JP3843940B2 - ガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法 - Google Patents

ガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、産業廃棄物あるいは一般廃棄物の焼却処理は、様々な型式で実施されてきたが、近年、焼却場における排出ガス中のダイオキシン類などの微量有害物質の排出基準が強化され、また、焼却主灰を埋め立てる主に安定型埋立処分場、さらには焼却飛灰を法律で定められた4つの方式のうちの1つで中間処理を施した後埋め立てる管理型埋立処分場の残余量が逼迫する等、従来の焼却処理型式を踏襲し更新することが困難なケースが増加しつつある。また、資源循環型社会の創出という観点からも、廃棄物をただ単に焼却するのではなく、廃棄物をガス化し、高温で改質することにより、燃料ガスあるいは化学原料ガスとして回収するシステム(非特許文献1参照)が望まれている。
【0003】
かかるガス化改質方式に則した焼却施設として、例えば図1に示されるようなプロセスフローになる川鉄サーモセレクト方式による廃棄物ガス化溶融プロセス(非特許文献2参照)が開発された。このプロセスは、(1)プレス・脱ガスチャンネル((a) ゴミ(廃棄物)の圧縮、(b) 乾燥・熱分解)、(2)高温反応炉・均質化炉((c) ガス化溶融、(d) スラグ均質化、(e) ガス改質)、(3)ガス精製((f) ガス急冷・洗浄、(g) 除塵・脱硫・除湿)、(4)水処理((h) 水処理・塩製造)の4ステップから構成されている。各ステップの概要は次のとおりである。
(1)プレス・脱ガスチャンネル
(a) まず、ピット1から移送された廃棄物をプレス2で最初の容積の1/5 程度に圧縮する。これにより廃棄物中の水分の分布は均一化され、空気は排除されて脱ガス効率が向上する。
【0004】
(b) 次に、圧縮された廃棄物は間接的加熱炉である脱ガスチャンネル3で脱ガス(水分の蒸発、熱分解による揮発分の発生)され、続いて高温反応炉4からの放射熱などによりさらに熱分解される。廃棄物中に含まれる炭化水素、セルロースの熱分解反応として次のような反応例((1),(2) 式)があり、これらの反応により熱分解カーボンが得られる。
【0005】
Figure 0003843940
(2)高温反応炉・均質化炉
(c) 脱ガスチャンネル3で発生したガスは高温反応炉4に流入し、熱分解物は新たな圧縮廃棄物の装入により押し出されて高温反応炉4下部に堆積する。高温反応炉4下部にPSA(Pressure Swing Adsorption ;圧力スイング吸着)6で製造した酸素を吹き込み、該酸素と熱分解中の炭素との反応((3),(4) 式)により下部の温度は中心部で最高約2000℃になり、廃棄物中の金属や無機質の成分は溶解する。
【0006】
C+O2 ⇔CO2 +ΔQ (3)
C+1/2 O2 ⇔CO+ΔQ (4)
高温反応炉4下部に残存する炭素成分とO2 が発熱反応しCO2 になる。発生したCO2 はCを含有する熱分解物中を通過するとCOに還元される((5) 式)。
【0007】
C+CO2 ⇔2CO−ΔQ (5)
過剰の高温水蒸気分子が存在する場合は水性ガス化反応が生じる。この場合、炭素と水蒸気がCOとH2 に転換する((6) 式)。
C+H2 O⇔CO+H2 −ΔQ (6)
有機化合物はCOとH2 などに熱分解される ((7) 式)。
【0008】
n m +nH2 O→nCO+(n+1/2 m)H2 −ΔQ (7)
(d) 溶融物は高温反応炉4から約1600℃に保持された均質化炉5へ流れ、微量の炭素等はガス化される。均質化炉5において金属溶融物(メタル)は密度が大きいため、無機質溶融物(スラグ)の下部に溜まる。これらは連続的に溢流堰を通り水砕システム7へ流れ落ちて冷却固化される。冷却固化した回収混合物は磁選によりスラグ、メタルに分離される。
【0009】
(e) 高温反応炉4下部で発生したガスと脱ガスチャンネル3で発生した熱分解ガスは合流し、高温反応炉4上部の改質部において約1200℃で2s以上滞留する。
この条件で、ガス中のタール分やダイオキシン類およびその前駆体は完全に分解され、H2 、CO、CO2 、H2 Oを主成分とする粗合成ガスに改質される。約1200℃では(8) 式の平衡が右辺に移動し、メタンガスの量は極微量となる。
【0010】
CH4 +H2 O⇔CO+3H2 (8)
(3)ガス精製
(f) 高温反応炉4で改質されてなる粗合成ガスを、急冷装置8で約1200℃から約70℃まで急水冷し、de novo 合成によるダイオキシン類の再合成を阻止した後、洗浄塔11において、酸洗浄により重金属を、アルカリ洗浄により酸性ガスを、それぞれ除去する。
【0011】
ここで、沸点の低いZn、Pbなどの重金属成分は主として高温反応炉4からガスの状態で移送される。また、廃棄物に含まれる塩素は、主としてHClとして合成ガス中に存在し、HClは冷却・洗浄液に溶け込む。このHCl を含む酸性水(pH2〜3)によって粗合成ガスは洗浄され、重金属成分が取り除かれる(例えば(9),(10)式)。
【0012】
Zn+2HCl→H2 +ZnCl2 (9)
Pb+2HCl→H2 +PbCl2 (10)
このように、このプロセスでは廃棄物中の塩素分が有効に利用される。洗浄液は沈降槽12に送られて炭素微粒子を取り除かれ、熱交換器15A で間接冷却された後、再びガスの急冷に循環使用される。ゴミに由来する水は沈降槽12で余剰水となり、水処理装置13へ送られて処理される。
【0013】
酸洗浄された合成ガスは、アルカリ洗浄され、塩化水素ガスなどの酸性ガスが中和除去される ((11)式)。
HCl+NaOH→NaCl+H2 O (11)
(g) さらに、ガスは洗浄塔11からマルチスクラバー9に送られて除塵され、脱硫洗浄され、除湿乾燥されて、有害物質を除去された精製合成ガスとなり、例えばガスエンジン発電機10の燃料ガスとして使用される。
(4)水処理
(h) ガス改質工程までに生成したH2 Oがガス急冷・洗浄工程で凝縮し、従来の焼却方式では飛灰となって排ガス中に含まれていた重金属や塩類は全て洗浄水中に移行する。そのため、飛灰は発生せず、Fe、Zn、Pb、Na、Kなどの金属を含む水が発生するが、水処理装置13により、金属などは水酸化物や混合塩などの有用物として回収される。
【0014】
また、(11)式の反応で生成したNaClは、水処理装置13から塩製造装置14に送られて精製され、混合塩として回収される。
【0015】
【非特許文献1】
厚生省:厚生省令第14号、1999年3月3日「ガス化改質方式」
【非特許文献2】
川崎製鉄技報 32(2000)4,287-291
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般廃棄物には、可燃物中に窒素が0.5 〜2%(5000〜20000mg/kg)程度含まれる。この窒素分は空気の少ない還元性雰囲気で行われる熱分解の際に一部がアンモニアに転化し、 該アンモニアは粗合成ガスに含まれ、急冷〜酸洗浄の際に同ガス中の塩化水素と反応して塩化アンモニウムを生成し、これが洗浄液中に溶解し、洗浄廃液(洗浄に使用した後の洗浄液)から混合塩を回収する場合、 該混合塩の品位(NaCl濃度)を低下させ、その用途を制限するという問題があった。
【0017】
また、前記熱分解の際にアンモニアに転化しなかった窒素分は、窒素ガスとして粗合成ガス中に存在し、これは精製合成ガス中にほぼそのまま残存する。この精製合成ガスを燃料ガスとして利用した場合、燃焼空気を使用すると含まれている窒素がNOx に転化して燃焼排ガス中に含有される。そのため、燃焼排ガスは触媒脱硝した上で排出されるが、触媒脱硝にはアンモニアが必要であり、これは一般に系外から補給されるため、操業コストが高くなる問題があった。
【0018】
発明者らは、これらの問題を解決し、廃棄物をガス化改質し、洗浄、精製して精製合成ガスを得る廃棄物処理系において燃料ガスの燃焼排ガス脱硝用アンモニアを同系内で自給自足することができ、また、洗浄廃液から製造される混合塩の品質を向上できる、ガス化改質方式における廃棄物中の窒素分の処理方法を見いだすべく鋭意検討した結果、廃棄物中の窒素分の大部分が塩化アンモニウムと化して溶け込んだ酸洗浄廃水(酸洗浄に使用された後の洗浄水)と、廃棄物中の塩素分の大部分が塩化ナトリウムと化して溶け込んだアルカリ洗浄廃水(アルカリ洗浄に使用された後の洗浄水)とを合わせて回収し、金属分、シリカ分を除した塩水とし、前記塩水に水酸化ナトリウムを添加し、アンモニアを効果的に分離・回収できることを見出した。
【0019】
そして、この知見に基づいて、前記問題の解決手段として、廃棄物をガス化後1000℃以上でガス改質し、ついで急冷し酸洗浄後アルカリ洗浄し、さらに精製して精製合成ガスとなす一連の工程を有するガス化改質方式における廃棄物中の窒素分の処理方法であって、酸洗浄廃水とアルカリ洗浄廃水とを合わせて回収し、金属分,シリカ分を除去した塩水とし、該塩水に水酸化ナトリウムを添加しアンモニアガスを分離・回収することを特徴とするガス化改質方式における廃棄物中の窒素分の処理方法を、特願2001−186196(以下、先願と称する。)として提案した。
【0020】
これによれば、廃棄物をガス化改質し、洗浄、精製して精製合成ガス(燃料ガス)を得る廃棄物処理系において燃料ガスの燃焼排ガス脱硝用アンモニアを同系内で自給自足することができるようになり、余剰のアンモニアは分解・無害化でき、また、洗浄廃液から製造される混合塩の品質を向上できるようになる。
ところで、塩製造装置14で製造された混合塩を有価物として再生利用する場合、用途により混合塩に対する要求品質は異なる。
【0021】
例えば、苛性ソーダ工業用原料としての混合塩に対する要求品質(不純物濃度基準値(上限値))例を表1に示す。NH4 + 濃度が1mg/kg 以下と非常に低いレベルに規制されているのが特筆される。これは、苛性ソーダ製造工程において、原料である混合塩中にNH4 + が含まれていると、塩化窒素(NCl3 )を生成し、爆発する可能性が高いためである。
【0022】
一方、先願で用いた水処理装置13によって下水道に放流できる水質まで処理された排水(以下、塩製造原水という。)の性状(不純物濃度)を表1に併示する。上記したように可燃物中に5000〜20000mg/kg含まれる窒素分が熱分解〜急冷〜酸洗浄される過程で一部塩化アンモニウムと化し、洗浄水に溶け込んで解離するため、塩製造原水のNH4 + 濃度は100 〜2000mg/lと非常に高い。
【0023】
【表1】
Figure 0003843940
【0024】
そこで、発明者らは、先願の記載内容(とくに先願明細書段落〔0028〕〜〔0031〕および先願図3の記載内容)基づいて、NH4 + 濃度100 〜2000mg/lの塩製造原水から、苛性ソーダ工業用原料に充当しうるNH4 + 分量1mg/kg 以下の混合塩を製造するための装置として、図2にブロック図を示すような混合塩製造装置100 を設計および製作した。
【0025】
この混合塩製造装置100 による処理の流れは次のとおりである。
ストリッピングを行う蒸留缶すなわち蒸発晶析缶102 の上流において、塩製造原水101 を移送ポンプ 104により、逆浸透膜を用いて溶液を濃縮する逆浸透装置106 に装入し、濃縮された濃塩水107 および透過水109 を得る。ここで、塩製造原水101 は、逆浸透装置106 により濃度比(=濃縮後全溶質濃度/濃縮前全溶質濃度)で好ましくは2〜4倍程度に濃縮される。また、透過水109 は、前記廃棄物ガス化溶融プロセスにおいて使用される冷却塔などの補給水として再生利用される。
【0026】
次に、逆浸透装置106 を出た濃塩水107 は、一旦貯留タンク108 に貯留され、その下流側の配管に配設された流量計110 、流量制御器112 、流量調節弁114 等から構成される濃塩水供給流量調節システム116 により、蒸発晶析缶102 への供給流量を調節される。その後濃塩水 107はNaOH(苛性ソーダ水溶液)を添加され、アルカリ性に調整されて濃塩水107Bとなる。そして、蒸発晶析缶102 の下部から抜き取られた濃塩水すなわち晶析物含有スラリー性濃塩水120 と、遠心分離機154 により固液分離されてできた液体すなわち母液158 との混合液が、循環ポンプ122 により昇圧循環された後、濃塩水107Bと混合され、濃塩水107Cとなる。
【0027】
濃塩水107Cは、飽和蒸気124 を熱源とした間接熱交換器118 で加熱され、濃塩水107Dとなり、蒸発晶析缶102 に供給される。ここで、飽和蒸気124 は、その圧力が1〜5kg/cm2G程度であり、蒸気流量計126 、流量制御器128 、流量調節弁130 から構成される蒸気供給流量調節システム132 により間接熱交換器118 への供給流量を調節される。
【0028】
蒸発晶析缶102 の下流においては、配管により蒸発晶析缶102 と連接されたコンデンサー(凝縮器)134 に真空ポンプ136 を連接し、これを運転するとともに大気開放弁138 の開度を調節し、蒸発晶析缶102 内を減圧して真空状態に維持する。これにより、蒸発晶析缶102 内に供給された濃塩水107Dから、真空蒸発によりアンモニアガスおよび水蒸気が生成し蒸発晶析缶102 外に放散され、コンデンサー134 内に誘引される。そして、コンデンサー134 に内蔵された間接冷却器140 により、アンモニアガスを高濃度に溶解した凝縮水すなわち凝縮安水160 となり、コンデンサー134 の下流側で開閉弁142 を介して配管によりコンデンサー134 と連接された凝縮安水タンク144 に貯留される。
【0029】
一方、蒸発晶析缶102 内での飽和→晶析により得られた晶析物含有スラリーは、配管 146から抜き出され、開閉弁 150を介してスラリー抜き出し装置148 に一旦貯留され、その後、開閉弁 152による供給量調節下に遠心分離機154 に供給され、遠心分離機154 にて固相の混合塩 156と液相の母液158 とに固液分離される。
【0030】
上述した混合塩製造装置100 を用い、表1に示す性状の塩製造原水から表1に示す苛性ソーダ工業用原料に適合する混合塩を製造すべく、以下のような操業条件で操業を行った。
まず、NaCl濃度約3%(%は質量%の意。以下同じ。)の塩製造原水 101が移送ポンプ104 により流量約60kg/hで逆浸透装置106 へ供給される。逆浸透装置106 産の濃塩水107 は、流量35kg/h、NaCl濃度約5%のものとなる。この濃塩水107 にはNH4 + が3500mg/l程度含まれている。この濃塩水107 は一旦貯留タンク108 に貯留後、濃塩水供給流量調節システム116 にての調節流量(供給速度)35.0kg/hで、蒸発晶析缶102 へ供給される途上でNaOHを添加され、pH8〜13の範囲でアルカリ性に調整されて濃塩水107Bとなる。この濃塩水107Bは、遠心分離機 154産の母液158 (流量3.25kg/h)と蒸発晶析缶102 下部から抜き出された晶析物含有スラリー性濃塩水120 との混合を循環ポンプ122 で循環させてなる循環流と合流され、さらに、圧力1〜5kg/cm2G程度の飽和蒸気を蒸気供給流量調節システム132 にて供給流量35kg/hに調整したものを熱源媒体に用いた間接熱交換器118 にて、蒸発晶析缶102 内の濃塩水温度が約66℃になる装入温度に加熱され、この装入温度に達した濃塩水107Dとなって蒸発晶析缶102 に装入される。
【0031】
次に、蒸発晶析缶102 に装入された濃塩水107Dが約66℃で沸騰→蒸発するように、真空ポンプ136 運転下での大気開放弁138 調節により、蒸発晶析缶102 内の真空度は-0.7〜-0.9kg/cm2G程度に設定される。蒸発晶析缶102 内から配管146 を介し晶析物含有スラリーを連続的に抜き出せるよう、開閉弁150 は常時開とされる。配管146 を介し連続的に抜き出された晶析物含有スラリーは、一旦スラリー抜き出し装置148 に貯留後、遠心分離機 154に装入され、固相の混合塩156 と液相の母液158 とに固液分離される。
【0032】
上記操業条件で混合塩製造装置 100を運転し、次のような実験を行った。すなわち実験水準として、塩製造原水 101のpHを8〜13の範囲内で種々変更し、母液158 および凝縮安水160 のNH4 + 濃度(mg/l)ならびに混合塩156 のNH4 + 分量(mg/kg )を測定した。その結果、図3に示すように、予期(○:計算値)に反し、pH12超の強アルカリ性の条件下でも母液中に400mg/l 程度のNH4 + が残り、そのため、遠心分離機154 で脱水処理(混合塩156 の水分量を約1〜3%に減らす。)後の混合塩156 は、そのNH4 + 分量が1mg/kg を超え、苛性ソーダ工業用原料の要求品質を満足し得ないという問題があることがわかった。
【0033】
本発明は、この問題を解決し、苛性ソーダ工業用原料の要求品質を満足する混合塩を製造しうる、ガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法を提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、前記問題を解決すべく、次の検討を行った。まず、NH4 + 分量が1mg/kg を超えた混合塩156 に対し顕微鏡観察を行ったところ、立方体のNaCl結晶のみが観察され、非立方体のNH4 Cl結晶は実質的に観察されなかった。このことから、混合塩156 中に残ったNH4 + は、該混合塩156 へ付着した水に溶解したNH4 + であると考えられる。そこで、混合塩156 の付着水に予期量を超えるNH4 + が残ってしまう原因について次のように考察した。
【0035】
1)塩製造原水101 が前記供給速度35kg/hで蒸発晶析缶102 に連続供給されている。
2)蒸発晶析缶 102内では濃塩水中のNH4 Clは、NH4 + とCl- に解離している。これらのイオンとNaOHとの反応は、例えば(12)式で記述される。
NH4 + +Cl- +NaOH→NaCl+NH3 ↑+H2 O (12)
3)前記1)の状態で蒸発晶析缶 102内にNH4 + が次々と供給されると、前記濃塩水のpHを強アルカリ側にシフトしても、(12)式の反応が平衡状態に達するための反応速度が追いつかなくなる。
【0036】
4)その結果、蒸発晶析缶 102内に連続供給される濃塩水中のNH4 + の量が、蒸発晶析缶 102から水蒸気とともに放散されるNH3 の放散量を上回るため、蒸発晶析缶 102内でNH3 化しえなかったNH4 + が混合塩の付着水に溶解したまま残留する。
発明者らは、上記観察および考察の結果に基づき、さらに検討を重ねた末、塩製造原水101 を逆浸透装置群 106により前濃縮しさらにNaOHを添加してなる濃塩水を蒸発晶析缶 102に所定時間連続供給した後、濃塩水供給流量調節システム116 を調節して蒸発晶析缶 102への濃塩水の供給を停止し、同時に閉止弁 150を閉にして蒸発晶析缶 102からの晶析物を含むスラリーの抜き出しを停止する(ただし、循環ポンプ 122は運転状態を継続する。)という、いわゆる“連続供給+回分操作運転”を行うことにより、遠心分離機 154により固液分離された後の混合塩のNH4 + 分量および母液のNH4 + 濃度が大幅に低減されることを見いだし、以下の要旨構成になる本発明をなした。
【0037】
(1)廃棄物を熱分解ガス化後、1000℃以上でガス改質し、次いで急冷し酸洗浄後アルカリ洗浄し、さらに精製して精製合成ガスとなす一連の工程を有するガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法において
急冷・酸洗浄廃水とアルカリ洗浄廃水とを併せて回収し、金属分、シリカ分を除去してなる塩水から混合塩を製造する過程の第1段階として前記塩水を濃縮し濃塩水を得る前濃縮工程と、
該前濃縮工程から供給された濃塩水に水酸化ナトリウムを添加するアルカリ添加工程と、
該アルカリ添加工程から供給された濃塩水を加熱する濃塩水加熱・濃縮工程と、
該濃塩水加熱・濃縮工程から供給された濃塩水を蒸発晶析缶によって循環させながら減圧蒸発晶析させて含安水蒸気を得るとともに晶析物含有スラリーを得、該晶析物含有スラリー抜き出し、遠心分離して混合塩と母液とを得、混合塩を製品として抽出し、母液は前記濃塩水加熱・濃縮工程から供給された濃塩水に合流させる蒸発晶析工程と、
前記含安水蒸気を引き込んで凝縮液化し凝縮安水を得る凝縮液化工程とを有するものであって
前記晶析物含有スラリーは、前記濃塩水加熱・濃縮工程から蒸発晶析工程への濃塩水の供給を一旦停止し、同時に前記蒸発晶析缶からのスラリーの抜き出しを停止することによって、NH 3 を水蒸気とともに放散させてNH 4 + 濃度を低減させた後抜き出すことを特徴とするガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
【0038】
(2)さらに、前記凝縮液化工程産の凝縮安水を加熱後、アンモニアストリッパーによりアンモニアガスを放散させ、これを回収するアンモニアガス放散・回収工程を有することを特徴とする(1)記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
(3)前記アンモニアガス放散・回収工程産のアンモニアガスを、これに加熱空気を添加後、アンモニア触媒分解反応器により脱硝し、窒素ガスに転化することを特徴とする(2)記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
【0039】
(4)前記アンモニアガス放散・回収工程産のアンモニアガスを、外販燃料ガスおよび/またはプロセス精製合成ガスを燃料ガスとしたガス焚ボイラから生じた燃焼排ガスの脱硝用に供することを特徴とする(2)記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
(5)前記合流させる前に前記母液の一部をブローダウンすることを特徴とする(1)記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
【0040】
(6)前記前濃縮工程において、電気透析装置と逆浸透装置を直列に配設した装置により前記塩水を濃縮して前記濃塩水を得るとともに、冷却塔の補給水として再利用可能な透過水を得ることを特徴とする(1)記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
(7)前記濃塩水加熱・濃縮工程に供する熱源媒体として、炉体冷却系統から回収される温水および/またはガス冷却系統から回収される温水を使用することを特徴とする(1)記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
【0041】
(8)前記濃塩水加熱・濃縮工程および/または前記蒸発晶析工程において、多重効用缶を使用することを特徴とする(1)記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
【0042】
【発明の実施の形態】
図4は、本発明の実施形態の1例を示す工程図である。図示のように、本発明では、塩素および窒素を含有する廃棄物200 が、ガス化改質装置202 で熱分解温度(100 〜 600℃程度)に加熱され、酸素を用いたガス化溶融とこれに次ぐ酸素を用いた部分燃焼により、ガス改質される。
【0043】
ガス改質の処理温度は、1000℃未満ではガス中のタールやダイオキシン類およびその前駆体の分解が不完全となるので、1000℃以上とする必要がある。好ましくは1200℃以上での2s以上保持である。ガス化改質装置202 としては、図1の脱ガスチャンネル3、高温反応炉4、均質化炉5が好ましく用いうる。
ガス改質後のガスは、H2 、CO、CO2 、H2 Oを主成分とする粗合成ガス 204になる。この粗合成ガス 204は、廃棄物中の塩素分に由来するHCl、窒素分に由来するNH3 および沸点の低いZn,Pb などの重金属成分等を含有する。
【0044】
粗合成ガス 204は、洗浄液208 を適用され、急冷・酸洗浄(212) される。この急冷では、de novo 合成によるダイオキシン類の再合成を阻止するために、ガス温度を1000℃以上(好ましくは1200℃程度)から 100℃以下(好ましくは70℃程度)まで一気に降下させるのが望ましい。冷却速度は 500〜 200℃間の冷却時間で1s以下(さらに好ましくは0.1 s以下)とすることが好ましい。
【0045】
急冷に続く酸洗浄では、急冷に用いた水がガス中のHClを吸収して酸性水(pH2〜3)となり、ガス中の重金属成分を吸収する(前記(9),(10)式)。また、この酸性水にはNH 3も吸収され、NH4 Clに転化後、NH4 + とCl- とに解離する(例えば(13)式)。
NH3 +HCl→NH4 Cl→NH4 + +Cl- (13)
急冷・酸洗浄212 後のガスにはなおHCl等の酸性ガス成分が含まれており、これら酸性ガス成分は、好ましくは、後述のアルカリ洗浄廃水226 の一部を抜き出し、NaOHでアルカリ性(pH7〜8)にし、間接熱交換器215 で冷却してなる水溶液217 を用いたアルカリ洗浄 214により中和除去される(前記(11)式)。
【0046】
アルカリ洗浄 214後のガスは、例えば図1のマルチスクラバー9を用いて精製216 (除塵→脱硫→除湿)され、精製合成ガス218 となる。なお、脱硫工程では、(14)式などの触媒(鉄キレート)反応により硫黄220 が回収される。
2-+2Fe(III )→S0 (固体)↓+2Fe(II) (14)
精製合成ガス218 は、燃料ガスとして使用することができる。これは例えばガスエンジン発電機221 のエネルギー源として利用され、燃焼排ガス222 を発生する。また、精製合成ガス218 は例えばガス焚ボイラのエネルギー源としても利用される。なお、ガス焚ボイラの燃焼排ガスはアンモニア無触媒脱硝反応器950 を経て脱硝された上で系外に放散される。アンモニア無触媒脱硝反応器950 用のアンモニアとしては、後述のアンモニアガス放散・回収工程800 産のNH3 ガスを利用することができる。
【0047】
一方、急冷・酸洗浄廃水228 には廃棄物中の全窒素分の20%程度がNH4 + と化して溶け込んでおり、また、アルカリ洗浄廃水226 には廃棄物中の塩素分の大部分(全塩素分の99%程度以上)がNaClと化して溶け込んでいる。
急冷・酸洗浄廃水228 は、沈降槽230 へ導かれて上澄部232 と沈降部234 とに分離し、上澄部 232の一部は間接熱交換器236 で冷却された後前記洗浄液208 として循環使用され、沈降部234 は図1の高温反応炉4、ピット1、脱ガスチャンネル3などへ返却され、上澄部 232の残りはアルカリ洗浄廃水226 と混合される。
【0048】
この混合によって生じた合流水238 は、不純物除去装置240 にて水処理され、その重金属分が水酸化物として分離回収されるとともに、他の金属等(鉄、アルミニウム、カルシウム)およびシリカが別々に回収・分離され、図1の高温反応炉4、ピット1、脱ガスチャンネル3などへ返却される。不純物除去装置240 の水処理を受けた合流水238 は、下水道に放流できる水質の水になる。
【0049】
本発明ではこの水が塩製造原水242 として混合塩製造工程250 に供給される。
混合塩製造工程250 では、供給された塩製造原水242 を次のように処理していくことで、苛性ソーダ工業用原料に充当し得る品質の混合塩を製造することができる。
まず、前濃縮工程300 にて塩製造原水242 を濃縮し(塩製造原水242 のNaCl濃度を高める)、濃塩水302 および透過水308 を得る。濃塩水302 はアルカリ添加工程400 へ装入される。
【0050】
次いで、アルカリ添加工程400 にて濃塩水302 にNaOHを添加してこれを、後の蒸発晶析工程600 での処理(濃塩水中のNH4 + をNH3 にして水蒸気とともに放散させる処理)に最適なpHにし、濃塩水302Bを得る。濃塩水302Bは濃塩水加熱・濃縮工程500 へ装入される。
次いで、濃塩水加熱・濃縮工程500 にて濃塩水302Bを、後の蒸発晶析工程600 での処理(真空蒸発、飽和→晶析)に最適な温度まで加熱・濃縮し、濃塩水302Cを得る。加熱の熱源には例えば蒸気512 を用いる。なお、ここでの加熱・濃縮により濃塩水302Cの水分が一部蒸発しかつ濃塩水302C中のNH4 + が一部NH3 ガス化して水蒸気とともに放散し、含安水蒸気(NH3 ガスを含む水蒸気)522 が生じる。濃塩水302Cおよび含安水蒸気522 は蒸発晶析工程600 へ装入される。
【0051】
次いで、蒸発晶析工程600 にて濃塩水302Cを減圧蒸発晶析させる。すなわち、溶液(濃塩水302C)の液面上空を大気圧以下の圧力に保持して溶媒(濃塩水302Cの水分)を蒸発させ、溶質(濃塩水302C中の溶解成分)の濃度を溶解度以上の濃度にして、結晶を析出させる。この結晶を含むスラリーすなわち晶析物含有スラリーを抜き出し、固相と液相とに遠心分離して、固相の混合塩624 を得る。それとともに、溶液(濃塩水302C)中のNH4 + をNH3 ガス化して水蒸気とともに放散させ、含安水蒸気614 を得る。
【0052】
本発明の要点は、濃塩水加熱・濃縮工程から蒸発晶析工程への濃塩水の供給および前記晶析物含スラリーの抜き出しを、“連続供給+回分操作運転”により行うようにしたことにある。これにより、混合塩624 の不純物含有量、特にNH4 + 分量を、苛性ソーダ工業用原料の基準値例範囲内(1mg/kg 以下)に低減することができるようになり、得られた混合塩624 は、そのまま苛性ソーダ工業用原料として使用することができる。
【0053】
一方、含安水蒸気614 は凝縮液化工程700 へ装入される。
凝縮液化工程700 では、含安水蒸気614 を凝縮液化させ、凝縮安水309 を得る。凝縮安水309 は、アンモニアガス放散・回収工程800 へ装入される。
アンモニアガス放散・回収工程800 では、凝縮安水309 を加熱後、アンモニアストリッパー(図示省略)により凝縮安水309 からNH3 ガス311 を放散させる。放散させたNH3 ガス311 は、例えば一部がアンモニア分解工程900 に送られて窒素ガスと水蒸気とに分解した上で系外に放散され、残りが必要に応じて前記アンモニア無触媒脱硝反応器950 に供給される。
【0054】
次に、混合塩製造工程250 をなす前記諸工程(前濃縮工程300 、アルカリ添加工程 400、濃塩水加熱・濃縮工程500 、蒸発晶析工程600 、凝縮液化工程700 )の個々の実施形態を、図面に基づいてさらに詳しく説明する。なお、混合塩の品質に影響しないアンモニアガス放散・回収工程800 およびアンモニア分解工程900 については、上記した以外の詳しい説明は省略する。
【0055】
前濃縮工程300 では、例えば図5に示すように、基本的装置構成として、電気透析装置304 と、逆浸透装置群306 とを直列に配列し、塩製造原水242 から、NaClが濃化された濃塩水302 を得るとともに、NH4 + が希薄化された、例えば冷却塔などの補給水として再生利用可能な透過水308 を得ることを可能とした。
まず、塩製造原水242 は、塩製造原水槽310 より循環ポンプ312 で脱塩水槽314 に一旦貯留され、昇圧ポンプ316 にて昇圧され電気透析装置304 に装入される。電気透析装置304 は、装入された塩製造原水242 を、NaClが濃化された濃縮塩水318 と脱塩水320 とに分離して排出する。濃縮塩水318 は濃縮塩水槽322 に、脱塩水320 は脱塩水槽314 に一旦貯留される。
【0056】
濃縮塩水槽322 内の濃縮塩水318 は、その一部が昇圧ポンプ324 にて再び電気透析装置304 に装入され濃縮される。そして、濃塩水槽338 へ抜き出されそこに一旦貯留され、濃塩水302 として昇圧ポンプ402 にてアルカリ添加工程400 (図6)へ送られる。
一方、脱塩水槽314 内の脱塩水320 は、その一部が昇圧ポンプ316 にて再び電気透析装置304 に装入され希薄化される。そして、昇圧ポンプ328 にて昇圧され逆浸透装置群306 へ装入される。
【0057】
逆浸透装置群306 は、この例では、互いに同じ装置仕様の4つの逆浸透装置306A、306B、306C、306Dからなる。これら逆浸透装置の逆浸透膜の膜質としては、例えばセルロースエステル系高分子複合膜が好ましく用いうる。
昇圧ポンプ328 で送られてきた脱塩水320 は、まず逆浸透装置306Aに装入され、濃縮水330Aと透過水332Aに分離される。次に、濃縮水330Aは逆浸透装置306Bに装入され、濃縮水334Bと透過水336Bが得られ、濃縮水334Bは、濃縮塩水槽322 から抜き出された濃縮塩水318 と合流し、濃塩水槽338 に貯留される。透過水336Bは透過水332Aと合流後、逆浸透装置306Cに装入され、濃縮水340Cと透過水342Cに分離される。次に、濃縮水304Cは逆浸透装置306Dに装入され、濃縮水344Dと透過水346Dに分離される。濃縮水344Dは、電気透析装置304 の脱塩水槽314 に返送され、また、透過水346Dは透過水342Cと合流されて透過水 308となり、再利用水槽 348に貯留される。
【0058】
この透過水308 は、NH4 + 濃度が1mg/l以下、好ましくは0.2mg/l 以下のものであり、例えば冷却塔などの補給水として再生利用しても、補給水中の有機物等が凝集したスライムの発生および熱交換器の腐食の発生がなく、再生利用が可能である。なお、再利用水槽 348には、別途、例えば間接熱交換器510 (図6)からの戻り水(※A)なども貯留される。
【0059】
逆浸透装置群306 における配管ワークは、この例に限定されず適宜設計してかまわない。また、この例では電気透析装置と逆浸透装置群を直列に配設したが、電気透析装置、逆浸透装置群のいずれか一方のみを用いて前濃縮工程300 を構成してもよい。ただし、電気透析装置と逆浸透装置とは、前者が後者に比して濃縮効率に優れるが浄液効率に劣るという、互いに逆の個性を有しているので、高濃度の濃縮液と高清浄度の透過水とを同時に得ようとするならば、本実施形態のように電気透析装置と逆浸透装置群を直列に配設する方式が好適であり、また、この他、逆浸透装置群と多重効用缶(後述)を直列に組み合わせ、逆浸透装置群でNH4 + 濃度を低減した高清浄度の透過水を得るとともに、ある程度までNaClを濃化させた濃縮塩水を得、該濃縮塩水を多重効用缶にて所望のNaCl濃度まで濃縮するという方式も好ましく用いうる。
【0060】
次に、アルカリ添加工程400 では、例えば図6に示すように、図5の濃塩水槽338 から送られてきた濃塩水302 がpH調整槽404 に装入され、アルカリ剤としてNaOHを添加される。その後、pH調整槽404 に配設された攪拌機406 によって均一にアルカリ性に調整され、濃塩水302Bとして昇圧ポンプ408 で昇圧され、例えば同図6に示す次の濃塩水加熱・濃縮工程500 へ送られる。
【0061】
pH調整槽404 での被処理液のアルカリ調整範囲は、pH8以上、好ましくはpH10以上、さらに好ましくはpH12以上である。ただし、pH12以上とした場合、後の蒸発晶析工程600 で産出される混合塩の品質向上による経済的効果と、pH調整槽404 へのNaOH添加量の増加に伴う用役コストの増加を勘案すれば、その経済性に難点がある。
【0062】
次に、濃塩水加熱・濃縮工程500 (図6)では、その次の蒸発晶析工程600 (図7)との組み合わせにおいて、基本的に多重効用システムを採用した。多重効用システムとは、“溶液を多段直列配置の蒸発缶にて前段の蒸発熱をその次段の熱源に利用しながら多段に蒸発させて濃縮する多重効用缶を順次配列したもの”である。
【0063】
図6に示すように、アルカリ添加工程400 から送られてきた濃塩水 302B は、流量計518 、流量制御器516 および流量調節弁514 からなる濃塩水供給流量調節システム520 によって、蒸発缶である塩水濃縮缶502 への装入量を調節された後、塩水濃縮缶502 下部から抜き取られた濃塩水504 と合流されて合流水506 となり、昇圧ポンプ508 で昇圧されて、一部は次の蒸発晶析工程600 (図7)に供給され、その残りが蒸気512 を熱源とする間接熱交換器510 にて100 ℃未満に加熱された後、塩水濃縮缶502 に装入される。
【0064】
塩水濃縮缶502 は、 100℃未満で装入されてきた合流水506 が沸騰→蒸発しうるように、真空減圧下に維持されている。塩水濃縮缶502 では、被処理濃塩水のNaCl濃度が飽和値(約27%)に達しない値(例えば約15〜25%)に保たれるように操業管理するのが好ましい。かかる好適要件は、例えば濃塩水温度:約45〜70℃および真空度:-0.7〜-0.9kg/cm2Gとする操業条件により満たされうる。
【0065】
塩水濃縮缶502 内では濃塩水が100 ℃未満で蒸発し濃縮されるとともに該濃塩水から含安水蒸気522 が放散される。含安水蒸気522 は、次の蒸発晶析工程600 に配備された間接熱交換器612 の熱源に使用される。
なお、図6の例では、間接熱交換器510 の熱源に蒸気512 を使用したが、これに限らず、例えば図1の高温反応炉4の炉体冷却温排水などの温水を利用してもよい。また、間接熱交換器510 の型式は、特に限定されないが、シェル&チューブ型式またはプレート型式などが好適である。
【0066】
また、図6の例では、塩水濃縮缶502 を減圧下で操業するものとしたが、これに限らず、常圧下または加圧下で操業するようにしてもよい。ただし、その場合は、被処理濃塩水を100 ℃以上に加熱する必要があり、省エネルギーの点で不利となるばかりか、塩水濃縮缶502 内壁の塩素腐食が促進されるという不利もあるから、本例で採用した減圧下での操業に比べると、得策とは言い難い。
【0067】
次に、蒸発晶析工程600 では、図7に示すように、蒸発晶析缶606 、スラリー抜き出しポンプ620 、スラリー抜き出し槽622 、遠心分離機602 およびその他を組み合わせてなる設備が用いられる。
前の濃塩水加熱・濃縮工程500 から供給された濃塩水302Cは、遠心分離機602 で固液分離されてなる液相の母液604 、および蒸発晶析缶606 下部から抜き取られた晶析物含有スラリー性濃塩水608 と合流されて合流水610 となる。合流水610 は、循環ポンプ611 により昇圧循環され、間接熱交換器612 にて100 ℃未満に加熱された後、蒸発晶析缶 606に装入される。
【0068】
蒸発晶析缶 606は、 100℃未満で装入されてきた合流水 610が 100℃未満で沸騰→蒸発するように、真空減圧下に維持されている。そのための操業条件として、例えば、濃塩水温度:約45〜70℃、真空度:濃塩水加熱・濃縮工程500 における塩水濃縮缶502 の真空度よりも高い真空度が好ましく用いうる。このような操業条件のもとに蒸発晶析缶 606内で蒸発・放散された含安水蒸気614 は、同図7に示した次の凝縮液化工程 700へ引き込まれる。
【0069】
蒸発晶析缶606 内での濃縮→晶析により得られた晶析物含有スラリー616 の一部は、開閉弁 618を経てスラリー抜き出しポンプ 620で抜き出され、スラリー抜き出し槽 622に一旦貯留後、遠心分離機 602により固液分離され、固相の混合塩 624と液相の母液604 とが得られる。
得られた混合塩 624は製品として系外に抽出される。一方、母液 604は、前述のように濃塩水302Cおよび晶析物含有スラリー性濃塩水608 と合流されるが、遠心分離機624 から合流点への配管途上で該配管に配設されたブローダウン弁 626により、その適量を抜き取られ、不純物除去装置240 (図2)へ戻される。この抜き取り量(ブローダウン量)は、濃塩水供給流量調節システム520 (図6)によって調節された濃塩水302Cの供給流量に対する比率で0.1 〜20%とするのが好ましい。
【0070】
ここで、“連続供給+回分操作運転”の実施形態を表2に示す。
【0071】
【表2】
Figure 0003843940
【0072】
“連続供給”と“回分操作”とは前者を始番として交番的に行われる。継続時間は、“連続供給”:60〜10分程度、“回分操作”:6〜1分程度とするのが好ましい。
次に、凝縮液化工程700 では、図7に示すように、晶析コンデンサー702 を介して前の蒸発晶析工程600 の蒸発晶析缶606 と接続させた真空ポンプ703 の運転および大気開放弁705 の弁開度調節により、蒸発晶析缶 606内の真空度を所定のレベルに保つ。これにより、蒸発晶析缶 606内で生成した含安水蒸気614 が晶析コンデンサー702 内に引き込まれ、晶析コンデンサー702 内に配設された間接冷却器704 により冷却されて凝縮液化し、アンモニアを極高濃度(6000〜10000 質量ppm 程度)に含有する凝縮安水706 となる。凝縮安水 706は、一旦凝縮水タンク 708に貯留された後、間接熱交換器612 で熱源に用いた含安水蒸気522 の戻り水(※B)と合流し、適量ずつ凝縮安水槽710 へ送られる。
【0073】
【実施例】
(比較例)
図4のガス化改質装置(202) から不純物除去装置(240) までの工程により、廃棄物(200) 100 重量部当り約50〜100 重量部の塩製造原水(242)(含有成分濃度を表3に示す。)を得、これを図5の前濃縮工程(300) により濃縮して濃塩水(302) (含有成分組成:表3参照)および透過水(308) (NH4 + 濃度:0.2mg/l 以下)を得た。透過水(308) は冷却塔の補給水として使用した。
【0074】
濃塩水(302) を図6のアルカリ添加工程(400) によりpH12に調整し、次いで図6の濃塩水加熱・濃縮工程(500) により濃縮し、濃塩水(302C)(含有成分濃度を表3に示す。)を得た。これを、図7の蒸発晶析工程(600) にて“連続供給運転”(表2参照)により減圧蒸発晶析し、混合塩(614) (濃塩水(302)100重量部当り約3重量部)および含安水蒸気(614) (NH3 ガス濃度:8000mg/ l )を得た。
【0075】
“連続供給運転”の条件は、
濃塩水(302C)供給流量:35kg/h、
蒸発晶析缶(606) 内の真空度:-0.8 kg/cm2 G、
母液(604) ブローダウン量:0kg/h
とした。含安水蒸気(614) は図7の凝縮液化工程(700) にて処理した。
【0076】
得られた混合塩(614) は、表3に不純物分量(mg/kg)を示すように、苛性ソーダ工業用原料として不合格であった。
(本発明例)
比較例と同様にして得た濃塩水(302C)(含有成分濃度を表3に示す。)を、図7の蒸発晶析工程(600) にて“連続供給+回分操作運転”(表2参照)により減圧蒸発晶析し、混合塩(614) (濃塩水(302)100重量部当り約3重量部)および含安水蒸気(614) (NH3 ガス濃度:10000mg/ l)を得た。
【0077】
“連続供給+回分操作運転”の条件は、
“連続供給”60分継続→“回分操作”6分継続の繰り返しとし、連続供給(→回分操作)の運転条件は、
濃塩水(302C)供給流量:35kg/h(→0kg/h)、
蒸発晶析缶(606) 内の真空度:-0.8 kg/cm2 G(→同左)、
母液(604) ブローダウン量:1kg/h(→0kg/h)
とした。含安水蒸気(614) は図7の凝縮液化工程(700) にて処理した。
【0078】
得られた混合塩(614) は、表3に不純物分量(mg/kg)を示すように、苛性ソーダ工業用原料として合格であった。
【0079】
【表3】
Figure 0003843940
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、ガス化改質方式により廃棄物を処理していく過程のなかで、、苛性ソーダ工業用原料の要求品質を満足する混合塩を製造することができるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガス化改質方式の例を示すプロセスフロー図である。
【図2】本発明の実施に好適な混合塩製造装置の例を示すブロック図である。
【図3】本発明が解決すべき課題の説明図である。
【図4】本発明の実施形態の1例を示す工程図である。
【図5】前濃縮工程の実施形態の1例を示すプロセスフロー図である。
【図6】アルカリ添加工程および濃塩水加熱・濃縮工程の実施形態の1例を示すプロセスフロー図である。
【図7】蒸発晶析工程および凝縮液化工程の実施形態の1例を示すプロセスフロー図である。
【符号の説明】
1 ピット
2 プレス
3 脱ガスチャンネル
4 高温反応炉
5 均質化炉
6 PSA(Pressure Swing Adsorption ;圧力スイング吸着)
7 水砕システム
8 急冷装置
9 マルチスクラバー
10 ガスエンジン発電機
11 洗浄塔
12 沈降槽
13 水処理装置
14 塩製造装置
101 塩製造原水
102 蒸発晶析缶(ストリッピングを行う蒸留缶)
104 移送ポンプ
106 逆浸透装置
107 濃塩水
107B 濃塩水
107C 濃塩水
107D 濃塩水
108 貯留タンク
109 透過水
110 流量計
112 流量制御器
114 流量調節弁
116 濃塩水供給流量調節システム
118 間接熱交換器
120 晶析物含有スラリー性濃塩水
122 循環ポンプ
124 飽和蒸気
126 蒸気流量計
128 流量制御器
130 流量調節弁
132 蒸気供給流量調節システム
134 コンデンサー(凝縮器)
136 真空ポンプ
138 大気開放弁
142 開閉弁
144 凝縮安水タンク
152 開閉弁
154 遠心分離機
156 混合塩
158 母液
160 凝縮安水(アンモニアガスを高濃度に溶解した凝縮水)
200 廃棄物
202 ガス化改質装置
204 粗合成ガス
208 洗浄液
212 急冷・酸洗浄
214 アルカリ洗浄
215 間接熱交換器
216 精製
218 精製合成ガス
220 硫黄
221 ガスエンジン発電機
222 燃焼排ガス
226 アルカリ洗浄廃水
228 急冷・酸洗浄廃水
230 沈降槽
232 上澄部
234 沈降部
238 合流水
240 不純物除去装置
242 塩製造原水
250 混合塩製造工程
300 前濃縮工程
302,302B,302C 濃塩水
304 電気透析装置
306 逆浸透装置群
306A、306B、306C、306D 逆浸透装置
308 透過水
309 凝縮安水
310 塩製造原水槽
312 循環ポンプ
314 脱塩水槽
316 昇圧ポンプ
318 濃縮塩水
320 脱塩水
322 濃縮塩水槽
324 昇圧ポンプ
328 昇圧ポンプ
330A 濃縮水
332A 透過水
334B 濃縮水
336B 透過水
338 濃塩水槽
340C 濃縮水
342C 透過水
344D 濃縮水
346D 透過水
348 再利用水槽
400 アルカリ添加工程
402 昇圧ポンプ
404 pH調整槽
406 攪拌機
408 昇圧ポンプ
500 濃塩水加熱・濃縮工程
502 塩水濃縮缶
504 濃塩水
506 合流水
508 昇圧ポンプ
510 間接熱交換器
512 蒸気
516 流量制御器
514 流量調節弁
518 流量計
520 濃塩水供給流量調節システム
522 含安水蒸気(NH3 ガスを含む水蒸気)
600 蒸発晶析工程
602 遠心分離機
604 母液
606 蒸発晶析缶
608 晶析物含有スラリー性濃塩水
610 合流水
611 循環ポンプ
612 間接熱交換器
614 含安水蒸気(NH3 ガスを含む水蒸気)
616 晶析物含有スラリー
618 開閉弁
620 スラリー抜き出しポンプ
622 スラリー抜き出し槽
624 混合塩
626 ブローダウン弁
700 凝縮液化工程
702 晶析コンデンサー
703 真空ポンプ
704 間接冷却器
705 大気開放弁
706 凝縮安水
708 凝縮水タンク
710 凝縮安水槽
800 アンモニアガス放散・回収工程
950 アンモニア無触媒脱硝反応器

Claims (8)

  1. 廃棄物を熱分解ガス化後、1000℃以上でガス改質し、次いで急冷し酸洗浄後アルカリ洗浄し、さらに精製して精製合成ガスとなす一連の工程を有するガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法において
    急冷・酸洗浄廃水とアルカリ洗浄廃水とを併せて回収し、金属分、シリカ分を除去してなる塩水から混合塩を製造する過程の第1段階として前記塩水を濃縮し濃塩水を得る前濃縮工程と、
    該前濃縮工程から供給された濃塩水に水酸化ナトリウムを添加するアルカリ添加工程と、
    該アルカリ添加工程から供給された濃塩水を加熱する濃塩水加熱・濃縮工程と、
    該濃塩水加熱・濃縮工程から供給された濃塩水を蒸発晶析缶によって循環させながら減圧蒸発晶析させて含安水蒸気を得るとともに晶析物含有スラリーを得、該晶析物含有スラリー抜き出し、遠心分離して混合塩と母液とを得、混合塩を製品として抽出し、母液は前記濃塩水加熱・濃縮工程から供給された濃塩水に合流させる蒸発晶析工程と、
    前記含安水蒸気を引き込んで凝縮液化し凝縮安水を得る凝縮液化工程とを有するものであって
    前記晶析物含有スラリーは、前記濃塩水加熱・濃縮工程から蒸発晶析工程への濃塩水の供給を一旦停止し、同時に前記蒸発晶析缶からのスラリーの抜き出しを停止することによって、NH 3 を水蒸気とともに放散させてNH 4 + 濃度を低減させた後抜き出すことを特徴とするガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
  2. さらに、前記凝縮液化工程産の凝縮安水を加熱後、アンモニアストリッパーによりアンモニアガスを放散させ、これを回収するアンモニアガス放散・回収工程を有することを特徴とする請求項1記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
  3. 前記アンモニアガス放散・回収工程産のアンモニアガスを、これに加熱空気を添加後、アンモニア触媒分解反応器により脱硝し、窒素ガスに転化することを特徴とする請求項2記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
  4. 前記アンモニアガス放散・回収工程産のアンモニアガスを、外販燃料ガスおよび/またはプロセス精製合成ガスを燃料ガスとしたガス焚ボイラから生じた燃焼排ガスの脱硝用に供することを特徴とする請求項2記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
  5. 前記合流させる前に前記母液の一部をブローダウンすることを特徴とする請求項1記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
  6. 前記前濃縮工程において、電気透析装置と逆浸透装置を直列に配設した装置により前記塩水を濃縮して前記濃塩水を得るとともに、冷却塔の補給水として再利用可能な透過水を得ることを特徴とする請求項1記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
  7. 前記濃塩水加熱・濃縮工程に供する熱源媒体として、炉体冷却系統から回収される温水および/またはガス冷却系統から回収される温水を使用することを特徴とする請求項1記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
  8. 前記濃塩水加熱・濃縮工程および/または前記蒸発晶析工程において、多重効用缶を使用することを特徴とする請求項1記載のガス化改質方式における廃棄物からの混合塩製造方法。
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