JP3855162B2 - 生体適合性芯鞘型複合繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絹粉末を含有させた熱可塑性合成重合体から製造される合成繊維であって、特に生体適合性に優れ、かつ耐久性や成形性にも優れた合成繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、絹は、極めて優れた光沢や柔らかな風合いを持ち、且つ吸・放湿性等にも優れていることから、高級志向の衣料用素材としては、他の追従を許さない材料といえる。
また生体適合性を有していることなどから、縫合糸など医療用素材や化粧品としても新しい用途が広まっている。
しかし、現在、絹は、その供給量が限られ、コスト面でも非常に割高となっていることから、その需要に十分応えられないのが現状である。
このような状況から、近年、絹と極めて近い特性を有する繊維、フィルム等の代替材料を得るための研究開発が盛んになされている。
【0003】
そのような研究開発については、合成繊維やフィルムの機械的処理により絹様の肌触り等の特性を付与する方法がある。
また、合成繊維、不織布、フィルム等の製品表面を絹タンパク含有処理剤を用いて化学的に修飾して絹の特性を付与する方法や、熱可塑性合成重合体に絹粉末を含有させ、熱可塑性合成重合体の成形体に絹の特性を付与する方法などが提案されている。
【0004】
後者の合成繊維、不織布、フィルム等の製品表面を絹タンパク含有処理剤を用いて化学的に修飾して絹の特性を付与する方法において、処理剤として絹タンパク水溶液(分散液)を用いた例は、特開平3−123561号公報、特開平4−100975号公報、実開平6−37397号公報、特開平9−137381号公報、特開平9−143876号公報、特開平9−188972号公報、特開平9−313248号公報、特開平9−322911号公報、特開平10−1872号公報等があり、処理剤として絹タンパク水溶液にバインダーを添加した分散液を用いた例には、特開平9−31847号公報、特開平9−124796号公報、特開平10−212456号公報等がある。
【0005】
また、処理剤として絹粉末をバインダーや塗料に混合したものを使用した例には、特開平3−51370号公報、特開平5−78979号公報、特開平6−158545号公報、特開平6−306772号公報、特開平7−54277号公報、特開平7−279053号公報、特開平9−118846号公報、特開平9−217029号公報、特開2000−44598号公報等がある。
【0006】
以上に挙げた方法においては、総じて、絹タンパクの性質を材料表面に付与することができるものの、処理剤として絹タンパク水溶液(分散液)を用いた方法では、絹タンパクは繊維の使用中または洗浄中に脱落し易く、耐久性に乏しいという欠点がある。
処理剤として絹タンパクをバインダーや塗料と混合した場合は、絹タンパクの材料表面からの脱落を防止でき耐久性は改善されるものの、バインダーや塗料が絹タンパクを覆ってしまうために絹タンパクの機能を充分に発揮することができないという問題が生ずる。
【0007】
絹タンパクには熱可塑性の性質はなく、加熱すると熱溶融するまでの間に分解し炭化してしまうが、先述したように、絹は光沢や風合い、吸・放湿性等に優れ、 特に熱可塑性合成重合体にはない性質として、生体適合性を有している。
因みに、最近になって生体適合性の機能の一つとして、絹タンパクはヒト由来の皮膚細胞を生育促進する性質のあることも分かってきた。
【0008】
一方、絹タンパクを熱可塑性合成重合体中に含有させる方法においては、使用中または洗浄中に絹タンパクが脱落することは少なくなるが、含有された絹タンパクの部分が力学的弱点となり、繊維としての強度低下の原因となる。
特に、引張りに対する強度低下が大きくなるため、絹タンパクの粒子を極端に小さくする必要がある。
従来は、絹タンパク粒子が大き過ぎて、引張強度低下が激しく、これまで絹タンパク含有熱可塑性合成重合体は利用されていなかった。
【0009】
この熱可塑性合成重合体に絹粉末を含有させ、熱可塑性合成重合体の成形体に絹の特性を付与する方法の具体的な例としては、例えば特開平2−109570号公報、特開平7−278441号公報、特開平9−118756号公報、特開平9−278939号公報、特開平10−212417号公報等が挙げられる。
これらは、主としてフィルム或いはシート状の成形体に関するものであるが、上記特開平10−212417号公報にのみ、溶融紡糸法等により繊維を製造すものである。
【0010】
この特開平10−212417号公報には、平均粒子径20〜50μmの絹粉末の表面に、絹粉末の耐熱性向上のために、平均粒子径0.2〜0.3μmの酸化チタンを押し付けて付着させ、これを熱可塑性樹脂と混合し、270℃の紡糸温度で紡糸して、酸化チタン配合絹粉末を繊維内に均一に分布した合成繊維を得ることができる点が示されている。
【0011】
しかし、平均粒子径20〜50μmという粒子径の大きい絹粉末を使用するものであることから、通常の衣服に使用する繊維である直径が100μm以下、特に30μm以下の合成繊維を製造する場合には、平均粒子径20〜50μmという粒子径の大きい絹粉末の存在により、繊維の引張強度が著しく低下し、実質的に繊維として利用不可能なものしか得ることができない。
また、上記の270℃の紡糸温度は絹タンパクの分解温度を遙かに超えており、このような温度では絹タンパクが炭化してしまうため、絹タンパクの本来の特性を生かすことができないという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、絹様の光沢、風合い、保湿性等を有し、熱可塑性合成重合体を主成分とする生体適合性に優れた新素材、特に繊維を提供することにある。
本発明は、また、熱可塑性合成重合体からなる合成繊維に絹粉末を含有させても、合成繊維の強度低下が少なく、実用に耐えることができる生体適合性の新素材を提供することにある。
本発明は、また、高価格で生体適合性を有する絹タンパクと低価格で耐久性、成形性に優れた熱可塑性合成重合体とを用い、両者の機能を併せ持つ低価格の繊維を開発することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者らは、熱可塑性合成重合体に絹粉末を含有させ、その絹タンパクの特性を十分に発揮でき、しかも耐久性のある生体適合性合成繊維を得るべく鋭意、研究を重ねた結果、少なくとも、絹粉末の粒子の大きさや熱可塑性合成重合体の融点が重要な要素であることを見出し、この知見により本発明を完成するに至ったものである。
【0014】
すなわち、本発明は、(1)、芯材料がポリプロピレンからなり、鞘材料は実質的に粒子径が10μmを超える粉末粒子を含まないフィブロインからなる絹粉末及び融点が200℃以下のポリエチレンからなる生体適合性芯鞘型複合繊維であって、延伸により前記絹粉末が繊維表面に出ている生体適合性芯鞘型複合繊維に存する。
【0015】
そして、(2)、鞘材料における絹粉末の含有量が、該絹粉末及びポリエチレンの合計量の5〜50重量%である生体適合性芯鞘型複合繊維に存する。
【0016】
そしてまた、(3)、鞘材料における絹粉末の含有量が、該絹粉末及びポリエチレンの合計量の10〜30重量%である生体適合性芯鞘型複合繊維に存する。
【0023】
そしてまた、(4)、繊維の直径が5〜100μmである上記(1)に記載の生体適合性芯鞘型複合繊維に存する。
【0024】
そしてまた、(5)、繊維の直径が10〜30μmである上記(1)に記載の生体適合性芯鞘型複合繊維に存する。
【0026】
そしてまた、(6)、ポリプロピレンからなる芯材料と、実質的に粒子径が10μmを超える粉末粒子を含まないフィブロインからなる絹粉末及び融点が200℃以下のポリエチレンからなる鞘材料とを芯鞘複合溶融紡糸し、延伸することにより前記絹粉末を繊維表面に出す生体適合性芯鞘型複合繊維の製造方法に存する。
【0029】
本発明は、その目的に沿ったものであれば、上記(1)〜(6)5の中から選ばれた2つ以上を組合わせた構成も採用可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明を具体的に実施するための各原料の種類・特性、製造条件等について以下に説明する。
〔1〕絹粉末原料
絹タンパクの原料物質は繭糸、生糸、絹織編物、絹糸(フィブロイン繊維)、それらの残糸またはそれらの未精練物、半精練物、精練物、およびそれらを原料とした繊維、粉末、フィルム等、家蚕および野蚕等の絹糸虫類が吐糸する蛋白質繊維及びそれらの残糸すべてを対象とすることができる。
【0031】
一般に、蚕は体内の絹糸腺腔に絹を分泌し、この絹は液状絹と言われる。
液状絹はフィブロインとセリシンから成り(これらを絹粉末という。)、液状フィブロインは分子量約37万である(Tasiro Yutaka and Otsuki Eiichi, Journal of Cell Biology, Vol. 46, P.l(1970))。
また分子量約37万のフィブロインは分子量約35万(H鎖)と約2. 5万(L鎖)に分けられる。
【0032】
繭(いわゆる繭糸と蛹で構成)は、蚕が営繭時に液状絹を吐糸することで形成される。
繭糸には中心部にフィブロイン、周囲にセリシンが存在し、存在比は(70〜80%フィブロイン):30〜20%(セリシン)であることが知られている。
因みに、生糸は繭糸を数本から数10本集合することで作られ、また生糸で織った織物は生織といわれている。
繭糸、生糸又は生織からセリシンを除去する工程は精練といわれており、精練後の繊維が絹糸又はフィブロイン繊維である。
絹糸は、まず、生育された繭を乾繭、煮繭後に繰糸して生糸を作製し、次いで、生糸又は生織の精練を行い、絹糸また絹織物とする。
尚、これらの工程で生じる屑が残糸である。
【0033】
〔2〕絹粉末
(1)結晶性絹粉末
結晶性絹粉末は、例えば特開2001−48989号公報に示されているような結晶性絹超微粉末の製造方法に従って製造する。
絹粉末の粒子径は、一般に平均粒子径で表されるが、粒子径には分布があり、粉末の大きさは平均粒子径より小さい粒子や大きい粒子が広く分布している。
【0034】
例えば、平均粒子径5μmであっても、20μm程度の大きい粉末が僅かに入っているのが普通である。
本発明の場合においては、大きい粉末が含まれているほど引張強度は低下することを考慮し、平均粒子径よりも最大粒子径の値に着目している。
特にある限度以上の粒子径の大きい粒子を分離しなければ、所望する絹粉末含有樹脂の紡糸、特に延伸ができない。
【0035】
この観点から、前述の特開2001−48989号公報の製造方法で得た粉末を粉砕分級して、粒子径10μmを越えるもの、更に好ましくは5μmを越えるものを分離除去する。
すなわち、粒子径が10μmを越える粉末を、更に好ましくは、粒子径が5μmを越える粉末を含まないようにする。
また、粒子径は、繊維直径(すなわち紡糸延伸されてできる繊維)の1/10以下が好ましい。
【0036】
一方、粒子径が小さ過ぎると粉末が繊維の中に埋もれ易いため、埋もれた粉末は絹粉末としての機能が作用しにくいことは事実である。
この観点から、最小粒子径については、粉末の粒子径は0.1μm以上とすることが好ましく、更に好ましくは0.5μm以上である。
このようなことから、粉砕・分級のし易さの考慮して、平均粒子径は、0. 5μm以上、5μm以下の絹粉末とすることが好ましい。
【0037】
(2)非結晶性絹粉末
非結晶性絹粉末は、特開平11−70160号公報(絹フィブロインおよび絹セリシンを主成分とする創傷被覆材並びにその製造方法)、特開2001−163899号公報(機能性絹フィブロインの製造方法とその利用)、特開2002−128691号公報(セリシン含有素材、その製造方法及びその使用方法)、特願2001−180169号(絹フィブロイン由来機能性ポリペプチドの製造方法及びその利用)等の方法に従って製造する。
非結晶性絹粉末についても、上記結晶性絹粉末のように、粉砕・分級し、粒子径10μmを越える粉末、好ましくは5μmを越える粉末を除去した絹粉末とする。
また、 粉末の粒子径は0.1μm以上とすることが好ましく、更に好ましくは0.5μm以上である。
【0038】
(3)絹粉末粒子径
前述したように、粉末の最大粒子径について、紡糸性の観点から、実質的に粒子径が10μmを超える粉末を含まず、更に好ましくは粒子径が5μmを越える粉末を含まないようにする。
一方、粉末の最小粒子径について、前述したように、繊維の中に埋もれ易い観点から、実質的に粒子径は0.1μm以上が好ましく、更に好ましくは0.5μm以上とする。
【0039】
(4)絹粉末の生体適合性
本発明の底流にはスキンケア素材の開発の意図があることから、本発明における絹粉末の生体適合性とは、絹粉末がヒト皮膚細胞の生育に悪影響を及ぼさないことをいう。
すでに、本発明者らは、絹粉末に関する生化学的研究を行ってきた中で、絹フィブロインにはヒトの細胞を生育促進する作用のあることを突きとめ、これを創傷被覆材等に利用することを提案した(特開平9−192210号公報、特開平11−253155号公報)。
そして、その作用は、絹フィブロインを構成するフィブロインH鎖とL鎖にあることを明らかにした(特開2001−163899号公報、特願2001−180169号)。
また、絹セリシンの成分にヒト細胞成育促進性のあることを明らかにした(特開2002−128691号公報)。
【0040】
このような絹粉末は生体適合性に優れていると言われているものの、熱、光、酸、アルカリ等で容易に分解して分子量が低下する。
因みに、このような分子量低下はヒト細胞の生育性低下につながり、極端な分子量低下は細胞生育を阻害する原因にもなる。
【0041】
〔3〕熱可塑性合成重合体
本発明の生体適合性芯鞘型複合繊維又は生体適合性合成繊維を構成する熱可塑性合成重合体としては、融点が200℃以下のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系(共)重合体や脂肪族ポリエステル等を使用することができる。
ポリエチレン系共重合体としては、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などが挙げられ、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体、好ましくはエチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体が使用される。
コモノマーのα−オレフィンの例としては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1などが挙げられるが、これらの中で、ブテン−1、ヘキセン−1、これらのコモノマーのα−オレフィンは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0042】
脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリ−3−ヒドロキシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−3−ヒドロキシブチレートバリレート、ポリ−ε−カプロラクトン等が挙げられるが、特に生分解性重合体であるポリ乳酸が好ましい。
なお、耐熱性を十分なものとし、且つ製糸性を良好に保つという観点から脂肪族ポリエステルの融点の下限は70℃である。
その他、ポリエチレンブチレート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン、ポリウレタン等の縮合系重合体でも、他の軟化点の低い重合体や可塑剤を添加し、200℃以下の軟化点の重合体組成物として使用することが可能である。
【0043】
また、以上の例示した熱可塑性合成重合体中には、必要に応じて抗菌剤、防黴剤、紫外線吸収剤や赤外線吸収剤などの光安定剤、酸化防止剤、溌水剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、染色剤、導電剤などの各種添加剤を含有させてもよい。
【0044】
〔4〕絹粉末含有ペレット
絹粉末含有繊維を作るには、まず、絹粉末と熱可塑性合成重合体を混合したペレットを作る。
絹粉末混合割合(絹粉末の熱可塑性合成重合体重量割合)は、5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%である。
混合ペレットを作る場合、絹粉末の重量割合が熱可塑性合成重合体に対し50重量%以上では混合時にパサパサになって混練ができない。
一方、絹粉末の割合が5重量%程度より少ないと絹粉末の機能が十分に作用しない。
【0045】
〔5〕紡糸方法
(1)紡糸法としては湿式紡糸法、乾式紡糸法、溶融紡糸法等があるが、本発明では溶融紡糸法を用いることが望ましい。
一般に、紡糸温度が高温になるほど熱可塑性合成重合体の曳糸性は良好となるが、高温過ぎると熱可塑性合成重合体は熱分解する。
つまり、熱可塑性合成重合体にはそれぞれ適正な紡糸温度がある。
絹粉末も高温過ぎると熱分解し、低分子化するので、熱可塑性合成重合体の中でも、PEやPPのように低融点の樹脂が特に望ましい。
【0046】
熱可塑性合成重合体の紡糸においては、紡糸液の熱により絹粉末の分解が起こる。
例えば、1気圧の空気中においては、200℃を越えると6分程度で黄変し易くなり、また230℃程度以上では5分程度で黄色から茶色に変色し、250℃程度以上では5分以内に容易に炭化が始まる。
【0047】
黄変や茶褐色となった絹粉末はヒト皮膚細胞生育を阻害するようになる。
紡糸する場合は、最高温度にあるのは、通常3〜6分程度の時間であるため、少なくとも、6分間加熱されても支障のない温度範囲が採用されることが好ましい。
紡糸の際の溶融加熱により、絹粉末がヒト皮膚細胞生育性に悪影響を及ぼし始めるのは、6分間加熱されても支障のない温度範囲として、200℃を越えない温度で熱処理したときである。
従って、熱可塑性合成重合体の融点が200℃以下のものが好ましいことが理解されよう。
温度が低いと黄変や熱分解が避けられるために、例えば、180℃で20分程度、150℃で60分程度である。
【0048】
(2)溶融紡糸法で絹粉末含有熱可塑性合成重合体を紡糸する場合、紡糸した繊維としての使用性を担保するために、引張強度低下を防止する必要がある。
一方、スキンケアの作用は繊維の表面に存在する絹粉末のみが寄与し、繊維の表面に現われない小さい絹粉末はむしろ引張強度低下の原因になるのみであるため、繊維表面に現われない粉末は少ない方が好ましい。
【0049】
このような、繊維の引張強度を低下させないこと及び絹粉末を繊維表面付近に局在させるという観点から、芯と鞘を有する2層構造の繊維とすることで、引張強度を保ち且つ、絹粉末を繊維表面付近に局在させることができることとなったのである。
繊維の引張強度は芯の部分で十分負担させることができ、絹粉末を含有したことによる強度低下を極力小さくできる。
そして、更に念のために、絹粉末を含む鞘部分における強度の低下も極力防止する観点から、少なくとも10μmを超える粉末粒子を含まない絹粉末とするとよい。
因みに、芯と鞘よりなる2層構造を有しない単一構造のものにおいても、少なくとも10μmを超える粉末粒子を含まない絹粉末とするとよい。
【0050】
本発明では、紡糸の後の延伸により、鞘の部分の絹粉末は、より表面に出てくるために局在がより効果的となる。
絹粉末は、熱可塑性合成重合体により繊維の表面に着床状態となって、物理的に保持され、使用時に脱落することがない。
二層構造繊維の紡糸方法としては、熱可塑性合成重合体と絹粉末を混合したペレットを作り、このペレットを鞘とし、芯の熱可塑性合成重合体と同時に紡糸する。
芯には勿論、絹粉末を混入しない。
【0051】
〔6〕合成繊維
本発明では、一般に衣服として使われている直径5〜100μm、好ましくは10〜30μm程度の合成繊維を製造する。
芯鞘の2層構造を有する合成繊維において、芯の直径をa、鞘に相当する厚さをbとした場合の合成繊維の直径はa+2bとなるが、aと2bの比は5〜95対95〜5、好ましくは30〜80対70〜20、である。
芯鞘の熱可塑性合成重合体は同一のものであっても、異なるものであってもよい。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はそれらの実施例にのみ限定されるものではない。
【0053】
【実施例1】
〔絹粉末の製造〕
特開2001−48989号公報(結晶性絹超微粉末の製造方法)の方法を用いて、次のようにして絹粉末を作った。
家蚕の生糸を生糸の50倍量の0.1%炭酸ソーダ水溶液で1時間煮沸して精練し、フィブロイン繊維(絹糸)とし、この絹糸20g を水500gに入れ、炭酸ソーダ5gを加え、約120℃(2気圧)で2時間処理し、水洗乾燥した。
次いで、この絹物質を攪拌擂漬装置(石川式)で摩砕した後に、回転式衝撃粉砕機〔不二電気工業(株)製サンプルミルKI−1〕で打砕し、さらに気流式粉砕機〔日清製粉(株)製カレントジェットCJ−10〕で粉砕した。
【0054】
得られた絹粉末(A)は0.3μm〜9.3μmに分布し、平均粒子径は3.2μmであった。
これを再度気流式粉砕機で粉砕・分級することによって5μm以上の粒子を除外したところ、絹粉末(B)は0.8μm〜4.6μmに分布し、平均粒子径は2.5μmであった。
【0055】
【実施例2】
〔絹粉末の熱処理と細胞生育促進性〕
実施例1で得られた絹粉末(B)を乾熱処理した。
乾熱処理は〔Isuzu 製作所(Thermo-Regulator)〕を用い、(2)180℃、(3)190℃、(4)200℃、(5)210℃の各温度に、シャーレに入れた絹粉末を6分置き、乾熱処理した。
210℃で乾熱処理した絹粉末は黄色に黄変していた。
乾熱処理をしていない粉末を(1)室温とした。
(1)〜(5)の細胞生育性については次のように測定した。
(1)〜(5)の各絹粉末0.5mgを2mlの細胞培養液に入れ、また、約7万の細胞を培地に接種し、3日間培養した。
【0056】
細胞としては、正常ヒト成人皮膚繊維芽細胞〔KF−4109(倉敷紡績株式会社製)〕を使用し、培地としては、繊維芽細胞増殖用低血清凍結培地〔Medium106S、LSGS、PSA溶液(倉敷紡績株式会社製)〕を使用した。培養は(1)〜(5)の絹粉末を入れた培養用のシャーレ1枚につき培地2mlを入れ、ここに7万の細胞を接種して3日間培養した。
細胞数の測定はシャーレ1枚につき培地2ml、アラマブルー(IWAKI )0. 11mlを入れ、37℃で2時間後に570nm、600nmの吸光度から計算した色素の還元量を生育細胞数とした。
【0057】
絹粉末を混入しなかったシャーレを対照区(100%)とし、絹粉末を混入したシャーレの細胞生育数を測定し、表1に示した。
その結果、絹粉末は無処理の状態(1)では細胞生育性があるが、乾熱処理温度が高温になるほど細胞生育性が低下し、200℃では細胞生育性は殆ど無くなり、210℃ではむしろ細胞生育性を阻害するようになる。
表1に絹粉末の乾熱処理温度と細胞生育率の関係を示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【実施例3】
〔二層構造繊維の紡糸〕
まず、実施例1の絹粉末(B)をPEに可塑剤とともに入れ、ラボプラストミル〔(株)東洋精機製作所〕を用いて、145℃、25分で絹粉末とPEを混練、練成し、紡糸用チップを作った。
このチップにおける絹粉末対PEの重量割合は2対8である。
【0060】
次に、PPが芯になり、且つ絹粉末入りPEが鞘になるように紡糸して未延伸糸を作成した。
このとき、ラボプラストミルにおいて最高温度180℃を5分で通過するようにした。
未延伸糸を室温で延伸し約4倍の長さにした(延伸糸、図1参照)。
延伸糸における絹粉末粒子が確認できるように偏光顕微鏡下で撮影した。
延伸糸において、小さく光っているように見える部分が絹粉末であり、絹粉末は繊維表面付近に局在しているのが分かる(図2参照)。
【0061】
延伸繊維(図2)の引張強度は絹粉末を混合しない場合のPE/PP二層構造繊維の1/1.5程度であった。
未延伸の鞘の部分では、絹粉末が埋没している場合や繊維表面に現われている場合等がある。
未延伸糸は延伸することで細くなる(鞘部分の厚さは薄くなる)が、絹粉末は延伸されないため、鞘の樹脂に埋まっていた絹粉末は樹脂に保持されたまま、繊維の表面に現われる。
【0062】
また、このとき鞘の樹脂は絹粉末によって繊維軸方向に、部分的に分割され(図1の矢印)、繊維表面に現われてくる粉末もある。
図1は、鞘に絹粉末を含有した二層構造の繊維の顕微鏡写真を示す。
図2は、その偏光顕微鏡写真である。
【0063】
【実施例4】
〔絹粉末入り合成繊維の評価〕
実施例3で得られたPEの鞘に絹粉末を含有した、PP/PE芯鞘繊維(A)の風合い、手触り等についてアンケート調査を行った。
絹粉末の入っていないPP/PEの芯鞘繊維(B)を比較の対照とした。
いづれもフィラメントをクリンパーでクリンプを付け、51mmの長さにカットし、綿状とした各10g の繊維についてのアンケートである。
繊維の太さは、Aは6.6d(tex) 、Bは6. 3d(tex) である。
アンケートは20歳代女性13名、男性2名、30歳代女性3名、男性2名、40歳代男性3名、50歳代女性2名、男性1名の26名に問診し、AとBのどちらかを選んでもらった。
その結果を表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】
PEやPPのように疎水性の重合体は吸湿性がないため、さらっとしているが、これに吸湿性の絹粉末が入ることでぬめり感が現われる。
また、絹の生体適合性のため肌触りが優れていると感じられ、総合的に高級感に優れている結果となった。
【0066】
【実施例5】
〔一層構造繊維の紡糸〕
まず、実施例1の絹粉末(B)をPEに可塑剤とともに入れ、ラボプラストミル〔(株)東洋精機製作所〕を用いて、145℃、25分で絹粉末を混練、練糸し、紡糸用チップを作った。
このチップにおける絹粉末対PEの重量割合は1.5対8.5である。
次に、このチップを紡糸した(未延伸糸)。
このとき、ラボプラストミルにおける最高温度170℃を6分で通過するようにした。
未延伸糸を室温で延伸したところ約4倍の長さになった。
延伸糸の絹粉末粒子を偏光顕微鏡下で観察したところ、絹粉末は繊維全体に分散して見え、繊維表面に現われている粒子もあった。
【0067】
【発明の効果】
本発明の生体適合性芯鞘型複合繊維および生体適合性合成繊維は、絹様の光沢、風合い、保湿性等を有し、かつ耐久性にも優れており、衣服材料や医療用素材として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明における、実施例3の二層構造の繊維を顕微鏡写真で示す。
【図2】図2は、本発明における実施例3の二層構造の繊維を偏光顕微鏡写真で示す。
Claims (6)
- 芯材料がポリプロピレンからなり、鞘材料は実質的に粒子径が10μmを超える粉末粒子を含まないフィブロインからなる絹粉末及び融点が200℃以下のポリエチレンからなる生体適合性芯鞘型複合繊維であって、
延伸により前記絹粉末が繊維表面に出ていることを特徴とする生体適合性芯鞘型複合繊維。 - 鞘材料における絹粉末の含有量が、該絹粉末及びポリエチレンの合計量の5〜50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の生体適合性芯鞘型複合繊維。
- 鞘材料における絹粉末の含有量が、該絹粉末及びポリエチレンの合計量の10〜30重量%であることを特徴とする請求項1に記載の生体適合性芯鞘型複合繊維。
- 繊維の直径が5〜100μmであることを特徴とする請求項1に記載の生体適合性芯鞘型複合繊維。
- 繊維の直径が10〜30μmであることを特徴とする請求項1に記載の生体適合性芯鞘型複合繊維。
- ポリプロピレンからなる芯材料と、実質的に粒子径が10μmを超える粉末粒子を含まないフィブロインからなる絹粉末及び融点が200℃以下のポリエチレンからなる鞘材料とを芯鞘複合溶融紡糸し、延伸することにより前記絹粉末を繊維表面に出すことを特徴とする生体適合性芯鞘型複合繊維の製造方法。
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