JP3857367B2 - 流体制御器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は流体制御器に係り、その目的は長期に渡って安定したシール性を保つことができボルトの増し締めを必要としない流体制御器を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】
従来の流体制御器の一例を図7に基づいて説明する。
図7示の従来の流体制御器(A)においては、ダイヤフラム(B)がポリ四沸化エチレン樹脂(PTFE)からなる合成樹脂膜(C)とゴム膜(D)の2層で構成されており、これら合成樹脂膜(C)とゴム膜(D)は略同一形状とされ且つ同一ピッチの穴により位置決めされることにより弁本体(E)と弁箱(F)との間に挟持固定されているものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の構造の流体制御器(A)には以下に述べる課題が存在した。
すなわち、厚いゴム膜(D)を介して合成樹脂膜(C)を挟持固定しているので温度変化や弁の開閉の繰り返しにより応力緩和が生じ、そのため一定期間毎にボルト(G)の増し締めを必要としていた。
また、応力緩和によって弁の開閉中に合成樹脂膜(C)の周縁部が弁箱(F)上を滑るようになることから、合成樹脂膜(C)の磨耗によるシール性の劣化を引き起こしていた。
さらに、ゴム膜(D)の弾性によりボルト締め付けの完了が判断しにくいためボルト締め付けにトルクレンチを必要とするが、配管場所によってはトルクレンチが入らない場所や入っても作業性が悪い場所があり、ダイヤフラム交換時に適正なボルト締めを行うことができなかった。
【0004】
この発明は上記したような従来の課題に鑑みてなされたものであって、長期の使用でも応力緩和を起こさずにボルトの増し締めを必要とせず、合成樹脂膜が弁の開閉によって動くことがなく磨耗を防ぎシール性を保つことができ、しかもトルクレンチを使用せずとも適正トルクでボルト締めを行うことができる流体制御器の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するための手段として、請求項1の発明では、入口流路と出口流路を有する弁箱と、この弁箱と弁本体との間隙に挟持状態に固定されてなるダイヤフラムと、このダイヤフラムを伸縮させる操作機構とからなる流体制御器であって、前記ダイヤフラムは合成樹脂膜とこの合成樹脂膜よりも面積小とされたゴム膜とから構成されるとともに、前記合成樹脂膜がゴム膜の外周に設けられた挟持部材によりゴム膜を介さずに直接挟持されてなることを特徴とする流体制御器とした。
また請求項2の発明では、前記ゴム膜が合成樹脂膜に設けられた位置決め用穴よりも小さい円形とされてなることを特徴とする請求項1記載の流体制御器とした。
請求項3の発明では、前記ゴム膜が挟持部材よりも肉厚大とされてなることを特徴とする請求項1又は2記載の流体制御器とした。
請求項4の発明では、前記挟持部材が弁本体のダイヤフラム挟持部と一体に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至3記載の流体制御器とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するための手段として、請求項1の発明では、入口流路と出口流路を有する弁箱と、この弁箱と弁本体との間隙に挟持状態に固定されてなるダイヤフラムと、このダイヤフラムを伸縮させる操作機構とからなる流体制御器であって、前記ダイヤフラムは合成樹脂膜とこの合成樹脂膜よりも面積小とされたゴム膜とから構成されるとともに、前記合成樹脂膜がゴム膜の外周に該ゴム膜との間に隙間を有して設けられた挟持部材によりゴム膜を介さずに直接挟持されてなり、前記挟持部材と弁本体のダイヤフラム挟持部とは別体に形成されており、前記ゴム膜は前記挟持部材よりも肉厚大とされていることを特徴とする流体制御器とした。
また請求項2の発明では、前記ゴム膜が合成樹脂膜に設けられた位置決め用穴よりも小さい円形とされてなることを特徴とする請求項1記載の流体制御器とした。
【0007】
本発明に係る流体制御器(1)は、図1に示す如く、入口流路(2)と出口流路(3)を有する弁箱(4)と、この弁箱(4)と弁本体(5)との間隙に挟持状態に固定されてなるダイヤフラム(6)と、このダイヤフラム(6)を伸縮させる操作機構(7)とから構成される。
【0008】
ダイヤフラム(6)は、ゴム膜(8)とポリ四沸化エチレン樹脂(PTFE)等からなる合成樹脂膜(9)とから構成されており、合成樹脂膜(9)はゴム膜(8)の外周に設けられた挟持部材(10)によりゴム膜(8)を介さずに直接弁箱(4)との間に挟持されている。
【0009】
ゴム膜(8)は、図2に示すように、合成樹脂膜(9)に設けられた位置決め用穴(91)よりも小さい円形とされている。尚、図2中(14)は吊り金具である。
また、ゴム膜(8)の厚みは自然状態において挟持部材(10)よりも厚くなるように形成されている。
なおゴム膜(8)の材質は特に限定されず、耐寒性や屈曲性、腐食性などに優れた公知の天然ゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブタジエン・イソブチレン合成ゴム、ポリクロロプレンゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、ポリウレタンゴム、フッ素ゴム(FPM)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)などのゴムがいずれも好適に使用できる。
【0010】
挟持部材(10)は、図4に示すように、合成樹脂膜(9)と略同じ外形とされ且つゴム膜(8)をその内部に収めることができる円孔(11)を有している。また円孔(11)の外側には合成樹脂膜(9)の位置決め用穴(91)に対応する位置に貫通孔(12)が設けられている。
なお挟持部材(10)の材質は、弁の開閉によって変形することのない硬質部材であれば特に限定されないが、SUS等の金属材料から構成することが好ましい。
【0010】
上記したように、ダイヤフラム(6)のゴム膜(8)を合成樹脂膜(9)よりも小さく形成してゴム膜(8)を介さずに挟持部材(10)で直接合成樹脂膜(9)の周縁部を挟持するように構成することにより、温度変化や弁の開閉による応力緩和を防ぐことができ、ボルト(13)の締め付けが緩むことがない。
さらに、合成樹脂膜(9)の周縁部が挟持部材(10)で直接押さえられるので、弁の開閉時に合成樹脂膜(9)が弁箱(4)上を滑って動くことがない。
しかも、ボルト締め付け時においても、ゴム膜(8)が介在していないので締め付け完了時には急激にトルクが上昇しトルクレンチを使用せずとも締め付けの完了を容易に判断することができる。
【0011】
なお、本発明に係る流体制御器(1)においては、図5及び図6に示すように挟持部材(10)を弁本体(5)のダイヤフラム挟持部(51)と一体に形成する構成としてもよい。
このように挟持部材(10)を弁本体(5)のダイヤフラム挟持部(51)と一体に形成することにより、挟持部材(10)によりゴム膜(8)及び合成樹脂膜(9)を確実に位置決め固定することができるとともに製造コストを下げることができる。
【0012】
尚、図示例においてはダイヤフラム(6)を伸縮させる操作機構(7)を手動式に構成しているが、本発明に係る流体制御器の操作機構(7)は図示例に何ら限定されるものではなく、他の操作機構、例えばコンプレッサーとスプリングを利用する公知の空圧作動式操作機構であってもよい。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明は、入口流路と出口流路を有する弁箱と、この弁箱と弁本体との間隙に挟持状態に固定されてなるダイヤフラムと、このダイヤフラムを伸縮させる操作機構とからなる流体制御器であって、前記ダイヤフラムは合成樹脂膜とこの合成樹脂膜よりも面積小とされたゴム膜とから構成されるとともに、前記合成樹脂膜がゴム膜の外周に該ゴム膜との間に隙間を有して設けられた挟持部材によりゴム膜を介さずに直接挟持されてなり、前記挟持部材と弁本体のダイヤフラム挟持部とは別体に形成されており、前記ゴム膜は前記挟持部材よりも肉厚大とされていることを特徴とする流体制御器であるから、以下に述べる効果を奏する。
【0014】
すなわち、ダイヤフラムのゴム膜が合成樹脂膜よりも小さく形成されゴム膜を介在せずに挟持部材で直接合成樹脂膜の周縁部を挟持するように構成されているので、強固且つ均一に合成樹脂膜を固定することができしかも温度変化や弁の開閉によって応力緩和が生じボルトの締め付けが緩くなることが無く、従って定期的にボルトを増し締めする必要がなく保守点検が容易である。
また、ゴム膜の締め付け量は挟持部材の厚みで容易に調節することができる。さらに、合成樹脂膜の周縁部が挟持部材により直接押さえられるので、弁の開閉時に合成樹脂膜が動くことがなく合成樹脂膜の磨耗を抑えることができ長期間に渡って優れたシール性を保つことができる。
しかもボルト締め付け時においても、ゴム膜が介在していないため締め付け完了時には急激にトルクが上昇し、トルクレンチを使用せずとも締め付けの完了を容易に判断することができ、ダイヤフラム交換時の作業性に極めて優れる。
さらに、ゴム膜の締め付け量の調節が容易であるとともにゴム膜を確実に変形させることができシール性に優れたものとなる。
【0015】
請求項2に係る発明は、前記ゴム膜が合成樹脂膜に設けられた位置決め用穴よりも小さい円形とされてなることを特徴とする請求項1記載の流体制御器であるから、ゴム膜を介在させずに挟持部材で直接合成樹脂膜の周縁部を挟持することができるとともにゴム膜及び挟持部材の形状を単純で製造が容易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流体制御器の一実施例を示す部分断面図である。
【図2】本発明に係る流体制御器のダイヤフラムの平面図である。
【図3】図2の断面図である。
【図4】挟持部材の平面図である。
【図5】挟持部材の別の実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る流体制御器の別の実施例を示す部分断面図である。
【図7】従来の流体制御器の一実施例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 流体制御器
2 入口流路
3 出口流路
4 弁箱
5 弁本体
51 ダイヤフラム挟持部
6 ダイヤフラム
7 操作機構
8 ゴム膜
9 合成樹脂膜
91 位置決め用穴
10 挟持部材
Claims (2)
- 入口流路と出口流路を有する弁箱と、この弁箱と弁本体との間隙に挟持状態に固定されてなるダイヤフラムと、このダイヤフラムを伸縮させる操作機構とからなる流体制御器であって、前記ダイヤフラムは合成樹脂膜とこの合成樹脂膜よりも面積小とされたゴム膜とから構成されるとともに、前記合成樹脂膜がゴム膜の外周に該ゴム膜との間に隙間を有して設けられた挟持部材によりゴム膜を介さずに直接挟持されてなり、前記挟持部材と弁本体のダイヤフラム挟持部とは別体に形成されており、前記ゴム膜は前記挟持部材よりも肉厚大とされていることを特徴とする流体制御器。
- 前記ゴム膜が合成樹脂膜に設けられた位置決め用穴よりも小さい円形とされてなることを特徴とする請求項1記載の流体制御器。
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JP28761996A JP3857367B2 (ja) | 1996-10-08 | 1996-10-08 | 流体制御器 |
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JP28761996A JP3857367B2 (ja) | 1996-10-08 | 1996-10-08 | 流体制御器 |
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JPH10115377A JPH10115377A (ja) | 1998-05-06 |
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JP (1) | JP3857367B2 (ja) |
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CN106090293B (zh) * | 2016-06-08 | 2018-09-18 | 北京控制工程研究所 | 一种膜片式自锁阀双向承压结构 |
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1996
- 1996-10-08 JP JP28761996A patent/JP3857367B2/ja not_active Expired - Fee Related
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