JP3853750B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機やプリンタなどの画像形成装置に搭載され、シート紙上のトナー画像を定着する定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の複写機やプリンタ等は、シート紙に形成されるトナー画像を加熱加圧定着する定着装置を備えている。この定着装置の1つとして、加熱ローラと、この加熱ローラに加圧接触する加圧ローラとを備える両ローラ間にシート紙を挟み込んで、両ローラにてシート紙を挟持搬送しながら、シート紙上のトナー画像を加熱加圧定着させる定着ローラ装置がある。近年この定着ローラ装置は、加熱ローラ発熱時の省エネルギー化の促進が求められている。このため高い熱効率で加熱ローラの発熱を得られると共に、ウォームアップ時間の短縮を図る装置の開発が進められている。
【0003】
上記加熱ローラ発熱時の省エネルギー化を図る装置として従来、加熱ローラ内部に誘導コイルを設けて加熱ローラに渦電流を生じさせ、渦電流によるジュール熱で加熱ローラを自己発熱させる装置が研究されている。更にこのような誘導コイルを用いる定着装置において、転写紙幅に応じた領域毎に加熱ローラの発熱を誘導するため、複数の誘導コイルを用いて加熱ローラの必要領域のみを加熱する装置がある。(例えば特許文献1参照。)
【0004】
【特許文献1】
特開2001−312165号公報明細書(第3、4頁、図1)
しかしながら(特許文献1)等は、単に転写紙幅に応じて分割された複数の誘導コイルにより加熱ローラの発熱を誘導するものであり、誘導コイルの巻き線によるエネルギー損の低減に配慮するものでは無い。他方、誘導コイルを用いて加熱ローラの発熱を誘導する装置の更なる省エネルギー化を図る上で、誘導コイルの巻き線により生じる例えば銅損や加熱ローラの材質による鉄損等の更なる低減を求められ、より高い効率にて良好な定着を得る定着装置の実用化が要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は上記課題を解決するものであり、加熱ローラ発熱時のより一層の省エネルギー化を図る誘導コイルを高い生産効率で得ることにより実用性にすぐれ信頼性の高い定着装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するための手段として、記録媒体と接触し、渦電流の発生により発熱する中空の発熱部材と、前記発熱部材の前記中空内部に配置されるホルダと、前記ホルダに挿通されるコイル支持部材及び、前記コイル支持部材の外周に巻き線を複数回巻き付けて成るコイル並びに、前記コイル支持部材の内周面に前記挿通方向と平行に設けられ前記コイルから引き出される前記巻き線を通して前記ホルダ端部方向に導くパイプ状ガイドを有するコイルユニットを、前記ホルダに複数個挿通して隣接配置してなり、前記発熱部材に前記渦電流を発生させる複数のコイルユニット群と、前記発熱部材に接触して前記記録媒体を所定の圧力をもって前記発熱部材と共に挟持搬送する加圧部材とを設けるものである。
【0007】
又本発明は上記課題を解決するための手段として、記録媒体と接触し、渦電流の発生により発熱する加熱ローラと、前記加熱ローラ内部に配置されるホルダと、前記ホルダに挿通されるボビン及び、前記ボビンの外周に巻き線を複数回巻き付けて成るコイル並びに、前記ボビンの内周面に前記挿通方向と平行に設けられ前記コイルから引き出される前記巻き線を通して前記ホルダ端部方向に導く巻き線ガイドを有するコイルユニットを、前記ホルダに複数個挿通して隣接配置してなり、前記加熱ローラに前記渦電流を発生させる複数のコイルユニット群と、前記加熱ローラに接触して前記記録媒体を所定の圧力をもって前記加熱ローラと共に挟持搬送する加圧ローラとを設けるものである。
【0008】
又本発明は上記課題を解決するための手段として、記録媒体と接触し、渦電流の発生により発熱する加熱ローラと、前記加熱ローラ内部に配置されるホルダと、前記ホルダに挿通されるボビン及び、前記ボビンの外周に巻き線を複数回巻き付けて成るコイル並びに、前記ボビンの内周面に前記挿通方向と平行に設けられ前記コイルから引き出される前記巻き線を通して前記ホルダ端部方向に導く巻き線ガイドを有するコイルユニットを、前記ホルダに複数個挿通して隣接する前記巻き線の電位差が互いに同じと成る方向に隣接配置してなり、それぞれ異なる共振周波数により励起して前記加熱ローラに前記渦電流を発生させる複数のコイルユニット群と、前記加熱ローラに接触して前記記録媒体を所定の圧力をもって前記加熱ローラと共に挟持搬送する加圧ローラとを設けるものである。
【0009】
上記構成により本発明は、コイルをの巻き線処理を行いコイルユニットを容易にホルダに挿通可能とすることにより誘導コイルの生産性向上を図り、誘導コイルを用いて成る定着装置の実用化を図るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、誘導コイルの巻き線により生じるエネルギー損を低減するために、同じ共振周波数で励起する誘導コイルを複数個のコイルユニットにパーツ分割するものである。誘導コイルを複数個のコイルユニットにパーツ分割することにより各コイルユニットの巻き線の長さを短くしてエネルギー損の低減を図るものである。この時パーツ分割した各コイルユニットはそれぞれ同じ共振周波数で並列に励起する。又本発明は、誘導コイルに磁界を発生させる高周波電力の周波数をより高く設定して電流の低減を図ることにより、巻き線を細線化してエネルギー損の低減を図るものである。
【0011】
以下に本発明を図1乃至図15に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。図1はこの発明の実施の形態である複合型電子複写機1Aを示す概略構成図である。本体1の上面部に原稿載置用の透明の原稿台(ガラス板)2が設けられており、キャリッジ4に設けられた露光ランプ5が点灯することにより、原稿台2に載置されている原稿Dが露光される。
【0012】
露光ランプ5による原稿Dからの反射光が光電変換装置であるCCD(Charge Coupled Device)センサ10に投影されると、CCDセンサ10は、受光した光信号を電気信号からなる画像信号に光電変換して信号出力する。CCD10から出力される画像信号は、後述する信号処理部73において、デジタル信号に変換後適宜にデータ処理され、レーザユニット27に供給される。レーザユニット27は、入力信号に応じてレーザビームBを発する。
【0013】
本体1の上面部の原稿台2は自動原稿送りユニット40により被覆されている。又本体1上面部には、画像形成条件等を設定するためのコントロールパネル80aが設けられている。コントロールパネル80aは、タッチパネル式の液晶表示部14、数値入力用のテンキー部15、コピーキー17などを備えている。
【0014】
本体1内の略中央部には、感光体ドラム20が回転自在に設けられている。この感光体ドラム20の周囲には、帯電器21、現像ユニット22、転写器23、剥離器24、クリーナ25、除電器26が順次に配設されており、既知の電子写真方式による画像形成プロセスにて感光体ドラム20上にトナー画像が形成される。更に感光体ドラム20上に形成されたトナー画像は記録媒体であるシート紙S上に転写される。シート紙S上に形成されたトナー画像Tは、後述する定着装置100により加熱加圧定着される。定着後シート紙Sは排紙ローラ37を経てトレイ38に排紙される。
【0015】
本体1の感光体ドラム20下方には、シート紙Sを収納する複数の給紙カセット30が設けられる。給紙カセット30から転写器23に達する間には、給紙カセット30からシート紙Sを取り出し、転写器23方向に給紙する給紙部31、給紙部31により給紙されたシート紙Sを感光体ドラム20に形成されるトナー画像に同期して搬送するレジストローラ32が設けられる。
【0016】
次に定着装置100について詳述する。図2は定着装置100の概略構成図である。シート紙Sの搬送路中にてシート紙Sを上下に挟む位置に、発熱部材である加熱ローラ101および加圧部材である加圧ローラ102が設けられている。加圧ローラ102は、図示していない加圧機構により、加熱ローラ101の周面に加圧された状態で接している。これら両ローラ101,102の接触部は一定のニップ幅を持つ。
【0017】
加熱ローラ101は、導電性材料たとえば鉄を筒状に成形し、その鉄の外周面にテフロン等を被覆したものからなり、図2の矢印m方向に回転駆動される。加圧ローラ102は、加熱ローラ101の回転を受けて図2の矢印q方向に回転する。この加熱ローラ101と加圧ローラ102との一定のニップ幅を持つ接触部をシート紙Sが通過し、かつシート紙Sが加熱ローラ101から熱を受けることにより、シート紙S上のトナー画像Tがシート紙Sに加熱加圧定着される。
【0018】
加熱ローラ101の周囲に、シート紙Sを加熱ローラ101から剥離するための剥離爪103、加熱ローラ101上に残るトナーおよび紙屑等を除去するためのクリーニング部材104、加熱ローラ101の表面に離型剤を塗布するための塗布ローラ105が配設されている。
【0019】
加熱ローラ101の内部に、コイルユニット群である第1の誘導コイル111a及び第2の誘導コイル111bからなる、外周形状がほぼ円柱状の誘導コイル111が加熱ローラ101と同軸に設けられている。誘導コイル111は、第1の誘導コイル111aを中央にして、第1の誘導コイル111aを挟む両側位置に第2の誘導コイル111bを配置している。加熱ローラ101は、通常の定着時には第1の誘導コイル111aのみ励起して定着を行ない、大きいサイズのシート紙Sに対する定着に際しては第1の誘導コイル111a及びその両側の第2の誘導コイル111bを全て励起して定着する構成となっている。
【0020】
誘導コイル111外周は、絶縁カバー106を介して、加熱ローラ101内周と約2mmの間隔を有する。誘導コイル111は、高周波電力の印加により誘導加熱用の高周波磁界を発する。誘導コイル111が高周波磁界を発することにより、加熱ローラ101に渦電流が発生し、渦電流によるジュール熱により加熱ローラ101は自己発熱する。
【0021】
次に誘導コイル111の構造について詳述する。誘導コイル111は、加熱ローラ101とほぼ同じ長さのホルダ114に、No.1からNo.12までにパーツ分割される12個のコイルユニット119を挿通し、その両端をネジリング115で固定することにより組み立て成形される。誘導コイル111は、図6に示すように、後述するコイルユニットα119a及びコイルユニットβ119bをNo.4からNo.8まで交互に計6個を隣接配置してなる第1の誘導コイル111aと、後述するコイルユニットγ119c及びコイルユニットδ119dをNo.1からNo.3までと、No.10からNo.12までを交互に計3個づつを隣接配置してなる第2の誘導コイル111bとから成る。
【0022】
ホルダ114は、絶縁性樹脂を金型成形してなる。ホルダ114の表面には、コイルユニット119との間にコイルの巻き線を通す空間状の通路を形成するための第1乃至第3の通路114a、114b、114cが形成される。又ホルダ114表面には、コイル支持部材であるボビン117を位置決めするための第1乃至第3のスリット114e、114f、114gが成形される。ホルダ114は、ボビン117に巻き線116を所定回数巻き付けて成るコイル118を有するコイルユニット119を12個挿通支持する。
【0023】
第1乃至第3の通路114a〜114cは、ホルダ114に挿通される複数のコイルユニット119のコイル118の巻き線116の始端側と終端側の接触を防止するよう別々に導いている。更に第1および第2の通路114a、114bは、コイル118の巻き線116の始端側を第1の誘導コイル111aと第2の誘導コイル111bとで別々に導くよう分けている。各通路114a〜114c内では、複数のコイルユニット119から引き出された巻き線116が、束になった常態で増えてゆく。
【0024】
コイルユニット119は、コイル118の巻数が44.5回で右巻きのコイルユニットα119a、コイル118の巻数が44.5回で左巻きのコイルユニットβ119b、コイル118の巻数が48.5回で左巻きのコイルユニットγ119c、コイル118の巻数が48.5回で右巻きのコイルユニットδ119dの4種類がある。
【0025】
コイルユニット119は、隣接するコイルユニット119の巻き線116の電位差が互いに同電位となる向きに配置される。即ち、図6の両端の第2の誘導コイル111bは、コイルユニットγ119cとコイルユニットδ119dの約1kVのコイル始端118a同士及び0Vのコイル終端118b同士が隣接するように順次配列される。同様に図6の中央の第1の誘導コイル111aも、コイルユニットα119aとコイルユニットβ119bのコイル始端118a同士及びコイル終端118b同士が隣接するように順次配列される。また、第1の誘導コイル111a及び第2の誘導コイル111bの間も同様である。
【0026】
コイルユニット119のボビン117は絶縁性樹脂を金型成形してなる。ボビン117内周にはホルダ114の第1乃至第3のスリット114e、114f、114gに案内される第1乃至第3のリブ117a、117b、117cが突出形成される。ホルダ114の第1乃至第3のスリット114e、114f、114gにボビン117の第1乃至第3のリブ117a、117b、117cを挿通することによりホルダ114とボビン117とは同軸に位置決めされる。
【0027】
更にボビン117内周には個々のコイルユニット119の巻き線116の片側を挿通するためのパイプ状ガイドである第1乃至第3の巻き線ガイド117e、117f、117gが成形される。
【0028】
第1及び第2の巻き線ガイド117e、117fは、ボビン117外周面に巻かれたコイル118の高電位のコイル始端118a側の巻き線116であって、ボビン117の内周側を通って誘導コイル111端部方向に導かれる巻き線116を通すことにより誘導コイル111を組み立て易くしている。第3の巻き線ガイド117gは、ボビン117外周面に巻かれたコイル118の0電位のコイル終端118b側の巻き線116であって、ボビン117の内周側を通って誘導コイル111端部方向に導かれる巻き線116を通すことにより誘導コイル111を組み立て易くしている。第1乃至第3の巻き線ガイド117e〜117gは、図4の点線C−C´を中心に線対称となる位置に形成されている。
【0029】
第1乃至第3の巻き線ガイド117e〜117gの両端部は、図9に示すように、ボビン117の両側面127、128と間隙s1あるいは間隙s2を隔てるよう位置規制されている。第1乃至第3の巻き線ガイド117e〜117gの端部は、少なくとも後述する第1あるいは第2の溝127f、127gや第3の溝128f分は、ボビン117の両側面127、128より内側に成るよう位置規制される。第1乃至第3の溝127f、127g、128fは、複数のコイルユニット119を順次隣接する際に、隣り合うボビン117間に巻き線116を挟み込むのを防止するためのものである。間隙s1あるいは間隙s2は、第1乃至第3の溝127f、127g、128fと同様に、隣り合う第1乃至第3の巻き線ガイド117e〜117g間に巻き線116を挟み込むのを防止するものである。
【0030】
即ち、溝127f、127g、128fの深さは、巻き線116の径だけあれば良く、したがって、間隙s1あるいは間隙s2は、巻き線116の径以上であれば良い。尚、コイルユニット119の配列により、隣り合うボビン117の同じ位置に溝127f、127g、128fがある場合には、溝の深さは巻き線116の径の1/2で良いので、間隙s1あるいは間隙s2も、巻き線116の径の1/2以上であれば良い。
【0031】
但し、第1乃至第3の巻き線ガイド117e〜117gの長さが短過ぎると、ホルダ114にコイルユニット119を挿入する際に、巻き線を十分にガイド出来ずに、巻き線116をホルダ114とボビン117間に挟み込む危険があることから、第1乃至第3の巻き線ガイド117e〜117gは少なくともボビン117の1/4以上の長さを有することが好ましい。
【0032】
ボビン117の表側面127には、ボビン117外周面に巻いた各コイル118を外れ難くするための第1乃至第5のフランジ127a〜127eが形成され、ボビン117の裏側面128には、同様にコイル118を外れ難くするための第6乃至第9のフランジ128a〜128dが形成される。ボビン117の表側面127のフランジ127a〜127eと裏側面128のフランジ128a〜128dは、軸方向から見て位相をずらして形成されている。
【0033】
ボビン117の表側面127の第1のフランジ127aと第2のフランジ127bの間、あるいは第2のフランジ127bと第3のフランジ127cの間には、コイル始端118a側の巻き線116をボビン117内周の第1あるいは第2の巻き線ガイド117e、117fに導く、第1あるいは第2の溝127f、127gがそれぞれ形成されている。ボビン117の裏側面128の第7のフランジ128bと第8のフランジ128cの間には、コイル終端118b側の巻き線116をボビン117内周の第3の巻き線ガイド117gに導く第3の溝128fが形成されている。
【0034】
ボビン117の外周面には、螺旋状の溝からなるコイルガイド137が形成される。コイルガイド137はボビン117に巻き線116を規定回数巻くために設けられている。コイルガイド137の長さは、コイルユニットα119aからコイルユニットδ119dまでの、コイル118の巻数に応じた長さに形成されている。即ち、コイル118は、巻き線116をコイルガイド137に沿ってボビン117に巻き付ければ、常に規定の44.5回あるいは48.5回の巻数に形成される。
【0035】
次に複合型電子複写機1Aの制御系について図13に示すブロック図を参照して説明する。メインCPU50には、スキャンCPU70、コントロールパネルCPU80、およびプリントCPU90が接続されている。メインCPU50は、スキャンCPU70、コントロールパネルCPU80、およびプリントCPU90を統括的に制御するもので、コピーキー17の操作に応じたコピーモードの制御手段、後述のネットインタフェース59への画像入力に応じたプリンタモードの制御手段、および後述のFAX送受信ユニット60での画像受信に応じたFAX(ファクシミリ)モードの制御手段を備えている。
【0036】
また、メインCPU50に、制御プログラム記憶用のROM51、データ記憶用のRAM52、画素カウンタ53、画像処理部55、ページメモリコントローラ56、ハードディスクユニット58、ネットインタフェース59、およびFAX送受信ユニット60が接続されている。ページメモリコントローラ56は、ページメモリ57に対する画像データの書込みおよび読出しを制御する。そして、画像データバス61により、画像処理部55、ページメモリコントローラ56、ページメモリ57、ハードディスクユニット58、ネットインタフェース59、およびFAX送受信ユニット60が相互に接続されている。
【0037】
上記ネットインタフェース59は、外部機器から伝送されてくる画像(画像データ)が入力されるプリンタモード用の入力部として機能する。このネットインタフェース59にLANあるいはインターネットなどの通信ネットワーク201が接続され、その通信ネットワーク201に外部機器たとえば複数台のパーソナルコンピュータ202が接続されている。これらパーソナルコンピュータ202は、コントローラ203、ディスプレイ204、操作ユニット205を備えている。
【0038】
上記FAX送受信ユニット60は、電話回線210に接続されており、その電話回線210を通してファクシミリ送信されてくる画像(画像データ)を受信するファクシミリモード用の受信部として機能する。
【0039】
スキャンCPU70には、制御プログラム記憶用のROM71、データ記憶用のRAM72、CCD10の信号出力を処理して上記画像データバス61に供給する信号処理部73、CCDドライバ74、スキャンモータドライバ75、露光ランプ5、自動原稿送り装置40、および複数の原稿センサ11などが接続されている。CCDドライバ74は、上記CCD10を駆動する。スキャンモータドライバ75は、キャリッジ4駆動用のスキャンモータ76を駆動する。自動原稿送り装置40は、トレイ41にセットされる原稿Dおよびそのサイズを検知するための原稿センサ43を有している。
【0040】
コントロールパネルCPU80には、コントロールパネルのタッチパネル式液晶表示部14、テンキー15、オールリセットキー16、コピーキー17、およびストップキー18が接続されている。
【0041】
プリントCPU90には、制御プログラム記憶用のROM91、データ記憶用のRAM92、プリントエンジン93、シート紙搬送ユニット94、プロセスユニット95、定着装置100が接続されている。プリントエンジン93は、レーザユニット27およその駆動回路などにより構成されている。シート紙搬送ユニット94は、給紙カセット30からトレイ38にかけてのシート紙搬送機構およびその駆動回路などにより構成されている。プロセスユニット95は、上記感光体ドラム20およびその周辺部などにより構成されている。
【0042】
このプリントCPU90およびその周辺構成を主体にして、上記画像処理部55で処理された画像をシート紙Sにプリントするプリント部が構成されている。
【0043】
次に定着装置100の発熱制御を図14に示す電気回路図を参照して説明する。誘導コイル111は高周波発生回路120に接続されている。加熱ローラ101の中央部の温度を検知する温度センサ112及び加熱ローラ101の一端部の温度を検知する温度センサ113は、プリントCPU90に接続している。プリントCPU90は、加熱ローラ101を回転駆動するための駆動ユニット160に接続して制御する機能に加え、第1の誘導コイル111aを構成要素とする後述の第1直列共振回路(出力電力P1)の動作、および第2の誘導コイル111bを構成要素とする後述の第2直列共振回路(出力電力P2)の動作を指定するためのP1/P2切替信号を発する機能、各共振回路の出力電力P1,P2を温度センサ112,113の検知温度に応じて制御する機能を備えている。
【0044】
高周波発生回路120は、高周波磁界発生用の約1〜3MHzの高周波電力を発生するもので、整流回路121およびこの整流回路121の出力端に接続されたスイッチング回路122を備えている。整流回路121は、商用交流電源130の交流電圧を整流する。スイッチング回路122は、第1の誘導コイル111aおよびコンデンサ123、125により第1直列共振回路を形成し、第2の誘導コイル111bおよびコンデンサ124、125により第2直列共振回路を形成し、これら共振回路をスイッチング素子たとえばFET等のトランジスタ126により選択的に励起する。
【0045】
第1直列共振回路は、第1の誘導コイル111aのインダクタンスL1、コンデンサ123の静電容量C1、およびコンデンサ125の静電容量C3により定まる共振周波数f1を有している。第2直列共振回路は、第2の誘導コイル111bの合成インダクタンスL2、コンデンサ124の静電容量C2、およびコンデンサ125の静電容量C3により定まる共振周波数f2を有している。
【0046】
トランジスタ126は、プリントCPU90からのP1/P2切替信号に従い、コントローラ140によりオン,オフ駆動される。コントローラ140は、発振回路141およびCPU142を備えている。発振回路141は、トランジスタ126に対する所定周波数の駆動信号を発する。CPU142は、発振回路141の発振周波数(駆動信号の周波数)を制御するもので、主要な機能として次の(1)(2)の手段を有している。
【0047】
(1)プリントCPU90からのP1/P2切替信号によって第1直列共振回路の動作(第1の誘導コイル111aのみ使用)が指定されている場合、第1直列共振回路をその共振周波数f1の近傍における複数の周波数たとえば図15に示す(f1−Δf)、(f1+Δf)で順次(交互)に励起する制御手段。
【0048】
(2)プリントCPU90からのP1/P2切替信号によって第1および第2直列共振回路の動作(第1及び第2の誘導コイル111a、111b全てを使用)が指定されている場合、第1および第2直列共振回路をそれぞれの共振周波数f1,f2の近傍における複数の周波数たとえば図15に示す(f1−Δf)、(f1+Δf)、(f2−Δf)、(f2+Δf)で順次励起する制御手段。
【0049】
このようにしてなる複合型電子複写機1Aの加熱ローラ101を電磁誘導する誘導コイル111を製造する場合、先ずホルダ114及びボビン117をそれぞれ絶縁性樹脂を原料として金型で一体成形する。ボビン117は巻き線116を右巻きあるいは左巻きに44.5回巻き付けるボビンと、巻き線116を右巻きあるいは左巻きに48.5回巻き付けるボビンの4種類形成される。この一体成形後、ボビン117の外周面にスライド式一体成型又は成型後の旋盤による加工によりコイルガイド137を形成する。コイルガイド137は、ボビン117に巻き線116を44.5回巻き付けるための長さを有するものと、ボビン117に巻き線116を48.5回巻き付けるための長さを有するものと形成される。
【0050】
次いで、コイルガイド137に沿ってボビン117に巻き線116を右巻きで44.5回巻いてコイル118を形成してコイルユニットα119aを形成する。同様にして左巻きで44.5回のコイル118を有するコイルユニットβ119b、左巻きで48.5回のコイル118を有するコイルユニットγ119c、右巻きで48.5回のコイル118を有するコイルユニットδ119dを形成する。
【0051】
このコイル118は、コイルガイド137に沿ってコイルを巻き付け形成するのみで、確実に所望の巻数のコイルを得られるので、巻き直しの作業を防止出来る。又ボビン117に巻き付けたコイル118は、その両側をフランジ127a〜127e,128a〜128dに規制され、外れ難くなっている。
【0052】
コイル巻き付け後の各コイル始端118a側の巻き線116は、それぞれ第1あるいは第2の溝127f、127gを通って、ホルダ114と誘導コイル111との間に形成される第1あるいは第2の通路114a、114bに通される。各コイル終端118b側の巻き線116は、第3の溝128fを通って、ホルダ114と誘導コイル111との間に形成される第3の通路114cに通される。
【0053】
この第1乃至第4種類のコイルユニット119a〜119dを図6に示す配列となるよう、図7に示すように矢印r方向からホルダ114に順次装着して誘導コイル111を組立てる。この時コイルユニット119a〜119dのボビン117に突出形成される第1乃至第3のリブ117a、117b、117cは、ホルダ114の第1乃至第3のスリット114e、114f、114gに案内され位置決めされる。
【0054】
コイルユニット119の配列により、コイルユニット119のコイル始端118aが、図7の矢印r方向の奥側となり、ボビン117の内周側を通って誘導コイル111端部に導かれる場合は、巻き線116は第1あるいは第2の溝127f、127gに収められ更にボビン117内周面の第1あるいは第2の巻き線ガイド117e、117fを通った後、ホルダ114とボビン117の間に形成される第1あるいは第2の通路114a、114bに案内され、誘導コイル111端部に導かれる。同様に、コイルユニット119のコイル終端118bが、図7の矢印r方向の奥側となり、ボビン117の内周側を通って誘導コイル111端部に導かれる場合は、巻き線116は第3の溝128fに収められ更にボビン117内周面の第3の巻き線ガイド117gを通った後、ホルダ114とボビン117の間に形成される第3の通路114cに案内され、誘導コイル111端部に導かれる。
【0055】
これにより、コイルユニット119をホルダ114に順次装着する場合に、特に装着方向の奥側となる巻き線116を、ホルダ114とボビン117の間に挟み込んで損傷したりすることなく、第1乃至第3の通路114a〜114cのいずれかを通って誘導コイル111端部方向に安全に導くことが出来る。
【0056】
このようにしてホルダ114にNo.1からNo.12までの12個のコイルユニット119を挿通し、更に両端をネジリング115で固定して誘導コイル111を形成する。この後誘導コイル111を絶縁カバー106で被覆した後、加熱ローラ101内に組込み、加熱ローラ101を完成する。
【0057】
このようにしてなる加熱ローラ101を有する定着装置100は、高周波発生回路120の第1直列共振回路の共振周波数f1と同じ周波数(または近傍の周波数)の駆動信号が発振回路141から発せられると、この駆動信号によりトランジスタ126がスイッチングし、第1直列共振回路が励起される。この第1直列共振回路の励起により、第1の誘導コイル111aのNo.4からNo.8までのコイルユニット119には図3の矢印u方向の電流が流れ、第1の誘導コイル111aから高周波磁界が発生し、その高周波磁界によって加熱ローラ101の軸方向中央部に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101の軸方向中央部が自己発熱する。
【0058】
又、定着装置100は、高周波発生回路120の第2直列共振回路の共振周波数f2と同じ周波数(または近傍の周波数)の駆動信号が発振回路141から発せられると、この駆動信号によりトランジスタ126がスイッチングし、第2直列共振回路が励起される。この第2直列共振回路の励起により、第2の誘導コイル111bのNo.1からNo.3までおよびNo.10からNo.12までのコイルユニット119には図3の矢印u方向の電流が流れ、第2の誘導コイル111bから高周波磁界が発生し、その高周波磁界によって加熱ローラ101の軸方向中央部に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101の軸方向両側部が自己発熱する。
【0059】
尚、図15に示すように第1直列共振回路の出力電力P1は、その第1直列共振回路の共振周波数f1と同じ周波数で励起される場合にピークレベルとなり、励起される周波数が共振周波数f1から離れるに従い山なりに徐々に減少するパターンとなる。同様に、第2直列共振回路の出力電力P2は、その第2直列共振回路の共振周波数f2と同じ周波数で励起される場合にピークレベルとなり、励起される周波数が共振周波数f2から離れるに従い山なりに徐々に減少するパターンとなる。
【0060】
このような定着装置100を有する複合型電子複写機1Aの電源を投入すると、定着装置100はウォームアップ操作を開始し、温度センサ112,113により加熱ローラ101の全長がレディ温度に達するまで、高周波発生回路120の第1および第2直列共振回路を共に励起して、第1及び第2の誘導コイル111a、111bの両方から高周波磁界を発して、加熱ローラ101の全体に渦電流を発生し、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101の全体を自己発熱する。
【0061】
この場合、実際には高周波発生回路120の第1直列共振回路の共振周波数f1を中心として上下に所定値Δfずつ離れた2つの周波数(f1−Δf)、(f1+Δf)を持つ駆動信号が発振回路141から順次に出力され、続いて高周波発生回路120の第2直列共振回路の共振周波数f2を中心として上下に所定値Δfずつ離れた2つの周波数(f2−Δf)、(f2+Δf)を持つ駆動信号が発振回路141から順次に出力される。
【0062】
これら駆動信号により、第1直列共振回路がその共振周波数f1を挟む2つの周波数(f1−Δf)、(f1+Δf)で順次に励起され、続いて、第2直列共振回路がその共振周波数f2を挟む2つの周波数(f2−Δf)、(f2+Δf)で順次に励起される。これら周波数ごとの励起を繰り返して、加熱ローラ101の全体を自己発熱する。
【0063】
尚、第1直列共振回路における誘導コイル111aの出力電力P1は、図15に示すように、周波数(f1−Δf)での励起時にピークレベルP1cよりもわずかに低い値P1aとなり、周波数(f1+Δf)での励起時もわずかにピークレベルP1cよりも低い値P1bとなる。第2直列共振回路における第2の誘導コイル111bの出力電力P2は、周波数(f2−Δf)での励起時にピークレベルP2cよりもわずかに低い値P2aとなり、周波数(f2+Δf)での励起時もピークレベルP2cよりもわずかに低い値P2bとなる。
【0064】
加熱ローラ101の表面温度がレディ温度に達した後は、高周波発生回路120による第1及び第2の誘導コイル111a、111bの励起のオン/オフを繰り返し、所定のレディ温度を保持する。このレディ中に、コントロールパネル80aからプリント操作を指示すると、定着装置30にあっては、指示されたシート紙Sサイズに応じて加熱ローラ101の必要領域を自己発熱する。
【0065】
即ち、A・4サイズ縦幅のシート紙Sの定着時には、高周波発生回路120の発振回路141により、第1直列共振回路を共振周波数f1を挟む2つの周波数(f1−Δf)、(f1+Δf)で順次励起する。この第1直列共振回路の励起により、第1の誘導コイル111aから高周波磁界が発生し、加熱ローラ101の軸方向中央部を自己発熱して、加熱ローラ101の軸方向中央部の表面温度を定着温度に設定して、定着を開始する。この後第1の誘導コイル111aの励起のオン/オフを繰り返し加熱ローラ101の軸方向中央部の表面温度を定着温度に保持して、シート紙S上に形成されたトナー画像の定着を行う。
【0066】
定着終了後は、加熱ローラ101全体を所定のレディ温度に保持するよう、高周波発生回路120による第1及び第2の誘導コイル111a、111bの励起のオン/オフを繰り返す。プリント操作を指示されたシート紙Sサイズが大きいサイズである場合は、高周波発生回路120による第1及び第2の誘導コイル111a、111bの励起のオン/オフを繰り返して、加熱ローラ101の全体を自己発熱して、加熱ローラ101の全体の表面温度を定着温度に設定して、定着を開始する。この後第1及び第2の誘導コイル111a、111bの励起のオン/オフを繰り返し加熱ローラ101の全体の表面温度を定着温度に保持して、シート紙S上に形成されたトナー画像の定着を行う。
【0067】
以上の構成によりこの実施の形態によれば、省エネルギー化を得る誘導コイル111を構成するボビン117の内周面に第1乃至第3の巻き線ガイド117e〜117gを形成して、コイルユニット119をホルダ114に挿通する時に、挿通方向の奥側の巻き線116を、ボビン117内にて第1乃至第3の巻き線ガイド117e〜117gのいずれかに通している。従ってコイルユニット119をホルダ114に挿通する時に、巻き線116をコイルユニット119とホルダ114の間に挟み込む危険を防止出来、誘導コイル111を容易且つ安全に組み立てることが出来、誘導コイル111の生産効率を向上出来、ひいては誘導コイル111の量産化による低コスト化を実現し、実用性および信頼性にすぐれた誘導コイルを用いた定着装置を得られる。更に、本実施の形態のように、第1乃至第3の巻き線ガイド117e〜117gの両端部をボビン117の両側面より内側となるよう位置規制すれば、コイルユニット119を隣接して設けた時に、隣り合う巻き線ガイド117e〜117g間に巻き線116を挟み込んで巻き線116を損傷する危険を防止出来ることからも、信頼性にすぐれた誘導コイルを用いた定着装置を得られる。
【0068】
尚本発明は上記実施の形態に限定されず、種々設計変更可能であり、例えば、コイル支持部の形状等限定されず、フランジや溝の位置等任意である。さらに、コイルユニット群を構成するコイルユニットの数やサイズ等も限定されないし、コイルユニット群の数やサイズも、発熱部材の発熱領域の分布に応じて任意である。尚、コイルユニット群の数に応じて、ホルダに形成されるコイルの巻き線を通す空間状の通路の数も任意とされる。
【0069】
又発熱部材の材質は導電性を有するものであればステンレス等でも良いが発熱時のエネルギー損の低減を図れる材質が好ましいし、巻き線材質も任意であるが電流損の低減を図れるものが好ましい。更にコイルユニット群に磁界を発生させる高周波電力の周波数も限定されないし、複数のコイルユニット群をそれぞれに励起するための共振周波数も任意である。
【0070】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、省エネルギー化を得るための所望の誘導コイルを極めて容易且つ安全に形成出来、誘導コイルの量産化による低コスト化を得られる。従って実用性および信頼性にすぐれた誘導コイルを用いた定着装置を提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の複合型電子複写機を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態の定着装置を示す概略構成図である。
【図3】本発明の実施の形態の誘導コイルを示す概略斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態の誘導コイルを示す概略断面図である。
【図5】本発明の実施の形態のコイルユニットを示す概略斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態の誘導コイルのコイルユニットの配列を示す概略説明図である。
【図7】本発明の実施の形態の誘導コイルの組み立て過程を示す概略斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態の誘導コイルのコイルユニットの配線を示す概略説明図である。
【図9】本発明の実施の形態のボビンを示す概略断面図である。
【図10】本発明の実施の形態のボビンの表側面を示す側面図である。
【図11】本発明の実施の形態のボビンの裏側面を示す側面図である。
【図12】本発明の実施の形態のボビンの外周面を示す側面図である。
【図13】本発明の実施の形態の複合型電子複写機の制御系を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態の誘導コイルの電気回路を示す配線図である。
【図15】本発明の実施の形態の直列共振回路の出力電力と直列共振回路を励起する周波数との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…本体、20…感光体ドラム、100…定着装置、101…加熱ローラ、102…加圧ローラ、111…誘導コイル、111a、111b…第1および第2の誘導コイル、114…ホルダ、114a〜114c…第1乃至第3の通路、116…巻き線、117…ボビン、118…コイル、119…コイルユニット、120…高周波発生回路、140…コントローラ、141…発振回路

Claims (13)

  1. 記録媒体と接触し、渦電流の発生により発熱する中空の発熱部材と、
    前記発熱部材の前記中空内部に配置されるホルダと、
    前記ホルダに挿通されるコイル支持部材及び、前記コイル支持部材の外周に巻き線を複数回巻き付けて成るコイル並びに、前記コイル支持部材の内周面に前記挿通方向と平行に設けられ前記コイルから引き出される前記巻き線を通して前記ホルダ端部方向に導くパイプ状ガイドを有するコイルユニットを、前記ホルダに複数個挿通して隣接配置してなり、前記発熱部材に前記渦電流を発生させる複数のコイルユニット群と、
    前記発熱部材に接触して前記記録媒体を所定の圧力をもって前記発熱部材と共に挟持搬送する加圧部材とを具備することを特徴とする定着装置。
  2. 前記ホルダは前記コイル支持部材との間に、前記パイプ状ガイドを通った前記巻き線を更に前記ホルダ端部まで導く空間状の通路を形成することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記コイル支持部材は、前記内周面に前記パイプ状ガイドを線対称に複数配置することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 前記パイプ状ガイドは、端部が前記コイル支持部材の側面より内側に成るよう位置規制してなることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  5. 前記パイプ状ガイドは、隣接する前記コイルユニットの前記パイプ状ガイドとの間に前記巻き線の径以上の間隙を保持するよう前記端部を位置規制してなることを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. 記録媒体と接触し、渦電流の発生により発熱する加熱ローラと、
    前記加熱ローラ内部に配置されるホルダと、
    前記ホルダに挿通されるボビン及び、前記ボビンの外周に巻き線を複数回巻き付けて成るコイル並びに、前記ボビンの内周面に前記挿通方向と平行に設けられ前記コイルから引き出される前記巻き線を通して前記ホルダ端部方向に導く巻き線ガイドを有するコイルユニットを、前記ホルダに複数個挿通して隣接配置してなり、前記加熱ローラに前記渦電流を発生させる複数のコイルユニット群と、
    前記加熱ローラに接触して前記記録媒体を所定の圧力をもって前記加熱ローラと共に挟持搬送する加圧ローラとを具備することを特徴とする定着装置。
  7. 記録媒体と接触し、渦電流の発生により発熱する加熱ローラと、
    前記加熱ローラ内部に配置されるホルダと、
    前記ホルダに挿通されるボビン及び、前記ボビンの外周に巻き線を複数回巻き付けて成るコイル並びに、前記ボビンの内周面に前記挿通方向と平行に設けられ前記コイルから引き出される前記巻き線を通して前記ホルダ端部方向に導く巻き線ガイドを有するコイルユニットを、前記ホルダに複数個挿通して隣接する前記巻き線の電位差が互いに同じと成る方向に隣接配置してなり、それぞれ異なる共振周波数により励起して前記加熱ローラに前記渦電流を発生させる複数のコイルユニット群と、
    前記加熱ローラに接触して前記記録媒体を所定の圧力をもって前記加熱ローラと共に挟持搬送する加圧ローラとを具備することを特徴とする定着装置。
  8. 前記ホルダは前記ボビンとの間に、前記巻き線ガイドを通った前記巻き線を更に前記ホルダ端部まで導く空間状の通路を形成することを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれか記載の定着装置。
  9. 前記ボビンは、前記内周面に前記巻き線ガイドを線対称に複数配置することを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれか記載の定着装置。
  10. 前記巻き線ガイドは、端部が前記ボビンの側面より内側に成るよう位置規制してなることを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれか記載の定着装置。
  11. 前記巻き線ガイドは、隣接する前記コイルユニットの前記巻き線ガイドとの間に前記巻き線の径以上の間隙を保持するよう前記端部を位置規制してなることを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれか記載の定着装置。
  12. 前記複数個のコイルユニット群は前記複数個のコイルユニットを前記ホルダに同軸状に挿通してなることを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれか記載の定着装置。
  13. 前記コイルユニットの前記巻き線の巻き付け回数が、各コイルユニット群毎に異なることを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれか記載の定着装置。
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