JP3855556B2 - 耐たて割れ性に優れた熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にコンプレッサーカバーなど深絞り性が要求される部位に適用される軟質熱延鋼板の製造方法に係り、深絞り加工後の部材に衝撃が加わっても脆性的な破壊をしない、即ち、耐たて割れ性に優れた深絞り用熱延鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、深絞り用熱延鋼板の成形性、耐たて割れ性に関し、様々な検討が成されてきた。
【0003】
例えば、極低炭素鋼にTiを添加し成形性を向上させるとともに、耐2次加工脆性のためCを意図的に鋼中に固溶させ、且つBを添加する技術(特公平5−88299号公報)、あるいは、低炭素鋼を結晶粒微細化のため、仕上げ圧延をAr3変態点直上で行い、適正な温度範囲で巻き取る方法(特開平2−209423号公報)や、Ar3変態点以下の温度で仕上げ圧延を行い、深絞りに好ましい集合組織を得ようという方法などである。
【0004】
しかし、Ar3変態点以下での仕上げ圧延は、圧延荷重が大きくなってしまい、製造上好ましくない。また、その場合、フェライト粒が大きくなり、耐たて割れ性が劣化するとともに、深絞り時の異方性が大きくなる。
【0005】
極低炭素鋼にTi、Nbなどを添加して成形性を向上させ、且つ、耐たて割れ性のためPなどを低減し、固溶Cを残存させ、Bを添加するという方法がある。これは主としてフェライト粒界を強化し、粒界での割れ、即ち、粒界割れを防止しようという技術である。しかし、近年深絞り熱延鋼板に対する耐たて割れ性の要求が厳しくなってきており、粒界割れ対策のみでは対応できなくなってきている。即ち、たて割れ発生品を観察すると、粒界割れではなく、結晶粒内で破壊する劈開割れのことが多い。
【0006】
ここで、仕上げ温度を、Ar3変態点直上まで下げて仕上げを行うなどして結晶粒を微細化する技術は、粒界割れのみならず、劈開割れにも効果がある。しかし、それだけでは、近年、益々厳しくなっている耐たて割れ性の要求に応えることが出来なくなってきている。
【0007】
更に、特開平10−183255号公報には、r値の面内異方性を低減するため熱延時の集合組織制御を行うという技術が開示されている。しかし、この技術は、圧延時の摩擦係数を下げるため熱延時に潤滑を施す必要があり、コスト面から不利なだけでなく、大量生産も困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような課題を解決するためになされてもので、耐たて割れ性に優れた熱延鋼板、特に板厚が4mm以上といった厚物の熱延鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述したごとく、近年、耐たて割れ性に対する要求は厳しくなってきており、且つ、ユーザーで発生するたて割れは、劈開破壊が多くなってきている。そこで、耐たて割れ性改善には、成分適性化による粒界破壊対策に加えて結晶粒制御が重要と考えられる。
【0010】
劈開破壊の場合、フェライト粒界で破壊の方向が変化することから、微細粒の方が劈開破壊しにくい。このため、従来より低温仕上げによる細粒化が図られてきたが、それでも耐たて割れ性は十分とは言えなかった。その理由は、以下のように考えられる。低温仕上げを行うと、仕上げ圧延の後段側においてオーステナイト粒が再結晶を起こしにくくなる。このため、仕上げ圧延後、歪の蓄積した展伸したオーステナイト粒から複数のフェライト粒に変態する。変態後のフェライト粒の結晶方位は、変態前のオーステナイト粒の影響を受けるため、これらの複数生成したフェライト粒の結晶方位は比較的揃ってしまう。結晶方位の揃ったフェライト粒の粒界は劈開破壊を抑制しにくく、劈開破壊が発生しやすくなると考えられる。近年、コンプレッサーカバーなどは大型化が進み、例えば4mm以上というように比較的厚い鋼板板厚の材料が求められるようになってきた。このような厚物の鋼板は圧延中の温度低下が小さいため、仕上げ温度(圧延終了温度)を低下させるためには仕上げ圧延中の温度を薄物材よりも更に低下させる必要があり、前記の影響が大きくなりがちである。
【0011】
これらの課題を解決するため、低温仕上げによる結晶粒微細化に加えて仕上げ圧延における前段強圧下により集合組織を弱くすることが考えられる。この方法を以下に示す。仕上げ圧延前段部では温度が高くオーステナイトの再結晶が起こりやすいことを利用し、前段強圧下により仕上げ圧延前段部で微細な等軸な再結晶オーステナイ粒を生成させる。更に、仕上げ圧延後段での圧下率を下げ、オーステナイト粒内の歪の蓄積を小さくすることにより、オーステナイト粒界からのフェライトの変態を促進する。オーステナイト粒界から変態したフェライト粒は、元のオーステナイト粒の影響を受けにくいため、比較的ランダムな方位となり、耐たて割れ性に優れると考えられる。また、トータル(熱間仕上げ圧延全体)の仕上げ圧下率が大きくなると仕上げ圧延後段部での圧下率も大きくなりがちであるため、トータルの圧下率の上限を規定する。なお。このような前段強圧下の効果は、再結晶挙動に影響されるものであるから、C等の成分の影響を受ける。本発明方法は、後述する成分範囲において効果の大きいものである。
【0012】
このようにして発明した耐たて割れ性に優れた熱延鋼板の製造方法を以下に示す。
【0013】
請求項1記載の発明は、C:0.001〜0.03wt.%、Si:0.01〜0.5wt.%、Mn:0.05〜2wt.%、P:0.02wt.%以下、S:0.02wt.%以下、sol.Al:0.1wt.%以下及びN:0.005wt.%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる鋼からなるスラブを熱間仕上げ圧延するに際し、トータルの仕上げ圧延率が95%以下で、且つ、(Ar3変態点+70℃)以上の温度範囲でのトータル圧下率が55%以上で、且つ、仕上げ温度がAr3変態点〜(Ar3変態点+40℃)の温度範囲内で圧延することに特徴を有するものである。
【0014】
請求項2記載の発明は、C:0.001〜0.03wt.%、Si:0.01〜0.5wt.%、Mn:0.05〜2wt.%、P:0.02wt.%以下、S:0.02wt.%以下、sol.Al:0.1wt.%以下及びN:0.005wt.%以下を含有し、更に、Ti:0.005〜0.1wt.%、Nb:0.005〜0.05wt.%、Zr:0.005〜0.05wt.%及びV:0.005〜0.05wt.%のうちの少なくとも1種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる鋼からなるスラブを熱間仕上げ圧延するに際し、トータルの仕上げ圧延率が95%以下で、且つ、(Ar3変態点+70℃)以上の温度範囲でのトータル圧下率が55%以上で、且つ、仕上げ温度がAr3変態点〜(Ar3変態点+40℃)の温度範囲内で圧延することに特徴を有するものである。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に示す成分に、更に、B:0.0002〜0.005wt.%を含有する鋼からなるスラブを熱間仕上げ圧延するに際し、トータルの仕上げ圧延率が95%以下で、且つ、(Ar3変態点+70℃)以上の温度範囲でのトータル圧下率が55%以上で、且つ、仕上げ温度がAr3変態点〜(Ar3変態点+40℃)の温度範囲内で圧延することに特徴を有するものである。
【0016】
以下に、成分及び製造条件の限定理油について説明する。
【0017】
C:0.001〜0.03wt.%
Cの含有量が0.03wt.%を超えると鋼板の延性が低下すると共に降伏強度及び引張強度が増大し、成形性が劣化する。一方、固溶Cが存在した方がフェライト粒界が強化され、耐たて割れ性に対して有効であり、0.001wt.%以上添加すべきである。好ましい範囲は、0.0040〜0.0080wt.%である。
【0018】
Si:0.01〜0.5wt.%
Si量が多くなると鋼板強度が上昇し、成形性が劣化すると共に、耐たて割れ性も劣化するので、Si量は0.5wt.%以下とすべきである。好ましい範囲としては0.03wt.%以下である。
【0019】
Mn:0.05〜2wt.%
Mnは、Siと同様、鋼板の強度を上昇させ、成形性、耐たて割れ性を劣化させるので、2wt.%以下とすべきである。Mn量は0wt.%でもかまわないが、製鋼上の精錬コストから0.05wt.%以上が好ましい。また、強度、耐たて割れ性の観点から0.3wt.%以下が好ましい。
【0020】
P:0.02wt.%以下
P量が多いと鋼板が脆化しやすくなり、耐たて割れ性が不利になるため、0.02wt.%以下とすべきである。好ましい範囲は、0.015wt.%以下である。
【0021】
S:0.02wt.%以下
Sの含有量が0.02wt.%を超えると介在物が多くなり、耐たて割れ性が劣化するため、0.02wt.%以下とすべきである。好ましい範囲は、0.005wt.%以下である。
【0022】
sol.Al:0.1wt.%以下
sol.Alは、鋼の脱酸を安定して行うために必要に応じて添加する。sol.Al量が多くなると鋼板の強度が上昇し、成形性、耐たて割れ性が劣化するため、0.1wt.%以下とすべきである。好ましい範囲は、0.01〜0.05wt.%である。
【0023】
N:0.005wt.%以下
N含有量が0.005wt.%を超えると低延性、高強度となり、耐たて割れ性も劣化するため、0.005wt.%以下とすべきである。好ましい範囲は、0.0030wt.%以下である。
【0024】
なお、P、S、sol.Al、Nは不可避物であり、「wt.%以下」の表示とした。
【0025】
Ti:0.005〜0.1wt.%、Nb:0.005〜0.05wt.%、Zr:0.005〜0.05wt.%、V:0.005〜0.05wt.%
Ti、Nb、Zr、Vは、鋼板の成形性の向上のため、1種又は2種以上を適宜添加する。少なすぎる添加は、成形性の向上が認められない。一方、多すぎる添加は鋼板中のCをほとんど固定してしまい、粒界のC量が減少することから耐たて割れ性が劣化する。好ましい範囲としては、それぞれ、Ti:(48/32)S+(48/14)N以上、(48/12)C+(48/32)S+(48/14)N以下、Nb:(93/14)N以上、(93/12)C+(93/14)N以下、Zr(91/32)S+(91/14)N以上、(91/12)C+(91/32)S+(91/14)N以下、V:(51/14)N以上、(51/12)C+(51/14)N以下である。これらの元素はいずれも成形性の向上に効果があるが、コスト面からTi単独添加が最も好ましい。
【0026】
B:0.0002〜0.005wt.%
Bは結晶粒界に偏析し、粒界を強化することにより耐たて割れ性に効果が有るため、適宜添加する。この効果のためには、0.0002wt.%以上の添加が必要であるが、多すぎるとその効果が飽和し、鋼板が硬化して耐たて割れ性が劣化するため、0.005wt.%以下とすべきである。好ましい範囲は、0.0010〜0.0020wt.%である。
【0027】
その他の元素については、本発明の効果を妨げない範囲で含有することができる。例えば、介在物の形状制御による成形性の向上のためにCaを0.006wt.%以下、REM:0.1wt.%以下、耐食性向上などのため、Sn:0.1wt.%以下、Cu:0.5wt.%以下、Cr:0.8wt.%以下、Ni:0.5wt.%以下、W:0.5wt.%以下、Mo:0.7wt.%以下の範囲内で適宜添加しても本発明の効果が妨げられることはない。
【0028】
こうした成分を含有する鋼を仕上げ圧延するに際しては、鋼を溶製後粗バーあるいは粗バー相当の厚みの薄スラブを製造する。その製法は特に限定しないが、通常は、鋼を溶製後、連続鋳造あるいは造塊−分塊圧延によりスラブとなし、そのまま直接あるいは加熱炉で再加熱して粗圧延することにより粗バーを、又は、溶製後、連続鋳造により粗バー相当の厚みを有する薄スラブを、製造する。
【0029】
スラブの再加熱を行う場合は、スケール欠陥の発生防止及び仕上げ圧延前のオーステナイト粒の微細化を図る上で、1250℃以下の低温加熱が好ましい。
【0030】
熱間仕上げ圧延の仕上げ温度(=圧延終了温度)は、前述したように結晶粒微細化のため、Ar3変態点以上から(Ar3変態点+40℃)以下、の温度範囲で行うべきである。仕上げ温度がAr3変態点未満では、フェライトに変態してから圧延が行なわれるため、フェライト粒が大きくなり、また、展伸するため材質の異方性が大きくなる。(Ar3変態点+40℃)を超える仕上げ温度では、仕上げ後のフェライトの粒成長によりフェライトが大きくなり、耐たて割れ性が劣化する。細粒化と集合組織を弱くすることを両立させるため、トータルの仕上げ圧延率{「熱間仕上げ圧延全体(トータル)の圧下率」}が95%以下で、且つ、(Ar3変態点+70℃)以上の温度範囲でのトータル圧下率が55%以上、好ましくは60%以上になるように(前段強圧下で)仕上げ圧延する。仕上げ圧延の前段で強圧下を行うことにより、オーステナイト粒を微細化し、変態後のフェライト粒の微細化を図る一方、後段の圧下率を低減することにより、オーステナイト粒の歪の蓄積を抑制し、集合組織を改善することができる。このような前段強圧下による効果は、歪による再結晶を制御する技術であるため仕上げ温度に依存し、低温仕上げで特に効果が大きくなるものである。
【0031】
なお、仕上げ温度を制御するため、粗バーや薄スラブを仕上げ圧延前に加熱することや、粗バーを仕上げ圧延に先立ち、巻き取るという方法も本発明を妨げるものではない。特に、粗バーや薄スラブを加熱する方法では、粗バーや薄スラブの長手方向の温度分布に応じて加熱条件を変化させることが可能であり、鋼帯の仕上げ温度の安定化が容易である。また、粗バーや薄スラブを長手方向に加熱することに加えて、必要に応じてエッジヒーターを併用することについても、本発明を妨げることはない。
【0032】
仕上げの圧延速度は一定にする必要が無く、仕上げ温度の均一化などを目的として加速圧延などを施してもよい。
【0033】
仕上げ圧延後、巻き取るまでは特に規定するものではないが、フェライト粒成長を抑えるため、30℃/s以上の速度で冷却するのが好ましい。しかし、速すぎる冷却は、温度制御が困難となるため、100℃/s以下の冷却速度が好ましい。巻取り温度についても特に規定するわけではないが、成形性、フェライト粒成長性を考慮して、550℃以上から640℃以下の温度範囲での巻取りが好ましい。
【0034】
【実施例】
表1に示す本発明範囲内の成分を有する鋼a〜hを溶製し、連続鋳造により厚さ約250mmのスラブを製造し、1190℃に加熱後、粗圧延機により厚さ40mmの粗バーに圧延した。次いで、表2に示す条件で、この粗バーを板厚4.5mmに仕上げ圧延し、620℃で巻き取った。仕上げ圧延のトータルの仕上げ圧延率は89%であった。そして、このようにして調製した鋼帯No.1〜24の長手方向中央部の幅中央部よりサンプル採取した。
【0035】
耐たて割れ性に関しては、各サンプルからφ110mmのブランクを採取し、φ50mmのポンチで円筒絞りを行い、端部の耳取り加工を施した後、各試験温度で11kgの重りを高さ1mから落下させる落重試験を行い、カップの割れ発生の有無で耐たて割れ性を評価した。その結果を表2に示す。表2には、試験条件:Ar3変態点+70℃以上でのトータル圧下率、仕上げ温度(=仕上げ圧延の圧延終了温度)−Ar3変態点、及び、たて割れ遷移温度を記載した。たて割れ遷移温度とは、3回上記試験を実施しても、たて割れが発生しなかった温度を示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
それぞれの鋼a〜hにおいて、(Ar3変態点+70℃)以上の温度で55%以上の圧下を行い、且つ、仕上げ温度がAr3変態点〜(Ar3変態点+40℃)の温度範囲であった本発明鋼帯1、4、7、10、13、16、19、22は、いずれも他の鋼帯よりも立て割れ遷移温度が低く、耐たて割れ性が良好であった。
【0039】
例えば、鋼aにおいては、鋼帯1はたて割れ遷移温度が−90℃と、鋼帯2(−60℃)及び鋼帯3(−55℃)よりも低く、耐たて割れ性が良好であることが分かる。他の鋼b〜hについても同様である。
【0040】
(Ar3変態点+70℃以上)の温度で55%未満の圧下を行った鋼帯(表2中に〇印で表示)及び、仕上げ温度が(Ar3変態点+40℃)を超えて高かった鋼帯(同△印で表示)、仕上げ温度がAr3変態点未満の鋼帯(同×印で表示)は、いずれも耐たて割れ性が本発明よりも劣化していた。
【0041】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されているので、耐たて割れ性に優れた深絞り用熱延鋼板、特に板厚が4mm以上の厚物の熱延鋼板の製造方法を提供でき、かくして有用な効果がもたらされる。
Claims (3)
- C:0.001〜0.03wt.%、Si:0.01〜0.5wt.%、Mn:0.05〜2wt.%、P:0.02wt.%以下、S:0.02wt.%以下、sol.Al:0.1wt.%以下及びN:0.005wt.%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる鋼からなるスラブを熱間仕上げ圧延するに際し、トータルの仕上げ圧延率が95%以下で、且つ、(Ar3変態点+70℃)以上の温度範囲でのトータル圧下率が55%以上で、且つ、仕上げ温度がAr3変態点〜(Ar3変態点+40℃)の温度範囲内で圧延することを特徴とする耐たて割れ性に優れた熱延鋼板の製造方法。
- C:0.001〜0.03wt.%、Si:0.01〜0.5wt.%、Mn:0.05〜2wt.%、P:0.02wt.%以下、S:0.02wt.%以下、sol.Al:0.1wt.%以下及びN:0.005wt.%以下を含有し、更に、Ti:0.005〜0.1wt.%、Nb:0.005〜0.05wt.%、Zr:0.005〜0.05wt.%及びV:0.005〜0.05wt.%のうちの少なくとも1種を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなる鋼からなるスラブを熱間仕上げ圧延するに際し、トータルの仕上げ圧延率が95%以下で、且つ、(Ar3変態点+70℃)以上の温度範囲でのトータル圧下率が55%以上で、且つ、仕上げ温度がAr3変態点〜(Ar3変態点+40℃)の温度範囲内で圧延することを特徴とする耐たて割れ性に優れた熱延鋼板の製造方法。
- 請求項1又は2に示す成分に、更に、B:0.0002〜0.005wt.%を含有する鋼からなるスラブを熱間仕上げ圧延するに際し、トータルの仕上げ圧延率が95%以下で、且つ、(Ar3変態点+70℃)以上の温度範囲でのトータル圧下率が55%以上で、且つ、仕上げ温度がAr3変態点〜(Ar3変態点+40℃)の温度範囲内で圧延することを特徴とする請求項1又は2記載の耐たて割れ性に優れた熱延鋼板の製造方法。
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