JP3853193B2 - Polymer electrolyte fuel cell - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子電解質型燃料電池に関するもので、特にその多孔質電極の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子電解質型燃料電池は、水素イオン伝導性高分子電解質膜の一方の面を水素等の燃料ガスに、他方を酸素にそれぞれ暴露し、電解質膜を介した化学反応によって水を合成し、これによって生じる反応エネルギーを電気的に取り出すことを基本原理としている。この種の燃料電池の構造を図23に示す。
水素イオン伝導性高分子電解質膜1、およびこの電解質膜1を挟む一対の触媒を有する多孔質電極2は、熱プレスなどにより一体に接合される。これを電解質膜−電極接合体(MEA)と呼び、独立して扱うことができる。電極2の外側には、それぞれの電極に燃料ガスまたは酸化剤ガスを供給するためのガス流路4を有する一対の導電性セパレータ板3が配される。電極2よりはみ出した電解質膜1の周縁部と、導電性セパレータ板との間には、ガスの外部への漏洩を防止するためのガスケット5が配置される。セパレータ板3のガス流路4より導入された反応ガスは、電解質膜1を介して多孔質電極2において電気化学反応を起こし、ここで生じた電力はセパレータ板3を通して外部に回収される。
【0003】
多孔質電極には、良好な通電性、通気性、水透過性及び耐食性が求められる。そこで、炭素繊維(安定化工程を経て1000℃程度で焼成した繊維で、グラファイト化度50%程度のもの。以降これを炭素繊維と呼ぶ。)を抄紙あるいは織布して構造的に通気性を持たせたシート(以降これを炭化抄紙あるいは炭化織布という。)とした後、これを2000℃以上で熱処理してグラファイト化度80%以上のグラファイト抄紙あるいはグラファイト織布とし、グラファイトカーボンの持つ良好な通電性、耐食性、および撥水性を利用するという手法が用いられる。
高分子電解質型燃料電池は、その原理上、アノードにはイオン伝導に与る水を供給する必要があり、一方のカソードでは水が生成する。従って、基本的にはアノード側の多孔質電極は、供給された水を速やかに高分子電解質膜に透過し、逆にカソード側の多孔質電極は生成水を速やかに高分子電解質膜から排除することが必要である。このため、多孔質電極は、撥水性であることが望ましい。しかしながら、供給水の低減、負荷の急激な増減に伴う供給水/生成水の一時的な蓄積、蒸発潜熱による冷却効果等を期待した場合には、適度の保水性が必要とされる場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この矛盾した要請を満たすため、多孔質電極を撥水性多孔質電極と親水性多孔質電極で構成し、全体としては撥水性を保ちながら、部分的に親水性とすることが提案されている。しかしながら、全面を親水性多孔質電極で被覆した場合には、親水性多孔質電極が水で目詰まりし、ガス透過を阻害する現象(フラッディング)を起こしやすいという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、導電性カーボン繊維シートからなる多孔質電極であるガス拡散層を、電解質膜側を底面とするガス流路を有する構造、または電解質膜側を底面とし、反対側を天面とするガス流路を有する構造とする。そして、ガス流路の底面を構成する部分と、ガス流路の側壁を構成する部分および/またはガス流路の天面を構成する部分のカーボン繊維シートの親水基密度を異ならせるものである。
本発明の高分子電解質型燃料電池は、水素イオン伝導性高分子電解質膜および前記水素イオン伝導性高分子電解質膜を挟む一対の電極からなる電解質膜・電極接合体、並びに前記電解質膜・電極接合体を挟む一対の導電性セパレータ板を具備する高分子電解質型燃料電池であって、前記電極が前記電解質膜に接する触媒層および前記触媒層に接触した導電性カーボン繊維シートからなるガス拡散層を有し、前記ガス拡散層が前記電解質膜側を底面とするガス流路を有し、前記ガス流路の底面を構成するカーボン繊維シートの親水基密度が前記ガス流路の側壁を構成するカーボン繊維シートの親水基密度より小さいことを特徴とする。
【0006】
本発明は、水素イオン伝導性高分子電解質膜および前記水素イオン伝導性高分子電解質膜を挟む一対の電極からなる電解質膜・電極接合体、並びに前記電解質膜・電極接合体を挟む一対の導電性セパレータ板を具備する高分子電解質型燃料電池であって、前記電極が前記電解質膜に接する触媒層および前記触媒層に接触した導電性カーボン繊維シートからなるガス拡散層を有し、前記ガス拡散層が前記電解質膜側を底面とし、反対側を天面とするガス流路を有し、前記ガス流路の底面を構成するカーボン繊維シートの親水基密度が、前記ガス流路の天面を構成するカーボン繊維シートおよびガス流路の側壁を構成するカーボン繊維シートの少なくとも一方の親水基密度より小さいことを特徴とする高分子電解質型燃料電池を提供する。
【0007】
ここにおいて、前記ガス流路の底面を構成するカーボン繊維シートの親水基密度を、前記ガス流路の天面を構成するカーボン繊維シートおよびガス流路の側壁を構成するカーボン繊維シートの少なくとも一方の親水基密度より小さくするには、カーボン繊維シートの黒鉛化度および黒鉛配向度の少なくとも1つを異ならせるのが好ましい。すなわち、前記ガス流路の底面を構成するカーボン繊維シートの黒鉛化度および/または黒鉛配向度を、前記ガス流路の天面を構成するカーボン繊維シートおよびガス流路の側壁を構成するカーボン繊維シートの少なくとも一方のそれより低くすることが好ましい。
前記黒鉛化度および黒鉛配向度の差異は、PAN系、ピッチ系、セルロース系、およびフェノール系からなる炭素繊維材料群より選ばれた相互に異なる炭素繊維材料の差異に由来するものとすることができる。
一方の面にガス流路を構成する溝を有するカーボン繊維シートと、平板状のカーボン繊維シートとの複合体から多孔質電極を構成することができる。
前記溝を有するカーボン繊維シートと、平板状のカーボン繊維シートとは、繊維密度、細孔密度、黒鉛化度、黒鉛配向度、繊維の微細構造および親水基密度の少なくとも一つの性状が異なっているものとするのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の高分子電解質型燃料電池に用いるガス拡散層は、前記のように、電解質膜側を底面とするガス流路を有し、その流路の底面を構成するカーボン繊維シートの親水基密度が、前記ガス流路の側壁を構成する部分のカーボン繊維シートのそれより小さい。
本発明のガス拡散層は、別の観点においては、電解質膜側を底面とし、反対側を天面とするガス流路を有し、前記ガス流路の底面を構成するカーボン繊維シートの親水基密度が、前記ガス流路の天面を構成するカーボン繊維シートおよびガス流路の側壁を構成するカーボン繊維シートの少なくとも一方のそれより小さい。
【0009】
導電性カーボン繊維の代表的なものは、PAN系、ピッチ系、レーヨン系(セルロース系)、およびフェノール系(カイノール系)のグラファイトファイバーであり、これらは、その出発物質の性状に由来して、到達可能な黒鉛化度が異なる。例えば、PAN系及びメソフェーズピッチ系(液晶ピッチまたは異方性ピッチともいう)では、紡糸段階で配向度の高い長繊維が得られ、かつ出発物質の構造が簡単であり容易にベンゼン環形成が可能である。従ってこれを炭化、黒鉛化すると、高結晶配向度で、高黒鉛化度のカーボン繊維が得られる。これに対し、レーヨン系およびフェノール系では、出発物質の複雑さゆえのベンゼン環形成の困難さ、原料由来の結晶配向度の低さ等により、結晶配向度および黒鉛化度はともに低いものとなる。
【0010】
同一の系に属するグラファイトファイバーであっても、製造条件、例えば温度、時間を変えることにより、配向度、黒鉛化度の異なる電極を得ることが可能である。例えば、ピッチ系では、デカントオイル(石油精製蒸留塔の底油)を400℃程度で処理してベンゼン環を部分的に縮重合して異方性とする。そして、等方性部分との混合物(メソフェーズピッチないし液晶ピッチ)を紡糸して配向させる。ついで、その混合物に、安定化、炭化、および黒鉛化の工程を施してグラファイトファイバーを得る。このとき、メソフェーズピッチ製造の段階における処理温度ないし処理時間を加減することにより、異方性部分と等方性部分の割合および異方性部分の重合度を制御することができる。また、紡糸温度を加減することにより、配向度の異なる糸を得ることができる。このような調製手段を講じることにより、最終的に得られるグラファイトファイバーの結晶配向度や黒鉛化度に反映させる。
例えば、PAN系グラファイトファイバーは、大まかに以下の工程で作られ、いずれの工程が不完全であっても、黒鉛化度の高いファイバーは得られない。
【0011】
1)PAN繊維の製造工程(単量体を重合し、紡糸する段階)
2)酸化工程(200℃〜300℃において、空気酸化による繊維の安定化)
3)前炭化工程(400℃〜900℃、窒素中において、脱青酸による環縮合)
4)炭化工程(900〜1500℃、窒素中において、脱窒素による環縮合とグラファイト構造生成)
5)黒鉛化工程(2000℃以上、グラファイト結晶の発達)
【0012】
従って、例えば炭化工程での処理温度の低減、処理時間の制御により、配向特性やグラファイト構造の異なる複数の炭素繊維を作製し、これを抄紙ないし織布した複数の炭素繊維シートを、バインダーで張り合わせた後、同一条件で黒鉛化することによって、各層で結晶配向度、黒鉛化度が異なり、従って、撥水勾配を有する、複数層のカーボンシートを容易に作製することができる。
【0013】
上記のようにして得られる配向度、黒鉛化度の異なる複数のカーボンシートを、適当な方法で化学修飾することにより、撥水勾配量及び序列を調整することが可能である。すなわち、配向度、黒鉛化度の高いシートは、グラファイト結晶が化学的に不活性であること、および配向度が高いため内部に修飾基が入りこむ余地がないことから、化学的修飾が困難である。一方、配向度、黒鉛化度の低いシートは、その逆で、化学修飾が容易である。従って、上記のカーボンシートを例えば硝酸酸化、電解酸化(陽極酸化)、水蒸気酸化などの手法で親水化処理した場合には、本来の撥水勾配序列に従って、その勾配量が増強される。逆に、上記親水化処理を行った後に、例えばフルオロカーボン系撥水処理剤で撥水処理を行った場合には、親水基がフルオロカーボンで修飾されるため、本来の撥水勾配序列とは逆方向の撥水序列を持つこととなり、その撥水性は本来の撥水性を上回ることとなる。このように、上記のカーボンシートの製作プロセスと、化学修飾プロセスを組み合わせて、所望の序列及び強度の親水/撥水機能を有するシートを作ることが可能である。
以上を勘案して、ガス流路を有するカーボンシートからなる電極の各部の構成材を選択することができる。また、ガス流路の底面を構成するシートおよび/またはガス流路の天面を構成するシートを、結晶配向度や黒鉛化度が異なる複数シートで構成することもできる。
【0014】
以下に図面を参照していくつかの実施の形態について説明する。
ガス流路を有する多孔質電極において、ガス透過の必要な部分は前記流路の底を構成する部分であり、ガス透過の不要な部分は前記流路の側壁を構成する部分および流路の天面を構成する部分である。従って、流路の底に相当する部分を撥水性カーボン繊維で構成し、流路の側壁部分および/または流路の天面部分を親水性カーボン繊維で構成することにより、ガス透過性を犠牲にせずに親水性を付与することができる。
酸素架橋による安定化前の紡糸段階における炭素繊維原糸には可撓性があり、任意の形状に編むことができる。そこで、図1および図2に示すように、多数の突条11を平行に設けることにより溝12を形成した繊維布10を調製し、これを安定化、炭化、および黒鉛化する。こうして溝12の部分にガス流路を有する多孔質電極を容易に得ることができる。また、炭素繊維の短繊維も、任意の形状のマット状、フェルト状に形成することができるから、同様にガス流路を有する多孔質電極を得ることができる。
図6は、原反23に別の炭素繊維糸を織り込むことによって、溝25を形成する側壁部24を一体に形成した例を示す。
以上に示した例は、安定化に伴う発熱量が多くないピッチ系およびレーヨン系の炭素繊維について好適な方法である。安定化の発熱量が大きく、単糸でなければ安定化の困難なPAN系炭素繊維には不適である。
【0015】
次に、PAN系炭素繊維にも適用可能な方法を示す。
まず、図3に示すように、長繊維を適当な長さに裁断して抄紙した炭化シート20aと、同じ炭化シートを流路形状に型抜きを行ってスリット22を形成したシート20bとをバインダーで貼り合わせる(図4)。次いで、バインダー及び炭化シート20a、20bを一括して黒鉛化し、これを図4に示す点線部分で切除する。こうして、図5に示すように、スリット22の部分で形成された溝を有するカーボン繊維シートが得られる。図5は、炭化シート20a、20bをそれぞれ2枚ずつ用いた例を示している。シート20bの部分21によって側壁部分が形成されている。
このようにしてガス流路を形成することによって、可撓性の乏しく、例えば炭化工程まで終了し、一部黒鉛結晶化の進んでいるPAN系炭素繊維でも、図1に示したのと同様の形状にすることができる。つまり、適当な加工法に従い、どのような炭素繊維を用いた場合にも、ガス流路の形成は可能である。
【0016】
図7は、上記のようにして得たカーボン繊維シートからなる多孔質電極を備えた電解質膜−電極接合体(MEA)の例を示す。32は水素イオン伝導性高分子電解質膜を表す。この電解質膜32を挟んで、常法により形成した一対の撥水性多孔質電極31が配置されている。電極31の外側に配された多孔質電極30は、上記に示したような方法で溝34を形成した電極を、例えば硝酸酸化、電解酸化(陽極酸化)、水蒸気酸化などの手法で親水化処理した親水性多孔質電極である。従って、撥水性多孔質電極31と親水性多孔質電極30から構成される電極は、ガス流路34の電解質膜側の底の部分が撥水性を有し、ガス流路34の側壁部分および天面部分は親水性を有する。すなわち、このような構成によって、ガス透過性を犠牲にせずに親水性を付与された多孔質電極が実現できる。33は導電性セパレータ板を表す。
【0017】
図6においては原反23に、図3では型抜きを行わない織布または抄紙のシート20aに、それぞれ高結晶配向度で表面積の小さな炭素繊維、例えばPAN系またはメソフェーズピッチ系の炭素繊維を用いる。一方、図6においては原反23に織り込む炭素繊維糸、図3においては型抜きを行う織布または抄紙のシート20bに、それぞれ低結晶配向度(ガラス状)で表面積の大きな炭素繊維、例えばフェノール系活性炭素繊維等を用いる。そして、図6および図5に示す構造体に形成した後に軽く親水処理することにより、高結晶配向度の炭素繊維が殆ど親水修飾されず、低結晶配向度の炭素繊維が優先的に親水処理され、撥水部と親水部とを有する単一の電極を製作することができる。
【0018】
このようにして得た多孔質電極を備えたMEAの例を図8及び図9に示す。
図8は、図6のような構成のカーボン繊維シートからなる電極を用いたものである。すなわち、高結晶配向度で表面積の小さな炭素繊維からなるシート35に、低結晶配向度で表面積の大きな炭素繊維を織り込んでガス流路34の側壁部分36を形成した電極を用いている。この電極のシート35側で電解質膜32を挟んでMEAが構成されている。
図9は図5のような構成のカーボン繊維シートを用いたものである。すなわち、高結晶配向度で表面積の小さな炭素繊維からなるシート37に、低結晶配向度で表面積の大きな炭素繊維からなるシート38が3枚接合されてガス流路34の側壁部分を形成した電極を用いている。
同一の炭素繊維を用いた場合でも、繊維密度の加減により、撥水部と親水部を形成することが可能である。これは密度の増加により、毛細管現象を利用することが可能となるからである。撥水部は低密度であるから、ガス透過性は犠牲とならず、水に濡れた高密度の親水部は流路同士のガス隔壁として十分に機能することとなる。
【0019】
電極の多孔性を利用して、ガス流路の側壁部に親水剤、例えばシリカゲルを埋め込むことによって、親水部を形成することが可能である。図10は、そのような電極の製造工程を示すものである。
まず、炭素繊維からなるシート41に、同じ炭素繊維からなる3枚のシートを接合してガス流路43を形成する側壁部42を設ける(図10(a))。次いで、側壁部42上にスクリーン45をセットし(図10(b))、シリカゲル粉末47を含むインクを印刷し(図10(c))、次に加圧板46でインクを側壁部42へ押し込む(図10(d))。こうして側壁部42が当初の炭素繊維からなる部分42aとシリカゲルの充填された部分42bとからなる電極が形成される(図10(e))。
上記の手法を適当に組み合わせることにより、撥水部におけるガス透過性を充分に確保しながら、所望の親水性を親水部に与えることが可能である。
【0020】
次に、電解質膜側を底面とし、反対側を天面とするガス流路を有する電極を製造する他の方法を説明する。
まず、図11に示すように、長繊維を適当な長さに裁断して抄紙した炭化シート50a、50dと、同じ炭化シートを流路形状に型抜きしてスリット52を形成したシート50b、50cとを、シート50a、50b、50cおよび50dの順にバインダーで貼り合わせる。次いで、バインダーおよび炭化シートを一括して黒鉛化し、図11(b)の点線の部分で切断する。こうして、図12に示すように、シート50aを底面、シート50dを天面とし、スリット52の部分でガス流路を形成した電極が得られる。ここでは、同じ素材の4枚のシートから構成する例を示したが、必要に応じて、シートの枚数および素材を変更できることはいうまでもない。
【0021】
図13は、上記のようにして作製される電極を構成する各シートの組み合わせ例を示す。図13(a)は、ガス流路52の底面を構成するシート50a、並びに流路の側壁部分を構成するシート50bおよび50cにPAN系またはピッチ系の撥水性カーボンシート、流路の天面を構成するシート50dにセルロース系またはフェノール系の親水性カーボンシートをそれぞれ用いた例である。図13(b)では、ガス流路52の底面を構成するシート50aに撥水性カーボンシート、流路の側壁部分を構成するシート50b、50cおよび流路の天面を構成するシート50dに親水性カーボンシートをそれぞれ用いている。図13(c)では、ガス流路52の底面を構成するシート50aおよび流路の天面を構成するシート50dに撥水性カーボンシート、流路の側壁部分を構成するシート50b、50cに親水性カーボンシートをそれぞれ用いている。いずれも流路の底面を構成するシート50aの電解質膜側には、撥水性の層53が形成されている。
【0022】
図14は、図11により説明したような方法によって作製される電極シートの特定の部分に親水性処理、他の特定部分に撥水性処理を施す例を示す。
流路62の底面を構成するシート60a、天面を構成するシート60dおよび側壁を構成するシート60b、60cよりなる電極シートのシート60d上にマスク65を位置決めする(図14(b))。次いで、マスク65をセットした面に親水材64を印刷し(図14(c))、これをシート60dに含浸させる(図14(d))。次に、シート全体を逆さにし、シート60a上に撥水剤63を印刷し(図14(e))、熱処理をする。こうして流路62の天面が親水性のシート60dからなり、底面が撥水層63を有するシート60aからなる電極が得られる(図14(f))。ここに用いる親水剤は、例えばシリカゲルであり、撥水剤はポリテトラフルオロエチレンであり、前記の熱処理温度は340℃程度である。この熱処理により、適度の親水性および撥水性が付与される。
【0023】
次に、ガス流路の底面を構成するカーボン繊維シート、ガス流路の側壁を構成するカーボン繊維シート、およびガス流路の天面を構成するカーボン繊維シートの2または3つを黒鉛化物で結着したり、各部分のシートを黒鉛化物で結着して複数層のシートで構成したりする場合の方法について説明する。
図15の装置を説明する。ロール71a、71b、71cおよび71dからそれぞれ第1層の炭化抄紙原反72a、第2層の炭化抄紙原反72b、第3層の炭化抄紙原反72c、および第4層の炭化抄紙原反72dが繰り出される。炭化抄紙72b、72cおよび72dには、それぞれ塗工ロール73b、73cおよび73dによりバインダーが塗工され、これらはロール74b、74cおよび74dを経て、ロール75aと75bにより炭化抄紙72a上に接合される。4層一体に接合された炭化抄紙76は、次に焼成炉77で黒鉛化され、ロール78aおよび78bを通過した後、カッター79により個々の電極サイズに切断される。こうして4層からなる単一の導電性カーボン繊維シート80が得られる。
【0024】
上記に示した本発明によるガス拡散層ないしは多孔質電極を用いた燃料電池の構造を以下に説明する。
図16および図17にMEA、図18〜20にカソード側セパレータ板、図21にアノード側セパレータ板、図22に燃料電池をそれぞれ示す。
MEA100は、高分子電解質膜101、その両面に接合したアノード102およびカソード103、並びに電解質膜の周縁部を被覆したガスケット110からなる。ガスケット110には、各一対の燃料ガス用マニホールド孔112、酸化剤ガス用マニホールド孔113および冷却水用マニホールド孔114が設けられている。これらのマニホールド孔は、それぞれ以下に述べるセパレータ板の各マニホールド孔に連通する。アノード102およびカソード103は、ここの例では図22のように、電解質膜側に配置される撥水性電極シート104と、このシート104側に開放した溝により形成されるガス流路106を有する親水性電極シート105の組み合わせからなる。
【0025】
アノード側セパレータ板120は、各一対の燃料ガス用マニホールド孔122、酸化剤ガス用マニホールド孔123および冷却水用マニホールド孔124を有する。アノード側セパレータ板120は、さらに、MEAのアノードと対向する面には、中央にアノード102を受け入れる凹部121を有し、この凹部を挟んで両側に、アノード102のガス流路106との組み合わせにより、一方の燃料ガス用マニホールド孔122から他方のマニホールド孔122へ連絡するガス流路を構成するための溝125を有する。同様に、カソード側セパレータ板130は、各一対の燃料ガス用マニホールド孔132、酸化剤ガス用マニホールド孔133および冷却水用マニホールド孔134を有する。カソード側セパレータ板130は、さらに、MEAのカソードと対向する面には、中央にカソード103を受け入れる凹部131を有し、この凹部を挟んで両側に、カソード103のガス流路106との組み合わせにより、一方の酸化剤ガス用マニホールド孔133から他方のマニホールド孔133へ連絡するガス流路を構成するための溝135を有する。
カソード側セパレータ板130は、その背面に、一対の冷却水用マニホールド孔134を連絡するように冷却水の流路を形成するための溝136を有している。同様の冷却水の流路用溝126を設けたアノード側セパレータ板120と組み合わせることにより、セルを冷却するための冷却部が構成される。冷却部を形成しない部分では、一方の面をアノード側セパレータ板、他方の面をカソード側セパレータ板とする1個のセパレータ板140をセル間に挿入する。
【0026】
上記構造のセルにおいて、セパレータ板120のマニホールド孔122から供給される燃料ガスは、セパレータ板の溝125からアノード102のガス流路106を経てアノードに供給される。余剰の燃料ガスおよび電極反応により生成する水分は、アノード102のガス流路106からセパレータ板の溝125を経てマニホールド孔122に排出される。同様に、セパレータ板130のマニホールド孔133から供給される酸化剤ガスは、セパレータ板130の溝135からカソード103のガス流路106を経てアノードに供給され、余剰のガスおよび水分はセパレータ板の溝135を経てマニホールド孔133に排出される。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
《実施例1》
メソフェーズピッチ系炭素繊維原糸を図1および図2に示す形状に編んだ連続織物を製作し、これを連続加熱装置により250℃で安定化処理した後、適当な大きさに切断した。これをバッチ炉において1200℃で炭化し、次いで2400℃で黒鉛化して多孔質電極を製作した。アノードは、図2(a)に示すように、ガス流路を形成するための溝および側壁の幅は1.5mm、ピッチ3.0mm、溝深さ0.4mm、溝の底の厚み0.15mmとした。カソードは、図2(b)に示すように、溝深さを0.6mmとしたほかはアノードと同様とした。また、ガス流路を形成しない平板状の厚み0.36mmの電極を同条件で製作した。
【0028】
これらの多孔質電極は、撥水性を示す。次に、前記のガス流路を有する多孔質電極を2%硝酸で1時間還流して親水処理して、親水性電極を調製した。平板状の電極は親水処理を施さず、撥水性電極と呼ぶ。これらの電極について、親水性を評価した結果を表1に示す。親水性の評価は、様々な表面張力を有する濡れ指数標準液を滴下して、しみ込んだ標準液のうちで最も大きな表面張力を有する液の表面張力をその層の親水性の指標とした。親水性の指標は、値が大きいほど親水性であることを示す。濡れ指数標準液は、表面張力が23mN/cm〜72mN/cmのものを使用した。
【0029】
【表1】
【0030】
次に、比表面積が800m2/g、DBP吸油量が360ml/100gのケッチェンブラックEC(ケッチェンブラック・インターナショナル社製ファーネスブラック)に、白金を重量比1:1の割合で担持させた。この触媒粉末10gに、水35gおよび水素イオン伝導性高分子電解質のアルコール分散液(旭硝子(株)製、商品名:9%FFS)59gを混合し、超音波攪拌機を用いて分散させて、触媒層インクを作製した。この触媒層インクを、ポリプロピレンフィルム(東レ(株)製、商品名:トレファン50−2500)上に塗工し、乾燥して触媒層を作製した。得られた触媒層を所定のサイズ6cm×6cmにカットした。こうして作製した触媒層を、サイズ12cm×12cmの高分子電解質膜(米国デュポン社のNafion112膜)の両面に転写した。
ポリテトラフルオロエチレン微粉末(ダイキン工業(株)製)とアセチレンブラック(電気化学工業(株)製)とを重量比1:4の比率で含む水性インクを調製した。このインクを上記の撥水性電極の一方の面に塗布し、350℃で20分間焼成して撥水層を形成した。焼成後の撥水層密度は、電極の単位面積当たり2.0mg/cm2であった。これらの撥水層を形成した一対の電極をそれらの撥水層が電解質膜側となるように、前記の触媒層を接合した電解質膜に温度130℃、圧力15kg/cm2でホットプレスにより接合してMEAを作製した。これに上記のガス流路を有する親水性電極であるアノードおよびカソードをそれらの溝の開放部が撥水性電極に接するように組み合わせて試験用セルを組み立てた。
ここに用いたセルは、上で説明した図21に示す構造のものである。
【0031】
上記の電池を75℃に保持し、アノードに各種の露点となるように加湿・加温した純水素ガスを、カソードに65℃の露点となるように加湿・加温した空気をそれぞれ供給し、燃料ガス利用率70%、空気利用率40%の条件で電池の放電試験を行った。
比較例として、図23に示す構造のセル、すなわち、ガス流路を有する親水性電極シート105に代えて、当該親水性電極と同じ溝幅、ピッチおよび溝深さの流路加工を施した導電性セパレータ板を用い、これで上記のMEAを挟み込んだ構造の単セルを組み立て、同じ条件で電池放電試験を行った。
【0032】
図24にアノードのバブラー温度と電流密度200mA/cm2における電池の単セル当たりの電圧との関係を示す。本実施例の電池は、比較例に比して、低加湿状態での電池電圧が向上している。これは電極の保湿特性の向上によって供給水の利用率が向上したことによるものと推測される。
図25は、燃料ガスの間欠的な増減に伴う電池電圧の挙動を示す。図中UPは燃料ガス供給開始を表し、DNは燃料ガスの供給停止を表す。実施例の電池は、負荷増大に伴い燃料ガスを増加した場合の立ち上がり特性が比較例に比してよく、負荷減少に伴い燃料ガスを絞った場合の応答は比較例より鈍いことがわかる。一般に、どのような加湿装置を用いた場合にも、燃料ガスと供給水では供給速度のタイムラグがあり、これが立ち上がり特性の悪化要因となる。実施例の電池では、供給水の燃料ガス供給に対する遅れを、電極滞留水が補償し、上記タイムラグを短縮する効果が認められる。特に、車載用燃料電池では、負荷増大時のレスポンスが負荷減少時のそれよりも重視されるため、実施例の電池は、比較例に比べて優れていると判断される。
【0033】
上記の実施例および比較例のセル構成でそれぞれ10セルを積層した積層電池を組み立て、上記と同じ条件で運転した。通常、単セルでは電池温度を維持するために加熱が必要であるが、積層電池では、自己発熱のために過熱するので冷却が必要である。
図26は、出力電流密度と、電池温度を75℃に維持するために必要であった冷却水量との関係を示す。実施例の電池は、比較例に比べて特に高出力電流密度における所要冷却水量が少ない。その理由は、高電流密度で多量に発生する生成水が電極に一時滞留した後、気化潜熱を奪って電池外へ排出されるためと推定される。これは特に廃熱を直接利用する必要がなく、かつ高電流密度で運転される車載用燃料電池に好適な特性である。
【0034】
《実施例2》
メソフェーズピッチ系炭素繊維原糸(紡糸し、安定化前のもの)を150μm厚に織布し、これにフェノール系炭素繊維原糸を600μm厚になるよう縫込んだ。これを安定化および炭化工程を経てグラファイト化し、図6に示すような電極を製作した。その後連続炉において800℃、240秒の条件で水蒸気酸化して賦活した。このときの、ガス流路の底を構成する部分および側壁部分の、賦活前および賦活後の比表面積および親水性の評価結果を表2に示す。表2に示すように、賦活により、特にフェノール系からなる流路側壁部分の表面積および親水性に著しい増大が見られた。
【0035】
【表2】
【0036】
この電極を用いて、ガス流路を有しない方の面に、実施例1と同様の撥水層を形成した。そして、その撥水層を有する面が電解質膜側となるように電解質膜に接合してMEAを作製し、実施例1と同じセパレータ板を用いて図8に示す断面構造の試験用単セルを組み立てた。この電池も実施例1とほぼ同様の特性を示した。
【0037】
《参考例》
炭化まで終了したPAN系炭素繊維を、繊維長2mmに裁断し、それを抄紙して、厚み50μm、目付け0.12g/cm2のシートを作製した。
その後、図3および図4に示すように、型抜きを行わないシートの3枚と、型抜きしたシートの8枚とを、位置決めしながらカルボキシメチルセルロースの水溶液のバインダーを用いて貼り合わせた。これを2400℃でグラファイト化して、単一電極を作製した。シートBの型抜き形状は溝幅1.5mm、ピッチ3mmとした。
この単一電極に対し、図11に示す手法により、側壁部に親水処理を行った。すなわち、コロイダルシリカ(日産化学(株)製、IPA−STシリカゾル)60重量部に、アセチレンブラック(電気化学工業(株)製)25重量部、シリカゲル(粒子径:10〜30μm、JIS A級)15重量部および熱硬化型エポキシ樹脂(90%架橋点75℃ 1分)5重量部を加えて混練してインクを調製した。このインクを前記電極のガス流路を形成する側壁部にスクリーン印刷によって印刷(3度塗り)し、へらで押さえて圧入した。その後、120℃で溶媒を除去した後、200℃でエポキシ樹脂を架橋させ、さらに320℃で2時間熱処理してコロイダルシリカを脱水縮合し、側壁部のみに親水性を付与した電極を得た。本実施例の電極は、実施例1および2と同様の効果を有することが確認された。また、適当なインク組成によって、側壁部の親水性を任意に制御することが可能であり、上記の効果を容易に加減することができた。
【0038】
《実施例3》
図15に示す装置により、以下の炭化抄紙原反をピッチ系バインダーで結着した後、不活性ガス雰囲気下で2450℃、3時間の黒鉛化を行い、4層からなる電極シートX1を作製した。
第1層:メソフェーズピッチ系炭化抄紙(繊維径12μm、繊維長5mm、厚み150μm)
第2層:高弾性PAN系炭化抄紙(繊維径6.5μm、繊維長5mm、厚み150μm)
第3層:等方性ピッチ系炭化抄紙(繊維径13μm、繊維長2mm、厚み80μm)
第4層:フェノール系炭化抄紙(繊維径11μm、繊維長2mm、厚み80μm)。
【0039】
上記のシート80を固定用ガラスに接着した後研摩し、図27に示すように、第1層80a、第2層80b、第3層80cおよび第4層80dの各層の研摩面を露出させた。この研摩面に対し、図28に90で示すように、様々な濡れ指数標準液を滴下して各層の撥水性を評価した。撥水性の評価は、しみ込んだ標準液のうちで最も大きな表面張力を有する液の表面張力をその層の撥水性の指標とした。撥水性の指標は、値が小さいほど撥水性であることを示す。濡れ指数標準液は、表面張力が23mN/cm〜72mN/cmのものを使用した。
撥水性の評価結果、および各層のX線回折パターンを図29に示す。図29の(a)、(b)、(c)および(d)は、それぞれ第1層、第2層、第3層および第4層の特性を表す。図29から明らかなように、配向度、黒鉛化度の高いメソフェーズピッチ系、およびPAN系の炭化抄紙由来の層は、高い撥水性を持っている。一方、配向度、黒鉛化度の低い等方性ピッチ系およびフェノール系の炭化抄紙由来の層は、撥水性が低い。つまり、上記のシート80は、配向度、黒鉛化度由来の撥水勾配を有する。
上記のシートをX1とする。次に、シートX1を2%硝酸で30分間還流して表面に水酸基を付加した。これをシートX2とする。シートX2の水酸基を撥水処理剤ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシランで撥水処理した。これをシートX3とする。シートX1を10%硝酸で2時間還流して表面に水酸基を付加したシートをX4、シートX4の水酸基を撥水処理剤ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシランで撥水処理したシートをX5とする。これらのシートについて、前記と同様にして撥水性を評価した。その結果を表3に示す。
【0040】
【表3】
【0041】
表3から明らかなように、シートX2及びX4は、シートX1の撥水勾配序列に従って、その勾配量が増強されており、その程度は処理プロセスに応じて制御可能であった。逆にシートX3及びX5では、シートX1の撥水勾配序列とは逆方向の撥水序列を持ち、かつその撥水能はシートX1の撥水能を上回り、その程度はシートX2及びX4の親水性に依存していた。
このように、前述の電極シート製作プロセスと、化学修飾プロセスの組み合わせによって、任意の序列および強度の撥水能力を有する単一のシートを作ることが可能となる。また、シートの内部抵抗は、通常用いられるPAN系、ピッチ系の単一シートとほぼ同等であった。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ガス透過を犠牲にせず、電極に保水性を与えることができるため、電池特性を犠牲にせず、供給水の低減、負荷変動に対する応答性の向上、蒸発潜熱による冷却効果等の副次特性を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における多孔質電極の原料の炭素繊維原糸からなる織物の平面図である。
【図2】同織物の断面図である。
【図3】本発明の他の実施例における多孔質電極の原料となる2枚の炭素繊維シートの平面図である。
【図4】前記2枚のシートを重ね合わせた状態の平面図である。
【図5】同シートの断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例における多孔質電極の原料となる織物に別の炭素繊維を織り込んだシートの断面図である。
【図7】MEAの構成例を示す断面図である。
【図8】MEAの別の構成例を示す断面図である。
【図9】MEAのさらに別の構成例を示す断面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例において電極に局部的に親水性を付与する工程を示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施例における多孔質電極の製造工程を示す断面図である。
【図12】同製造工程により得られた多孔質電極の断面図である。
【図13】同様の電極を構成するシートの組合せ例を示す断面図である。
【図14】本発明のさらに他の実施例において電極に局部的に親水性を付与する工程を示す断面図である。
【図15】4層の炭素繊維シートから単一の電極シートを作製する工程を示す図である。
【図16】他の実施例におけるMEAのアノード側の正面図である。
【図17】同MEAの上面図である。
【図18】カソード側セパレータ板の正面図である。
【図19】同カソード側セパレータ板の背面図である。
【図20】図18のA−A’線断面図である。
【図21】アノード側セパレータ板の正面図である。
【図22】本発明の実施例における燃料電池の要部の断面図である。
【図23】従来の燃料電池の要部の断面図である。
【図24】本発明の実施例および比較例の燃料電池のアノードのバブラー温度と電流密度200mA/cm2における電池電圧との関係を示す図である。
【図25】本発明の実施例および比較例の燃料電池の燃料ガスの増減に伴う電池電圧の挙動を示す図である。
【図26】本発明の実施例および比較例の燃料電池の出力電流密度と、電池温度を75℃に維持するために必要であった冷却水量との関係を示す図である。
【図27】複数のシートからなる電極シートから各層を露出させた状態を示す平面図である。
【図28】同電極シートの各層の撥水性を評価する様子を示す平面図である。
【図29】同電極シートの各層のX線回折パターンと撥水性の指標を示す図である。
【符号の説明】
32 水素イオン伝導性高分子電解質膜
33 導電性セパレータ板
34 ガス流路
35 炭素繊維シート
36 別の炭素繊維からなる側壁部分[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polymer electrolyte fuel cell, and more particularly to improvement of a porous electrode thereof.
[0002]
[Prior art]
A solid polymer electrolyte fuel cell exposes one surface of a hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane to a fuel gas such as hydrogen and the other to oxygen, and synthesizes water through a chemical reaction through the electrolyte membrane, The basic principle is to electrically extract the reaction energy generated thereby. The structure of this type of fuel cell is shown in FIG.
The hydrogen ion conductive
[0003]
The porous electrode is required to have good electrical conductivity, air permeability, water permeability and corrosion resistance. Therefore, carbon fibers (fibers fired at about 1000 ° C. through a stabilization process and having a degree of graphitization of about 50%, hereinafter referred to as carbon fibers) are made paper or woven to make structurally breathable. After making it a sheet (hereinafter referred to as carbonized paper or carbonized woven fabric), this is heat-treated at 2000 ° C. or higher to obtain a graphite paper or graphite woven fabric having a graphitization degree of 80% or higher. A method of utilizing good electrical conductivity, corrosion resistance, and water repellency is used.
In principle, the polymer electrolyte fuel cell needs to supply water for ion conduction to the anode, and water is generated at one cathode. Therefore, basically, the porous electrode on the anode side quickly passes the supplied water to the polymer electrolyte membrane, and conversely, the porous electrode on the cathode side quickly removes the generated water from the polymer electrolyte membrane. It is necessary. For this reason, the porous electrode is desirably water-repellent. However, when water supply reduction, temporary accumulation of supply water / produced water accompanying rapid increase / decrease in load, cooling effect due to latent heat of evaporation, etc. are expected, moderate water retention may be required. .
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In order to satisfy this contradictory demand, it has been proposed that the porous electrode is composed of a water-repellent porous electrode and a hydrophilic porous electrode, and is made partially hydrophilic while maintaining water repellency as a whole. However, when the entire surface is covered with a hydrophilic porous electrode, there is a problem that the hydrophilic porous electrode is clogged with water and easily causes a phenomenon (flooding) that inhibits gas permeation.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, the gas diffusion layer, which is a porous electrode made of a conductive carbon fiber sheet, has a structure having a gas flow path with the electrolyte membrane side as a bottom surface, or the electrolyte membrane side as a bottom surface and the opposite side as a top surface. The structure has a gas flow path. And the bottom of the gas flow pathsurface, Carbon fiber of the part constituting the side wall of the gas flow path and / or the part constituting the top surface of the gas flow pathHydrophilic group density of sheetAre different.
The polymer electrolyte fuel cell of the present invention comprises a hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane, an electrolyte membrane / electrode assembly comprising a pair of electrodes sandwiching the hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane, and the electrolyte membrane / electrode junction. A polymer electrolyte fuel cell comprising a pair of conductive separator plates sandwiching a body, wherein the electrode comprises a catalyst layer in contact with the electrolyte membrane and a gas diffusion layer comprising a conductive carbon fiber sheet in contact with the catalyst layer A carbon fiber having a gas flow path with the gas diffusion layer having a bottom surface on the electrolyte membrane side, and constituting the bottom surface of the gas flow pathHydrophilic group density of sheetIs a carbon fiber constituting the side wall of the gas flow pathLess than the hydrophilic group density of the sheetIt is characterized byThe
[0006]
The present invention relates to an electrolyte membrane / electrode assembly comprising a hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane and a pair of electrodes sandwiching the hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane, and a pair of electrical conductivity sandwiching the electrolyte membrane / electrode assembly. A polymer electrolyte fuel cell comprising a separator plate, wherein the electrode has a catalyst layer in contact with the electrolyte membrane and a gas diffusion layer made of a conductive carbon fiber sheet in contact with the catalyst layer, and the gas diffusion layer Has a gas flow path having the electrolyte membrane side as a bottom surface and the opposite side as a top surface, and constitutes a bottom surface of the gas flow pathHydrophilic group density of sheetIs a carbon fiber constituting the top surface of the gas flow pathSheetAnd carbon fiber constituting the side wall of the gas flow pathSheetAt least one ofLess than hydrophilic group densityA polymer electrolyte fuel cell is provided.
[0007]
put it here,The hydrophilic group density of the carbon fiber sheet that constitutes the bottom surface of the gas flow path, the hydrophilic group density of at least one of the carbon fiber sheet that constitutes the top surface of the gas flow path and the carbon fiber sheet that constitutes the side wall of the gas flow path In order to make it smaller, it is preferable to vary at least one of the degree of graphitization and the degree of graphite orientation of the carbon fiber sheet. That is, the degree of graphitization and / or the degree of graphite orientation of the carbon fiber sheet that constitutes the bottom surface of the gas flow path, the carbon fiber sheet that constitutes the top face of the gas flow path, and the carbon fiber that constitutes the side wall of the gas flow path Preferably lower than that of at least one of the sheets.
The degree of graphitizationAnd graphite orientationThis difference can be derived from a difference between different carbon fiber materials selected from a group of carbon fiber materials composed of PAN, pitch, cellulose, and phenol.
A porous electrode can be comprised from the composite_body | complex of the carbon fiber sheet which has the groove | channel which comprises a gas flow path in one surface, and a flat carbon fiber sheet.
The carbon fiber sheet having the groove and the flat carbon fiber sheet are different in at least one property of fiber density, pore density, graphitization degree, degree of graphite orientation, fiber microstructure and hydrophilic group density. Preferably.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As described above, the gas diffusion layer used in the polymer electrolyte fuel cell of the present invention has a gas flow path having a bottom surface on the electrolyte membrane side, and the carbon fiber constituting the bottom surface of the flow pathHydrophilic group density of sheetIs the carbon fiber of the part constituting the side wall of the gas flow pathSmaller than that of the sheet.
In another aspect, the gas diffusion layer of the present invention has a gas flow path having the electrolyte membrane side as a bottom surface and the opposite side as a top surface, and constitutes a bottom surface of the gas flow path.Hydrophilic group density of sheetIs a carbon fiber constituting the top surface of the gas flow pathSheetAnd carbon fiber constituting the side wall of the gas flow pathSheetAt least one of itLess than.
[0009]
Typical conductive carbon fibers are PAN-based, pitch-based, rayon-based (cellulose-based), and phenol-based (Kinol-based) graphite fibers, which are derived from the properties of their starting materials, The degree of graphitization that can be reached is different. For example, with PAN and mesophase pitch systems (also called liquid crystal pitch or anisotropic pitch), long fibers with a high degree of orientation can be obtained at the spinning stage, and the structure of the starting material is simple and benzene rings can be easily formed. It is. Accordingly, when carbonized and graphitized, carbon fibers having a high degree of crystal orientation and a high degree of graphitization can be obtained. On the other hand, in the rayon system and the phenol system, both the degree of crystal orientation and the degree of graphitization are low due to the difficulty of forming a benzene ring due to the complexity of the starting materials and the low degree of crystal orientation derived from the raw materials. .
[0010]
Even with graphite fibers belonging to the same system, it is possible to obtain electrodes having different degrees of orientation and graphitization by changing production conditions such as temperature and time. For example, in the pitch system, decant oil (bottom oil of a petroleum refining distillation column) is treated at about 400 ° C. to partially polycondensate the benzene ring to make it anisotropic. Then, a mixture (mesophase pitch or liquid crystal pitch) with an isotropic portion is spun and oriented. The mixture is then subjected to stabilization, carbonization, and graphitization steps to obtain graphite fibers. At this time, the ratio of the anisotropic portion to the isotropic portion and the degree of polymerization of the anisotropic portion can be controlled by adjusting the treatment temperature or treatment time in the mesophase pitch production stage. Further, by adjusting the spinning temperature, yarns having different degrees of orientation can be obtained. By taking such a preparation means, it is reflected in the crystal orientation degree and graphitization degree of the finally obtained graphite fiber.
For example, a PAN-based graphite fiber is roughly manufactured by the following process, and a fiber with a high degree of graphitization cannot be obtained even if any process is incomplete.
[0011]
1) PAN fiber production process (polymerization and spinning of monomers)
2) Oxidation step (stabilization of fibers by air oxidation at 200 ° C to 300 ° C)
3) Pre-carbonization step (ring condensation with dehydrating acid in nitrogen at 400 ° C to 900 ° C)
4) Carbonization step (900-1500 ° C. in nitrogen, ring condensation by denitrification and graphite structure formation)
5) Graphitization process (2000 ° C or higher, development of graphite crystals)
[0012]
Therefore, for example, by reducing the processing temperature in the carbonization process and controlling the processing time, a plurality of carbon fibers having different orientation characteristics and graphite structures are produced, and a plurality of carbon fiber sheets obtained by papermaking or woven are bonded together with a binder. After that, by graphitizing under the same conditions, it is possible to easily produce a multi-layer carbon sheet having a different degree of crystal orientation and graphitization in each layer, and thus having a water-repellent gradient.
[0013]
It is possible to adjust the amount of water-repellent gradient and the order by chemically modifying a plurality of carbon sheets having different degrees of orientation and graphitization obtained as described above by an appropriate method. That is, a sheet having a high degree of orientation and graphitization is difficult to chemically modify because graphite crystals are chemically inert and there is no room for modification groups to enter because the degree of orientation is high. . On the other hand, a sheet with a low degree of orientation and graphitization is vice versa and can be easily chemically modified. Therefore, when the above-described carbon sheet is subjected to a hydrophilic treatment by a technique such as nitric acid oxidation, electrolytic oxidation (anodic oxidation), or steam oxidation, the amount of the gradient is enhanced according to the original water-repellent gradient sequence. On the contrary, after the hydrophilic treatment, for example, when the water repellent treatment is performed with a fluorocarbon-based water repellent treatment agent, the hydrophilic group is modified with the fluorocarbon. Thus, the water repellency is higher than the original water repellency. As described above, it is possible to produce a sheet having a desired order and strength and a hydrophilic / water-repellent function by combining the carbon sheet manufacturing process and the chemical modification process.
Considering the above, it is possible to select the constituent material of each part of the electrode made of a carbon sheet having a gas flow path. Moreover, the sheet | seat which comprises the bottom face of a gas flow path, and / or the sheet | seat which comprises the top | upper surface of a gas flow path can also be comprised with several sheets from which a crystal orientation degree and a graphitization degree differ.
[0014]
Several embodiments will be described below with reference to the drawings.
In a porous electrode having a gas flow path, the part that requires gas permeation is the part that constitutes the bottom of the flow path, and the part that does not require gas permeation is the part that constitutes the side wall of the flow path and the top of the flow path. It is the part which comprises a surface. Therefore, the portion corresponding to the bottom of the flow path is made of water-repellent carbon fiber, and the side wall portion of the flow path and / or the top surface portion of the flow path is made of hydrophilic carbon fiber, thereby sacrificing gas permeability. Without imparting hydrophilicity.
The carbon fiber yarn at the spinning stage before stabilization by oxygen crosslinking is flexible and can be knitted into an arbitrary shape. Therefore, as shown in FIGS. 1 and 2, a
FIG. 6 shows an example in which the
The examples shown above are suitable methods for pitch-based and rayon-based carbon fibers that do not generate a large amount of heat when stabilizing. It is not suitable for PAN-based carbon fibers that have a large heat generation amount for stabilization and are difficult to stabilize unless they are single yarns.
[0015]
Next, a method applicable to PAN-based carbon fibers will be shown.
First, as shown in FIG. 3, a
By forming the gas flow path in this way, the PAN-based carbon fiber having poor flexibility, for example, the process up to the carbonization process and partially progressing the crystallization of graphite is the same as shown in FIG. It can be shaped. In other words, the gas flow path can be formed using any carbon fiber according to an appropriate processing method.
[0016]
FIG. 7 shows an example of an electrolyte membrane-electrode assembly (MEA) provided with a porous electrode made of a carbon fiber sheet obtained as described above. 32 represents a hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane. A pair of water-repellent
[0017]
In FIG. 6, a carbon fiber having a high crystal orientation and a small surface area, such as a PAN-based or mesophase pitch-based carbon fiber, is used for the
[0018]
Examples of the MEA provided with the porous electrode thus obtained are shown in FIGS.
FIG. 8 uses an electrode made of a carbon fiber sheet having the structure shown in FIG. That is, an electrode is used in which a
FIG. 9 uses a carbon fiber sheet configured as shown in FIG. That is, an electrode in which three
Even when the same carbon fiber is used, it is possible to form the water-repellent part and the hydrophilic part by adjusting the fiber density. This is because the capillary phenomenon can be used by increasing the density. Since the water repellent part has a low density, the gas permeability is not sacrificed, and the high density hydrophilic part wetted with water functions sufficiently as a gas partition between the flow paths.
[0019]
A hydrophilic part can be formed by embedding a hydrophilic agent, for example, silica gel, in the side wall part of the gas flow path by utilizing the porosity of the electrode. FIG. 10 shows the manufacturing process of such an electrode.
First, the
By appropriately combining the above methods, desired hydrophilicity can be imparted to the hydrophilic portion while sufficiently ensuring gas permeability in the water repellent portion.
[0020]
Next, another method for manufacturing an electrode having a gas flow path with the electrolyte membrane side as the bottom surface and the opposite side as the top surface will be described.
First, as shown in FIG. 11, carbonized
[0021]
FIG. 13 shows a combination example of the respective sheets constituting the electrode manufactured as described above. FIG. 13A shows a
[0022]
FIG. 14 shows an example in which a specific portion of an electrode sheet manufactured by the method described with reference to FIG. 11 is subjected to hydrophilic treatment and the other specific portion is subjected to water repellency treatment.
The
[0023]
Next, two or three of the carbon fiber sheet that forms the bottom surface of the gas flow path, the carbon fiber sheet that forms the side wall of the gas flow path, and the carbon fiber sheet that forms the top surface of the gas flow path are connected by graphitized material. A method in the case of wearing, or binding a sheet of each part with a graphitized material to form a multilayer sheet will be described.
The apparatus of FIG. 15 will be described. From the
[0024]
The structure of the fuel cell using the gas diffusion layer or porous electrode according to the present invention described above will be described below.
16 and 17 show the MEA, FIGS. 18 to 20 show the cathode side separator plate, FIG. 21 shows the anode side separator plate, and FIG. 22 shows the fuel cell.
The
[0025]
The anode-
The cathode-
[0026]
In the cell having the above structure, the fuel gas supplied from the
[0027]
【Example】
Examples of the present invention will be described below.
Example 1
A continuous woven fabric in which mesophase pitch-based carbon fiber yarns were knitted into the shape shown in FIGS. 1 and 2 was produced, and this was stabilized at 250 ° C. by a continuous heating device, and then cut into an appropriate size. This was carbonized at 1200 ° C. in a batch furnace and then graphitized at 2400 ° C. to produce a porous electrode. As shown in FIG. 2A, the anode has a groove for forming a gas flow path and a side wall having a width of 1.5 mm, a pitch of 3.0 mm, a groove depth of 0.4 mm, and a groove bottom thickness of 0.1 mm. It was 15 mm. As shown in FIG. 2B, the cathode was the same as the anode except that the groove depth was 0.6 mm. A flat electrode having a thickness of 0.36 mm without forming a gas flow path was manufactured under the same conditions.
[0028]
These porous electrodes exhibit water repellency. Next, the porous electrode having the gas flow path was refluxed with 2% nitric acid for 1 hour for hydrophilic treatment to prepare a hydrophilic electrode. The flat electrode is not subjected to hydrophilic treatment and is called a water repellent electrode. Table 1 shows the results of evaluating the hydrophilicity of these electrodes. For the evaluation of hydrophilicity, wetting index standard solutions having various surface tensions were dropped, and the surface tension of the liquid having the largest surface tension among the soaked standard solutions was used as the hydrophilicity index of the layer. The hydrophilicity index indicates that the larger the value is, the more hydrophilic it is. A wetting index standard solution having a surface tension of 23 mN / cm to 72 mN / cm was used.
[0029]
[Table 1]
[0030]
Next, the specific surface area is 800m2Platinum was supported on Ketjen Black EC (furnace black manufactured by Ketjen Black International Co., Ltd.) having a DBP oil absorption of 360 ml / 100 g at a weight ratio of 1: 1. To 10 g of this catalyst powder, 35 g of water and 59 g of an alcohol dispersion of a hydrogen ion conductive polymer electrolyte (Asahi Glass Co., Ltd., trade name: 9% FFS) are mixed and dispersed using an ultrasonic stirrer. A layer ink was prepared. This catalyst layer ink was applied onto a polypropylene film (trade name: Treffan 50-2500, manufactured by Toray Industries, Inc.) and dried to prepare a catalyst layer. The obtained catalyst layer was cut into a predetermined size of 6 cm × 6 cm. The catalyst layer thus prepared was transferred onto both sides of a polymer electrolyte membrane (
A water-based ink containing polytetrafluoroethylene fine powder (manufactured by Daikin Industries, Ltd.) and acetylene black (manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.) in a weight ratio of 1: 4 was prepared. This ink was applied to one surface of the water-repellent electrode and baked at 350 ° C. for 20 minutes to form a water-repellent layer. The density of the water-repellent layer after firing is 2.0 mg / cm per unit area of the electrode.2Met. A pair of electrodes on which these water repellent layers are formed have a temperature of 130 ° C. and a pressure of 15 kg / cm on the electrolyte membrane joined with the catalyst layer so that the water repellent layer is on the electrolyte membrane side.2Then, an MEA was manufactured by hot pressing. A test cell was assembled by combining the anode and cathode, which are hydrophilic electrodes having the gas flow path, with the groove open portions in contact with the water-repellent electrode.
The cell used here has the structure shown in FIG. 21 described above.
[0031]
The above battery is held at 75 ° C., pure hydrogen gas humidified and heated to various dew points is supplied to the anode, and air humidified and heated to 65 ° C. dew point is supplied to the cathode, respectively. The discharge test of the battery was performed under conditions of a fuel gas utilization factor of 70% and an air utilization factor of 40%.
As a comparative example, instead of the cell having the structure shown in FIG. 23, that is, the hydrophilic electrode sheet 105 having a gas flow path, a conductive material subjected to flow path processing having the same groove width, pitch, and groove depth as the hydrophilic electrode. A unit cell having a structure in which the above MEA was sandwiched was assembled using a conductive separator plate, and a battery discharge test was performed under the same conditions.
[0032]
FIG. 24 shows the anode bubbler temperature and the current density of 200 mA / cm.2The relationship with the voltage per unit cell of the battery in is shown. In the battery of this example, the battery voltage in a low humidified state is improved as compared with the comparative example. This is presumably because the utilization rate of the supplied water has been improved by improving the moisture retention characteristics of the electrode.
FIG. 25 shows the behavior of the battery voltage as the fuel gas is intermittently increased or decreased. In the figure, UP represents the start of fuel gas supply, and DN represents the stop of fuel gas supply. It can be seen that the battery of the example may have a rising characteristic when the fuel gas is increased as the load increases, as compared with the comparative example, and the response when the fuel gas is reduced as the load decreases is slower than the comparative example. In general, no matter what type of humidifier is used, there is a time lag in the supply speed between the fuel gas and the supply water, and this is a factor that deteriorates the start-up characteristics. In the battery of the example, the electrode stagnant water compensates for the delay of the supplied water with respect to the fuel gas supply, and the effect of shortening the time lag is recognized. In particular, in an in-vehicle fuel cell, since the response at the time of load increase is more important than that at the time of load decrease, the battery of the example is judged to be superior to the comparative example.
[0033]
A laminated battery in which 10 cells were laminated in the cell configurations of the above examples and comparative examples was assembled and operated under the same conditions as described above. Usually, heating is necessary to maintain the battery temperature in a single cell, but in a laminated battery, cooling is necessary because it overheats due to self-heating.
FIG. 26 shows the relationship between the output current density and the amount of cooling water required to maintain the battery temperature at 75 ° C. The batteries of the examples require a smaller amount of cooling water especially at high output current densities than the comparative examples. The reason is presumed that the generated water generated in a large amount at a high current density temporarily stays in the electrode, then takes away the latent heat of vaporization and is discharged out of the battery. This is a characteristic suitable for an on-vehicle fuel cell that does not need to directly use waste heat and operates at a high current density.
[0034]
Example 2
Mesophase pitch-based carbon fiber yarn (spun and unstabilized) was woven to a thickness of 150 μm, and phenol-based carbon fiber yarn was sewn to a thickness of 600 μm. This was graphitized through a stabilization and carbonization process to produce an electrode as shown in FIG. Thereafter, it was activated by steam oxidation under conditions of 800 ° C. and 240 seconds in a continuous furnace. Table 2 shows the evaluation results of specific surface area and hydrophilicity before activation and after activation of the portion constituting the bottom of the gas flow path and the side wall portion at this time. As shown in Table 2, a significant increase was observed in the surface area and hydrophilicity of the channel side wall portion made of phenol in particular due to the activation.
[0035]
[Table 2]
[0036]
Using this electrode, a water repellent layer similar to that of Example 1 was formed on the side having no gas flow path. Then, the MEA was fabricated by bonding to the electrolyte membrane so that the surface having the water repellent layer was on the electrolyte membrane side, and the test single cell having the cross-sectional structure shown in FIG. Assembled. This battery also exhibited substantially the same characteristics as in Example 1.
[0037]
《Reference example>>
The PAN-based carbon fiber that has been carbonized is cut into a fiber length of 2 mm, paper-made, and has a thickness of 50 μm and a basis weight of 0.12 g / cm.2A sheet of was prepared.
Thereafter, as shown in FIG. 3 and FIG. 4, three sheets that were not subjected to die cutting and eight sheets that were subjected to die cutting were bonded together using a binder of an aqueous solution of carboxymethyl cellulose while positioning. This was graphitized at 2400 ° C. to produce a single electrode. The punched shape of the sheet B was a groove width of 1.5 mm and a pitch of 3 mm.
The single electrode was subjected to a hydrophilic treatment on the side wall by the method shown in FIG. That is, 60 parts by weight of colloidal silica (Nissan Chemical Co., Ltd., IPA-ST silica sol), 25 parts by weight of acetylene black (manufactured by Denki Kagaku Kogyo Co., Ltd.), silica gel (particle size: 10 to 30 μm, JIS A class) 15 parts by weight and 5 parts by weight of a thermosetting epoxy resin (90% crosslinking point, 75 ° C., 1 minute) were added and kneaded to prepare an ink. This ink was printed by screen printing (applied three times) on the side wall forming the gas flow path of the electrode, and pressed with a spatula. Then, after removing the solvent at 120 ° C., the epoxy resin was crosslinked at 200 ° C., and further heat treated at 320 ° C. for 2 hours to dehydrate and condense the colloidal silica to obtain an electrode having hydrophilicity only on the side wall portion. It was confirmed that the electrode of this example had the same effect as that of Examples 1 and 2. Further, the hydrophilicity of the side wall portion can be arbitrarily controlled by an appropriate ink composition, and the above effects can be easily adjusted.
[0038]
"Example3>>
The following carbonized paper original fabric was bound with a pitch-based binder using the apparatus shown in FIG. 15, and then graphitized at 2450 ° C. for 3 hours in an inert gas atmosphere to produce a four-layer electrode sheet X1. .
First layer: Mesophase pitch carbonized paper (
Second layer: highly elastic PAN-based carbonized paper (fiber diameter 6.5 μm,
Third layer: isotropic pitch-based carbonized paper (fiber diameter 13 μm,
Fourth layer: phenolic carbonized paper (
[0039]
The
The evaluation results of water repellency and the X-ray diffraction pattern of each layer are shown in FIG. (A), (b), (c), and (d) of FIG. 29 represent the characteristics of the first layer, the second layer, the third layer, and the fourth layer, respectively. As is clear from FIG. 29, the layer derived from the mesophase pitch-based and PAN-based carbonized paper having a high degree of orientation and graphitization has high water repellency. On the other hand, isotropic pitch-based and phenol-based carbonized paper-derived layers having a low degree of orientation and graphitization have low water repellency. That is, the
The sheet is X1. Next, the sheet X1 was refluxed with 2% nitric acid for 30 minutes to add hydroxyl groups to the surface. This is a sheet X2. The hydroxyl group of the sheet X2 was water repellent treated with the water repellent treatment agent heptadecafluorodecyltrichlorosilane. This is a sheet X3. The sheet X1 is refluxed with 10% nitric acid for 2 hours to add a hydroxyl group to the surface, and the sheet X4 is X4. The sheet X4 has a hydroxyl group treated with a water repellent treatment agent heptadecafluorodecyltrichlorosilane. These sheets were evaluated for water repellency in the same manner as described above. The results are shown in Table 3.
[0040]
[Table 3]
[0041]
As is apparent from Table 3, the amount of the gradients of the sheets X2 and X4 were enhanced according to the order of the water repellent gradient of the sheet X1, and the degree thereof could be controlled according to the treatment process. Conversely, the sheets X3 and X5 have a water repellency order opposite to the water repellency gradient order of the sheet X1, and the water repellency exceeds the water repellency of the sheet X1, and the degree thereof is hydrophilic in the sheets X2 and X4. Dependent on gender.
As described above, a combination of the above-described electrode sheet manufacturing process and the chemical modification process makes it possible to produce a single sheet having an arbitrary order and strength of water repellency. Further, the internal resistance of the sheet was almost the same as that of a commonly used PAN-based or pitch-based single sheet.
[0042]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, water permeability can be imparted to the electrode without sacrificing gas permeation, so that battery characteristics are not sacrificed, supply water is reduced, load response is improved, and latent heat of vaporization is obtained. It is possible to impart secondary characteristics such as a cooling effect due to.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of a woven fabric made of carbon fiber yarns as a raw material for a porous electrode in an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of the fabric.
FIG. 3 is a plan view of two carbon fiber sheets as raw materials for a porous electrode in another embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a plan view showing a state in which the two sheets are overlapped.
FIG. 5 is a sectional view of the sheet.
FIG. 6 is a cross-sectional view of a sheet in which another carbon fiber is woven into a woven fabric that is a raw material for a porous electrode according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a configuration example of an MEA.
FIG. 8 is a cross-sectional view showing another configuration example of the MEA.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing still another configuration example of the MEA.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing a step of locally imparting hydrophilicity to an electrode in still another embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a cross-sectional view showing a manufacturing process of a porous electrode according to another embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a cross-sectional view of a porous electrode obtained by the same manufacturing process.
FIG. 13 is a cross-sectional view showing a combination example of sheets constituting the same electrode.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing a step of locally imparting hydrophilicity to an electrode in still another embodiment of the present invention.
FIG. 15 is a diagram showing a process of producing a single electrode sheet from a four-layer carbon fiber sheet.
FIG. 16 is a front view of the MEA on the anode side according to another embodiment.
FIG. 17 is a top view of the MEA.
FIG. 18 is a front view of a cathode side separator plate.
FIG. 19 is a rear view of the cathode separator plate.
20 is a cross-sectional view taken along line A-A ′ of FIG. 18;
FIG. 21 is a front view of an anode separator plate.
FIG. 22 is a cross-sectional view of a main part of a fuel cell in an example of the present invention.
FIG. 23 is a cross-sectional view of a main part of a conventional fuel cell.
FIG. 24 shows the bubbler temperature and current density of 200 mA / cm at the anodes of the fuel cells of Examples and Comparative Examples of the present invention.2It is a figure which shows the relationship with the battery voltage in.
FIG. 25 is a graph showing the behavior of the cell voltage accompanying the increase / decrease of the fuel gas in the fuel cells of Examples and Comparative Examples of the present invention.
FIG. 26 is a graph showing the relationship between the output current density of the fuel cells of Examples and Comparative Examples of the present invention and the amount of cooling water required to maintain the cell temperature at 75 ° C.
FIG. 27 is a plan view showing a state in which each layer is exposed from an electrode sheet composed of a plurality of sheets.
FIG. 28 is a plan view showing how water repellency of each layer of the electrode sheet is evaluated.
FIG. 29 is a diagram showing an X-ray diffraction pattern and a water repellency index of each layer of the electrode sheet.
[Explanation of symbols]
32 Hydrogen ion conductive polymer electrolyte membrane
33 Conductive separator plate
34 Gas flow path
35 Carbon fiber sheet
36 Side wall portion made of another carbon fiber
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