出力される電圧信号の帯域を第1の時定数で制限して通過させる第1の波形整形回路と、前記電荷増幅型プリアンプから出力される電圧信号の帯域を前記第1の時定数より短い第2の時定数で制限して通過させる第2の波形整形回路と、前記第1の波形整形回路の出力信号のアナログピーク値をホールドする第1のピークホールド回路と、前記第2の波形整形回路の出力信号のアナログピーク値をホールドする第2のピークホールド回路と、前記電荷増幅型プリアンプが出力する電圧信号を所定の電圧閾値と比較し、比較した結果をタイミング情報として出力するコンパレータとを具備してなり、前記第1の波形整形回路の出力信号のアナログピーク値である第1のアナログピーク値と前記第2の波形整形回路の出力信号のアナログピーク値である第2のアナログピーク値と基づいて前記タイミング情報に対する補正データが生成されるよう、出力側でデジタル補正演算回路と接続可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の核医学診断装置は、半導体検出器とそれに結合される電荷蓄積手段、第1の波形整形回路、第2の波形整形回路、第1のピークホールド回路、第2のピークホールド回路、アナログデジタル変換回路(以下「ADC」という)、信号補正処理回路、同時計測信号処理回路、画像再構成処理装置、装置制御コンソール、寝台、ガントリーとを具備して構成される。具体的には、半導体素子によって構成され、放射線の入射エネルギーに応じた強度の電流パルス信号を出力する半導体検出器と、前記半導体検出器に接続され、前記半導体検出器から出力された電流パルス信号を入力し、前記半導体検出器に放射線が入射したタイミングを表す第1のタイミング情報と、入射した放射線のエネルギーに比例する第1のエネルギー情報と、前記半導体検出器内で電子の移動に寄与した信号量に比例する第1の電子エネルギー情報とを出力する電荷蓄積型アナログ信号検出回路と、前記第1のタイミング情報と、前記第1のエネルギー情報と、前記第1の電子エネルギー情報とに基づいて、前記半導体検出器に放射線が入射したタイミングを補正し、補正されたタイミング情報を出力するデジタル補正演算回路とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、核医学診断装置における診断撮像時間の短縮が可能となり、また、診断画像のコントラストを向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。実施例の各ブロックを構成する回路素子は、特に制限されないが、公知のCMOS(相補型MOSトランジスタ)等の集積回路技術によって、単結晶シリコンのような1個の半導体基板上に形成される。MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の回路記号は矢印をつけないものはN形MOSFET(NMOS)を表し、矢印をつけたP形MOSFET(PMOS)と区別される。以下、MOSFETを呼ぶために簡略化してMOSと呼ぶことにする。但し、本発明の放射線検出回路に用いられるトランジスタ素子は金属ゲートと半導体層との間に設けられた酸化膜絶縁膜を含む電界効果トランジスタ(MOSFET)に限定される訳ではなく、バイポーラトランジスタ(Bipolar Transistor)、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)等、既知の各種トランジスタ素子が適用可能である。
図1は本発明を適用した核医学診断装置の一例であるPET/SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography:単一光子放射型コンピュータ断層撮像)装置内にある放射線検出回路の第一の実施例を示したものである。本PET/SPECT装置は、検出器1と、電荷蓄積型アナログ信号検出回路2と、アナログ/デジタル変換器(ADC)3〜4と、デジタル補正演算回路10とを含んで構成される。デジタル補正演算回路10は、検出器アドレス演算回路5と、補正データテーブルユニット6と、タイミング信号を装置の同期したクロック信号によりタイミング情報に変換するタイミング検出回路7と、補正演算回路8と、パケットデータ生成回路9を含んで構成されている。通常、検出器1は検査対象を包囲するようにPET/SPECT装置内に複数個配置されており、夫々の検出器1はすべて対応する電荷蓄積型アナログ信号検出回路2に1対1に接続されており、検出器1からの微弱なパルス電流信号を増幅する。電荷蓄積型アナログ信号検出回路2は、入射したタイミングを表すVTと、入射したエネルギーに比例するVE1と、入射した信号のうち、検出器1内で電子の移動に寄与した信号量に比例するVE2とを出力する。特に限定されないが、電荷蓄積型アナログ信号検出回路2は、後述する図2の電荷増幅型プリアンプ13やコンパレータ14を一体に集積化したASIC(Application Specific Integrated Circuit)として構成するのが好適である。VTはタイミング検出回路7に入力され、システムクロックによりタイミング情報に変換される。VE1、VE2はそれぞれADC3,ADC4にてデジタル信号に変換された後、デジタル補正演算回路10に入力される。特に限定されないが、デジタル補正演算回路10は、アドレス演算回路5、補正データテーブルユニット6、タイミング検出回路7、補正演算回路8、およびパケットデータ生成回路9を一体に集積化したFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成するのが好適である。デジタル補正演算回路10内では2つのエネルギー情報より一意に決まるタイミング信号の補正値を補正データテーブル6より決定し、タイミング検出回路7の出力側に配置された補正演算回路8に送る。補正演算回路8はタイミング検出回路7から出力されたタイミング信号と補正データテーブル6から出力された補正信号とを加減算してタイミング信号を補正し、補正タイミング信号を出力する。補正タイミング信号はタイミング情報としてパケットデータ生成回路9に入力される。アドレス演算回路5はアドレス信号を生成し、そのアドレス信号はアドレス情報としてパケットデータ生成回路9に入力される。ADC3から出力されたデジタル値としてのVE1はエネルギー情報としてパケットデータ生成回路9に入力される。パケットデータ生成回路9にてアドレス情報とタイミング情報とエネルギー情報とを1つのデータパケットとし、後段の同時計数演算回路に送り、PET/SPECT装置全体でのコインシデンス計測を行う。
図2は、検出器1の詳細および電荷蓄積型アナログ信号検出回路2のVTを出力する部分を示す図である。検出器1は、カソード、アノードの両電極を有し、それぞれ高圧電源11と接地抵抗12とに接続され、接地抵抗12側の電極(アノード)は電荷増幅型プリアンプ13の入力側に接続される。電荷増幅型プリアンプ13の出力側はコンパレータ14の入力側に接続されており、その出力電圧VBが所定の電圧閾値レベルVLD以上となると、コンパレータ14の出力端子に現れる信号VTが反転するよう構成されている。
検出器1に放射線が入射すると、吸収したエネルギーに応じた電子・正孔対を発生し、高圧電源11により印加した電界に引かれて、電子はアノード側に、正孔はカソード側に移動する。この電子と正孔の移動が、電荷増幅型プリアンプ13の入力側に発生する電流パルスIAとなる。検出器は有限の大きさがあり、放射線が入射した位置により、電流パルスIAで構成される出力信号波形が変化する。これは放射線が、半導体検出器のカソード近傍に入射した場合は、発生した電子と対になる正孔が電流パルスIAに寄与する割合が多く、反対にアノード近傍に入射した場合は、発生した電子が電流パルスIAに寄与する割合(以下、「電子寄与率」という)が多くなるためである。電子と正孔との移動度(移動の速度)は一般的に10倍以上の差で電子のほうが高いため、検出器に入射する位置に依存して、検出器1の出力する電流波形(出力信号波形)が変化する。アノード電極とカソード電極との距離をL0、アノード電極と電子・正孔対発生場所との距離をLxとすると、Lx/L0=1のときには検出器の捕獲したエネルギーはほぼ電子の移動による電流となる。また、Lx/L0=0.5では、電子と正孔の寄与する電流が半分ずつになる。また、Lx/L0=0では発生した電流はほぼ正孔の移動に依存したものとなる。
図3は、図2における電荷増幅型プリアンプ13の入力側に発生する電流パルスIAの波形と、このIAを電荷増幅型プリアンプ13で電圧に変換することにより出力として得られる電圧、すなわち、コンパレータ14の入力側に現れる電圧VBの波形と、この電圧VBに基づき、所定の電圧VLDを閾値としてコンパレータ14から出力される、入射タイミングを検出する信号VTとの関係を示す図である。検出器のカソード付近で放射線の吸収が起きた場合には、電子寄与率がほぼ1(100%)の信号波形となるため、最も早いタイミング検出となる。また、アノードとカソードの間で放射線の吸収が起きて電子寄与率が0.5(50%)の場合、前者に比べて遅いタイミングでの立ち上がり信号を出力する。また、アノード付近で放射線の吸収が起きた場合には、電子寄与率がほぼ0(0%)の信号波形となるため、最も遅いタイミングでの立ち上がり信号を出力する。検出器1の構成や検出器1に印加される電圧の値にも依存するが、一般にPET装置で用いる場合、検出器1内の電子の移動時間(te)は20ns〜50nsであり、検出器内の正孔の移動時間(th)は200ns〜500ns程度となる。この場合、コンパレートする電圧閾値VLDにも依存するが、最も早いタイミング検出と、最も遅いタイミング検出の時間差は200ns〜300ns程度になり、半導体検出器を用いた場合のコインシデンス測定において大きな問題となる。しかし、本発明の放射線検出回路は、後述するように、この問題を効果的に解決するものである。
図4は、検出器1における放射線の散乱および吸収について説明した図であり、具体的には、散乱が起きたときのエネルギー吸収スペクトルを示す。検出器1は入射した放射線のすべてのエネルギーを吸収するとは限らず、素子の材質と、形状と、放射線のエネルギーとに統計的に依存し、確率的に吸収または散乱を起こすことが知られている。図1のVE1は入射したエネルギーに比例する電圧であるから、このVE1を以て、ここでは入射エネルギーを表すこととする。入射エネルギーVE1が低い領域では、入射エネルギーの増加に伴い吸収の発生する頻度が単調に減少するが、入射エネルギーがある値を超えると、一転して吸収の発生する頻度が増加に転じ、ある値(ここでは511keV)でピークに達する。このとき、散乱の発生する度合が最も小さくなっている。
図5は、検出器1において散乱が起こったときの様子を示す図である。検出器1は高圧電源11と接地抵抗12に接続され、接地抵抗12側の電極が電荷増幅型プリアンプ13の入力側に接続される。電荷増幅型プリアンプ13の出力側はコンパレータ14の入力側に接続されており、その出力電圧VBが所定の電圧閾値レベルVLD以上となると、コンパレータ14の出力端子に現れる信号VTが反転するよう構成されている。
検出器1に放射線が入射すると、吸収したエネルギーに応じた電子・正孔対を発生し、印加した電圧により生じた電界に引っ張られて、電子はアノード側に、正孔はカソード側に移動する。この電子と正孔の移動が、電荷増幅型プリアンプ13の入力側に発生する電流パルスIAとなる。ここでは一例として入射する放射線のエネルギーが511keVの場合を示しており、すべてのエネルギーが吸収された場合(左)と、半分のエネルギーが吸収され残りの半分のエネルギーが散乱した場合(右)とを示している。どちらの場合も発生した電子および正孔がそれぞれアノードおよびカソードに移動する時間は変わらないが、前者と比較して、後者は検出器1から出力される電流値が半分となる。
図6は、検出器1に同一の電子寄与率で入射した2つの放射線が、散乱等の影響により、出力電流としてのエネルギーを互いに異にする場合の、電荷増幅型プリアンプ13の入力側での電流パルスIAの波形と、電荷増幅型プリアンプ13の出力側、すなわち、コンパレータ14の入力側での電圧VBの波形と、コンパレータ14の出力側の電圧VTの波形とを示す図である。電子寄与率が100%の波形で入射エネルギーが変化した場合、例えば、一方が511keVで他方が255keVの場合、検出器1内のカソード近傍で発生する電子の数が変化し、その電流パルスIAの時間幅(電子の移動時間)teは両者で差異はないが、電流値(パルスの高さ)で差異が生じるため、コンパレータ14の入力側の電圧VBの波形は、511keVの場合よりも255keVの場合のほうが傾きが小さくなるという差異が生じる。従って、コンパレータ14にて一定の電圧閾値VLDでコンパレートすると、511keVの場合に比べ、255keVの場合のほうに時間t2だけ遅れが発生する。しかし、本発明の放射線検出回路は、後述するように、この問題を効果的に解決するものである。
図7Aは、電荷蓄積型アナログ信号検出回路2の詳細を示す図である。検出器1の一方(カソード側)は高圧電源11に接続され、他方(アノード側)は電荷増幅型プリアンプ13の入力側に接続される。また、接地抵抗12で電荷増幅型プリアンプ13の入力を電位的にGNDレベルに固定している。電荷増幅型プリアンプ13の出力側は、互いに異なる帯域制限を行う波形整形回路15および波形整形回路16と、図2および図5を用いて上述したコンパレータ14とに接続される。波形整形回路15の出力側はピークホールド回路17に接続され、波形整形回路15が出力した信号S1をピークホールド回路17が入力する構成となっている。同様に、波形整形回路16の出力側はピークホールド回路18に接続され、波形整形回路16が出力した信号S2をピークホールド回路18が入力する構成となっている。ここで、信号S1、S2は、電圧として出力/入力される場合、それぞれVS1、VS2と表される。コンパレータ14は電荷増幅型プリアンプ13の出力信号VBおよび閾値制御回路19の出力信号VLDを入力とし、VBがVLD以上となったときに、出力を反転するような構成となっている。検出器1で発生した電子・正孔対は電荷増幅型プリアンプ13により電圧信号VBに変換されたあと、所定の電圧閾値VLDにより弁別されたタイミング信号VTと、所定の時定数を有する波形整形回路15を通じて雑音除去と波形整形とが施された、入射エネルギー量をあらわすエネルギー信号VE1と、所定の時定数を有する波形整形回路16を通じて電子・正孔対のうち電子の移動度に応じた時定数でフィルタされた電子の移動が寄与したエネルギー信号VE2とにそれぞれ変換され、電荷蓄積型アナログ信号検出回路2から出力される。VE1,VE2を出力する端子はADC3,ADC4の入力側にそれぞれ接続される。タイミング信号VTを出力する端子は、ADC等を介さずに、例えば直接、デジタル補正演算回路10内のタイミング検出回路7に接続される。
上述のように、電荷蓄積型アナログ信号検出回路2は、よく知られたASICで構成するのが好適であるが、単一のASICにどの素子が集積されるかは特に限定されない。例えば、電荷増幅型プリアンプ13、コンパレータ14、波形整形回路15、16、ピークホールド回路17、18を一体に集積化し、抵抗12、閾値制御回路19を外付けにしてもよいし、また、抵抗12、閾値制御回路19も含めた全体を一体に集積化してもよい。
図7Bは、図7Aの代表的なポイントにおける過渡的な応答波形を示す図である。VBがVLD以上となったところで、VTがLレベルからHレベルへと変化し、波形整形回路15および16それぞれの出力VS1およびVS2のピーク値をピークホールド回路がホールドする。このとき、波形整形回路15のフィルタ時定数は、検出器1内の正孔の移動時間より長い時定数に設定して通過帯域を広くし、電子寄与分と正孔寄与分と両方の信号成分を合わせた全てのエネルギーの情報が通過するようにしておく。一方、波形整形回路16のフィルタ時定数は、検出器1内の電子の移動時間と同等レベルの時定数に設定して通過帯域を狭くし、電子寄与分以外の信号成分が極力通過しないようにしておく。このように設定することで、入射エネルギー情報のみならず、電子寄与率の情報をも得ることが可能となる。
このようにして得た電子寄与率の情報から、図3の関係を用いてタイミング信号に対する補正値を求めることができる。各電子寄与率に対応するVBの波形は予め知ることができるから、VTがHレベルとなった時刻すなわちその電子寄与率に対応するVBの波形がVB=VLDの水平線と交差する時刻と、真のイベント発生時刻との間の時間を求めることがきる。この時間の値を用いてタイミング検出回路7の出力であるタイミング信号を補正すれば、正しいタイミング情報を得ることができる。また、N個の電子寄与率を任意に選び、その各々に対応する補正値を予め算出してテーブルとして格納しておけば、VE1、VE2が入力される度に補正値を算出する必要がなくなり、PET/SPECT装置の高速化に有効である。
ここで、上述した散乱が検出器1において起こった場合を考える。その場合でも、図6の関係から、タイミング信号を正しく補正してタイミング情報を得ることができる。VE1はVBに比例するから、VE1をモニタすることでVBの値が求まる。放射線が本来持っているエネルギーに相当する電圧値とVBとの差分が、散乱によって失われたエネルギーの電圧値ということになる。また、電子の移動時間teは検出器1の素子サイズと検出器1にかかる印加電圧とによって一意に決まる値であるから、各VBの波形が単調増加から一定に変化する時刻が決まり、2つの波形の単調増加部分の傾きが求まる。これらの波形がVB=VLDの水平線と交差する2つの点の間隔として時間t2を求めることができる。このt2を用いてタイミング信号を補正すれば、正しいタイミング情報を得ることができる。この場合も同様に、N個のVBの値を任意に選び、その各々に対応する補正値を予め算出してテーブルとして格納しておけば、VE1、VE2が入力される度に補正値を算出する必要がなくなり、PET/SPECT装置の高速化に有効である。
図1の補正データテーブルユニット6は、上述した電子寄与率の情報VE2に基づく補正値と、散乱によってエネルギー量の値が減少した全エネルギー情報VE1に基づく補正値とで構成された2次元データを要素とする2次元マトリクスとなっている。よって、この補正データテーブルユニット6を用いれば、放射線の検出器1における入射位置に依存する電子寄与率の変動と、検出器1における放射線の散乱によるエネルギー量の変動と、両者の変動を反映したタイミング信号の補正を一度に実行することが可能となり、PET/SPECT装置の高速化に有効である。
図8は図1のデジタル補正演算回路10が出力する補正前および補正後、それぞれのタイミング分布を示す図である。図8を用いて補正前のタイミング分布と補正後のタイミング分布との関係を説明する。図2〜4を用いて説明した電子寄与率と入射エネルギーの量とが変化したときに、検出時刻に遅れが生じる現象は、入射するエネルギー量と電子寄与率とが決定すれば一意に決まるものである。このことは、図5〜6を用いて説明した放射線の散乱が起こった場合でも同様である。従って、検出時間VT、エネルギー量VE1、電子寄与率VE2の情報を、デジタル補正演算回路10に伝えることで、タイミング信号の補正が可能となる。タイミング検出時刻分布について、補正前は電子移動度の寄与率の低いものは時刻が遅い側に対して大きくすそのを引いていたのに対して、補正後は真の検出時刻の近傍に観測データのサンプルが集まる結果となる。従って、真の同時刻発生イベントを同時刻とみなせる確率が高くなり、観測データ中の有効イベントが増加する。この結果、半導体検出器を用いた核医学診断装置の最大のデメリットである有効データの損失を抑制し、従来の核医学診断装置と同等の診断時間において高コントラストあるいは高分解能の画像を取得することが可能となる。
本実施例によれば、雑音に対するタイミングばらつきの影響を小さく抑えることができる。雑音は特に検出器1や電荷増幅型プリアンプ13から発生する。特許文献1に開示された従来技術はプリアンプの出力を電流制御器に通してからコンパレータに通すので、VBの波形の傾きを緩やかにすることになり、信号強度と雑音強度との比(S/N)が劣化する。これに対して本実施例では、タイミング情報を出力する経路、すなわち電荷増幅型プリアンプ13の出力側でコンパレータ14が介在する経路内に電流制御器のようなS/Nを劣化される原因となるフィルタに類する特性を持つブロックが存在しない。そのため、S/Nの良好な状態でコンパレートを実行することができ、雑音に対するタイミング情報VTのばらつきを抑制することができる。
ここで、全エネルギー情報VE1および電子エネルギー情報VE2は、いずれもフィルタを介して出力される信号なので、プロセスばらつきの影響を受けることになる。しかし、この種のばらつきは雑音に起因するものではなく、単に、フィルタを構成する回路素子が持つ素子ばらつきに起因するものなので、キャリブレーションをかけることにより入力信号毎にプロセスばらつきの補正を実行することが可能である。
また、本実施例によれば、核医学診断装置における診断撮像時間の短縮が可能となる。特許文献1に開示された従来技術は、高速のタイミング信号を常に強制的に低速のタイミング信号のスルーレートに合わせるため、電子寄与率の高いイベントが多く発生した場合でも、タイミング検出を行うコンパレータでの雑音や回路のオフセットに対する時間ばらつきが顕著になる傾向があると思われる。これに対して本実施例は、電子寄与率を観測するための信号VE2を用いてタイミング信号に対する補正値を決定するので、電子寄与率が高い信号に対してはより高速な立ち上がり波形でのタイミング検出が可能となる。よって、平均的に見れば従来技術よりも本実施例のほうがタイミングばらつきを少なくすることで有効カウントが増加するため、核医学診断装置における診断撮像時間の短縮が可能となる。
さらに、本実施例によれば、診断画像のコントラストを向上させることが可能となる。時間ばらつきが多くなればなるほど、放射線入射というイベントの発生が同時刻でない2つの信号を同時刻と判定する誤りが増加するので、特許文献1に開示された従来技術では誤検出による診断画像のコントラストの劣化があると思われる。これに対して本実施例は、上述のようにより有効カウントをより多く取得する診断撮像が可能であるから、診断画像のコントラストを向上させることも可能となる。
図9は、本発明の半導体検出器を用いた核医学診断装置のコインシデンス測定のうち、補正データテーブルユニット6の構成に関する別の実施例を示す。実施例1との違いは、テーブル規模が大きくデジタル補正演算回路10への内臓が困難な場合などのために、実施例1のデジタル補正演算回路10内の補正データテーブルユニット6を外付けメモリにて実現した点である。本PET/SPECT装置は、検出器1と、電荷蓄積型アナログ信号検出回路2と、アナログ/デジタル変換器(ADC)3〜4と、デジタル補正演算回路10と、外付けメモリ21とを含んで構成される。デジタル補正演算回路10は、検出器アドレス演算回路5と、外付けメモリ制御回路20と、タイミング信号を装置の同期したクロック信号によりタイミング情報に変換するタイミング変換回路7と、補正演算回路8と、パケットデータ生成回路9とを含んで構成されている。通常、検出器1は検査対象を包囲するようにPET/SPECT装置内に複数個配置されており、夫々の検出器1はすべて対応する電荷蓄積型アナログ信号検出回路2に1対1に接続されており、検出器1からの微弱なパルス電流信号を増幅する。電荷蓄積型アナログ信号検出回路2は、入射したタイミングを表すVTと、入射したエネルギーに比例するVE1と、入射した信号のうち、検出器1内で電子の移動に寄与した信号量に比例するVE2とを出力する。特に限定されないが、電荷蓄積型アナログ信号検出回路2は、上述した図2の電荷増幅型プリアンプ13やコンパレータ14を一体に集積化したASICとして構成するのが好適である。VTはタイミング変換回路7に入力され、システムクロックによりタイミング情報に変換される。VE1、VE2はそれぞれADC3,ADC4にてデジタル信号に変換された後、デジタル補正演算回路10に入力される。特に限定されないが、デジタル補正演算回路10は、アドレス演算回路5、外付けメモリ制御回路20、タイミング検出回路7、補正演算回路8、およびパケットデータ生成回路9を一体に集積化したFPGAで構成するのが好適である。デジタル補正演算回路10内では2つのエネルギー情報より一意に決まるタイミング信号の補正値を決定する外付けメモリ21のアドレスを決定し、外付けメモリ21の読出しを行い、読み出された補正値を補正信号として補正演算回路8に送る。補正演算回路8はタイミング検出回路7から出力されたタイミング信号と補正信号とを加減算してタイミング信号を補正し、補正タイミング信号を出力する。補正タイミング信号はタイミング情報としてパケットデータ生成回路9に入力される。アドレス演算回路5はアドレス信号を生成し、そのアドレス信号はアドレス情報としてパケットデータ生成回路9に入力される。ADC3から出力されたデジタル値としてのVE1はエネルギー情報としてパケットデータ生成回路9に入力される。パケットデータ生成回路9にてアドレス情報とタイミング情報とエネルギー情報とを1つのデータパケットとし、後段の同時計数演算回路に送り、PET/SPECT装置全体でのコインシデンス計測を行う。
本実施例によれば、デジタル補正演算回路10から補正データテーブルユニット6が大容量の外付けメモリで実現されたことで、補正データテーブルユニット6の大きさ(容量)の制限が緩和されるため、より高精度な補正値を設定することが可能となり、タイミング検出の精度が向上する。
図10は、本発明の半導体検出器を用いた核医学診断装置のコインシデンス測定のうち、タイミング信号の補正方法に関する別の実施例を示す。実施例1との違いは、タイミング信号に対する補正演算がテーブルルックアップ方式からデジタル演算方式に変更されている点、すなわち、補正データテーブルユニット6に代えて補正演算ユニット22を具備する点である。本PET/SPECT装置は、検出器1と、電荷蓄積型アナログ信号検出回路2と、アナログ/デジタル変換器(ADC3〜4)と、デジタル補正演算回路10とを含んで構成される。デジタル補正演算回路10は、検出器アドレス演算回路5と、補正演算ユニット22と、タイミング信号を装置の同期したクロック信号によりタイミング情報に変換するタイミング変換回路7と、補正演算回路8と、パケットデータ生成回路9とを含んで構成されている。通常、検出器1は検査対象を包囲するようにPET/SPECT装置内に複数個配置されており、夫々の検出器1はすべて対応する電荷蓄積型アナログ信号検出回路2に1対1に接続されており、検出器1からの微弱なパルス電流信号を増幅する。電荷蓄積型アナログ信号検出回路2は、入射したタイミングを表すVTと、入射したエネルギーに比例するVE1と、入射した信号のうち、検出器1内で電子の移動に寄与した信号量に比例するVE2とを出力する。特に限定されないが、電荷蓄積型アナログ信号検出回路2は、上述した図2の電荷増幅型プリアンプ13やコンパレータ14を一体に集積化したASICとして構成するのが好適である。VTはタイミング変換回路7に入力され、システムクロックによりタイミング情報に変換される。VE1、VE2はそれぞれADC3,ADC4にてデジタル信号に変換された後、デジタル補正演算回路10に入力される。特に限定されないが、デジタル補正演算回路10は、アドレス演算回路5、補正演算ユニット22、タイミング検出回路7、補正演算回路8、およびパケットデータ生成回路9を一体に集積化したFPGAで構成するのが好適である。デジタル補正演算回路10内では2つのエネルギー情報より、[数3]および[数4]で一意に決まるタイミング信号の補正値を演算により決定し、それを補正信号として補正演算回路8に送る。
Figure 0003858933
Figure 0003858933
補正演算回路8はタイミング検出回路7から出力されたタイミング信号と補正信号とを加減算してタイミング信号を補正し、補正タイミング信号を出力する。補正タイミング信号はタイミング情報としてパケットデータ生成回路9に入力される。アドレス演算回路5はアドレス信号を生成し、そのアドレス信号はアドレス情報としてパケットデータ生成回路9に入力される。ADC3から出力されたデジタル値としてのVE1はエネルギー情報としてパケットデータ生成回路9に入力される。パケットデータ生成回路9にてアドレス情報とタイミング情報とエネルギー情報とを1つのデータパケットとし、後段の同時計数演算回路に送り、PET/SPECT装置全体でのコインシデンス計測を行う。
図11は、図10の放射線検出回路の構成によるタイミング信号の補正方法の根拠となる時間誤差を求めるための、電荷増幅型プリアンプ13の出力電圧VBと時間tとの関係を示す図である。図11を用いて放射線の検出器1における入射位置とコンプトン散乱による入力信号のエネルギーとが変動したときの時間補正方法を説明する。図2の検出器1に放射線が入射したエネルギー量により、VE1が決定する。散乱等により511keVより低いエネルギーが入射した場合と比較して、図7Aのコンパレータ信号VBは入射エネルギー量に比例して[数1]のように傾きが低下する。
Figure 0003858933
このため、閾値VLDでの検出時間誤差t2が発生する。また、図2の検出器1に放射線が入射した部分の位置により、VE2はVE1より一意に決まる割合で信号量が減衰する。従って、半導体検出器1における放射線の入射位置によって信号の電子の寄与率が低下すると、図11で示したように図7Aのコンパレータに入力する信号VBの傾きが大きく低下し、検出されるタイミング信号の時間誤差t1が発生する。t1とt2はVE1とVE2とを用いて[数3]、[数4]により一意に決まる。
例えば、消滅放射線(511keV)が線源の場合でも、散乱により511keV以下のエネルギーが入力信号となった場合、電荷増幅型プリアンプ13の電圧出力VBは[数1]のv1(t)で表すことができ、図6で示したようにタイミング信号の時間誤差はt2となる。この変動量はVE1に依存した値となる。また、電子寄与率が100%でない場合は[数2]のv2(t)で表される電荷増幅型プリアンプ13の電圧VBが出力される。
Figure 0003858933
従って、トータルのタイミング変動量(t1+t2)はαとβとに依存した上記[数3]および[数4]で表すことができる。
タイミング信号の補正方法は以下の通りである。第1に、VE1とVE2の比によりタイミング信号の時間検出を決める電圧閾値VLD以上となったとき、電子の移動が寄与した傾きか、正孔の移動が寄与した傾きかを判定する。このときには補正量t1を[数3]から求める。
Figure 0003858933
[数3]は、[数2]において、β=1の時を基準にしたときにコンパレータの入力電圧がVLDとなるタイミングと、β<1の時にコンパレータの入力電圧がVLDとなるタイミング誤差をt1とし、[数2]より導出される。第2に、入射した信号が散乱によるものかどうかを判定する。このときの補正量t2を[数4]から求める。
Figure 0003858933
[数4]は、[数1]においてα=1の時を基準にしたときにコンパレータの入力電圧がVLDとなるタイミングと、α<1の時にコンパレータの入力電圧がVLDとなるタイミング差をt2とし、[数1]より導出される。この2段階の補正処理を行うことで、半導体検出器のタイミング信号を、電子寄与率100%で散乱が起こらなかった場合に補正することが可能となる。
本実施例によれば、[数3]および[数4]を用いた補正を、デジタル補正演算回路10の内部の演算だけで実行することが可能となり、従来技術の装置と同等の診断時間において高コントラストあるいは高分解能の画像を取得することが可能となるばかりでなく、補正データテーブルユニットが不要となり、PET/SPECT装置の構成が簡易となる。
図12は、本発明の放射線検出回路を適用したPET/SPECT装置全体の実施例を示す図である。PET/SPECT装置は複数の検出器1をリング状に並べた検出器リング23と、夫々の検出器1に対応する電荷蓄積型アナログ信号検出回路2と、ADC3,4と、検出器リングを複数のブロックに分割したグループ毎のデータを処理するデジタル補正演算回路10と、全体のデータからコインシデンス計測を行う同時計数演算回路26と、画像再構成用演算装置27と、被検者を支持するベッド30と、ベッドの位置や高さを制御するベッドコントローラ29と、電源制御ユニット31と、デジタル補正演算回路を制御する作業用コンソールユニット28で構成されている。
陽電子撮像用の薬剤24を投与した被検者25は、検出器1をリング状に配置した内部に設置したベッドにのる。薬剤の性質から、被検者の患部に集まった薬剤より発生した消滅放射線(511keV)が前記検出器に到達し、吸収したエネルギーに応じた電荷を発生する。夫々の検出器とその検出器に対応した電荷蓄積型アナログ信号検出回路2が接続され、タイミング情報をデジタル補正演算回路10に接続し、入射エネルギー情報と電子寄与入射エネルギー情報をADC3、4を通じてデジタル信号処理後、デジタル補正演算回路に接続する。前記補正演算回路内でタイミング情報を補正した後、反応した検出器アドレスと、タイミング情報と、エネルギー情報で構成されるパケットデータを、後段の同時計数演算回路26に転送する。同時計数演算回路では、既知のタイムウィンドゥ(通常10ns〜20ns程度)内のペアデータかつ、エネルギー情報が規定値以内のものを有効カウントとし、時系列的なデータ系列として、画像再構成演算ユニット内の記憶媒体に記録する。作業用コンソールは、装置の電源投入・電源遮断と、計測の開始と停止を制御し、デジタル補正演算回路に対して補正データのロードと回路内部の設定を行い、同時計数演算回路に対してコインシデンスとみなすエネルギー閾値とタイムウィンドゥを設定し、ベッドコントローラに対して被検者のスキャン領域を指定し、画像再構成演算装置に対して、被検者位置の情報を提供する。
本実施例によれば、半導体検出器を用いたPET・SPECT装置では、検出器の発生する信号のうち、電子と正孔の寄与する割合が放射線の入射位置によりランダムに変化するため、検出時間が100ns〜200nsの幅でランダムに変化してしまう不具合を対策することができる。具体的には、検出器に入射したエネルギー情報と、そのうち電子が寄与したエネルギー情報により、タイミングデータを補正することが可能であり、既知のタイムウィンドゥ内でコインシデンスとみなすことのできる有効データのカウントが増加する。その結果、画像再構成に必要なデータ取得時間が短縮できるため、診断時間の短縮が可能となる。また、正規のコインシデンスでないデータが、時間誤差によりコインシデンスと見なしてしまう偶発事象が発生した場合、画像再構成後の画像データにノイズとして見えるため、コントラストの低下や、誤診断につながる可能性があるが、時間補正を行うと、誤カウントが減少するため、画像再構成後の画質向上が可能となる。
本発明を適用した核医学診断装置の一例であるPET/SPECT装置内にある放射線検出回路の第一の実施例を示す図である。 図1の検出器1の詳細および電荷蓄積型アナログ信号検出回路2のVTを出力する部分を示す図である。 図2の検出器1の出力電流パルスIAの波形と電荷増幅型プリアンプ13の出力電圧VBの波形とコンパレータ14の出力電圧VTの波形との関係を示す図である。 散乱が起きたときのエネルギー吸収スペクトルを示す図である。 図1の検出器1の詳細および電荷蓄積型アナログ信号検出回路2のVTを出力する部分を示す図であり、特に検出器1において散乱が起きたときの様子を示す図である。 図4の検出器1の出力電流パルスIAの波形と電荷増幅型プリアンプ13の出力電圧VBの波形とコンパレータ14の出力電圧VTの波形との関係を示す図であり、特に同一の電子寄与率で入射した2つの放射線が出力電流としてのエネルギーを互いに異にする場合を示す図である。 図1の電荷蓄積型アナログ信号検出回路2の詳細を示す図である。 図7Aの電荷増幅型プリアンプ13の出力信号VB、波形整形回路15および16それぞれの出力信号VS1およびVS2、並びに電荷蓄積型アナログ信号検出回路2の出力信号VE1、VE2、およびVTを示す図である。 図1のデジタル補正演算回路10が出力する補正前および補正後のそれぞれのタイミング分布を示す図である。 本発明を適用した核医学診断装置の一例であるPET/SPECT装置内にある放射線検出回路の第二の実施例を示す図であり、補正データテーブルユニット6がデジタル補正演算回路10に対して外付けとなっている構成を示す図である。 本発明を適用した核医学診断装置の一例であるPET/SPECT装置内にある放射線検出回路の第三の実施例を示す図であり、補正データテーブルユニット6に代えて補正演算ユニット22を具備する構成を示す図である。 図10の放射線検出回路の構成によるタイミング信号の補正方法の根拠となる時間誤差を求めるための、電荷増幅型プリアンプ13の出力電圧VBと時間tとの関係を示す図である。 本発明の放射線検出回路を適用したPET/SPECT装置の全体構成図である。
符号の説明
1・・・常温半導体検出器、2・・・電荷蓄積型アナログ信号検出回路、3・・・ADC、4・・・ADC、5・・・アドレス演算回路、6・・・補正テーブルユニット、7・・・タイミング検出回路、8・・・補正値演算回路、9・・・パケットデータ生成回路、10・・・デジタル補正演算回路、11・・・高圧電源、12・・・接地抵抗、13・・・電荷増幅型プリアンプ、14・・・コンパレータ、15・・・波形整形回路1、16・・・波形整形回路2、17・・・ピークホールド回路1、18・・・ピークホールド回路2、19・・・VLD閾値制御回路、20・・・外付けメモリ制御回路、21・・・外付けメモリ、22・・・補正演算ユニット、23・・・検出器リング、24・・・投与薬剤、25・・・被検者、26・・・同時計数演算回路、27・・・画像再構成演算装置、28・・・作業用コンソールユニット、29・・・ベッドコントローラ、30・・・寝台、31・・・電源制御ユニット、32・・・PET装置筐体。

Claims (20)

  1. 半導体検出器の出力側に接続され、放射線の入射エネルギーに応じた強度の電流パルス信号を前記半導体検出器から入力し、前記電流パルス信号の強度に基づいて前記放射線の入射エネルギー情報および入射タイミング情報を出力する放射線検出回路であって、
    前記放射線検出回路の出力側に接続され、かつ、前記入射タイミング情報の補正を行うデジタル補正演算回路に対して、前記電流パルス信号の強度から、電子の移動度に応じた時定数を有するフィルタを用いて電子寄与率の情報を取得して出力する
    ことを特徴とする放射線検出回路。
  2. 請求項1において、
    前記入射タイミング情報は、前記放射線検出回路が前記電流パルス信号の強度に比例する電圧信号を所定の電圧閾値と比較した結果に基づいて出力されることを特徴とする放射線検出回路。
  3. 請求項2において、
    前記入射タイミング情報は、時間誤差を含んだ状態で出力されることを特徴とする放射線検出回路。
  4. 請求項3において、
    前記時間誤差が前記デジタル補正演算回路にて補正されるよう、前記電子寄与率の情報を前記デジタル補正演算回路に対して出力することを特徴とする放射線検出回路。
  5. 請求項2において、
    前記所定の電圧閾値は、前記放射線検出回路の内部で生成されることを特徴とする放射線検出回路。
  6. 請求項2において、
    前記所定の電圧閾値は、前記放射線検出回路の外部から入力されることを特徴とする放射線検出回路。
  7. 請求項1において、
    前記放射線検出回路は、前記半導体検出器から入力される雑音に対して所定の信号対雑音比を維持する機能を有することを特徴とする放射線検出回路。
  8. 請求項1において、
    前記入射エネルギー情報および前記電子寄与率の情報に対してキャリブレーションをかけることにより入力信号毎にプロセスばらつきの補正を実行することを特徴とする放射線検出回路。
  9. 半導体検出器の出力側に接続され、放射線の入射エネルギーに応じた強度の電流パルス信号を前記半導体検出器から入力し、前記電流パルス信号の強度に比例した電圧信号を出力する電荷増幅型プリアンプと、
    前記電荷増幅型プリアンプから出力される電圧信号の帯域を前記半導体検出器の内部における正孔の移動時間より長い第1の時定数で制限して通過させる第1の波形整形回路と、
    前記電荷増幅型プリアンプから出力される電圧信号の帯域を電子の移動度に応じた時定数を有するフィルタを用いて前記半導体検出器の内部における電子の移動時間と同等レベルの第2の時定数で制限して通過させる第2の波形整形回路と、
    前記第1の波形整形回路の出力信号のアナログピーク値をホールドする第1のピークホールド回路と、
    前記第2の波形整形回路の出力信号のアナログピーク値をホールドする第2のピークホールド回路と、
    前記電荷増幅型プリアンプが出力する電圧信号を所定の電圧閾値と比較し、比較した結果をタイミング情報として出力するコンパレータと
    を具備してなり、
    前記タイミング情報の補正を行うデジタル補正演算回路と出力側で接続可能に構成され、かつ、前記第1の波形整形回路の出力信号のアナログピーク値である第1のアナログピーク値と前記第2の波形整形回路の出力信号のアナログピーク値である第2のアナログピーク値とを前記デジタル補正演算回路に対して出力する
    ことを特徴とする放射線検出回路。
  10. 請求項9において、
    前記タイミング情報は、前記放射線検出回路が前記電流パルス信号の強度に比例する電圧信号を所定の電圧閾値と比較した結果に基づいて出力されることを特徴とする放射線検出回路。
  11. 請求項10において、
    前記タイミング情報は、時間誤差を含んだ状態で出力されることを特徴とする放射線検出回路。
  12. 請求項11において、
    前記時間誤差が前記デジタル補正演算回路にて補正されるよう、前記第2のアナログピーク値を前記デジタル補正演算回路に対して出力することを特徴とする放射線検出回路。
  13. 請求項10において、
    前記所定の電圧閾値は、前記放射線検出回路の内部で生成されることを特徴とする放射線検出回路。
  14. 請求項10において、
    前記所定の電圧閾値は、前記放射線検出回路の外部から入力されることを特徴とする放射線検出回路。
  15. 請求項9において、
    前記放射線検出回路は、前記半導体検出器から入力される雑音に対して所定の信号対雑音比を維持する機能を有することを特徴とする放射線検出回路。
  16. 請求項9において、
    前記第1および第2のアナログピーク値に対してキャリブレーションをかけることにより入力信号毎にプロセスばらつきの補正を実行することを特徴とする放射線検出回路。
  17. 半導体素子によって構成され、放射線の入射エネルギーに応じた強度の電流パルス信号を出力する半導体検出器と、
    前記半導体検出器に接続され、前記半導体検出器から出力された電流パルス信号を入力し、前記半導体検出器に放射線が入射したタイミングを表す第1のタイミング情報と、入射した放射線のエネルギーに比例する第1のエネルギー情報とを出力すると共に、前記電流パルス信号に寄与する電子の割合に比例する第1の電子エネルギー情報を、電子の移動度に応じた時定数を有するフィルタを用いて取得して出力する電荷蓄積型アナログ信号検出回路と、
    前記第1のタイミング情報と、前記第1のエネルギー情報と、前記第1の電子エネルギー情報とを入力し、前記半導体検出器に放射線が入射したタイミングを補正し、補正されたタイミング情報を出力するデジタル補正演算回路と
    を具備することを特徴とする核医学診断装置。
  18. 請求項17において、
    前記デジタル補正演算回路は、前記電荷蓄積型アナログ信号検出回路から出力される前記第1のタイミング情報を入力し、前記第1のタイミング情報をシステムの同期したクロック信号により第2のタイミング情報に変換するするタイミング検出回路を具備してなることを特徴とする核医学診断装置。
  19. 請求項18において、
    前記デジタル補正演算回路は、補正データテーブルユニットを更に具備してなり、
    前記補正データテーブルユニットは前記第1のエネルギー情報をデジタル値に変換して生成された第2のエネルギー情報と、前記第1の電子エネルギー情報をデジタル値に変換して生成された第2の電子エネルギー情報とに基づいて前記第2のタイミング情報に対する補正値を出力するよう構成され、
    前記第2のタイミング情報と前期補正値とから第3のタイミング情報を生成することを特徴とする核医学診断装置。
  20. 請求項18において、
    前記デジタル補正演算回路は、補正演算ユニットを更に具備してなり、
    前記補正演算ユニットは前記第1のエネルギー情報をデジタル値に変換して生成された第2のエネルギー情報と、前記第1の電子エネルギー情報をデジタル値に変換して生成された第2の電子エネルギー情報とに基づいて前記第2のタイミング情報に対する補正値を算出して出力するよう構成され、
    前記第2のタイミング情報と前期補正値とから第3のタイミング情報を生成することを特徴とする核医学診断装置。
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