JP3849821B2

JP3849821B2 - Differential case for differential limiter

Info

Publication number: JP3849821B2
Application number: JP8719697A
Authority: JP
Inventors: 栄一寺田
Original assignee: Showa Corp
Current assignee: Showa Corp
Priority date: 1997-03-24
Filing date: 1997-03-24
Publication date: 2006-11-22
Anticipated expiration: 2017-03-24
Also published as: JPH10267110A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の駆動系に介装される差動制限装置における差動ケースに関する。
【０００２】
【従来の技術】
差動ケース内を貫通してともに回動するピニオンシャフトに回転自在に軸支される一対のピニオンギアに対して左右のアクスル軸の内端部に嵌合する一対のサイドギアがベベルギア式に噛合する構造の通常の差動装置は、車両の旋回時に内輪と外輪の回転数の差を吸収して旋回性能の向上を図ることができるが、例えば片輪がぬかるみ等に落ちたりして空転すると、空転車輪のみ回転させて他方の車輪に駆動力が伝達されず有効な駆動力を得られず、ぬかるみ等から脱出できないことが起こる。
【０００３】
そこでサイドギアと差動ケースとの間に多板クラッチを介装して適当な摩擦抵抗をサイドギアに与え、片輪を単に空転させないようにして常に有効な駆動力を得るようにした差動制限装置が採用されている。
【０００４】
多板クラッチ機構は、サイドギアと一体に回転するクラッチプレートを差動ケースと一体に回転するフリクションディスクが両側から挟んで摩擦抵抗を与えるもので、例えば特公昭６３−３３５７４号公報に記載された例を示すと図１０のようである。
【０００５】
ドライブピニオン01が噛合するリングギア02が固着される差動ケースは、有底円筒状の差動ケース本体03とその開口を覆う差動キャップ04からなり、差動ケース本体03の内部を貫通しプレッシャーリング05，06に両端がカム係合するピニオンシャフト07にピニオンギア08が軸支され、同ピニオンギア08に左右一対のサイドギア09，010 がベベルギア式に噛合している。
【０００６】
差動キャップ04の底面とサイドギア09間にプレッシャーリング05を介して多板クラッチ011 が介装され、差動ケース本体03の底面とサイドギア010 間にプレッシャーリング06を介して多板クラッチ012 が介装されている。
【０００７】
左右の多板クラッチ011 ，012 は、クラッチプレート011a，012aとフリクションディスク011b，012bとが交互に重なるように構成され、クラッチプレート011a，012aは、各サイドギア09，010 に形成された係合溝09a ，010aに内周縁の突起が係合して一体に回転し、フリクションディスク011b，012bは、差動ケース本体03の内周面に形成された係合溝03ａ，03ｂに外周縁の突起が係合して一体に回転する。
【０００８】
クラッチプレート011a，012aとフリクションディスク011b，012b間の摩擦抵抗により片輪を単に空転させないようにして常に適切な駆動力を得るようになっている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
差動ケースと一体にフリクションディスク011b，012bを回転させるべくフリクションディスク011b，012bの外周縁の突起を係合する係合溝03ａ，03ｂは、差動ケース本体03の内周面に形成されている。
各係合溝03ａ，03ｂは差動ケース本体03の開口側内周面と底面側内周面に軸方向に指向して複数条形成されており、一般にブローチ加工で成形される。
【００１０】
差動ケース本体03の開口側の係合溝03ａは加工が容易であるが、底面側の係合溝03ｂは開口側から離れているので、わざわざ底壁に加工孔03ｃを形成して切削刃物を挿入して加工できるようにしている。
また係合溝03ａ，03ｂは差動ケース本体03の開口端から底面に至る略全幅に亘って加工するため作業性が悪く、高い寸法精度を確保することが難しい。
【００１１】
なお差動ケース本体が筒状で両側開口を差動キャップが覆う例があるが、フリクションディスクに係合する係合溝は、やはり差動ケース本体の内周面に形成されているので、加工孔は不要であるが、係合溝は差動ケース本体の全幅に亘るので、前述のように作業性および寸法精度に問題がある。
【００１２】
本発明はかかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、加工が容易で作業性に優れ高い寸法精度が確保できる差動制限装置の差動ケースを供する点にある。
【００１３】
【課題を解決するための手段および作用効果】
上記目的を達成するために、本発明は、差動ケースが筒状のケース本体とその両端開口をそれぞれ覆う左右の差動キャップとで構成され、前記ケース本体内を貫通してともに回動するピニオンシャフトに回転自在に軸支されたピニオンギアと前記左右の差動キャップにそれぞれ回転自在に軸支されたサイドギアとが差動ケース内でベベルギア式に噛合され、前記サイドギアの背面と前記差動キャップの内面との間に多板クラッチ機構が介装された差動制限装置において、前記多板クラッチ機構のフリクションディスク外周縁に形成された突起を係合する係合溝が差動キャップの外側円筒部の内周面に形成され、前記差動キャップは、前記サイドギアを回転自在に軸支する内側円筒部が前記外側円筒部の内側に形成され、前記差動キャップの前記外側円筒部と前記内側円筒部との間の環状凹部に前記多板クラッチ機構の一部が嵌装される差動制限装置の差動ケースとした。
【００１４】
左右の多板クラッチ機構のフリクションディスクの外周縁の突起が係合する係合溝は、左右の差動キャップの内周面に形成され、差動キャップの開口から幅の狭い内周面に係合溝を形成する加工は簡単で作業性に優れ、加工孔は不要である。
また係合溝の長さもフリクションディスクが係合できる必要な長さでよく加工精度も容易に確保できる。
【００１５】
請求項２記載の発明は、請求項１記載の差動制限装置の差動ケースにおいて、前記差動キャップの係合溝が、ドリルで加工形成されたものである。
加工作業性の向上を図ることができ、部品コストの低減を可能とする。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る一実施の形態について図１ないし図９に図示し説明する。
本実施の形態に係る差動装置１は、リングギア２が固着される差動ケースが円筒状の差動ケース本体５と、その左右開口をそれぞれ覆う左側差動キャップ６と右側差動キャップ７とからなる。
【００１７】
差動ケース本体５は、円筒の左開口端面に周方向に亘って等間隔に６か所ボルト孔５ａが形成され、右側開口端より若干左に寄った位置に遠心方向に突出した６個のフランジボス部５ｂが形成され、同フランジボス部５ｂに取付孔５ｃが穿設されている。
【００１８】
左側差動キャップ６は、図２ないし図４に図示するように、偏平な円筒部６ａと底壁６ｂおよび底壁６ｂの中央に左側アクスル軸が貫通する軸受円筒部６ｃが外側に突出し、同軸にサイドギア25を回転自在に軸支する内側円筒部６ｄが内側に突出して形成されている。
【００１９】
また円筒部６ａの底壁６ｂ側にフランジ６ｅが延出していて、同フランジ６ｅに周方向に亘って等間隔に６か所取付孔６ｆが穿設され、同取付孔６ｆは差動ケース本体の左側開口端のボルト孔５ａに対応している。
そして偏平な円筒部６ａの内周面に周方向に亘って等間隔に６か所軸方向に指向した係合溝６ｇがドリルによる加工成形により断面が半円形に切削されている。
【００２０】
他方右側差動キャップ７は、図５ないし図７を参照して、前記左側差動キャップ６と概ね同様に、偏平な円筒部７ａ，底壁７ｂ，右側アクスル軸が貫通する軸受円筒部７ｃ，サイドギア26を回転自在に軸支する内側円筒部７ｄが形成され、円筒部７ａの開口端にフランジ７ｅが形成され、同フランジ７ｅに周方向に亘って等間隔に６か所取付孔７ｆが穿設され、同取付孔７ｆは差動ケース本体の右側開口端のボルト孔５ｃに対応している。
【００２１】
そして右側差動キャップ７は、円筒部７ａより径が小さく、内側円筒部７ｄより径が大きい同心の中間円筒部７ｇ（左側差動キャップ６の円筒部６ａと径を同じくする）が底壁７ｂの内面に突出している。
中間円筒部７ｇの内周面には周方向に亘って等間隔に６か所軸方向に指向した係合溝７ｈがドリルによる加工成形により断面が半円形に切削されている。
【００２２】
以上の差動ケース本体５，左右差動キャップ６，７が結合されて差動ケースが構成される。
すなわち差動ケース本体５の左開口は、内径が左側差動キャップ６の円筒部６ａの外径に等しく両者が嵌合して開口端面とフランジ６ｅが当接して６か所の取付孔６ｆとボルト孔５ａにボルト８を螺合して締着する。
【００２３】
また差動ケース本体５の右開口は、開口円筒部の外径が右側差動キャップ７の円筒部７ａの内径に等しく両者が嵌合してフランジボス部５ｂをフランジ７ｅに当接し、さらにリングギア２をフランジ７ｅの背後にあてがいボルト９を螺合して３者を一体に緊締する。
【００２４】
以上のように結合される差動ケース内には、差動ケース本体５に両端を支持されてピニオンシャフト20が貫通しており、同ピニオンシャフト20に一対のピニオンギア21，22がセンターカラー28を介して両側に回転自在に軸支され、差動ケース本体５との間に球面ワッシャ23，24がそれぞれ介装され、ピニオンギア21，22のピッチ面の円錐中心側端面はセンターカラー28に当接する。
【００２５】
そして各ピニオンギア21，22にともにベベルギア式に噛み合う一対のサイドギア25，26がピニオンシャフト20を挟んで左右にそれぞれ左右の差動キャップ６，７に軸支されて回転自在に設けられる。
【００２６】
サイドギア25，26は、同じ形状をしており、図８に左側のサイドギア25の斜視図を示す。
ピッチ面を円錐としたベベルギア部25ａの背面25ｂは軸方向に垂直な面をなし、軸方向外側に外端円筒部25ｃが延出している。
【００２７】
そして軸方向に突出した外端円筒部25ｃの内周面には、スプライン歯25ｄが形成され、外端円筒部25ｃの外周面にスプライン歯25ｅが内側に寄って部分的に形成されている。
【００２８】
サイドギア25の外端円筒部25ｃが左側差動キャップ６の内側円筒部６ｄに嵌合して回転自在に軸支され、ベベルギア部25ａの円錐中心側端面はセンターカラー28に当接して組付けられる。
【００２９】
差動キャップ６の円筒部６ａと内側円筒部６ｄとの間の環状凹部には皿バネ35が嵌装され、その上にフリクションディスク36，クラッチプレート37，フリクションディスク38が順に重ねられ、一番上のフリクションディスク38がサイドギア25のベベルギア部25ａの背面25ｂに対向し接して多板クラッチ34を構成している。
【００３０】
フリクションディスク36は、図９に示すように円環状の板部材であり、内径が内側円筒部６ｄの外径（サイドギア25のスプライン歯25ｅの外径に等しい）より若干大きく、外径が円筒部６ａの内径より若干小さく、外周縁に等間隔に６か所半円状の突起36ａが突出している。
【００３１】
したがってフリクションディスク36は、環状部が差動キャップ６の円筒部６ａの内側に嵌合し、６個の突起36ａが差動キャップ６の６本の係合溝６ｇに嵌合して、差動キャップ６に対して左右軸方向の摺動を許すが、相対的な回転は阻止されている。
【００３２】
フリクションディスク38も同様であり、両フリクションディスク36，38に挟まれたクラッチプレート37は、フリクションディスク36，38と内外径は略同じであるが、内周縁にスプライン歯を有してサイドギア25の外端円筒部25ｃの内側外周面に設けられたスプライン歯25ｅにスプライン嵌合してサイドギア25とともに回転する。
【００３３】
以上のように差動キャップ６と一体に回転する一対のフリクションディスク36，38にサイドギア25と一体に回転するクラッチプレート37が挟まれて皿バネ35で付勢される多板クラッチ34のフリクション機構が介装されており、適当な回転抵抗を与えるようにしている。
【００３４】
同じ形状の右側のサイドギア26も略同様に、外端円筒部26ｃが右側差動キャップ７の内側円筒部７ｄに嵌合して回転自在に軸支されてベベルギア部26ａの円錐中心側端面はセンターカラー28に当接し、ベベルギア部26ａの背面26ｂと差動キャップ７の底面との間に多板クラッチ44が介装されている。
【００３５】
すなわち多板クラッチ44は、差動キャップ７の中間円筒部７ｇと内側円筒部７ｄとの間の環状凹部に皿バネ45が嵌装され、その上にフリクションディスク46，クラッチプレート47，フリクションディスク48が順に重ねられられて構成されている。
【００３６】
クラッチプレート47は内周縁のスプライン歯がサイドギア26の外端円筒部26ｃのスプライン歯26ｅにスプライン嵌合してサイドギア26とともに回転し、フリクションディスク46，48は６個の突起46ａ，48ａが差動キャップ７の６本の係合溝７ｈに嵌合して差動キャップ７と一体に回転し、皿バネ45で付勢される多板クラッチ44のフリクション機構で適当な回転抵抗が与えられる。
【００３７】
以上のような構造の差動装置１の左右軸受円筒部６ｃ，７ｃにそれぞれ左右アクスル軸が挿入され、左右のサイドギア25，26の内周面に形成されたスプライン歯25ｄ，26ｄにスプライン嵌合して一体に回転自在に支持される。
【００３８】
サイドギア25，26と差動キャップ６，７との間に多板クラッチ34，44を介装して適当な摩擦抵抗を左右のサイドギア25，26に与え、片輪を単に空転させないようにして常に有効な駆動力を得るようにしている。
【００３９】
左右の多板クラッチ34，44のフリクションディスク36，38，46，48の外周縁の突起が係合する係合溝６ｇ，７ｈは、左右の差動キャップ６，７の内周面に形成され、差動キャップ６，７の開口から幅の狭い内周面に係合溝６ｇ，７ｈを形成する加工はドリルにより切削され簡単で作業性に優れ、加工孔は不要であり、部品コストの低減を図ることができる。
【００４０】
また係合溝６ｇ，７ｈの長さもフリクションディスク36，38，46，48が係合できるに必要な短い長さでよく加工精度も容易に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態に係る差動装置の断面図である。
【図２】左側差動キャップの外側面図である。
【図３】同内側面図である。
【図４】図２においてIV−IV線に沿って截断した断面図である。
【図５】右側差動キャップの外側面図である。
【図６】同内側面図である。
【図７】図５においてVII −VII 線に沿って截断した断面図である。
【図８】サイドギヤの斜視図である。
【図９】フリクションディスクの側面図である。
【図１０】従来の差動装置の断面図である。
【符号の説明】
１…差動装置、２…リングギア、５…差動ケース本体、６…左側差動キャップ、７…右側差動キャップ、８，９…ボルト、
20…ピニオンシャフト、21，22…ピニオンギア、23，24…球面ワッシャ、25，26…サイドギア、28…センターカラー、
34…多板クラッチ、35…皿バネ、36…フリックションディスク、37…クラッチプレート、38…フリクションディスク、
44…多板クラッチ、45…皿バネ、46…フリックションディスク、47…クラッチプレート、48…フリクションディスク。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a differential case in a differential limiting device interposed in a drive system of an automobile.
[0002]
[Prior art]
A pair of side gears fitted to the inner ends of the left and right axle shafts mesh with a bevel gear type with respect to a pair of pinion gears rotatably supported by a pinion shaft that passes through the differential case and rotates together. The normal differential device of the structure can improve the turning performance by absorbing the difference between the rotation speed of the inner ring and the outer ring when turning the vehicle, but for example, if one wheel falls into a muddy state and idles, Only the idling wheel is rotated, and the driving force is not transmitted to the other wheel, so that an effective driving force cannot be obtained, and it is not possible to escape from the mud.
[0003]
Therefore, a differential limiting device in which a multi-plate clutch is interposed between the side gear and the differential case to give an appropriate frictional resistance to the side gear, so that an effective driving force is always obtained by preventing one wheel from simply idling. Is adopted.
[0004]
In the multi-plate clutch mechanism, a friction plate that rotates integrally with a differential case with a clutch plate that rotates integrally with a side gear is sandwiched from both sides to provide friction resistance. For example, an example described in Japanese Patent Publication No. 63-33574 Is shown in FIG.
[0005]
The differential case to which the ring gear 02 with which the drive pinion 01 meshes is fixed is composed of a bottomed cylindrical differential case body 03 and a differential cap 04 covering the opening, and penetrates the inside of the differential case body 03. A pinion gear 08 is pivotally supported by a pinion shaft 07 whose both ends are cam-engaged with the pressure rings 05 and 06, and a pair of left and right side gears 09 and 010 mesh with the pinion gear 08 in a bevel gear type.
[0006]
A multi-plate clutch 011 is interposed between the bottom surface of the differential cap 04 and the side gear 09 via a pressure ring 05, and a multi-plate clutch 012 is interposed between the bottom surface of the differential case body 03 and the side gear 010 via a pressure ring 06. It is disguised.
[0007]
The left and right multi-plate clutches 011 and 012 are configured such that the clutch plates 011a and 012a and the friction disks 011b and 012b are alternately overlapped, and the clutch plates 011a and 012a are engaged grooves formed in the side gears 09 and 010, respectively. 09a and 010a engage with the protrusions on the inner peripheral edge and rotate integrally. The friction disks 011b and 012b have protrusions on the outer peripheral edge in the engaging grooves 03a and 03b formed on the inner peripheral surface of the differential case body 03. Engage and rotate together.
[0008]
The frictional resistance between the clutch plates 011a and 012a and the friction disks 011b and 012b ensures that an appropriate driving force is always obtained by preventing one wheel from idling.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Engaging grooves 03a and 03b for engaging the protrusions on the outer peripheral edge of the friction disks 011b and 012b to rotate the friction disks 011b and 012b integrally with the differential case are formed on the inner peripheral surface of the differential case body 03. Yes.
A plurality of engagement grooves 03a and 03b are formed in the opening-side inner peripheral surface and the bottom-side inner peripheral surface of the differential case main body 03 in the axial direction, and are generally formed by broaching.
[0010]
The engagement groove 03a on the opening side of the differential case body 03 is easy to process, but the engagement groove 03b on the bottom surface side is away from the opening side, so a machining hole 03c is purposely formed in the bottom wall to cut the cutting tool. Can be inserted and processed.
Further, since the engaging grooves 03a and 03b are processed over substantially the entire width from the opening end to the bottom surface of the differential case body 03, workability is poor and it is difficult to ensure high dimensional accuracy.
[0011]
There is an example in which the differential case body is cylindrical and the openings on both sides are covered by the differential cap. However, the engagement groove that engages the friction disk is also formed on the inner peripheral surface of the differential case body. Although no hole is required, the engagement groove extends over the entire width of the differential case body, and thus there are problems in workability and dimensional accuracy as described above.
[0012]
The present invention has been made in view of the above points, and the object of the present invention is to provide a differential case of a differential limiting device that can be easily processed, has excellent workability, and can ensure high dimensional accuracy.
[0013]
[Means for solving the problems and effects]
In order to achieve the above object, according to the present invention, the differential case is composed of a cylindrical case body and left and right differential caps that respectively cover the openings at both ends thereof. A pinion gear rotatably supported by a pinion shaft and a side gear rotatably supported by the left and right differential caps are meshed with each other in a bevel gear type in a differential case, and the rear surface of the side gear and the differential In the differential limiting device in which a multi-plate clutch mechanism is interposed between the inner surface of the cap, an engagement groove for engaging a protrusion formed on the outer peripheral edge of the friction disk of the multi-plate clutch mechanism is provided on the outer side of the differential cap. formed on the inner peripheral surface of the cylindrical portion, wherein the differential cap, the inner cylindrical portion rotatably supported the side gear is formed inside the outer cylindrical portion, before the differential cap Wherein the annular recess between the outer cylindrical portion and the inner cylindrical portion part of the multi-plate clutch mechanism has a differential case of a differential limiting device is fitted.
[0014]
Engagement grooves with which the protrusions on the outer peripheral edges of the friction disks of the left and right multi-plate clutch mechanisms engage are formed on the inner peripheral surfaces of the left and right differential caps, and are engaged with the narrow inner peripheral surface from the opening of the differential caps. The process of forming the groove is simple and excellent in workability, and no machining hole is required.
Further, the length of the engaging groove may be a necessary length that can be engaged with the friction disk, and the processing accuracy can be easily secured.
[0015]
According to a second aspect of the present invention, in the differential case of the differential limiting device according to the first aspect, the engagement groove of the differential cap is formed by drilling.
The workability can be improved, and the part cost can be reduced.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
The differential device 1 according to the present embodiment includes a differential case body 5 in which the differential case to which the ring gear 2 is fixed is cylindrical, a left differential cap 6 and a right differential cap 7 that cover the left and right openings, respectively. It consists of.
[0017]
The differential case body 5 has six bolt holes 5a formed at equal intervals in the circumferential direction on the left opening end surface of the cylinder, and protrudes in the centrifugal direction to a position slightly to the left of the right opening end. A flange boss portion 5b is formed, and a mounting hole 5c is formed in the flange boss portion 5b.
[0018]
As shown in FIGS. 2 to 4, the left differential cap 6 has a flat cylindrical portion 6a, a bottom wall 6b, and a bearing cylindrical portion 6c through which the left axle shaft passes in the center of the bottom wall 6b. An inner cylindrical portion 6d that rotatably supports the side gear 25 is formed to protrude inward.
[0019]
Further, a flange 6e extends on the bottom wall 6b side of the cylindrical portion 6a, and six attachment holes 6f are formed at equal intervals in the circumferential direction in the flange 6e. Corresponds to the bolt hole 5a at the left opening end.
And the engagement groove | channel 6g orientated in the six axial directions at equal intervals over the circumferential direction on the internal peripheral surface of the flat cylindrical part 6a is cut into the semicircle by the process shaping | molding with a drill.
[0020]
The other right differential cap 7 is similar to the left differential cap 6 with reference to FIGS. 5 to 7, and a flat cylindrical portion 7a, a bottom wall 7b, a bearing cylindrical portion 7c through which the right axle shaft passes, An inner cylindrical portion 7d that rotatably supports the side gear 26 is formed, a flange 7e is formed at the opening end of the cylindrical portion 7a, and six attachment holes 7f are formed in the flange 7e at equal intervals in the circumferential direction. The mounting hole 7f corresponds to the bolt hole 5c at the right opening end of the differential case main body.
[0021]
The right differential cap 7 has a concentric intermediate cylindrical portion 7g (which has the same diameter as the cylindrical portion 6a of the left differential cap 6) having a diameter smaller than that of the cylindrical portion 7a and larger than that of the inner cylindrical portion 7d. It protrudes on the inner surface.
On the inner peripheral surface of the intermediate cylindrical portion 7g, engagement grooves 7h oriented in six axial directions at equal intervals in the circumferential direction are cut into a semicircular cross section by machining with a drill.
[0022]
The differential case body 5 and the left and right differential caps 6 and 7 are combined to form a differential case.
That is, the left opening of the differential case body 5 has an inner diameter that is equal to the outer diameter of the cylindrical portion 6a of the left differential cap 6, and both are fitted so that the opening end face and the flange 6e come into contact with the six mounting holes 6f. The bolt 8 is screwed into the bolt hole 5a and fastened.
[0023]
Further, the right opening of the differential case body 5 has an outer diameter of the opening cylindrical portion equal to an inner diameter of the cylindrical portion 7a of the right differential cap 7, and both are fitted to contact the flange boss portion 5b with the flange 7e. The gear 2 is screwed onto the back of the flange 7e with a bolt 9 to fasten the three members together.
[0024]
In the differential case coupled as described above, both ends are supported by the differential case body 5 and the pinion shaft 20 passes therethrough, and a pair of pinion gears 21 and 22 are connected to the center collar 28 on the pinion shaft 20. The spherical case washers 23 and 24 are interposed between the differential case body 5 and the end faces of the pinion gears 21 and 22 on the center side of the cone. Abut.
[0025]
A pair of side gears 25 and 26 meshing with the pinion gears 21 and 22 in a bevel gear manner are provided rotatably on the left and right differential caps 6 and 7 with the pinion shaft 20 interposed therebetween.
[0026]
The side gears 25 and 26 have the same shape, and a perspective view of the left side gear 25 is shown in FIG.
A back surface 25b of the bevel gear portion 25a having a conical pitch surface forms a surface perpendicular to the axial direction, and an outer end cylindrical portion 25c extends outward in the axial direction.
[0027]
Spline teeth 25d are formed on the inner peripheral surface of the outer end cylindrical portion 25c protruding in the axial direction, and spline teeth 25e are partially formed on the outer peripheral surface of the outer end cylindrical portion 25c toward the inside.
[0028]
The outer end cylindrical portion 25c of the side gear 25 is fitted to the inner cylindrical portion 6d of the left differential cap 6 and rotatably supported, and the conical center side end surface of the bevel gear portion 25a is assembled in contact with the center collar 28. .
[0029]
A disc spring 35 is fitted in an annular recess between the cylindrical portion 6a and the inner cylindrical portion 6d of the differential cap 6, and a friction disk 36, a clutch plate 37, and a friction disk 38 are stacked on top of each other in order. The upper friction disk 38 is opposed to and in contact with the back surface 25b of the bevel gear portion 25a of the side gear 25 to constitute a multi-plate clutch 34.
[0030]
The friction disk 36 is an annular plate member as shown in FIG. 9, and has an inner diameter slightly larger than the outer diameter of the inner cylindrical portion 6d (equal to the outer diameter of the spline teeth 25e of the side gear 25), and the outer diameter is a cylindrical portion. 6 semi-circular protrusions 36a project at equal intervals on the outer periphery slightly smaller than the inner diameter of 6a.
[0031]
Accordingly, the friction disk 36 has an annular portion fitted inside the cylindrical portion 6 a of the differential cap 6, and six projections 36 a fitted in the six engagement grooves 6 g of the differential cap 6. The cap 6 is allowed to slide in the left-right axis direction, but relative rotation is prevented.
[0032]
The same applies to the friction disk 38, and the clutch plate 37 sandwiched between the friction disks 36 and 38 has substantially the same inner and outer diameters as the friction disks 36 and 38, but has spline teeth on the inner peripheral edge and the side gear 25. The spline teeth 25e provided on the inner peripheral surface of the outer end cylindrical portion 25c are spline-fitted to rotate together with the side gear 25.
[0033]
As described above, the friction mechanism of the multi-plate clutch 34 that is energized by the disc spring 35 with the clutch plate 37 that rotates integrally with the side gear 25 sandwiched between the pair of friction disks 36 and 38 that rotate integrally with the differential cap 6. Is provided to provide an appropriate rotational resistance.
[0034]
In the same manner, the right side gear 26 of the same shape has an outer end cylindrical portion 26c fitted to the inner cylindrical portion 7d of the right differential cap 7 and is rotatably supported so that the end surface on the conical center side of the bevel gear portion 26a is centered. A multi-plate clutch 44 is interposed between the back surface 26b of the bevel gear portion 26a and the bottom surface of the differential cap 7 in contact with the collar 28.
[0035]
That is, in the multi-plate clutch 44, a disc spring 45 is fitted in an annular recess between the intermediate cylindrical portion 7g and the inner cylindrical portion 7d of the differential cap 7, and a friction disk 46, a clutch plate 47, and a friction disk 48 are placed thereon. Are stacked in order.
[0036]
The clutch plate 47 has spline teeth on the inner peripheral edge spline-fitted to the spline teeth 26e of the outer end cylindrical portion 26c of the side gear 26 and rotates together with the side gear 26. The friction disks 46 and 48 have six protrusions 46a and 48a that are differential. An appropriate rotational resistance is given by the friction mechanism of the multi-plate clutch 44 which is fitted into the six engaging grooves 7h of the cap 7 and rotates integrally with the differential cap 7 and is biased by the disc spring 45.
[0037]
The left and right axle shafts are inserted into the left and right bearing cylindrical portions 6c and 7c of the differential device 1 having the above-described structure, and the spline teeth 25d and 26d formed on the inner peripheral surfaces of the left and right side gears 25 and 26 are spline-fitted. Thus, it is supported so as to be rotatable together.
[0038]
Multi-plate clutches 34 and 44 are interposed between the side gears 25 and 26 and the differential caps 6 and 7 to provide appropriate frictional resistance to the left and right side gears 25 and 26 so that one wheel does not simply run idle. An effective driving force is obtained.
[0039]
Engaging grooves 6g, 7h with which the protrusions on the outer peripheral edges of the friction disks 36, 38, 46, 48 of the left and right multi-plate clutches 34, 44 engage are formed on the inner peripheral surfaces of the left and right differential caps 6, 7. The process of forming the engaging grooves 6g and 7h on the narrow inner peripheral surface from the openings of the differential caps 6 and 7 is easy by cutting with a drill and is excellent in workability. Can be achieved.
[0040]
Further, the length of the engaging grooves 6g, 7h may be a short length necessary for the friction disks 36, 38, 46, 48 to be engaged, and the machining accuracy can be easily secured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a differential device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an outer side view of a left differential cap.
FIG. 3 is an inner side view of the same.
4 is a cross-sectional view taken along line IV-IV in FIG.
FIG. 5 is an outer side view of the right differential cap.
FIG. 6 is an inner side view of the same.
7 is a cross-sectional view taken along line VII-VII in FIG.
FIG. 8 is a perspective view of a side gear.
FIG. 9 is a side view of a friction disk.
FIG. 10 is a cross-sectional view of a conventional differential device.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Differential gear, 2 ... Ring gear, 5 ... Differential case main body, 6 ... Left side differential cap, 7 ... Right side differential cap, 8, 9 ... Bolt,
20 ... pinion shaft, 21,22 ... pinion gear, 23,24 ... spherical washer, 25,26 ... side gear, 28 ... center collar,
34 ... multiplate clutch, 35 ... disc spring, 36 ... flick disk, 37 ... clutch plate, 38 ... friction disk,
44 ... multi-plate clutch, 45 ... disc spring, 46 ... flick disk, 47 ... clutch plate, 48 ... friction disk.

Claims

A differential case is composed of a cylindrical case main body and left and right differential caps covering the openings at both ends, and a pinion gear rotatably supported by a pinion shaft that passes through the case main body and rotates together. And a side gear rotatably supported by the left and right differential caps are meshed with each other in a bevel gear type in a differential case, and a multi-plate clutch mechanism is provided between the back surface of the side gear and the inner surface of the differential cap. In the interposed differential limiting device,
An engagement groove for engaging a protrusion formed on the outer peripheral edge of the friction disk of the multi-plate clutch mechanism is formed on the inner peripheral surface of the outer cylindrical portion of the differential cap,
In the differential cap, an inner cylindrical portion that rotatably supports the side gear is formed inside the outer cylindrical portion,
A differential case of a differential limiting device , wherein a part of the multi-plate clutch mechanism is fitted into an annular recess between the outer cylindrical portion and the inner cylindrical portion of the differential cap .

The differential case of the differential limiting device according to claim 1, wherein the engagement groove of the differential cap is formed by drilling.