JP3853682B2 - 水処理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子線あるいはX線による汚水等の殺菌・滅菌処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子線を用いて汚水を処理するために、電子加速器、電子線照射部、汚水輸送路からなる装置を使用して、該輸送路を流れる水量を一定に保ちながら、その上部から電子線を照射し、滅菌処理を行っている。このとき、汚水は電子線あるいはX線照射部を一回だけ通過する。この装置は、たとえば特開平10−165949号公報に開示されている。発生した電子線あるいはX線の一部は、汚水に吸収され殺菌作用を示すが、その他の部分は、汚水を透過して建屋の壁などに吸収される。したがって、電子線あるいはX線の利用効率が悪いものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記課題を解決するものであり、電子線あるいはX線の利用効率を向上させ、かつ汚水への電子線あるいはX線の照射が均一となる水処理システムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の水処理システムは、電子線またはX線照射部における被処理水の流路がつづら折り形状で照射方向に対して多層である水処理システム(装置)に関する。
【0005】
本発明の第2の水処理システムは、第1の水処理システムにおいて、前記多層の厚さが、電子線の90%以上が止まる厚さである水処理システム(装置)に関する。
【0006】
本発明の第3の水処理システムは、第1の水処理システムにおいて、前記多層の厚さが、X線強度が1/10以下となる厚さである水処理システム(装置)に関する。
【0007】
本発明の第4の水処理システムは、第1、2または3の水処理システムにおいて、前記多層における各層の厚さが、つづら折り形状の各流路において線源に最も近い位置と最も遠い位置の線量を、前記各流路ごとに、線源に最もい位置と最も遠い位置の線量を交互に積算することにより得られる2つの各合計線量が略同一となるように、前記各流路の照射方向厚を設定したことを特徴とする水処理システム(装置)に関する。
【0008】
本発明の第5の水処理システムは、第1の水処理システムにおいて、前記多層の最下層の厚さが、電子線の90%以上が止まる厚さである水処理システム(装置)に関する。
【0009】
本発明の第6の水処理システムは、第1の水処理システムにおいて、前記多層の最下層の厚さが、X線強度が1/100以下となる厚さである水処理システム(装置)に関する。
【0010】
本発明の第7の水処理システムは、第1、2、3、4、5または6の水処理システムにおいて、前記多層が、最下層に被処理水の流れを回転する手段を備えた水処理システム(装置)に関する。
【0011】
本発明の第8の水処理システムは、第1、2、3、4、5、6または7の水処理システムにおいて、前記照射部が、電子線の減衰が充分に小さい厚さを有するビーム通過部と補強部とからなる水処理システム(装置)に関する。
【0015】
本発明の第の水処理システムは、第1、2、3、4、5、6、7または8の水処理システムにおいて、円形断面を有する被処理水輸送パイプ、および前記電子線またはX線照射部において長方形断面を有する流路を備えた水処理システム(装置)に関する。
【0016】
本発明の第10の水処理システムは、第1、2、3、4、5、6、7、8または9の水処理システムにおいて、さらに前記照射部前段に空気供給手段を備えた水処理システム(装置)に関する。
【0017】
本発明の第11の水処理システムは、第10の水処理システムにおいて、前記空気が照射部付近の空気である水処理システム(装置)に関する。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
図1は本発明の一実施形態を表す図であり、1は電子を必要なエネルギーまで加速する加速器であり、2は加速器で加速され取り出された電子線を導く電子ビーム輸送系、3は電子線を走査するスキャン装置、4はスキャンホーン、5は被処理水が照射される照射部容器、6は汚水などの被処理水を輸送する汚水輸送パイプ、7はそれぞれ断面形状の異なる汚水輸送パイプと多層流路をつなぐ断面変換器、8は加速器から発生する放射線を遮蔽する自己遮蔽材、9は照射室13で発生する放射線を遮蔽する建屋遮蔽材、10は通常の建屋の壁である建屋壁、11は地面、矢印12は汚水の流れを表しており、13は照射室である。図2は、図1における装置をA−A断面から見た図である。また、図3は多層流路を流れる汚水の説明図であり、図3中に示す14は電子線またはX線からなるビームを表す。図4は電子線の汚水中での線量分布である。
【0019】
加速器1から電子線を走査するスキャン装置4までは従来例と同じである。加速され取り出された電子線は、ビーム輸送系2で必要な断面形状にされる。図には記載していないが、ビーム輸送系2は通常複数の四極電磁石が配置され、電子線の断面形状が調整される。電子線はスキャン装置で偏向され図2に示すスキャンホーン4の形状のように時間的に広げられる。スキャン装置3は、例えば時間的に磁場強度が変わる電磁石で、繰り返し周波数は数十Hzから数十kHzである。これは被照射物の流れる速度よりも充分早い値に選ばれ、被照射物に均一に照射できるようにする。磁場の時間波形は、正弦波が電源を容易にできるが、均一照射のためには、磁場強度が直線的に変化する方がよい。電子線のスキャン方向に対して垂直方向の幅は、ビーム輸送系2の設計によるが、通常は数cmである。
【0020】
汚水などの被処理水は汚水輸送パイプ6によって照射室13まで運ばれてくる。ここに運ばれてくるまでに、汚水はフィルター等を通されて大きなごみは取り除かれている。汚水輸送パイプ6の断面形状は任意の形状でよいが、通常は円形のものが使われる。
【0021】
ここで、本実施形態の照射部容器5について説明する。図1の例は3層の流路の例である。照射部容器の全体概略像は直方体的な形をしており、幅は電子のスキャン(走査)幅に大体等しく選ばれる。したがって、照射部容器内の各層の汚水が流れる場所の断面形状は長方形であり、円形の汚水輸送パイプ6と照射部容器5とは、円形断面から長方形断面に徐々に変化する断面変換器7で繋がれる。図1において、左側から流れ込んできた汚水は、照射部容器5の右端で下側に流れ、そして左側に流れ、左端で下に流れ、右側に流れて取り出される。前記汚水が流れている間に電子線の中を通過するため、大腸菌などは電子線により殺菌される。汚水の流れは大体規則的で、図3に示すように照射部容器入り口で電子線源に最も近いs1−1を通過した汚水は、その下の層では(その層の中で)電子線源から最も離れたs1−2を流れ、その下の層では(その層の中で)電子線源に最も近いs1−3を流れる。多層流路入り口で電子線源から最も離れたs2−1を通過した汚水は、その後s2−2、s2−3の経路を通って排出される。
【0022】
電子線の汚水中での概略線量分布を図4に示す。線量分布は電子線の強度に大体比例しており、強度が強いほど殺菌効果が高い。汚水の深さ方向に徐々に弱くなるのは、電子線が汚水との衝突により徐々に減少するためである。電子線の届く汚水の深さは、電子線のエネルギーにより変わり、10MeVでは5.5cm程度である。汚水表面よりも少し中の方が線量が大きくなるのは、電子線のエネルギーが高すぎると汚水に与える影響が小さくなるためである。
【0023】
汚水の殺菌は、単位体積当たりの菌数をある値以下にすることが必要で、そのためには、汚水全体に対して均一に電子線を照射することが最も効果的である。不均一な照射の場合、最も照射線量が少ない場所で菌数の規定値を満足しなければならないため、過大な照射処理をすることになるためである。
【0024】
図4には、図3に示した汚水の通過位置の例を示しているが、明らかなように、各層の厚みを適切にえらぶことにより(s1−1)+(s1−2)+(s1−3)の線量と(s2−1)+(s2−2)+(s2−3)の線量が大体等しくなるようにすることが可能である。つまり、流速の変化を考慮した照射時間を乗じた積分線量が、層の各通過位置でほぼ等しくなるようにする。その場合、他の位置を通過する汚水の線量も大体等しくなる。また、多層流路の最も電子線源から離れた部分では線量はほぼゼロとなり、電子線のエネルギーはほぼ全て汚水に吸収されることになる。
【0025】
次に多層流路型の照射部容器の構造の一実施形態について図5で説明する。汚水処理などで用いられる電子線のエネルギーの上限は、10MeV程度である。これは、被照射物が放射化しないためのエネルギーである。この場合、電子線の侵入の深さは、先にも述べた通り水で5.5cm程度であり、照射物の密度が大きいほど小さくなる。したがって、照射部容器の電子線が通過する部分のビーム通過板15は薄いものでなければならない。また、流水の圧力に負けないような強さが必要である。このような材質としてチタンなどが使われる。この場合、電子線の減衰および損失が充分に小さい厚さは0.1mm程度である。また、金属を汚水に接触させるのを避ける場合は、前記チタンなどのビーム通過板に樹脂材などをコーティングする。
【0026】
このような薄さの金属で照射部容器の全てを構成すると強度が持たないため、ビーム通過板15の他の部分は、強度的に充分な厚みの金属等の補強材16で構成することが好ましい。さらに、汚水がビーム通過板15近くの角部に溜まることなく滑らかに流れるように、ビーム通過板の周辺にはテーパ補強材17を用いる。図5では分からないが、テーパ補強材17はビーム通過板15を囲むように取り付けられる。
【0027】
建屋は、放射線の漏洩が法定許容値以下となるように放射線遮蔽が必要である。放射線が最も多く発生する場所は、照射部分であり、その次に加速器1である。本実施形態では図1に示すように、照射部の部屋は壁を分厚いコンクリートとし、2階の加速器室は、加速器1を鉛や鉄などの遮蔽材8で覆うことにより、建屋の壁10は通常の建屋の壁としている。これにより、建屋コストを大幅に低減できる。
【0028】
このように、この方式によれば汚水に均一に電子線を照射でき、電子線をほぼ完全にストップできる流路であり、照射効率を高めることができるため好ましい。
【0029】
実施の形態2
X線照射の場合は、スキャンホーン4の出口にタングステン等の熱に強い重金属が配置される。電子がそこに当たると、制動X線を発生し、そのX線を被照射体に照射する。電子線からX線への変換効率が低い問題があり、電子線強度を増やすか加速器台数を増やす必要があるが、X線は電子線に比べて被照射体への侵入の深さが深く、より濃度の高い汚水等に適している。
【0030】
X線の線量分布の例を図6に示すが、電子線と異なり指数関数的に減衰して行く。例えば電子線のエネルギーが5MeVの場合、1/eに減衰する距離は約20cm程度である。このように、相当の深さまで透過するため、電子線の場合に比べて、照射部の容器は深いものとなる。X線強度が好ましくは1/10、より好ましくは1/100となるような深さにする。なお、X線強度が1/100程度まで減衰する深さは、90cm程度であり、その程度であれば利用効率としては充分である。
【0031】
実施の形態3
なお、前記実施形態では照射部の流路の層を3層としたが、電子線のエネルギーによって決まる線量分布から均一な照射が得られる層数を選べば良く、2層でも4層以上でもよい。例えば、図7は電子線のエネルギーが10MeV程度の場合の線量分布であるが、このような分布では2層でも大体均一な照射が得られる。図8は5層の例である。但し、層数が多いと各層の厚みが薄くなるため、流れに対する抵抗が大きくなり、大量の処理には向かない。
【0032】
実施の形態4
図9は、流れに対する抵抗を小さくする一実施形態である。被処理水に対する抵抗は端部の折り返し地点で大きいため、その部分を図に示すように円弧とすることにより抵抗を小さくできる効果が得られる。また、図10に示すように多層流路のそれぞれの層を離した構造でも同様の効果が得られる。図10は2層の例だが、これに限ったものではない。
【0033】
実施の形態5
図11に他の実施形態を示す。照射部の容器の深さは図4,図5に示す電子線あるいはX線の線量分布を全て覆う深さであることが最も効果的な照射方法である。しかし、X線の場合、指数関数的に減衰することから、どんなに大きな容器であっても完全に線量分布をゼロとすることはできないが、例えば最大強度の1/100以下と充分に小さい値にしようとしても、容器の深さは相当の深さになる。それを全て厚みの小さい層で構成すると、流れに対する抵抗が非常に大きくなり、処理量を減らさざるをえなくなる。
【0034】
そこで、図11に示すように、一番下の層が、電子線の90%以上が止まるように、好ましくは電子線が完全に止まるように、またはX線強度が1/100以下となるように、充分な厚さをもつ容器とすることにより、上記問題は解決される。一番下の層も含めて全ての層の厚みは、線量分布から最適化される。
【0035】
一方、電子線照射の場合でも、電子がビーム通過窓や被処理水に当たった時にX線が発生するが、本方式だと、そのX線もほぼ全て滅菌作用に使うことができる。
【0036】
したがって、抵抗を大きくすることなく、100%近い利用効率を得ることができる。
【0037】
実施の形態6
図12は最下層を厚くした場合の他の実施形態を示す。最下層で被処理水が往復するような流れを作ると、その上の薄い層の数を減らして均一度のよい照射ができる。このために、最下層に被処理水の流れを回転する手段を備えることが好ましい。図12では、最下層に来た被処理水をスクリュー18を使って右方向に流してやり、右の壁で反射された被処理水は、その下側を通って戻され、照射部容器から排出される。
【0038】
このように、本実施形態によれば、薄い層を減らせるために流水に対する抵抗を低減できる効果がある。
【0039】
実施の形態7
図13は、上述した多層式ではない他の方式の実施形態である。図14は図13を左から見た図、図15は図13を右から見た図、図16は図13を下から見た図である。図において、20は循環パイプ、21はポンプ的機能をもちかつ汚水を攪拌する機能を持つ循環装置、22は分流壁である。
【0040】
電子線あるいはX線の線量分布は図4、図5に示したが、一回照射の場合、表面からの深さによって照射線量の均一度が決まる。したがって、許容できる深さまでの被処理水を常に照射部容器から取り出すようにすれば、期待した滅菌が可能となる。
【0041】
照射部容器5および循環パイプ20にある程度被処理水が満たされた後、ポンプ的な機能を持つ循環装置21を作動させ、被処理水を循環させる。照射部容器の深さは、電子線の90%以上が止まる深さ、好ましくは電子線が完全に止まる深さとする。X線照射の場合は、X線が例えば1/100以下に減衰する深さとする。被処理水は、汚水輸送パイプ6から連続的に送り込まれており、照射部容器の水位は徐々に上がって行き、分流壁22を超えた汚水が照射部容器外に取り出される。電子線は初めから照射しているため、分流壁を超えるころには菌数は相当減っている。したがって、最後に照射領域を通過する速度は、一回照射の場合に比べて早くできる。即ち、これが電子線の利用効率を上げるメリットである。この方式では、狭い流路は一箇所のため、流れに対する抵抗は小さい。
【0042】
液体の流れはランダムな流れ方をするのではなく、層を作ってある程度決まった流れをすることは前の実施形態でも述べた通りだが、そのため、単純に循環させただけでは均一な照射ができない。均一な照射のためには、照射領域を通過した汚水は攪拌して単位体積当たりの菌数を平均化する必要がある。循環装置21は単に汚水を循環させるためだけでなく、攪拌して菌数を平均化する役目ももつ。
【0043】
このように、本実施形態によると電子線、X線の利用効率はほぼ100%であり、かつ流れに対する抵抗も小さいため、大量処理が可能であるという大きな効果がある。
【0044】
実施の形態8
電子線あるいはX線による殺菌のメカニズムは、それらが直接菌を破壊するものと、周りの分子に作用してラジカルを作り出し、そのラジカルが菌を破壊する作用と2種類がある。後者のラジカルを作り出すには、被処理水が酸素を含んでいることが有効である。
【0045】
図17に示す実施形態は、汚水に空気供給手段により酸素を多く含ませる方式である。汚水輸送パイプ6で運ばれてきた汚水を、汚水輸送パイプよりも断面が大きい溜めタンク25で送風泡立て器23に通し、酸素濃度を増す。ある程度泡の状態で照射部容器を通過する場合、実効的汚水密度は下がる。その場合は、流路の深さを深くする。また、出口側の溜めタンク25に空気抜き26を取り付ける。
【0046】
一方、電子が空中を通過するとオゾンが発生する。このオゾンも殺菌作用がある。このため、送風泡立て器23に送る空気は、オゾン発生部付近の空気としたほうが効果的であり、図17の吸引ダクト24はそれを示している。
【0047】
実施の形態9
なお、上述した実施形態では、加速器は自己遮蔽型としたが、図18に示すように、建屋で全て放射線遮蔽する方式でも同様の効果が得られる。
【0048】
実施の形態10
また、説明のわかり易さのために、汚水は図において左から来て右に出てゆく方式としたが、図19に示すように、同方向であっても同様の効果が得られる。
【0049】
【発明の効果】
本発明の第1の水処理システムによれば、電子線またはX線照射部における被処理水の流路をつづら折り形状で照射方向に対して多層としたので、電子線又はX線の利用効率を上げることができる。
【0050】
本発明の第2の水処理システムによれば、第1の水処理システムにおいて、前記多層の厚さを電子線の90%以上が止まる厚さとしたので、電子線の利用効率を最大にできる。
【0051】
本発明の第3の水処理システムによれば、第1の水処理システムにおいて、前記多層の厚さをX線強度が1/10以下となる厚さとしたので、X線の利用効率を上げることができる。
【0052】
本発明の第4の水処理システムによれば、第1、2または3の水処理システムにおいて、前記多層における各層の厚さを、つづら折り形状の各流路において線源に最も近い位置と最も遠い位置の線量を、前記各流路ごとに、線源に最もい位置と最も遠い位置の線量を交互に積算することにより得られる2つの各合計線量が略同一となるように、前記各流路の照射方向厚を設定したので、電子線又はX線の利用効率が最大となる。
【0053】
本発明の第5の水処理システムによれば、第1の水処理システムにおいて、前記多層の最下層の厚さを電子線の90%以上が止まる厚さとしたので、電子線の利用効率を最大にできる。
【0054】
本発明の第6の水処理システムによれば、第1の水処理システムにおいて、前記多層の最下層の厚さをX線強度が1/100以下となる厚さとしたので、X線の利用効率を上げることができる。
【0055】
本発明の第7の水処理システムによれば、第1、2、3、4、5または6の水処理システムにおいて、前記多層の最下層に被処理水の流れを回転する手段を備えたので、X線の利用効率を上げることができる。
【0056】
本発明の第8の水処理システムによれば、第1、2、3、4、5、6または7の水処理システムにおいて、前記照射部が電子線の減衰が充分に小さい厚さを有するビーム通過部と補強部とからなるので、照射効率を上げることができる。
【0060】
本発明の第の水処理システムによれば、第1、2、3、4、5、6、7または8の水処理システムにおいて、円形断面を有する被処理水輸送パイプ、および前記電子線またはX線照射部において長方形断面を有する流路を備えたので、輸送パイプが安価になる。
【0061】
本発明の第10の水処理システムによれば、第1、2、3、4、5、6、7、8または9の水処理システムにおいて、さらに前記照射部前段に空気供給手段を備えたので、滅菌効率が上がる。
【0062】
本発明の第11の水処理システムによれば、第10の水処理システムにおいて、前記空気が照射部付近の空気であるので、オゾンを多量に含んでおり、オゾンによる滅菌作用も併用でき、より滅菌効果が上がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を表す図である。
【図2】 図1における装置をA−A断面から見た図である。
【図3】 多層流路の各層における汚水の流れを示す模式図である。
【図4】 汚水中での電子線の概略線量分布を示すグラフである。
【図5】 本発明の照射部容器構造の一実施形態を示す図である。
【図6】 X線の線量分布の例を示すグラフである。
【図7】 電子線のエネルギーが10MeV程度の場合の線量分布を示すグラフである。
【図8】 本発明の多層流路の一実施形態を示す図である。
【図9】 本発明の多層流路の一実施形態を示す図である。
【図10】 本発明の一実施形態を表す図である。
【図11】 本発明の多層流路の一実施形態を示す図である。
【図12】 本発明の多層流路の一実施形態を示す図である。
【図13】 本発明の一実施形態を表す図である。
【図14】 図13の装置を左方向から見た図である。
【図15】 図13の装置を右方向から見た図である。
【図16】 図13の装置を下方向から見た図である。
【図17】 本発明の一実施形態を表す図である。
【図18】 本発明の一実施形態を表す図である。
【図19】 本発明の一実施形態を表す図である。
【符号の説明】
1 加速器、2 電子ビーム輸送系、3 スキャン装置、4 スキャンホーン、5 照射部容器、6 汚水輸送パイプ、7 断面変換器、8 自己遮蔽材、 9 建屋遮蔽材、 10 建屋壁、11 地面、12 汚水の流れ、13 照射室、14 ビーム、15 ビーム通過板、16 補強材、17 テーパ補強材、18 スクリュー、19 スクリュー駆動装置、20 循環パイプ、21 循環装置、22 分流壁、23 送風泡立て器、24 吸引ダクト、25 溜めタンク、26 空気抜き。

Claims (11)

  1. 被処理水に電子線またはX線を照射する水処理装置において、電子線またはX線照射部における被処理水の流路がつづら折り形状で照射方向に対して多層である水処理システム。
  2. 前記多層の厚さが、電子線の90%以上が止まる厚さである請求項1記載の水処理システム。
  3. 前記多層の厚さが、X線強度が1/10以下となる厚さである請求項1記載の水処理システム。
  4. 前記多層における各層の厚さが、つづら折り形状の各流路において線源に最も近い位置と最も遠い位置の線量を、前記各流路ごとに、線源に最もい位置と最も遠い位置の線量を交互に積算することにより得られる2つの各合計線量が略同一となるように、前記各流路の照射方向厚を設定したことを特徴とする請求項1、2または3記載の水処理システム。
  5. 前記多層の最下層の厚さが、電子線の90%以上が止まる厚さである請求項1記載の水処理システム。
  6. 前記多層の最下層の厚さが、X線強度が1/100以下となる厚さである請求項1記載の水処理システム。
  7. 前記多層の最下層に、被処理水の流れを回転する手段を備えた請求項1、2、3、4、5または6記載の水処理システム。
  8. 前記照射部が、電子線の減衰が充分に小さい厚さを有するビーム通過部と補強部とからなる請求項1、2、3、4、5、6または7記載の水処理システム。
  9. 円形断面を有する被処理水輸送パイプ、および前記電子線またはX線照射部において長方形断面を有する流路を備えた請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の水処理システム。
  10. さらに、前記照射部前段に空気供給手段を備えた請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の水処理システム。
  11. 前記空気が、照射部付近の空気である請求項10記載の水処理システム。
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