JP3844531B2 - 飲用水または殺菌用水、その製造方法、および、家畜を清潔に保つ方法 - Google Patents

飲用水または殺菌用水、その製造方法、および、家畜を清潔に保つ方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飲用水または殺菌用水、その製造方法、および、家畜を清潔に保つ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
どこの養鶏場や養豚場或いは牛舎、厩舎においても、家畜・家禽の糞尿や藁、飼料の食べ残し等の発酵や腐敗による悪臭の発生や蠅の発生など衛生上の問題が多く、大きな悩みとなっている。
【0003】
従来、これらの問題に対しては、精々、畜舎内を水洗し、その排水及び糞尿水を土中還元したり自然界散布或いは河川に放流する程度であり、活性汚泥法等で処理するのは、資金や敷地に恵まれた一部の施設にすぎない。特に、養鶏場の場合、糞尿は鶏を入れ換えるまで一切回収しないところもある。従って、畜舎内外に大量の蠅が発生し、病気の伝染を助長することも多く、家畜の集団発生的下痢や、畜舎の悪臭は避けられない問題であった。また、これらの施設からの悪臭(特に大量のアンモニアと硫化水素)の発生は著しく、通常は人家を離れた場所に設置されているが、狭い日本では適地が少なく、次第にこれらの飼育が困難になってきている。また、畜舎内の水洗にしても、手間と費用がかかるためそう度々は行い難いし、単なる水洗ではどうしても悪臭を防ぐことは出来ないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者は、家畜用の飲用水や畜舎等の洗浄水に、悪臭の原因となる腐敗菌の生育を妨害する物質や好気性細菌の芽胞を含有させることを思いつき、鋭意研究の結果本発明を完成させたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、飲用水または殺菌用水において、好気性で芽胞を形成するバチルス属に属する細菌を、栄養分を有する水中において、シリカの存在下で増殖させ、この増殖により前記水を貧栄養状態として前記細菌を芽胞化させて濁らないようにしたことにより製造され前記細菌の分泌物を含むことを特徴とするものである。また、本発明は、飲用水または殺菌用水の製造方法において、好気性で芽胞を形成するバチルス属に属する細菌を、栄養分を有する水中において、シリカの存在下で増殖させ、この増殖により前記水を貧栄養状態として前記細菌を芽胞化させて濁らないようにして前記細菌の分泌物を含むことを特徴とするものである。即ち、本発明は、好気性で芽胞(胞子)を形成する細菌(バチルス属)を、水中において微量のケイ素(シリカ)或いはシリカ及びマグネシウムの存在下で増殖させることにより、該細菌の分泌物を含む水を製造し、この有用細菌処理水を家畜の飲用水や畜舎の清掃(殺菌・消毒)に使用することにより、家畜の体内や畜舎に存在する腐敗菌類を溶菌して滅菌するとともに有用細菌を優先化して、家畜や畜舎を清潔に保つとともに、これらの腐敗菌類に起因する悪臭の発生を防止するものである。尚、本発明では、好気性で芽胞を形成する細菌を「有用細菌」とし、該有用細菌の菌体や芽胞或いはその分泌物を含む水を「有用細菌処理水」と定義する。但し、処理水中の菌体が多いと水が濁る傾向にあるので、貧栄養状態にして芽胞化しておくことが望ましい。
【0006】
本発明者は、有用細菌及び同芽胞が優先化(90%以上)した汚泥又はこれらを添加した汚泥中にシリカ成分とマグネシウム成分の適量を添加して、有用細菌の芽胞を高濃度に含む汚泥を開発し、この汚泥を生物処理系特に曝気槽に投入し更にシリカ成分やマグネシウム成分を添加して、高BOD排水でも安定して処理できる排水処理方法を開発した。
【0007】
ところが、この開発中において、この有用細菌を用いた屎尿処理場において、メチルメルカプタン、硫化水素、アンモニア等の発生が激減し、全く悪臭の発生が無いこと、また、何等の殺菌処理も行なっていないにもかかわらず、消化槽出口水やその汚泥中に、大腸菌やブドウ状球菌が不検出であることが明らかになった。他方、シヤーレ実験においても、寒天培地に大腸菌を植え、本処理汚泥を磨り潰した液を塗布したものと、塗布しないものとを比較培養したところ、寒天培地のみの場合は大腸菌の大増殖があり、汚泥を塗布した水準では、大腸菌は完全に死滅していた。
【0008】
また、これら芽胞形成菌及びその分泌物は、動植物の生体に対して無害であり、枯死植物やたんぱく質・脂質・澱粉を可溶化したり資化するのと併せて、アンモニアや硫化水素等の悪臭成分を再利用し或いは分解する。一方、有用細菌処理水により、岩魚の稚魚(1.5cm)100匹を常温(18〜26℃)で試験養殖(0.3m3 槽)したが、2匹の死亡のみで、98匹は極めて順調な生育を示し、7ケ月で20〜25cmの成魚に成長した。通常、この程度の水温及び密度で飼育すると、歩留りは略0%であり、本処理水が生体に対して無害であるばかりでなく、極めて有益なものであることが判る。また、ナットウ菌も本発明で言う有用細菌の1種である。このナットウ菌は、成長期の稲にも付着・生息しているが、稲の成長に何らの害も及ぼさない。そして、刈り取りののち藁を栄養として利用し増殖することから、生体への無害性は明らかである。更に、好気性で芽胞を形成する細菌及び酵母により発酵させて製造されたコンポストは、これら有用細菌の芽胞の塊となっているが、このコンポストを白菜、キャベツ、トマト等の圃場に鋤込んで植苗、成育させると、根瘤病や青枯れ病の発生を抑止でき、収穫量も1.5〜2.0倍に増えたことからも、悪性菌に対して、有用細菌乃至はその分泌物が溶菌性を有し、植物成育に対しても有用であることが明らかである。また、コンポスト製造に際し、発酵温度が55℃〜72℃にまで上昇させることができるため、このコンポスト原料中に生存する大腸菌等も滅菌される。
【0009】
この有用細菌について、本発明者らは、活性汚泥中からバチルス属(グラム陽性・好気性芽胞形成細菌)の菌株毎の単離を行った。その結果、バチルス属33種、ノカルディヤ型細菌1種、グラム陰性桿菌2種、酵母2種、極めて短時間で世代交代するバチルスの変成菌株2種の単離にすでに成功している。そして、それぞれの難分解性蛋白質、澱粉質、脂肪の可溶化や分解・資化挙動、増殖挙動、更には臭気成分の分解挙動についても調査した。その結果、菌株毎にそれぞれ特性があることが判明した。そこで、目的に合った特定菌株(単種、複数種)を単離培養して利用することができる。尚、好都合なことに、これらバチルス属の細菌や酵母は、乾燥状態や貧栄養状態、高温(70〜121℃)条件下でも芽胞を形成して生存するため、これを種菌にすると保存や移送に極めて便利である。
【0010】
本発明において、有用細菌の増殖や活性化に必要なものは、温度とシリカ及び酸素の供給である。マグネシウムを供給すればさらに好ましい。また一定範囲の温度(20〜72℃、溶液中では20〜40℃程度)にコントロールすると、増殖速度が早くなる。シリカは、有用細菌の細胞液や細胞膜、胞子膜を構成する重要な物質であり、これが不足すると有用細菌の芽胞化が少なく、高濃度化は不可能になる。またマグネシウムは、この有用細菌の世代時間(増殖サイクル)を極端に短縮させる作用を有している。尚、活性化とは、発芽が同調的になるように、前処理をすることを言う。また増殖とは、有用細菌が被処理水或いは汚泥中の栄養分を分解吸収して成長することを言い、糸状体形成後内生芽胞を形成して分裂して芽胞化することにより、さらに菌体濃度が上がることを言う。栄養分が多ければ、活性化槽内で芽胞が発芽してさらに高濃度に芽胞化することもある。また、クリストバル石や高濃度胞子種汚泥から供給される芽胞が、発芽、成長、芽胞化のサイクルで増殖することも含む。
【0011】
本発明で言うシリカとは、水中に安定的に溶解するモノマーシリカが最も好ましいが、これに限定されるものではない。このシリカ成分は、例えば人工的に作られた不安定型シリカを含有する鉱物(例えば、パーライト(黒曜石焼成品)、シリカ含有溶融ガラス状鉱物、低塩基度鉱滓、その他試薬類など)の粉粒状体や成型物、可溶性シリカが濃縮された土壌(例えば、腐蝕土、ピートモス、珪藻土等)の粉粒状体や成型物、不安定型や準安定型シリカが固定された岩石(例えば、安山岩、方形石(クリストバル石)、火山性軽石等)の粉粒状体や成型物、オルト硅酸マグネシウム、オルト硅酸ナトリウム、硅酸マグネシウム、硅酸ナトリウム等を水中に投入し、溶出させることにより得られる。更に、人工的に溶解されたシリカ溶液、例えば鉱滓の酸溶解物や水ガラス等も好適に用いられる。尚、クリストバル石等の岩石であればその破砕品を活性化槽内に収納しておくだけですむから、維持管理が簡単である。尚、液状物の場合には供給部から定量添加することになる。
【0012】
本発明に必要な水中のシリカ濃度は1〜100ppm 程度である。1ppm 程度以下だと有用細菌の増殖効果が劣り、モノマーシリカの場合100ppm を越えると自然重合を開始して重合・ゲル化・大粒径化して表面積を減じ、効果を低減させる。水中に含まれる金属イオンの種類や量又は塩類濃度によっては、10ppm 或いは5ppm 程度でも重合を開始する場合がある。従って、より好ましくは1〜20ppm 、特に10〜15ppm 程度が最も好適な範囲である。但し、シリカ重合を起こさない範囲(液性により異なる)であれば、シリカ濃度は高いほうがよい。
【0013】
次に、マグネシウム含有材としては、ドロマイト石などの天然鉱物、、溶融ドロマイト・タブレット(商品名アクドリット:アクドリット・ケミカル社製)、などが使用できる。 更に、本発明では酸素及び温度が必要になる。本発明の有用細菌は好気性菌、通性嫌気性菌であり、その発芽後の増殖には菌体濃度に見合う大量の酸素を必要とする。また、本発明の有用細菌のうち澱粉分解機能を有する種類では、水溶液中において5℃で発芽する菌種を含め通常12℃で発芽し、45℃で増殖を停止するし、蛋白質分解機能を有する種類では13℃で発芽し55℃で増殖を停止した。従って、通常水溶液中においては、20〜40℃程度の範囲でより高い温度条件下におくことが望ましい。尚、コンポスト化に際しては70℃程度まで上昇することもあるが、有用細菌はこの温度に十分耐える。しかし、この温度では大腸菌等の腐敗菌は死滅する。
【0014】
本発明の飲用水や殺菌用水は、有用細菌の芽胞汚泥を高濃度に含む生物処理槽で、畜舎排水等を処理した水が用いられる。或いは、この有用細菌による生物処理槽で発生する余剰汚泥を乾燥した乾燥汚泥や、余剰汚泥を発酵した発酵汚泥のペレット、更に、有用細菌により発酵させたコンポストを原料とする有用細菌の芽胞を高濃度に含むペレットを、ミネラル分(シリカマグネシウム)に富む鉱物とともに充填した生物活性化槽に上水や中水を導入処理したものが使用される。また、発酵処理された汚泥や有用細菌や酵母により発酵させた完熟コンポストを水中に投入し、散気を行って有用細菌の分泌物を含有する水を作成してこれを用いる。更に、上記の処理汚泥に少量の栄養と水を添加して散気することにより、それらの細菌は増殖〜芽胞化を繰り返し、有用細菌の分泌物を含有する処理水を繰り返して製造することができる。また、このように再生産を繰り返す場合は、必要なシリカやマグネシウム等のミネラル分を添加することが望ましい。上記ペレットに代えて、有用細菌の芽胞を高濃度に含む鉱物、特にクリストバル石の破砕品や粉砕品を造粒したものも使用できる。後二者、特に鉱物に有用細菌の芽胞を担持させたものは、人の飲用や人体の消毒等にも適するものである。
【0015】
生物処理槽や生物活性化槽の水中には、有用細菌の芽胞化に必要な溶解シリカを初めとするミネラル分を含有しており、この水中において、有用細菌が増殖し芽胞化することにより、優先化が行なわれる。従って、それらの有用細菌の分泌物も処理水中に含有される。有用細菌処理水の利用に際しては、生物処理槽や生物活性化槽の出口水をそのまま或いは希釈水を加えて用いる。また、殺菌や消毒に用いる場合、この処理水に微量のシリカ系凝集剤を添加しておいてもよい。
【0016】
【実施例】
(実施例 1)
豚の糞尿を含む豚舎(850頭飼育)からの排水(屎尿及び洗浄水、日量10kl)を、活性汚泥法で処理していたが、沈殿槽の透視度が5〜8と悪く、水質も排水基準をクリアしにくい状態であった。しかも、処理水中には大腸菌その他の腐敗菌も多く含まれている上に、悪臭の発生もひどいものであった。ちなみに、大腸菌は107 個/mlも検出された。これに対し、有用細菌は104 個/mlと極めてすくなかった。また、BODが18,000mg/リットル、CODが7,600mg/リットル、窒素が11,800mg/リットル、燐が44mg/リットルも含まれている。
【0017】
そこで、この処理施設の曝気槽(容量200m3 )に、他の良好に管理されている屎尿処理場の引抜き汚泥を処理した、有用細菌の芽胞を高濃度(1011〜1012個/g程度)に含む乾燥汚泥(含水率40%)を種汚泥として300kg投入し、更に、シリカ20ppm 、マグネシウムイオン10ppm 相当量程度を毎日添加して処理したところ、1ケ月経過後には、沈殿槽の透視度が30〜40まで向上し、曝気槽出口水の有用細菌濃度は、108 〜1010個/ml程度になり、大腸菌等の腐敗菌は殆ど存在しなくなった。分析した結果、大腸菌:12個/ml、有用細菌:1.5×109 、BOD:28mg/リットル、COD:26mg/リットル、窒素:20.5mg/リットル、燐:6.3mg/リットルであった。しかも、処理施設周辺ではアンモニア濃度は0.1ppm 以下、硫化水素濃度は0.01ppm 以下で悪臭は完全に消滅した。この曝気槽出口水を5倍程度に希釈して、豚舎の清掃に使用したところ、悪臭が次第に消滅した。その後、前記引抜き汚泥を有用細菌と酵母により発酵させた完熟コンポストを飼料に1〜2%混入して与え続けたところ、病気の発生が少なくなり、糞尿臭も減少してきた。
【0018】
(実施例 2)
鶏5万羽を飼育する或る養鶏場で、悪性伝染性下痢が発生し、種々の抗生物質を配合した飼料を与えても治癒しなかった。そこで、図1に例示する有用細菌活性化槽1で上水を処理し、この水を10倍希釈して飲用水として鶏に与えたところ、3日後に下痢が完治した。その後、この養鶏場では、集団的悪性下痢の発生は皆無となった。また、鶏舎内外の悪臭や蠅の発生も激減し、スーツ姿で鶏舎内を巡回できるようになった。ちなみに、鶏舎内でのアンモニア濃度は0.1ppm 以下、硫化水素濃度は0.01ppm 以下であった。
【0019】
図1の有用細菌活性化槽1は、有底有蓋の筒型容器2の上部に給水管3、中ごろに送出管4を備え、その内部に、ステンレス網で仕切った網かご5を収納したものである。網かご5には、下部からクリストバル石粒(5〜50mm)と汚泥ペレット(実施例1の乾燥汚泥を発酵させたもの)からなるシリカ・芽胞供給層6、クリストバル石粒(5〜8mm)とドロマイト粒(5〜10mm)からなるシリカ・マグネシウム供給層7、及び火山性軽石又は安山岩粒(30〜60mm)、パーライト粒からなる着床層兼活性層8が順に充填されている。
【0020】
この状態で活性化槽1内に上水W1を満たし、加温(30〜40℃)しながら曝気処理を数〜十数時間行なうと、有用細菌の芽胞が活性化されて発芽−芽胞化を繰り返し、芽胞の高濃度化と細菌分泌物の高濃度化がなされた処理水W2が得られる。但し、上水を用いる場合は、栄養分として少量のグルコース、砂糖等の糖質、食塩等を添加投入する必要がある。上水の代わりに各種の排水を用いれば、これらの栄養源は不要である。尚、符号9は給水用バルブ、符号10はレベルセンサー、11は散気管、PAは散気用ポンプ、12はバルブ、13は流量計、14はヒーター、15はヒーターコントローラ16に連なる温度センサーである。処理後は散気を停止して浮遊物を沈降させた後、送出管4から引出して鶏舎18に給水する。P1は処理水引出し用ポンプ、符号17はタイマー、符号18aは鶏舎内給水配管である。処理水W2を直接給水せずに、希釈調整水タンク19を別に設置して、上水で10倍程度に希釈した希釈処理水W3を鶏舎18に供給してもよい。符号20は希釈水用バルブ、21はレベルセンサー、P2は希釈水供給用ポンプである。
【0021】
(実施例 3)
図2は、人間の飲用に供したり、消毒や殺菌に使用する水を製造する簡易形給水装置である。この簡易形給水装置22は、有底有蓋の筒型容器23の下部に給水管24、中頃位置に送出管25をそれぞれ設け、その内部に、ステンレス製網かご26を収納している。この網かご26には、クリストバル石粉に有用細菌の芽胞を練り混んで造粒したクリストバル成型品(5〜20mm)27とドロマイト成型品(5〜10mm)28を下部に充填し、上部には麦飯石破砕(5〜20mm)29を充填した。符号30は散気管、31はヒーターである。
【0022】
この簡易形給水装置22に、水道水W1を注水し、同時に少量のペプチン、牛肉エキス、グルコース、砂糖、食塩等の栄養分を添加投入し、加温(30〜40度)と曝気を約12時間行なった。この処理水W2で嗽したところ、口内炎や歯周炎が、症状に応じて1日で完治した例が多い。また、院内感染で問題になっている黄色葡萄状球菌も、この処理水を入れた寒天培地では抑制或いは消滅することが確認されている。
【0023】
【発明の効果】
本発明は、以上詳述したように、好気性で芽胞を形成する細菌の芽胞を高濃度に含む汚泥や鉱物質及びシリカとマグネシウムの存在下で増殖→芽胞化することにより、上水や各種排水を処理する飲用水や殺菌水を製造するものである。
【0024】
従って、これらを含む生物処理施設や装置内において、容易に好気性で芽胞を形成する細菌(有用細菌)が増殖し、これから産出される分泌物に由来する殺菌能に優れた飲用水や殺菌水が極めて容易に且つ大量に得られるものである。
【0025】
一方この処理水は、家畜や家禽に飲用させることにより、伝染病の予防や糞尿臭の減少に役立つ。処理水とともに芽胞含有物をあたえると更に効果がある。また、人間が嗽に使用することにより口内炎や歯周炎の治療に資したり、飲下により下痢症状や便秘症状を軽減させるなど、幅広い用途を有するものである。
【0026】
またこの処理水は、殺菌水とし優れた効果を示す。例えば、畜舎の洗浄や消毒殺菌に用いて悪臭源となる腐敗菌を殺菌する。また、この殺菌水は、大腸菌や緑膿菌、黄色葡萄状球菌や葡萄状球菌を死滅させる能力を有しているので、手足の洗浄水、寝具類や衣類の洗濯水に用いれば現在問題になっている院内感染も有効に防止することができるものと思われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する有用細菌活性化槽の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明で使用する簡易形給水装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 有用細菌活性化槽
6 シリカ・芽胞供給層
7 シリカ・マグネシウム供給層
8 着床層兼活性層
11 散気管
14 ヒーター
18 鶏舎
19 希釈調整水タンク
W1 上水
W2 処理水
W3 希釈処理水
22 簡易形給水装置
27 クリストバル成型品
28 ドロマイト成型品
29 麦飯石破砕
30 散気管
31 ヒーター

Claims (7)

  1. 好気性で芽胞を形成するバチルス属に属する細菌を、栄養分を有する水中において、シリカの存在下で増殖させ、この増殖により前記水を貧栄養状態として前記細菌を芽胞化させて濁らないようにしたことにより製造されたことを特徴とする前記細菌の分泌物を含む飲用水または殺菌用水。
  2. シリカとともにマグネシウムの存在下で増殖させたものであることを特徴とする請求項1に記載の飲用水または殺菌用水。
  3. 好気性で芽胞を形成するバチルス属に属する細菌を、栄養分を有する水中において、シリカの存在下で増殖させ、この増殖により前記水を貧栄養状態として前記細菌を芽胞化させて濁らないようにすることを特徴とする前記細菌の分泌物を含む飲用水または殺菌用水の製造方法。
  4. シリカとともにマグネシウムの存在下で増殖させることを特徴とする請求項3に記載の飲用水または殺菌用水の製造方法。
  5. 前記栄養分を有する水が、各種排水または清浄水栄養物質を添加したものであることを特徴とする請求項3または4に記載の飲用水または殺菌用水の製造方法。
  6. 請求項1または2に記載の飲用水または殺菌用水を、畜舎の清掃に用いることを特徴とする畜舎を清潔に保つ方法。
  7. 請求項1または2に記載の飲用水または殺菌用水を、家畜の飲用または飼料に混入することを特徴とする家畜を清潔に保つ方法。
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