JP3850736B2 - 無線信号を利用して伝送される情報を判定する装置およびその方法 - Google Patents

無線信号を利用して伝送される情報を判定する装置およびその方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線信号を利用して伝送される情報を判定する装置および方法に係わり、特に、移動通信システムにおいて基地局から通知される情報を判定する装置および方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、移動通信システムにおいて通信を開始する際の手順として幾つかの方法が提案または開発されている。例えば、IMT−2000(InternationalMobile Telecommunication 2000 )のW−CDMA(Wideband CDMA )では、ランダムアクセス制御方式が採用されている。
【0003】
ランダムアクセス制御方式では、基地局からその基地局の通信エリア内の各移動端末に対して報知情報が放送される。そして、この報知情報を受信した移動端末は、通信を開始したいときは、その基地局に対して接続要求を送信する。ここで、この接続要求は、「シグネチャ(signature )」と呼ばれる所定ビット長の端末識別子を含んでいる。また、送信すべき「シグネチャ」は、予め決められている複数のコードの中から当該移動端末によりランダムに選択され、その送信タイミングは、予め決められている複数の候補タイミングの中から当該移動端末によりランダムに選択される。
【0004】
基地局は、「シグネチャ」を含む接続要求を受信すると、要求された通信を許可するか否かを判断し、その判断結果を移動端末に通知する。このとき、判断結果は、AICH(AcquisitionIndicator Channel )と呼ばれるチャネルを利用して移動端末に通知される。具体的には、基地局は、要求された通信を許可する場合は、AICH内の所定のスロット(以下、「通知スロット」と呼ぶ。)を利用して、受信した「シグネチャ」をそのまま移動端末へ返送する。一方、要求された通信を拒絶する場合は、上記通知スロットを無信号状態とする。
【0005】
移動端末は、AICHを復調し、通知スロットに「シグネチャ」が設定されているか否かを判定する。そして、AICHの通知スロットに「シグネチャ」が設定されていれば、移動端末は、要求した通信が許可されたものと判定し、通信を開始する。一方、「シグネチャ」が存在しなければ、移動端末は、要求した通信が拒絶されたものと判定し、後続する処理を停止する。
【0006】
上記判定手順は、AICHの通知スロットに格納されているコードに「シグネチャ」を乗算する処理、その乗算結果を積分する処理、及びその積分値に基づいて通信が許可されたか否かを判定する処理を含む。ここで、通信が許可されたときは、上記積分値は、受信信号の電力または振幅に対応する「所定値Sc 」になる。一方、通信が拒絶されたときは、上記積分値は「0」になる。そして、移動端末は、この積分値に基づいて通信が許可されたか否かを検出する。
【0007】
ところで、位相変調を利用した無線通信システムでは、情報は、一般に、位相平面上の所定の信号点を利用して伝送される。そして、受信装置は、受信波の信号点を検出することによりその情報を再生する。
【0008】
しかし、位相平面上における信号点の位置は、雑音により揺らぐ。このため、受信装置において検出される信号点の位置は、送信装置において設定された信号点の位置に対してランダムに揺らぐことになり、ガウス分布に従う。そして、受信信号の信号点の位置がガウス分布に従うと、上記判定処理における積分値もガウス分布に従うことになる。このため、要求した通信が許可されたときは、上記積分値は、図23(a) に示すように、「Sc 」を中心としたガウス分布になる。すなわち、要求した通信が許可されたときは、上記積分値は、「Sc」になる確率が最も高いが、「Ls 」〜「Hs 」の範囲内の任意の値をとることができる。一方、要求した通信が拒絶されたきは、上記積分値は、ゼロを中心としたガウス分布になる。すなわち、要求した通信が拒絶されたきは、上記積分値は、ゼロになる確率が最も高いが、「Lo」〜「Ho 」の範囲内の任意の値をとることができる。
【0009】
従って、移動端末は、図23(a) に示すように、算出した積分値と所定の閾値とを比較することにより、要求した通信が許可されたか否かを判定することができる。具体的には、移動端末は、上記積分値が閾値よりも大きければ、要求した通信が許可されたと判定する。一方、上記積分値が閾値よりも小さければ、要求した通信が拒絶されたと判定する。
【0010】
ところが、基地局と移動端末との間の通信環境が悪く、雑音が大きいと、図23(b) に示すように、上記積分値の分布が広がり、それらが互いに重なり合うことになる。また、基地局と移動端末との間の距離が大きく、受信電力が小さいときは、図23(c)に示すように、通信が許可されたときの積分値が小さくなるので、上記積分値の分布が互いに重なり合うことになる。したがって、要求した通信が許可されたのか否かを判断するための閾値が適切に設定されていないと、移動端末は、基地局により通信が許可されたにもかかわらず、それが拒絶されたものと判断してしまったり、基地局により通信が拒絶されたにもかかわらず、それが許可されたものと判断してしまうことがある。
【0011】
例えば、図24(a) に示す分布が得られる通信環境において、閾値TH1が設定されたものとする。この場合、もし、要求した通信が拒絶されたにもかかわらず、算出された積分値が閾値TH1よりも大きかったとすると、「通信が許可された」と判定されてしまう。このとき、この移動端末は、要求した通信が拒絶されたにもかかわらず、その通信が許可されたものとみなして対応する処理を実行してしまう。そして、この処理によりこの移動端末から送信される無線信号は、他のチャネルに対する干渉信号となってしまう。なお、以下では、要求した通信が拒絶されたにもかかわらず「通信が許可された」と判定されてしまうことを、「誤検出」と呼ぶことにする。また、要求した通信が拒絶されたにもかかわらず「通信が許可された」と判定されてしまう確率を、「誤検出確率」と呼ぶことにする。ここで、この誤検出確率は、図24(a)においては、ガウス分布曲線により囲まれる面積に対する斜線領域の面積の比率により表される。
【0012】
或いは、図24(b) に示す分布が得られる通信環境において、閾値TH2が設定されたものとする。この場合、もし、要求した通信が許可されたにもかかわらず、算出された積分値が閾値TH2よりも小さかったとすると、「通信が拒絶された」と判定されてしまう。このとき、移動端末は、要求した通信が許可されたにもかかわらずその通信が拒絶されたものとみなして、対応する処理を停止してしまう。すなわち、本来であれば基地局に接続できたにもかかわらず、そのチャンスを自ら捨ててしまうことになる。なお、以下では、要求した通信が許可されたにもかかわらず「通信が拒絶された」と判定されてしまうことを「検出もれ」と呼ぶことにする。また、要求した通信が許可されたにもかかわらず「通信が拒絶された」と判断されてしまう確率を、「検出もれ確率」と呼ぶことにする。ここで、検出もれ確率は、図24(b)においては、ガウス分布曲線により囲まれる面積に対する斜線領域の面積の比率により表される。一方、要求した通信が許可されたときに「通信が許可された」と正しく判定される確率を、「正検出確率」と呼ぶことにする。ここで、正検出確率は、「1−検出もれ確率」により表される。
【0013】
既存のシステムにおいては、要求した通信が許可されたか否かを判定するための閾値は、一義的ではないが、上述した誤検出確率が一定の値に保持されるように設定されている。具体的には、上記閾値として、受信信号の分散の平方根に比例する値が使用されていると考えられる。そして、この閾値により、許可されない通信が誤って開始されてしまう確率が、所定値以下に抑えられている。なお、上記閾値については、たとえば、TSG-RANWorking Group 4(Radio)のR4-010593 "Correction of AICHperformance"に記載されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のようにして閾値が決定されると、以下の問題が生じる。
(1)通信環境が良好なときは、要求した通信が許可されたときの積分値の分布と、それが拒絶されたときの積分値の分布とは、互いに重なり合わないか、重なり合ったとしても僅かである。したがって、この場合、図23(a) に示すようにして適切に閾値が設定されれば、誤検出確率および検出もれ確率は、共にゼロまたは実質的にゼロにすることができる。しかし、誤検出確率が一定の値に保持されるような閾値が設定されると、誤検出を回避できるにもかかわらず、一定の割合で誤検出の発生を招いてしまう。
【0015】
(2)通信環境が良好でないときは、要求した通信が許可されたときの積分値の分布と、それが拒絶されたときの積分値の分布とは、互いに大きく重なり合うことになる。この場合、誤検出確率を一定の値に保持しようとすると、その分だけ検出もれ確率が高くなってしまう。すなわち、通信の開始が許可されているにもかかわらず、基地局と接続する機会を失ってしまうケースが増加する。
【0016】
(3)受信信号の分散が正確に算出されないと、誤検出確率が劣化することがある。ここで、誤検出が発生すると、基地局により許可されていない通信が開始されることがある。よって、この場合、通信中のパスにおいて雑音が増加することになる。
【0017】
このように、従来のシステムでは、要求した通信が許可されたのか否かを判定するための閾値は、必ずしも最適な方法で決定されていなかった。このため、通信が許可されているにもかかわらず基地局に接続できないケース、あるいは通信が許可されていないにもかかわらず通信を開始しまうケースが発生していた。
【0018】
なお、この問題は、AICHに限定されるものではなく、基地局から移動端末へ伝送される他の制御信号についても同様に起こり得る。
本発明の目的は、移動通信システムにおいて伝送される制御信号の判定誤りを減少させることである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の信号判定装置は、第1の無線通信装置から第2の無線通信装置へ無線信号が伝送される移動通信システムにおいて、上記無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する。そして、この信号判定装置は、受信した無線信号を復調する復調手段と、上記無線信号の電圧の分散を算出し、その算出された分散に基づいて予め決められた所定の誤検出確率を保証する第1の閾値を生成する第1の閾値生成手段と、上記無線信号の受信電力または受信振幅に基づいて、上記第1の情報を伝搬する信号の電圧の中心値と上記第2の情報を伝搬する信号の電圧の中心値との差を推定し、その推定値に基づいて予め決められた所定の検出もれ確率を保証する第2の閾値を生成する第2の閾値生成手段と、通信環境に基づいて、上記第1の閾値生成手段により得られた第1の閾値および上記第2の閾値生成手段により得られた第2の閾値の中から、使用すべき閾値を1つ選択する選択手段と、上記復調手段の出力と上記選択手段により選択された閾値との比較結果に基づいて、上記制御情報が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する判定手段と、を有する。
【0020】
上記信号判定装置においては、無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定するための閾値が、通信環境に基づいて決まる規則に従って生成される。したがって、通信環境が変わった場合であっても、無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかが正しく判定される。
【0021】
上記無線信号がパイロット信号および上記第1の情報又は第2の情報を表す通知信号を含む場合は、上記閾値生成手段は、上記パイロット信号の受信電力または受信振幅に基づいて上記通知信号の受信電力または受信振幅を推定し、その推定値を利用して上記第2の規則の閾値を生成するようにしてもよい。この場合、上記閾値は、無線信号の分散を算出することなく決定される。したがって、算出された分散の不正確さに起因する判定誤りが抑えられる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、移動通信システムにおいて通信を開始する際の手順に係わる。そして、以下の実施形態では、移動通信システムにおいて通信を開始する際の手順として、IMT−2000のW−CDMAにおいて採用されているランダムアクセス制御方式が使用されるものとする。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係わる移動通信システムを示す図である。図1において、基地局1は、通信エリア内の移動端末との間で無線信号を送受信する機能を備える。また、基地局1は、通信エリア内の各移動端末に対して、定期的に報知情報を放送する。一方、各移動端末(MS:MobileStation)2は、それぞれ、基地局1との間で無線信号を送受信する機能を備える。そして、移動端末2は、他の端末と通信する際には、基地局1を介してデータを送受信する。
【0024】
移動端末2は、他の端末と通信をする場合には、まず、基地局1に対して接続要求を送信する。基地局1は、接続要求を受信すると、要求された通信を開始できるか否かを判断し、その判断結果を移動端末2に返送する。そして、移動端末2は、基地局1により通信の開始が許可された場合は、通信を開始する(あるいは、通信の開始を要求する手順の中の次の処理に進む)。
【0025】
図2は、移動端末2のブロック図である。制御部11は、他の端末との通信を開始するときは、接続要求を生成する。そして、この接続要求は、変調器12により変調されて基地局1へ送信される。また、基地局1からの通知(接続要求に対応する通知)は、復調器13により復調された後、判定器14に送られる。そして、判定器14は、復調信号に基づいて通信の開始が許可されたか否かを判定し、その結果を制御部11へ通知する。
【0026】
基地局1により通信の開始が許可されたときは、他の端末へ送信すべきデータは、符号器15により符号化され、さらに変調器12により変調された後、基地局1へ送信される。また、基地局1から無線信号を受信すると、その信号は復調器13により復調され、さらに復号器16により復号化された後に制御部11に渡される。なお、基地局1により通信の開始が許可されなかったときは、後続する処理を中止または保留する。
【0027】
上記構成の移動端末において、本発明は、特に、判定器14の構成および動作に係わる。
次に、IMT−2000のリリース4におけるランダムアクセス制御方式について説明する。IMT−2000のリリース4では、ランダムアクセス制御に係わる制御チャネルとして、RACH(RandomAccess Channel )およびAICH(Acquisition Indicator Channel )が規定されている。ここで、RACHは、移動端末2から基地局1へ接続要求を送信するための制御チャネルであり、プリアンブルパート及びメッセージパートから構成されている。一方、AICHは、基地局1から移動端末2へ許可通知を送信するための制御チャネルである。
【0028】
RACHおよびAICHは、15アクセススロットを周期として構成されており、各アクセススロットは、20シンボルから構成されている。そして、15アクセススロットの中の所定のアクセススロットのうちの16シンボルが、接続要求または許可通知のために使用される。
【0029】
基地局1は、図3に示すように、通信エリア内の各移動端末2(2a〜2c)に対して、定期的に報知情報を放送する。そして、この報知情報を受信した移動端末2は、通信を開始したいときは、RACHを利用して基地局1へ接続要求を送信する。図3では、移動端末2aが接続要求を送信している。
【0030】
接続要求は、「シグネチャ(signature )」と呼ばれる端末識別子を含んでいる。ここで、「シグネチャ」は、16ビットのWaish-Hadamard直交コードにより実現されている。そして、移動端末2は、報知情報により制限されている範囲内において、16通りの直交コードの中から任意のコードをランダムに選択し、その選択したコードを「シグネチャ」として基地局1へ送信する。このとき「シグネチャ」は、図4(a)に示すように、移動端末2によりランダムに選択された任意のアクセススロットを利用して送信される。
【0031】
基地局1は、移動端末2から「シグネチャ」を含む接続要求を受信すると、要求された通信を許可するか否かを判断する。このとき、基地局1は、例えば、未使用チャネルの数に基づいて要求された通信を許可するか否かを判断する。そして、基地局1は、要求された通信を許可する場合は、図4(b) に示すように、移動端末2から受信した「シグネチャ」を、AICHを利用してそのまま移動端末2に返送する。なお、AICH内で「シグネチャ」が設定されるスロット(通知スロット)は、RACH内で「シグネチャ」が設定されていた位置に対応して決められる。
【0032】
一方、要求された通信を許可しない場合は、図4(c) に示すように、ACIHの通知スロットは無信号状態にされる。なお、移動端末2に対して「待機」を通知する場合は、図4(d)に示すように、AICHの通知スロットには、「逆符号のシグネチャ」が設定される。ここで、「逆符号のシグネチャ」とは、「シグネチャ」を構成する各ビット又は各シンボルの符号がそれぞれ反転させられたコードを意味する。
【0033】
基地局1は、QPSK方式に従って、位相平面上の所定の信号点を利用して移動端末2へ情報を伝送する。この実施形態では、基地局1からAICHを介して移動端末2へ情報を伝送するために、3つの信号点(点A、点B、原点)が利用される。具体的には、例えば、「0」を伝送する場合には信号点Aが使用され、「1」を伝送する場合には信号点Bが使用される。したがって、基地局1から移動端末2へ「シグネチャ(又は、逆符号のシグネチャ)」が返送されるときは、これらの信号点A、Bが利用される。すなわち、例えば、伝送すべき「シグネチャ」の先頭ビットが「0」であり、2ビット目が「1」であったとすると、まず信号点Aに対応する変調信号が1シンボル時間だけ送信され、続いて、信号点Bに対応する変調信号が1シンボル時間だけ送信される。なお、「無信号状態」は位相平面上の原点に相当する。
【0034】
信号点AのI成分およびQ成分は、互いに同じである。すなわち、Ia =Qa である。したがって、あるシンボルが信号点Aに配置されると、そのシンボルを伝送する信号の位相ψは、「45度」になり、また、その信号の送信電力は、原点から信号点Aまでの距離の二乗に比例する。同様に、信号点BのI成分およびQ成分も、互いに同じである。すなわち、Ib=Qb である。そして、信号点Aおよび信号点Bは、原点を基準点として対称位置に配置されている。すなわち、「Ib=−Ia 」および「Qb =−Qa」である。したがって、あるシンボルが信号点Bに配置されると、そのシンボルを伝送する信号の位相ψは、「45+180度」になり、また、その信号の送信電力は、原点から信号点Bまでの距離の二乗に比例する。ここで、原点から信号点Aまでの距離と、原点から信号点Bまでの距離は互いに同じである。よって、信号点A、Bを利用して情報が伝送されているときの無線信号の電力または振幅は、基本的に、一定である。
【0035】
図6は、基地局1から移動端末2へ伝送される無線信号を示す図である。基地局1から移動端末2へAICHを介して「シグネチャ(または、逆符号のシグネチャ)」が伝送されるときは、図6(a) に示すように、無線信号の振幅は、図5に示した位相平面上の原点から対応する信号点までの距離に比例する。一方、AICHが無信号状態のときは、図6(b)に示すように、受信信号の振幅はゼロになる。
【0036】
接続要求を送信した移動端末2は、基地局1からAICHを介して受信する無線信号を復調する。そして、その復調信号に基づいて、要求した通信が許可されたのか否かを検出する。
【0037】
図7は、AICHを復調して解析する機能を提供する回路部分のブロック図である。なお、この回路部分は、主に、図2に示した復調器13および判定器14により実現される。
【0038】
シグネチャ選択部21は、予め用意されている16個の直交コードの中の1つを選択し、それを「シグネチャ」として送信回路22へ送る。そして、送信回路22は、シグネチャ選択部21により選択された「シグネチャ」を含む接続要求を基地局1へ送信する。このとき、この「シグネチャ」は、シグネチャ保持部23に保持される。なお、シグネチャ選択部21は、例えば、図2に示した制御部11の中に設けられている。また、送信回路22は、図2に示した変調器12を含む。
【0039】
基地局1は、上述したように、要求された通信を許可できるか否かを判断し、その結果をAICHを利用して移動端末2へ通知する。このとき、通信を許可するときは、「シグネチャ」がそのまま返送され、通信を拒絶するときは、「無信号状態」が返送され、通信の開始を保留するときは、「逆符号のシグネチャ」が返送される。
【0040】
復調器13は、AICHを復調する。具体的には、復調器13は、受信波の振幅および位相をモニタすることにより、AICHの通知スロットを利用して伝送される各シンボルについてそのI成分およびQ成分を検出する。乗算器24は、復調器13により検出された各シンボル毎のI成分およびQ成分に対して、シグネチャ保持部23に保持されている「シグネチャ」の対応するビットをそれぞれ乗算する。
【0041】
電圧算出部25は、乗算器24から出力されるシンボル毎のI成分およびQ成分に基づいて、それぞれその電圧を算出する。積分器26は、電圧算出部25により算出された各シンボル毎の電圧を累積的に加算する。
【0042】
閾値生成部27は、通信環境等に基づいて、積分器26の出力を判定するための閾値を生成する。比較部28は、積分器26の出力と閾値生成部27により生成された閾値とを比較し、その結果を出力する。なお、比較部28の出力は、AICHの判定結果であって、要求した通信が基地局1により許可されたか否かを表す。
【0043】
具体例を示す。以下では、説明を簡単にするために、「シグネチャ」のデータ長が4ビットであるものとする。そして、移動端末2は、「シグネチャ」として「0101」を選択し、そのシグネチャを含む接続要求を基地局1へ送信したものとする。
(1)通信が許可された場合
この場合、基地局1は、接続要求として受信した「シグネチャ=0101」をそのまま移動端末2へ返送する。ここで、図5を参照しながら説明したように、「0」は信号点Aに配置され、「1」は信号点Bに配置される。従って、「シグネチャ=0101」を移動端末2へ返送するときは、AICHの通知スロットの第1、第2、第3、第4シンボルは、それぞれ信号点A、信号点B、信号点A、信号点Bに配置される。
【0044】
復調器13は、AICHを復調することにより、通知スロットの第1〜第4シンボルのI成分およびQ成分をそれぞれ検出する。ここでは、第1〜第4シンボルについて、図8に示す結果が得られたものとする。但し、伝送路上での位相回転は、公知の技術により補正されているものとする。なお、I1 、I3 、Q1 、Q3 は、それぞれ正の値であり、I2 、I4 、Q2、Q4 は、それぞれ負の値である。
【0045】
乗算器24は、通知スロットの第1〜第4シンボルのI成分およびQ成分に対して、シグネチャ保持部23に保持されている「シグネチャ」の対応するビットを乗算する。なお、「シグネチャ」の対応するビットが「0」であったときは、乗算器24は、図9(a) に示すように、入力されたI成分データおよびQ成分データをそのまま出力する。一方、「シグネチャ」の対応するビットが「1」であったときは、乗算器24は、図9(b)に示すように、入力されたI成分データおよびQ成分データの符号を反転させる。ここで、「シグネチャ」の第1ビットおよび第3ビットは「0」であり、第2ビットおよび第4ビットは「1」である。したがって、通知スロットの第1、第3シンボルのI成分およびQ成分はそのままであり、第2、第4シンボルのI成分およびQ成分はその符号が変転する。この結果、第1〜第4シンボルの信号点は、図10に示すように、すべてI−Q座標の第1象限の位置することになる。
【0046】
電圧算出部25は、乗算器24から出力されるI成分データおよびQ成分データに対応する電圧をシンボル毎に算出する。ここで、この電圧は、位相平面上の原点から各信号点までの距離により表される。また、この電圧の符号は、図10に示すように、位相平面上の「45度」の方向を正方向とする。そうすると、第1〜第4シンボルの電圧は以下のようにして算出される。なお、下式において、「G1 」〜「G4 」は、「シグネチャ」の第1ビット〜第4ビットがそれぞれマッピングされる信号点((+1,+1)または(−1,−1))を表している。第1シンボル:V1 =(1/√2)G1 *(I1+Q1 )
第2シンボル:V2 =(1/√2)G2 *(I2+Q2 )
第3シンボル:V3 =(1/√2)G3 *(I3+Q3 )
第4シンボル:V4 =(1/√2)G4 *(I4+Q4 )
積分器26は、電圧算出部25により算出されたシンボル毎の電圧値を累積的に加算する。すなわち、以下の演算を行う。
積分値S=V1 +V2 +V3 +V4
この後、この積分値Sは、閾値生成部27により生成される閾値と比較されるが、その比較処理については後で説明する。
(2)通信が拒絶された場合
この場合、基地局1は、AICHの通知スロットを「無信号状態」にする。ここで、「無信号状態」とは、位相平面上においては、「原点」を意味する。したがって、移動端末2において無信号状態の通知スロットを復調すると、第1〜第4シンボルに対応する信号点は、それぞれ原点の近傍に位置している。即ち、これらのI成分およびQ成分は、それぞれゼロまたはゼロに近い値になる。
【0047】
このように、検出される信号点が原点の近傍に位置していると、対応する電圧は、ほぼゼロになる。したがって、それらの電圧を累積的に加算した値も、ほぼゼロになる。
(3)通信の開始が保留された場合
この場合、基地局1は、「逆符号のシグネチャ」を移動端末2へ返送する。即ち、基地局1は、AICHを利用して「1010」を移動端末2へ送信する。このとき、AICHの通知スロットの第1、第2、第3、第4シンボルは、それぞれ信号点B、信号点A、信号点B、信号点Aに配置される。
【0048】
復調器13は、AICHを復調することにより、通知スロットの第1〜第4シンボルのI成分およびQ成分をそれぞれ検出する。ここでは、第1〜第4シンボルについて、図11(a) に示す結果が得られたものとする。
【0049】
乗算器24は、通知スロットの第1〜第4シンボルのI成分およびQ成分に対して、シグネチャ保持部23に保持されている「シグネチャ」の対応するビットを乗算する。ここで、乗算器24の動作は、図9(a) および図9(b) を参照しながら説明した通りである。したがって、通知スロットの第1、第3シンボルのI成分およびQ成分はそのままであり、第2、第4シンボルのI成分およびQ成分はその符号が変転する。この結果、第1〜第4シンボルの信号点は、図11(b)に示すように、すべてI−Q座標の第3象限の位置することになる。
【0050】
電圧算出部25は、乗算器24から出力されるI成分データおよびQ成分データに対応する電圧をシンボル毎に算出する。ここで、この電圧の符号は、上述したように、位相平面上の「45度」の方向が正方向である。したがって、第1〜第4シンボルの電圧は、通信が許可された場合と同様に、以下のようにして算出される。
第1シンボル:V1 =(1/√2)G1 *(I1+Q1 )
第2シンボル:V2 =(1/√2)G2 *(I2+Q2 )
第3シンボル:V3 =(1/√2)G3 *(I3+Q3 )
第4シンボル:V4 =(1/√2)G4 *(I4+Q4 )
積分器26は、上述したように、電圧算出部25により算出されたシンボル毎の電圧値を累積的に加算する。
【0051】
図12は、積分器26の出力の分布を模式的に示す図である。すなわち、この図12は、AICH内の対応するシンボルの各電圧についての積分値の分布を表している。なお、以下では、この積分値のことを、「積分値S」と呼ぶことがある。
【0052】
通信が許可されたときは、積分値S(+) が得られる。また、通信が拒絶されたときは、積分値はゼロになる。さらに、通信の開始が保留されたときは、積分値S(-)が得られる。ここで、S(+) =−S(-) である。
【0053】
ところで、上述したように、電圧算出部25により算出される各シンボルの電圧は、受信波の信号点の位置によって決まる。ところが、受信波の信号点の位置は、雑音によりランダムに揺らぐ。このため、移動端末2において検出される信号点の位置はガウス分布に従う。従って、積分器26から出力される積分値もガウス分布に従うことになる。具体的には、通信が許可されたときの積分値は、S(+) を中心としたガウス分布になる。また、通信が拒絶されたときの積分値は、ゼロを中心としたガウス分布になる。さらに、通信の開始が保留されたときの積分値は、S(-)を中心としたガウス分布になる。なお、これら3つの分布は、互いに同じカーブである。また、通信が許可されたときの分布、および通信の開始が保留されたときの分布は、ゼロを中心として対称位置の現れる。
【0054】
閾値生成部27は、通信環境等に応じて、図12に示す閾値Aおよび閾値Bを生成する。ここで、これらの閾値は、「閾値A=−閾値B」を満たすように設定することができる。
【0055】
比較部28は、積分器26から出力される積分値Sと、閾値生成部27により生成される閾値とを比較する。そして、積分値Sが閾値Aよりも大きかったときは、要求した通信が基地局1により許可されたものと判定する。また、積分値Sが閾値Aと閾値Bとの間であれば、要求した通信が基地局1により拒絶されたものと判定する。さらに、積分値Sが閾値Bよりも小さければ、要求した通信の開始が保留されていると判定する。
【0056】
上記通信開始時のランダムアクセス制御において、実施形態の判定方法は、特に、閾値の決定方法に特徴がある。以下、閾値の決定方法について説明する。なお、上述したように、通信が許可されたときの分布、および通信の開始が保留されたときの分布は対称位置に現れるので、「通信が許可されたとき」と「通信が拒絶されたとき」とを判定するための閾値(図12に示す閾値A)、および「通信の開始が保留されたとき」と「通信が拒絶されたとき」とを判定するための閾値(図12に示す閾値B)は、同じ方法で決定することができる。したがって、以下では、「通信が許可されたとき」と「通信が拒絶されたとき」とを判定するための閾値(図12に示す閾値A)を決定する場合を示す。
【0057】
実施形態の判定装置では、2通り閾値生成規則が定義されている。そして、それらの規則に従って生成された閾値から、通信環境等に応じて好適な閾値が適応的に選択される。
(1)第1の規則
第1の規則においては、閾値は、所定の誤検出確率が保証されるように決定される。すなわち、閾値は、誤検出確率が所定値以下になるように決定される。ここで、「誤検出確率」とは、AICHを介して伝送される信号が「通信が拒絶された」を表しているにもかかわらず、誤って「通信が許可された」と判定されてしまう確率を意味する。そして、この誤検出確率は、図24(a) を参照しながら説明したように、ガウス分布曲線により囲まれる面積に対する斜線領域の面積の比率により表される。
【0058】
ところで、上記積分値Sは、「シグネチャ」のビット数に相当する個数のシンボルについてそれぞれ信号点を検出し、各信号点に対応する電圧値を累積的に加算することにより得られる。ここで、受信シンボルの信号点の位置は、それぞれ雑音によりランダムに揺らぐ。よって、積分値Sの分布の広がりは、複数の受信シンボルに対応する各信号点の位置の分散に依存する。換言すれば、複数の受信シンボルに対応する各信号点の位置の分散を求めれば、積分値Sの分布の広がりを推定できる。
【0059】
受信シンボルの信号点の位置の分散σは、以下のようにして算出される。すなわち、受信信号は雑音を含んでいるので、i番目の受信シンボルの信号点の位置は、下記のように表される。
Ii =Isi+Ini
Qi =Qsi+Qni
ここで、「Is 」および「Qs 」は、信号成分を表す。一方、「In」および「Qn 」は、雑音成分を表す。また、この実施形態では、図5を参照しながら説明したように、使用される信号点(すなわち、信号点Aおよび信号点B)のI成分およびQ成分は互いに一致している。すなわち、この実施形態では、「Isi=Qsi」である。よって、i番目の受信シンボルの信号点のI成分とQ成分との差は、下式により表される。
Ii −Qi =(Isi+Ini)−(Qsi+Qni)
=Ini−Qni
=Ni
そして、この差分値を「i番目の受信シンボルの雑音Ni 」と定義すると、受信シンボルの信号点の位置の分散σは、下式により表される。
【0060】
【数1】
Figure 0003850736
【0061】
ここで、「k」は、基本的には、「シグネチャ」のビット数に相当する。すなわち、この実施形態では、「k=16」である。ただし、複数のアクセススロットを利用して分散σを算出するようにしてもよい。すなわち、AICHは、図13に示すように、複数のアクセススロットを含んでおり、各アクセススロットが対応する移動端末に割り当てられるようになっている。この場合、例えば、アクセススロット1に格納されている「シグネチャ1」を表す16シンボル、およびアクセススロット2に格納されている「シグネチャ2」を表す16シンボルからなる32シンボルについて分散を算出すれば、その精度が向上する。ただし、このようにして複数のアクセススロットを利用して分散を算出する方法は、移動端末2の移動速度が遅く、フェージングが小さいときに有効である。
【0062】
上述のようにして分散σが算出されれば、所望の存在確率を保証するための閾値は、その分散σに基づいて導出できる。すなわち、ガウス分布においては、その分布の形状又は広がりは、分散値により特徴づけられる。したがって、所望の存在確率を保証するための閾値は、算出された分散値に所定の定数を乗算することにより得られる。
【0063】
例えば、算出された分散σが「2」であったものとする。また、積分値Sの分布として図14に示すようなガウス分布が得られており、保証すべき誤検出確率が1パーセントであるものとする。この場合、ガウス分布曲線により囲まれる面積に対する斜線領域の面積の比率が「100:1」になるように閾値が決定される。このとき、このような閾値が「10」であったものとすると、分散σに乗算すべき定数は、「5」になる。なお、この例において、分散値および閾値を表す数値は、説明のための値である。
【0064】
このように、第1の規則によれば、閾値は、所定の誤検出確率が保証されるように決定される。ここで、所定の誤検出確率を保証するための閾値は、受信シンボルの信号点の位置の分散に依存し、その分散の大きさは無線信号の雑音量に依存する。したがって、第1の規則による閾値は、無線信号の雑音量に基づいて決定される。
(2)第2の規則
第2の規則においては、閾値は、検出もれ確率又は正検出確率を考慮して決定される。ここで、「検出もれ確率」は、AICHを介して伝送される信号が「通信が許可された」を表しているにもかかわらず、誤って「通信が拒絶された」と判定されてしまう確率を意味する。そして、この検出もれ確率は、図24(b) を参照しながら説明したように、ガウス分布曲線により囲まれる面積に対する斜線領域の面積の比率により表される。一方、「正検出確率」は、AICHを介して伝送される信号が「通信が許可された」を表していることが正しく検出される確率を意味し、「1−検出もれ確率」により表される。
【0065】
ところで、検出もれ確率または正検出確率は、通信が許可されたときの積分値Sの分布に依存する。すなわち、図15(a) 〜図15(c) に示すように、要求した通信が許可されたときの積分値Sの分布が変化すると、それに伴って検出もれ確率も変化する。具体的には、閾値を一定とすると、通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値が小さくなると、それに伴って検出もれ確率は大きくなっていく。なお、図15(a)〜図15(c) において、斜線領域の面積が検出もれ確率に相当する。したがって、検出もれ確率または正検出確率を考慮して閾値を決定する際には、まず、通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値を求める必要がある。
【0066】
通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値は、上述したように、AICHの通知スロットを構成する各シンボルの電圧の和である。ここで、受信シンボルの電圧は、位相平面上の原点から対応する信号点までの距離により表され、受信信号の振幅を意味する。したがって、通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値は、AICHの受信振幅または受信電力を測定することにより得ることができる。
【0067】
なお、通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値は、例えば、パイロット信号を利用して推定することができる。すなわち、基地局1から移動端末2への下り回線信号は、一般に、パイロット信号と呼ばれる基準信号が挿入されている。そして、このパイロット信号の送信電力と、AICHを介して伝送される信号の送信電力との比率は、予め決められている。したがって、パイロット信号の受信電力または受信振幅をモニタすれば、AICHの受信電力または受信振幅を推定できる。そして、このAICHの受信電力または受信振幅の推定値に基づいて、通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値が推定される。なお、パイロット信号の受信電力または受信振幅をモニタする方法は、公知の技術により実現されている。
【0068】
図16は、第2の規則に従って閾値を生成する方法を説明する図である。図16(a) においては、閾値は、通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値と「ゼロ」との中間位置に設定される。すなわち、推定された中心値が「Sc」であったものとすると、「閾値=Sc /2」が得られる。なお、このようにして生成された閾値が比較部28により使用されると、誤検出確率と検出もれ確率が互いに等しくなる。
【0069】
図16(b) においては、閾値は、所定の検出もれ確率が保証されるように決定される。すなわち、閾値は、検出もれ確率が所定値以下に抑えられるように決定される。なお、所定の検出もれ確率が保証されるような閾値を求める方法は、基本的に、所定の誤検出確率が保証されるような閾値を求める方法と同じであり、上述した通りである。すなわち、上述した方法により、通信が許可されたときの積分値の分布の中心値Scを推定すると共に、分散σを算出し、ガウス分布曲線により囲まれる面積に対する斜線領域の面積の比率が保証すべき検出もれ確率になるように閾値が決定される。
【0070】
このように、第2の規則によれば、閾値は、検出もれ確率又は正検出確率を考慮して決定される。ここで、検出もれ確率または正検出確率を考慮して閾値を決定する際には、通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値を求める必要があり、その中心値は、AICHの受信電力または受信振幅に依存する。したがって、第2の規則による閾値は、AICHの受信電力または受信振幅に基づいて決定される。
【0071】
上述のように、実施形態の判定装置は、第1の規則および第2の規則に基づいてそれぞれ1以上の閾値を決定し、それらの閾値の中から通信環境等に応じて好適な閾値が適応的に選択される。
【0072】
図17は、図7に示した閾値生成部27のブロック図である。閾値生成部27は、上述したように、通信環境等に応じて、基地局1からの通知内容を判断するための閾値を生成する。
【0073】
分離部31は、受信波からAICHを取り出して分散算出部32へ渡すとともに、パイロット信号を取り出してパイロット検出部34へ渡す。分散算出部32は、AICHの分散を算出する。なお、分散を算出する方法は上述した通りである。すなわち、例えば、AICH内の所定の16シンボルについて上述の演算を実行する。第1の閾値生成部33は、分散算出部32により算出された分散値に基づいて第1の閾値を生成する。なお、この分散値から第1の閾値を算出する方法は、例えば、図14を参照しながら説明した手順に従う。また、第1の閾値生成部33は、1または複数の第1の閾値を生成する。
【0074】
パイロット検出部34は、パイロット信号の受信電力または受信振幅を検出する。なお、これらの電力または振幅を検出する方法は、公知の技術により実現される。推定部35は、パイロット信号の受信電力または受信振幅に基づいて、要求した通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値Sc を推定する。なお、中心値Sc を推定する方法は、上述した通りである。第2の閾値生成部36は、推定部35により推定された中心値Scに基づいて、第2の閾値を生成する。また、第2の閾値生成部36は、上記中心値Sc および分散算出部32により算出された分散値に基づいて第2の閾値を生成することもできる。さらに、第2の閾値生成部36は、1または複数の第2の閾値を生成する。
【0075】
選択部37は、第1の閾値生成部33および第2の閾値生成部36により生成された閾値を参照し、通信環境等に応じた好適な閾値を決定する。以下、比較部28により使用される閾値を決定する方法の具体例を示す。
(1)第1の方法
図18は、第1の方法の概念を説明する図である。なお、「Sc 」は、「通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値」を表しており、推定部35により推定されてもよいし、他の方法により算出されてもよい。
【0076】
「A1 」は、所定の誤検出確率に対応する閾値であって、上述した第1の規則に従って設定される。ここで、閾値A1に対応する誤検出確率は、例えば、1パーセント程度である。また、この閾値A1 は、IMT−2000のリリース4の"ConformanceTest Point"を満たすように決定されてもよい。
【0077】
「A2 」は、閾値A1 と同様に、所定の誤検出確率に対応する閾値であって、上述した第1の規則に従って設定される。ただし、閾値A2により保証される誤検出確率は、閾値A1 より保証される誤検出確率よりも劣悪であり、例えば、10〜30パーセント程度である。
【0078】
「B1 」は、所定の検出もれ確率(または、正検出確率)に対応する閾値であって、上述した第2の規則に従って設定される。なお、ここでは、「A1>B1 ≧A2 」が満たされているものとする。この場合、上記3つの閾値により、第1〜第4の領域が定義されることになる。
【0079】
上記環境の下で、仮閾値THx が設定される。「仮閾値THx」は、例えば、中心値Sc に基づいて決定される。具体的には、例えば、「仮閾値THx=Sc −α」または「仮閾値THx =Sc×β」である。ここで、「α」は、「0<α<Sc 」を満たす定数である。また、「β」は、「0<β<1」を満たす定数である。いずれにしても、仮閾値THxは、「0<仮閾値THx <Sc 」を満たすことになる。
【0080】
選択部37は、仮閾値THx と、「A1 」「A2 」「B1 」とを比較することにより、実際の閾値を決定する。具体的には、「THx>A1 」であれば、すなわち仮閾値THx が第1の領域に属すときは、「閾値=THx」が出力される。また、「B1 <THx ≦A1」であれば、すなわち仮閾値THx が第2の領域に属すときは、「閾値=A1 」が出力される。さらに、「A2 <THx ≦B1」であれば、すなわち仮閾値THx が第3の領域に属すときは、「閾値=THx」が出力される。さらに、「THx ≦A2 」であれば、すなわち仮閾値THxが第4の領域に属すときは、「閾値=A2 」が出力される。
【0081】
上述にようにして閾値が適応的に決定されると、閾値が「A1 」に固定されていた従来のケースと比較して、以下の効果が得られる。まず、通信環境が良好なときは、「A1」よりも大きな閾値が使用されるので、誤検出確率をゼロまたは非常に小さい値に抑えることができる。よって、許可されていない通信に係わる電波の出力が抑えられ、先に確立されている通信に対する干渉が減少する。
【0082】
また、通信環境が良好でないとき或いは劣悪なときは、「A1 」よりも小さな閾値が使用されるので、通信が許可されたにもかかわらずそれを見逃してしまう状況が減少する。ここで、通信環境の劣化は、多数の移動端末が近接して存在する場合だけでなく、移動端末が通信エリアの外周近傍領域(セルフリンジ)に位置している場合にも発生する。そして、後者の理由により通信環境が良好でない場合は、誤検出に起因して移動端末から不必要な電波が出力されたとしても、他の移動端末に与える悪影響は比較的小さいはずである。よって、この場合は、誤検出確率を意図的に劣化させることにより検出もれ確率の上昇を回避している。なお、実施形態の方法においては、閾値は、雑音量だけでなく、AICHの受信振幅または受信電力を考慮して決定されてるので、通信環境の劣化の原因を切り分けることができる。
【0083】
図19は、閾値生成に係わる移動端末2の動作を示すフローチャートである。なお、この処理は、移動端末2から基地局1へ接続要求が送信された後に実行される。
【0084】
ステップS1では、基地局1から移動端末2への下り通知信号が復調される。この処理は、復調器13により実行される。ステップS2では、閾値が生成される。この処理は、閾値生成部27により実行される。ステップS3では、ステップS2で生成された閾値を用いて、復調された下り通知信号が、「通信が許可された」を表しているのか否かを判定する。そして、この判定結果に従って、後続する処理が決定される。
【0085】
図20は、第1の方法に従って閾値を生成する処理のフローチャートである。なお、この処理は、図19に示したステップS2に相当する。
ステップS11では、通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値Sc が算出される。ステップS12では、図18に示す「A1 」「A2 」「B1 」が設定される。ステップS13では、仮閾値THx が設定される。ステップS14〜S17では、仮閾値THx と、「A1 」「A2 」「B1 」とが比較される。ステップS18〜S21では、上記比較の結果に基づいて、対応する閾値が決定される。そして、ステップS22において、決定された閾値が出力される。なお、この閾値は、実際に使用される閾値であって、比較部28に渡される。
(2)第2の方法
第2の方法では、第1の規則に従って生成される2つの閾値A1 、A2 、および第2の規則に従って生成される仮閾値THx に基づいて実際に使用される閾値が決定される。なお、閾値A1は、所定の誤検出確率に対応する閾値である。閾値A2 は、閾値A1 と同様に所定の誤検出確率に対応する閾値である。ただし、閾値A2 により保証される誤検出確率は、閾値A1より保証される誤検出確率よりも劣悪である。仮閾値THx は、所定の検出もれ確率(または、正検出確率)に対応する閾値である。なお、第2の方法は、上記第1の方法において、「仮閾値THx」として、閾値B1 が使用される場合と同等である。ただし、第2の方法においては、「A1>THx ≧A2 」が満たされる必要はない。
【0086】
図21(a) は、「THx >A1」である場合の閾値決定方法を示す図である。この場合、選択部37は、使用すべき閾値として「THx 」を出力する。なお、このような状況は、通信環境が良好なとき(受信電力が大きいとき、あるいは雑音が小さいとき)に生じ得る。また、このような環境下でこのような閾値が設定されると、より小さな誤検出確率が得られる。すなわち、従来の方法により閾値が設定されると、誤検出確率の最小値は、閾値A1に対応する値(図21(a) において斜線領域の面積)になるが、この方法で閾値が設定されると、誤検出確率は、さらに小さい値あるいはゼロになる。
【0087】
図21(b) は、「A2 <THx≦A1 」である場合の閾値決定方法を示す図である。この場合、選択部37は、使用すべき閾値として「A1」を出力する。なお、このような状況は、受信電力が比較的小さい場合、或いは雑音が比較的大きい場合に生じ得る。そして、この方法に従って閾値が設定されると、所定の誤検出確率が保証される。
【0088】
ところで、通信が許可されたときの分布と、通信が拒絶されたときの分布とが互いに重なり合っている場合は、誤検出確率を向上させると、その分だけ検出もれ確率が劣化する。すなわち、誤検出確率と正検出確率とは、トレードオフの関係にある。そして、誤検出確率を保証すべきか、あるいは正検出確率を保証すべきかは、設計ポリシによる。従って、図21(b) に示す例では、誤検出確率が保証されるように、使用すべき閾値として「A1 」が選択されているが、所定の検出もれ確率を保証する閾値が選択されるようにしてもよい。この場合は、図21(b)において、使用すべき閾値として「THx 」が選択される。
【0089】
図21(c) は、「THx ≦A2」である場合の閾値決定方法を示す図である。この場合、選択部37は、使用すべき閾値として「A2 」を出力する。なお、このような状況は、例えば、受信電力が小さく、且つ、雑音が大きい場合に生じ得る。そして、この方法に従って閾値が設定されると、誤検出確率の最悪値を保証しつつ、検出もれ確率が極端に劣化することを回避できる。すなわち、従来の方法によれば、「閾値A1」が使用されることになるが、この場合、検出もれ確率が極端に劣化し、通信が許可されているにもかかわらず、それを見逃してしまうケースが頻発してしまう。一方、図21(c)に示す方法によれば、この問題は回避される。
(3)第3の方法
第3の方法では、第1の規則に従って生成される閾値TH1と第2の規則に従って生成されるTH2とが互いに比較され、その比較結果に基づいて一方の閾値が出力される。
【0090】
図22は、第3の方法に従って閾値を生成する処理のフローチャートである。ステップS31では、第1の規則に基づいて閾値TH1が生成される。なお、閾値TH1は、例えば、所定の誤検出確率に対応する値である。ステップS32では、第2の規則に基づいて閾値TH2が生成される。なお、閾値TH2は、例えば、上述の中心値Sc に所定の係数γ(0<γ<1)が乗算された値である。そして、ステップS33〜S36において閾値TH1と閾値TH2とが互いに比較され、ステップS37においてその結果が出力される。具体的には、閾値TH1が閾値TH2よりも大きければ、使用すべき閾値として「TH1」が出力され、そうでない場合は「TH2」が出力される。
【0091】
第3の方法によれば、所定の誤検出確率が常に保証されると共に、通信環境が良好な場合は、誤検出確率がより小さくなるように閾値が調整される。
なお、上述の実施形態では、「通信が許可された」と「通信が拒絶された」とを判別するための閾値について説明したが、「通信の開始が保留された」と「通信が拒絶された」とを判別するための閾値についても同様の手順により設定される。
【0092】
また、分散を算出することなく、通信が許可されたときの積分値Sの分布の中心値に基づいて閾値が決定されてもよい。この場合、誤検出確率は、分散値に依存しないので、分散値を正確に算出できない場合であっても、誤検出確率が必要以上に劣化することはない。
【0093】
さらに、上記実施形態では、AICHについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的思想は、基地局から移動端末へ通知される制御情報を表示する値を判定する際に使用することができる。具体的には、例えば、PICH(PagingIndicator Channel)、TPC、TFCI、SWが表示する値を判定する際に利用可能である。
【0094】
PICHは、待受け時の移動端末の消費電力を制御するための情報を伝送するチャネルであって、「+1」または「−1」が伝送される。この場合、閾値は、消費電力及びつながり易さの双方が考慮されて決定される。
【0095】
TPCは、下りDPCCH内で設定される電力制御情報であって、たとえば、「+1:電力上昇」、「−1:電力減少」、または「0:現状維持」が伝送される。
【0096】
TFCIは、下りDPCCHの一部であって、パケットとDPCHの組合せ方を移動端末に通知するための信号である。
SWは、下りDPCCHの一部であって、同期検波に用いられる。「+1」または「0」が伝送される。
【0097】
(付記1)第1の端末装置から第2の端末装置へ無線信号が伝送される移動通信システムにおいて、上記無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する信号判定装置であって、
受信した無線信号を復調する復調手段と、
通信環境に基づいて、上記無線信号の雑音量に応じて閾値を生成する第1の規則、あるいは上記無線信号の受信電力または受信振幅に基づいて閾値を生成する第2の規則の一方を選択し、選択した規則に従って閾値を生成する閾値生成手段と、
上記復調手段の出力と上記閾値生成手段により生成された閾値との比較結果に基づいて、上記制御情報が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する判定手段と、
を有する信号判定装置。
【0098】
(付記2)付記1に記載の信号判定装置であって、
上記第1の情報および第2の情報は、I成分およびQ成分が互いに等しい信号点を利用して位相変調されて上記第1の端末から第2の端末へ送信されることを前提とし、
上記閾値生成手段は、受信した無線信号の各シンボルについてI成分とQ成分との差を算出し、各差分値の分散を上記雑音量として使用する。
【0099】
(付記3)付記1に記載の信号判定装置であって、
上記無線信号は、パイロット信号および上記第1の情報又は第2の情報を表す通知信号を含むことを前提とし、
上記閾値生成手段は、上記パイロット信号の受信電力または受信振幅に基づいて上記通知信号の受信電力または受信振幅を推定し、その推定値を利用して上記第2の規則の閾値を生成する。
【0100】
(付記4)第1の端末装置から第2の端末装置へ無線信号が伝送される移動通信システムにおいて、上記無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する信号判定装置であって、
受信した無線信号を復調する復調手段と、
通信環境に基づいて、上記無線信号が第1の情報を表しているにもかかわらず第2の情報を表していると誤って判定してしまう確率が所定値以下になるような閾値を生成する第1の規則、あるいは上記無線信号が第2の情報を表しているにもかかわらず第1の情報を表していると誤って判定してしまう確率が所定値以下になるような閾値を生成する第2の規則の一方を選択し、選択した規則に従って閾値を生成する閾値生成手段と、
上記復調手段の出力と上記閾値生成手段により生成された閾値との比較結果に基づいて、上記制御情報が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する判定手段と、
を有する信号判定装置。
【0101】
(付記5)第1の端末装置から第2の端末装置へ無線信号が伝送される移動通信システムにおいて、上記無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する信号判定装置であって、
受信した無線信号を復調する復調手段と、
上記無線信号の雑音量および上記無線信号の受信電力に基づいて閾値を生成する閾値生成手段と、
上記復調手段の出力と上記閾値生成手段により生成された閾値との比較結果に基づいて、上記制御情報が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する判定手段と、
を有する信号判定装置。
【0102】
(付記6)第1の通信装置から第2の通信装置へ上記第1の通信装置を識別する識別情報を含む接続要求を送信し、その接続要求に対応する通信が許可されたときに上記第2の通信装置から上記第1の通信装置へ所定のタイミングで上記識別情報が返送される通信システムにおいて使用される信号判定装置であって、
上記第1の端末において、上記所定のタイミングで受信信号に上記識別情報を乗算する乗算器と、
上記乗算器の出力を積分する積分器と、
通信環境に基づいて、上記受信信号の雑音量に応じて閾値を生成する第1の規則、あるいは上記受信信号の電力または振幅に基づいて閾値を生成する第2の規則の一方を選択し、選択した規則に従って閾値を生成する閾値生成手段と、
上記積分器の出力と上記閾値生成手段により生成された閾値との比較結果に基づいて、上記接続要求に対応する通信が許可されたのか否かを判定する判定手段と、
を有する信号判定装置。
【0103】
(付記7)第1の通信装置から第2の通信装置へ上記第1の通信装置を識別する識別情報を含む接続要求を送信し、その接続要求に対応する通信が許可されたときに上記第2の通信装置から上記第1の通信装置へ所定のタイミングで上記識別情報が返送される通信システムにおいて使用される信号判定装置であって、
上記第1の端末において、上記所定のタイミングで受信信号に上記識別情報を乗算する乗算器と、
上記乗算器の出力を積分する積分器と、
上記受信信号の電力または振幅に基づいて上記積分器の出力を推定する推定手段と、
上記推定値に基づいて閾値を生成する閾値生成手段と、
上記積分器の出力と上記閾値生成手段により生成された閾値との比較結果に基づいて、上記接続要求に対応する通信が許可されたのか否かを判定する判定手段と、
を有する信号判定装置。
【0104】
(付記8)移動端末から基地局へその移動端末を識別する識別情報を含む接続要求を送信し、その接続要求に対応する通信が許可されたときに上記基地局から上記移動端末へ所定のタイミングで上記識別情報が返送される通信システムにおいて使用される移動端末であって、
上記所定のタイミングで受信信号に上記識別情報を乗算する乗算器と、
上記乗算器の出力を積分する積分器と、
通信環境に基づいて、上記受信信号の雑音量に応じて閾値を生成する第1の規則、あるいは上記受信信号の電力または振幅に基づいて閾値を生成する第2の規則の一方を選択し、選択した規則に従って閾値を生成する閾値生成手段と、
上記積分器の出力と上記閾値生成手段により生成された閾値との比較結果に基づいて、上記接続要求に対応する通信が許可されたのか否かを判定する判定手段と、
上記判定手段により上記通信が許可されたと判定されたときに、通信を開始する制御手段と、
を有する移動端末。
【0105】
(付記9)第1の端末装置から第2の端末装置へ無線信号が伝送される移動通信システムにおいて、上記無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する信号判定方法であって、
受信した無線信号を復調し、
通信環境に基づいて、上記無線信号の雑音量に応じて閾値を生成する第1の規則、あるいは上記無線信号の受信電力または受信振幅に基づいて閾値を生成する第2の規則の一方を選択し、
選択された規則に従って閾値を生成し、
上記復調手段の出力と上記閾値生成手段により生成された閾値との比較結果に基づいて、上記制御情報が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する
を特徴とする信号判定方法。
【0106】
(付記10)第1の端末装置から第2の端末装置へ無線信号が伝送される移動通信システムにおいて、上記無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する信号判定方法であって、
受信した無線信号を復調し、
上記無線信号の雑音量および上記無線信号の受信電力に基づいて閾値を生成し、
上記復調手段の出力と上記閾値生成手段により生成された閾値との比較結果に基づいて、上記制御情報が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する
を特徴とする信号判定方法。
【0107】
【発明の効果】
本発明によれば、無線信号が第1の値を表しているのか第2の値を表しているのかを判定するための閾値を決定する方法が通信環境に応じて決定され、その方法に従って決定された閾値を用いて無線信号が判定されるので、移動通信システムにおいて伝送される制御信号の判定誤りが減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる移動通信システムを示す図である。
【図2】移動端末のブロック図である。
【図3】ランダムアクセス制御方式の概略シーケンスを示す図である。
【図4】シグネチャの設定について説明する図である。
【図5】実施形態において使用される信号点を説明する図である。
【図6】基地局から移動端末へAICHを介して伝送される信号を示す図である。
【図7】AICHを復調して解析する機能を提供する回路部分のブロック図である。
【図8】移動端末において検出された信号点を示す図である。
【図9】乗算器の動作を説明する図である。
【図10】乗算器の出力を示す図である。
【図11】通信の開始が保留されたときの信号点を示す図であって、(a) は、変調器の出力、(b)は、乗算器の出力を示す。
【図12】積分器の出力の分布を模式的に示す図である。
【図13】AICHの構成を模式的に示す図である。
【図14】第1の規則に従って閾値を決定する方法を説明する図である。
【図15】通信が許可されたときの積分値の分布と、検出もれ確率との関係を示す図である。
【図16】第2の規則に従って閾値を決定する方法を説明する図である。
【図17】閾値生成部のブロック図である。
【図18】第1の方法の概念を説明する図である。
【図19】閾値生成に係わる移動端末の動作を示すフローチャートである。
【図20】第1の方法に従って閾値を生成する処理のフローチャートである。
【図21】第2の方法に従って閾値を生成する方法を説明する図である。
【図22】第3の方法に従って閾値を生成する処理のフローチャートである。
【図23】積分値の分布を示す図である。
【図24】 (a) は「誤検出」を説明する図、(b) は「検出もれ」を説明する図である。
【符号の説明】
1 基地局
2 移動端末
11 制御部
13 復調器
14 判定器
21 シグネチャ選択部
23 シグネチャ保持部
24 乗算器
25 電圧算出部
26 積分器
27 閾値生成部
28 比較部
32 分散算出部
33 第1の閾値生成部
34 パイロット検出部
35 推定部
36 第2の閾値生成部
37 選択部

Claims (6)

  1. 第1の無線通信装置から第2の無線通信装置へ無線信号が伝送される移動通信システムにおいて、上記無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する信号判定装置であって、
    受信した無線信号を復調する復調手段と、
    上記無線信号の電圧の分散を算出し、その算出された分散に基づいて予め決められた所定の誤検出確率を保証する第1の閾値を生成する第1の閾値生成手段と、
    上記無線信号の受信電力または受信振幅に基づいて、上記第1の情報を伝搬する信号の電圧の中心値と上記第2の情報を伝搬する信号の電圧の中心値との差を推定し、その推定値に基づいて予め決められた所定の検出もれ確率を保証する第2の閾値を生成する第2の閾値生成手段と、
    通信環境に基づいて、上記第1の閾値生成手段により得られた第1の閾値および上記第2の閾値生成手段により得られた第2の閾値の中から、使用すべき閾値を1つ選択する選択手段と、
    上記復調手段の出力と上記選択手段により選択された閾値との比較結果に基づいて、上記制御情報が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する判定手段と、
    を有する信号判定装置。
  2. 請求項1に記載の信号判定装置であって、
    上記無線信号は、パイロット信号および上記第1の情報又は第2の情報を表す通知信号を含むことを前提とし、
    上記第2の閾値生成手段は、上記パイロット信号の受信電力または受信振幅に基づいて上記通知信号の受信電力または受信振幅を推定し、その推定値を利用して上記第2の閾値を生成する。
  3. 第1の無線通信装置から第2の無線通信装置へ無線信号が伝送される移動通信システムにおいて、上記無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する信号判定装置であって、
    受信した無線信号を復調する復調手段と、
    上記無線信号の電圧の分散を算出し、その算出された分散に基づいて予め決められた所定の誤検出確率を保証する第1の閾値を生成する第1の閾値生成手段と、
    上記無線信号の受信電力または受信振幅に基づいて、上記第1の情報を伝搬する信号の電圧の中心値と上記第2の情報を伝搬する信号の電圧の中心値との差を推定し、その推定値に基づいて予め決められた所定の検出もれ確率を保証する第2の閾値を生成する第2の閾値生成手段と、
    上記第1の閾値と第2の閾値との比較結果に応じていずれか一方の閾値を選択する選択手段と、
    上記復調手段の出力と上記選択手段により選択された閾値との比較結果に基づいて、上記制御情報が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する判定手段と、
    を有する信号判定装置。
  4. 移動端末から基地局へその移動端末を識別する識別情報を含む接続要求を送信し、その接続要求に対応する通信が許可されたときに上記基地局から上記移動端末へ所定のタイミングで上記識別情報が返送される通信システムにおいて使用される移動端末であって、
    上記所定のタイミングで受信信号に上記識別情報を乗算する乗算器と、
    上記乗算器の出力を積分する積分器と、
    上記受信信号の電圧の分散を算出し、その算出された分散に基づいて予め決められた所定の誤検出確率を保証する第1の閾値を生成する第1の閾値生成手段と、
    上記受信信号の受信電力または受信振幅に基づいて、通信が許可されたことを表す情報を伝搬する信号の電圧の中心値と通信が拒絶されたことを表す情報を伝搬する信号の電圧の中心値との差を推定し、その推定値に基づいて予め決められた所定の検出もれ確率を保証する第2の閾値を生成する第2の閾値生成手段と、
    上記第1の閾値生成手段により得られた第1の閾値および上記第2の閾値生成手段により得られた第2の閾値の中から、使用すべき閾値を1つ選択する選択手段と、
    上記積分器の出力と上記選択手段により選択された閾値との比較結果に基づいて、上記接続要求に対応する通信が許可されたのか否かを判定する判定手段と、
    上記判定手段により上記通信が許可されたと判定されたときに、通信を開始する制御手段と、
    を有する移動端末。
  5. 第1の無線通信装置から第2の無線通信装置へ無線信号が伝送される移動通信システムにおいて、上記無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する信号判定方法であって、
    受信した無線信号を復調し、
    上記無線信号の電圧の分散を算出し、その算出された分散に基づいて予め決められた所定の誤検出確率を保証する第1の閾値を生成し、
    上記無線信号の受信電力または受信振幅に基づいて、上記第1の情報を伝搬する信号の電圧の中心値と上記第2の情報を伝搬する信号の電圧の中心値との差を推定し、その推定値に基づいて予め決められた所定の検出もれ確率を保証する第2の閾値を生成し、
    通信環境に基づいて、上記第1の閾値および上記第2の閾値の中から、使用すべき閾値を1つ選択し、
    上記復調信号と上記選択された閾値との比較結果に基づいて、上記制御情報が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する
    ことを特徴とする信号判定方法。
  6. 第1の無線通信装置から第2の無線通信装置へ無線信号が伝送される移動通信システムにおいて、上記無線信号が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する信号判定方法であって、
    受信した無線信号を復調し、
    上記無線信号の電圧の分散を算出し、その算出された分散に基づいて予め決められた所定の誤検出確率を保証する第1の閾値を生成し、
    上記無線信号の受信電力または受信振幅に基づいて、上記第1の情報を伝搬する信号の電圧の中心値と上記第2の情報を伝搬する信号の電圧の中心値との差を推定し、その推定値に基づいて予め決められた所定の検出もれ確率を保証する第2の閾値を生成し、
    上記第1の閾値と第2の閾値との比較結果に応じていずれか一方の閾値を選択し、
    上記復調信号と上記選択された閾値との比較結果に基づいて、上記制御情報が第1の情報を表しているのか第2の情報を表しているのかを判定する
    ことを特徴とする信号判定方法。
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