JP3858638B2 - 光カプラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路同士を接続するための光カプラに関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来の光カプラの概念図である。
【0003】
この光カプラ1は、二つの伝搬モードを有する長方形平面形状のマルチ導波路部2の両側に二つの入力導波路3、4と二つの出力導波路5、6とがそれぞれ接続されたMMI(Multi-Mode Interference)カプラである。これらの導波路2〜6は略矩形断面形状のコア及びコアを覆いコアより屈折率の低いクラッドからなるチャネル導波路(図ではコアのみが示されている。)である。入出力導波路3〜6のマルチ導波路2との接続部近傍3a〜6aは、光がマルチ導波路部2とスムースに結合するようにマルチ導波路2側が太いテーパ状に形成されている。マルチ導波路部2は、基本モード、1次モード、2次モード、…等多くの伝搬モードが伝送可能となっている。
【0004】
外部から入力導波路3へ入射された光(入力光)はマルチ導波路部2の種々のモードを励起する。これらのモードは、それぞれ独自の伝搬定数で出力導波路5、6に伝搬していく。入射光はある一定の距離だけ進むと、マルチ導波路部2の伝搬定数の違いから、基本モード、1次モード、2次モード、…の干渉状態が変化し、出力導波路5、6から略同一パワーの光を取り出すことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の光カプラには以下の問題があった。
【0006】
マルチ導波路部2における伝搬モード(基本モード、1次モード、2次モード、…)の伝搬定数は波長依存性を有しており、この波長依存性に対応して、光カプラから出力する光パワーの損失が波長によって変化する。
【0007】
図7は図6に示した従来構造の光カプラの波長損失特性を示したものであり、横軸は波長軸を示し、縦軸は損失軸を示している。
【0008】
入力導波路3を伝搬する光の波長が1.55μmのときは低損失で二つに分配されて出力導波路5、6から出力されるが、1.55μmの短波長側と長波長側とでは損失が増加していることが分かる。
【0009】
一般に、光ファイバシステムに用いられる光カプラは、波長依存性が小さいことが望ましい。
【0010】
図8は図6に示した光カプラを用いた波長スプリッタの光回路を示した図である。
【0011】
この波長スプリッタ10は、1枚の基板11上で図6に示した光カプラ(MMIカプラ)1が4段に接続されたものである。入力導波路12、13の一方の入導波路12に入力した光(矢印14)は、波長スプリッタ10で分岐され出力導波路15〜18のうちの出力導波路16、18から矢印19、20方向に出力される。
【0012】
図9は図8に示した波長スプリッタの波長損失特性を示した図であり、横軸は波長軸であり、縦軸は損失軸である。
【0013】
光カプラ1の損失を反映して短波長側及び長波長側で損失が増加していることが分かる。このため、このような波長依存性の低減が望まれていた。
【0014】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、損失の少ない光カプラを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の光カプラは、コア及びコアを覆いコアより屈折率の低いクラッドで構成された導波路からなり、少なくとも二つの伝搬モードを有するマルチ導波路部の両側に複数の入力導波路と複数の出力導波路とが接続された光カプラにおいて、マルチ導波路部の各入出力導波路との接続部近傍のみにコアの屈折率が局所的に高い高屈折率部が形成されているものである。
【0016】
上記構成に加え本発明の光カプラの高屈折率部は入出力導波路の長手方向に沿って平行な略直方体に形成されていてもよい。
【0017】
上記構成に加え本発明の光カプラの高屈折率部は入出力導波路の長手方向に沿って平行な略直方体に形成され、両端がテーパ状に形成されていてもよい。
【0018】
上記構成に加え本発明の光カプラのマルチ導波路部及び入出力導波路はGeO2が添加された石英系ガラスからなり、高屈折率部は紫外光の局所的な照射により形成されたものであるのが好ましい。
【0019】
本発明の光カプラは、コア及びコアを覆いコアより屈折率の低いクラッドで構成された導波路からなり、少なくとも二つの伝搬モードを有するマルチ導波路部の両側に複数の入力導波路と複数の出力導波路とが接続された光カプラにおいて、マルチ導波路部の各入出力導波路との接続部近傍のみにコアの高さが局所的に高い突起部が形成されているのが好ましい。
【0020】
本発明によれば、マルチ導波路部の入出力導波路との接続部近傍のコアの屈折率を局所的に高くした高屈折率部を形成することにより、高屈折率部がゲートの役割をはたすので、外部から入力導波路を伝搬してくる各伝搬モードのマルチ導波路部への光閉じ込めを強くすることができる。マルチ導波路部への光閉じ込めが強くなると、伝搬定数は波長依存性が小さくなるので、マルチ導波路部と入出力導波路との接続部の損失が減少し波長特性が大幅に改善される。この結果、損失の少ない光カプラの提供を実現することができる。また、マルチ導波路部の入出力導波路との接続部近傍のコアの高さを局所的に高くした突起部を形成しても突起部の形成されたコア部がゲートの役割を果たすので同様の効果が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0022】
図1は本発明の一実施の形態を示す概念図である。
【0023】
二つの伝搬モードを有する長方形平面形状のマルチ導波路部21の両側に二つの入力導波路22、23と二つの出力導波路24、25とがそれぞれ接続されている。これらの導波路21〜25は矩形断面形状のコア及びコアを覆いコアより屈折率の低いクラッドで構成された導波路である。マルチ導波路部21及び入出力導波路22〜25は石英基板(あるいはシリコン基板)上に形成されている。
【0024】
入出力導波路22〜25のマルチ導波路部21との接続部近傍22a〜25aは、外部から入力導波路22、23を伝搬してくる光がマルチ導波路部21とスムースに結合するように、かつマルチ導波路部21から外部へ出ようとする光が出力導波路24、25とスムースに結合するようにマルチ導波路部21側が太いテーパ状に形成されている。
【0025】
マルチ導波路部21の各入出力導波路22〜25との接続部近傍には、コアの屈折率が局所的に高い略直方体の高屈折率部26〜29がそれぞれ各入出力導波路22〜25に沿って平行に形成されている。
【0026】
これらマルチ導波路部21、入出力導波路22〜25及び高屈折率部26〜29で光カプラ(MMIカプラ)30が構成されている。
【0027】
このような構造の光カプラ30の例えば入力導波路22の外部から光を入力すると、高屈折率部26〜29がゲートの役割を果たすので、入力導波路22を伝搬してくる各伝搬モード(基本モード、1次モード、2次モード、…)のマルチ導波路部21への光閉じ込めが強くなる。
【0028】
一般に、光閉じ込めを十分に強くすると伝搬定数は波長依存性が小さくなるため、光カプラ30の損失の波長依存性も小さくすることができる。さらに、入力導波路22からの光分布を徐々にマルチ導波路部21の光分布に変化させることができるため、低損失化が可能となる。
【0029】
図2は図1に示した光カプラの波長損失特性を示した図であり、横軸は波長軸であり、縦軸は損失軸である。
【0030】
従来の光カプラと比較して波長に対して平坦な損失特性を示しており、波長依存性を大きく低減していることが分かる。
【0031】
図3はコアの屈折率を高くする方法の説明図である。
【0032】
GeO2が添加された石英系ガラスからなる導波路31を準備し、屈折率を高くしたい部分に開口32を設けた金属マスク(例えばアルミニウムマスク)33を形成し、この金属マスクを介してエキシマレーザ等の紫外光レーザを照射することにより、紫外光レーザの照射された部分の屈折率を高くすることができる。金属マスクはフォトリソグラフィの技術により高精度に作製することができる。
【0033】
図4は本発明の光カプラの他の実施の形態を示す概念図である。以下、図1に示した光カプラと同様の部材には共通の符号を用いた。
【0034】
図1に示した光カプラ30との相違点は、マルチ導波路部34の高屈折率部35〜38が入出力導波路22〜25の長手方向に沿って略直方体に形成され、かつ光の入出射端側がテーパ状に形成されている点である。このような光カプラ39においても図1に示した光カプラ30と同様の効果が得られる。
【0035】
図5(a)は本発明の光カプラの他の実施の形態を示す平面図であり、図5(b)は図5(a)の5b−5b線断面図である。
【0036】
図1に示した光カプラ30との相違点は、マルチ導波路部40の入出力導波路〜25との接続部近傍のコアの高さが局所的に高い突起部41〜44が形成されている点である。
【0037】
このような光カプラ45においても、突起部41〜44の形成されたコア部がゲートの役割を果たすので、図1に示した光カプラと同様の効果が得られる。尚、図中46は基板であり、47はクラッドである。
【0038】
突起部41〜44の平面形状は、図では入出力導波路22〜25の長手方向に沿って略長方形に形成され、光の入出射端側がテーパ状に形成されているが、長方形であってもよい。また、突起部41〜44の高さhはコアの高さの約10%程度であるのが好ましい。
【0039】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0040】
損失の少ない光カプラの提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す概念図である。
【図2】図1に示した光カプラの波長損失特性を示した図である。
【図3】コアの屈折率を高くする方法の説明図である。
【図4】本発明の光カプラの他の実施の形態を示す概念図である。
【図5】(a)は本発明の光カプラの他の実施の形態を示す平面図であり、(b)は(a)の5b−5b線断面図である。
【図6】従来の光カプラの概念図である。
【図7】図6に示した従来構造の光カプラの波長損失特性を示した図である。
【図8】図6に示した光カプラを用いた波長スプリッタの光回路を示した図である。
【図9】図8に示した波長スプリッタの波長損失特性を示した図である。
【符号の説明】
21、34、40 マルチ導波路部
22〜25 入出力導波路
26〜29、35〜38 高屈折率部
41〜44 突起部
Claims (5)
- コア及び前記コアを覆い前記コアより屈折率の低いクラッドで構成された導波路からなり、少なくとも二つの伝搬モードを有するマルチ導波路部の両側に複数の入力導波路と複数の出力導波路とが接続された光カプラにおいて、前記マルチ導波路部の各入出力導波路との接続部近傍のみにコアの屈折率が局所的に高い高屈折率部が形成されていることを特徴とする光カプラ。
- 前記高屈折率部は前記入出力導波路の長手方向に沿って平行な略直方体に形成されている請求項1に記載の光カプラ。
- 前記高屈折率部は前記入出力導波路の長手方向に沿って平行な略直方体に形成され、両端がテーパ状に形成されている請求項1に記載の光カプラ。
- 前記マルチ導波路部及び前記入出力導波路はGeO2が添加された石英系ガラスからなり、前記高屈折率部は金属マスクを介して紫外光を局所的に照射することにより形成されたものである請求項1から3のいずれかに記載の光カプラ。
- コア及び前記コアを覆い前記コアより屈折率の低いクラッドで構成された導波路からなり、少なくとも二つの伝搬モードを有するマルチ導波路部の両側に複数の入力導波路と複数の出力導波路とが接続された光カプラにおいて、前記マルチ導波路部の各入出力導波路との接続部近傍のみにコアの高さが局所的に高い突起部が形成されていることを特徴とする光カプラ。
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