JP3842659B2 - 単一モードフォトニックバンドギャップファイバおよびそのガラス母材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信ネットワークに用いられる単一モード光ファイバに関し、特にクラッド部にフォトニックバンドギャップ構造の回折格子を有する単一モードフォトニックバンドギャップファイバおよびそのガラス母材に関する。
【0002】
【従来の技術】
図18はクラッド部にフォトニックバンドギャップ構造の回折格子を有する従来の光ファイバの断面構造を示す。ここで、31は光ファイバの中心部に位置するコア、32はコアの周囲を取り巻くフォトニックバンドギャップ構造の回折格子を有するフォトニックバンドギャップクラッド、33は外側の保護用のジャケットである。
【0003】
図19は上記フォトニックバンドギャップクラッド32の詳細構成を示す。一般に、三次元のフォトニックバンドギャップ構造とは、光を全方向にブラッグ反射する回折格子であり、図19に示すように、回折格子の格子定数dを、伝搬する媒質内光波長程度に設定することで実現される。
【0004】
フォトニックバンドギャップを構成する結晶格子の構成としては、図19の実現例に示したような三角形状の格子以外にもいくつかの構成が考えられる。図20はフォトニックバンドギャップを構成する結晶格子の構成例を示す。図20の(A)は、屈折率の低い媒質中に埋め込まれた屈折率の高い正方形状の格子構造を示す。図20の(B)は、屈折率の高い媒質中に埋め込まれた屈折率の低い正方形状の格子構造を示す。図20の(C)は、屈折率の低い媒質中に埋め込まれた屈折率の高い三角形状の格子構造を示す。図20の(D)は、屈折率の高い媒質中に埋め込まれた屈折率の低い三角形状の格子構造を示す。図20の(E)は、屈折率の低い媒質中に埋め込まれた屈折率の高いハニカム状(蜂の巣状、亀甲模様状)の格子構造を示す。
【0005】
また、格子の形状として、図19や図20では、円柱または円孔の格子構造を仮定しているが、これも円柱や円孔に限定されることはなく、三角柱または三角孔、四角柱または四角孔、六角柱または六角孔などの形状を有する格子構造においてもフォトニックバンドギャップを実現することが可能である。
【0006】
参考文献[1]: J. D. Joannopoulous et al., Photonic Crystals, Princeton University Press, pp. 122-126, 1995によれば、これら格子構造では,フォトニックバンドギャップが存在していて、そのために光の閉じ込めが行われることが示されている。
【0007】
実際に、フォトニックバンドギャップ構造をコアの周囲に設けてクラッドとすると、光はコアに強く閉じ込められる。従って、光をある構造中を導波させたい時には、図19に示すように、その構造の周囲32をフォトニックバンドギャップ構造とすることによって、光をその構造内に閉じこめて伝搬させることができる。つまり、このフォトニックバンドギャップ構造32を光ファイバのコア31の周囲に配置して、これにより光ファイバのコア31の中心から半径方向に光が伝搬しないように閉じ込めを行う。
【0008】
この場合は、図18に示すように、この光ファイバの断面を見た場合には、格子状の構造を有し、長さ方向には同一の構造を維持する。すなわち、この光ファイバの断面は、(光ファイバの作成プロセスによる形状のゆらぎを無視すれば)、至る所同じ構造であり、光ファイバの長さ方向に直交または斜交するような構造は存在しない。
【0009】
特に、コア部分31の屈折率を周囲32の屈折率よりも低くした場合には、光はフォトニックバンドギャップ構造によるブラッグ回折のみによって、コア31内に閉じ込められる。これは、現在実用に用いられている単一モード光ファイバではコア部分の屈折率がその周囲の屈折率よりも高い構造であり、光は屈折率差による全反射によってコア内に閉じ込められるのと、異なる原理である。
【0010】
ブラッグ回折を利用した上記原理に基づく光ファイバの実現例は、
参考文献[2]:R. F. Cregan et al., "Single-mode photonic band gap guidance of light in air," Science, vol. 285, pp. 1537-1539, 1999、および参考文献[3]:J. A. West et al., "Demonstration of an IR-optimized air-core photonic band-gap fiber, " Tech. Digest of ECOC 2000, vol. 4, pp. 41-42, 2000で報告されている。
【0011】
このようなフォトニックバンドギャップ構造をクラッドに用いた光ファイバにおいては、従来の全反射による光ファイバよりもより効果的に高次モードの抑圧を行うことが可能であり、またコア径を拡大しても単一モード条件の維持が可能であるなどの優れた利点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなフォトニックバンドギャップを有する従来の光ファイバを実際に高速光通信に用いようとする場合には、以下に示すような課題が発生する。
【0013】
上記の参考文献[2]の図20の(D)および参考文献[3]の図18に示すファイバの構造においては、ガラスに正三角形状に配列された空孔格子を形成し、コア部分の7個の空孔を取り除いて、この部分を空気コアとした形状となっている。ここで問題は、この構造の光ファイバに光を導波させる場合に、基底モードがコア中心にピークを有する同心円状のモードではないという点である。下記の表1は有限要素法を用いてこの構造に存在可能な光電界分布の固有モードを固有値が高い順に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
上記の表1の中で、Eで定義される量は、
E=(コア中心部の光強度)/(ファイバ全体中で光強度最大となる光強度)…(1)
である。すなわち、E=1となるモードはコア中心にピークを有する同心円状のモードである。
【0016】
表1を見ると、基底モードのコア中心部の光強度は、ファイバ幅で最大にはならない。現在実用に用いられている単一モード光ファイバでは、基底モードはコアの中心をピークとする同心円状のモードであるのに対して、表1は異なったモード分布となっている。通常、単一モード光ファイバなどの光導波路に光信号を伝搬させる場合には、モードの安定性の観点から、基底モードが用いられる。これは、基底モードがエネルギー的に最も安定であり、かつ光強度の導波路内分布が単純であるために接続などが容易であるからである。この基底モードのみが伝搬可能な導波路構造にすることによって、安定な光信号の伝搬が可能である。
【0017】
ところが、従来例のフォトニックバンドギャップを有する光ファイバにおいては、コアの中心をピークとする同心円状のモードは高次モードとなるため(表1では、第12高調波)、このモードが伝搬可能なファイバは必然的に多モードファイバとならざるを得ない。多モードファイバ中に高速光信号を伝搬させると、多モード分散による光信号波形の劣化が生じて、信号の速度を上げることができない、およびファイバの接続損失が増加するなどの点が生じていた。
【0018】
一方、基底モードがコアの中心をピークとする同心円状のモードであるフォトニックバンドギャップを有する光ファイバの構造が、参考文献[4]:牛島他;「フォトニック結晶ファイバの導波モード評価」1998年電子情報通信学会総合大会No. C-3-121、p287 で提案されている。
【0019】
図21は参考文献[4]で提案された光ファイバの断面構造を示す。この光ファイバは、空気穴状の中空のコアと、ガラスロッドを格子状に配置したクラッドとからなる。
【0020】
しかしながら、図21に示す構造のものは、空気中にガラスロッドが浮いた状態の構造のものであり、ガラスロッドを格子位置に保持する機構を有しない、あくまでシミュレーション用の架空の構造であって、現実に本構造を実現することはできない。
【0021】
本発明は、上述の従来技術の課題に鑑みてなされたもので、その目的は、既存の光通信網への接続が容易となり、従来のガラスコアでは光の伝搬が困難である波長領域や、入力光強度に対する緩和などが得られる単一モードフォトニックバンドギャップファイバおよびそのガラス母材を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記参考文献[4]の格子構造の特徴である、基底モードがコアの中心をピークとする同心円状のモードであるフォトニックバンドギャップを有する光ファイバの構造を現実に実現する手段として、その各格子位置に存在するブラック回折格子を形成するための空孔群を設けたことを特徴とする。
【0023】
即ち、上記目的を達成するため、本発明の単一モードフォトニックバンドギャップファイバは、伝播する光の波長の数倍程度の領域をもつコア部と、前記コア部の周囲に配置されてフォトニックバンドギャップ構造の回折格子を少なくとも前記コア部に隣接する周囲領域に設けたクラッド部とを有し、かつ前記回折格子はブラッグ回折格子を形成するために規則的に配置された複数の格子部からなり、各前記格子部は前記クラッド部に穿たれてかつ光ファイバの長手方向にのびる空孔によって構成される単一モード光ファイバであって、各前記格子部は光ファイバ断面において一辺の長さがdである正六角形を基本格子とするハニカム形状であり、前記基本格子の一つは中空の前記コア部を有し、前記空孔として7個の空孔の集合からなる第1種の空孔群と単一の空孔とを有し、光ファイバ断面において、前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた頂点にのみ前記第1種の空孔群が配置され、前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた頂点にのみに前記単一の空孔が配置されたことを特徴とする。
【0028】
また、好ましくは、前記空孔として6個の空孔の集合からなる第2種の空孔群を更に有し、前記コア部を除く全ての前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた前記基本格子の中心のみに前記第2種の空孔群が配置される。
【0029】
また、好ましくは、前記空孔として6個の空孔の集合からなる第2種の空孔群を更に有し、前記コア部を除く全ての前記基本格子の中心に前記第2種の空孔群が配置される。
【0030】
また、好ましくは、前記空孔として7個の空孔の集合からなる第1種の空孔群と単一の空孔とを有し、光ファイバ断面において、前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた中心にのみ前記第1種の空孔群が配置され、前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた中心にのみに前記単一の空孔が配置される。
【0031】
また、好ましくは、前記空孔として7個の空孔の集合からなる第1種の空孔群を有し、前記コア部を除く全ての前記基本格子の中心に前記第1種の空孔群が配置される。
【0032】
また、好ましくは、前記空孔として6個の空孔の集合からなる第2種の空孔群を更に有し、前記コア部を除く全ての前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた前記基本格子の頂点のみに前記第2種の空孔群が配置される。
【0033】
また、好ましくは、前記空孔として6個の空孔の集合からなる第2種の空孔群を更に有し、前記コア部を除く全ての前記基本格子の正六角形の頂点に前記第2種の空孔群が配置される。
【0034】
また、好ましくは、前記コアと前記コアに隣接する空孔との間隙、および/または前記コアと前記第1種の空孔群および/または前記第2種の空孔群との間隙に更に空孔が配置される。
【0035】
上記目的を達成するため、本発明の単一モードフォトニックバンドギャップファイバのガラス母材は、単一モード光ファイバを形成するガラス母材であって、前記ガラス母材は、コア部に配置されたコア用中空ガラス棒と、前記コア部の周囲に前記コア用中空ガラス棒と並列に配置された複数の中空または中実のガラス棒とにより構成され、前記ガラス母材の断面において前記中空または中実のガラス棒の中心が一辺の長さがdである正六角形の基本格子の頂点または中央に配置され、前記基本格子の一つは前記コア部を有すること、かつ7本の中空ガラス棒の集合体である中空ガラス棒群と、7本の中実ガラス棒の集合体である中実ガラス棒群とを有し、前記ガラス母材の断面において、前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた頂点のみに前記中空ガラス棒群が配置され、前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた頂点のみに単一の中空ガラス棒が配置され、前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた中心のみに前記中実ガラス棒群が配置され、前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた中心のみに単一の中実ガラス棒が配置されたことを特徴とする。
【0040】
また、好ましくは、前記中実ガラス棒群を、1本の中実ガラス棒の周囲を6本の中空ガラス棒で取り巻いた集合体である混合ガラス棒群でそれぞれ置き換える。
【0041】
また、好ましくは、前記中空ガラス棒群を、1本の中実ガラス棒の周囲を6本の中空ガラス棒で取り巻いた集合体である混合ガラス棒群でそれぞれ置き換える。
【0042】
上記目的を達成するため、本発明の単一モードフォトニックバンドギャップファイバのガラス母材の別の態様は、単一モード光ファイバを形成するガラス母材であって、前記ガラス母材は、コア部に配置されたコア用中空ガラス棒と、前記コア部の周囲に前記コア用中空ガラス棒と並列に配置された複数の中空または中実のガラス棒とにより構成され、前記ガラス母材の断面において前記中空または中実のガラス棒の中心が一辺の長さがdである正六角形の基本格子の頂点または中央に配置され、前記基本格子の一つは前記コア部を有すること、かつ7本の中空ガラス棒の集合体である中空ガラス棒群と、7本の中実ガラス棒の集合体である中実ガラス棒群とを有し、前記ガラス母材の断面において、前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた中心のみに前記中空ガラス棒群が配置され、前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた中心のみに単一の中空ガラス棒が配置され、前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた頂点のみに前記中実ガラス棒群が配置され、前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた頂点のみに単一の中実ガラス棒が配置されたことを特徴とする。
【0043】
また、好ましくは、7本の中空ガラス棒の集合体である中空ガラス棒群と、7本の中実ガラス棒の集合体である中実ガラス棒群とを有し、前記ガラス母材の断面において前記コア部を除く全ての前記基本格子の中心に前記中空ガラス棒群が配置され、前記ガラス母材の断面において前記コア部を除く全ての前記基本格子の正六角形の頂点に前記中実ガラス棒群が配置される。
【0044】
また、好ましくは、前記中実ガラス棒群を、1本の中実ガラス棒の周囲を6本の中空ガラス棒で取り巻いた集合体である混合ガラス棒群でそれぞれ置き換える。
【0045】
また、好ましくは、前記中空ガラス棒群を、1本の中実ガラス棒の周囲を6本の中空ガラス棒で取り巻いた集合体である混合ガラス棒群でそれぞれ置き換える。
【0046】
また、好ましくは、前記コア部に隣接する前記中空ガラス棒、および/または前記中実ガラス棒と前記コア用中空ガラス棒とに接するように、中空ガラス棒を更に配置する。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0048】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す。図2はその光ファイバの全体の外観を示す。ここで、1は単一モード光ファイバの中心部に位置するコア部である。コア部1は中空になっていて、伝播する光の波長の数倍程度の領域をもつ。4はコア部1の周囲に配置されたクラッド部である。クラッド部4には光ファイバの長手方向にのびる多数の穴(以下、空孔と称する)2が開いており、光ファイバの断面を見ると、図2に示すように、蓮根状になっている。
【0049】
クラッド部4の空孔2の位置は無秩序ではなく、図1に示すように、一辺の長さがdである正六角形を基本格子3とするハニカム形状であって、このような空孔2の規則的な配置によりフォトニックバンドギャップ構造のブラッグ回折格子を構成している。各基本格子3は、伝搬する光の波長の1/2に等しい格子間隔を有し、その基本格子の一つは中空のコア部1を含み、代表例としては、図1に示すように、コア部1を除く全ての基本格子3の正六角形の各頂点に空孔2が設けられている。
【0050】
また、上記のように正六角形の各頂点に空孔2を設ける代わりに、図3に示すように、コア部1を除く全ての基本格子3の中央位置に空孔5を設けても、同様な効果が期待できる。
【0051】
コア部1は中空であるので、その屈折率(空気であるので、1.0)はその周囲の空孔2の壁を構成するクラッド部4の屈折率(シリカの場合は、1.45)よりも低い。これにより、光はフォトニックバンドギャップ構造によるブラッグ回折のみによって、コア部1内に閉じ込められる。そのとき、安定した基底モードを、コアの中心をピークとする同心円状のモードと一致させることができるため、現在実用されている単一モード光ファイバと同じようなモード分布およびモードの安定性で光に対する閉じ込めを行うことができる。
【0052】
このように、本発明における基本的な光の閉じ込め効果は参考文献[4]について説明した従来技術と同じである。本発明の内容の主要部分は、フォトニックバンドギャップクラッドの格子の構成にある。
【0053】
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す。図5はその光ファイバの要部の外観を示す。本実施形態では、クラッド部4の穴(空孔)の直径が大小2種類ある。即ち、大きい空孔2は単独でクラッドに穿たれ、小さい空孔21は7つ集まってクラッドに穿たれる。この小さな7つの空孔21の集合22を、本願では第1種の空孔群と呼ぶ。大きい空孔2は図1で示した第1の実施形態と同様な配置で穿たれる。しかし、図4に示すように、その一部が、または、図6に示すように、その全部が、第1種の空孔群22で置き換えられる。
【0054】
さらに詳しくは、第1種の空孔群22は、一辺の長さがdである正六角形を基本格子3とするその正六角形の頂点であって、コア部1の中心から2×d以上離れた頂点のみに配置される。そして、図4は、コア部を1除く基本格子の頂点のうちコア部1の中心から2×d離れた頂点のみに第1種の空孔群22が配置された例を示し、図6はコア部1を除く全て基本格子の頂点に第1種の空孔群22が配置された例を示している。
【0055】
(第3の実施形態)
図7および図8はそれぞれ本発明の第3の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す。本実施形態では、7つの小さな空孔21の集合である上記の第1種の空孔群22の他に、6つの小さな空孔21の集合23も用いる。この6つの小さな空孔21の集合を本願では第2種の空孔群と呼ぶ。大きい空孔2は図1で示した第1の実施形態と同様な配置で穿たれる。しかし、図7に示すように、その一部が、または、図8に示すように、その全部が、第1種の空孔群22と第2種の空孔群23の組み合わせで置き換えられる。
【0056】
さらに詳しくは、第2種の空孔群23は、第1種の空孔群22と同様に、一辺の長さがdである正六角形を基本格子3とするその正六角形の頂点であって、コア部1の中心から2×d以上離れた頂点のみに配置される。そして、図7は、コア部を1除く基本格子の頂点のうちコア部1の中心から2×d離れた頂点のみに第1種の空孔群22と第2種の空孔群23とが交互に配置された例を示し、図8はコア部1を除く全て基本格子の頂点に、第1種の空孔群22と第2種の空孔群23とが交互に配置された例を示している。
【0057】
(第4の実施形態)
図9および図10はそれぞれ本発明の第4の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す。図9は、前述の図3に示した、コア部1を除く全ての基本格子3の中央位置に大きな空孔5を設けた構成において、コア部を1除く基本格子の中心のうちコア部1の中心から2×d離れた中心のみに第1種の空孔群22を置き換えた例を示している。第1種の空孔群22の代わりに、第2種の空孔群23を配置してもよい。
【0058】
図10は、同じく前述の図3に示した、コア部1を除く全ての基本格子3の中央位置に大きな空孔5を設けた構成において、コア部を1除く基本格子3の中心と頂点のうちコア部1の中心から2×d離れた中心と頂点のみに第1種の空孔群22と第2種の空孔群23を配置した例を示している。図10の例では、第1種の空孔群22は基本格子3の中心に配置し、第2種の空孔群23は基本格子3の頂点に配置しているが、この配置関係を入れ替えてもよい。
【0059】
(第5の実施形態)
図11および図12はそれぞれ本発明の第5の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す。図13はその光ファイバのガラス母材の外観を示す。本実施形態はガラス母材により本発明に係る単一モードフォトニックバンドギャップファイバを形成する場合を例示している。ここで、11はコア部に配置されたコア用中空ガラス棒(コア用ガラス管)である。24はコア部のコア用中空ガラス棒11の周囲に並列に配置された複数の中空のガラス棒(ガラス管)である。25はコア部のコア用中空ガラス棒11の周囲に並列に配置された複数の中実のガラス棒(ガラスロッド)である。
【0060】
これらガラス棒24、25の配置は無秩序ではなく、図11〜図13に示すように、ガラス母材の断面において中空または中実のガラス棒24、25の中心が、一辺の長さがdである正六角形の基本格子とするハニカム構造を成すように配置され、その基本格子の一つはコア部のコア用中空ガラス棒11を含んでいる。
【0061】
図11の構成では、コア部を除く全ての基本格子の頂点に中空のガラス棒24を配置し、コア部を除く全ての基本格子の中心に中実のガラス棒25を配置している。
【0062】
図12の構成では、図11の構成とは逆に、コア部を除く全ての基本格子の頂点に中実のガラス棒25を配置し、コア部を除く全ての基本格子の中心に中空のガラス棒24を配置している。
【0063】
(第6の実施形態)
図14および図15はそれぞれガラス母材を用いた本発明の第6の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す。ここで、26は小さな7つの中空のガラス棒からなる中空ガラス棒群であり、27は小さな7つの中実のガラス棒からなる中実ガラス棒群である。
【0064】
図14では、コア部のコア用中空ガラス棒11の中心から一辺の長さがdである正六角形を基本格子3とするその正六角形の頂点であって、コア用中空ガラス棒11の中心から2×d離れた頂点のみに中空ガラス棒群26が配置され、その正六角形の中心であって、コア用中空ガラス棒11の中心から2×d離れた中心のみに中実ガラス棒群27が配置されている例を示している。
【0065】
それ以外のコア用中空ガラス棒11の中心から2×dよりも離れた基本格子3の頂点と中心には、図11の配置構成と同様に、全ての基本格子の頂点に中空のガラス棒24を配置し、全ての基本格子の中心に中実のガラス棒25を配置している。これに代えて、図12の配置構成と同様に、全ての基本格子の中心に中空のガラス棒24を配置し、全ての基本格子の頂点に中実のガラス棒25を配置してもよい。
【0066】
これに対し、図15の構成では、コア部を除く全て基本格子の頂点に中空のガラス棒群26を配置し、コア部を除く全て基本格子の中心に中実のガラス棒群27を配置している。
【0067】
また、図示していないが、コア部を除く全て基本格子の中心に中空のガラス棒群26を配置し、コア部を除く全て基本格子の頂点に中実のガラス棒群27を配置してもよい。つまり、前述の図12の配置構成で、中空のガラス棒24を中空のガラス棒群26に置き換え、中実のガラス棒25を中実のガラス棒群27に置き換えることができる。
【0068】
(第7の実施形態)
図16および図17はそれぞれガラス母材を用いた本発明の第7の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す。ここで、28は中心に小さな1個の中実ガラス棒とその周囲に小さな6個の中空ガラス棒とで構成した混合ガラス棒群である。
【0069】
図16の構成は前述の図14の配置構成において中実ガラス棒群27を混合ガラス棒群28で置き換えたものである。
【0070】
また、図17の構成は前述の図15の配置構成において中実ガラス棒群27を混合ガラス棒群28で置き換えたものである。
【0071】
(その他の実施形態)
上述した本発明の実施形態の構造の光ファイバは、たとえば、内径の大きいガラス管の内側に、細いガラス管を多数充填する方法によって作製することが出来る。また、たとえばガラス母材の所定の位置に穴を穿つ方法によっても作製できるが、もちろんその組み合わせやその他の方法によって作製してもかまわない。
【0072】
また、上述した本発明の第5〜第7の実施形態において、コア部に隣接する中空ガラス棒または中実ガラス棒とコア用中空ガラス棒とに接するように、中空ガラス棒(図示しない)を更に配置してもよい。
【0073】
また、第2〜第4の実施形態において、コアとコアに隣接する空孔との間隙、および/またはコアと第1種の空孔群および/または第2種の空孔群との間隙に更に空孔を配置してもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、安定した基底モードを、コアの中心をピークとする同心円状のモードと一致させることができるため、現在実用されている単一モード光ファイバと同じようなモード分布およびモードの安定性で光に対する閉じ込めを行うことができる。
【0075】
このため、本発明によれば、既存の光通信網への接続が容易になることに加えて、コアが中空であるため、ガラスコアでは光の伝搬が困難である波長領域や、入力光強度の緩和などが期待でき、光通信や光機能部品に用いられることによって極めて大きな効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コア部を除く全ての基本格子の各頂点に空孔を設けた本発明の第1の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図2】図1の光ファイバの全体の外観を示す概略斜視図である。
【図3】コア部を除く全ての基本格子の中央位置に空孔を設けた本発明の第1の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図4】図1の空孔のうちコア部に近い空孔をそれぞれ7つの小さな空孔からなる第1種の空孔群に置き換えた本発明の第2の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図5】図4の光ファイバの要部の外観を示す概略斜視図である。
【図6】コア部を除く全ての基本格子の頂点に第1種の空孔群を配置した本発明の第2の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図7】図4の構成に加えて、コア部の基本格子に隣接したそれぞれの基本格子の中心に6つの小さな空孔からなる第2種の空孔群を配置した本発明の第3の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図8】図6の第1種の空孔群の一部を第2種の空孔群に置き換えた本発明の第3の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図9】図3の空孔のうちコア部を除くコア部に近い基本格子の中心の空孔を、第1種の空孔群に置き換えた本発明の第4の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図10】図9の構成に第2種の空孔群を加えた本発明の第4の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図11】コア部を除く全て基本格子の頂点に中空ガラス棒、それら基本格子の中央位置に中実ガラス棒を配置した本発明の第5の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図12】コア部を除く全て基本格子の中央位置に中空ガラス棒、またそれら基本格子の頂点に中実ガラス棒を配置した本発明の第5の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図13】図11、図12に示す光ファイバのガラス母材の外観を示す斜視図である。
【図14】図11の一部を、複数の小径の中空ガラス棒からなる中空ガラス棒群と複数の小径の中実ガラス棒からなる中実ガラス群で置き換えた本発明の第6の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図15】図11の全ての中空ガラス棒を複数の小径の中空ガラス棒からなる中空ガラス棒群に、全ての中実ガラス棒を複数の小径の中実ガラス棒からなる中実ガラス群に置き換えた本発明の第6の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図16】図14の中実ガラス棒群を小径の中空ガラス棒と小径の中実ガラス棒の混合からなる混合ガラス棒群に置き換えた本発明の第7の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図17】図15の中実ガラス棒群を混合ガラス棒群に置き換えた本発明の第7の実施形態の単一モードフォトニックバンドギャップファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図18】クラッド部にフォトニックバンドギャップ構造の回折格子を有する従来の光ファイバの断面構造を示す縦断面図である。
【図19】従来の光ファイバのフォトニックバンドギャップの構成を示す拡大図である。
【図20】フォトニックバンドギャップを構成する結晶格子の構成例を示す概略図である。
【図21】基底モードがコアの中心をピークとする同心円状のモードであるフォトニックバンドギャップを有する光ファイバの構造を示す概念図である。
【符号の説明】
1 中空のコア部
2 空孔(大きな空孔)
3 基本格子
4 フラッド部
5 空孔(大きな空孔)
11 コア用中空ガラス棒(コア用ガラス管)
21 小さな空孔
22 第1種の空孔群
23 第2種の空孔群
24 中空のガラス棒(ガラス管)
25 中実のガラス棒(ガラスロッド)
26 中空のガラス棒群
27 中実のガラス棒群
28 混合ガラス棒群
31 コア
32 フォトニックバンドギャップクラッド
33 保護用のジャケット
Claims (16)
- 伝播する光の波長の数倍程度の領域をもつコア部と、前記コア部の周囲に配置されてフォトニックバンドギャップ構造の回折格子を少なくとも前記コア部に隣接する周囲領域に設けたクラッド部とを有し、かつ前記回折格子はブラッグ回折格子を形成するために規則的に配置された複数の格子部からなり、各前記格子部は前記クラッド部に穿たれてかつ光ファイバの長手方向にのびる空孔によって構成される単一モード光ファイバであって、
各前記格子部は光ファイバ断面において一辺の長さがdである正六角形を基本格子とするハニカム形状であり、
前記基本格子の一つは中空の前記コア部を有し、
前記空孔として7個の空孔の集合からなる第1種の空孔群と単一の空孔とを有し、
光ファイバ断面において、前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた頂点にのみ前記第1種の空孔群が配置され、
前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた頂点にのみに前記単一の空孔が配置された
ことを特徴とする単一モードフォトニックバンドギャップファイバ。 - 前記空孔として6個の空孔の集合からなる第2種の空孔群を更に有し、
前記コア部を除く全ての前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた前記基本格子の中心のみに前記第2種の空孔群が配置されたこと
を特徴とする請求項1に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバ。 - 前記空孔として6個の空孔の集合からなる第2種の空孔群を更に有し、
前記コア部を除く全ての前記基本格子の中心に前記第2種の空孔群が配置されたこと
を特徴とする請求項1に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバ。 - 前記空孔として7個の空孔の集合からなる第1種の空孔群と単一の空孔とを有し、
光ファイバ断面において、前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた中心にのみ前記第1種の空孔群が配置され、
前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた中心にのみに前記単一の空孔が配置されたこと
を特徴とする請求項1に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバ。 - 前記空孔として7個の空孔の集合からなる第1種の空孔群を有し、
前記コア部を除く全ての前記基本格子の中心に前記第1種の空孔群が配置されたこと
を特徴とする請求項1に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバ。 - 前記空孔として6個の空孔の集合からなる第2種の空孔群を更に有し、
前記コア部を除く全ての前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた前記基本格子の頂点のみに前記第2種の空孔群が配置されたこと
を特徴とする請求項4に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバ。 - 前記空孔として6個の空孔の集合からなる第2種の空孔群を更に有し、
前記コア部を除く全ての前記基本格子の正六角形の頂点に前記第2種の空孔群が配置されたこと
を特徴とする請求項5に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバ。 - 前記コアと前記コアに隣接する空孔との間隙、および/または前記コアと前記第1種の空孔群および/または前記第2種の空孔群との間隙に更に空孔を配置したこと
を特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバ。 - 単一モード光ファイバを形成するガラス母材であって、
前記ガラス母材は、
コア部に配置されたコア用中空ガラス棒と、
前記コア部の周囲に前記コア用中空ガラス棒と並列に配置された複数の中空または中実のガラス棒とにより構成され、
前記ガラス母材の断面において前記中空または中実のガラス棒の中心が一辺の長さがdである正六角形の基本格子の頂点または中央に配置され、
前記基本格子の一つは前記コア部を有すること、かつ
7本の中空ガラス棒の集合体である中空ガラス棒群と、7本の中実ガラス棒の集合体である中実ガラス棒群とを有し、
前記ガラス母材の断面において、前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた頂点のみに前記中空ガラス棒群が配置され、
前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた頂点のみに単一の中空ガラス棒が配置され、
前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた中心のみに前記中実ガラス棒群が配置され、
前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた中心のみに単一の中実ガラス棒が配置されたこと
を特徴とする単一モードフォトニックバンドギャップファイバのガラス母材。 - 前記中実ガラス棒群を、1本の中実ガラス棒の周囲を6本の中空ガラス棒で取り巻いた集合体である混合ガラス棒群でそれぞれ置き換えたことを特徴とする請求項9に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバのガラス母材。
- 前記中空ガラス棒群を、1本の中実ガラス棒の周囲を6本の中空ガラス棒で取り巻いた集合体である混合ガラス棒群でそれぞれ置き換えたことを特徴とする請求項9に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバのガラス母材。
- 単一モード光ファイバを形成するガラス母材であって、
前記ガラス母材は、
コア部に配置されたコア用中空ガラス棒と、
前記コア部の周囲に前記コア用中空ガラス棒と並列に配置された複数の中空または中実のガラス棒とにより構成され、
前記ガラス母材の断面において前記中空または中実のガラス棒の中心が一辺の長さがdである正六角形の基本格子の頂点または中央に配置され、
前記基本格子の一つは前記コア部を有すること、かつ
7本の中空ガラス棒の集合体である中空ガラス棒群と、7本の中実ガラス棒の集合体である中実ガラス棒群とを有し、
前記ガラス母材の断面において、前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた中心のみに前記中空ガラス棒群が配置され、
前記コア部を除く前記基本格子の中心のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた中心のみに単一の中空ガラス棒が配置され、
前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×d以下離れた頂点のみに前記中実ガラス棒群が配置され、
前記コア部を除く前記基本格子の正六角形の頂点のうち前記コア部の中心から2×dよりも離れた頂点のみに単一の中実ガラス棒が配置されたこと
を特徴とする単一モードフォトニックバンドギャップファイバのガラス母材。 - 7本の中空ガラス棒の集合体である中空ガラス棒群と、7本の中実ガラス棒の集合体である中実ガラス棒群とを有し、
前記ガラス母材の断面において前記コア部を除く全ての前記基本格子の中心に前記中空ガラス棒群が配置され、
前記ガラス母材の断面において前記コア部を除く全ての前記基本格子の正六角形の頂点に前記中実ガラス棒群が配置されたこと
を特徴とする請求項9に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバのガラス母材。 - 前記中実ガラス棒群を、1本の中実ガラス棒の周囲を6本の中空ガラス棒で取り巻いた集合体である混合ガラス棒群でそれぞれ置き換えたことを特徴とする請求項12または13に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバのガラス母材。
- 前記中空ガラス棒群を、1本の中実ガラス棒の周囲を6本の中空ガラス棒で取り巻いた集合体である混合ガラス棒群でそれぞれ置き換えたことを特徴とする請求項12または13に記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバのガラス母材。
- 前記コア部に隣接する前記中空ガラス棒、および/または前記中実ガラス棒と前記コア用中空ガラス棒とに接するように、中空ガラス棒を更に配置したこと
を特徴とする請求項9ないし15のいずれかに記載の単一モードフォトニックバンドギャップファイバのガラス母材。
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