JP3846521B2 - ハイパーリンク組換え方法およびハイパーリンク組換え装置 - Google Patents

ハイパーリンク組換え方法およびハイパーリンク組換え装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワールド・ワイド・ウェッブ(以下、WWWと表す)のWWWページの中のハイパーリンクの表示を、利用者のWWWページの要求に応じて利用しやすいように自動的に変更するハイパーリンク組換え方法およびハイパーリンク組換え装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、インターネットと呼ばれるコンピュータネットワークが発達し、WWWにより、世界の各地のサーバーに置かれたWWWページを自由に呼び出すことができる。さらに、このWWWページはハイパーリンク(以下、リンクと呼ぶことにする)と呼ばれる機構を備えており、あるWWWページから他のWWWページを自由を呼び出すことができる。この機構により、WWWページの作成者は、開示する情報をリンクで結び付け、1つのページとすることができる。さらに、他の作成者が作った関連するWWWページも呼び出すように、WWWページを作成することができる。このWWWページはHTTP(ハイパーテキストトランスファープロトコル)ファイル形式で記述されている。以下の説明において、ファイルとはHTTPファイルを表すものとする。
【0003】
このWWWの問題点として、過去に呼び出したことのあるWWWページを再度呼び出そうとした時に、どのようにリンクをたどれば呼び出せるかが分からなくなるといった問題がある。このような問題を解決する手段として、例えばネットスケープ社のネットスケープナビゲータ(商品名)や、マイクロソフト社のインターネットエクスプローラ(商品名)などのブラウザには、ブックマークと呼ばれる機構が用意されている。この機能は、利用者がすでに呼び出したことのあるWWWページを登録しておき、再度の呼び出しを簡単にしたものである。しかしながらこの方法では、利用者がその都度登録しなければならない。そのため、表示している時には重要でないと感じていても後で必要となった場合には対応できない。また、登録を忘れてしまうといった問題もある。さらに、ブックマークは、WWWページ名がリスト表示されるのみであるために、表示された各WWWページ名がどのようなページであったかを想起しづらいといった問題もあった。
【0004】
WWWの別の問題点として、WWWページに複雑にリンクが付けられている場合、自分が必要な情報がどのリンクをたどれば得られるかが分かりづらいという問題がある。この問題を解決する手段としては、例えばHenry Lieberman, “Letizia: An Agent That Assists Web Browsing”, International Joint Conference on Artificial Intelligence, Montreal, August 1995には、要求したWWWページに付けられたリンク先のWWWページの内容と、要求したWWWページとの関係を解析し、推薦するWWWページの表示を行うものである。しかしながらこの手法は、WWWページの内容とリンク先から解析を行うために、リンクが明示されていないWWWページに対しては解析されない。
【0005】
例えば現在のWWWページに複数のリンクが存在するが、そのいずれをたどっても特定のWWWページを参照する場合、利用者にとって現在のWWWページに存在するリンクの解析を行ってもあまり有効ではなく、必ず参照する特定のWWWページへのリンクが重要である。しかし上述の文献では、現在のWWWページにつけられたリンクしか解析しないため、利用者が必要とする、特定のWWWページへのリンクについては解析されないし、そのWWWページに対する情報は得られないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、利用者のWWWページの移動の履歴などから、利用者の要求するWWWページを推測し、利用者の要求に合った、利用者が次に要求するであろうリンクの構造を自動的に生成して表示させるハイパーリンク組換え装置を提供することをことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、利用者がWWWページを要求すると、その要求したWWWページを記述したファイルのURL(ユニバーサルリソースロケータ)を少なくとも要求時刻とともに要求履歴として記録する。URLとは、WWWページを記述したファイルが置かれている場所を表している。そして、記録した複数の要求履歴に含まれるURLへの要求時刻間の時間間隔を要求履歴比較手段で計算し、計算した要求時刻間の時間間隔が所定の第1の時間間隔と所定の第2の時間間隔の間の場合にURLで示されるファイル間の関連度が高くなるように前記関連度を計算する。この計算された関連度の高さによって、WWWページの関連度のネットワークを生成することができる。この関連度と過去の要求履歴を基に、利用者が次に要求するであろうWWWページのURLを判断してリンクの構造を生成し、生成したリンクの構造に基づきWWWページを記述したファイルを書き換える。
【0008】
これによって、利用者が過去に要求した履歴によって、例えばよく参照するWWWページが記録されたファイルについては関連度が高くなる。この関連度と要求履歴によってリンクの構造を生成してファイルを書き換え、そのファイルを例えばブラウザなどの表示手段によって利用者に提示することによって、利用者がよく利用するWWWページほど容易にアクセスできるようになる。特に関連度を時間の関数として計算することにより、最近の利用状況を反映したリンクの構造を生成することができ、利用者は最近の利用状況に応じたアクセスを行うことができる。
【0009】
なお、この明細書においてURLとは、WWWページそのものだけでなく、WWWページの中のアンカーなどURLで表すことのできる指示先すべてを含んでいるものとする。
【0010】
このような本発明のハイパーリンク組換え方法および装置は、例えば利用者がWWWページを要求する表示手段を含むコンピュータ上で実現することができる。または、表示手段を含むコンピュータと、その要求によるWWWページを記述したファイルを利用者に送るファイル転送手段との間の、ファイル仲介手段を含むコンピュータ上で実現することができる。あるいは、WWWページを記述したファイルを利用者に送るファイル転送手段を含むコンピュータ上で実現することができる。ファイル仲介手段やファイル転送手段を含むコンピュータ上で実現した場合には、WWWページの要求を行うすべての利用者の要求履歴を記録できるので、それらの要求履歴を基にリンクの構造を形成でき、要求者が過去に要求していないが関連のある情報も提示することができる。もちろん、利用者に限定したリンクの構造を形成することもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
まず、本発明のハイパーリンク組換え方法および装置の原理について説明する。図2は、利用者によるWWWページの参照過程の一例の説明図である。図中の矩形はWWWページを示し、各WWWページを矩形内の数字によって区別している。矢線は、あるWWWページから他のWWWページが要求されたことを示している。また、矢線の線種は、利用者を示しており、実線は利用者Aによる要求を、破線は利用者Bによる要求をそれぞれ示している。
【0012】
利用者Aは、WWWページ1をまず参照した後、WWWページ1に付けられているリンクをたどってWWWページ2やWWWページ3を要求している。また、WWWページ2を要求して参照した後、リンクをたどってWWWページ4を要求し、参照している。同様に、WWWページ3を参照した後、リンクをたどって、WWWページ5と、WWWページ2を参照した後に要求したWWWページ4を要求し、参照している。WWWページ4を参照した後は、リンクをたどってWWWページ6,7を要求し参照している。
【0013】
利用者Bは、WWWページ1をまず参照した後、WWWページ1に付けられたリンクをたどってWWWページ8を要求し、参照している。また、WWWページ8を参照した後、リンクをたどってWWWページ3,9を要求して参照している。WWWページ9を参照後は、リンクをたどってWWWページ3,5,10を要求して参照しており、WWWページ5を参照後はさらにリンクをたどってWWWページ4を要求して参照している。
【0014】
本発明では、このようなWWWページと、リンクをニューラルネットワークとしてとらえる。図3は、本発明のハイパーリンク組換え方法および装置の原理を説明するための具体的なネットワーク構成図である。図3は、図2に示したWWWページとリンクを、それぞれ○印で示したニューロンと実線で示した軸索とで表現している。すなわち、まずWWWページをニューロンと考える。WWWページをニューロンとすれば、リンクはそのWWWページから他のWWWページにのびている軸索と考えることができる。そして、あるWWWページにおいてリンクをたっどて他のWWWページを要求することは、あるニューロンから軸索を介して他のニューロンへ刺激を入力することに他ならない。
【0015】
一般にニューラルネットワークでは、ニューロンは軸索を介して他のニューロンに刺激を送る(これを発火と呼ぶこともある)と、その送り先のニューロンに対する結合度を高め、他のニューロンに対する結合度を弱める。これによって学習を行うことができる。同様にして、あるWWWページからリンクをたどって他のWWWページを要求した場合、要求したWWWページに対する結合の度合い(ここでは関連度と呼ぶことにする)を高める。これによって、利用者がよく要求するWWWページのリンク経路を学習することが可能である。これを用いることによって、例えば利用者があるWWWページを参照している場合、次に要求されるであろうWWWページは関連度によってある程度予測することができる。
【0016】
本発明では、あるWWWページの要求という刺激が与えられたとき、それを検知して他のWWWページとの関連度を計算し、その関連度によってリンクの構造を生成する。そして、生成したリンクの構造に基づいてWWWページが記述されているファイルを書き換え、利用者にWWWページを提供する。例えばよく参照するWWWページへのリンクは関連度が高いので、利用者が操作しやすいように表示し、他の関連度が低いリンクは多少操作しにくく、また目立たない表示とすることができる。これによって利用者は、よく参照するWWWページへの要求を容易に行うことができるようになる。
【0017】
通常のニューラルネットワークでは、ある外部からの刺激に対して連鎖的にニューロンが発火し、連想的な結果を得ることができる。WWWページの要求を行う場合にも、例えばある第1のWWWページから第2のWWWページを要求し、さらに第2のWWWページから第3のWWWページを要求するといった一連のWWWページの要求が行われている場合、このような一連のWWWページの要求は、ニューロンが連続的に発火する動作と同様にとらえることができる。このとき、各WWWページの要求が時間的に離れていた場合、一連の要求とは見なせない。そのため、WWWページ間の関連度を計算する際に、時間の関数としてとらえることによって、このような一連のWWWページの要求をまとまりのある処理としてとらえることができる。すなわち先の例では、第1のWWWページから第2のWWWページへのリンク、および、第2のWWWページから第3のWWWページへのリンクの関連度が高くなるように、全体のリンクの構造を変化させればよい。
【0018】
ここで、例えばある第1のWWWページから第2のWWWページを要求し、第2のWWWページでは第3のWWWページを要求するだけで内容を参照しない場合がある。このような場合には、第1のWWWページと第2のWWWページ、および、第2のWWWページと第3のWWWページの関連度が高いわけではなく、第1のWWWページから第3のWWWページが要求されると考えてもよい。この場合、非常に短時間で次のWWWページが参照された場合には、関連度が低い可能性があることを示している。この場合も、関連度を時間の関数としてとらえることができる。このような場合には、例えば第1のWWWページと第3のWWWページに直接的なリンクがなくても、利用者にとって関連していると推測することができるので、第1のWWWページから第3のWWWページへのリンクを生成し、第1のWWWページが記述されたファイルを書き換えることもできる。これによって、利用者は第1のWWWページから直接、第3のWWWページを要求できるようになる。
【0019】
例えば図2において、利用者Aは、WWWページ1からWWWページ2あるいはWWWページ3を経由してWWWページ4を要求している。WWWページ1からWWWページ4の要求までの時間が短ければ、WWWページ1とWWWページ4は関連があると判断できる。この場合、WWWページ1からWWWページ4へのリンクを生成し、WWWページ1が記述されたファイルを書き換えることによって、直接WWWページ4を要求でき、利用者Aにとっては便利になる。逆に、WWWページ2やWWWページ3で時間をとっている場合には、それらのWWWページにおいて内容を参照している可能性があり、WWWページ2やWWWページ3への要求を重視する必要があると判断できる。
【0020】
また、図2に示したように利用者Aと利用者Bでは、異なるリンク経路でWWWページを要求しており、利用者ごとによく要求されるWWWページは異なるといえる。一方、利用者Aと利用者Bは、ともにWWWページ3〜5を要求しており、利用者によらず、よく要求されるWWWページが存在することもわかる。このように、関連度を計算してリンクの構成を生成する場合には、利用者ごとに行ったり、あるいは多くの利用者に共通して行うことができ、それぞれの利用環境や利用局面で使い分けることが望ましい。
【0021】
次に、上述のような本発明のハイパーリンク組換え装置および方法の原理を実現するいくつかの実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、1はクライアント、2はプロキシィサーバ、3はHTTPサーバ、11はブラウザ、12は要求履歴記録部、13は要求履歴比較部、14はファイル関連度計算部、15はファイル関連度記憶部、16はハイパーリンク決定部、17はハイパーリンク構造保持部、18はHTTPファイル書換部である。
【0022】
この第1の実施の形態では、表示手段を有するコンピュータ上で構成した例を示している。このような表示手段を含むコンピュータはクライアントと呼ばれる。表示手段としては、既存のブラウザ11、例えば上述のようなネットスケープ社のネットスケープナビゲータや、マイクロソフト社のインターネットエクスプローラなどの代表的なブラウザなど、を用いることができる。
【0023】
HTTPサーバ3は、利用者からのWWWページの要求に応じて、要求されたWWWページが記述されたファイルを利用者に転送するファイル転送手段である。このファイル転送手段は、HTTPD(ハイパーテキストトランスファープロトコルデーモン)と呼ばれるコンピュータ上のアプリケーションで実現することができる。また、プロキシィサーバ2は、HTTPサーバ3とクライアント1の間で、WWWページの要求およびWWWページが記述されたファイルの仲介を行うファイル仲介手段である。
【0024】
クライアント1は、表示手段としてのブラウザ11のほか、要求履歴記録部12、要求履歴比較部13、ファイル関連度計算部14、ファイル関連度記憶部15、ハイパーリンク決定部16、ハイパーリンク構造保持部17、HTTPファイル書換部18等を有している。ブラウザ11は、WWWページを利用者に対して提示するとともに、利用者が希望するWWWページを要求する機能を有する。
【0025】
要求履歴記録部12は、ブラウザ11を監視して利用者がWWWページを要求した際に、利用者が要求したWWWページを記述したファイルのURLを要求時刻とともに要求履歴として記録する。要求履歴比較部13は、要求履歴記録部12に記録した複数の要求履歴を比較する。ファイル関連度計算部14は、要求履歴比較部13で比較した2つの要求履歴に記録されたURLで示されるファイルの関連度を計算する。ファイル関連度記憶部15は、ファイル関連度計算部14で計算された関連度を記憶する。ハイパーリンク決定部16は、要求履歴記録部12に記録した複数の要求履歴とファイル関連度記憶部15に記憶された関連度を基にリンクの構造を生成する。ハイパーリンク構造保持部17は、ハイパーリンク決定部16が生成したリンクの構造を保持する。HTTPファイル書換部18は、ハイパーリンク構造保持部17に保持されているリンクの構造に基づいて、WWWページを記述したファイルを書き換える。
【0026】
図4は、本発明の第1の実施の形態における動作の概略を示すフローチャートである。この処理は、S101における利用者のWWWページの要求を検出する処理と、S102における利用者の操作を学習する処理と、S103における関連するWWWページへのリンク候補を選択する処理と、S104における関連したWWWページの情報で要求されたWWWページが記述されたファイルを書き換える処理と、S105における書き換えたファイルによるWWWページの表示処理に分けることができる。以下、各処理についてさらに説明してゆく。
【0027】
図5は、本発明の第1の実施の形態における利用者の操作を学習する処理の一例を示すフローチャートである。図4のS101において利用者はブラウザ11の操作方法に従い、WWWページの要求を行うと、このWWWページを要求した操作を学習する処理を行う。
【0028】
WWWページの要求を検出すると、S111において、その要求を要求履歴記録部12に記録する。図6は、本発明の第1の実施の形態における要求履歴記録部12に記録された要求履歴の一例の説明図である。この例では、要求履歴として、要求したWWWページが記述されているファイルのURLと要求時刻が、時刻順を保ったまま記録されている。もちろん、要求履歴としてこのほかの情報を有していてもよい。
【0029】
次いで、要求履歴比較部13は、S112において処理サイクルパラメタNを1にセットし、S113において要求履歴記録部12から最新の要求履歴と、それ以前のN番目に新しい要求履歴を取り出す。さらに要求履歴比較部13は、S114において、2つの要求履歴中に記録された要求時刻から時間間隔を計算し、それをΔtとする。次にS115において、S114で計算した時間間隔Δtをあらかじめ定められた時間間隔ΔTと比較し、S116においてΔtがΔTより大きい場合には処理を終了する。この場合には、各ファイルの関連度は変更しない。
【0030】
一方、S116においてΔtがΔTより大きくない場合、すなわち、比較した要求履歴中のURLで示されるファイルのWWWページが最近要求されたものである場合には、比較したWWWページは関連度が高いと考えられる。そのため、以下の関連度を変更する処理を行う。
【0031】
図7は、本発明の第1の実施の形態におけるファイル関連度記憶部15に記憶されている関連度の一例の説明図である。ファイル関連度記憶部15には、例えば図7に示すように、WWWページのURLの行列で関連度を記憶しておくことができる。各行列要素が2つのファイルの関連度を表している。ここでは対角成分の右上と左下に同じ関連度を配置しているが、例えば関連度をURLの組に対して付与するのであれば、対角線の右上あるいは左下の行列要素のみで構成してもよい。あるいは、要求されるWWWページの順序も考慮する場合には、図7に示すように対角線の両側の行列要素を利用すればよい。この場合には、右上と左下の行列要素は必ずしも一致しない。
【0032】
図5に戻り、S117において、最新の要求記録中のURLがファイル関連度記憶部15の関連度記録に記載されているか判定する。ファイル関連度記憶部15に最新の要求記録中のURLに関する項目が記載されていなければ、S118からS119へ移り、ファイル関連度記憶部15にこの最新の要求記録中のURLの項目を加え、最新の要求記録中のURLとN番目に新しい要求記録中のURLの関連度をwとする。一方、ファイル関連度記憶部15に最新の要求記録中のURLに関する項目が記載されていれば、S118からS120に移り、2つの要求記録中のURLの関連度をwとする。
【0033】
次いでS121において、あらかじめ定めた重み関数Δw(Δt)を使って、次の式に従って関連度wの値を変更する。
w=w+Δw(Δt)/K …(1)
【0034】
図8は、本発明の第1の実施の形態において関連度を計算するための重み関数Δw(Δt)の一例を示すグラフである。図8に示した関数は、要求までの時間が経っている場合には関連度が低くなるように設定されている。例えばあるWWWページを参照後、離席してしまった場合や、翌日に要求した場合には、関連度を低くしている。また、すぐに次のWWWページを要求した場合にも、関連度が低くなるように設定している。これは上述のように、単に次のWWWページを要求するだけのために要求したWWWページは、利用者にとって意味のある情報を有していないと考えられるからである。この場合、もう少し古い要求履歴については関連度が高くなるため、中間の意味を持たないWWWページを飛び越して、意味を持つWWWページ同士の関連度を高めることができる。なお、図8に示した重み関数Δw(Δt)は一例であって、この例に限らずさまざまな重み関数を設定することができる。
【0035】
上述の(1)式には、定数Kが存在する。この定数Kは、計算の早さと精度を調節するパラメータである。定数Kの値を小さくとると、精度は高くなるが、より多くの要求回数が必要となる。一方、定数Kの値を大きくとると、少ない要求回数で、関連度が計算できるが、精度が悪くなるという性質を持っている。
【0036】
(1)式に従って計算された関連度wは、ファイル関連度記憶部15に記憶させ、S122において処理サイクルパラメタNに1を加えてS113に戻る。そして、次に古い要求履歴についての処理を行うことになる。図6に示した要求履歴の一例で説明したように、記録されている要求履歴を時刻順に並べておくことによって、いずれかの要求履歴で時間間隔Δtが予め定められた時間間隔ΔTより大きくなる。それより古い要求履歴では必ずこの条件を満足するようになるので、S115において時間間隔Δtがあらかじめ定められた時間間隔ΔTより大きくなった時点で、利用者の操作を学習する処理を終了する。
【0037】
次に、図4のS103において行う、利用者の次の操作を予測するためにリンクの候補を選択するための処理について説明する。図9は、本発明の第1の実施の形態におけるリンクの候補を選択する処理の一例を示すフローチャートである。利用者がブラウザ11の操作方法に従いWWWページの要求を行うと、この要求を要求履歴記録部12に記録した後、次の処理を行う。
【0038】
要求履歴比較部13は、S131において処理サイクルパラメタMを1にセットし、S132において要求履歴記録部12から最新の要求履歴と、それ以前のM番目に新しい要求履歴を取り出す。さらに要求履歴比較部13は、S133において2つの要求履歴中に記された要求時刻から2つの要求間の時間間隔を計算し、それをΔtとする。次にS134において、S133で計算した時間間隔Δtをあらかじめ定められた時間間隔ΔTと比較する。ΔtがΔTより大きくない場合には、S135からS136に進み、ハイパーリンク構造保持部17に保持されているURLに対応する状態Sを1に書き換える。図10は、本発明の第1の実施の形態におけるハイパーリンク構造保持部が保持する情報の一例の説明図である。この例では、WWWページが記述されているファイルのURLに、状態Sを対応づけている。この状態Sが1の場合には、そのURLで示されるWWWページは利用者が次に要求する可能性のあることを示す。この処理よりも前に、状態Sはすべて0に初期化されているものとする。そして上述のように、S136において、時間間隔Δtがあらかじめ設定された時間間隔ΔTより大きくない要求履歴について、対応するURLの状態Sが1にセットされる。
【0039】
さらにS137において、処理サイクルパラメタMに1を加えてS132に戻り、要求履歴についての処理を繰り返す。このような繰り返しの処理が終了した時点では、ハイパーリンク構造保持部17には、あらかじめ定められた時間間隔ΔTより最近の要求履歴に対応するURLの状態Sが1にセットされている。
【0040】
一方、ΔtがΔTより大きい場合には、S135からS138へ進む。S138において、最新の要求履歴内のURLに対応する、ハイパーリンク構造保持部17に保持される状態Sを1とする。また、処理サイクル数Lを1にセットする。
【0041】
次にS139において、ハイパーリンク構造保持部17が保持しているURLの中から1つを選び、選んだURLについて次の(2)式によりΔEの値を計算する。
ΔE=Σw・S(他のURL)+θ …(2)
ここで、S(URL)は、ハイパーリンク構造保持部17に保持されているURLに対応する状態Sの値である。和Σは、今着目してるURL以外の、ハイパーリンク構造保持部17に保持されているすべてのURLについて、状態Sの値が1であるURLの関連度wを積算する。さらにθは、この装置が提示する情報の多さを調節するパラメータであり、大きいほど提示する情報は多くなる。
【0042】
この(2)式は、ニューラルネットワークにおいて現在着目しているニューロンに対する刺激値の合計を計算している。すなわち、利用者によるWWWページの要求が、現在着目しているURLに対してどの程度の関連があるかを計算することになる。
【0043】
このようにして求められた値ΔEを用い、S140において、次の(3)式により今着目しているURLの状態が1になる確率pを計算する。
p=1/(1+exp(−ΔE/K)) …(3)
この確率pが1以上となるか否かを判定し、1以上となる場合には、ハイパーリンク構造保持部17に保持されている状態Sを1とする。
【0044】
S141において、ハイパーリンク構造保持部17に保持されているすべてのURLについて処理を行ったか否かを判定し、未処理のURLが残っている場合には未処理のURLを選択し、S139へ戻ってS139,S140の処理を行う。
【0045】
ハイパーリンク構造保持部17に保持されているすべてのURLについて計算し終わったら、S142において処理サイクル数Lと、あらかじめ定めておいたLの上限とを比較する。もし処理サイクル数LがLの上限より大きくなければ、S143で処理サイクル数Lに1を加えてS139に戻る。この繰り返し処理によって状態Sの設定は収束してゆく。一方、処理サイクル数LがLの上限より大きければ、処理を終了する。このLの上限は、(1)式および(3)式に現れるパラメタKの値と関係している。Kが小さい値の場合、Lの上限を大きく、逆にKが大きい値の場合にはLの上限を小さく設定する。
【0046】
以上説明したような、図5に示した利用者の要求履歴を学習する処理と、利用者の操作から次に要求されるリンクの候補を選択する処理が終了すると、次に図4のS104におけるWWWページの書換処理と、S105における書き換えたWWWページの表示処理を行う。
【0047】
図9で説明したリンクの候補の選択処理が終了すると、ハイパーリンク構造保持部17に記録されたURLのリストには、例えば図10に示すように状態Sが0か1で記されている。HTTPファイル書換部18は、このハイパーリンク構造保持部17に保持されているリストを参照して、状態Sが1のURLに関するリンクが要求したWWWページに選択可能に表示されるように、HTTPファイルを書き換えブラウザ11に送る。ブラウザ11は、この書き換えられたHTTPファイルを通常のHTTPファイルとして表示を行う。
【0048】
このようにして、過去の利用者のWWWページの要求パターンから、次に要求するであろうWWWページへのリンクを推測して表示することができる。これによって、利用者はよく利用するWWWページについては容易に参照することができる。
【0049】
図11は、本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。図中、21はプロキシィアプリケーション、22は要求履歴記録部、23は要求履歴比較部、24はファイル関連度計算部、25はファイル関連度記憶部、26はハイパーリンク決定部、27はハイパーリンク構造保持部、28はHTTPファイル書換部である。この第2の実施の形態は、既存のプロキシィサーバ2を実現するプロキシィアプリケーション21と組み合せて利用する例を示している。クライアント1は複数存在し、この複数のクライアント1からWWWページの要求がなされる。ここでは、各利用者を区別して、それぞれの利用者について過去の要求パターンと比較して次に要求すると思われるWWWページを、その利用者が見いだしやすいように表示を行う例について示す。もちろん、すべての利用者に共通した要求パターンに基づいて表示を行うように構成してもよい。
【0050】
要求履歴記録部22は、プロキシィアプリケーション21を監視して利用者がWWWページを要求した際に、要求したWWWページを記述したURLを要求時刻と要求者名とともに要求履歴として記録する。要求履歴比較部23は、要求履歴記録部22に記録した複数の要求履歴を比較する。ファイル関連度計算部24は、要求履歴比較部23で比較した2つの要求履歴中のファイルの関連度を計算する。ファイル関連度記憶部25は、ファイル関連度計算部24で計算された関連度を記憶する。ハイパーリンク決定部26は、要求履歴記録部22に記録した複数の要求履歴とファイル関連度記憶部25に記憶された関連度を基にリンクの構造を生成する。ハイパーリンク構造保持部27は、ハイパーリンク決定部26で生成したリンクの構造を保持する。HTTPファイル書換部28は、ハイパーリンク構造保持部27に保持されているリンクの構造に基づき、要求されたWWWページを記述したファイルを書き換える。
【0051】
次に、本発明の第2の実施の形態における動作の一例について説明する。この第2の実施の形態における動作の概要は、図4に示した上述の第1の実施の形態と同様であるので、図4に示した各処理についての説明を行ってゆく。
【0052】
図12は、本発明の第2の実施の形態における利用者の操作を学習する処理の一例を示すフローチャートである。利用者はクライアント1におけるブラウザ等の操作方法に従い、WWWページの要求をHTTPサーバ3に対して行う。この要求は、プロキシィサーバ2を通して行われる。プロキシィサーバ2内では、プロキシィアプリケーション21を監視しており、利用者によるWWWページの要求がプロキシィサーバ2のプロキシィアプリケーション21を通過する際に、利用者からのWWWページの要求を検出する。プロキシィアプリケーション21は、クライアント1から受け取ったWWWページの要求は、HTTPサーバ3へと転送する。
【0053】
WWWページの要求を検出すると、S151において、その要求を要求履歴記録部22に記録する。図13は、本発明の第2の実施の形態における要求履歴記録部22に記録された要求履歴の一例の説明図である。この例では、要求履歴として、要求したWWWページが記述されているファイルのURLと、要求時刻と、WWWページを要求した要求者名が、時刻順を保ったまま記録されている。要求者名は、個人を特定する必要はなく、同一の要求者から出された要求であることが認識できる情報であれば、識別子など、どのような情報であってもよい。もちろん、要求履歴としてこのほかの情報を有していてもよい。
【0054】
次いで、要求履歴比較部23は、S152において処理サイクルパラメタNを1にセットし、S153において要求履歴記録部22から最新の要求履歴と、それ以前のN番目に新しい要求履歴を取り出す。さらに要求履歴比較部23は、S154において、2つの要求履歴中の要求者名を比較し、要求者名が異なれば、その要求履歴については以下の処理を行わずにS155からS156に進み、次の要求履歴を調べるように処理サイクルパラメタNに1を加えてS153に戻る。
【0055】
一方、要求者名が同じであれば、S155からS157に進み、S153で取り出した最新の要求履歴とそれ以前のN番目に新しい要求履歴の2つの要求履歴について、その中に記録された要求時刻から時間間隔Δtを計算する。次にS158において、時間間隔Δtをあらかじめ定められた時間間隔ΔTと比較し、S159においてΔtがΔTより大きい場合には処理を終了する。この場合には、各ファイルの関連度は変更しない。
【0056】
一方、S159においてΔtがΔTより大きくない場合には、S160において、最新の要求記録中のURLがファイル関連度記憶部25の関連度記録に記載されているか否かを判定する。なお、ファイル関連度記憶部25に記憶された関連度記録は、図7に示したものと同様でよい。ファイル関連度記憶部25に最新の要求記録中のURLに関する項目が記載されていなければ、S161からS162へ移り、ファイル関連度記憶部25にこの最新の要求履歴中のURLの項目を加え、最新の要求記録中のURLとN番目に新しい要求履歴中のURLの関連度をwとする。一方、ファイル関連度記憶部25に最新の要求記録中のURLに関する項目が記載されていれば、S161からS163に移り、2つの要求記録中のURLの関連度をwとする。
【0057】
次いでS164において、あらかじめ定めた重み関数Δw(Δt)を使って、上述の(1)式に従って関連度wの値を変更する。この重み関数Δw(Δt)としては、例えば上述の図8に示したような関数を用いることができる。計算した関連度wは、ファイル関連度記憶部25に記憶させる。
【0058】
S165において処理サイクルパラメタNに1を加えてS153に戻る。そして、次に古い要求履歴についての処理を行うことになる。このようにして順に新しい要求履歴から関連度の計算を行い、時間間隔Δtがあらかじめ定められた時間間隔ΔTより大きくなった時点で、利用者の操作を学習する処理を終了する。
【0059】
図14は、本発明の第2の実施の形態におけるリンクの候補を選択する処理の一例を示すフローチャートである。利用者がブラウザ11の操作方法に従いWWWページの要求をHTTPサーバ3に対して行う。この要求はプロキシィサーバ2を通して行われる。この要求を要求履歴記録部22に要求履歴として記録した後、次の処理を行う。
【0060】
要求履歴比較部23は、S171において処理サイクルパラメタMを1にセットし、S172において要求履歴記録部22から最新の要求履歴と、それ以前のM番目に新しい要求履歴を取り出す。さらに要求履歴比較部23は、S173において2つの要求履歴中に記された要求者名を比較し、要求者名が異なる場合には以降の処理を行わず、S174からS175に進んで処理サイクルパラメタMに1を加えてS172に戻る。
【0061】
要求者名が同じであれば、S174からS176に進む。S176以降の処理は、上述の第1の実施の形態における図9のS133以降の処理と同様であるので、説明を省略する。
【0062】
このようにして、複数のクライアント1から利用されるプロキシィサーバ2に本発明を実現した場合でも、各利用者ごとに、その利用者の過去のWWWページの要求パターンから、次に要求するであろうWWWページへのリンクを推測して表示することができる。これによって、利用者はよく利用するWWWページについては容易に参照することができる。
【0063】
図15は、本発明の第3の実施の形態を示すブロック図である。図中、31はHTTPDサーバ、32は要求履歴記録部、33は要求履歴比較部、34はファイル関連度計算部、35はファイル関連度記憶部、36はハイパーリンク決定部、37はハイパーリンク構造保持部、38はHTTPファイル書換部である。この第3の実施の形態は、既存のHTTPサーバ3を実現するHTTPDサーバ31と組み合せて利用する例を示している。クライアント1は複数存在し、この複数のクライアント1からWWWページの要求がプロキシィサーバ2を通して行われる。HTTPサーバ3に到着した利用者からのWWWページの要求と、過去の要求パターンと比較して、次に要求すると思われるWWWページを、利用者が見いだしやすいように変換してプロキシィサーバ2を介してクライアント1に送信する。なお、この例においても各利用者を区別し、それぞれの利用者について過去の要求パターンと比較して次に要求すると思われるWWWページを、その利用者が見いだしやすいように表示を行う例について示す。もちろん、すべての利用者に共通した要求パターンに基づいて表示を行うように構成してもよい。
【0064】
要求履歴記録部32は、HTTPDサーバ31を監視して利用者がWWWページを要求した際に、要求したWWWページを記述したファイルのURLを、要求時刻と要求者名とともに要求履歴として記録する。要求履歴比較部33は、要求履歴記録部32に記録した複数の要求履歴を比較する。ファイル関連度計算部34は、要求履歴比較部33で比較した2つの要求履歴中のファイルの関連度を計算する。ファイル関連度記憶部35は、ファイル関連度計算部34で計算された関連度を記憶する。ハイパーリンク決定部36は、要求履歴記録部32に記録しされている複数の要求履歴とファイル関連度記憶部35に記憶されている関連度を基にリンクの構造を生成する。ハイパーリンク構造保持部37は、ハイパーリンク決定部36が生成したリンクの構造を保持する。HTTPファイル書換部38は、ハイパーリンク構造保持部37に保持されているリンクの構造に基づき、利用者から要求されたWWWページが記述されているファイルを書き換える。
【0065】
次に、本発明の第3の実施の形態における動作の一例について説明する。この第3の実施の形態における動作の概要も、上述の第1および第2の実施の形態と同様である。図16は、本発明の第3の実施の形態における利用者の操作を学習する処理の一例を示すフローチャートである。利用者はクライアント1においてブラウザ等の操作方法に従い、WWWページの要求をHTTPサーバ3に対して行う。この要求は、プロキシィサーバ2を通して行われる。プロキシィサーバ2内では、プロキシィアプリケーション21を監視しており、利用者によるWWWページの要求がプロキシィサーバ2のプロキシィアプリケーション21を通過する際に、利用者からのWWWページの要求を検出する。プロキシィアプリケーション21は、クライアント1から受け取ったWWWページの要求は、HTTPサーバ3へと転送する。
【0066】
図16におけるS191〜S199間での処理は、上述の第2の実施の形態において図12に示した処理の一例におけるS151からS159までの処理と同様なので省略する。
【0067】
HTTPサーバ3では、要求されるWWWページが記述されたファイルはこのHTTPサーバ3内に配置されているものとすることができる。そのため、ファイル関連度記憶部35には、HTTPサーバ3に配置されたすべてのファイルについてあらかじめ登録されているように構成することができる。これを利用し、最新の要求履歴中のURLがファイル関連度記憶部35の関連度記録に記載されているか否かを判定する必要がない。なお、ファイル関連度記憶部35に記憶された関連度記録は、図7に示したものと同様でよい。
【0068】
S200において、最新の要求履歴中のURLとN番目に新しい要求履歴中のURLの関連度をwとする。次いでS201において、あらかじめ定めた重み関数Δw(Δt)を使って、上述の(1)式に従って関連度wの値を変更する。この重み関数Δw(Δt)としては、例えば上述の図8に示したような関数を用いることができる。計算した関連度wは、ファイル関連度記憶部35に記憶させる。
【0069】
S202において、処理サイクルパラメタNに1を加えてS193に戻る。そして、次に古い要求履歴についての処理を行うことになる。このようにして順に新しい要求履歴から関連度の計算を行い、時間間隔Δtがあらかじめ定められた時間間隔ΔTより大きくなった時点で、利用者の操作を学習する処理を終了する。
【0070】
図17は、本発明の第3の実施の形態におけるリンクの候補を選択する処理の一例を示すフローチャートである。図17に示した処理は、上述の第2の実施の形態において図14を用いて説明した処理と同様であるので、ここでは省略する。
【0071】
このようにして、この第3の実施の形態で示したように、複数のクライアント1から利用されるHTTPサーバ3において本発明を実現した場合でも、各利用者ごとに、その利用者の過去のWWWページの要求パターンから、次に要求するであろうWWWページへのリンクを推測して表示することができる。これによって、利用者はよく利用するWWWページについては容易に参照することができる。
【0072】
なお、上述の第2および第3の実施の形態において、要求履歴記録部22,32に記録された要求履歴を取り出した際に、要求者名の比較を行わずに処理することもできる。これによって、複数の要求者に共通したWWWページの要求パターンを基に、次に要求されるであろうWWWページを予測し、要求者に対して提示することができる。これによって、例えば人気のあるWWWページについては容易に参照できるようになる。
【0073】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、利用者のWWWページの移動の履歴をもとに、ニューラルネットワークの概念を利用して利用者の要求するページを推測し、その要求に合ったリンクの構造を提供することができる。これによって、利用者はよく利用するWWWページについては容易に参照することができるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】 利用者によるWWWページの参照過程の一例の説明図である。
【図3】 本発明のハイパーリンク組換え方法および装置の原理を説明するための具体的なネットワーク構成図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態における動作の概略を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の第1の実施の形態における利用者の操作を学習する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の第1の実施の形態における要求履歴記録部12に記録された要求履歴の一例の説明図である。
【図7】 本発明の第1の実施の形態におけるファイル関連度記憶部15に記憶されている関連度の一例の説明図である。
【図8】 本発明の第1の実施の形態において関連度を計算するための重み関数Δw(Δt)の一例を示すグラフである。
【図9】 本発明の第1の実施の形態におけるリンクの候補を選択する処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の第1の実施の形態におけるハイパーリンク構造保持部が保持する情報の一例の説明図である。
【図11】 本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図12】 本発明の第2の実施の形態における利用者の操作を学習する処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】 本発明の第2の実施の形態における要求履歴記録部22に記録された要求履歴の一例の説明図である。
【図14】 本発明の第2の実施の形態におけるリンクの候補を選択する処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】 本発明の第3の実施の形態を示すブロック図である。
【図16】 本発明の第3の実施の形態における利用者の操作を学習する処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】 本発明の第3の実施の形態におけるリンクの候補を選択する処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…クライアント、2…プロキシィサーバ、3…HTTPサーバ、11…ブラウザ、12…要求履歴記録部、13…要求履歴比較部、14…ファイル関連度計算部、15…ファイル関連度記憶部、16…ハイパーリンク決定部、17…ハイパーリンク構造保持部、18…HTTPファイル書換部、21…プロキシィアプリケーション、22…要求履歴記録部、23…要求履歴比較部、24…ファイル関連度計算部、25…ファイル関連度記憶部、26…ハイパーリンク決定部、27…ハイパーリンク構造保持部、28…HTTPファイル書換部、31…HTTPDサーバ、32…要求履歴記録部、33…要求履歴比較部、34…ファイル関連度計算部、35…ファイル関連度記憶部、36…ハイパーリンク決定部、37…ハイパーリンク構造保持部、38…HTTPファイル書換部。

Claims (6)

  1. 利用者がWWWページを要求した際に要求したWWWページを記述したファイルのURLを少なくとも要求時刻とともに要求履歴として要求履歴記録手段に記録し、記録した複数の要求履歴に含まれるURLへの要求時刻間の時間間隔要求履歴比較手段で計算し、計算した要求時刻間の時間間隔が所定の第1の時間間隔と所定の第2の時間間隔の間の場合にURLで示されるファイルの関連度が高くなるように前記関連度ファイル関連度計算手段で計算し、複数の前記要求履歴と前記関連度の高さを基にハイパーリンク決定手段によりハイパーリンクの構造を生成し、生成したハイパーリンクの構造に基づきWWWページを記述したファイルをファイル書換え手段で書き換えることを特徴とするハイパーリンク組換え方法。
  2. 前記要求履歴として要求者名も要求履歴記録手段に記録し、要求履歴をもとに要求時刻間の時間間隔を計算する際にWWWページを要求した利用者と同じ要求者名の複数の要求履歴について要求時刻間の時間間隔を計算することを特徴とする請求項1に記載のハイパーリンク組換え方法。
  3. 利用者が要求したWWWページを記述したファイルを受け取って前記WWWページを表示させるWWWページ表示手段と、前記WWWページ表示手段を監視して利用者がWWWページを要求した際に要求したWWWページを記述したファイルのURLを要求時刻とともに要求履歴として記録する要求履歴記録手段と、前記要求履歴記録手段に記録した複数の要求履歴に含まれるURLへの要求時刻間の時間間隔計算する要求履歴比較手段と、前記要求履歴比較手段で計算した2つの要求履歴に記録された要求時刻間の時間間隔が所定の第1の時間間隔と所定の第2の時間間隔の間の場合にURLで示されるファイルの関連度が高くなるように前記関連度を計算するファイル関連度計算手段と、前記ファイル関連度計算手段で計算された関連度を記憶するファイル関連度記憶手段と、前記要求履歴記録手段に記録した複数の要求履歴と前記ファイル関連度記憶手段に記憶された関連度の高さを基にハイパーリンクの構造を生成するハイパーリンク決定手段と、前記ハイパーリンク決定手段が生成したハイパーリンクの構造を保持するハイパーリンク構造保持手段と、前記ハイパーリンク構造保持手段が保持しているハイパーリンクの構造に基づきWWWページを記述したファイルを書き換えるファイル書換え手段を具備することを特徴とするハイパーリンク組換え装置。
  4. 利用者からのWWWページの要求に従って転送されてくるWWWページを記述したファイルを利用者に転送するファイル仲介手段と、前記ファイル仲介手段を監視して利用者がWWWページを要求した際に要求したWWWページを記述したファイルのURLを要求時刻とともに要求履歴として記録する要求履歴記録手段と、前記要求履歴記録手段に記録した複数の要求履歴に含まれるURLへの要求時刻間の時間間隔計算する要求履歴比較手段と、前記要求履歴比較手段で計算した2つの要求履歴に記録された要求時刻間の時間間隔が所定の第1の時間間隔と所定の第2の時間間隔の間の場合にファイルの関連度が高くなるように前記関連度を計算するファイル関連度計算手段と、前記ファイル関連度計算手段で計算された関連度を記憶するファイル関連度記憶手段と、前記要求履歴記録手段に記録した複数の要求履歴と前記ファイル関連度記憶手段に記憶されたファイルの関連度の高さを基にハイパーリンクの構造を生成するハイパーリンク決定手段と、前記ハイパーリンク決定手段が生成したハイパーリンクの構造を保持するハイパーリンク構造保持手段と、前記ハイパーリンク構造保持手段が保持しているハイパーリンクの構造に基づきWWWページを記述したファイルを書き換えるファイル書換え手段を具備することを特徴とするハイパーリンク組換え装置。
  5. 利用者からのWWWページの要求に従って要求されたWWWページを記述したファイルを利用者に送るファイル転送手段と、前記ファイル転送手段を監視して利用者がWWWページを要求した際に要求したWWWページを記述したファイルのURLを要求時刻とともに要求履歴として記録する要求履歴記録手段と、前記要求履歴記録手段に記録した複数の要求履歴に含まれるURLへの要求時刻間の時間間隔計算する要求履歴比較手段と、前記要求履歴比較手段で計算した2つの要求履歴に記録された要求時刻間 の時間間隔が所定の第1の時間間隔と所定の第2の時間間隔の間の場合にファイルの関連度が高くなるように前記関連度を計算するファイル関連度計算手段と、前記ファイル関連度計算手段で計算された関連度を記憶するファイル関連度記憶手段と、前記要求履歴記録手段に記録した複数の要求履歴と前記ファイル関連度記憶手段に記憶されたファイルの関連度の高さを基にハイパーリンクの構造を生成するハイパーリンク決定手段と、前記ハイパーリンク決定手段が生成したハイパーリンクの構造を保持するハイパーリンク構造保持手段と、前記ハイパーリンク構造保持手段が保持しているハイパーリンクの構造に基づきWWWページを記述したファイルを書き換えるファイル書換え手段を具備することを特徴とするハイパーリンク組換え装置。
  6. 前記要求履歴記録手段は、前記要求履歴として要求者名も記録し、前記要求履歴比較手段は、前記要求履歴記録手段に記録されているWWWページを要求した利用者と同じ要求者名の複数の要求履歴をもとに要求時刻間の時間間隔を計算することを特徴とする請求項または請求項に記載のハイパーリンク組換え装置。
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