JP3848749B2 - 画像検索装置 - Google Patents
画像検索装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3848749B2 JP3848749B2 JP23179897A JP23179897A JP3848749B2 JP 3848749 B2 JP3848749 B2 JP 3848749B2 JP 23179897 A JP23179897 A JP 23179897A JP 23179897 A JP23179897 A JP 23179897A JP 3848749 B2 JP3848749 B2 JP 3848749B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image
- sensitivity
- physical feature
- mapping rule
- physical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Image Processing (AREA)
- Information Retrieval, Db Structures And Fs Structures Therefor (AREA)
- Image Analysis (AREA)
- Processing Or Creating Images (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像の感性的特徴量と物理的特徴量との相関関係を求めるための画像特徴量の相関抽出方法及びその装置に関し、さらに求めた相関関係を用いて感性語による画像検索を可能にする画像検索装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、画像検索を人間の感性的な表現を利用して行うことを可能とした画像検索システムが考えれており、例えば特開平5−6437号、特開平8−249351号等に開示されている。
【0003】
上記公開公報に記載されているような、感性語による画像検索を可能にした画像検索システムについて、図13を参照して説明する。
【0004】
かかる画像検索システムを構築するためには、機械的に抽出できる物理的特徴量を実際の検索で使用する感性的特徴量に変換するためのマッピングルールfを見つける必要がある。
【0005】
同図に示す例では、50枚のサンプル画像に対して、濃度値の変換、雑音の消去、ぼけの復元、輪郭の強調、連結部分の抽出などの様々な画像処理を加えることで、境界線画素数、曲線度、複雑度、色数、色分布、コントラストなどといった種々の物理的特徴量を抽出する。また、同じ50枚のサンプル画像の感性的特徴量を複数の被験者に対するアンケート調査を実施することで抽出する。被験者がサンプル画像に対して感じたシャープ・ソフト度、シンプル・デコラティブ度、動的・静的度、モダン・クラシック度、抽象的・写実的度…といった感性的特徴量を0〜1のポイントで答えてもらい、人間が各サンプル画像に対して感じる感性的特徴量を数値化する。
【0006】
このようにして、サンプル分析画像を構成する各画像に対し、感性的特徴量及び物理的特徴量の抽出が行われたならば、次いで両特徴量の相関関係を規定するマッピングルールfが統計的手法により作成される。マッピングルールfは両特徴量の相関関係を規定するので、ある画像の物理的特徴量がわかれば感性的特徴量を予測することができる。
【0007】
一方、画像検索システムの画像データベースに登録する多数の画像(図13には1000枚の場合が示されている)をコンピュータにより画像処理してサンプル画像と同じ項目の物理的特徴量を機械的に抽出する。全ての登録画像について、サンプル画像の分析から生成したマッピングルールfを用いて、登録画像の物理的特徴量から感性的特徴量を機械的に自動生成する。画像に対して人間が感じる感性的特徴は、サンプル画像の分析で行ったように個々の画像について一つ一つ評価しなければならないが、マッピングルールfを使用することにより機械的に感性的特徴量を求めることができる。
【0008】
登録画像とその感性的特徴量とを関連づけて画像データベースに登録し、オペレータが希望する画像を感性的な表現(以下、「感性語」という)を利用して検索をかけると、入力された感性語と一致する又は近似する感性的特徴量を持った登録画像が検索される。これにより、物理的特徴量を使用して画像検索するのに比べて、オペレータが主観的にほしいと思った物に近い画像を容易に検索することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
感性語による画像検索システムでは、登録画像の感性的特徴量を物理的特徴量から求めるためのマッピングルールfが検索精度を大きく左右するにも拘わらず、現在までマッピングルールをどのようにして求めたらよいか必ずしも明確にされていなかった。上記公開公報においても「統計的手法で作成」と開示されているにすぎず、具体的にどのような手法を使うかはシステム構築者が試行錯誤で決める以外になかった。
【0010】
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたものであり、画像の物理的特徴量とその画像の感性的特徴量との相関関係を規定しているルールを高い信頼度でかつ機械的に決めることができ、感性語による画像検索を可能にした画像検索装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために以下のような手段を講じた。
本発明の画像検索装置は、サンプル画像が持っている物理的特徴と、前記サンプル画像の印象を感性的に表現した感性的特徴を被験者のアンケートにより評価して求めた感性的特徴量との相関関係を、統計的な処理により抽出し、抽出した相関関係に基づいて、物理的特徴を構成する複数の物理的特徴量に対応する感性語を生成するためのマッピングルールを作成する相関抽出手段と、作成されたマッピングルールを保存するマッピングルール保存手段と、登録用の画像データを画像処理して物理的特徴量を抽出する物理的特徴量抽出手段と、抽出された登録用画像データの物理的特徴量を保存する物理的特徴量保存手段と、前記物理的特徴量保存手段に保存された登録用画像データの物理的特徴量に前記マッピングルール保存手段に保存されたマッピングルールを適用して、前記登録用画像データに感性語の情報を付与する感性語情報付与手段と、感性語情報が付与された登録用画像データを格納する登録画像データベースと、感性語を入力する感性語入力手段と、入力された感性語に対応する画像データを前記登録画像データベースから検索する画像検索手段と、を具備する構成を採る。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して具体的に説明する。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1となる画像検索システムのシステム構成図である。本実施の形態の画像検索システムは、感性語による画像検索を可能にした画像検索ブロック101と、感性的特徴量の付加された登録画像からなる画像データベースを構築するデータベース作成ブロック102と、データベース作成時に使用するマッピングルールを重回帰分析アルゴリズムを適用して求める相関抽出ブロック103とから構成されている。
【0029】
画像検索ブロック101は、感性的特徴量の付加された登録画像からなる登録画像データベース104と、外部から指示された感性語と一致する又は近似する感性語の付加された登録画像を登録画像データベース104から検索する画像検索装置105とを備えている。
【0030】
データベース作成ブロック102は、画像メモリ106、画像処理装置107、物理的特徴量保存メモリ108、マッピングル−ル保存部109、感性語情報付与部110で構成される。画像メモリ106には、登録画像データベース104へ登録する感性情報付与前の登録画像データが保存され、物理的特徴量保存メモリ106には、画像処理装置107で登録画像データを画像処理して抽出される各種の物理的特徴量が保存される。さらにマッピングル−ル保存部109には、相関抽出ブロック103がサンプル画像より求める物理的特徴量と感性的特徴量との相関関係を規定するルールが物理的特徴量から感性的特徴量をマッピングするためのマッピングルールとして保存される。感性語情報付与部110は、登録用画像データの物理的特徴量にマッピングルールを適用して当該登録画像データの持つ感性的特徴量を出力するものである。
【0031】
相関抽出ブロック103は、物理的特徴量抽出部112、アンケート結果入力部113、重回帰分析部114から構成されている。物理的特徴量抽出部112は、サンプル画像111を画像処理して各種の物理的特徴量を抽出する画像処理装置であり、アンケート結果入力部113はサンプル画像111に対して実施した各種感性語に関する評価値(感性的特徴量)を入力するデータエントリー装置である。重回帰分析部114は、サンプル画像111の物理的特徴量と感性的特徴量とから重回帰アルゴリズムを適用してマッピングルールを求めるものであり、コンピュータ上で後述するプログラム内容のアプリケーションプログラムを実行することにより実現される機能である。
【0032】
以上の画像検索システムを構築するためには、データベース作成ブロック102のマッピングルール保存部109に保存するマッピングルールを作成することからはじめることになる。登録画像の物理的特徴量を感性的特徴量にマッピングするためのマッピングルールは、相関抽出ブロック103で実行される画像特徴量の相関抽出処理によって求められる。
【0033】
以下、画像特徴量の相関抽出について具体的に説明する。
図2に、相関抽出ブロック103における1つの感性語についての画像特徴量の相関抽出プロセスが示されている。相関抽出ブロック103は感性的特徴と物理的特徴との間に関連性をなるべく多く見出すために重回帰分析アルゴリズムを採用している。重回帰分析の基本は、基準変数を説明変数の線形結合で近似的な予測を行うことである。基準変数が感性的特徴の一つの属性yiに相当し、説明変数が物理的特徴の属性x1〜xpに相当する。
【0034】
基準変数yiを説明変数x1〜xpの線形結合で近似的な予測を行う一般式は、式(1)のようになる。
【数1】
したがって、感性的特徴の属性(感性語)について、偏回帰係数及び定数を求めることにより、物理的特徴量から感性的特徴量を予測するルールが求められることになる。
【0035】
まず、数量の限定されたN個のサンプル画像111から感性的特徴量(M1:y11〜ym1、・・・Mn:y1n〜ymn)をアンケートによって収集する一方、サンプル画像111から物理的特徴量(M1:x11〜xp1、・・・Mn:x1n〜xpn)を画像処理により抽出しておく。M1〜Mnはサンプル画像の番号であり、(y11〜ym1)・・・(y1n〜ymn)は感性的特徴量の属性(感性語)であり、(x1〜xp)、・・・(x1n〜xpn)は物理的特徴量の属性である。図3にアンケートによって収集した感性的特徴量y11〜ymnのアンケート結果を例示しており、図4に画像処理にて抽出した物理的特徴量x11〜xpnの抽出結果を例示している。
【0036】
図5はサンプル画像に対してアンケートで評価してもらう感性的特徴の属性(項目)の具体例である。どのような素材(サンプル画像)に対しても被験者が評価しやすく、反対語の対を両極に持つ尺度を組み合わせることにより因子分析や重回帰分析などの解析が使用できるように、画像に対する感性的な評価を表す尺度として16項目を使用している。評価は、例えばサンプル画像M1の属性M(色彩)について「地味」=1〜「派手」=5として5段階評価する。
【0037】
平均値演算部S201において、感性的特徴量のアンケート結果から各サンプル画像M1〜Mnについて属性毎に評価値の平均値Y11〜Ymnを求め、さらに平均値Y11〜Ymnの全体平均YAVEを求める。例えば、感性語y1についての全体平均はY1AVEと表すものとする。また、物理的特徴量の抽出結果から各サンプル画像M1〜Mnについて属性x1〜xp毎に特徴量の平均値X11〜Xpnを求め、さらに属性毎に全体平均X1AVE〜XpAVEを求める。図6に、平均値演算部S201にて求められる、各サンプルに対する物理的特徴量の各属性の平均値と一つの感性語yiについての平均値、及びそれらの全体平均を示している。
【0038】
次に、平均値演算部S201において計算したデータ及び物理的特徴量の抽出結果を用いて、分散演算部S202で各特徴量(y1、x1〜xp)の「分散」を求め、共分散演算部S203で特徴量の各組合わせについて「共分散」を求めるものとする。
【0039】
分散演算部S202では、まず説明変量の分散として物理的特徴量x1の分散=S12を式(2)に基づいて計算する。
【数2】
同様にして、他の物理的特徴量x1〜xpの分散=S22〜Sp2を計算し、さらに感性的特徴量y1の分散Sy2を計算する。
【0040】
共分散演算部S203では、まず説明変量の共分散として物理的特徴量x1とx2の共分散=S12を式(3)に基づいて計算する。
【数3】
同様にして、物理的特徴量の他の各組み合わせ及び各物理的特徴量と感性的特徴量y1との各組み合わせについて共分散を計算する。
【0041】
以上のようにして求めた変量(物理的特徴量及び感性的特徴量)の分散及び共分散を用いることにより、図7に示すような「分散共分散行列」を作成することができる。
【0042】
このとき、上記式(1)に示した重回帰式の回帰係数a1,a2,…,apと定数a0は、次の連立方程式より求まる。
【数4】
回帰係数演算部S204では、分散演算部S202で求めた分散と共分散演算部S203で求めた共分散とを入力して、図7の分散共分散行列を生成すると共に、その分散共分散行列から連立方程式(4)を作成して回帰係数a1,a2,…,ap及び定数a0を計算する。
【0043】
マッピングルール作成部S205では、回帰係数演算部S204で求めた回帰係数a1,a2,…,ap及び定数a0を式(1)の重回帰式に代入して感性的特徴量の属性(感性語)y1に関してマッピングルールf(y1)を生成する。
【0044】
このように作成された感性語=y1に関するマッピングルールf(y1)が、重回帰分析部114からマッピングルール保存部109へ格納される。他の感性語y2〜ymについても同様にしてマッピングルールf(y2)〜f(ym)を作成してマッピングルール保存部109へ格納する。
【0045】
データベース作成ブロック102では、登録画像の物理的特徴量を画像処理装置107で機械的に抽出する一方、マッピングルール保存部109に保存されたマッピングルールを使用して各登録画像に感性的特徴量を感性語の評価値の形式で付加する。式(1)に示すように、感性語y1〜ymが、各感性語に対応したマッピングルールf(y1)〜f(ym)によって物理的特徴量の線形結合で表されているので、機械的に登録画像の感性的特徴量を求めることができる。感性的特徴量の付加された登録画像は登録画像データベース104に登録される。
【0046】
画像検索ブロック101では、検索者から所望の画像に関するイメージが感性語の形式で画像検索装置105に入力される。検索画像の感性語が与えられた画像検索装置105は画像検索装置105から同じ感性語又は近似した感性語の付加された登録画像を検索して出力する。
【0047】
このような実施の形態1によれば、サンプル画像から物理的特徴量を抽出する一方、同じサンプル画像の感性的特徴量を複数の被験者からのアンケートで収集し、画像の持つ物理的特徴量をその画像の持つ感性的特徴量を表す感性語に写像するマッピングルールfを重回帰分析アルゴリズムを適用して生成するようにしたので、画像検索システムにおける登録画像データベースに登録する登録画像の感性的特徴量を機械的に生成することができ、感性語付き登録画像のデータベース作成作業の負担を軽減することができる。
【0048】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2にかかる画像検索システムについて説明する。
【0049】
本実施の形態2は、上記実施の形態1の画像検索システムと基本的なシステム構成は同じであるが、相関抽出ブロック103の重回帰分析部114に代えて、決定木学習アルゴリズムを適用して物理的特徴と感性的特徴との相関関係を抽出する決定木学習部801を備える点で異なる。ここでは、決定木学習部801における相関抽出処理について詳細に説明するが、相関抽出処理以外の動作については上述した実施の形態1と同じであるので説明を省略する。
【0050】
図8に示すように、決定木学習部801にはサンプル画像の物理的特徴量と感性的特徴量とが入力され、決定木学習アルゴリズムを適用して物理的特徴と感性的特徴との相関関係を抽出したマッピングルールを出力する。
【0051】
図9に決定木学習アルゴリズムの概念図を示す。クラスが既知である対象群が、決まった数の属性集合で表されているとき、その分類規則は決定木の形で表すことができる。
【0052】
いま、データ集合Dに含まれたデータが、決定木Hによってm個の排反なクラスC1〜Cmに分類されたとする。データ集合Dは固有の物理的特徴量を持った複数のサンプル画像に相当し、排反なクラスC1〜Cmはある感性語の評価値に相当するとすれば、決定木Hは物理的特徴量を属性として持つ複数のサンプル画像の集合を、物理的特徴量からなる制約条件の組み合わせによりある感性語の各評価値に分類するアルゴリズムであるといえる。したがって、根節点及び各中間節点における制約条件が判れば、画像の物理的特徴量から感性語の評価値を機械的に求めることができることになる。
【0053】
以下、図10のフローチャートを用いて制約条件を決定するための処理内容について詳細に説明する。なお、サンプル画像の物理的特徴量が物理的特徴量抽出部112で抽出されており、サンプル画像の感性的特徴量が被験者によるアンケートによって収集されている。
【0054】
ある感性語(yi)について見た場合、サンプル画像のデータ集合DがクラスC1〜Cmに分類されたとする。クラスCiに分類されるデータ数をdiとして、あるデータがクラスCiに分類される確率Piを求める(S1001)。確率Piは下式にて表すことができる。
【数5】
次に、決定木Hが伝達する情報量Eを下式から計算する(S1002)。
【数6】
根節点における決定木のテスト(データ集合を分類する制約条件として用いる物理的特徴量の属性(xi)の選択)として「tj」を選択したとする。属性tjは、Vj1〜Vjnjのnj種類の値をとる。物理的特徴量のある属性(xi)について、Vj1の値を持つサンプル画像データの集合をDjk、Vj2の値を持つサンプル画像データの集合をDj2、…Vjkの値を持つサンプル画像データの集合をDjkとし、データ集合Djkに含まれたデータが、クラスC1〜Cmに分類されるデータ数をd(jk)iとすると、データ集合Djkに対応する部分木Hjkが伝達する情報量は下式で表せる。
【数7】
次に、各部分木Hjkが伝達する情報量と決定木Hが伝達する全情報量とから、全情報量に対する各部分木Hjkのデータ数の割合Pjkを求める(S1003)。さらに、テストtjを選んだときに伝達する情報量E’(tj)を式(8)より求める(S1004)。
【数8】
次に、テストtjを選択したことによる情報量の増加分G(tj)を式(9)より計算する(S1005)。属性tjは、Vj1〜Vjnjのnj種類の値をとるので、この全てについて増加分G(tj)を求める。
【数9】
一つの属性について終了したら、残りの属性が存在するか否か判断し(S1006)、物理的特徴量の全属性(x1〜xp)について同様に増加分G(tj)を計算する。そして、全属性のnj種類について計算した情報量の増加分G(tj)の中から最大値を検索し(S1007)、情報量の増加が最大となるテストtjを選択する(S1008)。以上の様にしてテストの選択が行われる。
【0055】
テストの選択が終了したら、選択したテストtjをその根節点での制約条件としてデータ集合Dを分類する(S1009)。データ集合Dが複数のグループに分類されたとすれば、各グループに対象にしている感性語yiについて異なる評価値を持つサンプル画像が存在するか否かチェックをかける(S1010)。同一の感性語評価値を持つサンプル画像が同じグループに分類されたかいなか判断する(S1011)。その結果、同じグループに同一評価値のサンプル画像だけが分類されていれば、そのグループを最終的なクラスとして決定する。また、一つのグループに複数の評価値のサンプル画像が含まれていれば、そこを中間節点として新しく部分木を生成する(S1012)。新しく生成した部分木について上記ステップS1001〜S1011と同様な処理を実行してテストの選択と分類を繰り返す。
【0056】
以上のようにして、テストの選択と分類を繰り返すことにより、データ集合Dを排反なクラスC1〜Cmに分類する決定木Hの根節点及び中間節点における制約条件が決まる。
【0057】
決定木Hにおいて根節点からクラスCiに至るルートに存在する節の制約条件が感性語yiについてのマッピングルールfとなる。
【0058】
このような実施の形態によれば、サンプル画像から物理的特徴量を抽出する一方、同じサンプル画像の感性的特徴量を複数の被験者からのアンケートで収集し、画像の持つ物理的特徴量をその画像の持つ感性的特徴量を表す感性語に写像するマッピングルールfを決定木学習アルゴリズムを適用して生成するようにしたので、画像検索システムにおける登録画像データベースに登録する登録画像の感性的特徴量を機械的に生成することができ、感性語付き登録画像のデータベース作成作業の負担を軽減することができる。
【0059】
なお、相関抽出ブロック103の物理的特徴量抽出部112において、サンプル画像から感性的特徴量に対応する可能性のある物理的特徴量を抽出する前処理として、画像データに対して窓関数の一つであるハニング窓を作用させるようにする。
【0060】
ハニング窓を作用させることにより、同じ明るさ又は同じ色の領域がある程度の大きさでまとまって存在する部分を抽出でき、結果として物理的特徴量と感性的特徴量との相関が高くなる。物理的特徴量と感性的特徴量との相関を高くすることで、マッピングルールによる感性語への変換精度を高くすることができる。
【0061】
また、感性的特徴量と相関の高い物理的特徴量の属性として、画像をY軸方向に8分割してY軸方向の輝度相関値を用いる。以下、Y軸方向の輝度相関値の求め形について説明する。
【0062】
画像の輝度を用いてY軸方向に8分割した画像のイメージを図11に示す。8分割した各分割画面を画像の上方からそれぞれ、X1、X2,・・・X7,X8とし、それぞれの分割画面についての輝度の平均a1,a2,・・・a7,a8を求める。
【0063】
次に、輝度平均の全体和(a1+a2+・・・+a7+a8)をとり、それを面積とするような三角形を図12のように描き、三角形に沿って基準値b1、b2、・・・b7、b8をとる。そして、基準値b1、b2、・・・b7、b8と輝度値a1,a2,・・・a7,a8との相関係数rを式(10)に基づいて求める。
【数10】
この求めた相関係数rを物理的特徴量に一つの属性として使用する。
【0064】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、画像の物理的特徴量とその画像の感性的特徴量との相関関係を規定しているルールを機械的に、かつ高い精度で決めることができ、感性語による画像検索を可能にした画像検索装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施の形態1の画像検索システムのシステム構成図。
【図2】実施の形態1における相関抽出ブロックの処理フロー図。
【図3】実施の形態1における相関抽出ブロックに保存した感性的特徴量のアンケート結果を示す図。
【図4】実施の形態1における相関抽出ブロックに保存した物理的特徴量の抽出結果を示す図。
【図5】静止画像に対する感性的特徴量の属性図。
【図6】実施の形態1における相関抽出ブロックでの演算結果を示す図。
【図7】分散共分散行列を示す図。
【図8】本発明にかかる実施の形態2の画像検索システムにおける相関抽出ブロックの一部の構成図。
【図9】実施の形態2における決定木学習アルゴリズムの概念図。
【図10】実施の形態2における制約条件決定までのフロー図。
【図11】Y軸方向に分割したサンプル画像の概略図。
【図12】基準値決定のための三角形を書き込んだ理論図。
【図13】従来の登録画像、感性的特徴、物理的特徴及びマッピングルールの相互関係を示す説明図。
【符号の説明】
101 画像検索ブロック
102 データベース作成ブロック
103 相関抽出ブロック
104 画像データベース
105 画像検索装置
106 画像メモリ
107 画像処理装置
108 物理的特徴量保存メモリ
109マッピングル−ル保存部
110 感性語情報付与部
112 物理的特徴量抽出部
113 アンケート結果入力部
114 重回帰分析部
Claims (4)
- サンプル画像が持っている物理的特徴と、前記サンプル画像の印象を感性的に表現した感性的特徴を被験者のアンケートにより評価して求めた感性的特徴量との相関関係を、統計的な処理により抽出し、抽出した相関関係に基づいて、物理的特徴を構成する複数の物理的特徴量に対応する感性語を生成するためのマッピングルールを作成する相関抽出手段と、
作成されたマッピングルールを保存するマッピングルール保存手段と、
登録用の画像データを画像処理して物理的特徴量を抽出する物理的特徴量抽出手段と、
抽出された登録用画像データの物理的特徴量を保存する物理的特徴量保存手段と、
前記物理的特徴量保存手段に保存された登録用画像データの物理的特徴量に前記マッピングルール保存手段に保存されたマッピングルールを適用して、前記登録用画像データに感性語の情報を付与する感性語情報付与手段と、
感性語情報が付与された登録用画像データを格納する登録画像データベースと、
感性語を入力する感性語入力手段と、
入力された感性語に対応する画像データを前記登録画像データベースから検索する画像検索手段と、
を具備することを特徴とする画像検索装置。 - 前記相関抽出手段は、
感性的特徴を構成する感性語を基準変量yi、物理的特徴を構成する各特徴量を説明変量(x1〜xp)として、各変量の分散共分散行列を求め、基準変量yを説明変量(x1〜xp)の線形結合で近似した重回帰式
yi=a1・x1+a2・x2+・・・+ap・xp+a0
の偏回帰係数a1、a2、・・・ap及び定数a0を、前記分散共分散行列を用いて求め、求めた偏回帰係数及び定数の数値を重回帰式に代入して感性語yiについての相関関係に対応したマッピングルールを作成する、
ことを特徴とする請求項1記載の画像検索装置。 - サンプル画像に対する感性的な評価は、各サンプル画像に対して感性的特徴の属性に関する段階評価値をアンケート入力することによって実施されることを特徴とする請求項1記載の画像検索装置。
- 感性的特徴量は、各サンプル画像に対して属性毎に評価値の平均値を求めて得られることを特徴とする請求項3記載の画像検索装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23179897A JP3848749B2 (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 画像検索装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23179897A JP3848749B2 (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 画像検索装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1166283A JPH1166283A (ja) | 1999-03-09 |
JP3848749B2 true JP3848749B2 (ja) | 2006-11-22 |
Family
ID=16929197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23179897A Expired - Fee Related JP3848749B2 (ja) | 1997-08-13 | 1997-08-13 | 画像検索装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3848749B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003157439A (ja) * | 2001-11-20 | 2003-05-30 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 画像のカテゴリー化による画像特徴量の相関抽出方法とその相関抽出装置 |
US7120626B2 (en) * | 2002-11-15 | 2006-10-10 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Content retrieval based on semantic association |
JP4362092B2 (ja) * | 2004-07-28 | 2009-11-11 | パナソニック株式会社 | 画像表示装置 |
JP2006085523A (ja) * | 2004-09-17 | 2006-03-30 | Seiko Epson Corp | レイアウト支援システムおよびレイアウト支援プログラム、並びにレイアウト支援方法 |
JP4681311B2 (ja) * | 2005-01-27 | 2011-05-11 | 日本電信電話株式会社 | 配色規則生成方法、この方法を実施する装置、プログラムおよびこれを記録した記録媒体 |
JP4951995B2 (ja) * | 2006-02-22 | 2012-06-13 | オムロン株式会社 | 顔照合装置 |
JP5072880B2 (ja) * | 2009-02-23 | 2012-11-14 | 日本電信電話株式会社 | メタデータ抽出サーバ、メタデータ抽出方法およびプログラム |
US10268876B2 (en) | 2014-07-17 | 2019-04-23 | Nec Solution Innovators, Ltd. | Attribute factor analysis method, device, and program |
JP6737906B2 (ja) * | 2016-06-07 | 2020-08-12 | トヨタ モーター ヨーロッパ | 視覚的且つ動的な運転シーンの知覚的負荷を決定する制御装置、システム及び方法 |
JP6952996B2 (ja) * | 2017-04-28 | 2021-10-27 | 国立大学法人電気通信大学 | 情報処理システム、情報処理方法及びプログラム |
JP2020135298A (ja) * | 2019-02-18 | 2020-08-31 | Insight Lab株式会社 | 情報処理装置 |
CN111091087B (zh) * | 2019-12-12 | 2023-04-07 | 海南省海洋与渔业科学院 | 基于多视图协同典型相关森林遥感影像土地覆盖提取算法 |
-
1997
- 1997-08-13 JP JP23179897A patent/JP3848749B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1166283A (ja) | 1999-03-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102153920B1 (ko) | 정제된 인공지능 강화학습 데이터 생성을 통한 의료영상 판독 시스템 및 그 방법 | |
Muramatsu et al. | Tooth detection and classification on panoramic radiographs for automatic dental chart filing: improved classification by multi-sized input data | |
JP3848749B2 (ja) | 画像検索装置 | |
CN112884001B (zh) | 碳钢石墨化自动评级方法和系统 | |
Gurevich et al. | Descriptive approach to image analysis: Image formalization space | |
CN115359873B (zh) | 用于手术质量的控制方法 | |
CN111310623B (zh) | 基于遥感数据与机器学习对泥石流敏感性地图分析的方法 | |
JPH0944518A (ja) | 画像データベースの構築方法と、画像データベースの検索方法及び検索装置 | |
JP2003157439A (ja) | 画像のカテゴリー化による画像特徴量の相関抽出方法とその相関抽出装置 | |
Kamal et al. | Calculation of handwriting mathematics expressions on mobile devices using EfficientDet-Lite0 and reverse polish notation | |
CN116309465A (zh) | 一种基于改进的YOLOv5的自然环境下舌像检测定位方法 | |
CN112560784B (zh) | 一种基于动态多尺度卷积神经网络的心电图分类方法 | |
Michell | Representational theory of measurement | |
Sajeevan et al. | Detection of personality traits through handwriting analysis using machine learning approach | |
Mengarelli et al. | OMR metrics and evaluation: a systematic review | |
JP3155033B2 (ja) | 類似尺度構成処理方法 | |
CN113654818A (zh) | 基于胶囊网络的设备故障检测方法、系统、装置及介质 | |
CN109886105B (zh) | 基于多任务学习的价格牌识别方法、系统及存储介质 | |
CN113743259A (zh) | 基于ResOHEM-net的心律失常分类方法及系统 | |
JP2022072149A (ja) | 機械学習プログラム、装置、及び方法 | |
JPH0512351A (ja) | 診断支援システム | |
Wareham | The role of parameterized computational complexity theory in cognitive modeling | |
CN116369918B (zh) | 情绪检测方法、系统、设备及存储介质 | |
JP2015510408A (ja) | バイオイメージンググリッド | |
JP3840321B2 (ja) | 異種メディア対の予測方法及びその装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060116 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060324 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060822 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060828 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090901 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100901 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |