JP3855743B2

JP3855743B2 - Composition for processing meat, emulsified dispersion for processing meat and processed meat

Info

Publication number: JP3855743B2
Application number: JP2001345183A
Authority: JP
Inventors: 雄三木曾; 晋也大野
Original assignee: NOF Corp
Current assignee: NOF Corp
Priority date: 2001-11-09
Filing date: 2001-11-09
Publication date: 2006-12-13
Anticipated expiration: 2021-11-09
Also published as: JP2003144096A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食肉加工用組成物、前記食肉加工用組成物と水中油滴乳化液組成物を併用した食肉加工用乳化分散液、その用途及び製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、脂身が少なく低価な食肉を味覚的にジューシーかつソフトな食感に改良させて、よりおいしくしようとする試みは数多くなされている。この食肉を改良させる技術としては、食肉に様々なゲル化剤及び熱凝固性タンパク質等を添加することで保水性を向上させ、本来含有する油脂をさらに追加して注入して食感を改善させている。例えば、先行技術としては、次の（１）〜（１０）の公報が挙げられる。
（１）特開昭４７−２８１７０号公報；組織を持ったタンパク質食品の風味及び保水性を改良する方法、
（２）特開昭５５−１４４８６９号公報；エマルションの注入による食肉魚肉加工法、
（３）特開昭５６−１０２７６７号公報；蛋白質を強化した赤身肉、
（４）特開昭５９−１６２８５３号公報；霜降り状食肉の製造方法、
（５）特開昭６０−４１４６７号公報；畜肉または魚肉類への油脂注入加工方法、
（６）特開平０１−１４４９６１号公報；食肉製品用ピックル液、
（７）特開平０５−１０３６３３号公報；食肉加工品の製造方法及び注入液、
（８）特開平０５−２６０９２７号公報；食品加工品用ピックル液組成物及び食肉加工製品、
（９）特開平１０−９９０５１号公報；加工生肉、
（１０）特開平１０−３３６９９９号公報；食肉加工用水中油滴型乳化液、該乳化液を注入した食品加工製品及びその製造方法。
前記の（１）の技術では、組織状タンパク質によって改善される肉の保水性が、それほど大きくないため、ジューシー感の改良効果としては不十分であった。前記の（２）、（６）、（７）の技術では、水中油滴型乳化液を注入することにより、油脂分が付与されるために、ジューシー感を向上させることは可能であるが、注入した油分及び水分が、調理時にドリップとして流出する量も多く、保持力が悪いために食感改良効果も小さいという点が問題であった。
前記の（３）の技術では、タンパク質含量の強化には効果的であるが、その赤身と脂肪乳状液とを結合させて得られる製品は、加熱調理時のドリップを抑制する手段とはかけ離れたものであって、ドリップの抑制効果を期待できるものではなかった。
前記の（４）、（５）の技術である熱凝固性タンパク溶液あるいはタンパク凝固剤を添加する方法は、食肉の硬さに関与している筋原線維タンパク質や結合組織タンパク質の収縮を抑制することによって、食肉の硬さを改善させることは可能であるが、加熱調理時のドリップ抑制効果に関しては不十分であるため、ジューシー感の付加を与える効果は低いという問題点があった。
前記の（８）の技術であるカードラン系の糊料を用いて食肉加工用ピックル液を調製した場合、カードランの使用量によってピックル液の粘度が著しく高くなり、ピックルインジェクターの注入針の目詰まりを引き起こしてしまう原因となる。このため、インジェクション用ピックル液として添加できる量に制限がある欠点があった。
前記の（９）の技術では、澱粉とデキストリンを併用して加工生肉の処理しており、澱粉の添加によって加熱調理おける歩留まり向上効果は見られるが、この効果を得るためには、ピックル液に対してかなりの添加量を必要とする。このため、澱粉特有な風味と味が感じられるようになり、食肉本来の味が損なわれる可能性があった。
前記の（１０）の技術では、油脂添加及び加工澱粉を注入することにより、ジューシー感及び歩留まり向上という点において極めて改良することができるが、その効果を得るためには、前記の（９）と同様にかなりの加工澱粉の添加量を必要とするという問題点があった。
【０００３】
したがって、食用加工澱粉は、加熱後の状態が膨張した糊状であるため、それを大量に用いた場合には、その糊状の食感によって食肉とは異なる食感を感じてしまう。熱凝固性を有する卵白加工品は、加熱によって適度なゲル化を形成する。しかし、そのゲルは、保水性が極めて低く、また卵白加工品のみを用いた場合、ゲル化状態を形成させるのに、かなりの添加量が必要である。食用加工澱粉と卵白加工品を併用した場合、相乗効果によって各欠点を補うことできるが、肉線維間内で熱不可逆性のゲルを形成させるために一定以上の食用加工澱粉と熱凝固性の卵白加工品を添加しないと効果的な歩留の向上の効果が認められないという問題があり、必ずしも満足できる状態になかった。依然、食肉とは異なる風味を損なってしまう量の添加が必要であり、水中油滴型乳化液を併用した場合、その添加量では溶解性等の問題も生じる。
また、インジョクション工程において食肉に注入する場合には、低温における作業でもピックルインジェクターの注入針の目詰まりが生じる等の問題があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第１の目的は、脂身の少ない食肉において加熱調理後のドリップの抑制とソフト感かつジューシー感等の食感を改善する、食用加工澱粉と、卵白加工品と、カルシウム塩とを主成分とする、食肉加工用組成物を提供することにある。
本発明の第２の目的は、食用油脂と水等を主成分とする油脂乳化液に、さらに、前記の食肉加工用組成物を配合してなる食肉加工用乳化分散液を提供することにある。
本発明の第３の目的は、ドリップを抑制し、ジューシー感の優れた食肉と油脂と前記の食肉加工用組成物を配合してなる加工食肉を提供することにある。
本発明の第４の目的は、前記の食肉加工用組成物の製造方法を提供することにある。
本発明の第５の目的は、前記の食肉加工用乳化分散液の製造方法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、こうした問題点を解決すべく鋭意検討した結果、特定の食用加工澱粉と卵白加工品及びカルシウム塩の３種を併用することにより、従来の肉の改質に用いた時の各々の短所を補うことができ、食肉加工用組成物として少ない添加量で改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。またさらに、動物油脂を微粒子状に分散させた水中油滴型乳化液に本発明の食肉加工用組成物を配合することによって、より改善する知見を得て、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、次に示す［１］〜［３］である。
［１］食用加工澱粉と、乾燥卵白６０〜７０重量比に乳タンパク質を３０〜４０重量比になるようにした混合物である卵白加工品と、カルシウム塩とを主成分とし、前記の成分の重量比が、５０〜７０：２５〜４０：５〜１０であることを特徴とする加熱調理用食肉加工に使用するピックル液用組成物。
［２］食用油脂と水を主成分とする油脂乳化液８０〜９８重量部に、さらに、前記［１］のピックル液用組成物を２〜２０重量部となるように配合してなる加熱調理用食肉加工に使用するピックル液。
［３］食肉に前記［２］のピックル液を注入してなる加熱調理用食肉。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明の食肉加工組成物は、食用加工澱粉と卵白加工品及びカルシウム塩を主成分とする３種を組み合わせ用いることを特徴とし、さらに、前記食肉加工組成物は、食用加工澱粉：卵白加工品：カルシウム塩の重量比が、５０〜７０：２５〜４０：５〜１０である。本発明に用いる食用加工澱粉としては、小麦澱粉、ワキシーコーン（もちとうもろこし）スターチ、コーン（とうもろこし）スターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉の加工澱粉などが挙げることができる。より好ましくは、加熱調理時に膨張することにより、加熱時のドリップを抑える目的で添加されるため、糊化開始温度が低いものが挙げられ、例えば、米澱粉（糊化開始温度約６４℃）、馬鈴薯澱粉（糊化開始温度約６６℃）が挙げられる。前記食肉加工組成物は、食用加工澱粉；卵白加工品：カルシウム塩の重量比の５０〜７０：２５〜４０：５〜１０で、食用加工澱粉が５０より少ない場合は、十分な保水効果が得られず、７０より多い場合は、澱粉特有な風味と味が感じられるようになり、食肉本来の味が損なわれる。また卵白加工品が２５より少ない場合は、セル構造状のゲルを形成しにくく、４０より多い場合は、食肉本来の食味と風味をそこなってしまう。またさらにカルシウム塩が５より少ない場合は、効果的な凝集反応が得られず、１０より多く添加しても作用として効果がない。
【０００７】
本発明に用いる卵白加工品としては、乾燥卵白あるいは乾燥卵白と乳タンパク質の混合物などが挙げられる。ピックル液を調製する工程を考慮すると、乾燥卵白は、優れた熱凝固性を有する点から好ましいが、成分が乾燥卵白のみの場合には、ピックル液に溶解する際に泡立ちやすいため、作業性が劣る。そのため、卵白加工品として使用する場合、乾燥卵白６０〜７０重量比に乳タンパク質を３０〜４０重量比になるようにした混合物の方がより好ましい。
【０００８】
本発明で用いるカルシウム塩としては、例えば、乳酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸三カルシウム及び炭酸カルシウムが挙げられる。これらの群より選ばれた１種ないし２種以上から用いることができる。特に、微粒子で溶解性に優れ、食肉の風味を損なわない乳酸カルシウムが最も好ましい。
【０００９】
本発明の食肉加工用組成物等の対象としての食用肉は、牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉、馬肉、鹿肉等が挙げられ、それらの挽き肉加工製品に添加して使用することも可能である。より好ましくは、豚肉、牛肉、鶏肉である。
【００１０】
本発明の食肉加工用組成物の製造方法は、特に限定されないが、所定量の食用加工澱粉、卵白加工品及び乳酸カルシウムを、直接粉体混合機に投入し、均質に混合する。前記の粉体混合機としては、例えば、回転揺動形混合機（(株)愛知電機工作所）が挙げられる。
【００１１】
前記の方法で調製された食肉加工用組成物は、そのまま食肉と混合して用いてもよいし、後述のように水中油型乳化液に添加して、用いてもよい。
【００１２】
本発明において食肉加工用乳化分散液は、水中油型乳化液に前記の食肉加工用組成物を添加して、均一に混合する。ここで水中油型乳化液とは、ピックル液とも言われ、食肉に前記の水中油型乳化液を、例えば、インジェクションにより注入して用いているものが挙げられる。インジェクションの注入用の機械としては、ツカコム社製が挙げられる。
本発明で用いる水中油型乳化液は、特に限定されないが、例えば、油脂３．０〜６０．０重量比を含有する乳化物が挙げられる。使用する食用油脂の種類については、特に限定なく、例えば、ナタネ油、パーム油、パーム核油、大豆油、コーン油、ヤシ油等の食用植物油や牛脂、豚脂、魚油等の食用動物油脂が挙げられる。それら１種単独で、または２種以上の混合油で用いても構わない。さらに、それらの硬化油、分別油、エステル交換油等を行った食用加工油脂でも構わない。風味・呈味または着色料等を配合することも可能である。
好ましくは、同じ由来の肉に同じ由来の油脂を用いることが望ましいが、前記のように植物油脂に風味や呈味を付与して用いてもよい。好ましくは、牛脂、豚脂、牛脂と豚脂の混合油脂等が挙げられる。
また、より効果的にジューシー感を付与させるために油脂含量４０．０〜６０．０重量比である高油分の乳化液が好ましい。
前記の水中油型乳化液は、例えば、牛脂または豚脂あるいはそれらの混合油脂である固体脂を４０．０〜６０．０重量比、乳化剤０．２〜２．０重量比、乳タンパク質０．３〜３．０重量比及び水３５．０〜５９．５重量比で構成する水中油滴型乳化液が挙げられる。
水中油型乳化液の市販品としては、日本油脂（株）社製、ＰＢ−１００、ＰＬ−１００等が挙げられる。
本発明の食肉加工用乳化分散液は、前記の水中油型乳化液８０〜９８重量比に対して、この食肉加工用組成物２〜２０重量比配合することによって、分散液とする。
その際、例えば、スリーワンモーター（ＨＥＩＤＯＮ社（株）製）等を用いて攪拌することで水中油滴型乳化液に分散させて使用することができる
これに用いる水中油滴型乳化液は、乳化安定性等の点から、最大粒径２μｍ以下の固形油脂分散液とすることが、より好ましい。
水中油滴型乳化液を調製する際に使用する乳化機としては、ホモジナイザー、ホモミキサー、超音波乳化機等が挙げられる。
【００１３】
前記の食肉加工用乳化分散液（このような配合してできたものも注入液として使用でき、ピックル液ともいう場合がある。）の使用方法としては、畜肉全般の食肉の肉塊に対してピックルインジェクター等を用いて、ピックル液温度４〜１０℃に維持し、調製したピックル液を肉１００重量部に対して５〜３５重量部、好ましくは１０〜３０重量部で注入することが望ましい。
または、肉塊をチョッパー、ミンチ機等を用いて挽き肉状にした原料肉の場合、この食肉加工用組成物を１〜５重量部添加することが望ましい。
【００１４】
［作用］
水中油滴型乳化液は、食肉との親和性の高い水相が連続相となっており、また、乳化剤の作用により、食肉中に均一に浸透する。これにより、食肉中に注入した油脂分と水分を、加熱調理時の熱によって優れたゲル化状態を形成される改質材の特性によって、従来の処方よりも保水性及び弾力性に富むため、加熱調理後の製品歩留まりが著しく向上し、ジューシー感があり、かつソフトな食感に優れる食肉に改善できる。
本発明は、調理時の加熱によって膨張して高粘性となることで肉組織内の水分を保持する食用加工澱粉と熱凝固性を有しゲル化する性質の卵白に、さらにカルシウム塩を添加することに特徴がある。このカルシウムイオンのキレート効果によって卵白加工品中の卵白が凝集しやすくなり、食肉改良効果のあるセル構造を有するゲルを形成させることができる。つまり、カルシウムイオンによって既存の技術よりも食用加工澱粉と卵白加工品の添加量を低減化させることが可能であり、卵白濃度が低い配合条件でも、ゲル内に水分を含んで高粘性となった食用加工澱粉を効果的に閉じ込めることができる。さらに、この形成したゲルによって調理後の焼き縮みも少なく、歩留まりが向上するため、ジューシー感及びソフト感の食感改善において優れた改質効果が認められる。また、従来の技術に比べて食用加工澱粉と卵白加工品の添加量が少ないため食肉本来の食味と風味を損なわない。
この食肉加工用組成物は、調理の加熱によって初めてゲル化を起こすため、加熱調理前の調製液は、流動性を有する液体である。これにより、食肉用油脂注入液のピックル液として食肉加工用組成物を添加することができる。これによってさらにジューシー感の向上させることができる。
カラギーナンやカードラン等の増粘多糖類を使用していないため、畜肉のインジェクション作業に最適である低温条件で、目詰まり等をすることがない液体状のピックル液を調製することが可能である。
【００１５】
【発明の効果】
本発明の食肉加工用組成物は、脂身の少ない食肉において加熱調理後のドリップの抑制とソフト感かつジューシー感等の食感を改善する食用加工澱粉と、卵白加工品と、カルシウム塩とを主成分としているので、少量でも前記の改善効果を有する優れた、食肉加工用組成物である。
また本発明の食肉加工用乳化分散液は、食用油脂と水等を主成分とする油脂乳化液に、さらに、前記の食肉加工用組成物を配合してなる容易に食肉に添加できる食肉加工用乳化分散液である。
したがって、前記のものを使用した本発明の食肉加工用組成物を配合さした加工肉は、ドリップを抑制し、ジューシー感の優れた食肉となり、例えば低級の肉質の肉を加工して付加価値を高めることができる。
本発明の食肉加工用組成物の製造方法は、容易に粉体混合できる製造方法である。
本発明の食肉加工用乳化分散液の製造方法は、容易に市販品等と混合できる分散液の製造方法である。
【００１６】
【実施例】
以下に、本発明を具体例に基づき、さらに詳細に説明する。
予備試験例１；＜乾燥卵白／乳タンパク質混合時の作業性、ゲル形成＞
本発明に用いる卵白加工品の１つに、乾燥卵白と乳タンパク質の混合物が挙げられるが、卵白加工品として使用する際に、これらがどのような比率であれば作業性がよいかを予備的に検討した。
乾燥卵白と乳タンパク質の混合比率を表１の[１]〜[９]のように変化させて、以下の評価基準に基づいて、作業性及びゲル形成について評価した。
＜作業性の評価基準＞
◎：作業性に全く問題なし、
○：泡立ちが多少あるが作業性に問題なし、
△：泡立ちが目立ち作業性が劣る、
×：著しく泡立つため作業性がかなり劣る。
＜ゲル形成の評価基準＞
◎：ゲル強度がかなり良好である、
○：ゲル強度が良好である、
△：ゲル強度は弱い、
×：ゲルを形成しない。
結果を表１に示す。
【００１７】
【表１】

【００１８】
表１より、卵白加工品として使用する場合、ゲル形成のみでは、乾燥卵白が１００〜６０重量比であるが、作業性に問題なく（◎または○）、ゲル形成が良好（◎または○）な比率は、乾燥卵白６０〜７０重量比に乳タンパク質を３０〜４０重量比になるようにした混合物の方がより好ましいことがわかった。
【００１９】
試験例１；試験例１−１〜１−８（比較例１、２、実施例１〜４、比較例３、４）
表２に示すような配合量で、食用加工澱粉、卵白加工品、乳酸カルシウムを均一に配合して試験粉体を得た。
なお、用いた原料は次のとおりである。
食用加工澱粉は、松谷化学（株）製；商品名ファリネックスＣＡ、
卵白加工品は、キューピー（株）製；商品名キューデックスＲＨ−２４１の卵白、
乳酸カルシウムは、白石カルシウム（株）製；商品名エルカルを用いた。
各々配合物について５重量％の水溶液を調製した後、それを８０℃の湯煎にしてゲルの形成及び保水性について調べた。結果を表２に示す。
１．＜ゲル強度の評価＞
◎：ゲル強度がかなり良好である、
○：ゲル強度が良好である、
△：ゲル強度は弱い、
×：ゲルを形成しない。
２．＜保水性の評価＞
◎：優れた保水性を有している、
○：保水性を有している、
△：少し保水性を有している、
×：保水性がない。
【００２０】
試験例２；２−１〜２−８
前記の粉末配合物を用いて、５重量％の溶液を調製し、この水溶液をオーストラリア産牛モモ肉１００重量部に対して、約１０重量部をツカコム社製インジェクションを行い、厚さ１ｃｍ、重量約１００ｇにスライスした加工肉を調製し、２００℃の鉄板で両面を片面２分で焼成した。その時のドリップ抑制効果及びジューシー感について評価した。結果を表２に示す。
加工肉の評価１
３．＜ドリップ抑制効果＞
◎：かなり良好、
○：良好、
△：やや悪い、
×：悪い。
４．＜ジューシー感の評価＞
◎：かなり良好、
○：良好、
△：やや悪い、
×：悪い。
【００２１】
【表２】

【００２２】
試験例３；３−１〜３−６
試験例３−１；食用加工澱粉（松谷化学（株）製；商品名ファリネックスＣＡ）６５重量部、乾燥卵白（キューピー（株）製；商品名キューデックスＲＨ−２４１）２６．５重量部、乳酸カルシウム（白石カルシウム（株）製；商品名エルカル）８．５重量部を容器にとり、粉末を均一に配合して、食肉加工用組成物を得た。
試験例３−２〜３−６；
試験例３−１と同様にして、表３に示す配合で食肉加工用組成物を得た。すなわち、試験例３−２（比較例５）は、食肉加工用組成物の全量を食用加工澱粉１００重量部とした以外は試験例３−１と同じ。
試験例３−３（比較例６）は、食肉加工用組成物の全量を乾燥卵白１００重量部に置き換えた以外は試験例３−１と同じ。試験例３−３（比較例７）は、卵白加工品と乳酸カルシウムの併用による改質効果を調べるために、食肉加工用組成物における食用加工澱粉の配合分をデキストリンに置き換えた以外は、試験例３−１と同じ。試験例３−４（実施例７）は、食用加工澱粉の代替品としてデキストリン（松谷化学（株）；商品名パインデックス♯２）を用いた以外は試験例３−１と同じ。試験例３−５（比較例８）、食品加工澱粉と乳酸カルシウムの併用による改質効果を調べるために、食肉加工用組成物における卵白加工品の配合分をデキストリンに置き換えた以外は、試験例３−１と同じ。
配合組成を表３に示す。
【００２３】
試験例４；４−１〜４−７
表３に示した実施例３、比較例５〜９の食肉加工用組成物３重量部をピックル液｛日本油脂（株）社製、ＰＢ−１００、平均粒径２μｍ以下にした水中油滴型乳化液｝５０重量部に混合して、本発明のピックル液を得た（実施例５、比較例１０〜１４）。また、前記のＰＢ−１００を５０重量部と水５０重量部を配合したものをブランクとして用いて試験した（比較例１５）。
ピックル液の詳細な調製方法は次のとおりである。
５．＜ピックル液の調製方法＞
乳化機によって、ＰＢ−１００；日本油脂（株）製）５０重量部、水４５重量部に、前記の食肉加工用組成物５重量部を添加し、スリーワンモーター（ＨＥＩＤＯＮ社（株）製）を用いて、１０℃で１５分間かき混ぜて、水中油滴型乳化液に分散させて調製ピックル液とした。ピックル液の配合組成を表４に示す。
【００２４】
【表３】

【００２５】
【表４】

【００２６】
試験例５；５−１〜５−７
前記の実施例５、比較例１０〜１５のピックル液を用いて次の方法により肉にインジェクション装置（ツカコム社製注入機）で所定量を注入して加工肉を得た。
６．＜食肉加工品の評価＞
６−１．＜フライ試験評価＞
豚肩ロースに調製したピックル液を対肉２０％インジェクションを行い、バンドソーにて厚さ１ｃｍ、重量約１００ｇにスライスした後、薄力粉を付けさらにバッター液を付けさらにパン粉づけを行い、１８０℃の油（パーム）で５分間フライした。
上記の処方で調理したものを１０名（１９才〜４０才男７名、女３名）のパネルで官能試験評価した。実施した試食評価は、ソフト感とジューシー感について４段階評価（０〜４）を行い、その平均値を算出し表５に示した（値が大きいほどソフト感かつジューシー感がある）。
なお、表５におけるソフト感の評価基準及びジューシー感の評価基準はつぎのとおりである。
７．＜ソフト感の評価基準＞
３点：比較例５−７に比べて堅さが著しく改善され、極めてソフトである、
２点：比較例５−７に比べてかなり改善され、ソフトである、
１点：比較例５−７に比べて固さが少し改善され、未だに硬い、
０点：硬く、ソフトに欠ける（比較例５−７：コントロール）。
８．＜ジューシー感の評価基準＞
３点：比較例５−７に比べて格段にジューシー感が感じられる、
２点：比較例５−７に比べてかなり改善され、ジューシー感がある、
１点：比較例５−７に比べてある程度ジューシー感が改善されたが、未だ不十分、
０点：ジューシー感に欠ける。
また、表５において、インジョクション率、ドリップ率、ソフト感及びジューシー感については次のとおりである。
インジョクション率（％）＝｛（インジェクション後の重量−原料肉の重量）／原料肉の重量｝×１００、
ドリップ率（％）＝｛（フライ前の重量−フライ後の重量）／フライ前の重量｝×１００。
【００２７】
【表５】

【００２８】
ピックル中に食用加工澱粉、卵白加工品及びカルシウム塩のすべてを加えて調製した実施例３のトンカツが、そのいずれかを欠いた比較例に比べてはるかにソフトでジューシーであった。
【００２９】
試験例６；６−１〜６−７
前記の実施例５、比較例１０〜１５のピックル液を用いて次の方法により肉にインジェクションして加工肉を得た。
９．＜食肉加工品の評価＞
表４に示した組成において前記と同様に調製したピックル液を牛肉（サーロイン）に対肉２０％インジェクションを行い、リテイナーにて整形した上、バンドソーにて厚さ１ｃｍにカットした。さらに計測しやすくせさせるために包丁で縦５ｃｍ×横８ｃｍの大きさに整えた。２００℃のホットプレートにて両面焼成（片面各２分）を行い、肉の収縮度について検討した。
この収縮の評価を表６に示す。
【００３０】
【表６】

【００３１】
なお、表６において、収縮率は次のとおりである。
収縮率（％）＝（調理後の大きさ／調理前の大きさ）×１００。
数値が大きい方が、焼き縮みしていないことを示す。
その結果、実施例５のピックル液で調製したステーキは、最も収縮が小さく、焼き縮みが少ないことがわかった。
【００３２】
以上の実施例から明らかなように、本発明の食肉加工用組成物を使用した肉は、優れたジューシー感、良好なソフトな食感に優れており、また乳化油脂との組み合わせによって、加熱によって注入した油脂及び水分もドリップとして流出する量が著しく抑えられるために歩留まりが高く、焼き縮みのない優れた品質の加工肉製品となることがわかる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a meat processing composition, an emulsified dispersion for meat processing in which the meat processing composition and an oil-in-water emulsion composition are used in combination, and uses and production methods thereof.
[0002]
[Prior art]
In recent years, many attempts have been made to improve the taste of a low-fat meat with low fat to a tasteful and juicy and soft texture. The technology to improve this meat is to improve water retention by adding various gelling agents and thermocoagulable proteins, etc. to the meat, and to improve the texture by adding more fat and oil originally contained. ing. For example, as prior art, the following publications (1) to (10) may be mentioned.
(1) JP 47-28170 A; a method for improving the flavor and water retention of protein foods having a structure;
(2) Japanese Unexamined Patent Publication No. 55-144869; a method for processing meat and fish by injecting emulsion,
(3) Japanese Patent Application Laid-Open No. 56-102767; red meat with enhanced protein,
(4) JP 59-162853 A; a method for producing marbled meat,
(5) Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-41467; fat and oil injection processing method for livestock meat or fish meat,
(6) Japanese Patent Application Laid-Open No. 01-144691; pickle solution for meat products,
(7) Japanese Patent Laid-Open No. 05-103633; method for producing processed meat products and infusion liquid,
(8) Japanese Patent Application Laid-Open No. 05-260927; pickle liquid composition for processed food products and processed meat products,
(9) JP-A-10-99051; processed raw meat,
(10) Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-336999; an oil-in-water emulsion for meat processing, a food processing product into which the emulsion is injected, and a method for producing the same.
In the technique (1), the water retention of meat that is improved by the textured protein is not so large, so that the effect of improving the juiciness is insufficient. In the techniques (2), (6), and (7) described above, the oil and fat content is imparted by injecting the oil-in-water emulsion, so that it is possible to improve the juicy feeling. There was a problem that the amount of the injected oil and water flowed out as a drip during cooking, and the effect of improving the texture was small due to poor holding power.
The technique (3) is effective in enhancing the protein content, but the product obtained by combining the red meat and the fat milky liquid is far from the means for suppressing drip during cooking. However, the drip suppression effect could not be expected.
The method of adding a thermocoagulable protein solution or protein coagulant, which is the technique of (4) or (5), described above, suppresses the contraction of myofibrillar proteins and connective tissue proteins involved in meat hardness. Although it is possible to improve the hardness of the meat, there is a problem that the effect of adding a juicy feeling is low because the drip suppression effect during cooking is insufficient.
When the pickling liquid for meat processing is prepared using the curdlan-based paste that is the technique of (8), the viscosity of the pickling liquid becomes remarkably high depending on the amount of curdlan used, and the eye of the injection needle of the pickle injector It will cause clogging. For this reason, there existed a fault with the restriction | limiting in the quantity which can be added as a pickling liquid for injection.
In the technique (9), processed raw meat is processed using starch and dextrin together, and the effect of improving the yield in heat cooking can be seen by adding starch. On the other hand, a considerable amount of addition is required. For this reason, the flavor and taste peculiar to starch came to be felt, and the original taste of meat might be impaired.
In the technique of (10), the addition of fats and oils and the addition of processed starch can be extremely improved in terms of succulent feeling and yield improvement. In order to obtain the effect, the above (9) and Similarly, there is a problem that a considerable amount of processed starch is required.
[0003]
Therefore, edible processed starch is in a paste-like state in which the state after heating is expanded, and when it is used in a large amount, it feels a texture different from meat due to the paste-like texture. An egg white processed product having thermocoagulation forms an appropriate gelation upon heating. However, the gel has extremely low water retention, and when only the processed egg white product is used, a considerable amount of addition is required to form a gelled state. When edible processed starch and egg white processed product are used together, each defect can be compensated by a synergistic effect, but in order to form a heat irreversible gel between meat fibers, a certain level of edible processed starch and thermocoagulable egg white If the processed product is not added, there is a problem that the effect of effective yield improvement is not recognized, and it is not always satisfactory. Still, the addition of an amount that impairs the flavor different from meat is necessary, and when an oil-in-water emulsion is used in combination, problems such as solubility may occur with the added amount.
Further, when pouring into meat in the injection process, there has been a problem that the injection needle of the pickle injector is clogged even at low temperature.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The first object of the present invention is mainly to use edible processed starch, processed egg white product, and calcium salt to reduce drip after cooking and improve the texture such as soft and juicy in meat with less fat. The object is to provide a composition for processing meat as an ingredient.
The second object of the present invention is to provide an emulsion dispersion for meat processing, which is obtained by further blending the above-mentioned composition for meat processing with an oil emulsion containing edible oil and water as main components. .
The third object of the present invention is to provide a processed meat comprising a mixture of meat, fats and oils and the aforementioned meat processing composition, which suppresses drip and has an excellent juicy feeling.
The fourth object of the present invention is to provide a method for producing the aforementioned meat processing composition.
The fifth object of the present invention is to provide a method for producing the above emulsion dispersion for meat processing.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent studies to solve these problems, the present inventors have used a specific edible processed starch, processed egg white product, and calcium salt in combination, thereby improving the conventional meat. Each shortcoming can be compensated, and it has been found that the composition for meat processing can be improved with a small addition amount, and the present invention has been completed. Furthermore, by adding the composition for meat processing of the present invention to an oil-in-water emulsion in which animal fats and oils are dispersed in the form of fine particles, the present inventors have completed the present invention by obtaining more improved knowledge. That is, the present invention includes the following [1] to [3] .
[1] Processed edible starch, egg white processed product which is a mixture of milk protein in a ratio of 30 to 40 weight ratio to dry egg white 60 to 70 weight ratio, and calcium salt as main components, weight of the above components A composition for pickling liquid used for meat processing for cooking , wherein the ratio is 50 to 70:25 to 40: 5 to 10.
[2] Heat cooking by mixing 80 to 98 parts by weight of an edible oil and fat and water emulsified oil and water, and 2 to 20 parts by weight of the composition for pickling liquid of [1]. Pickle liquid used for meat processing .
[3] Meat for cooking by injecting the pickle solution of [2] into meat .
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The meat processing composition of the present invention is characterized by using a combination of edible processed starch, egg white processed product, and three kinds mainly composed of calcium salt, and the meat processing composition is edible processed starch: processed egg white product. : The weight ratio of calcium salt is 50-70: 25-40: 5-10. As an edible modified starch for use in the present invention may be wheat starch, waxy corn (waxy maize) starch, corn (maize) starch, potato starch, tapioca starch, etc. machining starch sweet potato Starch is exemplified. More preferably, since it is added for the purpose of suppressing the drip at the time of heating by expanding during cooking, those having a low gelatinization start temperature can be mentioned, for example, rice starch (gelatinization start temperature about 64 ° C.), Potato starch (gelatinization start temperature about 66 ° C.). When the processed meat composition is edible processed starch; egg white processed product: calcium salt in a weight ratio of 50 to 70:25 to 40: 5 to 10 and the edible processed starch is less than 50, sufficient water retention effect is obtained. If it exceeds 70, the flavor and taste peculiar to starch come to be felt, and the original taste of meat is impaired. When the egg white processed product is less than 25, it is difficult to form a gel having a cell structure, and when it is more than 40, the original taste and flavor of the meat are lost. Further, when the calcium salt is less than 5, an effective agglutination reaction cannot be obtained, and even if more than 10 is added, the effect is not effective.
[0007]
Examples of processed egg white products used in the present invention include dried egg white or a mixture of dried egg white and milk protein. Considering the process of preparing the pickle solution, dry egg white is preferable from the viewpoint of having excellent heat coagulation properties. However, when the component is only dry egg white, workability is improved because it easily foams when dissolved in the pickle solution. Inferior. Therefore, when using it as an egg white processed product, the mixture which made milk protein 30 to 40 weight ratio to the dry egg white 60 to 70 weight ratio is more preferable.
[0008]
Examples of the calcium salt used in the present invention include calcium lactate, calcium sulfate, tricalcium phosphate, and calcium carbonate. One type or two or more types selected from these groups can be used. In particular, calcium lactate that is fine and excellent in solubility and does not impair the flavor of meat is most preferable.
[0009]
Examples of the edible meat as the object of the meat processing composition of the present invention include beef, pork, chicken, mutton, horse meat, venison and the like, and can be used by adding to those ground meat processed products. . More preferred are pork, beef and chicken.
[0010]
Although the manufacturing method of the composition for meat processing of this invention is not specifically limited, A predetermined amount of edible processed starch, egg white processed goods, and calcium lactate are thrown into a powder mixer directly, and are mixed uniformly. Examples of the powder mixer include a rotary rocking mixer (Aichi Electric Works Co., Ltd.).
[0011]
The composition for processing meat prepared by the above method may be used by mixing with meat as it is, or may be used by adding to an oil-in-water emulsion as described later.
[0012]
In the present invention, the meat processing emulsion dispersion is uniformly mixed by adding the meat processing composition to an oil-in-water emulsion. Here, the oil-in-water emulsion is also referred to as a pickle solution, and examples thereof include those in which the above oil-in-water emulsion is injected into meat by, for example, injection. An example of a machine for injection is Tsukacom.
Although the oil-in-water type emulsion used by this invention is not specifically limited, For example, the emulsion containing fats and oils 3.0-60.0 weight ratio is mentioned. There are no particular limitations on the type of edible oils and fats used, for example, edible vegetable oils such as rapeseed oil, palm oil, palm kernel oil, soybean oil, corn oil, and coconut oil, and edible animal oils such as beef fat, pork fat, and fish oil. Can be mentioned. These may be used alone or in combination of two or more. Furthermore, the edible processed oils and fats which performed those hardened oil, fractionated oil, transesterified oil, etc. may be sufficient. It is also possible to mix flavor, taste or coloring agent.
Preferably, it is desirable to use the same fat and oil for the same meat, but as described above, the vegetable fat and oil may be used with flavor and taste. Preferably, beef tallow, pork tallow, mixed fat and oil of beef tallow and pork tallow, and the like.
Moreover, in order to give a succulent feeling more effectively, the emulsified liquid of the high oil content which is 40.0-60.0 weight ratio of fats and oils is preferable.
The oil-in-water emulsion is, for example, a solid fat that is beef tallow or pork tallow or a mixed fat thereof, 40.0 to 60.0 weight ratio, emulsifier 0.2 to 2.0 weight ratio, milk protein 0. An oil-in-water emulsion comprising 3 to 3.0 weight ratio and 35.0 to 59.5 weight ratio of water is exemplified.
Examples of commercially available oil-in-water emulsions include Nippon Oil & Fats Co., Ltd., PB-100, and PL-100.
The emulsified dispersion for meat processing of the present invention is made into a dispersion by blending 2 to 20 weight ratio of the composition for meat processing with respect to 80 to 98 weight ratio of the oil-in-water emulsion.
At that time, for example, the oil-in-water emulsion used for this can be dispersed in the oil-in-water emulsion by stirring using a three-one motor (made by HEIDON Co., Ltd.) or the like. From the viewpoint of stability and the like, it is more preferable to use a solid fat dispersion having a maximum particle size of 2 μm or less.
Examples of the emulsifier used when preparing the oil-in-water emulsion include a homogenizer, a homomixer, and an ultrasonic emulsifier.
[0013]
As a method of using the above-mentioned emulsion dispersion for meat processing (the one prepared by such blending can also be used as an injection solution, sometimes referred to as a pickle solution), Using a pickle injector or the like, it is desirable to maintain the pickling liquid temperature at 4 to 10 ° C. and inject the prepared pickling liquid at 5 to 35 parts by weight, preferably 10 to 30 parts by weight with respect to 100 parts by weight of meat.
Alternatively, in the case of raw meat obtained by grinding meat into a meat shape using a chopper, a mincing machine or the like, it is desirable to add 1 to 5 parts by weight of this meat processing composition.
[0014]
[Action]
In the oil-in-water emulsion, an aqueous phase having high affinity with meat is a continuous phase, and penetrates uniformly into the meat by the action of the emulsifier. Due to this, the fats and moisture injected into the meat are rich in water retention and elasticity compared to conventional formulations due to the properties of the modifier that forms an excellent gelled state by heat during cooking, The product yield after cooking is remarkably improved, and the meat has a juicy feeling and excellent soft texture.
In the present invention, calcium salt is further added to edible processed starch that retains moisture in meat tissue and expands by heating during cooking, and to egg white that has a heat-coagulating property and gels. There is a special feature. Due to the chelating effect of calcium ions, the egg white in the processed egg white product easily aggregates, and a gel having a cell structure with an effect of improving meat can be formed. In other words, calcium ions can reduce the amount of edible processed starch and processed egg white processed products compared to the existing technology, and even when the egg white concentration is low, the gel contains water and becomes highly viscous. Edible processed starch can be effectively trapped. Furthermore, since the gel thus formed has little shrinkage after cooking and the yield is improved, an excellent reforming effect is recognized in improving the texture of juiciness and softness. Moreover, since the addition amount of the edible processed starch and the processed egg white product is small compared to the conventional technology, the original taste and flavor of the meat are not impaired.
Since this meat processing composition is gelled only by cooking, the preparation solution before cooking is a fluid liquid. Thereby, the composition for meat processing can be added as a pickle liquid of the fat and oil injection liquid for meat. This can further improve the succulent feeling.
Since thickening polysaccharides such as carrageenan and curdlan are not used, it is possible to prepare a liquid pickle solution that does not clog under low temperature conditions that are optimal for livestock meat injection operations. .
[0015]
【The invention's effect】
The composition for processing meat according to the present invention is mainly composed of edible processed starch, egg white processed product, and calcium salt that improve drip suppression after cooking and improve texture such as softness and juicyness in lean meat. Since it is a component, it is an excellent meat processing composition having the above-described improvement effect even in a small amount.
Moreover, the emulsified dispersion for meat processing of the present invention can be easily added to meat by adding the above-described composition for meat processing to an oil and fat emulsion mainly composed of edible fat and water. It is an emulsified dispersion.
Therefore, processed meat containing the above-described meat processing composition of the present invention using the above-described meat suppresses drip and becomes excellent in juicy meat, for example, by processing low-quality meat with added value. Can be increased.
The manufacturing method of the composition for meat processing of this invention is a manufacturing method which can carry out powder mixing easily.
The manufacturing method of the emulsion dispersion for meat processing of this invention is a manufacturing method of the dispersion liquid which can be easily mixed with a commercial item etc.
[0016]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on specific examples.
Preliminary Test Example 1; <Workability when mixing dried egg white / milk protein, gel formation>
One of the egg white processed products used in the present invention is a mixture of dried egg white and milk protein. When used as an egg white processed product, the ratio of these is a preliminary workability. It was examined.
The mixing ratio of dried egg white and milk protein was changed as shown in [1] to [9] in Table 1, and the workability and gel formation were evaluated based on the following evaluation criteria.
<Evaluation criteria for workability>
A: No problem in workability,
○: Although there is some foaming, there is no problem in workability.
Δ: Foaming is conspicuous and workability is inferior.
X: Workability is considerably inferior because of remarkable foaming.
<Evaluation criteria for gel formation>
A: The gel strength is quite good.
○: The gel strength is good.
Δ: Gel strength is weak,
X: No gel is formed.
The results are shown in Table 1.
[0017]
[Table 1]

[0018]
From Table 1, when used as a processed egg white product, the dried egg white is 100 to 60% by weight only by gel formation, but there is no problem in workability (◎ or ○), and gel formation is good (◎ or ○). It was found that the ratio was more preferably a mixture in which milk protein was in a 30 to 40 weight ratio to a 60 to 70 weight ratio of dried egg white.
[0019]
Test Example 1; Test Examples 1-1 to 1-8 (Comparative Examples 1 and 2, Examples 1 to 4, Comparative Examples 3 and 4)
Test powder was obtained by uniformly blending edible processed starch, egg white processed product, and calcium lactate in a blending amount as shown in Table 2.
The raw materials used are as follows.
Edible processed starch is made by Matsutani Chemical Co., Ltd .; trade name Farinex CA,
The processed egg white product is manufactured by Kewpie Co., Ltd .;
Calcium lactate was manufactured by Shiraishi Calcium Co., Ltd .;
After preparing a 5% by weight aqueous solution for each formulation, it was bathed at 80 ° C. for gel formation and water retention. The results are shown in Table 2.
1. <Evaluation of gel strength>
A: The gel strength is quite good.
○: The gel strength is good.
Δ: Gel strength is weak,
X: No gel is formed.
2. <Evaluation of water retention>
A: Excellent water retention,
○: Has water retention,
Δ: Has a little water retention,
X: There is no water retention.
[0020]
Test Example 2; 2-1 to 2-8
Using the above powder formulation, a 5% by weight solution was prepared, and about 10 parts by weight of this aqueous solution was injected into 100 parts by weight of Australian beef thigh meat. Processed meat sliced into about 100 g was prepared, and both sides were baked with an iron plate at 200 ° C. for 2 minutes on one side. The drip suppression effect and juicy feeling at that time were evaluated. The results are shown in Table 2.
Evaluation of processed meat 1
3. <Drip suppression effect>
A: Pretty good,
○: Good,
Δ: Slightly bad
X: Bad.
4). <Evaluation of juicy feeling>
A: Pretty good,
○: Good,
Δ: Slightly bad
X: Bad.
[0021]
[Table 2]

[0022]
Test Example 3; 3-1 to 3-6
Test Example 3-1: Edible processed starch (manufactured by Matsutani Chemical Co., Ltd .; trade name: Farinex CA) 65 parts by weight, dried egg white (manufactured by Kewpie Co., Ltd .; trade name: Cudex RH-241) 26.5 parts by weight, 8.5 parts by weight of calcium lactate (manufactured by Shiraishi Calcium Co., Ltd .; trade name Elcal) was placed in a container, and the powder was uniformly mixed to obtain a meat processing composition.
Test Examples 3-2 to 3-6;
In the same manner as in Test Example 3-1, a composition for meat processing was obtained with the formulation shown in Table 3. That is, Test Example 3-2 (Comparative Example 5) is the same as Test Example 3-1, except that the total amount of the meat processing composition is 100 parts by weight of edible processed starch.
Test Example 3-3 (Comparative Example 6) is the same as Test Example 3-1, except that the total amount of the meat processing composition was replaced with 100 parts by weight of dried egg white. Test Example 3-3 (Comparative Example 7) is a test except that the edible processed starch in the meat processing composition was replaced with dextrin in order to examine the modification effect of the processed egg white product and calcium lactate. Same as Example 3-1. Test Example 3-4 (Example 7) was the same as Test Example 3-1, except that dextrin (Matsutani Chemical Co., Ltd .; trade name: Paindex # 2) was used as a substitute for edible processed starch. Test Example 3-5 (Comparative Example 8), in order to investigate the modification effect of the combined use of food processed starch and calcium lactate, except that the egg white processed product in the meat processing composition was replaced with dextrin. Same as 3-1.
Table 3 shows the composition.
[0023]
Test Example 4; 4-1 to 4-7
An oil-in-water type in which 3 parts by weight of the composition for meat processing of Example 3 and Comparative Examples 5 to 9 shown in Table 3 were pickled {Nippon Yushi Co., Ltd., PB-100, average particle size 2 μm or less. The emulsified liquid} was mixed with 50 parts by weight to obtain a pickle liquid of the present invention (Example 5, Comparative Examples 10 to 14). Moreover, it tested using what mixed 50 weight part of said PB-100, and 50 weight part of water as a blank (Comparative Example 15).
The detailed method for preparing the pickle liquid is as follows.
5). <Preparation method of pickle liquid>
Using an emulsifier, add 5 parts by weight of the meat processing composition to 50 parts by weight of PB-100 (manufactured by Nippon Oil & Fats Co., Ltd.) and 45 parts by weight of water, and add Three One Motor (manufactured by HEIDON Co., Ltd.). The mixture was stirred at 10 ° C. for 15 minutes and dispersed in an oil-in-water emulsion to prepare a prepared pickle solution. Table 4 shows the composition of the pickle solution.
[0024]
[Table 3]

[0025]
[Table 4]

[0026]
Test Example 5; 5-1 to 5-7
Using the pickle solution of Example 5 and Comparative Examples 10 to 15, a predetermined amount was injected into the meat by the following method using an injection device (Tukacom Co., Ltd.) to obtain processed meat.
6). <Evaluation of processed meat products>
6-1. <Fly test evaluation>
Pickle solution prepared in pork shoulder loin is injected 20% against meat, sliced with a band saw to a thickness of 1 cm and a weight of about 100 g, then added with flour and further battered, then breaded, and 180 ° C oil (Palm) for 5 minutes.
A sensory test was conducted on a panel of 10 people (19 to 40 years old, 7 men and 3 women) cooked according to the above prescription. In the evaluation of the taste, the soft feeling and the juicy feeling were evaluated in four stages (0 to 4), and the average value was calculated and shown in Table 5 (the larger the value, the softer and more juicy the feeling).
In Table 5, the evaluation criteria for the soft feeling and the evaluation criteria for the juicy feeling are as follows.
7). <Evaluation criteria for softness>
3 points: The hardness is remarkably improved as compared with Comparative Example 5-7, and it is extremely soft.
2 points: significantly improved and soft compared to Comparative Example 5-7
1 point: Hardness is slightly improved as compared with Comparative Example 5-7, and it is still hard.
0 point: Hard and lacks softness (Comparative Example 5-7: Control).
8). <Evaluation criteria for juicy feeling>
3 points: A particularly juicy feeling is felt compared to Comparative Example 5-7.
2 points: considerably improved as compared with Comparative Example 5-7, with a juicy feeling,
1 point: Juicy feeling improved to some extent compared with Comparative Example 5-7, but still insufficient,
0 points: lack of juicy feeling.
In Table 5, the injection rate, drip rate, soft feeling and juicy feeling are as follows.
Injection rate (%) = {(weight after injection−weight of raw meat) / weight of raw meat} × 100,
Drip rate (%) = {(weight before frying−weight after frying) / weight before frying} × 100.
[0027]
[Table 5]

[0028]
The tonkatsu of Example 3 prepared by adding all of the edible processed starch, egg white processed product and calcium salt in the pickle was much softer and juicy than the comparative example lacking any of them.
[0029]
Test Example 6; 6-1 to 6-7
Using the pickle liquids of Example 5 and Comparative Examples 10 to 15, the meat was injected by the following method to obtain processed meat.
9. <Evaluation of processed meat products>
In the composition shown in Table 4, the pickle solution prepared in the same manner as described above was injected into beef (sirloin) with 20% meat, shaped with a retainer, and then cut into a thickness of 1 cm with a band saw. Furthermore, in order to make it easy to measure, it adjusted to the magnitude | size of length 5cm x width 8cm with the knife. Double-sided baking (2 minutes for each side) was conducted on a hot plate at 200 ° C., and the degree of shrinkage of the meat was examined.
Table 6 shows the evaluation of the shrinkage.
[0030]
[Table 6]

[0031]
In Table 6, the shrinkage rate is as follows.
Shrinkage rate (%) = (size after cooking / size before cooking) × 100.
The larger the value, the less shrinkage.
As a result, it was found that the steak prepared with the pickle solution of Example 5 had the smallest shrinkage and the least shrinkage by baking.
[0032]
As is clear from the above examples, the meat using the meat processing composition of the present invention is excellent in juicy feeling, good soft texture, and in combination with emulsified oils and fats by heating. It can be seen that the amount of oil and water injected is drastically reduced as a drip, so that the yield is high and the processed meat product is excellent in quality without shrinkage.

Claims

An edible processed starch , an egg white processed product that is a mixture of milk protein in a ratio of 30 to 40 weight ratio to dry egg white 60 to 70 weight ratio, and a calcium salt as main components, 50-70: 25-40: 5-10 The composition for pickle liquids used for the meat processing for heat cooking characterized by the above-mentioned.

Meat for cooking by mixing 80 to 98 parts by weight of an oil and fat emulsion mainly composed of edible fats and water and 2 to 20 parts by weight of the composition for pickling liquid according to claim 1 Pickle liquid used for processing .

Meat for cooking by pouring the pickle liquid according to claim 2 into meat .