JP2016016130A - フォトンカウンティングct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出器出力の線形性の改善
【解決手段】X線源131は、X線を発生する。シンチレータ53は、X線源131からのX線光子を、当該X線光子のエネルギーに応じた個数の光子に変換する。APDチップ55は、当該光子に感応して既定の波高値の電気信号を発生する複数のAPDセル57を有し、複数のAPDセル57からの電気信号に基づいて当該X線光子のエネルギーに応じた波高値を有する出力信号を発生する。補正回路83は、出力信号の時間減衰パラメータに基づいて、複数のAPDセル57のうちの不感状態にある個数(すなわち、不感セルの個数)に基づいて当該出力信号を補正する。再構成部33は、補正された出力信号に基づいてフォトンカウンティングCT画像を再構成する。
【選択図】 図7

Description

本発明の実施形態は、フォトンカウンティングCT装置に関する。
X線光子(フォトン:photon)のエネルギーを計測するための光子検出器としてSiPM(silicon photo-multiplier)がある。SiPMを用いたPET(positron emission tomography)装置やフォトンカウンティングCT(computed tomography)装置が研究されている。SiPMは、複数の検出器画素を有する。各検出器画素はシンチレータと複数のAPD(avalanche photo-diode)セルとを有する。シンチレータは、X線光子を複数の蛍光光子に変換する。複数の蛍光光子は、複数のAPDセルに受光される。ガイガーモードにおいて各APDセルは、一個以上の蛍光光子に感応して電子雪崩を起こし(発火し)、蛍光光子の個数に依存しない既定の波高値又は電荷量の電気信号を発生する。発火したAPDセル数は蛍光光子数(すなわち、X線光子のエネルギー)に依存する。SiPMの出力信号の波高値又は電荷量を測定することにより、入射X線光子のエネルギーを計測することができる。
APDセルは、蛍光光子に感応して発火すると、次に発火可能となるまで充電が必要である。従って、多数のAPDセルが発火した直後においては、発火可能なAPDセル数が少なくなる。不感期間にX線光子が検出器画素に入射した場合、検出器出力の非線形性が増大してしまう。この非線形性に起因して再構成画像の画質が劣化したり、物質弁別能が劣化したりしてしまう。
特開2008−246206号公報 特開2009−25308号公報
Grodzicka, M.; Moszynski, M.; Szczesniak, T.; Szawlowski, M.; Wolski, D.; Lesniewski, K., "Effective dead time of APD cells of SiPM," Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference (NSS/MIC), 2011 IEEE , vol., no., pp.553-562, 23-29 Oct. 2011
実施形態の目的は、検出器出力の線形性を改善可能なフォトンカウンティングCT装置を提供することにある。
本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置は、X線を発生するX線源と、前記X線源から発生されたX線を光子に変換するシンチレータと、前記光子に感応して既定の波高値の電気信号を発生する複数の光電変換素子を有し、前記複数の光電変換素子からの電気信号に基づく波高値を有する出力信号を発生する光電変換アレイと、前記出力信号に関する時間減衰パラメータを記憶する記憶部と、前記時間減衰パラメータと前記出力信号とに基づいて前記複数の光電変換素子のうちの不感状態にある光電変換素子の個数を推定し、前記推定された個数に基づいて前記出力信号を補正する補正部と、前記補正された出力信号に基づいて画像を再構成する再構成部と、を具備する。
本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置の構成を示す図 図1のフォトンカウンティングCT検出器の模式的な斜視図 図2のAPDチップの模式的な平面図を示す図 図2のAPDセルの模式的な縦断面の一例を示す図 図2のAPDチップからの出力信号の波高値を模式的に示す図 図2の検出器画素に含まれる複数のAPDセルの動作状況を示す図 図2の検出器画素からの出力信号の波形と理想の出力信号の波形とを示す図 図1の信号処理回路の構成を示す図 図7の補正回路による補正処理を説明するための図であり、1つのX線光子の入射に伴うAPDセルの個数の典型的な時間変化態様を示す図 図7の補正回路による補正処理を説明するための図であり、1つ目のX線光子が入射した後、発火中のAPDセルの個数が十分に減衰しない時点で2つ目のX線光子が入射した場合の波形整形回路からの出力信号の波形を示す図 図8の記憶回路に記憶される典型的な時間減衰曲線テンプレートを示す図 検出器画素からの出力信号の波形を示す図 図8の補正回路により行われる時間減衰曲線テンプレートの変形処理の態様を模式的に示す図 図8の補正回路により行われる、図12の変形後の時間減衰曲線テンプレートを利用した不感セルの個数の推定処理の態様を模式的に示す図 本実施形態の応用例に係る信号処理回路の構成を示す図 応用例に係る表示部による警告の表示例を示す図
以下、図面を参照しながら本実施形態に係わるフォトンカウンティングCT装置を説明する。
図1は、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置の構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置は、架台10とコンソール30とを備えている。架台10は、円筒形状を有する回転フレーム11を回転軸Z回りに回転可能に支持している。回転フレーム11には、回転軸Zを挟んで対向するようにX線源装置13とフォトンカウンティングCT検出器15とが取り付けられている。回転フレーム11の開口(bore)にはFOV(field of view)が設定される。回転フレーム11の開口内には天板17が挿入される。天板17には被検体Sが載置される。天板17に載置された被検体Sの撮像部位がFOV内に含まれるように天板17が位置決めされる。回転フレーム11は、回転駆動部19からの動力を受けて回転軸Z回りに一定の角速度で回転する。回転駆動部19は、架台制御部21からの制御に従って回転フレーム11を回転させるための動力を発生する。
X線源装置13は、X線源131と高電圧発生部133とを有する。X線源131は、高電圧発生部133に接続されている。高電圧発生部133は、架台制御部21による制御に従いX線源131に高電圧を印加し、フィラメント電流を供給する。
フォトンカウンティングCT検出器15は、X線源装置13から発生されたX線をフォトン単位で検出する。具体的には、フォトンカウンティングCT検出器15は、X線検出器151と信号処理回路153とを有する。X線検出器151は、X線源131から発生されたX線光子を検出する。本実施形態に係るX線検出器151としては、例えば、複数の光電変換素子を有するSiPM(silicon photomultipliers)が適用される。信号処理回路153は、X線検出器151からの出力に基づいて、X線検出器151により検出されたX線光子のカウント数を表現する計数データを、複数のエネルギー帯域の各々について収集する。後述するように、信号処理回路153は、X線検出器151の出力信号を補正するための補正回路が組み込まれている。フォトンカウンティングCT検出器15の詳細については後述する。
架台制御部21は、架台10に搭載された各種機器の制御を統括する。具体的には、架台制御部21は、高電圧発生部133、信号処理回路153、及び回転駆動部19を同期的に制御する。具体的には、回転駆動部19は、架台制御部21による制御に従う一定の角速度で回転する。高電圧発生部133は、架台制御部21による制御に従って、設定管電圧値に対応する高電圧(管電圧)をX線源131に印加し、フィラメント電流をX線源131に供給する。信号処理回路153は、架台制御部21による制御に従って、X線曝射タイミングに同期して計数データを複数のエネルギー帯域の各々についてビュー毎に収集する。
コンソール30は、データ記憶部31、再構成部33、I/F部35、表示部37、入力部39、主記憶部41、及びシステム制御部43を備える。
データ記憶部31は、架台10から伝送された複数のエネルギー帯域に関する計数データを記憶する。
再構成部33は、データ記憶部31に記憶された計数データに基づいて、画像化対象のエネルギー帯域に関するフォトンカウンティングCT画像を再構成する。画像再構成アルゴリズムとしては、FBP(filtered back projection)法やCBP(convolution back projection)法等の解析学的画像再構成法や、ML−EM(maximum likelihood expectation maximization)法やOS−EM(ordered subset expectation maximization)法等の統計学的画像再構成法等の既存の画像再構成アルゴリズムが用いられれば良い。
I/F部35は、コンソール30と架台10との間の通信のためのインタフェースである。例えば、I/F部35は、システム制御部45からの撮像開始信号や撮像停止信号等を架台10に供給する。
表示部37は、フォトンカウンティングCT画像等の種々の情報を表示機器に表示する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等が適宜利用可能である。
入力部39は、入力機器によるユーザからの各種指令や情報入力を受け付ける。入力機器としては、キーボードやマウス、各種スイッチ等が利用可能である。
主記憶部41は、種々の情報を記憶する、HDD(hard disk drive)やSSD(solid state drive)記憶装置である。例えば、主記憶部41は、本実施形態に係るフォトンカウンティングCTの撮像プログラム等を記憶する。
システム制御部43は、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置の中枢として機能する。システム制御部43は、本実施形態に係る撮像プログラムを主記憶部41から読み出し、当該撮像プログラムに従って各種構成要素を制御する。これにより、フォトンカウンティングCT撮像が行われる。
以下、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置の動作例について説明する。
図2は、フォトンカウンティングCT検出器15の模式的な斜視図である。図2に示すように、フォトンカウンティングCT検出器15は、X線検出器151と信号処理回路153とを有している。X線検出器151は、半導体基板に2次元上に配列された複数の検出器画素51を有している。各検出器画素51は、シンチレータ53と半導体チップ55とを有している。複数のシンチレータ53は互いに遮光材(図示せず)を隔てて配置される。各シンチレータ53は、X線源131からのX線光子と相互作用し、当該X線光子を複数の蛍光(シンチレーション)光子に変換する。蛍光は、一般的に、可視光域に属する。シンチレータ53としては、例えば、GSOやLaBr等の任意の結晶が用いられると良い。
各半導体チップ55には複数の光電変換素子が実装される。本実施形態に係る光電変換素子としては、APD(avalanche photo-diode)セルが用いられる。半導体チップ55には、2次元状に複数のAPDセルが配列されている。以下、複数のAPDセルが実装された半導体チップ55をAPDチップと呼ぶことにする。APDチップ55のサイズは、任意に形成可能である。例えば、APDチップ55は、一辺が0.5〜1mmに形成される。
図3は、APDチップ55の模式的な平面図を示す図である。図3に示すように、APDチップ55には複数のAPDセル57が2次元状に配列されている。APDセル57は、シリコンをベースとした半導体装置である。APDセル57の構造としては、リーチスルー型やリバース型等が知られている。本実施形態に係るAPDセル57としては、既存の如何なる構造も利用可能である。
図4は、APDセル57の模式的な縦断面の一例を示す図である。図4に示すAPDセル57は、一例として、短波長用のAPDセルを示しているが、本実施形態はこれに限定され、近赤外用のAPDセル等の様々なタイプに適用可能である。APDセル57は、シンチレータ53からの蛍光光子の入射を受けて電子・正孔対を爆発的に生成する。この現象は電子雪崩と呼ばれている。電子雪崩によりAPDセル57は、既定量の電流を発生する。APDセル57が電子雪崩を起こすことは、発火すると呼ばれている。単一のAPDチップ55に含まれる複数のAPDセル57は、図3に示す共通の信号線59を介して信号処理回路153に接続されている。APDセル57に蓄積された電荷は、出力信号として信号処理回路153に読み出される。
APDセル57の動作モードは、標準モードとガイガーモードとに分けられる。標準モードは、APDセル57に降伏電圧以下の電圧が印加された場合の動作モードである。この場合、APDセル57に入射した蛍光光子の個数に比例した電荷量の電気信号がAPDセル57から出力される。なお、複数のAPDセル57には、共通の電源系統により共通の電圧値の電圧が印加される。複数のAPDセル57への電圧は、例えば、架台10に搭載された電源回路(図示せず)により印加される。電源回路が発生する電圧の電圧値は、架台制御部21により調節される。
ガイガーモードは、APDセル57に降伏電圧以上の電圧が印加された場合の動作モードである。この場合、APDセル57に入射した蛍光光子の光子数に無関係の、電圧値に依存した既定の電荷量の出力信号がAPDセル57から出力される。出力信号が出力される期間は放電期間と呼ばれている。ガイガーモードにおいて出力される出力信号の電荷量Qは、以下の(1)式により規定される。なお、CはAPDセル57の電気容量、Vは逆バイアス電圧の電圧値、VBRは降伏電圧の電圧値である。
Q=C(V−VBR)・・・(1)
APDセル57から出力信号が出力されることに伴いクエンチング抵抗(図示せず)に電流が流れる。この間、APDセル57に印加されている電圧値は、逆バイアス電圧Vから降伏電圧VBRまで降下する。APDセル57に印加されている電圧値が降伏電圧VBRに到達すると、APDセル57からの出力信号の出力が終了する。クエンチング抵抗に電流が流れる期間はクエンチング期間と呼ばれている。APDセル57に印加されている電圧値が降伏電圧VBRに到達すると、APDセル57が再充電される。再充電によりAPDセル57に印加された電圧が降伏電圧VBRから逆バイアス電圧Vまで回復する。電圧が降伏電圧VBRから逆バイアス電圧Vまで回復するまでの期間は、回復期間と呼ばれている。電圧が逆バイアスVまで回復すると再びガイガーモード動作が可能となる。
上記の通り、各APDチップ55に含まれる複数のAPDセル57は、APDチップ55毎に共通の信号線59を介して信号処理回路153に接続されている。一つのAPDチップ55は、一つのチャンネルに対応する。各APDチップ55に含まれる全てのAPDセル57の出力信号の総和が当該信号線59を介して信号処理回路153に供給される。
図5は、APDチップ55からの出力信号の波高値を模式的に示す図である。図5に示すように、検出器画素51から信号処理回路153への出力信号は、検出されたX線光子のエネルギーに応じた波高値、換言すれば、電荷量を有する。出力信号の波高値を既定の閾値に対して比較することにより、検出器画素51に入射したX線光子のエネルギーを弁別することが可能となる。
ここで、出力信号の非線形性について説明する。上記の通り、APDセル57は、蛍光光子を受けて発火すると再充電期間に移行する。再充電期間が完了するまでAPDセル57は、蛍光光子を受けても発火することができないか、もしくは、低い波高値の出力信号しか出力することができない。再充電期間は、APDセル57の大きさに依存するが、概ね数十〜数百nsec程度であることが知られている。
図6は、検出器画素51に含まれる複数のAPDセル57の動作状況を示す図であり、図7は、実際の検出器画素51からの出力信号の波形と理想の出力信号の波形とを示す図である。図6の白抜きの四角は再充電期間にあるAPDセル57を示し、黒で覆われた四角は発火状態にあるAPDセル57を示す。また、斜線で覆われた四角は、再充電期間にも発火状態にもないAPDセル57、すなわち、発火可能なAPDセル57を示す。図7の縦軸は波高値に規定され、横軸は時間に規定される。図7の実線は、検出器画素51からの理想の出力信号の波形を示し、点線は、実際の出力信号の波形を示す。発火中のAPDセル57と再充電期間にあるAPDセル57とは、さらにX線光子が入射しても当該X線光子に感応することはない。ここで、APDセル57が感応できない期間を不感期間と呼び、不感期間にあるAPDセル57、すなわち、発火中のAPDセル57と再充電期間にあるAPDセル57とをまとめて不感セルと呼ぶことにする。
ここで、当該検出器画素51にX線光子が入射し、複数の蛍光光子が複数のAPDセル57にランダムに入射する場合を考える。複数の蛍光光子の入射時において全てのAPDセル57が発火可能状態にある場合、検出器画素51からの出力信号は、当該X線光子のエネルギーに比例する波高値を有する。この場合、当該X線光子のエネルギーと検出器画素51からの出力信号との間に線形性が成立する。
しかしながら、X線光子の入射直前に発火したAPDセル57が多い場合、検出器画素51に含まれる全てのAPDセル57のうち不感セル57に占める割合が多くなってしまい、当該X線光子の入射に感応して発火可能なAPDセル57の個数が相対的に少なくなってしまう。上記の通り、不感セル57は、蛍光光子が入射しても電気信号を出力できない、もしくは、微弱な信号しか出力することができない。そのため、全てのAPDセル57のうち不感セル57に占める割合が多い場合、X線光子のエネルギーを正確に計測することができない。従って補正対象時刻T0の出力信号は、線形性が良好でない。例えば、図7の点線に示すように、不感セル57が多くを占める検出器画素51からの出力信号の波高値は、理想の波高値よりも低くなってしまう。このように、不感セル57に占める割合が多い場合、当該X線光子のエネルギーと検出器画素51からの出力信号との間の線形性を保つことができない。すなわち、検出器画素51からの出力信号は、過去の発火状態に影響を受けるということができる。
本実施形態に係る信号処理回路153は、上記のAPDセル57の再充電に伴う検出器画素からの出力信号の非線形性を軽減するための構成を有している。
図8は、信号処理回路153の構成を示す図である。なお、信号処理回路153は、X線検出器151の検出器画素51(APDチップ55)の個数分の読出チャンネルを装備している。これら複数の読出チャンネルは、ASIC(application specific integrated circuits)等の集積回路に並列的に実装されている。図8においては、説明の簡単のため、1チャンネル分の構成のみを示し、他のチャンネルの構成は省略している。なお、信号処理回路153は、波形整形回路81、補正回路83、波高弁別器85、計数回路87、出力回路89、及び記憶回路95は、アナログ回路とデジタル回路との何れであっても良い。デジタル回路の場合、補正回路83の前段にA/D変換器が設けられる。アナログ回路の場合、補正回路83の前段にA/D変換器が設けられる必要はない。
図8に示すように、信号処理回路153は、波形整形回路81、補正回路83、波高弁別器85、計数回路87、出力回路89、及び記憶回路95を有している。波形整形回路81は、検出器画素51からの出力信号のノイズを除去するため、検出器画素51からの出力信号の波形を整形する。補正回路83は、記憶回路95に記憶されている時間減衰パラメータと波形整形回路81からの出力信号とに基づいて複数のAPDセルのうちの不感セルの個数を推定し、推定された個数に基づいて当該出力信号を補正する。以下、補正回路83からの補正後の出力信号を補正信号と呼ぶことにする。補正回路83についての詳細は後述する。波高弁別器85は、補正回路83からの補正信号の波高値を弁別する。換言すれば、波高弁別器85は、予め定められた複数のエネルギー帯域のうちのX線検出器151により検出されたX線光子が属するエネルギー帯域を、当該X線光子に由来する補正信号の波高値を閾値に対して比較することにより弁別する。波高弁別器85は、X線光子が属するエネルギー帯域の種類に応じた電気パルス(以下、弁別信号)を出力する。計数回路87は、X線検出器151により検出されたX線光子を複数のエネルギー帯域毎に計数する。具体的には、計数回路87は、波高弁別器85からの弁別信号を、複数のエネルギー帯域の各々についてビュー毎に計数し、X線検出器151により検出されたX線光子のカウント数を表現する計数データを生成する。出力回路89は、複数のチャンネルの計数回路87に接続されている。出力回路89は、複数のチャンネルの計数回路87から計数データを統合し、統合された計数データをビュー単位でコンソール30に伝送する。記憶回路95は、検出器画素51からの出力信号の時間減衰パラメータを記憶する。時間減衰パラメータは、例えば、波形整形回路81からの出力信号の時間減衰特性を表現するパラメータである。記憶回路95は、より詳細には、信号処理回路153により収集された実測の出力信号に基づいて決定された時間減衰パラメータを記憶する。より詳細には、信号処理回路153により収集された複数の実測の出力信号の時間減衰を統計解析して時間減衰パラメータが決定されると良い。この場合、時間減衰パラメータは、補正回路83により決定される。なお、記憶回路95は、実測の出力信号に基づく時間減衰パラメータではなく、ユーザにより入力部39を介して入力された時間減衰パラメータを記憶しても良い。
図9Aは、補正回路83による補正処理を説明するための図であり、1つのX線光子の入射に伴う検出器画素からの出力信号の典型的な時間変化態様を示す図である。図9Aの縦軸は出力信号の波高値に規定され、横軸は時間に規定される。なお、上述の通り、検出器画素からの出力信号の波高値は、APDセルの個数に対応する値を有する。実線は、発火中のAPDセルの個数を示し、点線は、不感セルの個数の合計を示す。各検出器画素に含まれるAPDセルの総数をXtotal、不感セルの個数をXnonfireable、発火可能なAPDセル数をXfirableとすると、以下の(2)が成立する。上記の通り、不感セルの個数Xnonfireableは、発火中のAPDセルの個数Xfiringと再充電期間にあるAPDセルの個数Xchargeとの合計である。
Xtotal = Xnonfireable + Xfireable
= Xfiring + Xcharge + Xfireable ・・・(2)
発火中のAPDセルの個数Xfiringと再充電期間にあるAPDセルの個数Xchargeとの和の時間変化(点線)は、+時間方向に所定時間だけシフトされた、発火中のAPDセルの個数Xfiringの時間変化(実線)に一致する。シフト量に対応する所定時間は、APDセルの発火状態の継続時間に略一致する。以下、発火状態の継続時間を発火継続時間tfと呼ぶことにする。APDセルの発火継続時間tfは、APDセルの性能に応じて異なる。一例として、発火継続時間tfが200ns程度であるAPDセルが知られている。また、発火継続時間tfが数10ns程度であるAPDセルも知られている。本実施形態に係るAPDセルとしては、如何なる発火継続時間のAPDセルにも適用可能である。発火継続時間は、出力信号の時間減衰パラメータとして記憶回路95に記憶される。
図9Bは、補正回路83による補正処理を説明するための図であり、1つ目のX線光子が入射した後、発火中のAPDセルの個数が十分に減衰しない時点で2つ目のX線光子が入射した場合の波形整形回路81からの出力信号の波形を示す図である。ここで、2つ目のX線光子が検出対象のX線光子であるとする。図9Bの縦軸は波高値に規定され、横軸は時間に規定される。波高値はAPDセルの個数に応じた値を有する。実線は、波形整形回路81からの出力信号の実際の波形、換言すれば、発火中のAPDセルの個数を示す。以下の補正回路83の補正処理は、アナログ回路とデジタル回路との両方に適用可能である。補正回路83がデジタル回路の場合、補正回路83は、クロック周波数の逓倍周波数に従う時間間隔で出力信号をサンプリングする。すなわち、補正回路83がデジタル回路の場合、補正回路83により認識される出力信号の波形は、実際には離散点の集合であるとみなされる。しかしながら、説明の簡単のため、図9Bにおいては、補正回路83により認識される出力信号の波形は連続線で表すものとする。
図9Bに示すように、補正回路83は、波形整形回路81からの出力信号の波形をモニタリングし、波形の立ち上がりを検出する。立ち上がりは、例えば、波形の波高値の微分演算等により検出される。立ち上がりが検出されることにより、X線光子の検出が認識される。以下、検出対象のX線光子は、立ち上がり時刻に検出されたX線光子を指すものとする。図9Bにおいては、時刻T3に立ち上がりが検出される。立ち上がりが検出されると補正回路83は、引き続き波形をモニタリングし、波形の頂点P0を検出する。図9Bにおいては、時刻T0に頂点P0が検出される。補正回路83は、検出された頂点P0の出力信号を補正する。以下、補正対象の出力信号に対応する時刻を補正対象時刻と呼ぶことにする。なお、頂点P0の検出時刻が立ち上がりの検出時刻に近似しているとみなす場合、立ち上がりの検出時刻を補正対象時刻としても良い。以下、頂点P0の検出時刻が補正対象時刻に設定されているものとする。補正回路83は、このように立ち上がりと頂点とを出力信号毎に繰り返し検出し、頂点を検出する毎に以下の補正処理を行う。ここで、頂点P0に係る出力信号の補正処理について考える。
本実施形態に係る補正回路83は、補正対象時刻T0において発火可能なAPDセル57の個数X0fireableに対する、検出対象のX線光子の入射により実際に発火したAPDセル57の個数X0の比率が、APDチップ55に含まれるAPDセル57の総数Xtotalに対する、理想の波高値X0trueの比率に略一致するとみなす。当該線形関係は、下記の(3)式により表現される。なお、理想の波高値X0trueは、全てのAPDセル57が発火可能な場合における出力信号の波高値に規定される。
Figure 2016016130
(3)式が示す線形関係に基づいて、理想の波高値X0trueは、下記の(4)に示すように、個数X0fireableに対する総数Xtotalの比率に個数X0を乗じることにより算出可能である。
Figure 2016016130
補正対象時刻T0において発火可能なAPDセル57の個数X0fireableは、総数Xtotal、個数X0firing、個数X0charge、及び個数X0'firingに基づいて算出される。個数X0firingは、補正対象時刻T0における発火中のAPDセル57の個数を示す。個数X0chargeは、補正対象時刻T0において再充電期間にあるAPDセル57の個数を示す。個数X0'firingは、1つ目のX線光子の入射により発火したAPDセル57の個数のうち、2つ目のX線光子が入射しなかったと仮定した場合に、時刻T0に残存していると推定される発火中のAPDセル57の個数を示す。
以下、個数X0fireableの算出方法についてより詳細に説明する。補正回路83は、下記の(5)式に従い、総数Xtotalと個数X0nonfireableとに基づいて個数X0fireableを算出する。個数X0nonfireableは、補正対象時刻T0における不感セルの個数に規定される。具体的には、補正回路83は、総数Xtotalから個数X0nonfireableを減じて個数X0fireableを算出する。
X0fireable=Xtotal−X0nonfireable ・・・(5)
個数X0nonfireableは、個数X0'chargeと個数X0'firingとの合計に規定される。従って、(5)式は、以下の(6)式により表される。(6)式において個数X0'chargeは、図9Bに示すように、1つ目のX線光子の入射に伴い発生した再充電期間にあるAPDセル57の個数のうち、2つ目のX線光子が入射しなかったと仮定した場合に、時刻T0に残存していると推定される再充電期間にあるAPDセル57の個数を示す。
X0fireable=Xtotal−X0'firing−X0'charge ・・・(6)
次に、個数X0'firingの算出方法について説明する。補正回路83は、下記の(7)式に示すように、個数X0'firingを、補正対象時刻T0よりも所定時刻前の実際の出力信号の波高値から、出力信号の時間減衰パラメータに基づいて推定する。所定時刻は、個数X0nonfireableの推定のために設定され、補正対象の出力信号の立ち上がり時刻よりも前に設定されると良い。ここで、所定時刻を遡り時刻と呼ぶことにする。例えば、遡り時刻は、補正対象時刻T0よりも既定回数前の、出力信号の任意のサンプリング点に設定される。遡り時刻は、補正対象時刻T0を基準とした任意の時刻に一律に設定可能である。以下、遡り時刻は、補正対象時刻T0よりも3サンプリング点前の時刻T3であるとする。(7)式において、Δtはサンプリング間隔を示し、3・Δtは時刻T0と時刻T3との間の時間間隔を示す。(7)式に示すように、遡り時刻T3の出力信号の波高値Xt3firingに時間減衰パラメータを乗算することにより個数X0'firingが算出される。(7)式において時間減衰パラメータは、eの(−k・3・Δt)乗により表現される。kは出力信号の時間減衰の程度を示す時間減衰係数である。時間減衰係数kは、出力信号の時間減衰特性に依存する値を有するため、時間減衰パラメータの一種に含まれる。時間減衰係数kの値は、複数のAPDセル57について個別に又は一律に予め設定されている。
Figure 2016016130
時間減衰係数kは、予め記憶回路95に記憶されていると良い。あるいは、時間減衰パラメータとして、eの(−k・3・Δt)乗の値が時間減衰係数kと遡り時刻との各々について予め記憶回路95に記憶されていても良い。
時刻T0において2つ目のX線光子により発火したAPDセル57が再充電期間に移行していない、すなわち、時刻T3 − T0が充分短いとすると、以下の(8)式が成立する。
X0'charge = X0charge ・・・(8)
図9Bに示すように、補正対象時刻T0における不感セルの個数X0nonfireableの変化曲線は、個数X0'firingの変化曲線を発火継続時間tfだけ+方向にシフトした曲線に略一致する。従って、個数X0nonfireableは、以下の(9)式で表現できる。
Figure 2016016130
すなわち、補正回路83は、補正対象時刻T0における不感セルの個数X0nonfireableを、補正対象時刻T0よりも前の所定時刻T3の出力信号の波高値Xt3firingと時間減衰パラメータと発火継続時間tfとに基づいて推定することができる。
補正対象時刻T0における不感セルの個数X0nonfireableが得られると補正回路83は、補正対象時刻T0において発火可能なAPDセル57の個数X0fireableを算出する。具体的には、上記の(5)又は(6)式に示すように、総数Xtotalから不感セルの個数X0nonfireableを減じることにより、補正対象時刻T0において発火可能なAPDセル57の個数X0fireableを算出する。
補正対象時刻T0において発火可能なAPDセル57の個数X0fireableが算出されると補正回路83は、補正対象時刻T0における波高値X0firingと個数X0chargeとに基づいて、2回目のX線光子の入射により発火したAPDセル57の個数X0を算出する。補正回路83は、例えば、下記(10)式に示すように、補正対象時刻T0における波高値X0firingから個数X0chargeを減ずることにより個数X0を算出する。なお、実際の波高値X0firingは、補正対象時刻T0において発火可能状態にないAPDセル57の個数に対応する。
Figure 2016016130
補正対象時刻T0における不感セルの個数X0が算出されると補正回路83は、上記の(4)式に示される、個数X0fireableに対する総数Xtotalの比率を算出する。そして補正回路83は、算出された比率に実際に発火したAPDセル47の個数X0を乗じることにより、理想の波高値X0trueを算出する。(4)式にX0fireableと個数X0とを代入して整理すると、理想の波高値X0trueは、例えば、下記(11)式で表現される。
Figure 2016016130
波高値X0trueを算出すると補正回路83は、理想の波高値X0trueを補正信号として出力する。なお、補正回路83は、(11)式に基づいて、補正対象時刻T0における実際の波高値X0firingから理想の波高値X0trueへの補正量を算出し、算出された補正量に従い補正対象時刻T0における出力信号を補正し、補正信号を生成しても良い。
なお上記の説明において個数X0nonfireableは上記の(9)式に従い、所定時刻前の出力信号の波高値と時間減衰パラメータとに基づいて算出されるとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。個数X0nonfireableは、単一のX線光子を受けて検出器画素が出力した出力信号の典型的な時間減衰曲線を用いて算出されても良い。以下、この典型的な時間減衰曲線を時間減衰曲線テンプレートと呼ぶことにする。時間減衰曲線テンプレートは、出力信号の時間減衰の特性を示すので、時間減衰パラメータの一種であるものとする。
図10は、時間減衰曲線テンプレートCcの一例を示す図である。図10に示すように、時間減衰曲線テンプレートCcは、縦軸が波高値に規定され、横軸が時間に規定されたグラフにより示される。図10に示すように、出力信号は、X線光子に入射に伴い波高値が急激に上昇してピーク値XPcに達し、ピーク値XPcを越えると所定の時間減衰特性に従い減衰する。時間減衰曲線テンプレートCcは、補正回路83により発生され、記憶回路95に記憶される。より詳細には、既知の管電圧値のもとに発生されたX線光子を受けて検出器画素が出力した出力信号の波高値を時系列で記録することにより時間減衰曲線テンプレートCcが発生される。時間減衰曲線テンプレートCcの発生のためのX線曝射時の管電圧値は、如何なる値でも良い。例えば、陽極にタングステンを用い、管電圧値としては120kVとする。この場合、X線源131から発生されるX線光子は、120keVを最大とするエネルギー範囲のうちの何れかのエネルギー値を有する。
図11、図12、及び図13は、時間減衰曲線テンプレートCcを利用した、補正対象時刻T0における不感セルの個数の推定を説明するための図である。図11は、検出器画素からの出力信号の波形を示す図である。図12は、補正回路83により行われる時間減衰曲線テンプレートCcの変形処理の態様を模式的に示す図である。図13は、図12の変形後の時間減衰曲線テンプレートC1を利用した不感セルの個数の推定処理の態様を模式的に示す図である。
図11に示すように、補正回路83は、出力信号の波高値を継続的にモニタリングし、波高値が十分に減衰しないうちに再び立ち上がった出力信号を補正対象とする。補正回路83は、時間減衰曲線テンプレートの変形処理のため、0値から立ち上がり初回の頂点P1を検出し、検出された頂点P1の波高値(以下、ピーク値と呼ぶ)XP1を記録する。例えば、図11の場合、出力信号は、0値から立ち上がり、時刻TP1においてピーク値XP1を有する。この場合、補正回路83は、ピーク値XP1を記録する。ピーク値XP1は、入射X線光子のエネルギー値に依存する。例えば、入射X線光子が70keVを有している場合、ピーク値XP1は70keVに応じた電圧値を有する。
図12に示すように、ピーク値XP1が記録されると補正回路83は、時間変化曲線のピーク値XPtがピーク値XP1に一致するように時間変化曲線テンプレートCcを変形する。例えば、時間変化曲線テンプレートCcは、相似的に拡大または縮小されると良い。補正回路83は、変形後の時間変化曲線テンプレートC1を記録する。
図13に示すように、変形後の時間変化曲線テンプレートC1が生成されると補正回路83は、変形後の時間変化曲線テンプレートC1を利用して、補正対象時刻T0における不感セルの個数X0nonfireableを推定する。具体的には、補正回路83は、変形後の時間変化曲線テンプレートC1の形状を維持したまま、当該時間変化曲線テンプレートC1のピーク値XP1を時刻TP1における出力信号のピーク値XP1に一致させる。時間変化曲線テンプレートC1のうちの補正対象時刻T0における点P01の波高値が補正対象時刻T0における個数X0'fireableに対応する。次に補正回路83は、発火継続時間tfだけ時間変化曲線テンプレートC1を+時間方向にシフトさせる。シフト後の時間変化曲線テンプレートC2のうちの補正対象時刻T0における点P02の波高値が補正対象時刻T0における不感セルの個数X0nonfireableに対応する。
なお、上述のように、上記の(9)式に従い遡り時刻前の出力信号の波高値と時間減衰パラメータとに基づいて個数X0nonfireableを算出する場合、検出対象のX線光子と当該検出対象のX線光子の一個前のX線光子との入射時刻差が、補正対象時刻T0から遡り時刻T3までの時間よりも長いときは、不感セルの個数の推定精度が悪い。一方、時間変化曲線テンプレートを利用した不感セルの個数の推定は、検出対象のX線光子と当該検出対象のX線光子の一個前のX線光子との入射時刻差の長短に関わらず、一定の精度で不感セルの個数を推定することができる。
また、不感セルの個数の他の推定方法として、波高値の複数のピーク値(すなわち、電圧値)の各々について、ピーク値からの経過時間と不感セルの個数とを関連づけたテーブルが利用されても良い。このテーブルは、出力信号の時間減衰の特性を示すので、時間減衰パラメータの一種であるものとする。以下、このテーブルを時間減衰テーブルと呼ぶことにする。時間減衰テーブルの値は、検出器画素からの実測の出力信号の統計値であっても良いし、(9)式等に従い算出された理論値であっても良い。補正回路83は、検出対象のX線光子の一個前のX線光子のピーク値と、当該ピークから補正対象時刻までの時間とを時間減衰テーブルに入力することにより、不感セルの個数を推定することができる。
以上、補正回路83による補正処理についての説明を終了する。
補正回路83の後段において補正信号は、既存の出力信号と同様に処理される。すなわち、既存の処理と同様にして補正信号から計数データが生成され、生成された計数データからフォトンカウンティングCT画像が再構成される。
なお、上記において補正回路83は、ハードウェア回路により構成されるものとした。しかしながら、本実施形態はこれに限定されない。例えば、上述の補正回路83は、当該補正回路83の補正機能を信号処理回路153又はコンソール30に実現させるための補正プログラムに置き換えられても良い。この補正対象の出力信号をデジタル情報に変換するA/D変換器の後段において、補正プログラムが信号処理回路153又はコンソール30により実現されると良い。
上記の説明の通り、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置は、X線源131、シンチレータ53、APDチップ55、補正回路83、再構成部33を有する。X線源131は、X線光子を発生する。シンチレータ53は、X線源131からのX線光子を、当該X線光子のエネルギーに応じた個数の光子に変換する。APDチップ55は、当該光子に感応して既定の波高値の電気信号を発生する複数のAPDセル57を有し、複数のAPDセル57からの電気信号に基づいて当該X線光子のエネルギーに応じた波高値を有する出力信号を発生する。補正回路83は、出力信号の時間減衰パラメータに基づいて、複数のAPDセル57のうちの不感状態にある個数(すなわち、不感セルの個数)に基づいて当該出力信号を補正する。再構成部33は、補正された出力信号に基づいてフォトンカウンティングCT画像を再構成する。
上記の構成の通り、本実施形態に係る補正回路83は、複数のAPDセル57のうちの不感セルの個数に基づいて出力信号を補正し、全てのAPDセル57が発火可能な状態においてX線光子が検出された場合における波高値を有する補正信号を出力する。当該補正処理により、回復中のAPDセル57が多数ある場合であっても、X線光子のエネルギーと補正信号の波高値との間に良好な線形性を確保することができる。従って、本実施形態に係るフォトンカウンティングCT装置は、X線光子のエネルギーを正しく計測することができ、ひいては、X線光子のエネルギーと検出器出力との間の非線形性に起因する再構成画像の画質の劣化を軽減したり、物質弁別能の劣化を軽減したりすることができる。
かくして、本実施形態によれば、検出器出力の線形性を改善可能なフォトンカウンティングCT装置を提供することが可能となる。
(応用例)
上記の実施形態において補正回路83による出力信号の補正量が比較的大きい場合、補正回路83からの補正信号の信頼性は低いといえる。結果的にフォトンカウンティングCT画像の信頼性が低下してしまう虞がある。応用例に係るフォトンカウンティングCT装置は、出力信号の補正量が比較的大きい場合、警告を発する。以下、応用例について説明する。なお以下の説明において、上記実施形態と略同一の機能を有する構成要素については、同一符号を付し、必要な場合にのみ重複説明する。
図14は、本実施形態の応用例に係る信号処理回路153の構成を示す図である。応用例に係る信号処理回路153は、波形整形回路81、補正回路83、波高弁別器85、計数回路87、出力回路89、及び記憶回路95に加え、比較回路91とフラグ付加回路93とを有する。
比較回路91は、補正回路83に接続されている。比較回路91は、補正回路83への入力信号の波高値と補正回路83からの出力信号(補正信号)の波高値との差分を既定の閾値に対して繰り返し比較する。当該差分は、補正回路83による入力信号の補正量に対応する。閾値は、例えば、操作者等が許容できる補正量の上限に設定されると良い。なお、閾値は、入力部39を介して任意の値に設定可能である。比較回路91は、補正信号の波高値が既定の閾値よりも大きい場合、その旨の電気信号(以下、警告信号)を発生する。比較回路91は、警告信号に補正信号の識別子を関連づけて出力する。
フラグ付加回路93は、比較回路91に接続されている。フラグ付加回路93は、比較回路91から警告信号の供給を受けた場合、比較回路91による比較処理が施された補正信号に基づく計数データに警告フラグを付加する。警告フラグが関連づけられた計数データは、コンソール30に伝送される。
その後、再構成部33は、警告フラグが関連づけられた計数データを利用してフォトンカウンティングCT画像を再構成する。この際、再構成部33は、再構成に利用した計数データに警告フラグが付加されている場合、その旨を表示部37に通知する。表示部37は、当該通知を受けた場合、当該フォトンカウンティングCT画像とともに警告を表示する。
図15は、表示部37による警告の表示例を示す図である。図15に示すように、表示部37は、フォトンカウンティングCT画像IFを表示する。この際、表示部37は、フォトンカウンティングCT画像IFに並べて、「補正量が大きい」です等の警告メッセージMEを表示する。操作者は、当該警告メッセージMEを観察することにより、フォトンカウンティングCT画像IFが補正量の大きい補正信号に基づく再構成されたことを知ることができる。従って操作者は、フォトンカウンティングCT画像IFが補正量の大きい補正信号に基づくのか否かを知ることできる。
なお、フラグ付加回路93は、計数データではなく、当該計数データに関連づけられたタイムスタンプに警告フラグを付加しても良い。再構成部33は、再構成に利用した計数データに関連づけられているタイムスタンプに警告フラグが関連づけられている場合、その旨を表示部37に通知する。表示部37は、当該通知を受けた場合、当該フォトンカウンティングCT画像とともに警告を表示する。
また、フラグ付加回路93は、再構成部33により再構成されたフォトンカウンティングCT画像に警告フラグを付加しても良い。この場合、フラグ付加回路93は、コンソール30に設けられる。比較回路91からの警告信号は、図示しない伝送装置によりコンソール30に伝送されれば良い。表示部37は、表示対象のフォトンカウンティングCT画像に警告フラグが付加されている場合、当該フォトンカウンティングCT画像とともに警告を表示すれば良い。
かくして、応用例に係るフォトンカウンティングCT装置によれば、フォトンカウンティングCT画像の信頼性を向上することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…架台、11…回転フレーム、13…X線源装置、15…フォトンカウンティングCT検出器、17…天板、19…回転駆動部、21…架台制御部、30…コンソール、31…データ記憶部、33…再構成部、35…I/F部、37…表示部、39…入力部、41…主記憶部、43…システム制御部、51…検出器画素、53…シンチレータ、55…APDチップ、57…APDセル、59…信号線、81…波形整形回路、83…補正回路、85…波高弁別器、87…計数回路、89…出力回路、91…比較回路、93…フラグ付加回路、95…記憶回路。

Claims (12)

  1. X線を発生するX線源と、
    前記X線源から発生されたX線を光子に変換するシンチレータと、
    前記光子に感応して既定の波高値の電気信号を発生する複数の光電変換素子を有し、前記複数の光電変換素子からの電気信号に基づく波高値を有する出力信号を発生する光電変換アレイと、
    前記出力信号に関する時間減衰パラメータを記憶する記憶部と、
    前記時間減衰パラメータと前記出力信号とに基づいて前記複数の光電変換素子のうちの不感状態にある光電変換素子の個数を推定し、前記推定された個数に基づいて前記出力信号を補正する補正部と、
    前記補正された出力信号に基づいて画像を再構成する再構成部と、
    を具備するフォトンカウンティングCT装置。
  2. 前記不感状態にある光電変換素子は、発火中の光電変換素子と発火後の再充電期間にある光電変換素子とを含む、請求項1記載のフォトンカウンティングCT装置。
  3. 前記補正部は、補正対象時刻から所定時刻前の実際の出力信号の波高値から、前記時間減衰パラメータに基づいて前記補正対象時刻における前記不感状態にある光電変換素子の個数を推定し、前記不感状態にある光電変換素子の個数と前記補正対象時刻の実際の出力信号の波高値とに基づいて前記補正対象時刻における実際の出力信号の波高値から前記補正対象時刻における理想の出力信号の波高値への補正量を算出し、前記補正量に従って前記補正対象時刻における実際の出力信号の波高値を補正する、請求項1記載のフォトンカウンティングCT装置。
  4. 前記補正部は、補正対象時刻から所定時刻前の実際の出力信号の波高値から、前記時間減衰パラメータに基づいて前記補正対象時刻における前記不感状態にある光電変換素子の個数を推定し、前記不感状態にある光電変換素子の個数と前記補正対象時刻の実際の出力信号の波高値とに基づいて前記補正対象時刻における理想の出力信号の波高値を算出する、請求項1記載のフォトンカウンティングCT装置。
  5. 前記補正対象時刻は、前記出力信号の立ち上がりが検出された時刻又は前記出力信号の頂点が検出された時刻に規定される、請求項3又は4記載のフォトンカウンティングCT装置。
  6. 前記所定時刻は、前記補正対象時刻よりも既定回数前のサンプリングタイミングに規定される、請求項3又は4記載のフォトンカウンティングCT装置。
  7. 前記補正対象時刻における実際の出力信号の波高値と前記補正対象時刻における理想の出力信号の波高値との差分を閾値に対して比較する比較部と、
    前記差分が前記閾値よりも大きい場合、前記画像を警告とともに表示する表示部と、
    をさらに備える請求項3又は4記載のフォトンカウンティングCT装置。
  8. 前記差分が前記閾値よりも大きい場合、前記補正された出力信号に基づく計数データ、前記計数データに基づく画像、又は前記計数データに関連づけられたタイムスタンプに警告フラグを関連づける関連づけ部、をさらに備える請求項7記載のフォトンカウンティングCT装置。
  9. 前記表示部は、前記補正された出力信号に基づく計数データ、前記計数データに基づく画像、又は前記タイムスタンプに前記警告フラグが関連づけられている場合、前記計数データに基づく画像ともに前記警告を表示する、請求項8記載のフォトンカウンティングCT装置。
  10. 前記記憶部は、前記時間減衰パラメータとして前記出力信号の時間減衰特性に依存する係数と発火継続時間とを記憶し、
    前記補正部は、補正対象時刻から所定時刻前の実際の出力信号の波高値と前記係数と前記発火継続時間とに基づいて前記補正対象時刻における前記不感状態にある光電変換素子の個数を推定する、
    請求項1記載のフォトンカウンティングCT装置。
  11. 前記記憶部は、前記時間減衰パラメータとして前記出力信号の典型的な時間減衰曲線を記憶し、
    前記補正部は、前記時間減衰曲線のピーク波高値を補正対象時刻から所定時刻前の実際の出力信号のピーク波高値に一致するように前記時間減衰曲線を変形し、前記変形後の時間減衰曲線に基づいて前記補正対象時刻における前記不感状態にある光電変換素子の個数を推定する、
    請求項1記載のフォトンカウンティングCT装置。
  12. 前記記憶部は、前記時間減衰パラメータとして前記出力信号のピーク値の各々について、前記ピーク値の出現時刻からの経過時間と波高値とを関連づけたテーブルを記憶し、
    前記補正部は、補正対象時刻から所定時刻前の実際の出力信号の波高値と前記所定時刻とから前記テーブルを利用して前記補正対象時刻における前記不感状態にある光電変換素子の個数を推定する、
    請求項1記載のフォトンカウンティングCT装置。
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