JP3852825B2 - 注入同期高周波発振器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高周波発振器を産業上の技術分野とし、特に周波数安定度を高めた注入同期高周波発振器(以下、注入同期発振器とする)に関する。
【0002】
【従来の技術】
(発明の背景)高周波発振器(概ね1〜100GHz)は例えば無線通信装置や光ケーブル伝送装置あるいは測定器の発振源として有用される。このようなものの一つに、高周波の伝送線路に複数の発振用増幅器を接続して発振閉ループを形成したものがある(所謂リング発振器)。
【0003】
(従来技術の一例)第6図はこの種の高周波発振器の概略を説明する模式図である。
高周波発振器は高周波用の伝送線路1と、第1〜第3の発振用増幅器2(abc)からなる。伝送線路1は例えば不平衡モードとしたマイクロストリップラインからなる。マイクロストリップラインは例えば誘電体とした基板3の一主面に環状とした信号線4を、他主面に図示しない接地導体を設けてなる。そして、信号線4と接地導体との間で生ずる電界及びこれによる磁界によって伝送線路を形成し、高周波(電磁波)が伝播する。そして、これに伴い高周波電流が信号線4を進行する。
【0004】
第1〜第3の各発振用増幅器2(abc)は、各入出力側を同方向に一致させて伝送線路1内に接続し、発振閉ループを形成する。このような高周波発振器での発振周波数f0は、発振閉ループの任意の点から見て、各発振用増幅器2(abc)の遅延量(時間)を含めて正帰還(同相での帰還)となる波長λに対応した周波数になる。要するに、発振用増幅器の遅延時間を含む電気的な線路長で基本的に決定される。なお、出力f0は発振用増幅器例えば2aからマイクロストリップラインによって導出される。
【0005】
逆に言えば、発振閉ループを形成する伝送線路の長さ(線路長)は、各発振増幅器2(abc)の遅延量を見込んで希望する発振周波数に対して正帰還となる長さに設定される。但し、各発振用増幅器2(abc)は発振周波数に対して伝播損失も含めて増幅度は1以上である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(従来技術の問題点)しかしながら、上記構成の高周波発振器では、伝送線路1の電気的な線路長で発振周波数が概ね決定されるため、Q(共振先鋭度)が小さくて周波数安定度が低い問題があった。このため、水晶発振器等の安定度の高い信号源5からの同期信号(発振周波数)を高周波f0の例えばf0/3として、発振用増幅器2bの例えば入力側に注入する。そして、第7図に示したように高周波f0の3λごとの位相を揃えて安定度を高める所謂注入同期型としたものがある。
【0007】
しかし、この場合でも、信号源(水晶発振器)5からの同期信号はオーバトーンや逓倍を利用しても現状では500〜600MHzが限度なため、高周波発振器からの発振周波数f0(GHz帯)が高くなるほど、注入周期の間隔が長くなる。したがって、注入同期間内では高周波の位相が揃わずにジッタ(ゆらぎ)等を生じて、安定度が低下する問題があった。
【0008】
(発明の目的)本発明は発振周波数の位相を揃えて安定度を高めた注入同期発振器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、環状の伝送線路内に複数個m(但し、mは2以上の自然数)の発振用増幅器を設けて発振閉ループを形成し、前記発振閉ループの電気的な線路長で発振周波数が決定される高周波発振器において、前記複数個とした各発振用増幅器を含めて次の発振用増幅器までの電気的な線路長を発振周波数の波長λに対してnλ(但し、nは自然数)に設定し、前記複数個の各発振用増幅器間となる前記発振用増幅器を含む各伝送線路の同位相点に前記発振周波数の1/mn(但し、nは自然数)となる同期信号を注入したことを基本的な解決手段とする。
【0010】
【作用】
本発明では、m個とした複数の発振用増幅器を環状の伝送線路内に配置し、各発振用増幅器を含めた次の発振用増幅器までの電気的な線路長をnλとして、複数の発振用増幅器間となる各伝送線路の同位相点に発振周波数f0に対して1/mnとなる同期信号を注入する。すなわち、発振周波数f0に対する逓倍数(発振周波数に対する分周数)αを1/mnとした同期信号を注入する。したがって、例えば発振用増幅器の個数mを同期信号の逓倍数としてf0/m(即ちn=1の場合)とし、同期信号の各注入点間を発振周波数の一波長分とすると次になる。
【0011】
すなわち、この場合(n=1)には、同期信号の各注入点(発振周波数の同位相点)では、同期信号の一周期(m/f0)の間に発振周波数f0の波長λのmλが通過する。したがって、各伝送路の注入点(同位相点)では、発振周波数f0がmλごとに同期信号に引き込まれて位相が揃う。
【0012】
そして、例えば各伝送路における同期信号の各注入点(m箇所)が等間隔(即ち、発振用増幅器を含めた伝送線路の実質的な電気長が同じ)に配置されていれば、各注入点ではそれぞれλ(=2π)ずつ位相がずれて発振周波数に同期信号が注入される。したがって、発振閉ループを高周波が一周する間では、発振周波数の波長λごとに位相を揃えられる。
【0013】
なお、ここでは発振用増幅器の数mと逓倍数αを同じ(m=α、n=1)として説明したが、例えば逓倍数αを2mとすれば、上記の条件の元では発振周波数の位相を2λごとに揃えられる。また、同期信号の注入される各注入点の間隔を発振周波数の2波長分(n=2)とした場合でも、発振周波数の2λごとに位相を揃えられる。以下、本発明の実施例とともにその作用をさらに詳細に説明する。
【0014】
【第1実施例】
第1図は本発明の第1実施例を説明する注入同期発振器の模式的な回路図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
注入同期発振器は、前述したようにマイクロストリップラインからなる環状とした伝送線路1(信号線4)内に発振用増幅器2(abc)を配置し、発振周波数f0が発振用増幅器の遅延時間を含む電気的な線路長で基本的に決定される発振閉ループからなる。
【0015】
そして、この例では遅延時間を同一とした発振用増幅器2(abc)を第1から第3の3個(m=3)として、各発振用増幅器2(abc)の間の線路長を均等にして伝送線路1内に配置される。要するに、発振用増幅器2(abc)を円とした伝送線路1の中心から互いに120度の間隔をもって、幾何学的に均等に配置される。ここでは、発振用増幅器(abc)を含めて次の発振用増幅器(abc)までの電気的な線路長をそれぞれ発振周波数f0の波長分λとし、合計線路長を3λとする。
【0016】
そして、各発振用増幅器2(abc)の例えば入力側となる伝送線路1上には、前述した水晶発振器(信号源5)から3個の電力分配器6(abc)等を経て同期信号を注入(供給)する。但し、各電力分配器6からの同期信号は同相として位相が一致する。同期信号は前述同様に例えば高周波(発振周波数f0)のf0/3とする。要するに、各発振用増幅器2(abc)の間となる同位相点に、発振周波数f0に対する逓倍数α(=mn)を発振用増幅器の個数mと同じ3(n=1)とした同期信号を注入する。
【0017】
このようなものでは、第2図に示したように、第1〜第3の各発振用増幅器2(abc)の同位相点とした入力側に同期信号「同図(d)」が注入されることによって、各発振用増幅器2(abc)の発振出力「同図(abc)」は前述したように発振周波数の3λごとに位相が揃えられる。
【0018】
ここで、時間の進行とともに高周波の伝播を考慮すると、例えば第1発振用増幅器2a(第1発振出力)がt1時に同期して出力されると、高周波信号におけるt1時のA点は第2発振用増幅器2bにはt2時に到達し、第3発振用増幅器2cにはt3時に到達する。そして、第2及び第3の発振用増幅器2(bc)による第2及び第3発振出力も同期信号にt1時に3λごとに同期するので、結局のところ、伝送線路を伝播する高周波はλごとに注入同期されて位相が揃う。このことから、安定度の高い発振周波数を供給できる。
【0019】
【第2実施例】
第3図は本発明の第2実施例を説明する注入同期発振器の模式図である。なお、前実施例と同一部分の説明は省略又は簡略する。
第1実施例では信号源5(水晶発振器)から電力分配器6を経て第1〜第3の各発振用増幅器2(abc)の同位相点となる入力側に同相の同期信号を供給したが、第2実施例では同位相点の間となる逆位相点にも逆相の同期信号を供給する。
【0020】
すなわち、第2実施例では、3個ずつのそれぞれ位相が一致した同相と逆相の出力となる電力分配器6(abc)、7(abc)を信号源5に接続する。電力分配器6(abc)からの同相とした同期信号は、前述のように各発振用増幅器2(abc)の入力側に接続する。そして、電力分配器7(abc)から同相とした同期信号の反転信号である逆相の同期信号5を、各発振用増幅器2(abc)を接続する各伝送線路1の電気的な中間点、即ち同位相点に対する逆位相点に注入する。
【0021】
このような構成であれば、第1〜第3の各発振用増幅器2(abc)の同位相点となる発振用増幅器2(abc)の入力側のみならず、これらの電気的な中間点即ち逆位相点にも同期信号を注入する。そして、電気的な中間点(逆位相点)には逆相の同期信号を注入するので、同位相点をλの点とすれば高周波のλ/2の点でも同期する。そして、これらは各中間点(逆位相点)で、前述同様にλ分ずれて3λごとに同期する。したがって、入力側(同位相点)での同期と合わせてλ/2ごとの同期となる。したがって、第1実施例に比較して発振周波数をさらに安定にする。
【0022】
【第3実施例】
第4図は本発明の第3実施例を説明する注入同期発振器の模式図である。なお、前実施例と同一部分の説明は省略又は簡略する。
前各実施例では、信号源5(水晶発振器)から電力分配器6を経て第1〜第3の各発振用増幅器2(abc)に同期信号を供給したが、第3実施例では信号源5に代えて平面回路からなる平面共振器を適用する。
【0023】
すなわち、第2実施例では、マイクロストリップラインからなる環状とした伝送線路1(信号線4)に第1〜第3の各発振用増幅器2(abc)を設けた高周波発振器と、平面共振器を組み合わせてなる。平面共振器は環状の伝送線路1の内側に設けられ、基板3の一主面に設けた円板状導体8と他主面の接地導体(未図示)とからのマイクロストリップライン型からなる(所謂リング共振器)。
【0024】
この例では、平面共振器の高次モードとなるTM31を適用する。TM31モードは互いに120度の間隔をもって+電位点を、その中間に−電位点を有して、3対の±電位及び接地導体との間でのそれぞれの電界及びこれによる磁界によって生ずる共振モードで、第1〜第3の共振部を形成する。
【0025】
なお、±電位点の各対による各共振部の共振周波数は同一となり、ここでは発振周波数のf0/3に設定される。そして、第1〜第3の各発振用増幅器2(abc)の入力側(同位相点)に第1〜第3の共振部を形成する各+電位点を、各発振用増幅器2(abc)の電気的な中間点(逆位相点)に各−電位点を線路によって接続する。
【0026】
このようなものでは、前述したように各発振用増幅器2(abc)の遅延時間を含む伝送線路1の電気的な線路長によって発振周波数f0は決定される。そして、第1〜第3の各発振用増幅器2(abc)の入力側には第1〜第3の平面共振器の+電位点が接続して共振周波数をf0/3とするので、各発振用増幅器2(abc)は前述同様に3λごとに共振して同期する。すなわち、f0/3となる同期信号を注入されたと等価な効果を奏する。
【0027】
そして、第1実施例と同様に、高周波は時間とともにマイクロストリップラインからなる伝送線路1を伝播するので、各発振用増幅器2(abc)はλ分ずつ位相がずれて共振周波数に同期する。したがって、伝送線路1を一周する間に、高周波はλごとに注入同期されて位相が揃う。
【0028】
さらに、第1〜第3の各共振部の−電位点を各発振用増幅器2(abc)の電気的な中間点(逆位相点)と接続する。すなわち、各発振用増幅器2(abc)の入力側(同位相点)とは位相差を180度有する逆位相点で接続する。したがって、高周波はλ/2ごとに共振周波数に同期するので、第2実施例と同様に発振周波数をさらに安定にする。
【0029】
【他の事項】
上記各実施例では、各間の線路長がλとなる発振用増幅器2(abc)の個数mを3個とし、発振周波数f0に対する逓倍数α(=mn)を3(m=3、n=1)とした同期信号f0/3を用いて、3箇所の同位相点に同期信号を注入し、結果として発振周波数f0の一波長(λ)ごとに同期をとる場合を説明した。しかし、本発明はこれに限らず、同期信号の逓倍数αを発振用増幅器の個数mに対してn倍(但しnは自然数)とし、即ち発振閉ループの特定点における同期信号の一波長に対して発振周波数f0の波長がm個通過させ、各伝送線路におけるそれぞれが等間隔となるm個の同位相点に注入し、結果としてnλごとに同期させてもよい。
【0030】
また、各発振用増幅器2(abc)を含む各伝送線路の間隔は発振周波数f0の一波長分(λ)としたが、これに限らず各間隔を例えばnλとして同期信号を注入して、前述同様にnλごとに同期させてもよい。また、これらの場合、各発振器用増幅器間の各伝送路にも複数の同位相点が生ずるので、複数の同位相点に同期信号を注入することもできる。
【0031】
また、伝送線路はマイクロストリップラインとして共振器を円板状導体8としたが、共振器は例えばドーナッツ状としてもよく、これによる高次波モードTn1を誘起する形状であればよい。そして、伝送線路1はマイクロストリップラインに代えて、例えば第5図に示したようにコプレーナラインとしても形成できる。
【0032】
すなわち、基板3の一主面に環状の信号線4を設けて内外の接地導体9(ab)との電界及びこれによる磁界によって高周波が伝播するコプレーナラインとした伝送線路1を形成する。伝送線路1内には、発振用増幅器2(abc)を前述同様に均等に配置し高周波発振器を形成する。そして、基板3の他主面に接地導体9aと対向する円板状導体8を設けて平面共振器を形成し、ビアホール(例えば3箇所)10によって一主面の信号線1に接続してf0/3の共振周波数を注入同期する。なお、出力は、例えば円板状導体8と疎結合とした出力線11によって得られる。
【0033】
また、高周波発振器は発振用増幅器2(abc)を伝送線路1内に配置して説明したが、例えば遅延制御機能を有するFETからなる複数の増幅素子等を接続して発振閉ループを構成した場合であっても、発振閉ループの同位相点に同期信号を注入することによって適用できる。この場合、各増幅素子を含めて発振閉ループの電気的な線路長を均等に分割する点に同期信号を注入すればよく、本発明の技術的な範囲から除外するものではない。
【0034】
また、同期信号の注入点は各発振用増幅器の入力側としたが、基本的には各発振用増幅器の間となる各伝送線路の同位相点、あるいは、増幅機能を有するトランジスタ回路内で干渉やインピーダンス整合を考慮した適当なノード、さらにはデュアルゲートFETのサブゲート電極等を用いればよい。要するに、増幅素子を含めた各伝送路の同位相点に注入すればよい。
【0035】
また、基板1は単に誘電体としたが、磁性体や半導体であってもよい。そして、これらの場合、例えば図示しない各種の平面回路を形成した複数の基板1を積層して多層構造マイクロ波集積回路とした多機能型の高周波発振器を形成する。あるいは、集積回路や機能回路を含む半導体素子及び受動素子等の回路素子が表面上に形成された半導体上に、前述した各平面回路を搭載して例えばビアホールによって接続して、所謂3次元MMICを形成してもよい。これらの場合、大幅な小型化を達成する。
【0036】
また、同期信号は発振閉ループの同位相点に同相の、あるいは逆位相点に逆相の同期信号を注入したが、換言すれば発振閉ループの発振用増幅器間となる各伝送線路の各点に対して各同期信号の位相を制御してやれば、各伝送線路のいずれの点であったとしもλごとの制御を可能にする。
【0037】
例えば発振用増幅器2が3個(abc)で各伝送線路が一波長とした実施例の場合、例えば第1と第2の発振用増幅器2(ab)間となる第1伝送線路と、第2と第3の発振用増幅器2(bc)間となる第2伝送線路との間でθ度ずれた点に注入する場合、同期信号がθ度ずれていれば、同様に一波長分ずれて同期するので一λずつの同期を得ることができる。
【0038】
また、発振用増幅器の間各伝送路はnλとしたが、例えば発振閉ループの一周をnλとして各伝送線路をλ/2の奇数倍としても、適用できる。すなわち、例えば発振用増幅器を4個として各伝送線路を0.5λとすると、発振閉ループは2λになるので正帰還となる。そして、対向する一組の伝送線路には同位相点に同相の同期信号を、他組の伝送線路線には同位相点に対する逆位相点に同相に対する逆相の同相信号を注入したとしてもよい。この場合、λ/2ごとの同期を得る。
【0039】
このように、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で上記以外を含む種々の変形が可能であり、要するに発振用増幅器間あるいは増幅器(素子)内の同位相点に同期信号を注入して高周波の進行による位相ずれを利用して発振周波数の位相を制御したものは本発明の技術的な範囲に属する。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、m個(mは2以上の自然数)とした各発振用増幅器の間となる発振器用増幅器を含む各伝送路に対して、各伝送線路間での同位相点に発振周波数f0の1/mn(nは自然数)となる同期信号を注入したので、発振周波数の位相を揃えて安定度を高めた注入同期発振器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を説明する注入同期発振器の模式的な回路図である。
【図2】本発明の第1実施例の作用を説明する周波数波形図である。
【図3】本発明の第2実施例を説明する注入同期発振器の模式的な回路図である。
【図4】本発明の第3実施例を説明する注入同期発振器の模式的な回路図である。
【図5】本発明の他の例を説明する注入同期発振器の模式的な回路図で、同図(a)は平面図、同図(b)はA−A断面図である。
【図6】従来例を説明する注入同期発振器の模式的な回路図である。
【図7】従来例の問題点を説明する周波数波形図である。
【符号の説明】
1 伝送線路、2 発振用増幅器、3 基板、4 信号線、5 同期信号源、6、7 電力分配器、8 円板状導体(共振器)、9 接地導体、10 ビアホール、11 出力線.
Claims (8)
- 環状の伝送線路内に複数個m(但し、mは2以上の自然数)の発振用増幅器を設けて発振閉ループを形成し、前記発振閉ループの電気的な線路長で発振周波数が決定される高周波発振器において、前記複数個とした各発振用増幅器を含めて次の発振用増幅器までの電気的な線路長を発振周波数の波長λに対してnλ(但し、nは自然数)に設定し、前記複数個の各発振用増幅器間となる前記発振用増幅器を含む各伝送線路の同位相点に前記発振周波数の1/mn(但し、nは自然数)となる同期信号を注入したことを特徴とする注入同期高周波発振器。
- 前記同位相点の中間となる逆位相点に前記同期信号の反転信号を注入した請求項1の注入同期高周波発振器。
- 前記複数の同位相点及び逆位相点に注入される複数の同期信号はそれぞれ同相である請求項1又は2の注入同期高周波発振器。
- 前記同位相点及び前記逆位相点はそれぞれ幾何学的に均等な位置である請求項1の注入同期高周波発振器。
- 前記同期信号は発振信号源から供給された請求項1の注入同期高周波発振器。
- 前記同期信号源は対をなす複数の±電位点間で生ずる複数の共振部を有する高次モードの平面共振器からなり、前記+電位点を前記伝送線路の同位相点に接続した請求項1の注入同期高周波発振器。
- 前記−電位点を前記伝送線路の同位相点と電気的に中間点となる逆位相点に接続した請求項6の注入同期高周波発振器。
- 前記平面共振回路はマイクロストリップライン又はコプレーナラインからなり、前記共振モードは高次モードである請求項6又は7の注入同期高周波発振器。
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