JP3850499B2

JP3850499B2 - Crank device

Info

Publication number: JP3850499B2
Application number: JP32196096A
Authority: JP
Inventors: 誠竹内; 昭一岩本; 富士夫戸田; 仲治嵯峨
Original assignee: 株式会社サクション瓦斯機関製作所
Priority date: 1996-12-02
Filing date: 1996-12-02
Publication date: 2006-11-29
Anticipated expiration: 2016-12-02
Also published as: JPH10159929A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランク装置（以下、クランク機構とも言う）に関する。
【０００２】
【従来の技術】
図７に示すような従来のコンロッドクランク装置では、ピストンピンにガス圧による垂直力（Ｆ）が作用すると、ピストンピンには、クランクピン方向の力ＦＫと、水平方向の力ＦＰの分力が働くが、このとき、水平方向の分力ＦＰは、ピストンをスラスト（水平、サイド）方向に押付けるため、シリンダライナとピストンスカートとの間に滑り接触が発生することとなり、摩擦抵抗増加の一因となっている。また、このスラスト力（サイドフォース）ＦＰは、１サイクル中、各クランク角によりガス圧、及び往復動系の慣性力の変化で方向が逆転する場合もあり、かかる場合には、ピストンの側部がシリンダライナ内壁に衝突する所謂ピストンスラップが発生しピストン打音（異音）を発生させる惧れや、スラスト力（サイドフォース）が起振源となり機関全体を振動させ各部の強度上の問題を誘発させる等の惧れがあった。
【０００３】
更に、コンロッドクランク装置の基本的な特徴として、ピストン速度が単一弦曲線運動とはならないため、慣性力に２次以降から無限大までの慣性力成分が発生し、これらの値は１次の慣性力に比べ非常に小さな値（１／１２〜１／１６程度）ではあるが、振動・騒音を追求するような機関においては問題となる可能性が高い。なお、コンロッドクランク装置の上記問題を解決するためには、コンロッド長さｌをできるだけ長くする必要があるが、これでは機関が大型化するという問題を解決することができないものである。
【０００４】
また、図８に示すような従来のスコッチヨーク（クロス・スライダ）装置では、スライダーの動きが単一弦曲線運動となるため、１次の慣性力成分のみとなり比較的容易に振動対策が可能であるが、かかる従来のスコッチヨーク装置では、スライダ枠の支持部Ｒに大きな曲げモーメント力（Ｍ＝ＦＬ）が発生し、強度確保のために構造的に重構造となるという問題がある。さらに、この曲げモーメントと同じ曲げモーメントがガイド部にも発生するため、フリクションが大きくなると共に、スライダシャフト及びガイド部の基本寸法を大きくとる必要があり慣性力も大きくなるという惧れがある。
【０００５】
そこで、本願出願人等は、種々の研究を重ね、その結果、先に出願した特願平７−１９３８９３号において、図５、図６に示すようなクランク装置（以下、Ｌ型スコッチヨーク機構とも言う）を提案した。
この図５、図６に示した本願出願人等の発明に係るＬ型スコッチヨーク機構５によれば、ピストン系へのスラスト力を発生させないため、またピストン運動が単一弦曲線運動となるため、上述した従来の各機構に比べ、軽量・コンパクトな構造で、フリクション低減、騒音・振動低減を大幅に図ることができる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
更に、本願出願人等は、使用の仕方によって、特願平７−１９３８９３号において提案したクランク装置（Ｌ型スコッチヨーク機構）には、より一層有益性があることを見出した。
即ち、例えば、一のクランク軸で複数の往復動部材（例えばピストン）を連動させる場合（例えば、多気筒機関、同軸上に複数のピストンを配設したスターリング機関などに採用される回転⇔往復動変換装置も含まれる。また、他の一般機械における回転⇔往復動変換装置も含まれる）においては、各ピストンの往復動に位相差を持たせるためには、従来のクランク装置では、クランク軸周りに所定の回転位相差を持たせたクランクピンを複数設ける必要があり、かかる複雑なクランク軸の製造は、容易なものではなかった。また、スターリング機関の性能試験などにおいて、最適なピストン位相差を見出す際には、クランクピンの位相差を異ならせたクランク軸を複数種準備する必要があると共に、試験毎にクランク軸を交換しなければならないという問題があったが、これらの問題を解決できるＬ型スコッチヨーク機構の使用方法があることに想到したのである。
【０００７】
また、この使用方法によれば、同時に、コンパクトでありながらロングストローク化を図れることにもなるのである。
本発明は、かかる実情に鑑みなされたもので、従来同様にフリクション低減、騒音・振動低減を大幅に促進しつつ、更に、小型・軽量かつ簡単な構成で、複数の往復動部の位相差を可変設定することができると共に、ロングストローク化をも図ることができるようにしたクランク装置を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
請求項１に記載の発明に係るクランク装置は、クランク軸の回転中心軸に略直交する面内の一方向において往復動するように構成された第１支持部材と、該第１支持部材に、クランク軸の回転中心軸に略直交する面内で前記第１支持部材の往復動方向に対して斜めの方向に摺動自在に支持される第２支持部材と、を備えたクランク装置を複数含み、前記各クランク装置の第２支持部材が共通のクランクピン周りに回転自由に係合されると共に、前記各々の第２支持部材のうち少なくとも 1 つの斜めの方向が、他の第２支持部材の斜めの方向と異なる方向に設定されるように構成した。
【０００９】
請求項２に記載の発明では、クランク軸の回転中心軸に略直交する面内の一方向において往復動するように構成された第１支持部材と、該第１支持部材に、クランク軸の回転中心軸に略直交する面内で前記第１支持部材の往復動方向に対して斜めの方向に摺動自在に支持される第２支持部材と、を備えたクランク装置を複数含み、前記各クランク装置の第２支持部材が共通のクランクピン周りに回転自由に係合されると共に、少なくとも一部のクランク装置が、クランク軸回転中心軸を挟んで第１支持部材の往復動方向に対して直交する方向の反対側に配設され、その第２支持部材の斜めの方向を、第１支持部材の往復動方向に対して直交する方向を基準として逆に傾斜させるようにした。請求項３に記載の発明では、前記各々の第２支持部材のうち少なくとも1つの斜めの方向を変更可能に構成した。
【００１２】
上記のような構成とすれば、前記第１支持部材に連動される往復動部（例えばピストン系）の変位が単一弦曲線運動を行いながら往復動−回転変換を達成することになる。これと共に、ピストンからのクランクピンへの力の伝達過程において、前記第２支持部材が水平方向（ピストンの往復動方向に対して直角な方向）の成分を含む斜めの方向へスライド可能なため、ピストンをスラスト（水平）方向に押付ける分力を発生させないので、軽量・コンパクトな構造で、フリクション，騒音，振動，摺動部摩耗等を最小限に抑制することができる。
【００１３】
然も、前記斜めの方向（傾斜角）を変えることによって、クランクアーム長さを変えずに、容易にストロークを変更することができる。また、複数のクランク装置を備え、各第２支持部材を、共通（単一）のクランクピンに回転自在に係合させ、前記各々の第２支持部材のうち少なくとも1つの斜めの方向が、他の第２支持部材の斜めの方向と異なる方向に設定されれば、当該斜めの方向が異なる第２支持部材と同一のクランク装置に備えられた第１支持部材の往復動と、他の第１支持部材の往復動と、の間に所定の位相差を生じさせることができる。また、複数のクランク装置のうちの一部をクランク軸回転中心軸を挟んで第１支持部材の往復動方向に対して直交する方向の反対側に配設し、その第２支持部材の斜めの方向を、第１支持部材の往復動方向に対して直交する方向を基準として逆に傾斜させれば、第２支持部材が、第１支持部材上を移動する際に生じるモーメントを相殺することができるので、騒音、振動にとって有利にできる。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、本実施形態で説明するクランク装置１００（Ｘ型スコッチヨーク機構とも言う）の基礎となるＬ型スコッチヨーク機構５について説明する。当該Ｌ型スコッチヨーク機構５は、図５，図６に示すようになっている。
【００１５】
即ち、例えばスターリング機関のパワーピストン２の往復運動は、ピストンロッド３を介してロッドエンド軸受（ピロボールジョイント）４（なお、かかる部分は、ピン結合としてもよいし、直結構造にしてもよい）により伝達されるが、このロッドエンド軸受４にはＬ型可動台座３０の水平配置部材３０Ａが接続されている。
【００１６】
当該Ｌ型可動台座３０の垂直配置部材３０Ｂは、２列のスライドベアリング３３を介して、モーメント受け台座３１に略垂直に配設された縦スライドレール３２に、図中上下方向（図５の矢印参照）に移動（摺動）可能に支持されている。一方、水平配置部材３０Ａの上面には横スライドレール３４が配設され、該横スライドレール３４には、スライドブロック３６が、スライドベアリング３５を介して、図中左右方向（図５の矢印参照）に移動（摺動）可能に支持されている。
【００１７】
そして、該スライドブロック３６は、クランク軸６Ａ，６Ｂを連結するクランクピン３７に、ベアリング等を介して、回転自在に連結されるようになっている。
上記構成により、パワーピストン２がガス圧Ｆを受け図中上方に移動する際には、ロッドエンド軸受４を介して、前記水平配置部材３０Ａが図中上方へ押圧される。この押圧力は、スライドブロック３６等を介してクランクピン３７に伝達され、クランク軸６Ａ，６Ｂに回転力として伝達されるが、これによりクランク軸６Ａ，６Ｂが回転されると、クランクピン３７に連結されたスライドブロック３６は横スライドレール３４上を移動すると同時に、Ｌ型可動台座３０全体がモーメント受け台座３１に略垂直に配設された縦スライドレール３２に案内されて図中上方に移動されることになる。
【００１８】
つまり、図中右回転方向にクランク軸６Ａ，６Ｂがガス圧や慣性力で回転するとすると、スライドブロック３６は図中左方向に移動され、クランク半径軌跡に沿って常に垂直荷重を受けながら回転移動されることになる。即ち、ピストン系の変位が単一弦曲線運動を行いながら往復動−回転変換が達成されることになる。
【００１９】
また、ピストン系からのクランクピン３７への力の伝達過程において、Ｌ型可動台座３０上にモーメント（Ｆ×Ｌ kg・mm）が発生するが、このモーメントは、Ｌ型可動台座３０の前記スライドベアリング３３により打ち消されるので、ピストン系へのモーメント力｛スラスト力（サイドフォース）｝は発生しない。
従って、Ｌ型スコッチヨーク機構５によれば、前述したようにピストン系へのスラスト力（サイドフォース）を発生させないため、またピストン運動が単一弦曲線運動となるため、従来の方式（図７や図８に示した従来のクランク装置）に比べ、軽量・コンパクトな構造で、フリクション低減、騒音・振動低減を格段に促進できることになる。
【００２０】
ところで、本実施形態では、上記のＬ型スコッチヨーク機構５を、図１に示すように変形して構成している。なお、図５、図６のＬ型スコッチヨーク機構５と同一の要素には、同一符号を付すことにする。
即ち、前記従来のＬ型可動台座３０に代えて、傾斜可動台座３０’が配設されて用いられる。
【００２１】
この傾斜可動台座３０’は、前記縦スライドレール３２上にベアリング３３を介して移動（摺動）可能に取り付けられる垂直配置部材３０Ｂ（本発明にかかる第１支持部材に相当する）に対して斜めの方向に延びる傾斜部材３０Ａ’を備えている。そして、この傾斜部材３０Ａ’の上面には傾斜スライドレール３４’が配設され、該傾斜スライドレール３４’には、スライドブロック３６’（本発明にかかる第２支持部材に相当する）が、スライドベアリング３５’を介して、図中斜め方向（図１の矢印参照）に移動（摺動）可能に支持される。
【００２２】
そして、該スライドブロック３６’は、クランク軸６Ａ，６Ｂを連結するクランクピン３７に、ベアリング等を介して、回転自在に連結されるようになっている。
上記構成によると、前述したＬ型スコッチヨーク機構５と同様の作用が奏されることになるから、垂直配置部材３０Ｂ（本発明にかかる第１支持部材に相当する）に連動されるピストン系へのスラスト力（サイドフォース）が発生せず、またピストン運動が単一弦曲線運動となるため、従来の方式（図７や図８に示した従来のクランク装置）に比べ、軽量・コンパクトな構造で、フリクション低減、騒音・振動低減を格段に促進できることになる。
【００２３】
然も、図２に示すように、２つのクランク装置１００をクランク軸６Ａ，６Ｂを挟んで垂直配置部材３０Ｂの往復動方向に対して直交する方向（図中左右方向）に対向させて配設し、これらのスライドブロック３６’の斜めの方向を図中左右方向を基準として逆に傾斜させ、共通（単一）のクランクピン３７に、夫々のスライドブロック３６’を回転自在に係合させれば、両垂直配置部材３０Ｂの往復動に位相差を生じさせることができることになる。なお、このように、２つのクランク装置１００をクランク軸６Ａ，６Ｂを挟んで図中左右方向に対向させて配設し、これらのスライドブロック３６’の斜めの方向を図中左右方向を基準として逆に傾斜させれば、スライドブロック３６’が傾斜部材３０Ａ’，傾斜スライドレール３４’上を移動する際に生じるモーメントを相殺することができるので、騒音、振動にとって一層有利である。
【００２４】
もっとも、複数のクランク装置１００を共通（単一）のクランクピンに係合させて同方向に並列に配設することもでき、この場合には、前記傾斜部材３０Ａ’の傾斜角αを異ならせることで、共通（単一）のクランクピンを用いても、各垂直配置部材３０Ｂの往復動に位相差を生じさせることができる（各クランク装置の間で９０〜１８０°の位相差を持たせることができる）。
【００２５】
従って、従来の多気筒機関のように、各ピストンの往復動に位相差を持たせるために、クランク軸周りに所定の回転位相差を持たせたクランクピンを複数設ける必要がなくなるので、複雑な形状のクランク軸を製造する要求がなく、以って構成の簡略化を図ることができる。なお、位相差を持たせない場合においても、共通のクランクピンに、各クランク装置のスライドブロック３６’を回転自由に係合させることができるのは勿論である。
【００２６】
また、図３に示すように、例えば、傾斜角度調整溝１０１、１０２と、傾斜部材３０Ａ’に固定されたブラケット１０３、１０４と、に挿通されたボルト１０５、１０６を締結、弛緩すること等によって、前記傾斜部材３０Ａ’の傾斜角度αを可変設定できるようにすれば、容易に往復動部（例えばピストン）の往復動位相差を可変設定できるので、例えばスターリング機関の性能試験などにおいて、最適なピストン位相差を見出す際などに有利なものとなる。また、前記傾斜部材３０Ａ’の傾斜角度αを、油圧アクチュエータの駆動等により制御できるように構成すれば、運転中にあっても位相差を適宜変更することが可能となるので、運転条件（回転速度や負荷など）に応じて最適な位相差に制御することも可能となる。
【００２７】
更に、本実施形態におけるクランク装置１００によれば、ストロークを、前述したＬ型スコッチヨーク機構５に比べて増大できるというメリットもある。
以下に、本実施形態におけるクランク装置１００のメカニズムについて、より詳細に説明する。
即ち、図４に示すように、クランク軸回転角度をθ’とし、位相角をΔθとし、クランク半径（クランクアーム長さ）をｒとし、傾斜角をαとした場合、ピストンの運動は、次式で表せる。
【００２８】

となり、ストロークＳ_Tと、クランク半径（クランクアーム長さ）ｒと、は次式に示す関係があることがわかる。
【００２９】
Ｓ_T＝２ｒ・（tan ²α＋１）^1/2 （６）
ｒ＝Ｓ_T／｛２・（tan ²α＋１）^1/2｝（７）
即ち、本実施形態におけるクランク装置１００によれば、ストロークを、前述したＬ型スコッチヨーク機構５におけるストローク（＝２ｒ）より増大できることになる。また、上式（４）より、本実施形態におけるクランク装置１００は、完全な正弦運動を行い、θ’が傾斜角αのときに、最小値（ピストンの下死点）となることがわかる。
【００３０】
なお、本実施形態におけるクランク装置１００は、ピストンを備えた燃焼機関（内燃機関、外燃機関）などにその用途が限定されるものではなく、回転⇔往復動変換装置としてすべての機械・装置類に採用できるものである。
【００３１】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるクランク装置によれば、第１支持部材に連動される往復動部（例えばピストン系）の変位が単一弦曲線運動を行いながら往復動−回転変換を達成することになる。これと共に、ピストンからのクランクピンへの力の伝達過程において、前記第２支持部材が水平方向（ピストンの往復動方向に対して直角な方向）の成分を含む斜めの方向へスライド可能なため、ピストンをスラスト（水平）方向に押付ける分力を発生させないので、軽量・コンパクトな構造で、フリクション，騒音，振動，摺動部摩耗等を最小限に抑制することができる。
【００３２】
然も、前記斜めの方向（傾斜角）を変えることによって、クランクアーム長さを変えずに、簡単にストロークを変更することができる。また、複数のクランク装置を備え、各第２支持部材を、共通（単一）のクランクピンに回転自在に係合させれば、各クランク装置の第１支持部材の往復動に位相差を生じさせることができる。
【００３３】
従って、従来のように、往復動に位相差を持たせるために、クランク軸周りに所定の回転位相差を持たせたクランクピンを複数設ける必要がなくなるので、複雑な形状のクランク軸を製造する要求がなく、以って構成の簡略化を図ることができる。
また、複数のクランク装置のうちの一部をクランク軸回転中心軸を挟んで第１支持部材の往復動方向に対して直交する方向の反対側に配設し、その第２支持部材の斜めの方向を、第１支持部材の往復動方向に対して直交する方向を基準として逆に傾斜させれば、第２支持部材が、第１支持部材上を移動する際に生じるモーメントを相殺することができるので、騒音、振動を一層抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態にかかるクランク装置の構成図。
【図２】同上のクランク装置を対向させて配置した場合の構成図。
【図３】同上のクランク装置に傾斜角調整機構を付加した場合の一例を示す構成図。
【図４】同上のクランク装置の模式図。
【図５】Ｌ型スコッチヨーク機構の構成図。
【図６】図５の側面図。
【図７】従来のコンロッドクランク機構の問題点を説明する図。
【図８】従来のスコッチヨーク機構の問題点を説明する図。
【符号の説明】
２パワーピストン
３ピストンロッド
６Ａ，６Ｂクランク軸
37 クランクピン（単一、共通）
30’ 傾斜可動台座３０’
30Ａ’傾斜部材
30Ｂ垂直配置部材
32 縦スライドレール
33 ベアリング
34’ 傾斜スライドレール
35’ スライドベアリング
36’ スライドブロック
100 クランク装置（Ｘ型スコッチヨーク機構）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a crank device (hereinafter also referred to as a crank mechanism).
[0002]
[Prior art]
In the conventional connecting rod crank apparatus as shown in FIG. 7, when a vertical force (F) due to gas pressure acts on the piston pin, the piston pin has a component force of a force FK in the crankpin direction and a force FP in the horizontal direction. However, at this time, the component force FP in the horizontal direction presses the piston in the thrust (horizontal, side) direction, so that a sliding contact occurs between the cylinder liner and the piston skirt, which increases frictional resistance. It is a cause. In addition, the thrust force (side force) FP may be reversed in direction due to changes in the gas pressure and the inertial force of the reciprocating system depending on each crank angle during one cycle. The so-called piston slap that collides with the inner wall of the cylinder liner may generate piston striking noise (abnormal noise), and the thrust force (side force) may be the source of vibration, causing the entire engine to vibrate. There was a fear of triggering.
[0003]
Furthermore, as a basic feature of the connecting rod crank device, since the piston speed is not a single string curve motion, inertial force components from the second order to infinity are generated in the inertial force. Although it is a very small value (about 1/12 to 1/16) compared to the inertial force, it is highly likely to cause a problem in an engine that pursues vibration and noise. In order to solve the above-mentioned problem of the connecting rod crank device, it is necessary to make the connecting rod length l as long as possible, but this cannot solve the problem that the engine becomes large.
[0004]
Further, in the conventional scotch yoke (cross slider) device as shown in FIG. 8, since the slider moves in a single-string motion, only a first-order inertial force component can be used, and vibration countermeasures can be made relatively easily. However, in such a conventional Scotch yoke device, there is a problem that a large bending moment force (M = FL) is generated in the support portion R of the slider frame, resulting in a structurally heavy structure in order to ensure strength. Furthermore, since the same bending moment as the bending moment is also generated in the guide portion, there is a possibility that the friction becomes large and the basic dimensions of the slider shaft and the guide portion need to be increased and the inertial force is also increased.
[0005]
Therefore, the applicants of the present application have made various studies, and as a result, in the previously filed Japanese Patent Application No. 7-193893, the crank device as shown in FIGS. 5 and 6 (hereinafter also referred to as an L-type Scotch yoke mechanism). Say).
According to the L-type Scotch yoke mechanism 5 according to the invention of the present applicant shown in FIGS. 5 and 6, since the thrust force to the piston system is not generated, and the piston motion becomes a single string curve motion. Compared to the conventional mechanisms described above, the friction and noise / vibration can be greatly reduced with a lightweight and compact structure.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Furthermore, the applicants of the present application have found that the crank device (L-type Scotch yoke mechanism) proposed in Japanese Patent Application No. 7-193893 is more beneficial depending on the way of use.
That is, for example, when a plurality of reciprocating members (for example, pistons) are interlocked with one crankshaft (for example, a rotary reciprocating motion employed in a multi-cylinder engine, a Stirling engine in which a plurality of pistons are arranged coaxially, etc. In order to give a phase difference to the reciprocating motion of each piston, the conventional crank device has a crankshaft around the crankshaft. It is necessary to provide a plurality of crank pins having a predetermined rotational phase difference, and manufacturing such a complicated crank shaft has not been easy. In addition, when finding the optimal piston phase difference in Stirling engine performance tests, etc., it is necessary to prepare multiple types of crankshafts with different crankpin phase differences, and the crankshaft must be replaced for each test. Although there was a problem that it was necessary, there was a method of using an L-type Scotch yoke mechanism that can solve these problems.
[0007]
In addition, according to this method of use, a long stroke can be achieved while being compact.
The present invention has been made in view of such a situation, and while greatly promoting friction reduction and noise / vibration reduction as in the prior art, it is further possible to reduce the phase difference between a plurality of reciprocating parts with a small size, light weight and simple configuration. An object of the present invention is to provide a crank device that can be variably set and can achieve a long stroke.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The crank device according to the invention described in claim 1 includes a first support member configured to reciprocate in one direction within a plane substantially orthogonal to the rotation center axis of the crankshaft, and the first support member, And a second support member that is slidably supported in a direction oblique to the reciprocating direction of the first support member within a plane substantially orthogonal to the rotation center axis of the crankshaft. the together with the second support member of each crank device is engaged rotatably engaged on a common crank pin around at least one diagonal direction of the second support member of said each of the other second supporting member It was configured to be set in a direction different from the oblique direction .
[0009]
In a second aspect of the present invention, a first support member configured to reciprocate in one direction within a plane substantially orthogonal to the rotation center axis of the crankshaft, and the rotation of the crankshaft to the first support member. A plurality of crank devices each having a second support member that is slidably supported in a direction oblique to a reciprocating direction of the first support member within a plane substantially perpendicular to a central axis, together with the second supporting member of the device is engaged rotatably engaged on a common crank pin around orthogonal, at least a portion of the crank device, with respect to the reciprocating direction of the first support member across the crankshaft rotational axis The second support member is disposed on the opposite side of the first support member, and the oblique direction of the second support member is inclined with reference to a direction orthogonal to the reciprocating direction of the first support member . According to a third aspect of the invention, at least one oblique direction of each of the second support members can be changed.
[0012]
If it is set as the above structures, the displacement of the reciprocating part (for example, piston system) interlock | cooperated with the said 1st support member will achieve reciprocating-rotation conversion, performing single string curve motion . At the same time, in the process of transmitting force from the piston to the crankpin, the second support member can slide in an oblique direction including a component in the horizontal direction (a direction perpendicular to the reciprocating direction of the piston). Since the component force that pushes the piston in the thrust (horizontal) direction is not generated, it is possible to minimize friction, noise, vibration, sliding part wear, etc. with a lightweight and compact structure.
[0013]
However, by changing the oblique direction (inclination angle), the stroke can be easily changed without changing the crank arm length. Also, a plurality of crank devices are provided, and each second support member is rotatably engaged with a common (single) crank pin, and at least one oblique direction of each of the second support members is the other If the second support member is set in a direction different from the oblique direction, the reciprocating motion of the first support member provided in the same crank device as the second support member having a different oblique direction, and the other first A predetermined phase difference can be generated between the reciprocation of the support member. Further, a part of the plurality of crank devices is disposed on the opposite side of the direction orthogonal to the reciprocating direction of the first support member across the crankshaft rotation center axis, and the second support member is inclined. If the direction is inclined reversely with respect to the direction orthogonal to the reciprocating direction of the first support member, the moment generated when the second support member moves on the first support member can be offset. This can be advantageous for noise and vibration.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
First, the L-type Scotch yoke mechanism 5 serving as the basis of the crank device 100 (also referred to as an X-type Scotch yoke mechanism) described in the present embodiment will be described. The L-type Scotch yoke mechanism 5 is configured as shown in FIGS.
[0015]
That is, for example, the reciprocating motion of the power piston 2 of the Stirling engine is performed by a rod end bearing (pillar ball joint) 4 via a piston rod 3 (this part may be a pin connection or a direct connection structure). The rod end bearing 4 is connected to a horizontal arrangement member 30 </ b> A of the L-type movable pedestal 30.
[0016]
The vertical arrangement member 30B of the L-shaped movable pedestal 30 is vertically moved in the vertical direction in FIG. 5 (arrows in FIG. 5) to the vertical slide rail 32 disposed substantially perpendicular to the moment receiving pedestal 31 via two rows of slide bearings 33. Reference) is supported to be movable (slidable). On the other hand, a horizontal slide rail 34 is disposed on the upper surface of the horizontal arrangement member 30A, and a slide block 36 is arranged on the horizontal slide rail 34 via a slide bearing 35 in the left-right direction in the figure (see the arrow in FIG. 5). Is supported so as to be movable (slidable).
[0017]
The slide block 36 is rotatably connected to a crank pin 37 that connects the

crankshafts

6A and 6B via a bearing or the like.
With the above configuration, when the power piston 2 receives the gas pressure F and moves upward in the figure, the horizontal arrangement member 30A is pressed upward in the figure via the rod end bearing 4. This pressing force is transmitted to the crankpin 37 via the slide block 36 and the like, and is transmitted as a rotational force to the

crankshafts

6A and 6B. When the

crankshafts

6A and 6B are thereby rotated, The connected slide block 36 moves on the horizontal slide rail 34, and at the same time, the entire L-shaped movable pedestal 30 is guided by the vertical slide rail 32 disposed substantially perpendicular to the moment receiving pedestal 31 and moved upward in the figure. Will be.
[0018]
That is, when the

crankshafts

6A and 6B are rotated in the right rotation direction in the figure by gas pressure or inertial force, the slide block 36 is moved in the left direction in the figure, and is rotated and moved while always receiving a vertical load along the crank radius locus. Will be. That is, the reciprocation-rotation conversion is achieved while the displacement of the piston system performs a single string curve motion.
[0019]
In addition, a moment (F × L kg · mm) is generated on the L-type movable pedestal 30 in the process of transmitting the force from the piston system to the crankpin 37, and this moment is caused by the sliding of the L-type movable pedestal 30. Since it is canceled out by the bearing 33, moment force {thrust force (side force)} to the piston system is not generated.
Therefore, according to the L-type Scotch yoke mechanism 5, since the thrust force (side force) to the piston system is not generated as described above, and the piston motion becomes a single string curve motion, the conventional system (FIG. 7). Compared with the conventional crank device shown in FIG. 8 and the conventional crank device, the friction and noise / vibration can be greatly promoted with a light and compact structure.
[0020]
By the way, in this embodiment, said L type | mold Scotch yoke mechanism 5 is deform | transformed and comprised as shown in FIG. Elements identical to those of the L-shaped Scotch yoke mechanism 5 of FIGS. 5 and 6 are denoted by the same reference numerals.
That is, instead of the conventional L-shaped movable pedestal 30, an inclined movable pedestal 30 ′ is disposed and used.
[0021]
The inclined movable pedestal 30 ′ is inclined with respect to a vertical arrangement member 30B (corresponding to a first support member according to the present invention) that is movably (slidably) mounted on the vertical slide rail 32 via a bearing 33. An inclined member 30A ′ extending in the direction is provided. An inclined slide rail 34 'is disposed on the upper surface of the inclined member 30A', and a slide block 36 '(corresponding to the second support member according to the present invention) slides on the inclined slide rail 34'. It is supported via a bearing 35 'so as to be movable (slidable) in an oblique direction (see the arrow in FIG. 1) in the figure.
[0022]
The slide block 36 'is rotatably connected to a crank pin 37 that connects the

crankshafts

6A and 6B via a bearing or the like.
According to the above configuration, the same action as that of the L-shaped Scotch yoke mechanism 5 described above is achieved, so that the piston system is interlocked with the vertically arranged member 30B (corresponding to the first support member according to the present invention). The thrust force (side force) is not generated, and the piston motion is a single-string motion, making it a lighter and more compact structure than the conventional method (conventional crank device shown in FIGS. 7 and 8). Thus, friction reduction and noise / vibration reduction can be greatly promoted.
[0023]
However, as shown in FIG. 2, the two crank devices 100 are arranged to face each other in the direction orthogonal to the reciprocating direction of the vertically arranged member 30B (the left-right direction in the figure) across the

crankshafts

6A and 6B. The slanting direction of these slide blocks 36 ′ is inclined reversely with respect to the left-right direction in the figure , and each slide block 36 ′ can be rotatably engaged with a common (single) crank pin 37. In this case, a phase difference can be generated in the reciprocating motion of both the vertically arranged members 30B. In this way, the two crank devices 100 are arranged opposite to each other in the left-right direction in the figure with the

crankshafts

6A and 6B interposed therebetween, and the oblique directions of these slide blocks 36 'are based on the left-right direction in the figure. On the other hand, if it is inclined, the moment generated when the slide block 36 'moves on the inclined member 30A' and the inclined slide rail 34 'can be canceled out, which is more advantageous for noise and vibration.
[0024]
However, a plurality of crank devices 100 can be engaged with a common (single) crank pin and arranged in parallel in the same direction. In this case, the inclination angle α of the inclined member 30A ′ is varied. Thus, even if a common (single) crank pin is used, a phase difference can be generated in the reciprocating motion of each vertical arrangement member 30B (with a phase difference of 90 to 180 ° between the crank devices). be able to).
[0025]
Accordingly, unlike a conventional multi-cylinder engine, it is not necessary to provide a plurality of crank pins having a predetermined rotational phase difference around the crankshaft in order to give a phase difference to the reciprocating motion of each piston. There is no requirement to manufacture a crankshaft having a shape, and the configuration can be simplified. Of course, even when no phase difference is provided, the slide block 36 ′ of each crank device can be freely engaged with the common crank pin.
[0026]
Further, as shown in FIG. 3, for example, by fastening and loosening

bolts

105 and 106 inserted into the inclination

angle adjusting grooves

101 and 102 and

brackets

103 and 104 fixed to the inclination member 30A ′. If the inclination angle α of the inclined member 30A ′ can be variably set, the reciprocating phase difference of the reciprocating portion (for example, piston) can be easily variably set. This is advantageous when finding the piston phase difference. If the inclination angle α of the inclined member 30A ′ can be controlled by driving a hydraulic actuator or the like, the phase difference can be appropriately changed even during operation. It is also possible to control to an optimum phase difference according to the speed and load.
[0027]
Further, according to the crank device 100 of the present embodiment, there is an advantage that the stroke can be increased as compared with the L-type Scotch yoke mechanism 5 described above.
Below, the mechanism of the crank apparatus 100 in this embodiment is demonstrated in detail.
That is, as shown in FIG. 4, when the crankshaft rotation angle is θ ′, the phase angle is Δθ, the crank radius (crank arm length) is r, and the inclination angle is α, the piston motion is as follows. It can be expressed by an expression.
[0028]

Thus, it can be seen that the stroke _ST and the crank radius (crank arm length) r have the relationship shown in the following equation.
[0029]
S _T = 2r · (tan ² α + 1) ^1/2 (6)
r = S _T / {2 · (tan ² α + 1) ^1/2 } (7)
That is, according to the crank device 100 of the present embodiment, the stroke can be increased from the stroke (= 2r) in the L-type Scotch yoke mechanism 5 described above. Further, from the above equation (4), it can be seen that the crank device 100 according to the present embodiment performs a perfect sine motion and has a minimum value (bottom dead center of the piston) when θ ′ is the inclination angle α.
[0030]
Note that the application of the crank device 100 in the present embodiment is not limited to a combustion engine (an internal combustion engine, an external combustion engine) or the like provided with a piston, and all machines and devices as a rotary rod reciprocating conversion device. Can be adopted.
[0031]
【The invention's effect】
As described above, according to the crank device according to the present invention, the displacement of the reciprocating portion (for example, the piston system) interlocked with the first support member achieves the reciprocating-rotational conversion while performing the single string curve motion. Will do . At the same time, in the process of transmitting force from the piston to the crankpin, the second support member can slide in an oblique direction including a component in the horizontal direction (a direction perpendicular to the reciprocating direction of the piston). Since the component force that pushes the piston in the thrust (horizontal) direction is not generated, it is possible to minimize friction, noise, vibration, sliding part wear, etc. with a lightweight and compact structure.
[0032]
However, the stroke can be easily changed without changing the crank arm length by changing the oblique direction (inclination angle). Further, if a plurality of crank devices are provided and each second support member is rotatably engaged with a common (single) crank pin, a phase difference is generated in the reciprocating motion of the first support member of each crank device. Can be made.
[0033]
Accordingly, it is not necessary to provide a plurality of crank pins having a predetermined rotational phase difference around the crankshaft in order to give a phase difference to the reciprocating motion as in the prior art, so that a crankshaft having a complicated shape is manufactured. There is no requirement, and the configuration can be simplified.
Further, a part of the plurality of crank devices is disposed on the opposite side of the direction orthogonal to the reciprocating direction of the first support member across the crankshaft rotation center axis, and the second support member is inclined. If the direction is inclined reversely with respect to the direction orthogonal to the reciprocating direction of the first support member, the moment generated when the second support member moves on the first support member can be offset. Therefore, noise and vibration can be further suppressed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a crank device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a configuration diagram when the above crank devices are arranged to face each other.
FIG. 3 is a configuration diagram showing an example when an inclination angle adjusting mechanism is added to the crank device same as above.
FIG. 4 is a schematic view of the above crank device.
FIG. 5 is a configuration diagram of an L-type Scotch yoke mechanism.
6 is a side view of FIG. 5. FIG.
FIG. 7 is a diagram for explaining problems of a conventional connecting rod crank mechanism.
FIG. 8 is a diagram for explaining problems of a conventional scotch yoke mechanism.
[Explanation of symbols]
2 Power piston 3

Piston rod

6A, 6B Crankshaft
37 Crankpin (single, common)
30 'Movable pedestal 30'
30A 'inclined member
30B Vertically arranged member
32 Vertical slide rail
33 Bearing
34 'inclined slide rail
35 'slide bearing
36 'slide block
100 Crank device (X-type scotch yoke mechanism)

Claims

A first support member configured to reciprocate in one direction within a plane substantially perpendicular to the rotation center axis of the crankshaft;
A second support member supported by the first support member so as to be slidable in an oblique direction with respect to the reciprocating direction of the first support member within a plane substantially perpendicular to the rotation center axis of the crankshaft;
Including a plurality of crank devices with
A second support member of each crank device is rotatably engaged around a common crank pin;
Crank and wherein the at least one diagonal direction, is set in a direction different from the direction of the diagonal of another of the second support member of the second support member of said each.

A first support member configured to reciprocate in one direction within a plane substantially perpendicular to the rotation center axis of the crankshaft;
A second support member supported by the first support member so as to be slidable in an oblique direction with respect to the reciprocating direction of the first support member within a plane substantially perpendicular to the rotation center axis of the crankshaft;
Including a plurality of crank devices with
A second support member of each crank device is rotatably engaged around a common crank pin;
At least a part of the crank device is disposed on the opposite side of the direction orthogonal to the reciprocating direction of the first support member across the crankshaft rotation center axis, and the oblique direction of the second support member is 1. A crank device characterized in that it is inclined reversely with respect to a direction orthogonal to the reciprocating direction of one support member .

Crank device according to claim 1 or claim 2, characterized in that the changeable configured in the direction of at least one diagonal of the second support member of said each.