JP3858357B2 - 固体廃棄物の密閉容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体廃棄物を収納する密閉容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電プラント等で発生する高レベル放射性廃棄物等は、例えばガラス固化処理することによって、取り扱い性を向上させることができる。
【0003】
図3は、実開平3−125299号公報に記載されている技術であり、固化パッケージ等の放射性廃棄物を長期間保管する貯蔵庫の例を示している。
図3において、符号Pは固体廃棄物(ガラス固化パッケージ)、1はセル室、2はコンクリート壁、3は搬送室、4は天井スラブ(天井壁)、5は収納管、6は支持構造物(支持架構)、7は外管、8は外気入口、9は空気出口、10は冷却空気挿通路、11は閉塞蓋である。
【0004】
この技術では、固体廃棄物Pの放熱によって、収納管5の温度が高くなったときに、図3の各矢印で示すように空気が挿通する自然の対流が生じて、冷却空気が収納管5と外管7との間の環状流路を上昇することにより、収納管5及び固体廃棄物Pの冷却が行なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した技術であっても、固体廃棄物の貯蔵方法およびその容器において以下のような解決すべき課題が残されている。
a) 固体廃棄物の収納作業および搬送作業等は大がかりな作業となるとともに、作業員等の安全性の確保のため遠隔操作に依るところが多く、その際に、固体廃棄物が衝撃や振動の影響を受けないように配慮する必要がある。固体廃棄物が搬送途中で外傷を受けた場合、あるいは、衝撃,振動,熱等の影響により密封性が懸念される場合には、再包装を行って密閉することが有効であるが、大型化および放射性を配慮する必要が生じる。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、以下の目的を達成するものである。
▲1▼ 再包装された固体廃棄物の貯蔵時の熱放散性を高めること。
▲2▼ 搬送作業中における固体廃棄物への衝撃や振動の影響を低減すること。
▲3▼ 固体廃棄物の収納性を高めること。
▲4▼ 固体廃棄物の収納作業を容易にすること。
【0007】
【課題を解決するための手段】
放射性廃液をガラス固化した等の固体廃棄物を再包装状態にして貯蔵する技術であり、外表面が円筒状に形成された密閉容器における容器本体の内部に、固体廃棄物を装填し、容器本体の内壁と固体廃棄物との間隙に熱伝導性の高い粒状充填材を充填するとともに、粒状充填材の充填後に容器本体を上蓋により閉蓋し、閉蓋状態とした密閉容器を収納管の中に複数積み重ねる状態に収納して貯蔵する。
密閉容器は、外表面が円筒状に形成された有底円筒状の容器本体と、該容器本体の上部開口部を閉蓋する上蓋と、該上蓋に配される吊持部と、容器本体の底部に配されるスカート部とを有している。
スカート部にあっては、その直径が容器本体の外径よりも小さく、高さが吊持部の高さよりも高く設定したものが採用される。
また、容器本体の上部開口部が内向フランジによって形成されており、該内向フランジの内径を、固体廃棄物の外径よりも大きく設定して、内向フランジに上蓋部がボルト止めされる技術が採用される。さらに、ボルトは、積み重ねた際の同型の密閉容器のスカート部よりも外側位置に配される。
前述の粒状充填材にあっては、熱伝導性の高いものとして、例えば、アルミナ粒、酸化マグネシウム粒またはこれらを混合したものが選択され、固体廃棄物の熱放射を促進する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る固体廃棄物の貯蔵方法および密閉容器の一実施形態について、図1および図2を参照して説明する。
なお、図3例と共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
【0009】
固体廃棄物Pを再包装状態としてから、図3を参照して説明した貯蔵庫の収納管5の中に積み重ね状態に収納して貯蔵する際には、図1および図2に示すように、密閉容器20の容器本体21の内部に固体廃棄物Pを装填し、容器本体21と固体廃棄物Pとの間隙に熱伝導性の高い粒状充填材Rを充填する工程とともに、粒状充填材Rの充填後に、容器本体21を上蓋22によって閉蓋し、閉蓋状態とした密閉容器20を貯蔵庫における収納管5の中に複数積み重ね状態に収納して貯蔵する技術が採用される。
【0010】
密閉容器20は、例えば、ステンレス鋼材により形成されるもので、外表面が円筒状に形成されている有底円筒状の容器本体21と、該容器本体21の上部開口部21aを開閉する上蓋22と、該上蓋22に配されて容器本体21を吊持するための吊持部23と、容器本体21に上蓋22を取り付ける締結部24と、容器本体21の底部に下方に突出状態に配されるスカート部25とを有している。
【0011】
容器本体21の上部には、図2に示すように、上部開口部21aが内向フランジFによって形成されており、固体廃棄物Pの装填を考慮して、内向フランジFの内径が固体廃棄物Pの外径よりも大きくなるように設定される。
【0012】
前記上蓋22は、図1に示すように、中心位置に、上方に突出した状態の吊持部23が配されている。
【0013】
前記締結部24は、内向フランジFに形成されているねじ穴21bと、上蓋22に形成されている貫通穴22aとねじ穴21bにねじ込まれて上蓋22を容器本体21に取り付けるボルトBとにより構成される。
【0014】
前記スカート部25にあっては、図1に示すように、その直径が容器本体21の外径よりも小さく、かつ高さが吊持部23の高さよりも高くなるように設定されている。このため、吊持部23の上面と密閉容器20の底面との管に空間が形成され、両面が直接接することが無くなり、収納管5への収納時の積み重ね性が高められる。また、図1に示すように、ボルトBは、積み重ねた際の同型の密閉容器20のスカート部25よりも外側位置に配される。
【0015】
このように構成されている密閉容器20であると、固体廃棄物Pの装填時において、固体廃棄物Pと密閉容器20との間隙に熱伝導性の高い粒状充填材Rが介在して、固体廃棄物Pの放熱を促すとともに、輸送時や収納時における振動や衝撃等の外力が印可された場合に、そのエネルギーを粒状充填材Rで吸収することにより、固体廃棄物Pの破損等の発生が抑制される。
なお、粒状充填材Rとして、熱伝導性の良いアルミナ粒や酸化マグネシウム粒またはこれらの混合物等が選択される。
【0016】
【発明の効果】
本発明に係る固体廃棄物の貯蔵方法および密閉容器によれば、以下の効果を奏する。
(1) 密閉容器の外表面を円筒状に形成することにより、収納管との間の間隙を小さく、かつ均等なものとして固体廃棄物の放熱性を高めることができる。
(2) 固体廃棄物の装填後に、密閉容器との間隙に粒状の充填材を充填することにより、固体廃棄物への衝撃や振動の影響を低減することができる。
(3) 密閉容器の底部に、該密閉容器の外径よりも小さな直径のスカートを設けることにより、固体廃棄物の積み重ね性を高めることができる。
(4) 密閉容器の上端に、吊持部を設けることにより、固体廃棄物の収納,搬送作業等を容易にすることができる。
(5) 固体廃棄物と密閉容器との間隙に、熱伝導性に優れたアルミナや酸化マグネシウム等から形成される粒状の粒状充填材を充填することにより、固体廃棄物の熱放散性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる固体廃棄物の貯蔵方法および密閉容器の一実施形態を示す正断面図である。
【図2】 図1における密閉容器の一部を拡大して示す正断面図である。
【図3】 放射性廃棄物の貯蔵庫の従来例を示す一焦点透視正断面図である。
【符号の説明】
5 収納管
20 密閉容器
21 容器本体
21a 上部開口部
21b ねじ穴
22 上蓋
22a 貫通穴
23 吊持部
24 締結部
25 スカート部
B ボルト
F 内向フランジ
P 固体廃棄物
R 粒状充填材
Claims (2)
- 固体廃棄物(P)を収納する密閉容器であって、外表面が、円筒状に形成された有底円筒状の容器本体(21)と、該容器本体の上部開口部(21a)を閉蓋する上蓋(22)と、該上蓋に配される吊持部(23)と、容器本体の底部に配されるスカート部(25)とを有し、
該容器本体の上部開口部が内向フランジ(F)によって形成され、
該内向フランジに、上蓋を容器本体にボルト止めするボルト(B)が配されるとともに、該ボルトが、積み重ねた際の同型の密閉容器のスカート部よりも外側位置に配されることを特徴とする固体廃棄物の密閉容器。 - 容器本体(21)は、収納した固体廃棄物(P)との間隙に熱伝導性粒状充填材(R)を充填可能に形成されることを特徴とする請求項1記載の固体廃棄物の密閉容器。
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JP17619697A Expired - Fee Related JP3858357B2 (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | 固体廃棄物の密閉容器 |
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1997
- 1997-07-01 JP JP17619697A patent/JP3858357B2/ja not_active Expired - Fee Related
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