JP3842494B2 - 移動通信端末 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばPHS(Personal Handyphone System)のようにサービスエリアに複数の基地局を設置し、これらの基地局に対し選択的に移動局を接続して通信を行うセルラ移動通信システムにあって、上記移動局として使用される移動通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
PHSでは、移動通信端末の発信時や、通信中に移動通信端末が移動して基地局との間の通信が困難になった場合に、この移動通信端末と基地局との間で無線チャネルの接続手順を実行する。
【0003】
例えば、移動通信端末において周辺の基地局をサーチして有効な基地局を選択し、この選択した基地局に対しリンクチャネルの確立要求を送信する。これに対し基地局は、要求元の移動通信端末に対しリンクチャネルの割当てを行って移動通信端末との間に無線リンクを形成し、以後所定の接続手順を行ったのち無線通信を開始或いは再開する。
【0004】
また、リンクチャネル確立要求の送信に対し、一定時間が経過しても基地局からリンクチャネルの割当てが到来しない場合には、移動通信端末から同じ基地局に対しリンクチャネル確立要求を再度送信し、これによりリンクチャネルの割当てを受ける。このリンクチャネル確立要求の再送信は、基地局からリンクチャネルの割当てが受けられるまで一定の時間間隔で規定回数まで繰り返し行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようにリンクチャネルの割当てを受けるまでリンクチャネル確立要求の再送手順を繰り返すと、リンクチャネルが確立されて無線通信が開始されるまで、或いは無線通信が再開されるまでに多くの時間がかかることになる。これは、移動通信端末のユーザにとっては接続待ちの状態が長く続くことになり、端末装置の使い勝手の低下を招く。特に、通信中に接続先の基地局を切り替える、いわゆるハンドオーバを行う場合には、通信途絶時間が長くなって通信品質の劣化を招く。例えば、通信途絶時間は一般に数秒以上にもなるため、ユーザによっては通信切断と勘違いして終話操作を行ってしまうことがあり非常に好ましくない。
【0006】
また、リンクチャネルの割当を受信できずにリンクチャネル確立要求の再送手順が繰り返されるということは、要求元の移動通信端末と基地局との間の無線環境が著しく劣化している可能性が高い。このため、たとえリンクチャネルが確立されて通信が開始又は再開されたとしても、移動通信端末は通信品質が劣化した状態での通信を強いられることになる。
【0007】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、無線チャネルの接続に要する時間を短縮し、これにより端末装置の使い勝手と通信品質の向上を図り得る移動通信端末を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためにこの発明は、サービスエリアに分散配設された複数の基地局に対し選択的に無線チャネルを介して接続されて通信を行う移動通信端末において、無線チャネルの接続対象として有効な基地局を選択する選択手段と、この選択手段により選択された基地局のうち第1の基地局に対し無線チャネルの接続要求を送信して、この接続要求に対する有効な応答の返送を監視する接続要求送信手段とに加え、接続要求変更送信手段を備える。そして、上記接続要求送信手段により有効な応答の返送が検出されなかった場合に、接続要求変更送信手段により、上記選択手段により選択された有効な基地局のうち上記第1の基地局とは異なる第2の基地局に対し無線チャネルの接続要求を送信するように構成したものである。
【0009】
したがってこの発明によれば、無線チャネルの接続要求の送信に対し第1の基地局からその応答が返送されない場合には、移動通信端末と第1の基地局との間の無線環境が劣化していると判断して、同一の第1の基地局に対する無線チャネル接続要求の再送手順は行われず、他の第2の基地局に対し無線チャネル接続要求が送信されることになる。このため、無線環境が劣化している基地局に対し無線チャネル接続要求の再送手順が繰り返される不具合は防止され、これにより接続待ち時間又は接続途絶時間は短縮されて端末装置の使い勝手及び通信品質は向上する。
また無線チャネル接続後においても、無線環境が劣化している状態での通信を強いられる不具合は軽減され、これにより通信開始後の通信品質は高く保持される。
【0010】
この発明は、より具体的には、上記選択手段により選択された有効な基地局が予め定めた数以上あるか否かを判定する判定手段を備え、この判定手段により有効な基地局が上記予め定めた数以上あると判定された場合で、かつ上記接続要求送信手段により有効な応答の返送が検出されなかった場合に、接続要求変更送信手段により、上記選択手段で選択された有効な基地局のうち上記第1の基地局とは異なる第2の基地局に対し無線チャネルの接続要求を送信するように構成する。
【0011】
また、接続要求再送手段を備え、判定手段により有効な基地局が予め定めた数に満たないと判定された場合には、第1の基地局に対し無線チャネルの接続要求を再送するように構成する。
【0012】
このようにすることで、無線チャネル接続要求の送信変更先として好適な基地局がある場合に限り接続要求先の基地局が変更され、ない場合には同一基地局に対し接続要求の再送手順が行われる。したがって、接続要求送信先を変更した結果無線チャネルの接続に失敗する心配はなくなり、これにより信頼性を高く保持することができる。
【0013】
またこの発明は、選択手段に、接続対象として選択した有効な基地局が複数ある場合にこれらの基地局に対し優先順位を付与する機能を持たせ、接続要求変更送信手段において、選択手段により選択された基地局の中から、上記優先順位に従い第2の基地局を選択して無線チャネルの接続要求を送信することも特徴としている。
【0014】
このようにすることで、無線チャネル接続要求の送信変更先として無線環境の良好な基地局を選択できる確率が高くなり、これにより安定な接続制御手順を実行することができる。
【0016】
上記優先順位の付与手段としては次のような構成が考えられる。すなわち、選択手段に、周辺の各基地局から到来する信号の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、当該各基地局から到来する信号の所定期間における受信回数を基地局ごとに計数する計数手段とを有し、接続対象として選択した有効な基地局に対し、上記受信レベル検出手段により検出された受信レベルと、上記計数手段により得られた計数結果とをもとに、優先順位を付与するものである。
このように構成すると、受信レベルと受信回数とから、無線環境の状態をより正確に判断してこれを優先順位の付与に反映することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態を説明する。
図1は、この発明に係わる移動通信システムの一実施形態を示す概略構成図であり、CS1〜CSnは基地局を示している。これらの基地局CS1〜CSnは、システムがカバーするサービスエリアに地理的に分散配設されており、それぞれセルと呼ばれる無線エリアを形成している。
【0018】
移動通信端末PS1〜PSmは、上記各基地局CS1〜CSnが形成するセル内において、最寄りの基地局に対し無線通信チャネル(トラフィックチャネル)を介して接続される。この基地局CS1〜CSnと移動通信端末PS1〜PSmとの間の無線アクセス方式としては、例えばTDMA−TDD(Time Division Multiple Access−Time Division Duplex)方式が使用される。移動通信端末PS1〜PSmには、通話機能のみを有する携帯電話機Pmの他に、データ通信機能と無線アクセス機能を備えた携帯情報端末PS1,PS2と、携帯電話機PSiにパーソナル・コンピュータPCを接続したものとがある。
【0019】
また、上記各基地局CS1〜CSnはそれぞれ有線回線を介して公衆網INWに接続される。公衆網INWは、統合サービスディジタル網(ISDN)と、このISDNに上記各基地局CS1〜CSnを収容するためのI′インタフェース網とを有する。公衆網INWには多くの加入者有線端末装置の他に、コンピュータ・ネットワークや企業内ネットワーク等が接続される。例えばインターネットの場合には、ISDNにインターネット・サービスプロバイダのアクセス・サーバASが接続され、このアクセス・サーバASを介してインターネットITNに接続される。インターネットITNには多数のWWW(World-Wide Web)サーバWS1,WS2,…が接続され、TCP/IPプロトコルを使用することで、加入者有線端末は勿論のこと上記移動端末装置PS1〜PSmからもアクセスが可能となっている。
【0020】
またアクセスサーバASには、インターネット・サービスプロバイダが保有するコンテンツ・サーバTSが接続されている。このコンテンツ・サーバTSは、加入者有線端末および移動端末装置PS1〜PSmの要求に応じて、各種情報をダウンロードする機能を有する。
【0021】
さらにこの実施形態の移動データ通信システムは、管理制御装置MSを備えている。この管理制御装置MSは各移動端末装置PS1〜PSmについて認証や課金処理等を行うシステム管理機能に加え、例えばメールサーバとしての機能を備えており、公衆網INWを介して各基地局CS1〜CSnに接続される。
【0022】
ところで、上記移動通信端末PS1〜PSmは次のように構成される。図2はその構成を示す回路ブロック図である。
移動通信端末PS1〜PSmは、アンテナ11を備えた無線部1と、モデム部2と、TDMA部3と、通話部4と、制御部5と、情報記憶部6と、データ通信部7と、キーパッドを備えた入力部8と、液晶表示器(LCD)を使用した表示部9とを備えている。
【0023】
すなわち、基地局CS1〜CSnから到来した無線搬送波信号は、アンテナ11で受信されたのち無線部1の高周波スイッチ(SW)12を介して受信部13に入力される。この受信部13では、上記受信された無線搬送波信号が周波数シンセサイザ14から発生された局部発振信号とミキシングされて受信中間周波信号にダウンコンバートされる。なお、上記周波数シンセサイザ14から発生される局部発振信号の周波数は、制御部5の指示により無線チャネル周波数に対応する値に設定される。
【0024】
また、無線部1には受信電界強度検出部16が設けられている。この受信電界強度検出部16では、通信中の基地局又は周辺の基地局から到来した無線搬送波信号の受信電界強度(RSSI)が検出され、その検出値は例えば受信品質の判定及び表示を行うために制御部5に通知される。
【0025】
上記受信部13から出力された受信中間周波信号は、モデム部2の復調部21に入力される。復調部21では上記受信中間周波信号のディジタル復調が行なわれ、これによりディジタル復調信号が再生される。
【0026】
TDMA部3のTDMAデコード部31は、上記ディジタル復調信号を各受信タイムスロットごとに分離する。そして、分離したスロットのデータが音声データであればこの音声データをインタフェース部4に入力する。一方、分離したスロットのデータがパケットデータや制御データであれば、これらのデータをデータ通信部7に入力する。
【0027】
通話部4は、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)トランスコーダ41と、PCMコーデック42と、スピーカ43と、マイクロホン44とを備えている。ADPCMトランスコーダ41は、上記TDMAデコード部31から出力された音声データを復号する。PCMコーデック42は、上記ADPCMトランスコーダ41から出力されたディジタル音声信号をアナログ信号に変換し、この音声信号をスピーカ43から拡声出力する。
【0028】
データ通信部7は、上記TDMAデコード部31から供給されたデータを受信し、このデータを制御部5に供給する。制御部5は受信データが制御データであればこの制御データを解析して必要な制御を行う。これに対し受信データがサーバ等から到来したパケットデータであれば、このパケットデータをデパケットしたのち情報記憶部6に記憶すると共に、表示部9に供給して表示させる。
【0029】
一方、マイクロホン44に入力されたユーザの音声信号は、PCMコーデック42でPCM符号化されたのち、ADPCMトランスコーダ41でさらに圧縮符号化される。そして、この符号化音声データはTDMAエンコード部32に入力される。また制御部5から出力された制御データやパケットデータは、データ通信部7を経て上記TDMAエンコード部32に入力される。
【0030】
TDMAエンコード部32は、上記ADPCMトランスコーダ41から出力されたディジタル音声データ、及びデータ通信部7から出力された制御データやパケットデータを、制御部5から指示された送信タイムスロットに挿入して多重化する。変調部22は、上記TDMAエンコード部32から出力された多重化ディジタル通信信号により送信中間周波信号をディジタル変調し、この変調した送信中間周波信号を送信部15に入力する。
【0031】
送信部15は、上記変調された送信中間周波信号を周波数シンセサイザ14から発生された局部発振信号とミキシングして無線搬送波周波数にアップコンバートし、さらに所定の送信電力レベルに増幅する。この送信部15から出力された無線搬送波信号は、高周波スイッチ12を介してアンテナ11から基地局に向け送信される。
【0032】
ところで、情報記憶部6には、送受信メールデータ等を記憶するデータ記憶部の他に、基地局検索処理に使用するサーチテーブル61と、整理テーブル62と、優先順位テーブル63とが設けてある。サーチテーブル61には、基地局サーチにより検出された周辺基地局とその受信電界強度(受信レベル)が格納される。整理テーブル62は、上記サーチテーブル61に記憶されたサーチ結果をもとに求められた各周辺基地局の平均受信レベルとサーチ期間内の受信回数を記憶するために使用される。優先順位テーブル63には、上記整理テーブル62の記憶結果をもとに求めた各周辺基地局の優先順位が記憶される。
【0033】
さて、制御部5は例えばマイクロコンピュータを主制御部として備えたもので、この発明に係わる機能として、接続要求再送制御手段51と、接続要求変更送信制御手段52と、接続手続選択制御手段53と、基地局検索制御手段54と備えている。
【0034】
基地局検索制御手段54は、発着信及びハンドオーバに伴い、周辺基地局を予め定めた受信期間にわたりサーチしてその受信レベルをサーチテーブル61に記憶する。そして、上記受信期間に検出された各周辺基地局の平均受信レベルを求めると共に、各周辺基地局ごとの下り制御信号の受信回数を計数し、これらの平均受信レベル及び計数値を整理テーブル62に記憶する。また、この整理テーブル62に記憶された平均受信レベル及び計数値をもとに、各周辺基地局に対し優先順位を付与し、その結果を優先順位テーブル63に記憶する。
【0035】
接続要求再送制御手段51は、リンクチャネル確立要求の送信後に、この送信相手の基地局からのリンクチャネル割当を受信できない場合に、リンクチャネル割当を受信できるまで当該基地局に対しリンクチャネル確立要求を規定回数になるまで一定の時間(1.2秒)間隔で繰り返し送信する。
【0036】
接続要求変更送信手段52は、リンクチャネル確立要求の送信後に、この送信相手の基地局からのリンクチャネル割当を受信できない場合に、上記基地局検索制御手段54により作成された優先順位テーブル63に従って、優先順位が次に高い基地局を選択してリンクチャネルの確立要求を送信する。そして、リンクチャネル割当を受信できるまで、上記優先順位に従い異なる基地局を順次選択してリンクチャネルの確立要求を送信する。
【0037】
接続手続選択制御手段53は、上記基地局検索制御手段54により作成された優先順位テーブル63をもとに、接続先として有効な周辺基地局の数を判定し、有効な基地局が2局以上ある場合には前記接続要求変更送信手段52を選択して接続手順を実行させ、一方接続先として有効な周辺基地局が1局のみの場合には前記接続要求再送制御手段51を選択して接続手順を実行させる。
【0038】
次に、以上のように構成された装置の動作を説明する。
いま、例えば図6に示すように、移動通信端末PSiが基地局CSjと無線通信を行っている状態で、移動通信端末PSiにおいて受信レベルの劣化或いは受信品質の劣化が検出されたとする。そうすると移動通信端末PSiは、先ず基地局検索制御手段54により周辺基地局の検索制御を実行する。図4はその制御手順と制御内容を示すフローチャートである。
【0039】
すなわち、移動通信端末PSiは、先ずステップ4aにおいて制御キャリア上で各周辺基地局CS1〜CSnから到来する下り信号の受信レベル、つまり受信電界強度を、予め設定したサーチ期間に時系列的に順次検出する。図3にその検出結果の一例を示す。そして、この検出結果を図5(a)に示すようにサーチテーブル61に格納する。
【0040】
次にステップ4bにおいて、上記サーチテーブル61に受信レベルが格納された各周辺基地局CS1〜CS4の各々について、その受信レベルの平均値を算出すると共に、下り信号の受信回数を計数する。そして、この受信レベルの平均値及び受信回数を、図5(b)に示すように各周辺基地局CS1〜CS4に対応付けて整理テーブル62に記憶する。
【0041】
さらに、ステップ4cにおいて、上記整理テーブル62に記憶された各周辺基地局CS1〜CS4の受信レベル平均値及び受信回数をもとに、切替先としての好適度を判定して、切替先として好適なものから順に優先順位を付与する。そして、この優先順位に従い周辺基地局CS1〜CS4を並べ替えて優先順位テーブル63に記憶する。
【0042】
例えば、先ず受信レベルの大きい順に周辺基地局CS1〜CS4に対し仮に優先順位を付与する。次に、受信レベル差が所定の範囲内にある基地局どうしで受信回数を比較し、受信回数の多い基地局の優先順位を高くするように優先順位を変更する。図5(c)はこのようにして決定した優先順位テーブル63の構成の一例を示すものである。
【0043】
さて、そうして周辺基地局サーチが終了すると、移動通信端末PSiは次に、上記優先順位テーブル63において優先順位が第1の基地局CS4を選択し、この基地局CS4に対し図6に示すようにリンクチャネル確立要求を送信する。そして、この要求に対し基地局CS4からリンクチャネル割当が返送され、この信号が移動通信端末PSiで受信されれば、移動通信端末PSiは以後規格により規定された接続手順を実行して、基地局CSjから基地局CS4へのハンドオーバを行う。
【0044】
ところが、いま例えば移動通信端末PSiの移動により、基地局CS4と移動通信端末PSiとの間の無線環境が劣化し、これによって基地局CS4から返送されたリンクチャネル割当が要求元の移動通信端末PSiで受信できなかったとする。
【0045】
そうすると移動通信端末PSiは、接続手続選択制御手段53により、優先順位テーブル63に切替先として有効な基地局が例えば2局以上登録されているか否かを判定する。そして、いまは2局以上登録されているので、接続要求変更送信手段52を起動して、優先順位テーブル63から優先順位が第2位の基地局CS1を選択し、この基地局CS1に対し図6に示すようにリンクチャネル確立要求を送信する。そして、この要求に対し基地局CS1からのリンクチャネル割当の返送を監視し、リンクチャネル割当が受信されればハンドオーバのための接続手順に移行するが、受信されなければ図6に示すように優先順位第3位の基地局を選択してリンクチャネル確立要求を送信する。以後同様に、リンクチャネル割当を受信できるまで、移動通信端末PSiは優先順位テーブル63に登録された各周辺基地局をその優先順位に従い順次選択してリンクチャネル確立要求の送信を繰り返す。
【0046】
すなわち、優先順位テーブル63に切替先として有効な基地局が2局以上登録されている場合には、リンクチャネル確立要求を1回送信するごとにその送信先の基地局を変更する。
【0047】
一方、優先順位テーブル63に切替先として有効な基地局が1局しか登録されていなかったとする。この場合移動通信端末PSiは、リンクチャネル確立要求の送信先変更は不可能なので、接続要求再送制御手段51を起動し、図7に示すように上記基地局CS4に対しリンクチャネル確立要求を再送する。以後、基地局CS4からリンクチャネル割当が返送されてこれを移動通信端末PSiが受信できるまで、図7に示すように上記リンクチャネル確立要求の再送手順が繰り返される。
【0048】
なお、以上述べたリンクチャネル確立要求の送信制御は、ハンドオーバの時ばかりでなく、移動通信端末PSiで発信操作が行われた場合の無線チャネル初期設定時においても同様に実行される。図8は、発信に伴う無線チャネル初期設定時に実行されるリンクチャネル確立要求の送信制御手順を示したシーケンス図である。
【0049】
以上のようにこの実施形態では、発信時やハンドオーバ時のように無線リンクの新規設定或いは切替が必要となった場合に、基地局検索制御手段54により周辺基地局をサーチして接続先として有効な基地局を検出し、これに受信レベルと一定のサーチ期間における受信回数とをもとに優先順位を付けて優先順位テーブル63に登録する。そして、接続先として選択した基地局に対しリンクチャネル確立要求を送信して、この基地局からリンクチャネル割当を受信できたかどうかを監視し、リンクチャネル割当を受信できなかった場合には、有効な基地局が2局以上登録されているか否かを判定し、2局以上登録されている場合には接続要求変更送信手段52を起動して、リンクチャネル割当を受信できるまで送信先基地局を変更しながらリンクチャネル確立要求の送信を繰り返す。これに対し有効な基地局が1局しか登録されていない場合には、接続要求再送制御手段51を起動して同一の基地局に対するリンクチャネル確立要求の送信を繰り返すようにしている。
【0050】
したがってこの実施形態によれば、無線環境が劣化している基地局に対しリンクチャネル確立要求の再送手順が繰り返される不具合は防止され、これにより発信時の接続待ち時間及びハンドオーバ時の接続途絶時間は短縮されて、移動通信端末の使い勝手及び通信品質は向上する。また、無線チャネル接続後においても、無線環境が劣化している状態のままで通信を強いられることはなくなり、これにより通信開始後の通信品質を高く保持できる。
【0051】
また、接続先として有効な基地局が2局以上見つかった場合に限りリンクチャネル確立要求の送信先を変更し、1局しか見つからなかった場合には同一基地局に対しリンクチャネル確立要求の再送手順が行われる。このため、常に接続要求変更制御手順を実行する場合に比べ、無線リンクの接続を失敗する確率が低く抑えられ、これにより話中になる確率を低減し、かつハンドオーバの成功率を高く保つことができる。
【0052】
図9は、本発明による接続要求変更送信制御手順を使用した場合の効果を、従来の場合つまり接続要求再送制御手順のみを使用した場合と対比して示したもので、異なる3日間においてハンドオーバ時の接続時間を測定してこれを定量的に分析した結果を示す。なお、図10は、上記図9の測定分析結果をグラフ化して示したもので、Q1,Q2,Q3は本発明方式を、またN1,N2,N3は従来方式をそれぞれ示している。
この測定分析結果からも明らかなように、ハンドオーバの成功率には影響を与えずに、接続に要する時間は大幅に短縮される。
【0053】
さらにこの実施形態では、サーチして得た周辺基地局に優先順位を付与する際に、各周辺基地局の受信レベル平均値及び所定のサーチ期間内に得られた受信回数をもとに切替先としての好適度を判定して、切替先として好適なものから順に優先順位を付与するようにしている。したがって、実際の無線環境の状態に応じてより適切な優先順位を簡単に付与することができる。
【0054】
すなわち、一般にPHS等のセルラ移動通信システムでは、複数の移動通信端末間で、基地局との間の距離が同等でかつ受信レベルがほぼ等しい場合でも、途中の無線環境の状態や移動通信端末の場所によってはシャドウイングやフェージング等が発生するため通信品質は異なってくる。つまり、受信レベルが低くても通信品質が高くなる場合や、その反対の場合があり得る。
【0055】
そこで、この実施形態のように、所定のサーチ期間における各周辺基地局からの受信回数を加味して優先順位を決定すれば、各基地局と移動通信端末との間における無線環境の違いを考慮して、優先順位をより適切にかつ簡単に付与することが可能となる。
【0056】
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態ではPHSを例にとって説明したが、PDC(Personal Digital Cellular)やGSM(Global System for Mobile Communication)等のその他のセルラ移動通信システムで使用される移動通信端末にもこの発明を適用することができる。
【0057】
その他、移動通信端末の回路構成や、基地局検索制御手順とその内容、接続要求変更送信制御及び接続要求再送制御の各手順と制御内容、接続要求変更送信制御を選択する際の有効基地局の数等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0058】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明では、無線チャネルの接続対象として有効な基地局を選択し、選択した有効な基地局が複数ある場合にこれらの基地局に対しその受信品質をもとに優先順位を付与する選択手段と、この選択手段により選択された基地局のうち第1の基地局に対し無線チャネルの接続要求を送信してこの接続要求に対する有効な応答の返送を監視する接続要求送信手段とに加え、接続要求変更送信手段とを具備する。そして、この接続要求変更送信手段において、上記接続要求送信手段により有効な応答の返送が検出されなかった場合に、上記選択手段により選択された有効な基地局の中から前記優先順位に従い第2の基地局を選択し、この選択された第2の基地局に対し無線チャネルの接続要求を送信するようにしている。
さらにこの発明では、上記選択手段に、周辺の各基地局から到来する信号の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、当該各基地局から到来する信号の所定期間における受信回数を基地局ごとに計数する計数手段とを備え、接続対象として選択した有効な基地局に対し、上記受信レベル検出手段により検出された受信レベルと上記計数手段により得られた計数結果とをもとに優先順位を付与することを特徴とする。
【0059】
したがってこの発明によれば、無線環境が劣化している基地局に対し無線チャネル接続要求の再送手順が繰り返される不具合は防止され、これにより接続待ち時間又は接続途絶時間を短縮して、端末装置の使い勝手及び通信品質の向上を図ることができる移動通信端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係わる移動通信システムの一実施形態を示す概略構成図。
【図2】 図1に示したシステムの移動通信端末の構成を示す回路ブロック図。
【図3】 周辺基地局のサーチ結果の一例を示す図。
【図4】 基地局検索制御の手順及び制御内容を示すフローチャート。
【図5】 基地局検索制御において有効基地局を選択するために使用するサーチテーブル、整理テーブル及び優先順位テーブルの一例を示す図。
【図6】 ハンドオーバ時に行われる接続要求変更送信手順の一例を示すシーケンス図。
【図7】 ハンドオーバ時に行われる接続要求再送手順の一例を示すシーケンス図。
【図8】 発信時に行われる接続要求変更送信手順の一例を示すシーケンス図。
【図9】 この発明の効果を従来と比較して表の形態で示す図。
【図10】 この発明の効果を従来と比較してグラフの形態で示す図。
【符号の説明】
CS1〜CSn…基地局
PS1〜PSm…移動通信端末
INW…公衆網
MS…管理制御装置
ITN…インターネット
WS1,WS2,WS3…WWWサーバ
AS…インターネット・サービスプロバイダのアクセスサーバ
TS…コンテンツ・サーバ
1…無線部
2…モデム部
3…TDMA部
4…通話部
5…制御部
6…情報記憶部
7…データ通信部
8…入力部
9…表示部
11…アンテナ
12…高周波スイッチ(SW)
13…受信部
14…シンセサイザ
15…送信部
16…受信電界強度検出部(RSSI検出部)
21…復調部
22…変調部
31…TDMAデコード部
32…TDMAエンコード部
41…ADPCMトランスコーダ
42…PCMコーデック
43…スピーカ
44…マイクロホン
51…接続要求再送制御手段
52…接続要求変更送信制御手段
53…接続手順選択制御手段
54…基地局検索制御手段
61…サーチテーブル
62…整理テーブル
63…優先順位テーブル

Claims (4)

  1. サービスエリアに分散配設された複数の基地局に対し選択的に無線チャネルを介して接続されて通信を行う移動通信端末において、
    無線チャネルの接続対象として有効な基地局を選択し、選択した有効な基地局が複数ある場合にこれらの基地局に対しその受信品質をもとに優先順位を付与する選択手段と、
    この選択手段により選択された基地局のうち第1の基地局に対し無線チャネルの接続要求を送信し、この接続要求に対する有効な応答の返送を監視する接続要求送信手段と、
    この接続要求送信手段により有効な応答の返送が検出されなかった場合に、前記選択手段により選択された有効な基地局の中から前記優先順位に従い第2の基地局を選択し、この選択された第2の基地局に対し無線チャネルの接続要求を送信する接続要求変更送信手段とを具備し、
    かつ前記選択手段は、
    周辺の各基地局から到来する信号の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、
    当該各基地局から到来する信号の所定期間における受信回数を基地局ごとに計数する計数手段と、
    前記接続対象として選択した有効な基地局に対し、前記受信レベル検出手段により検出された受信レベルと、計数手段により得られた計数結果とをもとに、優先順位を付与する手段と
    を備えることを特徴とする移動通信端末。
  2. サービスエリアに分散配設された複数の基地局に対し選択的に無線チャネルを介して接続されて通信を行う移動通信端末において、
    無線チャネルの接続対象として有効な基地局を選択し、選択した有効な基地局が複数ある場合にこれらの基地局に対しその受信品質をもとに優先順位を付与する選択手段と、
    この選択手段により選択された基地局のうち第1の基地局に対し無線チャネルの接続要求を送信し、この接続要求に対する有効な応答の返送を監視する接続要求送信手段と、
    前記選択手段により選択された有効な基地局が予め定めた数以上あるか否かを判定する判定手段と、
    この判定手段により有効な基地局が前記予め定めた数以上あると判定された場合で、かつ前記接続要求送信手段により有効な応答の返送が検出されなかった場合に、前記選択手段により選択された有効な基地局の中から前記優先順位に従い第2の基地局を選択し、この選択された第2の基地局に対し無線チャネルの接続要求を送信する接続要求変更送信手段とを具備し、
    かつ前記選択手段は、
    周辺の各基地局から到来する信号の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、
    当該各基地局から到来する信号の所定期間における受信回数を基地局ごとに計数する計数手段と、
    前記接続対象として選択した有効な基地局に対し、前記受信レベル検出手段により検出された受信レベルと、計数手段により得られた計数結果とをもとに、優先順位を付与する手段と
    を備えることを特徴とする移動通信端末。
  3. 前記判定手段により有効な基地局が予め定めた数に満たないと判定された場合には、第1の基地局に対し無線チャネルの接続要求を再送する接続要求再送手段を、さらに具備したことを特徴とする請求項2記載の移動通信端末。
  4. 前記選択手段は、各基地局から到来する受信レベルのレベル差が予め設定された範囲内にある基地局がある場合は、受信回数の多い基地局の優先順位を上位に設定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の移動通信端末。
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