JP3858316B2 - Nc溶断における部材のレイアウト方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原料板材から複数の部材をNC溶断により形成する際における部材のレイアウト方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原料板材から複数の部材をNC溶断により形成するには、図23に示すように、各部材Pの形状を矩形形状で近似させ、この近似形状をXY方向に平行移動させる、いわゆるツメツメ処理を行って、各部材Pを母材M上に配置していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の部材のレイアウト方法では、各部材の形状を考慮せずに部材を配置していたため、各部材間に多数の空きエリアが発生し、製品の歩留まり率が低くなるという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑み提案されたもので、以下の点を目的とする。
【0005】
本発明の目的は、各部材間の空きエリアが最小限となるように部材を配置することにより、製品の歩留まり率を向上させることにある。
【0006】
本発明の他の目的は、勝手形状あるいは類似形状の部材が一対となるように各部材を配置することにより、製品の歩留まり率を向上させることにある。
【0007】
本発明のさらに他の目的は、容易に部材の対を発見することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、各部材間の空きエリアに部材を配置することにより、一層、製品の歩留まり率を向上させることにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、配置された各部材をXY方向に移動させて、各部材間の空きエリアを減少させることにより、より一層、製品の歩留まり率を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のレイアウト方法は、原料板材から複数の部材をNC溶断により形成する際に、複数の部材形状データを取り込むデータ取込工程と、取り込んだ部材形状データに対して機械加工用の余肉形状を作成する余肉形状作成工程と、作成した余肉形状に基づいて、溶断形状線を決定する溶断形状線決定工程と、決定した溶断形状線に溶断代を追加する溶断代追加工程と、溶断代が追加された各部材の組合せタイプを演算し、組合せタイプ毎に対となる部材を求める演算工程と、各部材間の空きエリアが最小限となるように、求められた組合せタイプ毎に対となる部材を配置するレイアウト工程と、各部材のレイアウトに基づいて、溶断経路データ作成する溶断経路データ作成工程とにより、各部材の配置を行う。
【0011】
また、前記対となる部材は、勝手形状あるいは類似形状の部材である。
【0012】
また、前記組合せタイプは、台形形状タイプの第1組合せタイプ、凹形状タイプの第2組合せタイプ、および、クランク形状または三角形状タイプの第3組合せタイプを含み、前記演算工程は、第2組合せタイプおよび第3組合せタイプ毎に対となる部材をそれぞれ求める。
【0013】
また、前記レイアウト工程では、配置された各部材間の空きエリアを検出し、当該空きエリアに部材を配置する。
【0014】
また、前記レイアウト工程では、配置された各部材をXY方向に移動させて、各部材間の空きエリアを減少させるように各部材を配置する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態の一例を説明する。
(図面の説明)
図1から図6は、本発明に係るNC溶断における部材のレイアウト方法の手順を示したもので、図1は、ゼネラルフローチャート、図2は、図1に示した自動レイアウト処理の手順を示したフローチャート、図3から図5は、図2に示した組合せタイプ演算処理の手順を示したフローチャート、図6は、図2に示した中空エリア検出処理と中空エリアへの部材配置処理の手順を示したフローチャートである。
【0016】
また、図7から図11は、部材のレイアウトの手順を説明するための説明図で、図7は、データベースに取り込むCADデータの説明図、図8は、機械加工用の余肉形状が形成された部材レイアウトの説明図、図9は、溶断形状線が決定された部材レイアウトの説明図、図10は、溶断代が追加された部材レイアウトの説明図、図11は、自動レイアウトされた部材の配置説明図である。
【0017】
さらに、図12は、組合せタイプの代表例を示した説明図、図13は、組合せタイプの求め方を説明した説明図、図14は、組合せタイプ2の部材の説明図、図15は、組合せタイプ3の部材の説明図、図16から図18は、組合せタイプ毎の部材組合せを説明する説明図、図19は、空きエリアに配置する部材を説明した説明図である。
【0018】
(部材のレイアウト方法の概略)
図1および図7から図11に基づいて、本発明に係る部材のレイアウト方法の概略手順を説明する。
部材のレイアウトを行うには、まず、母材の枠データを選択し(S1)、CADデータファイルより形状データを合成する(S2)。CADデータファイルからから取り込む形状データは、例えば、図7に示すような各部材の設計データである。なお、CADデータファイルから取得するデータは、形状データ(例えば、ポリライン、円、円弧)と、風船データのみである。
次に、取り込んだ形状データに対して、余肉形状を作成する(S3)。余肉形状は、例えば、図8に示すように作成される。
【0019】
次に、不足部分の形状データを作成する(S4)。このとき、同時に、部材の板厚と部品番号を入力するとともに、ゲート番号を入力する。
次に、各部材を板厚毎に並べ替え(S5)、各部材を板厚毎に分割する(S6)。すなわち、以降のレイアウト処理は、板厚毎に行われる。
次に、最長線分をサーチし、最長線分が水平方向になるように部材を回転させる(S7)。
【0020】
次に、ポリライン、円、円弧を探して、継ぎ目をチェックすることにより、一筆書きの閉ポリラインを作成する(S8)。この閉ポリラインは、溶断形状線となるもので、例えば、図9に示すように形成される。
次に、閉ポリラインをサーチし、溶断代を残して、オフセットポリラインを作成する(S9)。溶断代は、例えば1.0mmとし、図10に示すように形成される。なお、抜き穴の場合には、溶断代を若干大きめにカットする。
次に、各部材の自動レイアウト処理(S10)を行って、母材に各部材をレイアウトする。自動レイアウト処理(S10)により、例えば図11に示すように、母材上に各部材がレイアウトされる。この自動レイアウト処理(S10)は、後に詳述する。
【0021】
次に、溶断経路データの自動作成し(S11)、自動作成したデータをマニュアルで修正する(S12)。また、データのマニュアル修正時に、抜き穴の定義を行う。
次に、自動作成し、マニュアルで修正したデータを登録する(S13)。
次に、ポストプロセッサ処理(S14)を行い、レイアウトプロット図、ゲート番号を含んだNCデータ、部品番号プロットNCデータを出力する。
次に、NCデータをDNCのキー局にダウンロードし(S15)、NCデータをNC溶断装置に読み込んで(S16)、NC溶断を行う(S17)。
【0022】
このようにしてNC溶断された各部材は、ベルトコンベア上に落下し(S18)、部品番号に基づいて、選別機で仕分けされる(S19)。
【0023】
(自動レイアウト処理)
図2に基づいて、上記した自動レイアウト処理(S10)をさらに詳細に説明する。
自動レイアウト処理(S10)では、まず、母材の大きさ(縦寸法、横寸法)、各部材のX,Y方向の隙間、コメント、データ作成者及びデータ作成日からなる図面名等のデータを入力する(S20)。ここで、母材の大きさ等は、図面枠データから自動設定される。また、各部材間の隙間のデフォルト値は、X,Y方向でそれぞれ10mmとする。
【0024】
そして、各VIEWのMASK値を求め(S21)、各VIEWの原点をMASK値左下に設定して、座標変換し、長手方向がX軸となるよう、各VIEWを回転する(S22)。次に、対となる組合せタイプを求めるための組合せタイプ演算処理(S23)を行う。組合せタイプ演算処理(S23)では、各部材の面積を求めて、組合せタイプを決定する。組合せタイプの種類は、例えば、図12に示すように、タイプ1、タイプ2、タイプ3の三種類とする。この組合せタイプ演算処理(S23)は、後に詳述する。
【0025】
次に、各タイプの基準タイプに座標変換する(S24)。基準タイプへの座標変換は、ミラー処理、あるいは回転処理により行う。
次に、VIEWの長手方向が長い順に全VIEWのテーブルを作成する(S25)。 次に、VIEW単位でMASK値によりレイアウトし(S26)、Y方向で点と直線の距離を計算し(S27)、組合せタイプが同じで、面積がほぼ同じ部材を対として検出し、部材のレイアウトを行う(S28)。
【0026】
ここで、一列のレイアウトが終了したかどうかを判断し(S29)、一列のレイアウトが終了していなければ、VIEW単位のレイアウト処理(S26)に戻る。一方、一列のレイアウトが終了している場合には、同一列を、X方向で点と直線の距離を計算し(S30)、Y方向の端末レイアウト処理(S31)を行う。次に、各部材間に存在する中空エリアの検出処理(S32)を行い、最良の部材配置となるように、中空エリアへ部材を配置する(S33)。中空エリアへの部材の配置では、部材を90゜毎に回転させたり、ミラー変換を行うことにより、合計8通りの配置方法を試みて、最良の部材配置を求める。この中空エリア検出処理(S32)と、中空エリア部材配置処理(S33)は、後に詳述する。
【0027】
次に、母材に対するレイアウトが終了したかどうかを判断し(S34)、レイアウトが終了していなければ、VIEW単位のレイアウト処理(S26)に戻る。
【0028】
一方、レイアウトが終了している場合には、充填率を計算して表示し(S35)、部品番号が板材の中心にくるような部品番号処理(S36)を行い、溶断経路方向を設定する自動溶断経路処理(S37)を行う。この自動溶断経路処理(S37)では、例えば、1段目は、半時計周りに自動溶断を行い、2段目は、反対に時計回りに自動溶断を行うように溶断経路を設定する。
【0029】
次に、レイアウトデータをデータベースに登録して(S38)、全部材のレイアウトが終了したかどうかを判断する(S39)。
ここで、全部材のレイアウトが終了している場合には、処理を終了し、1枚の母材上に全部材がレイアウトできなかった場合には、次の母材に対して、上記した自動レイアウト処理(S26〜S38)を実行する。
【0030】
(組合せタイプ演算処理)
図3から図5および図13から図15に基づいて、上記した組合せ演算処理(S23)をさらに詳細に説明する。
組合せタイプ演算処理(S23)では、まず、部材形状線のポリラインを作業用エリアに読み込む(S40)。
そして、X方向のスキャンにより、形状マスク値より、マスクポリラインを作成して、マスク形状の面積を求める(S41)。
【0031】
次に、X線分をX方向でΔX分増加し(S41)、X線分がXマスク値より大きいかどうかを判断する(S43)。
ここで、X線分がXマスク値よりも大きい場合には、後に詳述する部分形状面積とマスク形状面積との比率判断処理(S52以降)を行う。
【0032】
一方、X線分がXマスク値よりも小さい場合には、X線分とマスクポリライン及び形状閉ポリラインとの交点計算を行う(S44)。
そして、X線分とマスクポリライン及び形状閉ポリラインとの交点がないかどうかを判断し(S45)、交点がなければ、上記したΔX分増加処理(S42)に戻る。
【0033】
一方、X線分とマスクポリライン及び形状閉ポリラインとの交点がある場合には、重点を削除し(S46)、交点数が偶数かどうかを判断する(S47)。 ここで、交点数が奇数の場合には、上記したΔX分増加処理(S42)に戻る。
【0034】
一方、交点数が偶数の場合には、Y値の小さい順に並び替え(S48)、形状線、交点間の距離を求めるとともに、部材形状の面積を求める(S49)。
【0035】
次に、凹形状、交点間の距離を求めるとともに、凹形状のXセンタより小さい方の面積(SUB −TYPE▲1▼)と、凹形状のXセンタより大きい方の面積(SUB −TYPE▲2▼)とを求める(S50)。
次に、四隅の距離を求めるとともに、四隅の面積を求める(S51)。
次に、部分形状面積がマスク形状面積の90%以上かどうかを判断する(S52)。
【0036】
ここで、部分形状面積がマスク形状面積の90%以上であれば、タイプ1の形状と判定する(S53)。このタイプ1の形状とは、図12に示したように、例えば、台形の形状である。このタイプ1の形状である場合には、組合せレイアウトを行わない(S54)。
一方、部分形状面積がマスク形状面積の90%未満の場合には、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%以上かどうかを判断する(S55)。
【0037】
ここで、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%以上であれば、タイプ2の形状と判定して、SUB −TYPEは、▲1▼と▲2▼の面積の大きい方をとる(S56)。このタイプ2の形状とは、図12に示したように、例えば、凹形状のことである。また、図14に示すように、タイプ2の形状には、互いに90゜ずつ回転した4つのSUB −TYPEがあり、本実施例では、上向き凹状の場合を基準SUB −TYPEとしている。
【0038】
一方、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%未満の場合には、タイプ3の形状と判定して、四隅の面積が最大箇所を検出し、その隅番号をSUB −TYPEとする(S57)。このタイプ3の形状とは、例えば、図12に示すうなクランク状の形状や、図15に示すような、三角形状のことである。また、図15に示すように、タイプ3の形状には、互いに90゜ずつ回転した4つのSUB −TYPEがあり、本実施例では、左下隅側に部材が位置する場合を基準SUB −TYPEとしている。次に、タイプ1の形状あるいはタイプ3の形状であるかどうかを判断し(S58)、これら以外の形状、すなわち、タイプ2の形状であれば、処理を終了する。
【0039】
一方、タイプ1の形状あるいはタイプ3の形状である場合には、さらに、Y方向のスキャンを行う。
このY方向のスキャンでは、上記したX方向のスキャン時とほぼ同様の処理を行う。
すなわち、まず、形状マスク値より、マスクポリラインを作成し、マスク形状の面積を求め(S59)、Y線分をY方向でΔY分増加する(S60)。
【0040】
次に、Y線分がYマスク値より大きいかどうかを判断し(S61)、Y線分がYマスク値より小さい場合には、タイプ1の形状と判定して(S62)、組合せレイアウトは行わない(S63)。
そして、Y線分とマスクポリライン及び形状閉ポリラインとの交点がないかどうかを判断し(S65)、交点がなければ、上記したΔY分増加処理(S61)に戻る。
【0041】
一方、Y線分とマスクポリライン及び形状閉ポリラインとの交点がある場合には、重点を削除し(S66)、交点数が偶数かどうかを判断する(S67)。 ここで、交点数が奇数の場合には、上記したΔY分増加処理(S61)に戻る。
一方、交点数が偶数の場合には、X値の小さい順に並び替え(S68)、形状線、交点間の距離を求めるとともに、部材形状の面積を求める(S69)。
【0042】
次に、凹形状、交点間の距離を求めるとともに、凹形状のYセンタより小さい方の面積(SUB −TYPE▲3▼)と、凹形状のYセンタより大きい方の面積(SUB −TYPE▲4▼)を求める(S70)。
【0043】
そして、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%以上かどうかを判断し(S71)、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%以上である場合には、タイプ2の形状とと判定し、SUB −TYPEは、▲3▼と▲4▼の面積の大きい方をとる(S72)。
【0044】
一方、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%の場合には、タイプ1またはタイプ3と判定する。
上記したような手順により、組合せタイプを決定した後、先に説明したように、対となる部材を検出して、部材の組合せを行う。
例えば、図16に示すように、タイプ1の形状であると判断した場合には、対となる部材はない。
【0045】
また、図17に示すように、タイプ2の形状であると判断した場合には、SUB −TYPE▲1▼とSUB −TYPE▲2▼、あるいはSUB −TYPE▲3▼とSUB −TYPE▲4▼の組合せとなるよう、対の部材を組み合わせる。
【0046】
同様に、図18に示すように、タイプ3の形状であると判断した場合には、SUB −TYPE▲1▼とSUB −TYPE▲3▼、あるいはSUB −TYPE▲1▼とSUB −TYPE▲4▼(図示せず)の組合せとなるよう、対の部材を組み合わせる。
【0047】
(中空エリア検出処理、中空エリアへの部材配置処理)
次に、図5、図19に基づいて、上記した中空エリア検出処理(S32)、中空エリアへの部材配置処理(S33)をさらに詳細に説明する。
中空エリア検出処理(S32)、中空エリアへの部材配置処理(S33)では、まず、X方向より、X線分とマスクポリライン,形状閉ポリラインとの交点計算を行い(S80)、空エリア部のX方向距離が60mm以上確保できる箇所を探す(S81)。
【0048】
次に、Y方向をセンター振り分けにて、Y線分とマスクポリライン,形状閉ポリラインとの交点計算を行い(S82)、空エリア部のY方向距離が60mm以上確保できる箇所を探す(S83)。
そして、空エリアをマスク値で確保して(S84)、複数の空エリアに交点チェックを行いながら部材をレイアウトする(S85)。
【0049】
図19に示した例では、1段目に配置した部材(2),(2)の間の空きエリアに、部材(12)を配置している。
【0050】
(部材のレイアウト例)
次に、上記した部材のレイアウト方法を用いて部材Pを配置した場合の母材Mを、従来の部材のレイアウト方法を用いて部材Pを配置した場合の母材Mと比較して説明する。
【0051】
図20は、組合せタイプにより部材を一対毎に配置した場合の母材の平面図、図21は、空きエリアに部材を配置した場合の母材の平面図、図22は、組合せタイプにより部材を一対毎に配置するとともに、空きエリアに部材を配置した場合の母材の平面図である。
【0052】
図23に示すように、従来の部材のレイアウト方法を用いて部材Pを配置した場合には、全部材P…を配置するために、母材Mの長手方向に2753mmを必要とした。
【0053】
これに対して、図20に示すように、組合せタイプにより部材Pを一対毎に配置した場合には、母材Mの長手方向の2632mm以内に全部材P…を配置することができる。
【0054】
また、図21に示すように、空きエリアに部材Pを配置した場合には、母材Mの長手方向の2743mm以内に全部材P…を配置することができる。
【0055】
さらに、図22に示すように、組合せタイプにより部材Pを一対毎に配置するとともに、空きエリアに部材Pを配置した場合には、母材Mの長手方向の2356mm以内に全部材P…を配置することができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成からなるので、以下に説明するような作用を奏することができる。
【0057】
本発明のレイアウト方法によれば、各部材間の空きエリアが最小限となるように、部材を配置することにより、製品の歩留まり率を向上させることができる。
【0058】
本発明のレイアウト方法によれば、勝手形状あるいは類似形状の部材が一対となるように各部材を配置することにより、製品の歩留まり率を向上させることができる。
【0059】
本発明のレイアウト方法によれば、各部材の組合せタイプを求めて、組合せタイプ毎に対となる部材を検出することにより、容易に部材の対を発見できることができる。
【0060】
本発明のレイアウト方法によれば、各部材間の空きエリアに部材を配置することにより、一層、製品の歩留まり率を向上させることができる。
【0061】
本発明にレイアウト方法よれば、配置された各部材をXY方向に移動させて、各部材間の空きエリアを減少させることにより、より一層、製品の歩留まり率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るNC溶断における部材のレイアウト方法のゼネラルフローチャートである。
【図2】 図1に示した自動レイアウト処理の手順を示したフローチャートである。
【図3】 図2に示した組合せタイプ演算処理の手順を示したフローチャートである。
【図4】 図2に示した組合せタイプ演算処理の手順を示したフローチャートである。
【図5】 図2に示した組合せタイプ演算処理の手順を示したフローチャートである。
【図6】 図2に示した中空エリア検出処理と中空エリアへの部材配置処理の手順を示したフローチャートである。
【図7】 データベースに取り込むCADデータの説明図である。
【図8】 機械加工用の余肉形状が形成された部材レイアウトの説明図である。
【図9】 溶断形状線が決定された部材レイアウトの説明図である。
【図10】 溶断代が追加された部材レイアウトの説明図である。
【図11】 自動レイアウトされた部材の配置説明図である。
【図12】 組合せタイプの代表例を示した説明図である。
【図13】 組合せタイプの求め方を説明した説明図である。
【図14】 組合せタイプ2の部材の説明図である。
【図15】 組合せタイプ3の部材の説明図である。
【図16】 組合せタイプ1の部材組合せを説明する説明図である。
【図17】 組合せタイプ2の部材組合せを説明する説明図である。
【図18】 組合せタイプ3の部材組合せを説明する説明図である。
【図19】 空きエリアに配置する部材を説明した説明図である。
【図20】 組合せタイプにより部材を一対毎に配置した場合の母材の平面図である。
【図21】 空きエリアに部材を配置した場合の母材の平面図である。
【図22】 組合せタイプにより部材を一対毎に配置するとともに、空きエリアに部材を配置した場合の母材の平面図である。
【図23】 従来のレイアウト方法により、部材を配置した場合の母材の平面である。
【符号の説明】
P…部材、
M…母材。
【発明の属する技術分野】
本発明は、原料板材から複数の部材をNC溶断により形成する際における部材のレイアウト方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原料板材から複数の部材をNC溶断により形成するには、図23に示すように、各部材Pの形状を矩形形状で近似させ、この近似形状をXY方向に平行移動させる、いわゆるツメツメ処理を行って、各部材Pを母材M上に配置していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の部材のレイアウト方法では、各部材の形状を考慮せずに部材を配置していたため、各部材間に多数の空きエリアが発生し、製品の歩留まり率が低くなるという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑み提案されたもので、以下の点を目的とする。
【0005】
本発明の目的は、各部材間の空きエリアが最小限となるように部材を配置することにより、製品の歩留まり率を向上させることにある。
【0006】
本発明の他の目的は、勝手形状あるいは類似形状の部材が一対となるように各部材を配置することにより、製品の歩留まり率を向上させることにある。
【0007】
本発明のさらに他の目的は、容易に部材の対を発見することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、各部材間の空きエリアに部材を配置することにより、一層、製品の歩留まり率を向上させることにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、配置された各部材をXY方向に移動させて、各部材間の空きエリアを減少させることにより、より一層、製品の歩留まり率を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のレイアウト方法は、原料板材から複数の部材をNC溶断により形成する際に、複数の部材形状データを取り込むデータ取込工程と、取り込んだ部材形状データに対して機械加工用の余肉形状を作成する余肉形状作成工程と、作成した余肉形状に基づいて、溶断形状線を決定する溶断形状線決定工程と、決定した溶断形状線に溶断代を追加する溶断代追加工程と、溶断代が追加された各部材の組合せタイプを演算し、組合せタイプ毎に対となる部材を求める演算工程と、各部材間の空きエリアが最小限となるように、求められた組合せタイプ毎に対となる部材を配置するレイアウト工程と、各部材のレイアウトに基づいて、溶断経路データ作成する溶断経路データ作成工程とにより、各部材の配置を行う。
【0011】
また、前記対となる部材は、勝手形状あるいは類似形状の部材である。
【0012】
また、前記組合せタイプは、台形形状タイプの第1組合せタイプ、凹形状タイプの第2組合せタイプ、および、クランク形状または三角形状タイプの第3組合せタイプを含み、前記演算工程は、第2組合せタイプおよび第3組合せタイプ毎に対となる部材をそれぞれ求める。
【0013】
また、前記レイアウト工程では、配置された各部材間の空きエリアを検出し、当該空きエリアに部材を配置する。
【0014】
また、前記レイアウト工程では、配置された各部材をXY方向に移動させて、各部材間の空きエリアを減少させるように各部材を配置する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態の一例を説明する。
(図面の説明)
図1から図6は、本発明に係るNC溶断における部材のレイアウト方法の手順を示したもので、図1は、ゼネラルフローチャート、図2は、図1に示した自動レイアウト処理の手順を示したフローチャート、図3から図5は、図2に示した組合せタイプ演算処理の手順を示したフローチャート、図6は、図2に示した中空エリア検出処理と中空エリアへの部材配置処理の手順を示したフローチャートである。
【0016】
また、図7から図11は、部材のレイアウトの手順を説明するための説明図で、図7は、データベースに取り込むCADデータの説明図、図8は、機械加工用の余肉形状が形成された部材レイアウトの説明図、図9は、溶断形状線が決定された部材レイアウトの説明図、図10は、溶断代が追加された部材レイアウトの説明図、図11は、自動レイアウトされた部材の配置説明図である。
【0017】
さらに、図12は、組合せタイプの代表例を示した説明図、図13は、組合せタイプの求め方を説明した説明図、図14は、組合せタイプ2の部材の説明図、図15は、組合せタイプ3の部材の説明図、図16から図18は、組合せタイプ毎の部材組合せを説明する説明図、図19は、空きエリアに配置する部材を説明した説明図である。
【0018】
(部材のレイアウト方法の概略)
図1および図7から図11に基づいて、本発明に係る部材のレイアウト方法の概略手順を説明する。
部材のレイアウトを行うには、まず、母材の枠データを選択し(S1)、CADデータファイルより形状データを合成する(S2)。CADデータファイルからから取り込む形状データは、例えば、図7に示すような各部材の設計データである。なお、CADデータファイルから取得するデータは、形状データ(例えば、ポリライン、円、円弧)と、風船データのみである。
次に、取り込んだ形状データに対して、余肉形状を作成する(S3)。余肉形状は、例えば、図8に示すように作成される。
【0019】
次に、不足部分の形状データを作成する(S4)。このとき、同時に、部材の板厚と部品番号を入力するとともに、ゲート番号を入力する。
次に、各部材を板厚毎に並べ替え(S5)、各部材を板厚毎に分割する(S6)。すなわち、以降のレイアウト処理は、板厚毎に行われる。
次に、最長線分をサーチし、最長線分が水平方向になるように部材を回転させる(S7)。
【0020】
次に、ポリライン、円、円弧を探して、継ぎ目をチェックすることにより、一筆書きの閉ポリラインを作成する(S8)。この閉ポリラインは、溶断形状線となるもので、例えば、図9に示すように形成される。
次に、閉ポリラインをサーチし、溶断代を残して、オフセットポリラインを作成する(S9)。溶断代は、例えば1.0mmとし、図10に示すように形成される。なお、抜き穴の場合には、溶断代を若干大きめにカットする。
次に、各部材の自動レイアウト処理(S10)を行って、母材に各部材をレイアウトする。自動レイアウト処理(S10)により、例えば図11に示すように、母材上に各部材がレイアウトされる。この自動レイアウト処理(S10)は、後に詳述する。
【0021】
次に、溶断経路データの自動作成し(S11)、自動作成したデータをマニュアルで修正する(S12)。また、データのマニュアル修正時に、抜き穴の定義を行う。
次に、自動作成し、マニュアルで修正したデータを登録する(S13)。
次に、ポストプロセッサ処理(S14)を行い、レイアウトプロット図、ゲート番号を含んだNCデータ、部品番号プロットNCデータを出力する。
次に、NCデータをDNCのキー局にダウンロードし(S15)、NCデータをNC溶断装置に読み込んで(S16)、NC溶断を行う(S17)。
【0022】
このようにしてNC溶断された各部材は、ベルトコンベア上に落下し(S18)、部品番号に基づいて、選別機で仕分けされる(S19)。
【0023】
(自動レイアウト処理)
図2に基づいて、上記した自動レイアウト処理(S10)をさらに詳細に説明する。
自動レイアウト処理(S10)では、まず、母材の大きさ(縦寸法、横寸法)、各部材のX,Y方向の隙間、コメント、データ作成者及びデータ作成日からなる図面名等のデータを入力する(S20)。ここで、母材の大きさ等は、図面枠データから自動設定される。また、各部材間の隙間のデフォルト値は、X,Y方向でそれぞれ10mmとする。
【0024】
そして、各VIEWのMASK値を求め(S21)、各VIEWの原点をMASK値左下に設定して、座標変換し、長手方向がX軸となるよう、各VIEWを回転する(S22)。次に、対となる組合せタイプを求めるための組合せタイプ演算処理(S23)を行う。組合せタイプ演算処理(S23)では、各部材の面積を求めて、組合せタイプを決定する。組合せタイプの種類は、例えば、図12に示すように、タイプ1、タイプ2、タイプ3の三種類とする。この組合せタイプ演算処理(S23)は、後に詳述する。
【0025】
次に、各タイプの基準タイプに座標変換する(S24)。基準タイプへの座標変換は、ミラー処理、あるいは回転処理により行う。
次に、VIEWの長手方向が長い順に全VIEWのテーブルを作成する(S25)。 次に、VIEW単位でMASK値によりレイアウトし(S26)、Y方向で点と直線の距離を計算し(S27)、組合せタイプが同じで、面積がほぼ同じ部材を対として検出し、部材のレイアウトを行う(S28)。
【0026】
ここで、一列のレイアウトが終了したかどうかを判断し(S29)、一列のレイアウトが終了していなければ、VIEW単位のレイアウト処理(S26)に戻る。一方、一列のレイアウトが終了している場合には、同一列を、X方向で点と直線の距離を計算し(S30)、Y方向の端末レイアウト処理(S31)を行う。次に、各部材間に存在する中空エリアの検出処理(S32)を行い、最良の部材配置となるように、中空エリアへ部材を配置する(S33)。中空エリアへの部材の配置では、部材を90゜毎に回転させたり、ミラー変換を行うことにより、合計8通りの配置方法を試みて、最良の部材配置を求める。この中空エリア検出処理(S32)と、中空エリア部材配置処理(S33)は、後に詳述する。
【0027】
次に、母材に対するレイアウトが終了したかどうかを判断し(S34)、レイアウトが終了していなければ、VIEW単位のレイアウト処理(S26)に戻る。
【0028】
一方、レイアウトが終了している場合には、充填率を計算して表示し(S35)、部品番号が板材の中心にくるような部品番号処理(S36)を行い、溶断経路方向を設定する自動溶断経路処理(S37)を行う。この自動溶断経路処理(S37)では、例えば、1段目は、半時計周りに自動溶断を行い、2段目は、反対に時計回りに自動溶断を行うように溶断経路を設定する。
【0029】
次に、レイアウトデータをデータベースに登録して(S38)、全部材のレイアウトが終了したかどうかを判断する(S39)。
ここで、全部材のレイアウトが終了している場合には、処理を終了し、1枚の母材上に全部材がレイアウトできなかった場合には、次の母材に対して、上記した自動レイアウト処理(S26〜S38)を実行する。
【0030】
(組合せタイプ演算処理)
図3から図5および図13から図15に基づいて、上記した組合せ演算処理(S23)をさらに詳細に説明する。
組合せタイプ演算処理(S23)では、まず、部材形状線のポリラインを作業用エリアに読み込む(S40)。
そして、X方向のスキャンにより、形状マスク値より、マスクポリラインを作成して、マスク形状の面積を求める(S41)。
【0031】
次に、X線分をX方向でΔX分増加し(S41)、X線分がXマスク値より大きいかどうかを判断する(S43)。
ここで、X線分がXマスク値よりも大きい場合には、後に詳述する部分形状面積とマスク形状面積との比率判断処理(S52以降)を行う。
【0032】
一方、X線分がXマスク値よりも小さい場合には、X線分とマスクポリライン及び形状閉ポリラインとの交点計算を行う(S44)。
そして、X線分とマスクポリライン及び形状閉ポリラインとの交点がないかどうかを判断し(S45)、交点がなければ、上記したΔX分増加処理(S42)に戻る。
【0033】
一方、X線分とマスクポリライン及び形状閉ポリラインとの交点がある場合には、重点を削除し(S46)、交点数が偶数かどうかを判断する(S47)。 ここで、交点数が奇数の場合には、上記したΔX分増加処理(S42)に戻る。
【0034】
一方、交点数が偶数の場合には、Y値の小さい順に並び替え(S48)、形状線、交点間の距離を求めるとともに、部材形状の面積を求める(S49)。
【0035】
次に、凹形状、交点間の距離を求めるとともに、凹形状のXセンタより小さい方の面積(SUB −TYPE▲1▼)と、凹形状のXセンタより大きい方の面積(SUB −TYPE▲2▼)とを求める(S50)。
次に、四隅の距離を求めるとともに、四隅の面積を求める(S51)。
次に、部分形状面積がマスク形状面積の90%以上かどうかを判断する(S52)。
【0036】
ここで、部分形状面積がマスク形状面積の90%以上であれば、タイプ1の形状と判定する(S53)。このタイプ1の形状とは、図12に示したように、例えば、台形の形状である。このタイプ1の形状である場合には、組合せレイアウトを行わない(S54)。
一方、部分形状面積がマスク形状面積の90%未満の場合には、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%以上かどうかを判断する(S55)。
【0037】
ここで、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%以上であれば、タイプ2の形状と判定して、SUB −TYPEは、▲1▼と▲2▼の面積の大きい方をとる(S56)。このタイプ2の形状とは、図12に示したように、例えば、凹形状のことである。また、図14に示すように、タイプ2の形状には、互いに90゜ずつ回転した4つのSUB −TYPEがあり、本実施例では、上向き凹状の場合を基準SUB −TYPEとしている。
【0038】
一方、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%未満の場合には、タイプ3の形状と判定して、四隅の面積が最大箇所を検出し、その隅番号をSUB −TYPEとする(S57)。このタイプ3の形状とは、例えば、図12に示すうなクランク状の形状や、図15に示すような、三角形状のことである。また、図15に示すように、タイプ3の形状には、互いに90゜ずつ回転した4つのSUB −TYPEがあり、本実施例では、左下隅側に部材が位置する場合を基準SUB −TYPEとしている。次に、タイプ1の形状あるいはタイプ3の形状であるかどうかを判断し(S58)、これら以外の形状、すなわち、タイプ2の形状であれば、処理を終了する。
【0039】
一方、タイプ1の形状あるいはタイプ3の形状である場合には、さらに、Y方向のスキャンを行う。
このY方向のスキャンでは、上記したX方向のスキャン時とほぼ同様の処理を行う。
すなわち、まず、形状マスク値より、マスクポリラインを作成し、マスク形状の面積を求め(S59)、Y線分をY方向でΔY分増加する(S60)。
【0040】
次に、Y線分がYマスク値より大きいかどうかを判断し(S61)、Y線分がYマスク値より小さい場合には、タイプ1の形状と判定して(S62)、組合せレイアウトは行わない(S63)。
そして、Y線分とマスクポリライン及び形状閉ポリラインとの交点がないかどうかを判断し(S65)、交点がなければ、上記したΔY分増加処理(S61)に戻る。
【0041】
一方、Y線分とマスクポリライン及び形状閉ポリラインとの交点がある場合には、重点を削除し(S66)、交点数が偶数かどうかを判断する(S67)。 ここで、交点数が奇数の場合には、上記したΔY分増加処理(S61)に戻る。
一方、交点数が偶数の場合には、X値の小さい順に並び替え(S68)、形状線、交点間の距離を求めるとともに、部材形状の面積を求める(S69)。
【0042】
次に、凹形状、交点間の距離を求めるとともに、凹形状のYセンタより小さい方の面積(SUB −TYPE▲3▼)と、凹形状のYセンタより大きい方の面積(SUB −TYPE▲4▼)を求める(S70)。
【0043】
そして、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%以上かどうかを判断し(S71)、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%以上である場合には、タイプ2の形状とと判定し、SUB −TYPEは、▲3▼と▲4▼の面積の大きい方をとる(S72)。
【0044】
一方、凹部の専有面積がマスク形状面積の10%の場合には、タイプ1またはタイプ3と判定する。
上記したような手順により、組合せタイプを決定した後、先に説明したように、対となる部材を検出して、部材の組合せを行う。
例えば、図16に示すように、タイプ1の形状であると判断した場合には、対となる部材はない。
【0045】
また、図17に示すように、タイプ2の形状であると判断した場合には、SUB −TYPE▲1▼とSUB −TYPE▲2▼、あるいはSUB −TYPE▲3▼とSUB −TYPE▲4▼の組合せとなるよう、対の部材を組み合わせる。
【0046】
同様に、図18に示すように、タイプ3の形状であると判断した場合には、SUB −TYPE▲1▼とSUB −TYPE▲3▼、あるいはSUB −TYPE▲1▼とSUB −TYPE▲4▼(図示せず)の組合せとなるよう、対の部材を組み合わせる。
【0047】
(中空エリア検出処理、中空エリアへの部材配置処理)
次に、図5、図19に基づいて、上記した中空エリア検出処理(S32)、中空エリアへの部材配置処理(S33)をさらに詳細に説明する。
中空エリア検出処理(S32)、中空エリアへの部材配置処理(S33)では、まず、X方向より、X線分とマスクポリライン,形状閉ポリラインとの交点計算を行い(S80)、空エリア部のX方向距離が60mm以上確保できる箇所を探す(S81)。
【0048】
次に、Y方向をセンター振り分けにて、Y線分とマスクポリライン,形状閉ポリラインとの交点計算を行い(S82)、空エリア部のY方向距離が60mm以上確保できる箇所を探す(S83)。
そして、空エリアをマスク値で確保して(S84)、複数の空エリアに交点チェックを行いながら部材をレイアウトする(S85)。
【0049】
図19に示した例では、1段目に配置した部材(2),(2)の間の空きエリアに、部材(12)を配置している。
【0050】
(部材のレイアウト例)
次に、上記した部材のレイアウト方法を用いて部材Pを配置した場合の母材Mを、従来の部材のレイアウト方法を用いて部材Pを配置した場合の母材Mと比較して説明する。
【0051】
図20は、組合せタイプにより部材を一対毎に配置した場合の母材の平面図、図21は、空きエリアに部材を配置した場合の母材の平面図、図22は、組合せタイプにより部材を一対毎に配置するとともに、空きエリアに部材を配置した場合の母材の平面図である。
【0052】
図23に示すように、従来の部材のレイアウト方法を用いて部材Pを配置した場合には、全部材P…を配置するために、母材Mの長手方向に2753mmを必要とした。
【0053】
これに対して、図20に示すように、組合せタイプにより部材Pを一対毎に配置した場合には、母材Mの長手方向の2632mm以内に全部材P…を配置することができる。
【0054】
また、図21に示すように、空きエリアに部材Pを配置した場合には、母材Mの長手方向の2743mm以内に全部材P…を配置することができる。
【0055】
さらに、図22に示すように、組合せタイプにより部材Pを一対毎に配置するとともに、空きエリアに部材Pを配置した場合には、母材Mの長手方向の2356mm以内に全部材P…を配置することができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成からなるので、以下に説明するような作用を奏することができる。
【0057】
本発明のレイアウト方法によれば、各部材間の空きエリアが最小限となるように、部材を配置することにより、製品の歩留まり率を向上させることができる。
【0058】
本発明のレイアウト方法によれば、勝手形状あるいは類似形状の部材が一対となるように各部材を配置することにより、製品の歩留まり率を向上させることができる。
【0059】
本発明のレイアウト方法によれば、各部材の組合せタイプを求めて、組合せタイプ毎に対となる部材を検出することにより、容易に部材の対を発見できることができる。
【0060】
本発明のレイアウト方法によれば、各部材間の空きエリアに部材を配置することにより、一層、製品の歩留まり率を向上させることができる。
【0061】
本発明にレイアウト方法よれば、配置された各部材をXY方向に移動させて、各部材間の空きエリアを減少させることにより、より一層、製品の歩留まり率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るNC溶断における部材のレイアウト方法のゼネラルフローチャートである。
【図2】 図1に示した自動レイアウト処理の手順を示したフローチャートである。
【図3】 図2に示した組合せタイプ演算処理の手順を示したフローチャートである。
【図4】 図2に示した組合せタイプ演算処理の手順を示したフローチャートである。
【図5】 図2に示した組合せタイプ演算処理の手順を示したフローチャートである。
【図6】 図2に示した中空エリア検出処理と中空エリアへの部材配置処理の手順を示したフローチャートである。
【図7】 データベースに取り込むCADデータの説明図である。
【図8】 機械加工用の余肉形状が形成された部材レイアウトの説明図である。
【図9】 溶断形状線が決定された部材レイアウトの説明図である。
【図10】 溶断代が追加された部材レイアウトの説明図である。
【図11】 自動レイアウトされた部材の配置説明図である。
【図12】 組合せタイプの代表例を示した説明図である。
【図13】 組合せタイプの求め方を説明した説明図である。
【図14】 組合せタイプ2の部材の説明図である。
【図15】 組合せタイプ3の部材の説明図である。
【図16】 組合せタイプ1の部材組合せを説明する説明図である。
【図17】 組合せタイプ2の部材組合せを説明する説明図である。
【図18】 組合せタイプ3の部材組合せを説明する説明図である。
【図19】 空きエリアに配置する部材を説明した説明図である。
【図20】 組合せタイプにより部材を一対毎に配置した場合の母材の平面図である。
【図21】 空きエリアに部材を配置した場合の母材の平面図である。
【図22】 組合せタイプにより部材を一対毎に配置するとともに、空きエリアに部材を配置した場合の母材の平面図である。
【図23】 従来のレイアウト方法により、部材を配置した場合の母材の平面である。
【符号の説明】
P…部材、
M…母材。
Claims (5)
- 原料板材から複数の部材をNC溶断により形成する際における部材のレイアウト方法であって、
複数の部材形状データを取り込むデータ取込工程と、
取り込んだ部材形状データに対して機械加工用の余肉形状を作成する余肉形状作成工程と、
作成した余肉形状に基づいて、溶断形状線を決定する溶断形状線決定工程と、
決定した溶断形状線に溶断代を追加する溶断代追加工程と、
溶断代が追加された各部材の組合せタイプを演算し、組合せタイプ毎に対となる部材を求める演算工程と、
各部材間の空きエリアが最小限となるように、求められた組合せタイプ毎に対となる部材を配置するレイアウト工程と、
各部材のレイアウトに基づいて、溶断経路データを作成する溶断経路データ作成工程と、
からなることを特徴とするNC溶断における部材のレイアウト方法。 - 前記対となる部材は、勝手形状あるいは類似形状の部材であることを特徴とする請求項1記載のNC溶断における部材のレイアウト方法。
- 前記組合せタイプは、台形形状タイプの第1組合せタイプ、凹形状タイプの第2組合せタイプ、および、クランク形状または三角形状タイプの第3組合せタイプを含み、
前記演算工程は、第2組合せタイプおよび第3組合せタイプ毎に対となる部材をそれぞれ求めることを特徴とする請求項1記載のNC溶断における部材のレイアウト方法。 - レイアウト工程では、
配置された各部材間の空きエリアを検出し、当該空きエリアに部材を配置することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項記載のNC溶断における部材のレイアウト方法。 - レイアウト工程では、
配置された各部材をXY方向に移動させて、各部材間の空きエリアを減少させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載のNC溶断における部材のレイアウト方法。
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