JP3854502B2 - 電子透かしの埋め込み方法および抽出方法 - Google Patents

電子透かしの埋め込み方法および抽出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに透かし情報を埋め込んだり、埋め込まれた透かし情報を抽出したりするための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インターネットなどのコンピュータネットワークの発展に伴って、情報のデジタル化が進み、多くのユーザが簡単に必要とする情報にアクセスできるようになっている。その反面、そのデジタル情報に著作権が発生しているデジタルコンテンツについて、その著者に断わりなく容易にデータが複製できるような環境になりつつあり、不正コピーにともなう著作権侵害の問題が注目されてきている。そこで、デジタルコンテンツの主たる情報である画像に関しての著作権侵害を防止すること等を目的として、著作権情報などの透かし情報を画像データに埋め込む電子透かし技術が注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
画像には、2値画像や限定色表示画像の他、フルカラー画像も含まれる。フルカラー画像では、約1,677万色が使用可能であり、これら全色が1つの画像で一度に使用されることは皆無であるが、フルカラー画像では、相当数の色が1つの画像内に存在するものと思われる。また、画像サイズが大きい場合には、当然に、画像を構成する画素数も多くなるため、使用される色の数も多くなる可能性がある。
【0004】
しかしながら、従来においては、このようなフルカラー画像、特に、画像サイズが大きな大型フルカラー画像に適した電子透かしの技術については提案されていなかった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決し、フルカラー画像、特に、画像サイズが大きな大型フルカラー画像に適した電子透かし技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明の電子透かし埋め込み方法は、カラー画像データに透かし情報を埋め込むための電子透かし埋め込み方法であって、
(a)前記カラー画像データまたは該カラー画像データから得られるデータを、1つ以上の画素を単位とする複数のブロックに分割する工程と、
(b)分割した各ブロック毎に、そのブロックに含まれる画素のうち、その画素の有する輝度成分が、そのブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数を算出する工程と、
(c)算出した前記画素の数に所定の演算を施して、演算値を得る工程と、
(d)前記透かし情報が第1および第2の値を含む2値以上の値で表される場合に、そのブロックに埋め込むべき前記透かし情報が前記第1の値であるときには、そのブロックについて得られた前記演算値が第1の範囲にあるという条件を満たすように、そのブロックに埋め込むべき前記透かし情報が前記第2の値であるときには、前記演算値が前記第1の範囲とは異なる第2の範囲にあるという条件を満たすように、それぞれ、そのブロックに含まれる少なくとも1つの画素の有する前記輝度成分を変更する工程と、
を備えることを要旨とする。
【0007】
このように、本発明の電子透かし埋め込み方法では、対象となるブロックに含まれる画素のうち、その輝度成分がその対象ブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数を求め、その数に所定の演算を施し、その対象ブロックに埋め込むべき透かし情報が第1の値であるときには、その対象ブロックについて得られた演算値が第1の範囲にあるという条件を満たすように、埋め込むべき透かし情報が第2の値であるときには、演算値が第2の範囲にあるという条件を満たすように、その対象ブロック内の一部の画素の有する輝度成分を変更するようにしている。こうして、その対象ブロックでは、一部の画素の有する輝度成分が変更されたことにより、輝度成分が上記範囲内にあるという条件を満たす画素の数も変わって、上記演算値が、透かし情報に応じた範囲にあるという条件を満たすようになり、結果として、その対象ブロックに情報が埋め込まれることになる。
【0008】
つまり、本発明の電子透かし埋め込み方法では、輝度成分がその対象ブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数の分布、即ち、画素面積(平面的な拡がり)の分布を制御することによって、透かし情報を埋め込むものである。
【0009】
従って、本発明の電子透かし埋め込み方法によれば、大型フルカラー画像に対する透かし情報の埋め込みに、輝度成分を利用することにより、画質に大きな影響を与えることなく、透かし情報の埋め込みを行うことができる。
【0010】
本発明の電子透かし埋め込み方法において、(e)算出した前記画素の数に基づいて、そのブロックに前記透かし情報を埋め込むか否かを判定する工程をさらに備えると共に、
前記判定の結果、前記透かし情報を埋め込むと判定されたブロックについてのみ、前記工程(c)および(d)は、実行されることが好ましい。
【0011】
このように、予め、そのブロックに透かし情報を埋め込むか否かを判定することにより、事前に、透かし情報の埋め込みにより画質劣化の生じる恐れがあるブロックを、透かし情報の埋め込みから排除することができる。
【0012】
本発明の電子透かし埋め込み方法において、前記工程(d)では、前記第1の値であるときには、前記演算値が前記第1の範囲に含まれる第3の値となるように、前記第2の値であるときには、前記演算値が前記第2の範囲に含まれる第4の値となるように、前記画素の有する前記輝度成分を変更することが好ましい。
【0013】
このように、演算値が第1の範囲または第2の範囲内の固定値になるように、画素の有する輝度成分を変更することにより、より簡単に透かし情報の埋め込みを行うことができる。
【0014】
本発明の電子透かし埋め込み方法において、前記工程(d)は、ランダム値を生成する工程をさらに備えると共に、
前記第1の値であるときには、前記演算値が、前記第1の範囲に含まれる値のうち、前記ランダム値に応じた値となるように、前記第2の値であるときには、前記演算値が、前記第2の範囲に含まれる値のうち、前記ランダム値に応じた値となるように、前記画素の有する前記輝度成分を変更することが好ましい。
【0015】
このように、演算値が第1の範囲または第2の範囲の中でランダムに分布するように、画素の有する輝度成分を変更することにより、変更後のブロック内における画素の分布を偏ることなく分散させることができ、このため、人為的な作為が第三者に検知されてしまう恐れがない。
【0016】
本発明の電子透かし抽出方法は、透かし情報の埋め込まれたカラー画像データから前記透かし情報を抽出するための電子透かし抽出方法であって、
(a)前記カラー画像データまたは該カラー画像データから得られるデータを、1つ以上の画素を単位とする複数のブロックに分割する工程と、
(b)分割した各ブロック毎に、そのブロックに含まれる画素のうち、その画素の有する輝度成分が、そのブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数を算出する工程と、
(c)算出した前記画素の数に所定の演算を施して、演算値を得る工程と、
(d)前記透かし情報が第1および第2の値を含む2値以上の値で表される場合に、そのブロックについて得られた前記演算値が第1の範囲にあるか、該第1の範囲とは異なる第2の範囲にあるか、を判定し、第1の範囲にあるときには、前記第1の値を、第2の範囲にあるときには、前記第2の値を、それぞれ、そのブロックに埋め込まれていた前記透かし情報として特定する工程と、
を備えることを要旨とする。
【0017】
このように、本発明の電子透かし抽出方法では、対象となるブロックに含まれる画素のうち、その輝度成分がその対象ブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数を求め、その数に所定の演算を施し、その対象ブロックについて得られた演算値が第1の範囲にあるか、第2の範囲にあるか、を判定し、第1の範囲にあるときには第1の値を、第2の範囲にあるときには第2の値を、それぞれ、そのブロックに埋め込まれていた透かし情報として特定するようにしている。
【0018】
従って、本発明の電子透かし抽出方法によれば、画素面積(画素数)の分布を利用して埋め込まれている透かし情報を、画像データから容易に抽出することができる。
【0019】
なお、本発明は、上記した電子透かし埋め込み方法や電子透かし抽出方法などの方法発明の態様に限ることなく、電子透かし埋め込み装置や電子透かし抽出装置などの装置の発明としての態様や、それら方法や装置を構築するためのコンピュータプログラムとしての態様や、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体としての態様で実現することも可能である。また、さらには、上記コンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など、種々の態様で実現することも可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の構成:
B.電子透かし埋め込み処理:
C.電子透かし抽出処理:
D.電子透かし埋め込みの具体例:
E.サイズ変更への耐性:
F.実施例の効果:
G.変形例:
G−1.変形例1:
G−2.変形例2:
G−3.変形例3:
G−4.変形例4:
G−5.変形例5:
【0021】
A.装置の構成:
はじめに、本発明の一実施例において用いられる電子透かし装置10の構成について図1を用いて説明する。図1は本発明における電子透かし埋め込み処理及び電子透かし抽出処理を実行するための電子透かし装置10の構成を示すブロック図である。この電子透かし装置10は、CPU22と、RAM24と、ROM26と、キーボード30と、マウス32と、CRTなどから成る表示装置34と、ハードディスク装置36と、ネットワークカードやモデムなどから成る通信装置38と、カラー画像を読み取るスキャナ39と、これらの各要素を接続するバス40と、を備えるコンピュータである。なお、図1では各種のインターフェイス回路は省略されている。通信装置38は、図示しない通信回線を介してコンピュータネットワークに接続されている。コンピュータネットワークの図示しないサーバは、通信回線を介してコンピュータプログラムを電子透かし装置10に供給するプログラム供給装置としての機能を有する。
【0022】
RAM24には、対象となるカラー画像データを複数のブロックに分割するブロック分割部41と、分割した各ブロック毎に、そのブロックに含まれる画素のうち、所定の条件を満たす画素の数を算出する画素数算出部42と、算出した画素の数に基づいて、そのブロックが透かし情報の埋め込み可能なブロックであるか否か判定するブロック判定部43と、埋め込み可能なブロックについて、算出した画素の数に所定の演算を施す演算部44と、得られた演算値から、変更すべき画素の数を算出する変更画素数算出部45と、そのブロックに含まれる画素のうち、算出した数だけ、画素の値を変更する画素変更部46と、ブロックから透かし情報を抽出する場合に、演算値から埋め込まれていた透かし情報を特定する透かし情報特定部47と、カラー画像データの表色系を変換する表色系変換部48の、各機能を実現するためのコンピュータプログラムが格納されている。なお、これら各部の機能については後で詳しく説明する。
【0023】
このような各部41〜48の機能を実現するコンピュータプログラムは、フレキシブルディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供される。コンピュータは、その記録媒体からコンピュータプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送する。あるいは、通信経路を介してコンピュータにコンピュータプログラムを供給するようにしてもよい。コンピュータプログラムの機能を実現する時には、内部記憶装置に格納されたコンピュータプログラムがコンピュータのマイクロプロセッサによって実行される。また、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをコンピュータが読み取って直接実行するようにしてもよい。
【0024】
この明細書において、コンピュータとは、ハードウェア装置とオペレーションシステムとを含む概念であり、オペレーションシステムの制御の下で動作するハードウェア装置を意味している。また、オペレーションシステムが不要でアプリケーションプログラム単独またはファームウェア単独でハードウェア装置を動作させるような場合には、そのハードウェア装置自体がコンピュータに相当する。ハードウェア装置は、CPU等のマイクロプロセッサと、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムを読み取るための手段とを少なくとも備えている。例えば、ディジタルカメラやスキャナなどの電子機器に、CPUやROMなどが組み込まれていて、これら電子機器がコンピュータとしての機能を有する場合も、これら電子機器はコンピュータの概念に当然に含まれる。コンピュータプログラムは、このようなコンピュータに、上述の各手段の機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。なお、上述の機能の一部は、アプリケーションプログラムでなく、オペレーションシステムによって実現されていても良い。更に、電子透かしの埋め込み処理や抽出処理を行なうプログラムは、画像処理を行なうプログラムに対して、プラグインの形式で付加されるものとしてもよい。
【0025】
なお、この発明における「記録媒体」としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用することができる。
【0026】
B.電子透かし埋め込み処理:
図2は本発明の一実施例における電子透かし埋め込み処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図1におけるブロック分割部41、画素数算出部42、ブロック判定部43、演算部44、変更画素数算出部45、画素変更部46、および表色系変換部48の処理として実現されている。
【0027】
本実施例では、この処理が行われる前提として、予め、ハードディスク装置36内には、この処理の対象となるカラー画像データとして、画像サイズが大きい大型フルカラー画像データが格納されている。このカラー画像データは、例えば、大型の写真をスキャナ39によって読み取ったり、デジタルカメラ(図示せず)で写した写真を通信装置38を介して取り込んだりすることにより、得ることができる。このカラー画像は、RGB表色系によって表されている。
【0028】
そこで、図2に示す電子透かし埋め込み処理が起動されると、まず、表色系変換部48は、対象となるカラー画像データをハードディスク装置36から読み出し(ステップS102)、そのRGB表色系のカラー画像をYCbr表色系に変換する(ステップS103)。ここで、YCbr表色系は、画像の符号化等において、標準の表色系として良く知られたものである。
【0029】
なお、読み出したカラー画像はM×N画素の大きさを有する。そして、変換前のRGB表色系の各成分は(r,g,b)で表すものとし、変換後のYCbr表色系の各成分は(y,cb,cr)で表すものとする。
【0030】
具体的には、表色系変換部48は、次の式(1)に従って、RGB表色系からYCbr表色系へ変換する。
【0031】
【数1】
Figure 0003854502
【0032】
ここで、yは輝度成分であり、cb,crは色差成分である。本実施例では、このうち、輝度成分yのみを用いて、透かし情報の埋め込みを行う。
【0033】
そこで、まず、ブロック分割部41は、ステップS103で得られたYCbr表色系の成分(y,cb,cr)のうち、少なくとも輝度成分yについて、画像を、m×n画素の大きさの矩形を成す複数のブロックにそれぞれ分割する(ステップS104)。
【0034】
次に、画素数算出部42は、分割した各ブロックAi(i=1,2,3,…)毎に、輝度帯域(γ1,γ2)を指定する(ステップS105)。具体的には、各ブロックAi毎に、乱数を用いて第1の閾値γ1を選び、その第1の閾値γ1から所定の帯域幅(例えば、30)離れた第2の閾値γ2を式(2)に従って求めることによって、輝度帯域(γ1,γ2)を指定する。
【0035】
【数2】
Figure 0003854502
【0036】
そして、画素数算出部42は、各ブロックAi毎に、指定した輝度帯域(γ1,γ2)に基づいて、そのブロックに含まれる画素の中から、その画素の有する輝度成分yが次の条件式(3)を満たすような画素の数Biを求める(ステップS105)。
【0037】
【数3】
Figure 0003854502
【0038】
つまり、画素数算出部42は、そのブロック中に、輝度成分yが指定した輝度帯域内に含まれる画素が、いくつ存在するかを算出する。なお、このような輝度成分yが条件式(3)を満たすような画素、即ち、輝度成分yが輝度帯域内に含まれるような画素を、説明の都合上、以下、「帯域内画素」と呼び、その画素数を「帯域内画素数」と呼ぶことにする。また、反対に、輝度成分yが条件式(3)を満たさないような画素、即ち、輝度成分yが輝度帯域外となるような画素を、以下、「帯域外画素」と呼ぶことにする。
【0039】
次に、ブロック判定部43,演算部44,変更画素数算出部45および画素変更部46が、ステップS106の値変更処理を行う。
【0040】
図3は図2における値変更処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。図3に示す処理ルーチンが開始されると、まず、ブロック判定部43が、分割した複数のブロックの中から、対象となるブロックを1つ選択する。そして、ブロック判定部43は、その対象ブロックAiが、透かし情報の埋め込み可能なブロックであるかどうかを、そのブロックについて先に求めた帯域内画素数Biに基づき、判定する(ステップS108)。
【0041】
埋め込み可能ブロックとは、そのブロックの帯域内画素数Biが次の条件式(4)を満足するブロックをいう。
【0042】
【数4】
Figure 0003854502
【0043】
但し、pは一定値から成る基準値である。即ち、言い換えると、埋め込み可能ブロックは、p個以上の帯域内画素とp個以上の帯域外画素とを同時に含むブロックのことである。
【0044】
このように、対象ブロックが埋め込み可能ブロックであるか否かを判定するのは、透かし情報の埋め込みによって画質劣化が生じるのを防止するためである。即ち、上記した条件式(4)を満足しないブロックとして、例えば、ブロック内がすべて帯域内画素で構成されたブロックを考えた場合、透かし情報を埋め込むために、後述するように、そのブロック内に帯域外画素を導入すると、それら帯域外画素が目立ってしまい画質劣化を生じる。反対に、ブロック内がほとんど帯域外画素であるブロックを考えた場合、透かし情報を埋め込むために、そのブロック内に帯域内画素を散在させると、それら帯域内画素が目立ってしまい、この場合も、画質劣化となる。
【0045】
従って、言い換えれば、透かし情報の埋め込みによって画質劣化を生じる恐れのあるブロックを、前もって排除するために、上記のような判定を行うのである。
【0046】
判定の結果、対象ブロックAiが埋め込み可能ブロックではないと判定した場合には、ブロック判定部43は、次のブロックAi+1を対象ブロックとして選択して(ステップS110)、そのブロックに対して同様の判定を行う。
【0047】
反対に、対象ブロックAiが埋め込み可能ブロックであると判定した場合には、ステップS112以降の処理によって、その対象ブロックAiに対し、透かし情報の埋め込みが行われる。
【0048】
本実施例において、透かし情報diは、著作権情報を表す文字または数字列を2進数に展開した2値の数字列から成るものとし、di=0または1(i=1,2,3,…,E)と表される。但し、Eは、カラー画像内に存在する埋め込み可能ブロックの数である。
【0049】
本実施例では、埋め込み可能ブロックである対象ブロックAiに対する、透かし情報diの埋め込みは、次のようにして行う。
【0050】
即ち、その対象ブロックAiに埋め込むべき透かし情報diが「1」の場合には、原則として、前述の基準値pによる帯域内画素数Biの剰余biが(3/4)pとなるように、その対象ブロックAi内の一部の画素の輝度成分yを変更する。一方、埋め込むべき透かし情報diが「0」の場合には、原則として、上記剰余biが(1/4)pになるように、一部の画素の輝度成分yを変更する。
【0051】
基準値pによる剰余biは、原則的に、0≦bi<pの範囲に入るから、その範囲の1/4のところと3/4のところに、透かし情報diに従って剰余biが分かれるように、一部の画素の輝度成分yを変更するのである。
【0052】
この方法によって、透かし情報を、帯域内画素の面的な拡がり(分布)情報に代替して、埋め込むことが可能となる。
【0053】
そこで、この埋め込み原理に従って、まず、演算部44が、その対象ブロックAiについて、前述の基準値pによる帯域内画素数Biの剰余biを求める(ステップS112)。具体的には、次の式(5)の演算を行う。
【0054】
【数5】
Figure 0003854502
【0055】
次に、変更画素数算出部45は、その対象ブロックAiに埋め込むべき透かし情報diが「1」であるか「0」であるかを判定する(ステップS114)。そして、判定の結果、透かし情報diが「1」である場合には、上記した剰余biが(3/4)pとなるように、輝度成分yの変更を行うべき画素の数(変更画素数)ciを求める(ステップS116)。また、透かし情報diが「0」である場合には、上記した剰余biが(1/4)pとなるように、変更画素数ciを求める(ステップS118)。
【0056】
但し、本実施例では、変更画素数ciは、条件式(3)を満たさない輝度成分yを条件式(3)を満たすように変更する画素の数を表す場合を正とし、条件式(3)を満す輝度成分yを条件式(3)を満たさないように変更する画素の数を表す場合を負とすることとする。
【0057】
ところで、図4(a)から明らかなように、透かし情報diが「1」である場合に、常に、剰余biが(3/4)pとなるよう、変更画素数ciを求めると、剰余がbi<(1/4)pのときには、変更画素数の絶対値|ci|が(1/2)pよりも多くなってしまう。変更画素数の絶対値|ci|は、元の画像から、何個の画素について、その輝度成分yを変更するかを表すことになるから、その数の増加は画質劣化に直結している。従って、変更画素数の絶対値|ci|が(1/2)pを超えるほど多い場合に、その画素数|ci|分の画素について、実際に輝度成分yを変更すると、著しく画質を損なってしまうことになる。
【0058】
そこで、本実施例では、pによる剰余としては、式(6)の関係が成り立つことを利用して、透かし情報がdi=1で、かつ、剰余がbi<(1/4)pの場合には、剰余biが−(1/4)pとなるような、変更画素数ciを求めるようにする。こうすることにより、変更画素数の絶対値|ci|を、|ci|≦(1/2)pの範囲内に抑えることができる。
【0059】
【数6】
Figure 0003854502
【0060】
また、透かし情報diが「0」であるときにも同様のことが言える。即ち、図4(b)から明らかなように、透かし情報diが「0」である場合に、常に、剰余biが(1/4)pとなるよう、変更画素数ciを求めると、剰余がbi>(3/4)pのときには、変更画素数の絶対値|ci|が(1/2)pよりも多くなってしまうため、その変更画素数ciに基づいて、実際に輝度成分yを変更すると、著しく画質を損なってしまうことになる。
【0061】
そこで、本実施例では、pによる剰余として、式(7)の関係が成り立つことを利用して、透かし情報がdi=0で、かつ、剰余がbi>(3/4)pの場合には、剰余biが(5/4)pとなるような、変更画素数ciを求めるようにしている。
【0062】
【数7】
Figure 0003854502
【0063】
従って、以上のことをまとめると、変更画素数算出部45では、透かし情報diが「1」ならば、剰余biの値に応じて、式(8)に従って変更画素数ciを算出する。
【0064】
【数8】
Figure 0003854502
【0065】
また、透かし情報diが「0」ならば、剰余biの値に応じて、式(9)に従って変更画素数ciを算出する。
【0066】
【数9】
Figure 0003854502
【0067】
次に、ブロック判定部43は、式(8),(9)に従って算出された変更画素数ci分だけ、対象ブロックAi内の画素の輝度成分yを変更した場合に、変更後の対象ブロックAiも、依然として埋め込み可能ブロックであり得るかどうかについて判定する(ステップS120)。具体的には、対象ブロックAi内の画素の輝度成分yを変更した場合、その対象ブロックAi内に存在する帯域内画素数は、Bi+ciとなるので、この帯域内画素数Bi+ciが、前述の条件式(4)を満足するかどうかを判定する。但し、条件式(4)では、帯域内画素数はBiとなっているので、これをBi+ciに変更する必要はある。
【0068】
判定の結果、変更後の対象ブロックAiが、埋め込み可能ブロックではなくなったと判定された場合には、変更画素数算出部45が、先に求めた変更画素数ciを次の式(10)に従って修正する(ステップS122)。
【0069】
【数10】
Figure 0003854502
【0070】
一方、変更後の対象ブロックAiも依然として埋め込み可能ブロックであると判定された場合には、次に、画素変更部46が、最終的に得られた変更画素数ciに応じて、対象ブロックAi内の画素の輝度成分yを変更する(ステップS124)。
【0071】
具体的には、画素変更部46は、対象ブロックAi内において、ラインや文字等の描画オブジェクトのエッジ部分の画素を、変更画素数ciが正であれば、その輝度成分yが条件式(3)を満たさない画素について、その輝度成分yを、条件式(3)を満たすように変更し、変更画素数ciが負であれば、その輝度成分yが条件式(3)を満す画素について、その輝度成分yを、条件式(3)を満たさないように変更する。つまり、変更画素数ciが正であれば、その輝度成分yが第1の閾値γ1以下か第2の閾値γ2以上である画素について、第1の閾値γ1より大きく第2の閾値γ2より小さくなるように変更し、変更画素数ciが負であれば、その輝度成分yが第1の閾値γ1より大きく第2の閾値γ2より小さい画素について、その輝度成分yが第1の閾値γ1以下か第2の閾値γ2以上となるように変更するのである。
【0072】
この結果、変更後の対象ブロックAi内の帯域内画素数Bi’は、前述したとおりBi+ciとなるため、これら変更後の帯域内画素数Bi’について、基準値pによる剰余bi’を仮に求めたとすると、式(11)の如くになる。
【0073】
【数11】
Figure 0003854502
【0074】
即ち、変更後の帯域内画素数Bi’の、基準値pによる剰余bi’は、埋め込まれた透かし情報diの値に応じて、必ず、(3/4)pか(1/4)pになる。
【0075】
次に、ブロック判定部43は、カラー画像内の分割したすべてのブロックについて、上述した一連の処理を行ったか否かを判定し(ステップS126)、行っていなければ、次のブロックAi+1を対象ブロックとして選択して(ステップS110)、ステップS108以降の処理を行う。また、すべてのブロックについて処理を行っていれば、図3の値変更処理ルーチンを終了し、図2の電子透かし埋め込み処理に戻る。
【0076】
次に、表色系変換部48は、輝度成分yについて透かし情報が埋め込まれた、YCbr表色系のカラー画像を、式(12)に従って、元のRGB表色系のカラー画像に戻す(ステップS128)。
【0077】
【数12】
Figure 0003854502
【0078】
以上によって、図2に示す電子透かし埋め込み処理を終了する。
【0079】
以上説明した電子透かし埋め込み処理によって、大型フルカラー画像の画像データ内に、著作権情報を表す透かし情報を埋め込むことができる。なお、この埋め込み処理において使用したパラメータ、即ち、ブロックの大きさ(m画素,n画素)や、基準値pや、第1および第2の閾値γ1,γ2などは、埋め込んだ透かし情報を抽出するために必要な秘密鍵となる。
【0080】
C.電子透かし抽出処理:
図5は本発明の一実施例における電子透かし抽出処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、図1におけるブロック分割部41、画素数算出部42、ブロック判定部43、演算部44、透かし情報特定部47および表色系変換部48の処理として実現されている。
【0081】
本実施例では、この処理が行われる前提として、予め、ハードディスク装置36内には、この処理の対象となる画像データとして、図2に示した電子透かし埋め込み処理によって透かし情報の埋め込まれたカラー画像データが格納されている。このカラー画像は、RGB表色系によって表されている。
【0082】
そこで、図5に示す電子透かし抽出処理が起動されると、まず、表色系変換部48は、対象となる、透かし情報の埋め込まれたカラー画像データをハードディスク装置36から読み出し(ステップS202)、そのRGB表色系のカラー画像の成分(r,g,b)から、前述の式(1)に基づいて、YCbr表色系の輝度成分yを算出する(ステップS203)。
【0083】
続いて、ブロック分割部41は、別に用意されている、そのカラー画像データについて透かし情報を埋め込むときに用いられた秘密鍵の情報から、ブロックの大きさ(m画素,n画素)を取得して、ステップS203で算出された輝度成分yについて、画像をm×n画素のブロックにそれぞれ分割する(ステップS204)。
【0084】
次に、画素数算出部42は、前述の秘密鍵の情報から第1および第2の閾値γ1,γ2を取得し、それら閾値γ1,γ2に基づいて、分割した各ブロックAi(i=1,2,3,…)毎に、そのブロックに含まれる画素の中から、その画素の有する輝度成分yが前述の条件式(3)を満たすような画素(即ち、帯域内画素)の数を求める(ステップS205)
【0085】
次に、ブロック判定部43,演算部44および透かし情報特定部47が、ステップS206の透かし情報導出処理を行う。
【0086】
図6は図5における透かし情報導出処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。図6に示す処理ルーチンが開始されると、まず、ブロック判定部43が、分割した複数のブロックの中から、対象となるブロックを1つ選択する。そして、ブロック判定部43は、前述の秘密鍵の情報から、基準値pを取得して、対象ブロックAiが透かし情報の埋め込み可能なブロックであるかどうかを、ステップS205で求めた帯域内画素数Bi’と、取得した基準値pに基づいて、前述した条件式(4)に従い判定する(ステップS208)。
【0087】
判定の結果、埋め込み可能ブロックであれば、その対象ブロックAiには透かし情報diが埋め込まれていると見なすことができるので、ステップS212以降の処理によって、その対象ブロックAiから、透かし情報の抽出が行われる。埋め込み可能ブロックでなければ、その対象ブロックAiには透かし情報は埋め込まれていないので、ブロック判定部43は、次のブロックAi+1を対象ブロックとして選択して(ステップS210)、そのブロックに対して同様の判定を行う。
【0088】
対象ブロックAiから透かし情報の抽出を行う場合、まず、演算部44が、その対象ブロックAiについて、基準値pによる帯域内画素数Bi’の剰余bi’を、前述の式(5)に従って求める(ステップS212)。
【0089】
次に、透かし情報特定部47が、その求めた剰余bi’を、基準値pから得られる閾値(1/2)pと大小比較する(ステップS214)。即ち、基準値pによる剰余biは、原則的に、0≦bi<pの範囲内にあるから、その範囲の1/2のところに閾値を設定し、求めた剰余bi’を0≦bi’<(1/2)p側と、(1/2)p≦bi’<p側と、に振り分けるのである。
【0090】
一方、前述したとおり、透かし情報の埋め込みにより、基準値pによる帯域内画素数Bi’の剰余bi’は、前述の式(11)に示すように、埋め込まれた透かし情報diの値に応じて(3/4)pか(1/4)pになっているはずである。従って、求めた剰余bi’を上記のように振り分けることにより、埋め込まれた透かし情報diが何であるかを容易に把握することができる。但し、ノイズなどによって、必ずしも、丁度(3/4)pまたは(1/4)pの値となっているわけではない。そこで、bi’<(1/2)pと、(1/2)p≦bi’という具合に、判定の幅に余裕を持たせることにより、ノイズなどの影響を排除している。
【0091】
つまり、透かし情報特定部47は、式(13)に示すように、比較した結果から、求めた剰余bi’が、bi’≧(1/2)pである場合には、埋め込まれた透かし情報diは「1」であると特定し(ステップS216)、bi’<(1/2)pである場合には、埋め込まれた透かし情報diは「0」であると特定する(ステップS218)。
【0092】
【数13】
Figure 0003854502
【0093】
こうして、対象ブロックAiに埋め込まれていた透かし情報diを抽出することができる。
【0094】
次に、ブロック判定部43は、カラー画像内の分割したすべてのブロックについて、上述した一連の処理を行ったか否かを判定し(ステップS220)、行っていなければ、次のブロックAi+1を対象ブロックとして選択して(ステップS210)、ステップS208以降の処理を行う。また、すべてのブロックについて処理を行っていれば、図6の透かし情報導出処理ルーチンを終了し、図5の電子透かし抽出処理に戻って、一連の処理を終了する。
【0095】
以上説明した電子透かし抽出処理によって、大型フルカラー画像の画像データ内に埋め込まれていた透かし情報を抽出して、そのフルカラー画像の著作権情報を取り出すことができる。また、本実施例においては、原画像を用意しなくても、秘密鍵さえあれば、透かし情報を抽出することが可能である。
【0096】
なお、透かし情報抽出時に埋め込み可能ブロックと判定されるブロックの数E’は、ノイズや、悪意を持った第三者からの攻撃などによって、透かし情報埋め込み時に判定された埋め込み可能ブロックの数、即ち、Eと必ずしも一致するとは限らない。
【0097】
D.電子透かし埋め込みの具体例:
以下、具体例として、図7に示すような大型フルカラー画像に、透かし情報を埋め込む場合を例に挙げて説明する。図7に示すフルカラー画像は、画像サイズ(M×N画素)として3840×2880画素の大きさを持ち、RGB表色系で各色8ビットを有する画像である。
【0098】
このフルカラー画像に対し、図2のステップS103で示したように、表色系変換部48が、式(1)に従って、RGB表色系からYCbr表色系へ変換を施すと、その結果として得られる輝度成分yのみによる画像および各輝度成分yの頻度は、図8に示す如くになる。図8において、(a)は輝度成分のみから成る画像を示しており、(b)はかかる画像における各輝度成分の頻度を示している。
【0099】
また、この具体例では、ブロック分割部41が分割する矩形のブロックの大きさ(m×n画素)を、m=384,n=288とすると共に、ブロック判定部43,演算部44,変更画素数算出部45,および画素変更部46が用いる基準値pとして、p=4000,8000,16000の3通りの基準値を用いて、透かし情報の埋め込みを行うようにした。
【0100】
このようにして透かし情報を埋め込んだ場合の平均的な埋め込み可能情報量は、基準値p毎に、図9に示す如くになる。また、基準値pを16000とした場合の、埋め込み済み画像および各輝度成分yの頻度は、図10に示す如くになる。図10において、(a)は埋め込み済み画像を示しており、(b)はかかる画像における各輝度成分の頻度を示している。
【0101】
図10(a)に示すように、埋め込み済み画像は、図7に示す原画像と比較しても、視覚的な違和感はなく、また、図10(b)と図8(b)と比べれば明らかなように示すように、輝度成分yの頻度分布にも大差は見られなかった。しかし、図7に示す原画像と図10(a)に示す埋め込み済み画像との差分を取ると、図11に示すように、輝度によるエッジ部分が変化しており、透かし情報が埋め込まれていることがわかる。
【0102】
但し、実際の利用形態では、図10(a)に示す埋め込み済み画像が利用者に配布されるだけであり、図7に示す原画像は配布されないので、利用者には、この透かし情報を推定することは困難である。
【0103】
E.サイズ変更への耐性:
近年では、インターネットの発達に伴い、図7に示したような大型フルカラー画像を原画像として商用データベースに多数保管し、それらに透かし情報を埋め込み、各利用者の利用形態に応じてそれら埋め込み済み画像をサイズ変更した上で、プロバイダからインターネットを通じて各利用者に有料配信される画像配信システムが実現されている。
【0104】
このような画像配信システムにおいては、画像のサイズ変更は次のような手順で行われる。
(1)サイズ変更後の座標系における画素を表す格子点(x0,y0)の、サイズ変更前の座標系における座標(u0,v0)を、次の式(14)により算出する。
【0105】
【数14】
Figure 0003854502
但し、a,bは正の定数である。
【0106】
(2)通常、(1)で算出した座標(u0,v0)は、サイズ変更前の座標系における画素を表す格子点とはならないので、座標(u0,v0)における濃度(画素値)を、その座標の周囲にある格子点における濃度を利用して補間する。
(3)補間によって得られた座標(u0,v0)における濃度を、サイズ変更後の座標系における格子点(x0,y0)の濃度(画素値)とする。
(4)サイズ変更後の座標系における全ての格子点に対して、(1)〜(3)の操作を繰り返し行う。
【0107】
以上のような手順によって、埋め込み済み画像に対するサイズ変更は行われる。
【0108】
ところで、非格子点である座標(u0,v0)における濃度を補間する際の濃度補間方法として、代表的なものには、図12に示すように、次の3種類の方法が挙げられる。
(a)最近傍法(nearest neighbor)
(b)線形補完法(bi-linear interpolation)
(c)3次補完法(cubic convolution)
【0109】
(a)の方法では、非格子点である座標(u0,v0)に最も近いu−v座標系での格子点における濃度を、座標(u0,v0)における濃度とする。この方法は、補間の前後で色数が変化しないという特徴がある。補間処理は高速であるが、補間の精度は低い。
【0110】
(b)の方法では、非格子点である座標(u0,v0)の周囲にある4つの格子点(u’,v’),(u’+1,v’),(u’,v’+1),(u’+1,v’+1)における濃度f(u’,v’),f(u’+1,v’),f(u’,v’+1),f(u’+1,v’+1)を用いて、次の式(15)式に従い線形補間を行う。
【0111】
【数15】
Figure 0003854502
【0112】
ここで、u’=[u0],v’=[v0],α=u0−[u0],β=v0−[v0]で、[W]はWを超えない最大の整数を表す。
【0113】
この方法は、補間の精度が高いという特徴があるが、補間後の画像に補間前に存在しなかった色が含まれることがある。
【0114】
(c)の方法では、非格子点である座標(u0,v0)の周囲にある16個の格子点における濃度を用いて、次の式(16)式に従い、3次式による補間を行う。
【0115】
【数16】
Figure 0003854502
【0116】
ここで、(uk,ul)は、座標(u0,v0)の周囲にある格子点を表し、補間関数C(x)は、次の式(17)で定義される。
【0117】
【数17】
Figure 0003854502
【0118】
なお、図12(c)では、sinπx/πxの3次多項式近似を表している。
【0119】
この方法は、補間に利用する格子点の範囲が広いため、(b)の方法よりさらに補間の精度が高いという特徴があるが、補間処理に時間がかかると共に、(b)の方法と同様に、補間の前後で色数が増加する。
【0120】
そこで、次に、これら3種類の濃度補間方法を用いて、図10(a)に示す画像に対し、倍率1/2でサイズ変更を行ったところ、図13に示すような画像が得られた。図13において、(a)は最近傍法を用いた場合を、(b)は線形補完法を用いた場合を、(c)は3次補完法を用いた場合を、それぞれ示す。
【0121】
また、これらサイズ変更された埋め込み済み画像から透かし情報を抽出した際の、透かし情報の検出率(%)を調べたところ、図14に示す如くになった。図14では、基準値p=4000,8000,16000で透かし情報の埋め込みを行った埋め込み済み画像に対し、上記した3種類の濃度補間方法を用いて、倍率1/2,1/4でサイズ変更を行った画像について、それぞれ、透かし情報の検出率を得ている。
【0122】
図13から明らかなように、サイズ変更後の画像について、その濃度補間方法の違いを見い出すことは困難である。しかし、埋め込まれた透かし情報の抽出を行うと、その濃度補間方法の違いが、図14に示すように、検出率の数値として現れている。線形補間法および3次元補間法は、いずれも、補間処理後に新たな色が作り出されるため、その新たな色の作り出された画素が、輝度成分yおよび埋め込み対象となった輝度成分を持つ画素数に大きな影響を与えており、最近傍法に比較して、検出率が低いと考えられる。また、縮小率が上がるほど(すなわち、倍率が下がるほど)、検出率は低下している。この具体例では、画像をサイズ変更した際の倍率に従って、抽出時における分割ブロックの矩形サイズおよび基準値を再計算している。縮小率が上がるほど、基準値に設けておいた冗長度は減少するため、誤検出を招く結果となるのである。よって、埋め込み時の基準値を大きく設定した埋め込み済み画像の方が、検出率は高かった。
【0123】
F.実施例の効果:
以上説明したとおり、本実施例では、輝度成分yが条件式(3)を満たすような画素の数の分布、即ち、画素面積(平面的な拡がり)の分布を制御することによって、大型フルカラー画像に透かし情報を埋め込んでいる。
【0124】
従って、このように、大型フルカラー画像に対する透かし情報の埋め込みに輝度成分を利用することにより、画質に大きな影響を与えることなく、透かし情報の埋め込みを行うことができる。
【0125】
また、大型フルカラー画像から縮小画像などを作って利用者に配信する利用形態に対して、本実施例の電子透かし埋め込み方法は、非常に有用な手段を提供することができる。なお、この場合、画像のサイズ変更を行う際に適切な濃度補間方法を用いることが重要である。
【0126】
G.変形例:
なお、本発明は上記した実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様にて実施することが可能である。
【0127】
G−1.変形例1:
上記した実施例においては、対象ブロックAiに透かし情報を埋め込む際、透かし情報diが「1」の場合には、原則として、基準値pによる帯域内画素数Biの剰余biが(3/4)pになるように、透かし情報diが「0」の場合には、剰余biが(1/4)pになるように、その対象ブロックAi内における一部の画素の輝度成分yを変更するようにしていた。
【0128】
しかしながら、このように、剰余biが(3/4)p,(1/4)pの何れかの値のみになるように、変更を施すと、変更後の対象ブロックAi内における画素の分布が極端に偏ってしまい、人為的な作為が第三者に検知されてしまう恐れがある。
【0129】
そこで、透かし情報diが「1」の場合には、基準値pによる帯域内画素数Biの剰余biが区間((1/2)p,p)内にランダムに分布するように、透かし情報diが「0」の場合には、剰余biが区間(0,(1/2)p)内にランダムに分布するように、その対象ブロックAi内における一部の画素の輝度成分yを変更するようにしても良い。
【0130】
具体的には、まず、変更画素数算出部45が、区間(0,1)内に存在し得る乱数rを生成する。次に、変更画素数算出部45は、その対象ブロックAiに埋め込むべき透かし情報diが「1」であるか「0」であるかを判定し、その判定の結果、透かし情報diが「1」である場合には、生成した乱数rに基づいて、基準値pによる帯域内画素数Biの剰余biが区間((1/2)p,p)内にランダムに分布するように、変更画素数ciを求める。また、透かし情報diが「0」の場合には、剰余biが区間(0,(1/2)p)内にランダムに分布するように、変更画素数ciを求める。
【0131】
このような方法を採ることにより、変更後の対象ブロックAi内における画素の分布が偏ることがなく、透かし情報の埋め込みができ、人為的な作為が第三者に検知されてしまう恐れがない。
【0132】
G−2.変形例2:
上記した実施例においては、画素数算出部42が指定する輝度帯域(γ1,γ2)の帯域幅は、一定(例えば、30)であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、ブロック毎に可変するようにしても良く、その場合には、透かし情報の秘匿性をさらに向上させることができる。
【0133】
G−3.変形例3:
上記した実施例においては、求めた画素の数に、所定の演算を施す際、基準値pによる剰余を求める演算を施していたが、本発明は、これに限定されるものではなく、加減乗除、積分,微分、各種関数演算などを組み合わせて、種々の演算の適用が可能である。
【0134】
G−4.変形例4:
上記した実施例では、埋め込みの対象となるカラー画像はRGB表色系のカラー画像であったが、CMY表色系などの他の表色系のカラー画像であっても良い。また、カラー画像をYCbr表色系へ変換していたが、XYZ表色系など他の表色系へ変換するようにしても良い。
【0135】
G−5.変形例5:
上記した説明では、秘密鍵の保存方法については特に言及しなかったが、画像データに透かし情報を埋め込む際に、この秘密鍵を暗号化した上で、別の電子透かし埋め込み方法によって、画像データ内に埋め込むようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における電子透かし埋め込み処理及び電子透かし抽出処理を実行するための電子透かし装置10の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例における電子透かし埋め込み処理の手順を示すフローチャートである。
【図3】図2における値変更処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図4】透かし情報に応じた剰余biの変更先を説明するための説明図である。
【図5】本発明の一実施例における電子透かし抽出処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図5における透かし情報導出処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図7】埋め込み対象となる大型フルカラー画像の一例を示す説明図である。
【図8】図7のフルカラー画像に対し表色系変換を施した後の輝度成分yのみによる画像および各輝度成分yの頻度を示す説明図である。
【図9】図7のフルカラー画像に透かし情報を埋め込んだ場合の平均的な埋め込み可能情報量を示す説明図である。
【図10】基準値pを16000とした場合の埋め込み済み画像および各輝度成分yの頻度を示す説明図である。
【図11】図7に示す原画像と図10(a)に示す埋め込み済み画像との差分を示す説明図である。
【図12】画像のサイズ変更を行う際に用いられる代表的な濃度補間方法を説明するための説明図である。
【図13】3種類の濃度補間方法を用いて図10(a)に示す画像に対し倍率1/2でサイズ変更を行った場合に得られる画像を示す説明図である。
【図14】サイズ変更された埋め込み済み画像から透かし情報を抽出した際の透かし情報の検出率を示す説明図である。
【符号の説明】
10…電子透かし装置
22…CPU
24…RAM
26…ROM
30…キーボード
32…マウス
34…表示装置
36…ハードディスク装置
38…通信装置
39…スキャナ
40…バス
41…ブロック分割部
42…画素数算出部
43…ブロック判定部
44…演算部
45…変更画素数算出部
46…画素変更部
47…透かし情報特定部
48…表色系変換部

Claims (10)

  1. カラー画像データに透かし情報を埋め込むための電子透かし埋め込み方法であって、
    (a)前記カラー画像データまたは該カラー画像データから得られるデータを、1つ以上の画素を単位とする複数のブロックに分割する工程と、
    (b)分割した各ブロック毎に、そのブロックに含まれる画素のうち、その画素の有する輝度成分が、そのブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数を算出する工程と、
    (c)算出した前記画素の数に所定の演算を施して、演算値を得る工程と、
    (d)前記透かし情報が第1および第2の値を含む2値以上の値で表される場合に、そのブロックに埋め込むべき前記透かし情報が前記第1の値であるときには、そのブロックについて得られた前記演算値が第1の範囲にあるという条件を満たすように、そのブロックに埋め込むべき前記透かし情報が前記第2の値であるときには、前記演算値が前記第1の範囲とは異なる第2の範囲にあるという条件を満たすように、それぞれ、そのブロックに含まれる少なくとも1つの画素の有する前記輝度成分を変更する工程と、
    を備える電子透かし埋め込み方法。
  2. 請求項1に記載の電子透かし埋め込み方法において、
    (e)算出した前記画素の数に基づいて、そのブロックに前記透かし情報を埋め込むか否かを判定する工程
    をさらに備えると共に、
    前記判定の結果、前記透かし情報を埋め込むと判定されたブロックについてのみ、前記工程(c)および(d)は、実行されることを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子透かし埋め込み方法において、
    前記工程(d)では、前記第1の値であるときには、前記演算値が前記第1の範囲に含まれる第3の値となるように、前記第2の値であるときには、前記演算値が前記第2の範囲に含まれる第4の値となるように、前記画素の有する前記輝度成分を変更することを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の電子透かし埋め込み方法において、
    前記工程(d)は、ランダム値を生成する工程をさらに備えると共に、
    前記第1の値であるときには、前記演算値が、前記第1の範囲に含まれる値のうち、前記ランダム値に応じた値となるように、前記第2の値であるときには、前記演算値が、前記第2の範囲に含まれる値のうち、前記ランダム値に応じた値となるように、前記画素の有する前記輝度成分を変更することを特徴とする電子透かし埋め込み方法。
  5. 透かし情報の埋め込まれたカラー画像データから前記透かし情報を抽出するための電子透かし抽出方法であって、
    (a)前記カラー画像データまたは該カラー画像データから得られるデータを、1つ以上の画素を単位とする複数のブロックに分割する工程と、
    (b)分割した各ブロック毎に、そのブロックに含まれる画素のうち、その画素の有する輝度成分が、そのブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数を算出する工程と、
    (c)算出した前記画素の数に所定の演算を施して、演算値を得る工程と、
    (d)前記透かし情報が第1および第2の値を含む2値以上の値で表される場合に、そのブロックについて得られた前記演算値が第1の範囲にあるか、該第1の範囲とは異なる第2の範囲にあるか、を判定し、第1の範囲にあるときには、前記第1の値を、第2の範囲にあるときには、前記第2の値を、それぞれ、そのブロックに埋め込まれていた前記透かし情報として特定する工程と、
    を備える電子透かし抽出方法。
  6. カラー画像データに透かし情報を埋め込む電子透かし埋め込み装置であって、
    前記カラー画像データまたは該カラー画像データから得られるデータを、1つ以上の画素を単位とする複数のブロックに分割するブロック分割部と、
    分割した各ブロック毎に、そのブロックに含まれる画素のうち、その画素の有する輝度成分が、そのブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数を算出する画素数算出部と、
    算出した前記画素の数に所定の演算を施して、演算値を得る演算部と、
    前記透かし情報が第1および第2の値を含む2値以上の値で表される場合に、そのブロックに埋め込むべき前記透かし情報が前記第1の値であるときには、そのブロックについて得られた前記演算値が第1の範囲にあるという条件を満たすように、そのブロックに埋め込むべき前記透かし情報が前記第2の値であるときには、前記演算値が前記第1の範囲とは異なる第2の範囲にあるという条件を満たすように、それぞれ、そのブロックに含まれる少なくとも1つの画素の有する前記輝度成分を変更する画素変更部と、
    を備える電子透かし埋め込み装置。
  7. 透かし情報の埋め込まれたカラー画像データから前記透かし情報を抽出する電子透かし抽出装置であって、
    前記カラー画像データまたは該カラー画像データから得られるデータを、1つ以上の画素を単位とする複数のブロックに分割するブロック分割部と、
    分割した各ブロック毎に、そのブロックに含まれる画素のうち、その画素の有する輝度成分が、そのブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数を算出する画素数算出部と、
    算出した前記画素の数に所定の演算を施して、演算値を得る演算部と、
    前記透かし情報が第1および第2の値を含む2値以上の値で表される場合に、そのブロックについて得られた前記演算値が第1の範囲にあるか、該第1の範囲とは異なる第2の範囲にあるか、を判定し、第1の範囲にあるときには、前記第1の値を、第2の範囲にあるときには、前記第2の値を、それぞれ、そのブロックに埋め込まれていた前記透かし情報として特定する透かし情報特定部と、
    を備える電子透かし抽出装置。
  8. カラー画像データに透かし情報を埋め込むためのコンピュータプログラムであって、
    前記カラー画像データまたは該カラー画像データから得られるデータを、1つ以上の画素を単位とする複数のブロックに分割する機能と、
    分割した各ブロック毎に、そのブロックに含まれる画素のうち、その画素の有する輝度成分が、そのブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数を算出する機能と、
    算出した前記画素の数に所定の演算を施して、演算値を得る機能と、
    前記透かし情報が第1および第2の値を含む2値以上の値で表される場合に、そのブロックに埋め込むべき前記透かし情報が前記第1の値であるときには、そのブロックについて得られた前記演算値が第1の範囲にあるという条件を満たすように、そのブロックに埋め込むべき前記透かし情報が前記第2の値であるときには、前記演算値が前記第1の範囲とは異なる第2の範囲にあるという条件を満たすように、それぞれ、そのブロックに含まれる少なくとも1つの画素の有する前記輝度成分を変更する機能と、
    を前記コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
  9. 透かし情報の埋め込まれた画像データから前記透かし情報を抽出するためのコンピュータプログラムであって、
    前記カラー画像データまたは該カラー画像データから得られるデータを、1つ以上の画素を単位とする複数のブロックに分割する機能と、
    分割した各ブロック毎に、そのブロックに含まれる画素のうち、その画素の有する輝度成分が、そのブロックに応じた第1および第2の閾値に基づく範囲内にあるという条件を満たす画素の数を算出する機能と、
    算出した前記画素の数に所定の演算を施して、演算値を得る機能と、
    前記透かし情報が第1および第2の値を含む2値以上の値で表される場合に、そのブロックについて得られた前記演算値が第1の範囲にあるか、該第1の範囲とは異なる第2の範囲にあるか、を判定し、第1の範囲にあるときには、前記第1の値を、第2の範囲にあるときには、前記第2の値を、それぞれ、そのブロックに埋め込まれていた前記透かし情報として特定する機能と、
    を前記コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。
  10. 請求項8または請求項9に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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