JP3854230B2 - 船外機用エンジンにおける吸気装置 - Google Patents

船外機用エンジンにおける吸気装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランク軸を縦置きに支持するとともに該クランク軸から後方に向けて複数のシリンダが形成されたエンジンブロック小組立体と、エンジンブロック小組立体の後端に結合されたシリンダヘッドと、エンジンブロック小組立体の前方に配置されたスロットルボディと、スロットルボディからエンジンブロック小組立体の側部を通ってシリンダヘッドに接続された複数本の吸気管とを備えた船外機用エンジンに関し、特にその船外機用エンジンにおける吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる船外機用エンジンは、特開平6−264757号公報により既に知られており、このものは特別の吸気消音器を設えておらず、エンジンブロック小組立体の前方に配置したスロットルボディに吸気ガイドを介して空気を吸入するようになっている。
【0003】
本発明は、船外機のエンジンに吸気消音器を合理的に配置し、その吸気消音室の壁をベルトカバーで構成できるようにしている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明は、クランク軸を縦置きに支持するとともに該クランク軸から後方に向けて複数のシリンダが形成されたエンジンブロック小組立体と、エンジンブロック小組立体の後端に結合されたシリンダヘッドと、エンジンブロック小組立体の前方に配置されたスロットルボディと、スロットルボディからエンジンブロック小組立体の側部を通ってシリンダヘッドに接続された複数本の吸気管とを備えた船外機用エンジンにおける吸気装置において、スロットルボディに空気を導く吸気消音器と、クランク軸の上端に設けた駆動プーリと、この駆動プーリに巻き掛けたベルトと、このベルト及び駆動プーリを覆うと共に一部が吸気消音器の壁を構成するベルトカバーとを備えており、このベルトカバーには、該カバー内のベルト室と吸気消音器の吸気消音室とを仕切る隔壁が形成され、その隔壁は、駆動プーリの前端より前側に位置する部分と、駆動プーリの前端より後側に位置する部分とが該駆動プーリの周りで互いに連続して形成されていることを特徴とする。
【0005】
【作用】
請求項1の構成によれば、ベルトカバーによって吸気消音器の吸気消音室の壁が構成される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
【0007】
図1は本発明を適用した船外機の全体側面図である。符号1は船外機本体であり、取付装置2を介して船尾3に取付けられている。
【0008】
船外機本体1はエンジンマウントケース4とエクステンションケース5と含む船外機本体ケース6を有し、該船外機本体ケース6の上部にエンジン7が搭載される。エンジン7の下半部はエクステンションケース5の上端に連なるアンダーケース部6aにより覆われるとともに、エンジン7の上半部は前記アンダーケース部6aの上縁に着脱自在に結合されるエンジンカバー8により覆われる。エンジンカバー8内には空気取入口8aを通じて外部の空気が導入される。
【0009】
エンジン7については後で詳述するが、そのクランク軸9は上下方向に指向し、該クランク軸9に連結された駆動軸10が船外機本体ケース6の内部を下方に延びている。駆動軸10の下端は前後進切換装置11を介してプロペラ軸12に連結され、プロペラ13がクランク軸9、駆動軸10、前後進切換装置11およびプロペラ軸12を経て伝達されるエンジン動力により回転駆動される。
【0010】
取付装置2は、船尾3にボルト14を介して固定されたブラケット15と、該ブラケット15に、その前端に横架されたチルト軸16を介して上下に揺動可能に枢着されたスイベルケース17とを備え、スイベルケース17にスイベル軸18が上下方向に指向して回動自在に枢支されている。前記船外機本体ケース6はこのスイベル軸18に上下の連結部材19,19aを介して連結されている。したがって船外機本体ケース6すなわち船外機本体1は、チルト軸16のまわりに上下に揺動できるとともに、スイベル軸18の軸線まわりに左右に回動できる。
【0011】
図2はエンジン7の右側面図、図3は左側面図、図4は横断面図である。なお、以下、エンジンまたは船外機の左右とは、図1に示すように船尾3に取付けられた船外機を後方から前方へ(図1において左方から右方へ)向って見た時の左右を言う。
【0012】
エンジン7の本体部は、エンジンブロック小組立体20、シリンダヘッド21およびシリンダヘッドカバー22等により構成されている。エンジンブロック小組立体20は、図4に示すように、クランクケースの半部を形成するスカート部分20a1 を一体に設けたシリンダブロック20aと、残りのクランクケース部分20bとを、ボルト23により一体に締結して構成されている。このエンジンブロック小組立体20内には左右にV形に配置されたシリンダ24,24の対が上下に2組配置されている。すなわちエンジン7はV型4気筒4サイクルエンジンで、それぞれのピストン25が連接棒26を介して上下方向に指向した1本のクランク軸9に連結されている。
【0013】
図5はエンジンブロック小組立体20のシリンダヘッド21側の端面図であるが、同図から分かるように、前記シリンダ24…は、クランク軸9の軸方向に沿って隣合う上下1組のピストン25,25および連接棒26,26を収納すべく左側に配列された上下1組のシリンダ24a,24bと、クランク軸9の軸方向に沿って隣合う上下1組のピストン25,25および連接棒26,26を収納すべく右側に配列された他の上下1組のシリンダ24c,24dとを後方に向けてV字状に拡開させてなり、かつこれらのシリンダ24a〜24dは、左側のシリンダ24a,24bを右側のシリンダ24c,24dより高くして、千鳥状に配列されている。このようなシリンダ配列とすることにより、エンジンブロック小組立体20の横巾を他のV型エンジンに比較して狭くし、エンジン7を小型化することができる。
【0014】
シリンダヘッド21には、図4に左側(船外機の左側すなわち同図においては下側)のシリンダ24について示してあるように、各シリンダ24に対応してそれぞれ吸気通路28が設けられており、これらの吸気通路28は吸気弁29を介して対応するシリンダ24に通ずるとともに、他端においてシリンダヘッド21の側面に開口している。そしてこの開口部にそれぞれ吸気管30が接続され、エンジンブロック小組立体20の側面に沿って前方のクランク室側へ延びている。図2の吸気管30c,30dは図5のシリンダ24c,24dに対応する吸気管で、図3の吸気管30a,30bは図5のシリンダ24a,24bに対応する吸気管である。
【0015】
エンジンブロック小組立体20の前部の左右両側にそれぞれサージタンク31L,31Rが設けられており、前記吸気管30a,30bはサージタンク31Lに、前記吸気管30c,30dはサージタンク31Rに連通している。一方、エンジンブロック小組立体20の前方、左右方向略中央部にスロットル弁32Vを内蔵したスロットルボディ32が配設され、該スロットルボディ32と前記サージタンク31L,31Rとが、スロットルボディ32から左右に分岐した空気通路33としてのエルボを通じて互いに連通している。スロットルボディ32には、左右の吸気取入管34L,34R、吸気消音室34Vおよび中央の吸気導入管34Cからなる吸気消音器34を経て上方から空気が導かれる。
【0016】
左右の空気通路33,33は左右対称形状であり、したがってスロットルボディ32から左右のサージタンク31L,31Rに到る空気通路の長さは略等しく設定される。また、左右のサージタンク31L,31Rもエンジンブロック小組立体20を挟んで左右対称位置に配置されており、したがって左側の2本の吸気管30a,30bの長さと、右側の2本の吸気管30c,30dの長さとは略等しく設定される。
【0017】
吸気導入管34Cを通じて上方から取入れられた空気は、スロットルボディ32内において流量を制御された後、左右のサージタンク31L,31Rに分配され、これらのサージタンク31L,31Rから各吸気管30a〜30dを通ってそれぞれ対応する各シリンダ24に燃焼用空気として供給されるが、吸気ポート28(図4参照)においてその空気に、燃料噴射弁35から燃料が噴射、混合される。
【0018】
なお、図2および図8において符号32aはスロットル弁軸、符号32bはリンク部材、符号32cは吸気消音器34に設けた小孔を有する係止部と空気通路33に設けた切欠き細溝を有する係止部との間に掛け渡されたゴム等の止め具であり、図3において符号32dはスロットル弁開度センサ、符号33bは吸気温度センサである。スロットルボディ32と空気通路33とはボルト32eにより結合され、スロットルボディ32と吸気消音器34とは前記止め具32cにより結合され、空気通路33とクランクケース20bとはボルト33cにより結合される。
【0019】
同じ長さを有する左右一対の空気通路33が接続部33aを介して接続される左右一対のサージタンク31L,31Rの容積部は、前記接続部33aの上下にわたっている。容積部の容積は要求に応じ設定されるが、該容積部の前記接続部33aよりも下方に位置する部分は、接続部33aから各吸気管30の接続部までの空気の流れの外に位置するので、万一吸気系に水分が浸入した場合の水分分離室としても作用する。符号31dはドレンボルトである。
【0020】
燃料は船側に設けられた燃料タンクから供給されるようになっており、図2に示すように、船外機に設けられた燃料受入管37が船側に設けられた燃料タンク(図示せず)に接続される。燃料受入管37から供給された燃料はフロート41で規制されながら一旦気液分離器42内に貯留された後、ストレーナ43、高圧ポンプ44、高圧フィルタ45および配管38,39を経て燃料噴射弁35に供給される。これら船外機側の諸装置、配管は、図2に示すように、エンジン7の右側に配設されている。高圧ポンプ44は気液分離器42の内外何れに配設しても良い。
【0021】
図6はエンジン7をクランク軸9の軸線を含む各種の断面で切断して示した縦断面図であり、シリンダについては前記シリンダ24cの断面とシリンダ24bの断面の一部とが示されている。
【0022】
図4および図6から明らかなように、各シリンダ24の前記吸気通路28および吸気弁29の下方にはそれぞれ排気通路47L,47Rおよび排気弁46が設けられており、右側のシリンダ24c,24dの排気弁46にそれぞれ連なる排気通路47Rと、左側のシリンダ24a,24bの排気弁46にそれぞれ連なる排気通路47Lとは、シリンダヘッド21の巾方向中央すなわち右側のシリンダ24c,24dおよび左側のシリンダ24a,24b間を下方に延び、下端において合流してシリンダヘッド21の下面に開口している。
【0023】
図2〜図4において、符号36は各シリンダ24a〜24d毎に設けられた点火装置であって、それぞれ点火コイル36a、キャップ36bおよび点火プラグ36cから構成されている。
【0024】
図3に示すように、エンジンブロック小組立体20の左側にはスタータモータ48が、その出力軸49を下向きに突出させて設けられており、該出力軸49に駆動ギヤ50が取付けられている。この駆動ギヤ50は後述するフライホイールの外周部に一体に形成されたリングギヤと噛合っている。
【0025】
図6に示すように、クランク軸9は前記のように上下方向に指向しており、シリンダヘッド21にこのクランク軸9に平行にカム軸51が配設されている。クランク軸9およびカム軸51の上端はそれぞれエンジンブロック小組立体20およびシリンダヘッド21を貫通して上方へ突出しており、これらの上端にそれぞれ駆動プーリ52および従動プーリ53が固設され、両プーリ52,53間にベルト54が巻掛けられている。したがってカム軸51はベルト54を介してクランク軸9により駆動されるが、本エンジン7は4サイクルエンジンであるので、クランク軸9とカム軸51の回転比を2:1とするために、従動プーリ53の径は駆動プーリ52の径の2倍にしてある。符号52a,53aは制御のためのピックアップ用プレートである。
【0026】
エンジンブロック小組立体20の下面は開放部55となっており、該開放部55を密封状に閉塞する閉塞板56によってエンジンブロック小組立体20の下壁が構成されている。閉塞板56はボルト57(図2、図3参照)によりエンジンブロック小組立体20に着脱可能に固着されている。クランク軸9の下端部は閉塞板56を回転自在に貫通して下方に突出しており、この下端にフライホイール58が固着されている。フライホイール58の内側に、該フライホイール58側に固定されたロータ62と閉塞板56側に固定されたステータ63とからなる発電機64が装着されている。
【0027】
さらに、フライホイール58の外周にはリングギヤ65がギヤ部を焼嵌めする等により一体に形成されている。このリングギヤ65は、エンジンブロック小組立体20の左側において、前記スタータモータ48(図3参照)の出力軸49に設けられた駆動ギヤ50と噛合っており、エンジン始動時にはクランク軸9がスタータモータ48により駆動される。
【0028】
エンジンブロック小組立体20の下面にはエンジンマウントケース4が、前記閉塞板56を介しかつ前記ボルト57により該閉塞板56と共締めにして、結合されている。エンジンマウントケース4はさらに後方すなわちシリンダヘッド側まで延びており、シリンダヘッド21の前記排気通路47L,47Rが開口している下面にも結合されている。
【0029】
エンジンマウントケース4は、閉塞板56とのパッキン面からそれぞれ下方へ延びる周壁70a,70bおよび前記パッキン面から下方へ延びる囲壁71を備えている(図6参照)。これらの周壁70a,70bおよび囲壁71はいずれも前記フライホイール58よりも下方の位置まで延びている。そしてフライホイール58は周壁70bと囲壁71とにより周囲を包囲されている。さらに周壁70aの下端を連ねる底板72aと、周壁70bの下端を連ねる底板72bとが、それぞれフライホイール58の中心部下方位置まで延びているが、前記パッキン面から下向きに測った周壁70bの高さ(すなわち深さ)は周壁70aの高さ(すなわち深さ)よりも低いので、底板72bと底板72aはフライホイール58の中心部下方において互いに上下に離隔して重なり合い、この部分に前方へ向って開口したマウント用の開口部73が形成されている。
【0030】
クランク軸9の回転をプロペラ13に伝える前記駆動軸10は、底板72b,72aに軸支されて開口部73を上下に貫通している。なお、駆動軸10の上端はクランク軸9に嵌着されたカラー部材60に下方から挿入され、これにスプライン係合している。
【0031】
開口部73にはまた、スイベル軸18とエンジンマウントケース4とを連結する前記連結部材19が前方から入り込んでいる。この連結部材19は、駆動軸10を間に挟んでその両側を前後方向に延びる左右2本の連結桿19R,19Lから成っている。連結桿19R,19Lの先端はマウントラバー74を介してエンジンマウントケース4に連結されている。
【0032】
エンジンマウントケース4の下面には、オイルパン77の上端周縁部がボルト78により締結される。オイルパン77の上面の開口部79は、エンジンマウントケース4内に形成されたオイル連通路80および閉塞板56に設けられた開口81を通じてエンジンブロック小組立体20内に連通しており、閉塞板56上に溜まったカム室およびクランク室からの戻りオイルが開口81、オイル連通路80を通って開口部79からオイルパン77内に落下するようになっている。ただし開口81は閉塞板56の囲壁71に関してフライホイール58と反対側の部分に設けられているので、閉塞板56上のオイルが周壁70bおよび囲壁71で囲まれたフライホイール58部分に浸入することはない。
【0033】
オイルパン77の上部には、フランジの一部が延長されて形成された排気管部分77aが後方へ張り出して一体に形成されており、該排気管部分77aにエンジンマウントケース4の排気通路69に連通する排気通路82が形成されている。排気通路82はオイルパン77の外側に並設された触媒コンバータ83に連通し、ここで浄化された排気は排気管84を通って本体ケース6の下部から水中に排出される。オイルパン77内に貯留されたオイルは、ストレーナ85、吸入管86を経てオイルポンプ87に吸入され、該オイルポンプ87からエンジン各部に供給される。
【0034】
次に、図7〜図9に基づいてベルトカバー101および吸気消音器34の構造を詳説する。
【0035】
一対のプーリ52,53、ベルト54およびテンショナー100の上方を覆うベルトカバー101は、前側に位置する第1カバー半体101fと後側に位置する第2カバー半体101rとに2分割されている。第2カバー半体101rは従動プーリ53およびテンショナー100の全体と、ベルト54および駆動プーリ52の一部分とを覆うもので、エンジンブロック小組立体20の上面に突設した1個のボスとシリンダヘッド21の上面に突設した2個のボスとに、合計3本のボルト102で着脱自在に固定される。
【0036】
一方、第1カバー半体101fはベルト54および駆動プーリ52の一部を覆うもので、第2カバー半体101rの端縁の下面に重ね合わされる。第1カバー半体101fには駆動プーリ52の略半周を囲繞する隔壁101f1 が形成されており、この隔壁101f1 により第2カバー半体101r内のベルト室104と、吸気消音器34の前記吸気消音室34Vとが仕切られる。而して図7,8に示されるように前記隔壁107f 1 は、駆動プーリ52の前端より前側に位置する部分と、駆動プーリ52の前端より後側に位置する部分とが該駆動プーリ52の周りで互いに連続して形成されている。
【0037】
このように、吸気消音室34Vとベルト室104とを仕切る隔壁101f1 で駆動プーリ52の略半周を囲繞したので、該吸気消音室34Vの容積をベルト室104側に向けて可及的に増加させ、消音効果を高めることができる。またベルトカバー101をベルト室104を覆う第2カバー半体101rとに2分割したので、両カバー半体101f,101rを別個に着脱してメンテナンス性を向上させることができる。
【0038】
吸気消音器34の前記吸気取入管34L,34Rおよび吸気導入管34Cは、下壁部材34Bと一体に形成されており、下壁部材34Bは前記第1カバー半体101fに結合されて吸気消音室34Vを画成する。すなわち、第1カバー半体101fの両側部において、該第1カバー半体101fおよび下壁部材34Bは2個のゴム等の止め具105aによりエンジンブロック組立体20に突設したステー103に固定されるとともに、第1カバー半体101fの前部において、該第1カバー半体101fはゴム等の止め具105bにより下壁部材34Bに固定される(図8、図9参照)。
【0039】
吸気導入管34Cの上端は下壁部材34Bを下から上に貫通して吸気消音室34V内に延びており、吸気消音室34Vの最も低い位置にドレン孔34B1 が形成される。吸気導入管34Cの下端は、スロットルボディ32の上端にシール部材106を介して嵌合支持される。
【0040】
上述したように、吸気消音室34を3個の止め具32c,105a,105aを用いて固定しているので、前記止め具32c,105a,105aを引き延ばして下端の係合を外すだけのワンタッチ操作で、吸気消音室34を容易に着脱することができる。なお、吸気消音器34の第1カバー半体101fおよび下壁部材34Bをボルト止めや溶接で一体化し、それを前記止め具32c,105a,105aによってエンジンブロック組立体20側に固定しても良い。
【0041】
而して、エンジンカバー8の空気取入口8aからエンジンルームに吸入された空気は左右の吸気取入管34L,34Rを上向きに通過し、大容積の吸気消音室34V内に膨張して消音され、、そこから吸気導入管34Cを下向きに通過してスロットルボディ32に供給される。スロットルボディ32を通過した空気は左右の空気通路33を経て左右のサージタンク31L,31Rに供給され、そこから左右各2本の吸気管30a〜30dを経て各シリンダ24a〜24dに供給される。
【0042】
このように、スロットルボディ32の上流側に吸気消音器34を設けたことにより、船外機のエンジン7の吸気騒音を減少させることができる。また吸気消音室34Vの上壁をベルトカバー101の第1カバー半体101fから構成しているので、部品点数を削減することが可能となるばかりか外観をスッキリさせることができる。また、吸気取入管34L,34Rを2本に分割して吸気導入管34Cの左右両側に配置したので、各吸気取入管34L,34Rを細くしてもトータルの流路断面積を充分に確保することができるばかりか、スロットルボディ32をエンジン7の中心線上に配置して左右の吸気系を略対称に形成することができる。
【0043】
さらに下壁部材34Bに吸気取入管34L,34Rおよび吸気導入管34Cを一体に形成したので部品点数が削減される。しかも吸気取入管34L,34Rおよび吸気導入管34Cが吸気消音室34Vから何れも下向き且つ平行に延びているので、吸気消音器34をコンパクト化して狭隘なエンジンルームに容易に配置することができるばかりか、吸気取入管34L,34Rから吸気消音室34Vへの水の浸入を確実に防止できる。
【0044】
万一、吸気取入管34L,34Rを通って吸気消音室34Vに水が浸入しても、その水は吸気消音室34Vの底面に溜まってドレン孔34B1 から排出されるため、吸気導入管34Cからスロットルボディ32に流入することはない。なお、前記ドレン孔34B1 は通常時にドレンボルトで閉塞しておくことも可能である。
【0045】
次に、図3および図5を参照しながらオイルフィルタ94の配置について説明する。
【0046】
図5に示すように、左側のシリンダ24a,24bは右側のシリンダ24c,24dよりも高く配置され、シリンダ24bの下方に空間が生じているので、オイルポンプ87はこの空間を利用してここに配設されている。図3から明らかなように、シリンダブロック20aの左側面にはスタータモータ48、オイルフィルタ94および2本の吸気管30a,30bが配置されており、下側の吸気管30bはスタータモータ48およびオイルフィルタ94間を横切るように配置されるとともに、オイルフィルタ94は上下の吸気管30a,30b間に形成された空間に配置される。
【0047】
図3を図2と比較すると明らかなように、左側のシリンダ24a,24bは右側のシリンダ24c,24dよりも高い位置に配置されているので、左側面下側の吸気管30bの高さは右側面下側の吸気管30dよりも高い位置にあり、その結果、左側面下側の吸気管30bの下方に形成されたデッドスペースを利用してスタータモータ48をレイアウトすることができる。また、2本の吸気管30a,30b間に配置されたオイルフィルタ94はアンダーケース部6aの上縁(図3参照)よりも高い位置にあり、したがってオイルフィルタ94の着脱をアンダーケース部6aに邪魔されずに容易に行うことができる。
【0048】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変更を行うことができる。
【0049】
例えば、実施例は左右一対の吸気取入管34L,34Rを備えているが、吸気取入管の数は2本に限定されるものではない。また実施例ではフライホイール58をクランク軸9の下端側に設けているが、フライホイール58をクランク軸9の駆動プーリ52よりも上方の上端側に設けることも可能である。この場合、吸気消音器34の上端がフライホイール58と干渉しないように考慮する必要があるが、フライホイール58の下方の駆動プーリ52に巻き掛けたベルト54の高さ分のスペースによって吸気消音器34の容量を確保することができる。またエンジン7の左右のバンクにそれぞれ独立したシリンダヘッドを設けても良い。また止め具32c、105a,105bはゴム製に限らず、コイルスプリングであっても良い。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ベルトカバーによって吸気消音室の壁を構成したので、ベルトカバーを吸気消音室の壁に兼用して部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 船外機の全体側面図
【図2】 エンジンの右側面図
【図3】 エンジンの左側面図
【図4】 エンジンの横断面図
【図5】 エンジンブロック小組立体のシリンダヘッド側の端面図
【図6】 エンジンの縦断面図
【図7】 図3の7方向矢視図
【図8】 図7の8−8線拡大断面図
【図9】 図7の9−9線拡大断面図
【符号の説明】
9 クランク軸
20 エンジンブロック小組立体
21 シリンダヘッド
24a〜24d シリンダ
30a〜30d 吸気管
32 スロットルボディ
34 吸気消音器
34V 吸気消音室
51 カム軸
52 駆動プーリ
53 従動プーリ
54 ベルト
101 ベルトカバー
101f 第1カバー半体
101f1 隔壁
101r 第2カバー半体
104 ベルト室

Claims (1)

  1. クランク軸(9)を縦置きに支持するとともに該クランク軸(9)から後方に向けて複数のシリンダ(24a〜24d)が形成されたエンジンブロック小組立体(20)と、
    エンジンブロック小組立体(20)の後端に結合されたシリンダヘッド(21)と、
    エンジンブロック小組立体(20)の前方に配置されたスロットルボディ(32)と、 スロットルボディ(32)からエンジンブロック小組立体(20)の側部を通ってシリンダヘッド(21)に接続された複数本の吸気管(30a〜30d)とを備えた船外機用エンジンにおける吸気装置において、
    スロットルボディ(32)に空気を導く吸気消音器(34)と、クランク軸(9)の上端に設けた駆動プーリ(52)と、この駆動プーリ(52)に巻き掛けたベルト(54)と、このベルト(54)及び駆動プーリ(52)を覆うと共に一部が吸気消音器(34)の壁を構成するベルトカバー(101)とを備えており、
    このベルトカバー(101)には、該カバー(101)内のベルト室(104)と吸気消音器(34)の吸気消音室(34V)とを仕切る隔壁(101f 1 )が形成され、
    その隔壁(101f 1 )は、駆動プーリ(52)の前端より前側に位置する部分と、駆動プーリ(52)の前端より後側に位置する部分とが該駆動プーリ(52)の周りで互いに連続して形成されていることを特徴とする、船外機用エンジン。
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