JP3854797B2 - トルクコンバータの羽根車及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トルクコンバータの羽根車及びその製造方法、特に羽根車のコアとブレードとの結合に関する。
【0002】
【従来の技術】
トルクコンバータは、車両等において、エンジン側の回転体からトランスミッション側の回転体にトルクを伝達するために用いられている。このトルクコンバータは、一般に、フロントカバーと、3種の羽根車(インペラ,タービン,ステータ)とから構成されている。エンジン側の回転体からフロントカバーにトルクが入力されると、インペラがフロントカバーとともに回転する。すると、この回転により速度エネルギーを持った作動油がインペラ,タービン,ステータの間を循環し、タービンが作動油の速度エネルギーを吸収し、タービンに固定されるトランスミッション側のシャフトにトルク出力する。
【0003】
このようなトルクコンバータには、上記のように羽根車が組み込まれている。羽根車は、主として、外側の環状シェル、内側の環状コア、及び複数のブレードとから構成されている。ブレードは、円周方向に等間隔に並び、一端がシェルに、他端がコアに結合されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
トルクコンバータの羽根車を製造する過程においては、それぞれ別々に成形されるシェル、コア、及びブレードを結合させる必要がある。従来においては、まず、シェルに対してブレードを結合させている。そして、次にコアを用意し、ブレードの羽根本体から延びるタブをコアに形成されたスリットに挿入して、ブレードのタブとコアとをかしめ(カシメ)や溶接によって結合させている。
【0005】
しかし、このような製造方法においては、コアのスリットにブレードのタブを挿入する作業の効率が悪くなることが多い。現状においては、タブを所定のスリットに挿入するために、ブレードをたたいたりしながら時間をかけて作業を行っている。
【0006】
また、従来は、上記のように、ブレードの羽根本体から延びるタブをコアのスリットに挿入し、それを折り曲げる又は溶接することによってブレードとコアとを結合させている。したがって、タブを折り曲げる手法を採る場合には、折り曲げ加工時に羽根本体を保持しなければならず、タブの折り曲げの影響を受けて羽根本体の形状が変化してしまうという不具合がある。また、タブをコアに溶接する手法を採る場合にも、溶接の際の熱や歪の影響が羽根本体に及び、羽根本体の形状が変化してしまう不具合がある。
【0007】
本発明の課題は、ブレードの形状精度が高くなるトルクコンバータの羽根車、及びその製造方法を提供することにある。また、別の本発明の課題は、トルクコンバータの羽根車の製造における作業効率を向上させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のトルクコンバータの羽根車は、外側のシェルと内側のコアとの間に複数のブレードが配置されているトルクコンバータの羽根車であって、ブレードは、ブレード本体と、ブレード本体からブレード本体と交差する方向に延びるタブとを有し、ブレードとコアとは、タブにコアを載置してタブとコアの一部とを接触させて重ね合わせた後、両者を塑性加工することにより結合されている。
【0009】
ここでは、従来のようにコアに設けたスリットにブレードのタブを差し込むといった構造を採らずに、ブレードのタブとコアの一部とを接触させて重ね合わせ、その重ね合わせ部分に塑性加工を施すことによって、コアとブレードとを結合させている。このため、ブレードについては、そのタブだけを保持しながら結合作業を行うことができるようになる。すなわち、重ね合わせた部分に塑性加工を施すときに、ブレードのタブ以外の部分を保持せずに加工することが可能であり、重ね合わされて塑性加工が施されるタブは変形するが、それ以外の部分については殆ど変形しないようにすることができる。これにより、結合前のブレードの形状精度が結合後においても高く保持されるようになる。
【0010】
また、塑性加工としては、重なり部分に切り込みを入れる、重なり部分の中央を打ち抜く、重なり部分の中央を絞る、重なり部分の一部を曲げるなど、種々の形態が考えられる。
【0011】
請求項2に記載のトルクコンバータの羽根車は、請求項1に記載の羽根車であって、ブレードとコアとは、さらに、ろう付けにより接合されている。
【0012】
ここでは、塑性加工により結合されたブレード及びコアが更にろう付けされるため、塑性加工による結合度合いを仮止め程度にすることができる。また、塑性加工によりある程度の強度が確保されている場合においても、ろう付けによって、羽根車の強度を更に向上させることができる。
【0013】
請求項3に記載のトルクコンバータの羽根車は、請求項1又は2に記載の羽根車であって、ブレードのタブとコアの一部とは、パンチ及びダイの間に挟まれ、パンチのダイへのプレスによって塑性加工される。
【0014】
ここでは、パンチ及びダイの間にブレードのタブ及びコアの一部を挟んでプレスすることによって、両者を塑性加工して結合させている。したがって、ブレード及びコアは、それらの一部がダイに保持された状態で、プレスによって結合される。すなわち、タブ以外のブレードの他の部分については、塑性変形させるためには保持する必要がなく、プレスによる力が作用して変形が生じる恐れが殆どなくなる。
【0015】
請求項4に記載の製造方法は、外側のシェルと内側のコアとの間に、その第1部がコアの第2部と重ね合わされ塑性加工により結合された複数のブレードが配置されているトルクコンバータの羽根車を製造する製造方法である。この製造方法は、第1工程と、第2工程と、第3工程とを備えている。第1工程では、複数のブレードを配置に合った状態で保持し、それらのブレードの第1部に下方からダイを当接させる。第2工程では、ダイの上に載っているブレードの第1部に対して、上方からコアの第2部を載せる。第3工程では、ダイの上に載っているブレードの第1部及びコアの第2部に対して、上方からパンチを押圧させる。
【0016】
ここでは、従来のようにコアに設けたスリットにブレードのタブを差し込んで塑性加工や溶接を行うといった手法を採らずに、下面がダイに保持されたブレードの一部(第1部)にコアの一部(第2部)を載せ、その重ね合わせ部分にパンチを打ち下ろす等して押圧させることで塑性加工を施し、コアとブレードとを結合させている。すなわち、ブレードについては、その第1部だけをダイで保持しながら結合作業を行うことができる。したがって、第1部及び第2部にパンチを押圧させるときに、ブレードの第1部以外の部分には殆ど力が作用せず、第1部は塑性変形するが、それ以外の部分については殆ど変形しない。このように、ここでは、結合前のブレードの形状精度が結合後においても高く保持されるようになる。
【0017】
請求項5に記載の製造方法は、請求項4に記載の製造方法であって、第1工程では、全てのブレードを配置に合った状態で保持し、全てのブレードの第1部の下面にダイを当接させる。
【0018】
ここでは、適切に配置された全てのブレードの第1部の下面にダイを当接させているため、各ダイに対してパンチが押圧されると、全てのブレードが適切な配置でコアに結合される。なお、パンチによる押圧については、1つのパンチにより順番に各ブレードをコアに結合させていってもよいし、複数のパンチにより多数のブレードを同時にコアに結合させてもよい。
【0019】
請求項6に記載の製造方法は、請求項5に記載の製造方法であって、全てのブレードに対してパンチを用意する。そして、第3工程では、全てのブレードの第1部及びその上に載っているコアの第2部に対して、パンチを同時に押圧させる。
【0020】
ここでは、適切に配置された全てのブレードの第1部の下面にダイが当接している状態で、パンチをブレードの数だけ用意して、同時にパンチを押圧させている。これにより、同時に全てのブレードがコアに結合した状態となる。すなわち、ここでは、作業効率が上がり生産性が向上する。
【0021】
請求項7に記載の製造方法は、請求項4から6のいずれかに記載の製造方法であって、第4工程をさらに備えている。第4工程では、第1工程、第2工程、及び第3工程によりユニット化されたコア及びブレードをシェルと合わし、ブレードとシェルとを結合させる。
【0022】
従来、シェルに結合されたブレードのタブをコアに挿入する作業で時間がかかっているが、ここでは先にブレードをコアに結合させてユニット化し、それを後からシェルと結合させている。これにより、作業が容易となり、作業効率が向上する。
【0023】
特に、ブレードとコアとを塑性加工によって仮止め結合した状態で、それをシェルに合わせて結合させる場合には、作業効率が非常によくなる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に係る羽根車(インペラ13及びタービン14)を含むトルクコンバータを、図1に示す。トルクコンバータ10は、O−Oを回転軸とするものであり、図の左側に配されるエンジン(図示せず)と図の右側に配されるトランスミッション(図示せず)との間に配置される。
【0025】
<トルクコンバータ10の構成>
このトルクコンバータ10は、エンジン側のクランクシャフト81からトランスミッションのメインドライブシャフト91にトルクを伝達するための機構であり、主として、フロントカバー12と、インペラ13と、タービン14と、ステータ15と、ロックアップクラッチ19とから構成されている。
【0026】
フロントカバー12は、フレキシブルプレート11を介してクランクシャフト81に連結される。
【0027】
インペラ13は、インペラシェル13aと、インペラシェル13aの内側に固定された複数のインペラブレード32と、インペラブレード32の内側に固定される環状のインペラコア33と、インペラシェル13aの内周端に固定されているインペラハブ13bとから構成されている。フロントカバー12とインペラ13のインペラシェル13aとは、図1に示すように互いの外周部が接合され、両者で作動油室を形成する。
【0028】
タービン14は、作動油室内でインペラシェル13aと対向するように配置されており、主に、タービンシェル41と、タービンシェル41に固定された複数のタービンブレード42と、タービンブレード42の内側に固定される環状のタービンコア43とから構成されている。タービンシェル41の内周端は、内周面にメインドライブシャフト91と連結するためのスプライン孔が形成されているタービンハブ18に固定される。
【0029】
ステータ15は、インペラ13とタービン14との間に配置されており、ワンウェイクラッチを介して、トランスミッションのハウジングに固定されたステータシャフト92に固定されている。
【0030】
ロックアップクラッチ19は、フロントカバー12とタービン14とを機械的に連結するための機構であり、フロントカバー12とタービン14との間に配置される。
【0031】
<トルクコンバータ10の動作>
エンジン側のクランクシャフト81からのトルクは、フレキシブルプレート11からフロントカバー12に入力される。このトルクは、フロントカバー12に固定されているインペラシェル13aにも伝達される。これにより、インペラ13が回転し、作動油がインペラ13側からタービン14側へと流れる。この作動油の流れによってタービン14が回転し、タービン14のトルクはタービンハブ18を介してメインドライブシャフト91に出力される。
【0032】
<羽根車の製造方法>
次に、羽根車であるインペラ13及びタービン14の製造について説明する。どちらも同様の製法によって作られるため、ここでは、タービン14を例に取って説明する。
【0033】
〔タービン14の詳細構成〕
図2に、タービン14の平面図を示す。上記のように、タービン14は、中央に円孔が開けられたタービンシェル41と、複数のタービンブレード42と、タービンブレード42の内側に固定される環状のタービンコア43とから構成される。これらの各構成要素41,42,43は、それぞれ別々に成形され、位置決めされた上で結合される。
【0034】
タービンブレード42には、図2及び図3に示すように、ブレード本体42aから延びるタブ42bが形成されている。タブ42bは、ブレード本体42aと交差している。
【0035】
なお、図2においては、理解の容易のため、タービンブレード42の枚数を実際よりも少なくしたものを示している。
【0036】
〔各構成要素41,42,43の結合順序〕
従来は、タービンブレードをタービンシェルに固定した後に各タービンブレードの内側端を結ぶようにタービンコアを装着させており、タービンコアの装着の際にはタービンブレードの本体部分を保持しながらタブをタービンコアにかしめたり溶接したりしている。
【0037】
これに対し、本実施形態における製造方法では、まず複数のタービンブレード42をタービンコア43と結合させて1ユニットとして、その後にユニット化されたタービンブレード42及びタービンコア43をタービンシェル41に固定する手順を採っている。
【0038】
〔タービンブレード42とタービンコア43との結合〕
(仮止め結合)
タービンブレード42とタービンコア43とを結合させる際には、まず、図4に示すプレス装置を用いて、両者42,43を仮止め結合させる。
【0039】
図4のプレス装置は、ダイ61と、パンチ62と、下型71と、上型72とを備えている。下型71は、環状の型であり、全てのタービンブレード42を位置決めして保持することができる。
【0040】
各タービンブレード42は、そのブレード本体42aが下型71の位置決め部71a,71b,71cにより位置決めされた状態で、下型71により保持される。このときには、図4に示すように、タービンブレード42のタブ42bが略水平状態となる。そして、これらのタブ42bの下面には、タービンブレード42の数量だけ用意されているダイ61の上面が当接する。
【0041】
下型71及びダイ61によって全てのタービンブレード42を保持させたら、次に、各タービンブレード42のタブ42bの上にタービンコア43を載置する。このときのタービンコア43の位置は、下型71によって自動的に所定位置に決められる。そして、このタービンコア43の載置により、各タブ42bの上方に位置するタービンコア43の被結合部43aと各タブ42bとが重なり合った状態となる。
【0042】
次に、下型71の上に上型72がセットされる。この上型72には、図4に示すように、鉛直方向に延びる円柱状の穴72aが形成されている。穴72aは、上型72をセットしたときに、タブ42bの真上にくる。
【0043】
下型71をセットしたら、次に、ダイ61に向けてパンチ62を打ち下ろす。ここでは、1つのパンチ62が順番に各タブ42bの上方に位置するようにパンチ62又は型71,72を回転させ、タービンブレード42を1つずつタービンコア43に結合させていく。なお、パンチ62は、上型72の穴72aを通ってダイ61に打ち下ろされる。
【0044】
パンチ62がダイ61に打ち下ろされると、図3に示すように、タービンコア43の被結合部43a及びタービンブレード42のタブ42bは、ダイ61の上部に形成されている凹部61aにはまり込むように塑性変形する。この塑性変形により、被結合部43aとタブ42bとが結合される。
【0045】
(結合強度の確保)
上記のように仮止め結合されたタービンブレード42及びタービンコア43は、製品強度を確保するために、ろう付けされる。ろう付けは、ユニット化されたタービンブレード42及びタービンコア43をタービンシェル41に固定した後に行ってもよいし、タービンシェル41に固定する前に行ってもよい。タービンブレード42及びタービンコア43をタービンシェル41に固定した後にろう付けを行う場合には、タービンブレード42とタービンコア43とのろう付け及びタービンブレード42とタービンシェル41とのろう付けを同時に行ってもよい。
【0046】
なお、タービンブレード42及びタービンコア43をタービンシェル41に固定するときには、かしめや溶接などの従来技術を用いてもよい。
【0047】
<羽根車の製造に関する特徴>
(1)
従来は、タービンブレードをタービンシェルに固定した後に各タービンブレードの内側端を結ぶようにタービンコアを装着させており、タービンコアの装着の際にはタービンブレードの本体部分を保持しながらタブをタービンコアにかしめたり溶接したりしている。このため、図6に示すようにタービンコア143のスリット143aにタービンブレード142のタブ142bを差し込むときに、タービンブレード142をたたいたりしなければならず、作業に時間がかかっている。また、図6に示すようにタブ142bの先端をタービンコア143にかしめるときには、タービンブレード142のブレード本体142aを固定しながらタブ142bをかしめる必要があるため、ブレード本体142aにも力が作用してブレード本体142aの形状精度が悪化することがある。
【0048】
これに対し、本実施形態においては、従来のようにコアに設けたスリットにブレードのタブを差し込んで塑性加工や溶接を行うといった手法を採らずに、下面がダイ61に保持されたタービンブレード42のタブ42bにタービンコア43の被結合部43aを載せ、その重ね合わせ部分にパンチ62を打ち下ろして押圧させることで塑性加工を施し、両者42,43を結合させている。このため、タブ42b及び被結合部43aにパンチ62を打ち下ろすときに、ブレード本体42aには殆ど力が作用せず、タブ42bは塑性変形するがブレード本体42aについては殆ど変形が起こらない。したがって、ここでは、仮止め結合前のタービンブレード42の形状精度が仮止め結合後においても高く保持される。
【0049】
また、本実施形態における製造方法では、まず複数のタービンブレード42をタービンコア43と結合させて1ユニットとして、その後にユニット化されたタービンブレード42及びタービンコア43をタービンシェル41に固定する手順を採っている。そして、ダイ61,パンチ62及び型71,72によって、タービンブレード42とタービンコア43とを簡単に位置決めした上で、両者42,43を仮止め結合させることができる。したがって、従来のように作業に時間がかかることがなくなり、作業効率が向上する。
【0050】
(2)
ここでは、仮止め結合したタービンブレード42及びタービンコア43に対して最終的にろう付けを行うため、強度面では、従来の溶接による結合よりも疲労強度が向上することになる。
【0051】
[他の実施形態]
(A)
上記実施形態では、1つのパンチ62によって、各タービンブレード42のタブ42bを順番にタービンコア43に仮止め結合させているが、パンチ62をタービンブレード42の数量だけ用意して、同時に全てのパンチ62を打ち下ろすことによって1ショットで仮止め結合を終わらせることも可能である。この場合には、作業時間が非常に短縮され、生産性が向上する。
【0052】
(B)
上記実施形態では、図3及び図4に示すように、タービンコア43の被結合部43a及びタービンブレード42のタブ42bの重なり部分の中央付近にパンチ62を打ち下ろし、両者43a,42bを図3に示すように塑性変形させて仮止め結合させているが、図5に示すように、パンチ65をダイ64に打ち下ろすことによって両者43a,42bを貫通する穴を開け、それによる両者43a,42bの塑性変形で仮止め結合を行ってもよい。
【0053】
また、その他の塑性加工として、両者43a,42bの重なり部分に切り込みを入れる、両者43a,42bの重なり部分の中央を絞る、両者43a,42bの重なり部分の一部を曲げるなど、種々の形態が考えられる。
【0054】
(C)
上記実施形態では、仮止め結合によってタービンブレード42のタブ42bに形成される凸部がタービンシェル41側にくるようになっているが、トルクコンバータ10の性能上影響を与えない部位に形成するようにすれば、流体通路側に突出するようにしても、その反対側に突出するようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】
本発明では、ブレードの一部(第1部)とコアの一部(第2部)とを重ね合わせ、その重ね合わせ部分に塑性加工を施すことによってコアとブレードとを結合させているため、塑性加工を施すときにブレードの第1部以外の部分を保持せずに加工することが可能であり、重ね合わされて塑性加工が施される第1部は変形するが、それ以外の部分については殆ど変形しないようにすることができる。これにより、結合前のブレードの形状精度が結合後においても高く保持されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る羽根車を含むトルクコンバータの縦断面図。
【図2】 タービンの平面図。
【図3】 図2のIII−III矢視図。
【図4】 タービンブレードとタービンコアとを結合させるためのプレス装置の概略図。
【図5】 他の実施形態におけるタービンブレードとタービンコアとの塑性変形を示す図。
【図6】 従来のタービンブレードとタービンコアとの塑性変形を示す図。
【符号の説明】
10 トルクコンバータ
14 タービン(羽根車)
41 タービンシェル(シェル)
42 タービンブレード(ブレード)
42a ブレード本体
42b タブ(第1部)
43 タービンコア(コア)
43a 被結合部(第2部)
61 ダイ
62 パンチ
71 下型
72 上型
Claims (7)
- 外側のシェルと内側のコアとの間に複数のブレードが配置されているトルクコンバータの羽根車であって、
前記ブレードは、ブレード本体と、前記ブレード本体から前記ブレード本体と交差する方向に延びるタブとを有し、
前記ブレードと前記コアとは、前記タブに前記コアを載置して前記タブと前記コアの一部とを接触させて重ね合わせた後、両者を塑性加工することにより結合されている、
トルクコンバータの羽根車。 - 前記ブレードと前記コアとは、さらに、ろう付けにより接合されている、
請求項1に記載のトルクコンバータの羽根車。 - 前記ブレードのタブと前記コアの一部とは、パンチ及びダイの間に挟まれ、前記パンチの前記ダイへのプレスによって塑性加工される、
請求項1又は2に記載のトルクコンバータの羽根車。 - 外側のシェルと内側のコアとの間に、その第1部が前記コアの第2部と重ね合わされ塑性加工により結合された複数のブレードが配置されているトルクコンバータの羽根車を製造する製造方法であって、
複数の前記ブレードを配置に合った状態で保持し、それらの前記ブレードの第1部に下方からダイを当接させる第1工程と、
前記ダイの上に載っている前記ブレードの第1部に対して、上方から前記コアの第2部を載せる第2工程と、
前記ダイの上に載っている前記ブレードの第1部及び前記コアの第2部に対して、上方からパンチを押圧させる第3工程と、
を備えた製造方法。 - 前記第1工程では、全ての前記ブレードを配置に合った状態で保持し、全ての前記ブレードの第1部の下面に前記ダイを当接させる、
請求項4に記載の製造方法。 - 全ての前記ブレードに対して前記パンチを用意し、
前記第3工程では、全ての前記ブレードの第1部及びその上に載っている前記コアの第2部に対して、前記パンチを同時に押圧させる、
請求項5に記載の製造方法。 - 前記第1工程、前記第2工程、及び前記第3工程によりユニット化された前記コア及び前記ブレードを前記シェルと合わし、前記ブレードと前記シェルとを結合させる第4工程をさらに備えた、
請求項4から6のいずれかに記載の製造方法。
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