JP3856053B2 - 直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置およびその制御方法 - Google Patents

直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置およびその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一定電圧一定周波数の交流電圧から任意の振幅および周波数の交流電圧に変換する電力変換装置に関し、特に多重パルス幅変調サイクロコンバータ(以下多重PWMサイクロコンバータと称する)装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
PCT/JP96/02495に開示されている多重3相PWMサイクロコンバータ方式の電力変換装置では、複数個の3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータ(以下、3相/単相PWMサイクロコンバータと称する)で1個のユニットが構成されている。この場合、入力電流を高調波を含まない正弦波に制御するためには、各3相/単相PWMサイクロコンバータの入力電源電圧の振幅を同じに設定することが必要である。
図2(a)は1個の3相/単相PWMサイクロコンバータの3相入力電源相電圧er ,es およびet の波形を示している。同図(b)は(a)の最大入力電源相電圧emax および図の負方向の最大相電圧値を最小入力電源相電圧と定義したときの最小電源相電圧emin を示している。同図(c)は(b)の最大入力電源相電圧emax と最小入力電源相電圧emin の差Δeの変化を示している。ここでΔeは変動するので、Δeの最大値をmax(Δe)とし、Δeの最小値をmin(Δe)とする。このとき、入力電源電圧の位相に関係なく、出力できる電圧値はmin(Δe)以下である。すなわち、1個の3相/単相PWMサイクロコンバータにおける出力電圧指令の最大値はmin(Δe)である。このmin(Δe)は入力電源線間電圧の最大値すなわちmax(Δe)の0.866倍である。よって、1個の3相/単相PWMサイクロコンバータの入力電源線間電圧の最大値に対するその3相/単相PWMサイクロコンバータが出力できる最大電圧の比(以下入出力電圧比と称する)は0.866である。
【0003】
従来の多重PWMサイクロコンバータの制御方法では、1個のユニットの3相/単相PWMサイクロコンバータの瞬時出力電圧指令値は全部同じである。すなわち、各3相/単相PWMサイクロコンバータ1〜nの出力電圧指令値をVi *とし、3相/単相PWMサイクロコンバータ1〜nで構成するユニットの総出力電圧指令値をV*とすれば、
i *=(V* /n),i=1,2,・・・,nとなる。
前述したように、
i * min(Δei )=min(Δe)
となる。よって、
* =V1 *+V2 *+・・・+Vn * n×min(Δe)
=0.866×n×max(Δe)
となる。よって、ユニットの総出力電圧指令の最大値(以下max(V* )と称する)はmax(Δe)の0.866×n倍であって、
max(V* )=n×min(Δe)=0.866×n×max(Δe)となる。すなわち、1個の3相/単相PWMサイクロコンバータの入力電源線間電圧の最大値のn倍に対するそのn個の3相/単相PWMサイクロコンバータが構成しているユニットが出力できる最大総電圧の比(以下総入出力電圧比と称する)は0.866である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の制御方法では、多重3相PWMサイクロコンバータの総入出力電圧比が0.866であって、多重3相PWMインバータの総入出力電圧比0.9549に比べて低く、同じ規模のスイッチで構成した場合、システム容量が低いという欠点がある。
本発明の目的は、多重PWMサイクロコンバータの総入出力電圧比を増大させ、システムを小型化した電力変換装置を実現する多重PWMサイクロコンバータの制御方法および装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法は、
一定電圧一定周波数の交流電圧から任意の振幅および周波数の交流電圧に変換する電力変換装置の制御方法であって、
mを相数とすると1組の1次巻線とm×n(m=1,2,3,・・・,n=2,3,4,・・・)組の2次巻線を持った1個の3相トランスと、前記2次巻線とそれぞれ接続するm×n個の3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータとを備え、
前記3相トランスの前記1次巻線は外部の交流電源と接続し、前記2次巻線は前記3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータを含めてn組を1ユニットとするmユニットに編成され、各ユニット内の前記2次巻線のj組目とj+1組目の間の電気角をθj とし、θj (j=1,2,・・・,n−1)を所要の角度とし、かつ前記mユニットの同順位の2次巻線が互いに対応して、かつ各ユニットにおいて前記3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータを含めたn個のグループを構成するように接続され、
前記3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータは、前記3相トランスの前記2次巻線と接続する3相交流端子と、外部に接続する単相交流端子とを有し、
同一の前記ユニット内の3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの単相交流端子は直列に接続され、前記ユニットの一方の端子は、m組の前記ユニット間で接続され、他の一方のm個の端子は駆動対象である外部のm個の入力端子に接続されている多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法において、
同じユニットでは、n個の3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの単相交流端子に出力される交流出力電圧が、同位相になり、m組のユニット間では基本波電圧位相の電気角が互いに任意の角度異なる位相となるように制御し、
1組の前記ユニットでは、m組の前記ユニット間の接続の中心から第i段目(i=1,2,・・・,n)の3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの最大入力電源相電圧と最小入力電源相電圧の瞬時値の差をΔei とし、(Δe1 +Δe2 +・・・+Δen )/nをΔeとし、前記ユニットの出力電圧指令値をV* とし、前記ユニットの第i段目(i=1,2,・・・,n)の3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの出力電圧指令値をVi *とした時、出力電圧指令Vi *
i *=(V* /n)×(ΔeiΔe
と計算し出力する。
【0006】
本発明の多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置は、
mを相数とすると1組の1次巻線とm×n(m=1,2,3,・・・,n=2,3,4,・・・)組の2次巻線を持った1個の3相トランスと、前記2次巻線とそれぞれ接続するm×n個の3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータとを備え、
前記3相トランスの前記1次巻線は外部の交流電源と接続し、前記2次巻線は前記3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータを含めてn組を1ユニットとするmユニットに編成され、各ユニット内の前記2次巻線のj組目とj+1組目の間の電気角をθj とし、θj (j=1,2,・・・,n−1)を所要の角度とし、かつ前記mユニットの同順位の2次巻線が互いに対応して、かつ各ユニットにおいて前記3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータを含めたn個のグループを構成するように接続され、
前記3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータは、前記3相トランスの前記2次巻線と接続する3相交流端子と、外部に接続する単相交流端子とを有し、
同一の前記ユニット内の3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの単相交流端子は直列に接続され、前記ユニットの一方の端子は、m組の前記ユニット間で接続され、他の一方のm個の端子は駆動対象である外部のm個の入力端子に接続され、
同じ前記ユニットでは、n個の前記3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの前記単相交流端子に出力される交流出力電圧が、同位相になり、m組の前記ユニット間では基本波電圧位相の電気角が互いに任意な角度異なる位相となるように制御され、1組の前記ユニットでは、m組の前記ユニット間の接続の中心から第i段目(i=1,2,・・・,n)の3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの最大入力電源相電圧と最小入力電源相電圧の瞬時値の差をΔei とし、(Δe1 +Δe2 +・・・+Δen )/nをΔeとし、前記ユニットの出力電圧指令値をV* とし、このユニットの第i段目(i=1,2,・・・,n)の3相/単相パルス幅変調サイクロコンバータの出力電圧指令値をVi *とした時、出力電圧指令Vi *
i *=(V* /n)×(ΔeiΔe
と計算し出力される。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の多重PWMサイクロコンバータ装置の第1実施例(以下例1と称する)の構成図、図2(a)は3相/単相サイクロコンバータの入力電源相電圧の波形図、同図(b)は(a)の最大入力電源相電圧と最小入力電源相電圧の波形図、同図(c)は(b)の最大入力電源相電圧と最小入力電源相電圧の差Δeの変化を示す図、図3は例1における1ユニットの各信号の波形図である。
図1の多重PWMサイクロコンバータ装置は3相トランス20と3相/単相PWMサイクロコンバータ1、2、・・・、12とからなり、交流入力電源13に接続されて交流電動機15を駆動するように構成されている。
【0008】
一般には多重PWMサイクロコンバータ装置は3相/単相PWMサイクロコンバータをm×n個の組み合わせた構成となるが、図1ではm=3,n=4の例を示している。例1で12個の3相/単相PWMサイクロコンバータ1、2、・・・、12の交流端子r,s,tはそれぞれ3相トランス20の12組の2次巻線21、22、23、・・・、32に接続されている。3相トランス20は1組の1次巻線14と12組の2次巻線21、22、・・・、32を持ち、1次巻線14は交流電源13に接続される。
n個(例1では4個)の3相/単相PWMサイクロコンバータを1ユニットとして全体を3ユニットで構成する(例1では1〜4をユニット17と、5〜8をユニット18と、9〜12をユニット19とする)。各ユニット内のそれぞれの単相交流端子a,bは直列に接続され、両端のa,b何れかの端子(図1ではb)は3組のユニット間でスター接続され、他の3個の端子(図1ではa)は駆動対象である交流電動機15の3個の入力端子(c)に接続される。以上の組み合わせにより、3相入力、3相出力の多重PWMサイクロコンバータ方式の電力変換装置が構成されている。
【0009】
同一ユニット内のn個の3相/単相PWMサイクロコンバータ(例1では1〜4、5〜8、9〜12)の単相交流端子a,bに出力される交流出力の基本波電圧が同位相になるように制御され、3組のユニット間は基本波電圧位相の電気角がお互いに120°位相の異なる交流出力電圧を発生するように制御される。
各3相/単相PWMサイクロコンバータ1、2、・・・、12はそれぞれ単相負荷となるので、電源側の負荷バランスを図るため、3相トランス20の2次巻線は3組のユニットのそれぞれの1〜n番目の3相/単相PWMサイクロコンバータ同順位のものを1グループにとしたnグループに分け(例1では21、25、29と22、26、30と23、27、31と24、28、32の4グループ)各グループ内の誘起電圧位相が等しくなるように同一条件で、かつ各グループ間の位相差θj (j=1,2,・・・,n−1)が60°÷k(1k≦n)あるいは0°となるように巻線を施す(例1ではk=n=4,θ1 =θ2 =θ3 =15°である)。例1では3相トランス20の1次巻線14はデルタ接続に、第1のグループの2次巻線24、28、32はデルタ接続で1次巻線14に対し電気角が同じであり、第2のグループの2次巻線23、27、31は千鳥接続で1次巻線14に対し電気角15°遅れに、第3のグループの2次巻線22、26、30はスター接続で1次巻線14に対し電気角30°遅れに、第4のグループの2次巻線21、25、29は千鳥接続で1次巻線14に対し電気角45°遅れに巻線されている。
【0010】
例1では各ユニット17、18、19の出力電圧指令をそれぞれV* U、V* V、V* Wとする。V* U、V* V、V* Wは3相対称正弦波である。各3相/単相PWMサイクロコンバータ1、2、・・・、12の出力電圧指令をそれぞれV1* 、V2* 、V3* 、V4* 、V5* 、V6* 、V7* 、V8* 、V9* 、V10* 、V11* 、V12* とする。各3相/単相PWMサイクロコンバータ1、2、・・・、12の最大入力電源相電圧と最小入力電源相電圧の瞬時値の差をそれぞれΔe1 ,Δe2 ,Δe3 ,Δe4 ,Δe5 ,Δe6 ,Δe7 ,Δe8 ,Δe9 ,Δe10,Δe11,Δe12とする。また、各ユニット17、18、19内の各3相/単相PWMサイクロコンバータのΔeの平均値をそれぞれΔe 17Δe 18Δe 19として
Δe 17=(Δe1 +Δe2 +Δe3 +Δe4 )/4
V1* =(V* U/4)×(Δe1Δe 17
V2* =(V* U/4)×(Δe2Δe 17
V3* =(V* U/4)×(Δe3Δe 17
V4* =(V* U/4)×(Δe4Δe 17
Δe 18=(Δe5 +Δe6 +Δe7 +Δe8 )/4
V5* =(V* V/4)×(Δe5Δe 18
V6* (V* V/4)×(Δe6Δe 18
V7* (V* V/4)×(Δe7Δe 18
V8* (V* V/4)×(Δe8Δe 18
Δe 19=(Δe9 +Δe10+Δe11+Δe12)/4
V9* =(V* w/4)×(Δe9Δe 19
V10* =(V* w/4)×(Δe10Δe 19
V11* =(V* w/4)×(Δe11Δe 19
V12* =(V* w/4)×(Δe12Δe 19
とする。
【0011】
図3に例として例1の場合のユニット17のΔe1 ,Δe2 ,Δe3 ,Δe4Δe 17およびV1* 、V2* 、V3* 、V4* 、V* U/4を示す。ここでV* U/4はユニット17の各3相/単相PWMサイクロコンバータの出力電圧指令の平均値である。この多重PWMサイクロコンバータ装置の制御方法では1個のユニットの各3相/単相PWMサイクロコンバータのΔeの瞬時値によって各の3相/単相PWMサイクロコンバータの出力電圧指令の瞬時値を決め、すなわち、Δeが大きい3相/単相PWMサイクロコンバータの出力電圧指令を大きくする。逆に、Δeが小さいの方の指令を小さくする。
そのようにすると、
i *≦Δei ,i=1,2,3,4
* U =V1 *+V2 * +V3 *+V4 *≦Δe1 +Δe2 +Δe3 +Δe4 =4×(Δe1 +Δe2 +Δe3 +Δe4 )/4=4×Δe 17
となる。上式より、1個のユニットの総出力電圧の指令値が各3相/単相PWMサイクロコンバータのΔeの平均値(以下Δeと称する)のn倍を超えられないこととなる。すなわち、max(V* )はΔeの最小値(以下min(Δe)と称す)のn(例1ではn=4)倍と等しく、
max(V* )=n×min(Δe)=p×n×max(Δe)
となる。なお、p[=min(Δe)/max(Δe)]は1個のユニットの各3相/単相PWMサイクロコンバータのΔeの平均値の最小値と1個の3相/単相PWMサイクロコンバータのΔeの最大値との比である。上式より、pは総入出力電圧比と等しい。例1では、総入出力電圧比はΔe 17の最小値とΔe1 (あるいはΔe2 、Δe3 、Δe4 )の最大値の比(0.95)となる。
【0012】
また1個のユニットでは、各3相/単相PWMサイクロコンバータの出力電圧指令の波形は総出力電圧指令の波形(例1は正弦波)と異るが、同ユニットの各3相/単相PWMサイクロコンバータ出力電圧指令の平均値の波形は総出力電圧の波形と同じである。
図4は本発明の多重PWMサイクロコンバータ装置の第2実施例(以下例2と称する)の構成図、図5は例2における1ユニットの各信号の波形図である。
例2の多重PWMサイクロコンバータ装置は、図1の例1の3相トランス20を3相トランス40に、例1の3相トランス20の1次巻線14を3相トランス40の1次巻線16に、例1の3相トランス20の2次巻線21〜32を3相トランス40の2次巻線41〜52に変更したもので、駆動対象15と3相/単相PWMサイクロコンバータ1〜12と交流電源13は図1と同じである。
【0013】
例2と例1の異るところは3相トランス40の2次巻線の構成である。例2の場合には、3相トランス40の2次巻線は3組のユニットのそれぞれの1〜n番目の3相/単相PWMサイクロコンバータ同順位のものを1グループにとしたnグループに分け(例2では41、45、49と42、46、50と43、47、51と44、48、52の4グループ)、またn個のグループをkセットに分け(1≦k≦n)、各セット内の誘超電圧位相が等しくなるように同一条件で、かつ各セット間では60°÷kの位相差となるように巻線を施す。(例2ではn=4,k=2,θ1 =0°,θ2 =30°,θ3 =0°である)。
例2では3相トランス40の1次巻線16はデルタ接続に、第1のグループの2次巻線44、48、52と第2のグループの2次巻線43、47、51はデルタ接続で1次巻線16に対し電気角が同じであり、第3のグループの2次巻線42、46、50と第4のグループの2次巻線41、45、49はスター接続で1次巻線16に対し電気角30°遅れに巻線されている。
【0014】
例2では、各3相/単相PWMサイクロコンバータの制御方法すなわち各3相/単相PWMサイクロコンバータの出力電圧指令の計算は例1と同じである。
図5に例として例2の場合のユニット17のΔe1 、Δe2 、Δe3 、Δe4 Δe 17およびV1* 、V2* 、V3* 、V4* 、V* U/4を示す。この場合には、Δe1 =Δe2 、Δe3 =Δe4 、V1* =V2* 、V3* =V4* となり、総入出力電圧比はΔe 17の最小値とΔe1 (あるいはΔe2 、Δe3 、Δe4 )の最大値の比(0.933)となる。
例1のn(n=4)と例2のn(n=4)が同じであるが、総入出力電圧比は例1の場合0.95で、例2の場合0.933である。しかし、例2の場合には3相トランスの1次巻線の電流波形の高次高調波は例1の場合より小さい。
【0015】
例1、例2の実施例において説明したように、本発明の多重PWMサイクロコンバータ装置において、総入出力電圧比は1個のユニットの各3相/単相PWMサイクロコンバータのΔeの平均値(Δe)の最小値と1個の3相/単相PWMサイクロコンバータのΔeの最大値の比pとなる。図6にk=2,3,4,8の場合の1個のユニットの各3相/単相PWMサイクロコンバータのΔeの平均値(Δe)が太い実線で示されている。
また、kに対応する総入出力電圧比の値を表1に示す。
【0016】
【表1】
Figure 0003856053
この表にみるように、n,kが無限大の場合には、総入出力電圧比は0.9549となって、多重PWMインバータの総入出力電圧比と同じ値となる。k=4の場合は多重PWMインバータの総入出力電圧比とほぼ同じである。また、k=2の場合でも、総入出力電圧比が0.933となり、総入出力電圧比の増加が実現されている。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、3相/単相PWMサイクロコンバータの出力電圧の位相を制御し、また、1個のユニットの3相/単相PWMサイクロコンバータの出力電圧指令の瞬時値を、最大入力電源相電圧と最小入力電源相電圧の瞬時値の差Δeが大きいときは大きく、逆にΔeが小さいときは小さく計算して出力することにより、多重PWMインバータに匹敵する総入出力電圧比が実現するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多重PWMサイクロコンバータ装置の第1実施例の構成図である。
【図2】(a)は3相/単相サイクロコンバータの入力電源相電圧の波形図、(b)は(a)の最大入力電源相電圧と最小入力電源相電圧の波形図、(c)は(b)の最大入力電源相電圧と最小入力電源相電圧の差Δeの変化を示す図である。
【図3】図1における1ユニットの各信号の波形図である。
【図4】本発明の多重PWMサイクロコンバータ装置の第2実施例の構成図である。
【図5】図4における1ユニットの各信号の波形図である。
【図6】図1および図4における1個のユニット内の各3相/単相PWMサイクロコンバータのΔeの平均値を示す図である。
【符号の説明】
1、2、・・・、12 3相/単相PWMサイクロコンバータ
13 交流電源
14、16 1次巻線
15 交流電動機
17、18、19 ユニット
20、40 3相トランス
21、22、・・・32、41、42、・・・、52 2次巻線

Claims (20)

  1. 相互に絶縁された交流電源を入力とする各パルス幅変調サイクロコンバータ装置の出力をn個(nは2以上)直列接続して構成した出力相を1以上備える直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置であって、
    1つの出力相を構成する前記各交流電源のうち、少なくとも2以上の交流電源は相互に電気角位相差を有し、
    前記相互に電気角位相差を有する交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対し、前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧の大小関係に基づいて互いに異なる電圧を出力させる直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置。
  2. 前記相互に電気角位相差を有する交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対し、前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧に基づく大小関係を有した電圧を出力させることを特徴とする請求項記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置。
  3. 前記1つの出力相を構成する各パルス幅変調サイクロコンバータ装置に同位相の交流電圧を出力させることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置。
  4. 相互に絶縁された交流電源を入力とする各パルス幅変調サイクロコンバータ装置の出力をn個(nは2以上)直列接続して構成した出力相を1以上備える直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置であって、
    1つの出力相を構成する前記各交流電源のうち、少なくとも2以上の交流電源は相互に電気角位相差を有し、
    前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧に基づいて、前記相互に電気角位相差を有する交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対し、互いに異なる電圧指令を出力する直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置。
  5. 前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧の大小関係に基づいて、前記相互に電気角位相差を有する交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対し、互いに異なる電圧指令を出力することを特徴とする請求項記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置。
  6. 前記相互に電気角位相差を有する交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対し、前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧に基づく大小関係を有した電圧指令を出力することを特徴とする請求項記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置。
  7. 1つの出力相を構成する前記各交流電源の最大線間電圧の合計と各交流電源の最大線間電圧との比率に基づいて、1つの出力相を構成する各パルス幅変調サイクロコンバータ装置に対して電圧指令を出力することを特徴とする請求項記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置。
  8. 1つの出力相を構成する各パルス幅変調サイクロコンバータ装置に同位相の交流電圧指令を出力することを特徴とする請求項ないし請求項のいずれか1項に記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置。
  9. 1つの出力相を構成する前記各交流電源は相互に60度÷k(1≦k≦n)の電気角位相差を有することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置。
  10. 1つの出力相を構成する前記各交流電源につき、他の相も前記各交流電源と同位相の交流電源を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置。
  11. 相互に絶縁された交流電源を入力とする各パルス幅変調サイクロコンバータ装置の出力をn個(nは2以上)直列接続して構成した出力相を1以上備える直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置において、
    1つの出力相を構成する前記各交流電源のうち、少なくとも2以上の交流電源は相互に電気角位相差を設定し、
    前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧に基づいて、前記相互に電気角位相差を有する交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対して互いに異なる電圧を出力させることを特徴とする直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法。
  12. 前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧の大小関係に基づいて、前記相互に電気角位相差を有する交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対して互いに異なる電圧を出力させることを特徴とする請求項11記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法。
  13. 前記相互に電気角位相差を有する各交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対し、前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧に基づく大小関係を有した電圧を出力させることを特徴とする請求項11記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法。
  14. 前記1つの出力相を構成する各パルス幅変調サイクロコンバータ装置に同位相の交流電圧を出力させることを特徴とする請求項11ないし請求項13のいずれか1項に記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法。
  15. 相互に絶縁された交流電源を入力とする各パルス幅変調サイクロコンバータ装置の出力をn個(nは2以上)直列接続して構成した出力相を1以上備える直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置において、
    1つの出力相を構成する前記各交流電源のうち、少なくとも2以上の交流電源について相互に電気角位相差を設定し、
    前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧に基づいて、前記相互に電気角位相差を有する交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対して互いに異なる電圧指令を出力し、
    前記電圧指令に基づいて前記パルス幅変調サイクロコンバータ装置を運転することを特徴とする直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法。
  16. 前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧の大小関係に基づいて、前記相互に電気角位相差を有する交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対して互いに異なる電圧指令を出力することを特徴とする請求項15記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法。
  17. 前記相互に電気角位相差を有する交流電源を入力とするパルス幅変調サイクロコンバータ装置に対して、前記相互に電気角位相差を有する各交流電源の最大線間電圧に基づく大小関係を有した電圧指令を出力することを特徴とする請求項15記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法。
  18. 1つの出力相を構成する前記各交流電源の最大線間電圧の合計と各交流電源の最大線間電圧との比率に基づいて、1つの出力相を構成する各パルス幅変調サイクロコンバータ装置に電圧指令を出力することを特徴とする請求項15記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法。
  19. 前記1つの出力相を構成する各パルス幅変調サイクロコンバータ装置に同位相の交流電圧指令を出力することを特徴とする請求項15ないし請求項18のいずれか1項に記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法。
  20. 1つの出力相を構成する前記各交流電源は相互に60度÷k(1≦k≦n)の電気角位相差を有するように設定したことを特徴とする請求項11ないし請求項19のいずれか1項に記載の直列多重パルス幅変調サイクロコンバータ装置の制御方法。
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