JP3851860B2 - 放熱効果の良好なヒートシンク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷却効率が低下しないヒートシンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
ファンにより強制的にフィンを空冷するケースでは、半導体素子を冷却するヒートシンクは、放熱面積が大きいほど放熱効果があがるので、単位面積あたりのフィンの数は多いほどよく、そうすると、フィンの数を増やすためにフィン間はできるだけ狭い方がよい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ファンにより強制的にフィンを空冷するケースでは、塵や埃の多い場所においては、図14(図10の端部拡大図である)に示すように、徐々にフィン先端に塵や埃がたまり、目詰まりの原因となる。目詰まりを起こせば、空冷効果が減殺され、放熱特性が悪化する。このような目詰まりは、フィン間の間隔が狭ければ狭いほど起きやすくなるので、塵や埃の多い場所で使われるフィンにおいては、その目詰まりによる放熱効果の低下を考慮して、最少の間隔が設定されている。
【0004】
すなわち、従来は、フィン間の目詰まりを防止する観点から、フィン間の間隔を狭くすることに制約が課されており、フィン間の間隔を狭くすることでフィンの数を増やし、それによって放熱効果を向上させることに限界があった。
【0005】
この発明は、従来技術の以上のような問題に鑑み創案されたもので、フィン間隔を従来のものより狭くしても目詰まりが生じにくくさせることにより、フィンの数を増加させることができ、それによって、放熱特性を向上させることのできるヒートシンクを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】
このため、この発明に係るヒートシンクは、1枚の金属板を加工してコルゲートフィンを形成させ、該コルゲートフィンを基板上に接合させて、列設状のフィンが形成されるヒートシンクにおいて、前記1枚の金属板の一端または両端を任意に切り欠くことにより、その金属板を何重かに折り込んでコルゲートフィンを形成し、該コルゲートフィンを基板上に接合させた際、隣り合うフィン端部を結んだ線が、平面視で、フィン長手方向に沿った線に直交する直線とならないように、フィン端部を不揃いに列設させたことを特徴とする。
【0007】
ここで、隣り合うフィン端部におけるフィンというのは、基板から立ち上がる側板部分を指すものとする。
【0008】
また、前記端部を不揃いに列設させるのは、すべての隣り合うフィン相互である必要はなく、一部のフィン相互であっても良い。また、フィンの一端部側が不揃いであっても、両端部側とも不揃いであってもいずれでも良い。
【0009】
【作用】
図9及び図10を用いて作用を説明する。図9は本発明の一形態例を、図10は従来構造をそれぞれ示し、いずれの図においても、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【0010】
図10に示す従来のヒートシンク2は、列設されるフィン間隔がAで示されているが、この間隔Aは、それより狭くなると目詰まりによって空気の流れが完全に遮断されてしまう限界の間隔を想定している。一方、図9に示す本発明の形態例は、隣り合うフィン端部を結んだ線がジグザグ状に形成されている構造である。すなわち、平面視で、隣り合うフィン端部を結んだ線が、フィン長手方向に沿った線に直交する直線とならないように、フィン端部が不揃いに形成されている。列設されるフィン間隔は、図10と同様にAであるが、隣り合うフィン端部(この例では一方側のみ)のどちらかが内側に入り込んでいるので、隣り合うフィン端部の間隔はAより広いBとなる。すなわち、換言すれば、隣り合うフィン端部の間隔をAに設定すれば、目詰まりを気にすることなく、図9に示すように、フィン自体の間隔を、従来限界値であったミニマムのAより短くすることができ、図10と同じ幅のヒートシンクを製造するのであれば、列設するフィンの数をより多くすることが可能となる。このため、本発明の構造によれば、従来構造より、フィンの数をより多くして放熱特性をより向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の具体的実施形態例を図面に基づき説明する。なお、以下の形態例はあくまで一例であり、本発明が本形態例に限定されるものでないことは当然である。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
図1は本形態例を示し、同図(a)が正面図、(b)が平面図である。このヒートシンク130は、フィン131と基板132とが別個に形成されるものではあるが、図4に示すような1枚の金属板133を何重かに折り込むことで列設状のフィン131が1度に形成される形態であり、いわゆるコルゲート状フィンからなる形態である。図4に示すように、折り込む前の展開状態の金属板133においては、フィン一端側となる端面133aは直線状となるが、他端側となる端面133bは、隣り合うフィンのうち一方側端部が短くなるように、任意に切り欠き工程がなされている。これにより、折り込んだ後は、図1に示すように、フィン131の一端側の端部を結んだ線が、平面視でジグザグとなっている。すなわち、隣り合うフィン端部を結んだ線が、平面視で、フィン長手方向に沿った線に直交する直線とならないように、フィン端部相互が不揃いに列設されている。なお、この形態例のフィン131と基板132との接合は、接着剤、ろう付等により行われる。同じ形態でも、かしめによりフィンと基板とが接合される場合は、図3に示すように、基板142にフィン141をかしめるための溝が形成されることになる。
【0018】
本形態例のように、フィン端部相互が不揃いに列設されるヒートシンクとして、アルミ材等を押し出し型により形成させる形態も考えられるが、その場合は、押出型からの制約で形成させるフィン間の間隔を狭くすることに限界が生じる。しかし本形態例においては、そのような押出型からの制約がないので、フィン間隔を押し出し型の形態より狭くすることができるものとなっている。また、独立したフィンを1枚ずつ基板上に接合する形態も考えられるが、その形態と比較しても本形態例のほうがフィン間隔をより狭くすることが可能となっている。すなわち、これを図2を用いて説明すると、図示のような1枚1枚フィン10が独立した形態であると、フィン間隔が狭くなるほど、フィンの傾きによる隣接フィン相互の接触の可能性が大きくなる。フィン傾きによる接触部は、目詰まりの原因となり(図中X部)、放熱効果の低下に繋がる(特に目詰まり部Xを形成するフィン傾斜角が鋭角となるので目詰まり範囲も広くなる)。このため、これら形態にあっては、フィン10の傾きによる目詰まりを考慮する必要から、フィン間の間隔を狭くするには、やはり一定の制約が課されることになる。これに対して、本形態例のようなコルゲートフィンは、上板部分(図1中Y部分)がフィン相互を支えあっているので、フィン相互が傾くことによる目詰まりのおそれがまったくない。つまり、フィン相互の傾きによる目詰まりからの制約がないため、本形態例のほうがフィン間の間隔をより狭くすることができる。それに加えて、図2の形態例ではフィン121の位置決め等の工程が必要であったが、本形態例のコルゲート状フィン131を用いれば、そのような工程が不要となり、製造工程上も好ましい形態になっている。なお、本形態例のコルゲートフィンは、上板部分Yの分だけ放熱面積が拡がることにもなり、図2の形態例よりも放熱特性が向上するものとなっている。
【0019】
なお、コルゲート状フィンの場合であっても、展開状態における切り込みを変化させれば、フィンの形状が種々変更できることになる。その一例を図5乃至図8において示す。図5乃至図8に示す各形態は、フィン一端側bのみジグザグ状となるが、図8に示す形態は両端側a,bともジグザグ状となる。
【0020】
【実施例】
本発明の構造について、一定の条件のもと、従来構造と比較しながら、放熱特性及び構造上の特性を検討した。本発明の実施例は、図9に示す構造を基本とするがフィン端部は図11に示すとおりである。一方、従来構造は、図10を示す構造を基本とするがフィン端部は図12に示すとおりである。なお、以下の実施例のうち、放熱特性に関する実施例1のデータ(表2及び図13に示すグラフ)は、シミュレーションプログラムを用いたコンピュータによる計算値である。
【0021】
実施例1:図11に示すように、フィン先端部の間隔Bを3.2mmに設定した場合(一般的に塵や埃の多い場所で使われるヒートシンクの最少フィン間隔として3.2mmが適用される場合が多い)の本発明の一形態例の放熱特性を検討した。仕様の詳細は下記の表1に示すとおりである。図示のように、隣り合う一方のフィン先端が内側に入り込んでおり、フィン先端間隔Bを3.2mmに設定すると、フィン自体の間隔A’は2.26mmで済み、図12に示す従来のミニマム間隔Aより大幅に狭くすることが可能となっている。このため、本実施例1において列設されるフィン枚数は40枚と、従来品の30枚と比べて大幅に増加させることができている。
【0022】
【表1】
【0023】
この実施例1と従来品との具体的放熱特性を検討した。従来品の仕様は、上記表1のとおりである。風速が0.5〜5m/sの範囲の所定段階における両者の熱抵抗(K/W)をシミュレートして計算した。下記表2及び図13のグラフに計算値を示す。いずれの風速においても、実施例1の放熱特性が従来品より向上しており、平均で約1.3倍の向上が見られた。
【0024】
【表2】
【0025】
実施例2:上記表2に示す、従来品と同じ放熱特性を示す実施例1の仕様を計算して調べた。フィン長、フィン高さ、フィン肉厚、フィン枚数については条件を一致させるものとすると、下記表3に示すように、ヒートシンク幅は従来品が108.4mmなのに対し、実施例2では80.2mmとなり、26%も体積が小さくなる。すなわち、同一放熱特性の場合であれば、包絡体積を格段に低減させて、ヒートシンクのコンパクト化が図れることが理解できる。
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係るヒートシンクによれば、フィン間隔を従来のものより狭くしても、目詰まりが生じるおそれが減少し、そのため従来のものよりフィンの数を増加させることができるので、放熱特性をより向上させることができる。また、従来と同じ放熱特性でよいのであれば、ヒートシンク全体の幅を小さくすることができるので、従来よりコンパクトな構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本形態例を示し、同図(a)が正面図、(b)が平面図である。
【図2】 フィンが1枚1枚独立したフィン形態の場合の目詰まり状況を示した説明図である。
【図3】 本形態例において接合形態をかしめとした変更例であり、同図(a)が正面図、(b)が平面図である。
【図4】 本形態例に用いられるコルゲートフィンの展開例の説明図である。
【図5】 他のコルゲートフィンの展開例の説明図である。
【図6】 他のコルゲートフィンの展開例の説明図である。
【図7】 他のコルゲートフィンの展開例の説明図である。
【図8】 他のコルゲートフィンの展開例の説明図である。
【図9】 本発明の作用を説明するための一形態例を示し、同図(a)が正面図、(b)が平面図である。
【図10】 従来構造を示し、同図(a)が正面図、(b)が平面図である。
【図11】 実施例1のヒートシンクのフィン端部の拡大図である。
【図12】 実施例1の比較のための従来構造のフィン端部の拡大図である。
【図13】 実施例1の放熱特性の結果を示したグラフである。
【図14】 従来構造のヒートシンクの目詰まり状態を示すフィン端部の拡大図である。(a)は目詰まりがあるがまだ空気の流れがある状態、(b)は完全な目詰まりで空気の流れが遮断された状態をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1,2,130,140 ヒートシンク
131,141 フィン
132,142 基板
133 金属板
Claims (1)
- 1枚の金属板を加工してコルゲートフィンを形成させ、該コルゲートフィンを基板上に接合させて、列設状のフィンが形成されるヒートシンクにおいて、
前記1枚の金属板の一端または両端を任意に切り欠くことにより、
その金属板を何重かに折り込んでコルゲートフィンを形成し、該コルゲートフィンを基板上に接合させた際、隣り合うフィン端部を結んだ線が、平面視で、フィン長手方向に沿った線に直交する直線とならないように、
フィン端部を不揃いに列設させたことを特徴とする放熱効果の良好なヒートシンク。
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